第40期十段戦 五段戦Selectレポート
2023年06月16日
【第40期十段戦 五段戦Selectレポート】
<鈴木が剛腕を見せつけ圧勝!萩原の猛追及ばず中川も勝ち上がり>
今期の十段戦はまだ前半戦だが、38・39期に続き、今期も五段戦Selectとして放送対局が組まれた。
対戦メンバーは五段戦Select3年連続出場となる萩原聖人に加え、鈴木秀幸・末続ヒロトシ・中川基輝の4人。
半荘4回を戦い、上位2人が六段戦へ勝ち上がる。
1回戦。満貫放銃スタートの中川が南4局親番で大物手。
四暗刻手替わりもある・三暗刻・ドラ3の18,000を萩原から仕留める。
中川は1本場でさらに加点を目指し、4巡目にリーチをかけるが、
この時点で
と苦しい手牌だった鈴木の手が伸び、13巡目に
リーチで追いかける。
高目のは河に3枚切れていたが、4枚目を中川が掴み、8,000(+1,300)のアガリ。
鈴木は貴重な浮きに回り、中川が痛恨の沈みとなった。
すると2回戦は鈴木の剛腕が炸裂。
東2局1本場に中川とのリーチ対決を再び制して12,000(+1,300)をものにすると、
親番の東3局には中川のリーチをかいくぐってタンヤオ・ツモ・ドラ2の3,900オール(+1,000)。
2本場にはタンヤオ・ピンフ・三色の11,600(+600)を末続から。
5本場には愚形をもろともせずリーチ→次巡ツモの2,000オール(+1,500)。
このゲーム81,800点1人浮き(+63.8P)の大トップで大きく抜け出す。
3回戦。1回戦トップだった末続が、東2局に・ドラ3の8,000を鈴木からアガるが、
東4局に中川のリーチ・ピンフ・三色に捕まり、中川がここでトータル2位へ。
中川は南2局3本場にもリーチ・三色・ドラの8,000(+900)を末続から仕留めると、
南4局には親の萩原とのアガリ競争をタンヤオ・トイトイの1,300・2,600で制し、
このゲーム1人浮きで勝ち抜けへ大きなアドバンテージを得る。
迎えた最終4回戦。南場に入って萩原が魅せる。
ライバル中川の親を落として迎えた南2局に、山に1枚しかないをツモアガって、
リーチ・ツモ・(暗槓)の1,600・3,200で望みをつなぐ。
すると南3局に、ピンフ・ドラ2・高目タンヤオの待ちリーチ。
高目ならトータル2位浮上できる大勝負を迎えた。
ただ、リーチ後にを掴むと、を仕掛けていた鈴木からロンの声。
萩原に役満を放銃しても自身に敗退の危機がなく、なおかつ局消化ができるためアガリに向かっていた鈴木が、結果萩原の逆転手をつぶすことになった。
南4局は親の萩原がテンパイできず、勝ち上がりは鈴木秀幸・中川基輝の2人に決まった。
萩原はこの前日にMリーグの2022-23シーズン全日程を終え、ハードなスケジュールの中での参戦となった。
苦しい展開を耐え、通過まであと一歩まで追い込みながら敗れたものの、試合後には、自身も面白いと感じて打っている連盟公式ルールの面白さをもっと広められたらと話した。
(文:梅中悠介)
カテゴリ:十段戦 レポート