WRC10周年記念大会レポート 蒼井ゆりか
2024年11月05日
2024年10月11日〜13日の3日間にかけて、WRC10周年記念大会が花の都フランスパリで開催されました。
大会HPはこちら
WRCはリーチ麻雀世界選手権の略称であり、
第1回はフランス パリ
第2回はアメリカ ラスベガス
第3回はオーストリア ウィーンと行われ、
2025年ついに第4回は東京での開催が予定されています。
今回はWRC10周年記念の特別大会に日本から招待選手として
第1回チャンピオンの山井弘
第3回チャンピオンの奈良圭純
桜蕾 御子柴佑梨
レポート担当をしました私、蒼井ゆりかの4名でむかいました。
そして今回、優勝者には「WRC世界麻雀2025TOKYO大会の出場権利」が与えられます!
大会前日は参加選手が集い、レセプションパーティーが行われました。
手作りのお守りが選手に配られ、ワインやシャンパン、チーズなどのおもてなしを受け、各国の選手達と麻雀を囲み交流を深めました。
大会1日目
(大会会場のパリ8区公民館)
104名の参加者でスタート。
初日は予選1~5回戦が行われました。
予選は各選手8回戦を行い、トータルポイント上位16名がベスト16トーナメントに進出。
ルールはWRCルール(リーチ一発裏ドラあり、赤なし、3万点持ち、順位点5-15)90分+1局の時間制限ありです。
(手積み90分+1局の時間制限有り)
1~5回戦終了時の成績
フィンランド🇫🇮のコンスタさんが暫定1位。
日本🇯🇵の奈良が2位の好位置につけ、初日は終了しました。
(山井 21位、御子柴 54位、蒼井 90位)
大会2日目
予選6~8回戦。
予選を終えて奈良🇯🇵が堂々の予選1位通過を決め、山井🇯🇵が最終戦トップ条件を達成し15位通過。
日本からは2名の選手がベスト16トーナメントに進出しました。
ベスト16からは予選のポイントはリセット。
半荘2回戦を行い上位2名が勝ち上がりのトーナメント形式を採用。
山井は1回戦2着 2回戦1着でベスト8に勝ち上がり。
奈良は1回戦2着 2回戦4着。
僅差での最終戦だったが惜しくもここで敗退。
(ベスト16最終結果)
御子柴🇯🇵蒼井🇯🇵は予選敗退の為、ここからは順位決め戦へ。
予選敗退の選手は順位決め戦に移り半荘4回戦を行い、最終順位を確定する戦いとなります。
2日目は9~10回戦が行われました。
大会3日目
ベスト8トーナメント
半荘2回戦を行い上位2名が決勝に進出となります。
ベスト8組進出者
組み合わせ
1卓 KONSTA🇫🇮フィンランド 、MARTHA 🇳🇱オランダ 、VADIM🇫🇷 フランス、 ANTHONY🇫🇷フランス
2卓 BLANC🇫🇷フランス、 山井🇯🇵日本 、MICAEL🇨🇦カナダ 、TUKASZ 🇵🇱ポーランド
山井が安定した成績で
1回戦1着 2回戦3着で勝ち上がり、
MICHAELさんとともに決勝進出を決めました。
決勝進出者が決定
山井弘(🇯🇵)
アントニー(🇫🇷)
コンスタ(🇫🇮)
マイケル(🇨🇦)
奈良は9~16位の選手で順位決め戦に。
御子柴、蒼井は17~104位の順位決め戦に。
いよいよ決勝戦のスタート。
各メディアからの取材も入り、決勝の対局はYouTubeの生放送で全世界に配信されました。
YouTube配信はこちら
司会通訳 ジェレミーさん
解説 奈良圭純
実況 蒼井ゆりか
決勝戦は全自動卓を導入し、半荘2回戦を行います。
決勝で戦う4名。各国を代表する実力者です。
1回戦
東家から山井弘
南家コンスタ
西家アントニー
北家マイケル
の並びで開始されました。
南3局2本場に勝負の明暗が・・
アントニーさんが待ち先制リーチ
マイケルさん一気通貫の待ち、山井がで追いつき3軒リーチがぶつかる。
リーチをかけた時点で残った牌はアントニーさんのが3枚 マイケルさんのも3枚 山井のは1枚。
分が悪いかと思われた山井が力強く牌を右元に・・
高めのイーペーコーでをツモ!
