プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第32期A2リーグ第1節レポート 吉田 直
2015年05月14日
2年振りに復帰したA2リーグ。
前回は手痛い洗礼を受けわずか1年で降級し、自分の実力不足を痛感した。
その悔しさを胸に刻み、再び返り咲く時にはもっと強くなってやろうと、後期にB1から昇級してからこの開幕戦をどれほど待ち望んだことか。
しかし、リーグ戦開幕までの1ヶ月間の内容が、今までの麻雀人生で一番酷かった。
2週間で役満を8回(内1回は振り込み)くらい、リーチをすれば、追っかけリーチに必ずと言っていいほど当たり牌をツモってきた。
このような何をやっても駄目な時は、自分でも気づかないうちにリーチ判断などのバランスがズレていることが多々あるので、開幕戦にいささか不安を感じていた。
しかしその不安とは裏腹に、起家スタートで10巡目に先制リーチを放ち、
ツモ ドラ
幸先良く2,600オールをツモアガると、
東3局、東4局と連続で2,000、3,900をツモアガリ、東場で既に50,000点を越えていた。
南3局 1本場 東家の山田からリーチが入り、
ドラ
一発目にを持ってきた自分はあっさりと切り。
を切ってもシャンテン数は変わらないが、受け入れ枚数は明らかに落ちる。
この局は流局したが、もしあの時を勝負していればを引いて単騎でツモ、ペン選択だと猿川から出アガっていた。
当然自分が押していたら猿川がを切らなかったかもしれないが、結果がどうこうではない。
解説の瀬戸熊氏も言っていたが、大事なのは闘う姿勢なのだ。
1ヶ月前の自分なら間違いなくノータイム切りだった。
この1ヶ月で精神的にかなりやられ、麻雀が守備型というよりただの臆病型に成り下がっていることに憤りを感じた。
1回戦目はスタートダッシュのリードがあったおかげで、かろうじてトップを取れたが、2回戦目以降 の内容が酷かった。
2回戦 東1局 2本場 南家
親の山田が4,800、4,100オールをアガって50,000点近くまで点数を伸ばしてきた2本場。
4巡目に、二階堂の1枚目のをスルーしてドラのを重ね、
5巡目に猿川が2枚目のを川に並べるが、これをスルーしてしまう。
思い返せばあれはポンするべきであった。
通常この手をもらったならホンイツ一直線なのでを仕掛けないが、この局面で自分のテーマは親落とし。
ならば仕掛ける一手だったと思う。
たまたま、と連続で引き入れ8巡目、
自分の中でピンズの上が良く見え、数巡以内にテンパイすれば勝負になると思いテンパイ取らずの打。
またもやこの局のテーマに逆らうことをしてしまう。
は親の現物でもあり打点も6,400と充分だというのに一体何をやっているのか。
この後、山田から切りリーチが入りポンテンをとって、
ポン
山田
リーチ
当然のように自分がを掴み11,600を放銃。
麻雀とは本当に良くできた競技だと思う。
たった一度のミスが確実に足元を掬う。
この先はパンチドランカー状態とでも言えばいいのか、正直あまり覚えていない。
最終戦 南3局 北家 ドラ
35,300点のトップ目であったが、ここでもまた酷い麻雀を打ってしまった。
ポン ポン ポン
北家で普段ならまずしないような遠い仕掛けをしていたのだが、二階堂が前傾だったのと他の2人がやけに大人しかったので、彼女は恐らくドラトイツ以上だろうと読んでいたのだが・・・。
そんな矢先にを引き、待ちの5,200をテンパイして打。
これを二階堂にポンされ一騎打ちの勝負。
ここまではまだ良かったと思えるのだが、
ポン ポン ポン ツモ
二階堂がを仕掛ける前に悩んでのターツを払っていたので、を切りきれなくなり現物の切り。
これではもう何をやっているのかわからない。
ここでをノータイムで切れないのであれば、ドラのを出すなよとあの時の自分に言い聞かせたい。
結果、この局は流局だったが、対局が終わった後一刻も早くあの場から立ち去りたかった。
自分らしくない麻雀だったと、恥ずかしさと情けなさで頭がいっぱいだった。
視聴者の皆様にみっともない麻雀を見せてしまったのもさることながら、同じA2リーグに居る方々に心底申し訳なく思った。
自分のせいでA2の評価を下げてしまい、連盟のA2リーグとは所詮そんなレベルなのかと誤解されてしまうような麻雀を 打ってしまった。
しかし、終わってしまってからいくら悔もうが手遅れな映像の世界。
これからもそこが私の土俵になるわけだから、今回の打ち方を大いに反省し、次節までにはきっちり軌道修正して、自分自身はもちろんのこと、視聴者の皆様に『うん、吉田はやっぱりこうでなくっちゃ』と納得していただける麻雀を打ちます!
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