鳳凰の部屋

「~意識~」 HIRO柴田

それは今までにない感触でした。
前回の「~準備~」で触れたカン六索ツモを、自身の中で好調とする攻める判断のキッカケとし、初日をトップ3回2着1回と、全16回戦行う鳳凰位決定戦において、十分なスタートを切ることが出来ました。

 

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回数と数字を見るに、優勝という山頂まで登り降りの道があるとしても1/3ほどであろうか?
実際に戦っている本人は、とりあえず良い初日を終えれた程度に考え、ここからさらに苦しい道のりがあるとしても十分な位置に来ている。
その長い戦い、決して怯むことなく相手と麻雀と向き合えればチャンスは十分ある。わかっている。まだ先は長いんだ。意識するなと自分に言い聞かせる。

今回は初日を終えてからのことと、2日目について書きたいと思います。
鳳凰の部屋を書くにあたって色々振り返ってみたところ、初日を終えた後にこんなメモを残していました。

 

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初日4回戦目での場面です。メモにある「二索残す」という部分です。実戦では一筒を残し打二索としてます。

 

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解説の森山会長も触れていたが「ツキがある時こそ手順が大事」と、まさにそれでした。
いや普段なら一筒を打ち二索を残しているのに、リードしてポイントを重ねるにつれミスが増えてきました。

 

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こちらもツモれば1,300・2,600テンパイ。三索八索の比較としてはどちらも四索七索のワンチャンス、それならばドラまたぎになっていない打八索の方が打点的にもツモり三暗刻への手替わりも含め優秀な気がします。
ただ初日に関しては、前回の記事で書いた様に良い部分も多々あり、何よりも押し引きが抜群であったので、この手も1,000・2,000を成就することができました。

 

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そして2日目へ。
リードしたポイントは意識せずに、また心の隙を突かれないようにがテーマです・・・。

5回戦 

8巡目の親である前田の高打点の仕掛けが入り

九万九万九万七索東東北北白白  ポン発発発

同巡の私の手牌がこう

 

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下家の前田はドラ色のソーズ一色手にも見える。(実際はマンズのホンイツ、ホンロートーで七索のトイツ落としの途中)
自身の手牌は2日目も好スタートを切りたく、今局は良手だと思っていたが、前田の仕掛けによって押し引きの判断基準がわからない状態。
私の考えは、前田の手は安いも高いもあるが、北南で11,600の放銃もあるし、僕が自身の手が伸びてリーチに行くことも現状ほぼないので、様子を見るピンズ外しの選択としました。

 

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ドラをさらに引いて1シャンテンにはなりましたが、前田の捨て牌が七索のトイツ落とし→ドラのツモ切りとなり、北南がかなり厳しいという判断でギブアップとなり全員ノーテン。
この時に思ったのは、誰かが前田に向かって勝負に行くなら、それは自分の役目だったのではないかということ。

それがポイントを意識して行けなかったのか?
それとも正しい状況判断で行かなかったのか?

などと考えるというより迷っている自身に対して疑い始めました。

そしてついに捕まったのが南1局ドラは九筒

一索一索二索三索四索五索五索九筒南南  ポン七索 上向き七索 上向き七索 上向き  ツモ五筒

私は南家でダブ南を使ったホンイツを目指して残りのツモが1回。
親の佐々木がリーチをして、安全牌は三索の1枚のみ。
これは感想戦でも述べたと思いますが、五筒を先に勝負して最後のツモで三索とするのが綺麗な終局の形かなと頭の中をよぎっていましたが、実際は最後に安全牌を持ってくる可能性に賭け、打三索から最後はトイツである南に手をかけ、ホウテイの1ハンをおまけして佐々木へ放銃となってしまいました。

なんとも弱気な1局を引きずっての5回戦、続く6回戦と連続ラスとなり雲行きが怪しくなってきました。

7回戦、非常に面白い局がありました。
まずは前田が8巡目に高めタンヤオ・ピンフ・三色と、なんともリーチまで行きたい手をヤミテンに構えます。
親である私の河にある五索がターゲットでしょう。

