北陸プロリーグ レポート

第6期北陸プロリーグ 第5節レポート

2023年9月17日 秋になったとはいえ厳しい残暑が続いている9月中旬、第6期北陸プロリーグ 第5節が開催されました。
第5節のレポートは月野桜悠が担当します。
はじめての執筆となりますので、拙い文章かと思いますが、どうぞ宜しくお願いいたします。
まずはじめに簡単な自己紹介をさせて下さい。

月野 桜悠(つきの みゆ)、39期生、新潟県出身、富山県在住、A型
趣味はショッピングやスポーツ観戦、愛犬と戯れる事で、フルーツとスイーツが大好きな甘党女子です(笑)
ある日突然「お店を開きたいから覚えて」と、入門書を渡された事がきっかけで、25歳の時に麻雀と出会いました。

それではレポートに移らせていただきます。

北陸プロリーグも上位の入れ替わりが激しかったように思える前半戦を終え、遂に後半戦がスタートした。
今節、上位陣の代わり映えはなく、それぞれ着々とプラスポイントを伸ばしてきている。
その中でも、首位で1人+100P超えとなった木戸。
今節は一度もマイナスを記録しておらず、第2期北陸プロリーグ優勝というベテランの実力者である。
今節木戸が『良い結果で終えることが出来た』と振り返る1局が、

+14P程で迎えた
4回戦 南2局 東家 ドラ八筒

一万二万四万五万六万七万八万七筒八筒八筒四索五索六索

ツモ八索で、普段は一万二万引きの平和系や、六筒八筒引きを見るが、九筒が若干弱いのもあり、今回は仕掛けと打点を意識して打七筒
ツモ七索で、自然に二万一万落とし、ツモ九万でリーチ。
ツモ三索で、4,000オールをアガリ、今節+38.8Pを稼ぎ堂々の1位をキープ。

自分なら、この形で想定できそうな一気通貫は、最終形が愚形になる率が高そうと考え、どちらかと言えばピンフやタンヤオでの仕掛けを重視し、好形テンパイを目指すという思考で打っていたと思う。
そして、一万二万を落としていき、結果は同じ4,000オールになるのだが、、、

同じ4,000オールでも、早い巡目でドラ付近を切る事による、周りへのプレッシャーのかけ方や、残す牌による危険牌度合いの違いなどから、ここでの普段とは違う打七筒選択は、元々仕掛けを得意として、場況を柔軟に対応する事が出来る木戸の、打点と仕掛けを両天秤にかけた見事な打ち回しであることが窺える。

我々新人が見習わなければならない、“状況に応じた瞬間的な判断力・対応力”を改めて強く感じる事の出来る1局ではないだろうか。

木戸は、「優勝して以来決勝に進めない原因は、ポイントを取りに行くことに意識し過ぎていたので、今期は負けない麻雀で、マイナスを抑える事を意識して打ちました。ここまでの結果はその積み重ねだと思います。

今期は上位陣が崩れていないので、誰が残るかわかりませんが、決勝に残って良い麻雀を見せれるように頑張ります。」
と、今迄の敗戦要素を見事打ち破り、決勝進出へ向けての意気込みを語っている。

未だ毎年優勝者が異なる北陸プロリーグだが、今期絶好の位置に着けている彼が決勝に残り、2度目の優勝を掴む事が出来るのか要注目です。

続いては、今節+57.6Pを叩き一気にグリーンゾーン手前まで上り詰めた梅本。
2度の北陸プロリーグ決勝進出、また若獅子決勝進出という経験を持つ若手のホープである。
今節までスコアが、±10P前後の行き来で振るわなかった梅本だが、
「そろそろデカいプラスが欲しい!」
と、いつもより攻め気味の麻雀を意識して臨んだことにより大きなプラスを得ることに成功。

そして、大トップの要因だったと振り返る局面が、

3回戦 東1局 東家 ドラ東

四万五万六万一筒二筒三筒三筒六筒六筒七索八索九索東東

7巡目に東と1枚飛びの六筒のシャンポンテンパイ。

西家の小林がタンヤオ仕掛けで東を持っていた場合、中~終盤のテンパイ時にこぼれてきそうなのでヤミテンに。
10巡目に荒谷からリーチが入り追っかけリーチを選択。
その3巡後に荒谷から六筒を捉えて7,700のアガリ。
続いて次局には、11,600をアガリ大きな加点へと繋げた。