オーラスは山井がリードを保ったまま、自身で決着をつけます。
1回戦終了時
山井弘 +38.9P
アントニー +8.7P
コンスタ ▲11.6P
マイケル ▲36.0P
2回戦
東家山井弘
南家アントニー
西家コンスタ
北家マイケル
の並びで開始されました。
(席決めを選手で行います)
スタート時のポイントは、山井+38.9、アントニー+8.7、コンスタ▲11.6、マイケル▲36.0
山井を追う3選手はほぼトップ条件に。
東1局にいきなり場が動きました。アントニーさんがリーチをかけた時点で目に見えて残り1枚のアガリ牌。
このラス牌の南をツモって、この瞬間アントニーさんが、山井を逆転。
リーチ一発ツモ
しかし、この後山井がアガリを積み重ね再逆転。
攻撃をたたみかけます。
南3局1本場
タンヤオピンフイーペーコーの手をリーチを打ってツモり、トータルのリードを更に伸ばし優勝への決定打となりました。
オーラスはアントニーが条件付きのリーチを打つもツモれず、親のマイケルがノーテンに終わり幕を閉じた・・
第1回WRCでパリを制した山井弘が、再びパリの地で10年越しの優勝を決め会場に歓声が響き渡りました!
最終順位
山井弘 1位
アントニー2位
コントス 3位
マイケル 4位
表彰式にはパリ8区市長、副市長が来賓し、入賞者に記念品の授与が行われました。
現WRCの奈良は9位入賞。
大会ファイナルスコア。
WRC10周年記念大会オーガナイザーのセルジオさんは各選手に気さくに明るい対応で接してくださり司会進行で常に場を盛り上げてくれました。
TNT会長セルジオさんコメント
「日本プロ麻雀連盟の皆様、遠方からお越しいただき、10周年記念WRC大会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
また、このイベントを実現してくださったWRCのジェマさんに感謝申し上げます。
パリの大会で2度目の優勝を果たした山井弘さん、おめでとうございます!ヨーロッパの選手たちは、日本の麻雀のレベルに到達するにはまだまだ道のりが長いと思いますが、来年の東京のWRCに向けて全力でトレーニングを積みます!
そして全連盟員をパリでお待ちしております。もしパリを訪れることがあったら、ぜひ私たちにX(旧Twitter)でメッセージをお送りください:https://twitter.com/TriNitroTiles」
ジェマさんいなくしてはこのWRC大会の成功はなかったと思います。今回も選手兼、開催企画で世界の麻雀を繋げてくれました。
WRC会長ジェマさんコメント。
「パリのTNTクラブがWRC10周年記念イベントの開催に同意してくれたことに感激しました。海外麻雀コミュニティの素晴らしい功績を皆で祝う絶好の機会でした。
セルジオさんとTNTの運営チーム、そしてもちろん、参加してくれた日本プロ麻雀連盟のプロの皆様に感謝いたします。山井プロが10年経っても真の世界チャンピオンであることを改めて証明されたことを心からお祝い申し上げます。」
今回、日本から凱旋した4名の選手からのコメント。
山井弘
「まずは、今大会のオーガナイザーである、TNTの会長Sergio(セルジオ)さんに感謝申し上げます。ご招待していただき、また大会中は色々とサポートしていただきありがとうございました。
そしてWRC会長のジェマさんには、フランスへ行く前から色々と調整していただきサポートしていただきました。滞在中も、旦那様のとしさん(日本人のかた)と一緒に、私達に付き添っていただきました。とても安心して過ごすことができました。お二人に感謝申し上げます。
また、大会スタッフの皆様には空港まで迎えにきていただいたり、フランスの美味しい食べ物を教えてくれたり、大会中は通訳してくれたりと大変助かりました。ジェレミーさん、アルノーさんはじめ、皆様ありがとうございました。
大会に参加された選手の皆様、一緒に同卓してくれた方々、また気さくに話しかけてくれた皆様、本当にありがとうございました。
最後に、今回一緒に大会に参加してくれた、奈良君、蒼井さん、御子柴さんの4人でフランスに来れてよかったです。
奈良君は予選ダントツ1位で結果を残してくれました。蒼井さんは色々まとめてくれて、いなかったらと思うと恐ろしくなります。御子柴さんは明るく毎日楽しい気分にしてくれました。毎日フレンチはちょっときつかったですが・・・
この3人の仲間には本当に感謝してます。
ということを、表彰式のスピーチで言おうと考えていたのですが、スピーチはありませんでした(笑)
そして最後に伝えたかったこと、
『日本には私より強いプロ雀士がごまんといます。強者が待ち構える「世界麻雀2025TOKYO」で、またお会いしましょう!』
応援していただいた麻雀を愛するすべての方に感謝申し上げます。Merci beaucoup.!」
奈良圭純
「フランス大会に招待していただきありがとうございました!大会は日本で行われてるマスターズなどとは違い、対局の合間にコミュニケーションをとる時間がたくさんあり、日本の大会とはまた雰囲気の違うすごく楽しい大会でした!