 

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続いて12巡目に、私も親でタンヤオ・ピンフ・三色確定のヤミテン。

 

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佐々木も15巡目、チャンタ・三色・ドラ2のテンパイ。

 

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吉田は自身で序盤に打ち出している七万を再びツモると受けの打七筒

 

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私は八索が暗刻となり、佐々木に対して打てないと判断し待ち変えを選択すると

 

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吉田が全員の高打点の手牌を遮る価値あるアガリとなります。

「楽はできないな」言葉には出していませんが、頭の中でそう呟きました。
私は今局をみて、今日は苦しく厳しくそして難しく、やはりこの鳳凰位決定戦はリードをすれば相手が抑え込みにくる、そんな状況を逆に楽しめている気がした。

2日目はこのまま3回戦、4回戦で浮くのは厳しいだろうし、この日は無茶にポイント戻すことよりも、マイナスを抑える我慢がいかにできるかがとテーマとなり、そして伸ばせるチャンスがもしくれば、一気に反撃に転じようと考えていました。

8回戦ドラ二筒

三万四万五万三索四索四索五索三筒四筒六筒六筒中中  ツモ六万

東1局、南家スタートである私は、4巡目に出た中のポンテンを取って全部勝負するよりも、じっくり構えて本手で勝負した方が良いと判断し、上記の牌姿であるツモ六万を見て中のトイツ落としとして1,300・2,600のツモアガリに成功。
吉田もこの時ダブ東ドラ2だったので、吉田のアガリとなっていたら本当に危ない1日になっていたと思う。

四万五万六万二索三索四索四索五索六索三筒四筒六筒六筒  リーチ ツモ五筒  ドラ二筒

持ち点を生かして二の矢を放つべく次の親番でも発を鳴いての1,000オールのアガリ。

四索五索六索五筒六筒七筒八筒九筒西西  ポン発発発  ツモ四筒  ドラ六索

攻めのシチュエーションは整ったので、この連荘中の親はほぼ攻める事となるところに佐々木のリーチがやって来る。

佐々木

一万二万三万三万四万五万七索八索九索三筒四筒五筒六筒  リーチ  ドラ一筒

 

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色々勝負し最後の選択、五筒六筒も無筋だが、この時は待ち読みよりもアガリに少しでも近い方ということで、打五筒六筒単騎として放銃を回避し連荘に成功。
続く3本場も速度感のある連荘を狙うも、

三万四万五万四筒五筒八筒八筒  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン発発発  ドラ南

 

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この佐々木の地獄の北待ちで、手痛い6,400+900の放銃となり親番での加点をほぼ失ってしまいスローダウン。

次局は佐々木の親番で1人ノーテン。
あっという間の原点割れとなり、本日全て沈みになっている私の気持ちは、この瞬間かなり焦りはしましたが、すぐにトイトイでアガリ返すことが出来たり

 

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佐々木の大物手とぶつかり討ち勝った5,800。

 

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オーラスには

一万三万三万三万四万五万六万七万東東東南南北  ドラ北

二万引きの3面待ち狙いで打北としたところが上手くいき

 

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最後はメンホンのアガリまで入り、2日目の途中40ポイントほどあったマイナスを一桁で終えることができ、3日目へ繋ぐことが出来ました。

2日目の反省点はキツい場面は多々あったり、マークは多少なりともされたとしても、リスクのある攻めがキチンとできたかどうかが気になった箇所でした、もちろんリスクを負うから失敗した未来もあったかもしれないけど。
あと残すとこ2日間、今日苦しかったのを糧として、そして心身共に整え、麻雀と向き合った先に数字が付いてくる(だめなら抑える、よいなら伸ばす)ことを意識して最後まで戦おうと誓いました。

 

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最後の写真は今シーズンのリーグ戦開幕前に、鳳凰位への願掛けで用意した達磨たち(鳳凰位戴冠し今は目を入れました)