「久しぶりに上位に来れたので、3回目の決勝出場目指してまだまだプラスしていきます!」
と、決勝に向けて、また初の優勝に向けて闘志を燃やしている。

若手のホープ梅本が、次節以降更なるプラスを目指しどのような闘牌を見せてくれるのか、そして決勝へと駒を進め、三度目の正直で次こそ優勝を勝ち取る事が出来るのか、非常に楽しみです。

他にも、今節+70.7Pを叩きトータルプラスに持っていった文月や、+54.6Pで第3節・第4節分のマイナスをほとんど返済した浦田など、まだまだ中間・下位陣が這い上がるチャンスは残り3節ある。

第2節で宮成が+111.1P、第3節では南が+91.5P、そして第4節では荒谷が+90.2Pという高得点を記録したように、誰にでも高得点を叩き出し、残り3節で逆転する可能性は十分にありえる。

その一方で、上位陣が大きく突き抜ける事も、またはマイナスを記録する可能性もゼロではない為、各自油断は出来ない。

上位陣がこのまま突っ走るのか、中間層の巻き返し、はたまた下位陣が下克上を成し遂げ大番狂わせが起こるのか。
今後も続く熱い闘いがどのような展開になるのかは、乞うご期待。

次節は10月22日に金沢で開催されます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(文:月野桜悠)

順位 名前 合計 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節
1 木戸 僚之 113.5 9.1 22.6 18.2 24.8 38.8
2 志多木 健 79.2 64.0 19.7 ▲ 63.4 40.6 18.3
3 小林 和樹 72.5 ▲ 3.7 16.5 39.8 15.1 4.8
4 里木 祐介 71.6 ▲ 2.8 28.4 29.4 ▲ 4.0 20.6
5 梅本 翔 48.1 ▲ 1.9 ▲ 4.2 3.1 ▲ 6.5 57.6
6 後藤 正博 43.4 39.4 ▲ 8.4 13.1 ▲ 3.2 2.5
7 荒谷 誠 37.5 17.8 ▲ 35.1 ▲ 44.9 90.2 9.5
8 南 和之 31.1 27.5 ▲ 33.1 91.5 ▲ 41.4 ▲ 13.4
9 成田 理良 28.0 22.2 47.7 ▲ 61.0 30.6 ▲ 11.5
10 新保 翔太 21.5 ▲ 18.4 24.3 45.6 ▲ 40.1 10.1
11 文月 愛美 13.9 ▲ 11.5 ▲ 30.1 0.0 ▲ 15.2 70.7
12 藤本 鉄也 ▲ 4.0 28.1 67.1 ▲ 20.1 ▲ 52.8 ▲ 26.3
13 松井 直大 ▲ 10.8 ▲ 29.4 10.1 18.4 36.5 ▲ 46.4
14 山田 航輔 ▲ 14.4 ▲ 15.2 ▲ 42.9 33.8 ▲ 7.1 17.0
15 宮成 さく ▲ 14.9 ▲ 25.4 111.1 ▲ 88.9 33.0 ▲ 44.7
16 栄田 勇作 ▲ 15.7 48.4 ▲ 36.5 5.2 ▲ 53.3 20.5
17 浦田 豊人 ▲ 16.5 ▲ 55.8 44.7 ▲ 22.0 ▲ 38.0 54.6
18 石川 雄基 ▲ 29.7 0.2 13.8 ▲ 31.0 ▲ 32.7 20.0
19 獅坂 祐一 ▲ 43.3 10.2 ▲ 77.1 6.5 45.3 ▲ 28.2
20 堂垂 正裕 ▲ 56.6 1.0 ▲ 38.6 ▲ 3.6 ▲ 6.4 ▲ 9.0
21 如月 靖之 ▲ 67.2 ▲ 64.1 ▲ 30.3 35.6 36.5 ▲ 44.9
22 月野 桜悠 ▲ 70.6 27.2 ▲ 32.5 15.3 ▲ 53.5 ▲ 27.1
23 岡田 拓也 ▲ 132.8 ▲ 21.4 ▲ 39.5 ▲ 30.7 ▲ 18.6 ▲ 22.6
24 安城 るい ▲ 150.8 ▲ 45.5 ▲ 30.7 10.1 ▲ 11.8 ▲ 72.9