プロクイーン決定戦 レポート

第20期プロクイーンベスト16A卓レポート

<第20期プロクイーンベスト16A卓 古谷・りんのが勝ち上がり>

プロクイーンは激しい一次・二次予選を終えて、ここからベスト16の戦いに。
A卓は第18期(2020年)覇者のりんのなお(日本プロ麻雀協会)が、前年決勝シードで登場。
初のベスト16となった小笠原・松田と、第14期女流桜花覇者の古谷との対戦となった。

 

(写真は左上から時計回りでりんの・松田・古谷・小笠原)

1回戦東場は小笠原・古谷のアガリが続いたが比較的平たい状況。
ただ、南1局にりんのが3軒リーチ対決を制して2,000・4,000をアガると、

 

 

南3局にはリーチ・ツモ・ピンフ・三色・ドラ3の4,000・8,000。

 

 

高打点の手を二度アガリに結びつけ、1回戦トップを奪う。

続く2回戦。1回戦でラスを引き、離されたくない松田に東4局で大物手。
チンイツテンパイを入れると、先にホンイツのテンパイを入れていたりんのからドラの五索が打ち出され、16,000の直撃に成功する。

 

 

ただ、この日のりんのは高打点を放銃しても立ち直りが早かった。
南2局1本場。ドラの白を雀頭にして先制リーチをかけた小笠原に対し、白単騎で追いかけリーチ。

 

 

「ラス目だから打てるリーチ。ビハインドしていたので行くしかなかった」(りんの)と、やや追い込まれていた状況だったものの、山にあった最後の白が小笠原から出て8,000(+1300)のアガリとなる。

 

 

 

まさかの放銃に小笠原も衝撃を隠せない。

 

 

タイトル獲得経験者が2回戦を終えて先行する形。こうなると追いかける方は苦しい。
2回戦でトップをとった古谷は、3回戦も東1局に松田から8,000をアガると、

 

 

南3局には追いすがる松田とのリーチ対決を制し、リーチ・ツモ・ドラ3の2,000・4,000。

 

 

3回戦三度の満貫アガリでここもトップ。ベスト8進出を安泰のものとした。

4回戦は序盤に松田が得点を伸ばし、りんのから12,000を直撃するなど見せ場は作ったものの及ばず。
ベスト8は古谷・りんのの2人となった。

りんのは二度の高打点放銃があるなど、不安定なところもあり、「失敗が多かった」と内容に納得していなかったが、この日かけた五度のリーチが全てアガリに結びつき、勝負強さが光った。
プロクイーンは第17期(2019年)から3年連続で決定戦に出場中。
4年連続、そして、現プロクイーン・二階堂瑠美との4年連続対決へ向け、存在感を示した。

 

 

一方の古谷は、この日解説の仲田が「強すぎて何もダメ出しできなかった」と舌を巻く盤石の内容。
二次予選では苦労したが、女流桜花に続く2つ目の公式戦タイトル獲得に向けて上げ潮ムードを感じさせた。

 

 

次回、ベスト16・B卓は8/5(金)16時から連盟チャンネルで放送される。

 

 

(文:梅中悠介)