予選は1位で通過できたのに、トーナメント戦であっさりと負けてしまい、最終結果は9位と正直満足できる順位ではなかったです。とはいえ、予選1位通過は来年のWRC2025東京大会へ向けて自信にもなりました。
今回の悔しさを糧に、次は勝てる様さらに精進していきたいと思います。
とにかくパンが美味しくてたまらなかったです。フランスにいた時は日本食が食べたくてしょうがなかったけど、今はまたフランスパンが食べたい!笑
本当にたくさんの人達に現地ではお世話になりました、ありがとうございました!」
御子柴佑梨
「パリで開催された麻雀世界大会は、麻雀という共通の言語を通じて、各国の選手が互いの文化や戦略を深く交換する貴重な機会となりました。この大会では、国境を越えたプレイヤー達が一堂に会し、麻雀の国際的な理解を深め、新たな友情の輪を広げることができました。
対戦では、海外選手の異なるプレイスタイルや戦術に触れることで、自身の戦略を見直す良い契機となりました。これにより、自分の麻雀に新たな視点を加えることができ、この種の交流が増えることは、競技麻雀における戦略的成長にとって非常に有益であると実感しました。
また、大会を超えた交流もとても有意義でした。試合後のパーティーや一緒に訪れた観光地、そして楽しんだ食事会を通じて、選手間での友好関係を深めることができました。当初は言語の壁を心配していましたが、多くの海外選手が日本語を流暢に話すため、たくさんのコミュニケーションを楽しむことができました。この経験から、私自身も英語を学び、来年東京で開催される世界大会では更に深い交流を目指したいと思いました。
このパリでの大会は、文化交流と個人の成長を促す素晴らしい機会でした。来年の東京大会が、より多くの国からの選手が参加し、さらに多様で豊かな交流の場となるよう私に出来ることを頑張っていきたいと思います。」
蒼井ゆりか
「大会運営の皆様、参加者の皆様、携わった方々があたたかく歓迎してくれた事にまず感謝をしたいです。
ゼロからスタートをしたこのWRCが記念すべき10周年を迎え、この様な大きな大会になったのもジェマさんをはじめ、麻雀を愛する海外プレーヤーの皆様のおかげだと実感しました。
今大会では成績を残す事は出来ず厳しい戦いでしたが貴重な経験となりました。
そして日本から共にむかった山井さんが優勝を勝ち取る姿を側で観ることができ、10年前の熱かったパリがよぎりその時を思いださせてくれました。
初代世界チャンピオンは闘志を燃やし真っ直ぐに戦う背中を見せてくれて本当に誇らしい先輩です!
自身もレベルアップしてまた皆さんと戦いたい。次回開催の東京でお会い出来ることを心より楽しみにしています。」
国籍老若男女問わず競い合える頭脳スポーツの麻雀。
日本式の麻雀が、日本から世界へとステージが広がり躍進をみせています。
そして来年7月に行われるWRC世界麻雀TOKYO2025大会では世界から選手が集結すること、ワクワクと楽しみでいっぱいです。
WORLD RIICHI Online Team League 公式X 龍龍
この麻雀の輪は全世界にもっともっと広がりを魅せてくれることでしょう・・
おまけの旅レポート。
今回、日本プロ麻雀連盟のXで【WRC記念大会順位予想キャンペーン】企画を実施していただきました。
面白い企画をありがとうございます!!
そしてご応募いただいた皆様ありがとうございます!!!
私達が実際に周った観光地のお土産をプレゼントに、、お土産ってみてるだけでもすっごく楽しいんですよね。
山井さんはオランジュリー美術館、奈良さんはモンサンミッシェル、御子柴さんはルーブル美術館、私はオペラ座のお土産を選びました。
各名所、本当に綺麗で最高で建造物や美術品にうっとり。
この他にもセーヌ川を船で渡ったり、シャンゼリゼ通りの凱旋門に行ったり、大会終了後には山井さんの祝勝会で乾杯したり♪あと毎日美味しいパンとコーヒーとお肉を食べてました(笑)
こんなに沢山安心して観光できたのも、ジェマさんトシさんをはじめ、セルジオさん、アルノーさん、オルガさん、ジェレミーさん、マヌエルさん、哲明さん、書ききれないくらいの海外の参加選手の皆さんがご案内してくれたおかげです!
麻雀の繋がりで交流と世界の友人と大事な物をいっぱいいただきました!
(ぜひ東京に来た際はおもてなしをしたい所存です!!)
こちら龍龍で開催される大会もお忘れなく〜
11/5からスタートです!
皆様のご参加をお待ちしております!
メルシーボク〜
(文:蒼井ゆりか)
カテゴリ:その他