グランプリ レポート/第4期麻雀グランプリMAXベスト16レポート
2014年03月25日
「麻雀グランプリMAX」
それは、日本プロ麻雀連盟のオールスター戦とも置き換えることが出来るのではないだろうか。
オールスター戦というとお祭り感があるかもしれないがそれとも違う。
今年度活躍したプロが一同に介し、その頂点を競う。
戦績次第では入会間もない若手にもそのチャンスは存分にある。
そんな夢のようなタイトル戦。
実力、勢いを持った者たちで行われた1次、2次予選を勝ち抜いた10名。
ベスト16からは、前原雄大(前年度グランプリMAX優勝)、藤崎智(鳳凰位)、瀬戸熊直樹(十段位)、森下剛任(王位)、小車翔(マスターズ)、沢崎誠(ポイントランキング1位)、以上の6名がシード選手として出場し、タイトル戦は更に熱を帯びてゆく。
勝ち上がり条件は半荘5回戦を行い、成績上位2名がベスト8へ進出する。
A卓 前原雄大×前田直哉×杉浦勘助×魚谷侑未
1回戦(起家から、前田・前原・杉浦・魚谷)
前年度麻雀グランプリMAXを制した前原を中心とした展開が予想されるA卓。
東場は穏やかな展開が続く。
南場に入り、その均衡を破ったのは前田。
南2局14巡目
北家・前田
暗カン ドラ
ここからをポンして–待ち。
16巡目にをツモリドラ単騎に待ちかえ。
次巡を引き当て、3,000・6,000。
ここまで我慢を重ねた前田の大きなアガリ。
この時、杉浦は以下のテンパイ。
前田のツモったを見て何を思うか。
次局、親の杉浦は1シャンテンからドラのをリリース。
南3局6巡目
東家・杉浦
ツモ 打 ドラ
このドラを前巡重ねた前田がポンしてテンパイ。
西家・前田
ポン
山に5枚残りの–を9巡目にツモアガリ、2,000・3,900。
南4局、親の魚谷が前原から2,000点をアガリ点棒状況は以下の通り。
前田46,300 前原19,700 杉浦21,800 魚谷32,200
南4局1本場、親の魚谷が三色確定のリーチ。
東家・魚谷 6巡目
リーチ ドラ
これをツモリ4,000オール。
一気に前田を抜き去りトップ目に立つ。
ここまで元気のない前原。次局、ドラトイツの手牌を積極的に仕掛ける。
南4局2本場
西家・前原
ポン チー ドラ
魚谷、前田の仕掛けを掻い潜りドラのを引き当て2,000・3,900。
前原のアガリへの執念を感じた一局となった。
1回戦成績
魚谷+18.4P 前田+14.1P 前原▲10.1P 杉浦▲22.4P
2回戦、3回戦は前原が持ち前の攻撃力を見せつけ連勝。
前田、魚谷も食らいつく。苦しいのは杉浦。
3回戦終了時
前原+30.9P 前田+20.8P 魚谷+8.3P 杉浦▲60.0P
4回戦(起家から、前原・前田・魚谷・杉浦)
東1局で前田が2,000・4,000をツモアガリ一歩リードする。
後がない杉浦。この4回戦はトップが絶対条件。
杉浦は小さいながらアガリを積み重ね、微差のトップ目で迎えた南3局。
選択肢の多い手牌を丁寧に仕上げ前原から6,400。
南3局
南家・杉浦
ロン ドラ
この日初めての本手をアガる。迎えたオーラスの親番。
淀みない手順で仕上げた手牌。5回戦に望みを繋ぐ大きな4,000オール。
南4局
東家・杉浦
リーチ ツモ ドラ
4回戦終了時
前田+29.4P 前原+6.6P 魚谷▲7.9P 杉浦▲28.1P
最終戦(起家から、前田・杉浦・魚谷・前原)
魚谷、杉浦は前に出るしかない。もちろん前田、前原も安心はできない。
東1局、魚谷が1,300・2,600をツモアガリ先制。魚谷は更に攻める。
東2局1本場では積極的に仕掛けるも、親の杉浦に7,700の放銃。
続く2本場ではピンフをアガリ嫌な流れを断ち切る。
迎えた親番
東3局6巡目
東家・魚谷
リーチ ドラ
このリーチを12巡目にツモアガリ2,600オール。
魚谷はこの時点トータルポイントで前原を抜き去る。
こうなっては引けない前原、小さなアガリを重ねる。
そして杉浦も食い下がる。
南3局を迎え、ここまでのトータルポイントに現在の持ち点を加味すると
前田+8.4P 前原+1.6P 魚谷+1.1P 杉浦▲11.1P
となり、全員に勝ち上がりの可能性がある。
そして全員の手がぶつかる。
東家・魚谷7巡目。
ポン ドラ
南家・前原7巡目。
リーチ
西家・前田9巡目。
ポン
3者テンパイのこの状況、軍配は・・・前原。
価値ある大きな1,300・2,600。
オーラスでは魚谷、杉浦ともに条件をクリアーするリーチをかけるも流局での幕切れとなった。
最終戦終了時
前原+10.3P 前田+1.6P 魚谷▲2.0P 杉浦▲11.9P 供託+2.0P
勝ち上がり 前原雄大 前田直哉
B卓 藤崎智×四柳弘樹×中村毅×安村浩司
1回戦(起家から、四柳・中村・藤崎・安村)
鳳凰位藤崎の登場。1回戦からその力を見せつける。
東1局
西家・藤崎6巡目。
ツモ 打 ドラ
これをヤミテンに構える。
次巡、を暗刻にし切りリーチ。更に9巡目にを暗カン。
14巡目にツモアガリ、2,000・3900。
次局も配牌は悪いながら丁寧な手順で1,300・2,600。
東2局、南家・藤崎。
ツモ ドラ
小さな点棒移動で迎えた南2局。中村に疑問手。
5巡目に安村が以下のリーチ。
南2局2本場
西家・安村
リーチ ドラ
対して親の中村が7巡目に追いつきヤミテン。
東家・中村
14巡目、中村はをツモり、現物の切り。役なしテンパイに受けかえる。
15巡目、中村のツモは。アガリ逃しとなったが、受けを考えてのヤミテンなら致し方ないか。
しかし中村はツモ切りリーチを選択。そして中村に訪れた最後のツモは。
中村痛恨の放銃となる。
オーラスでは安村が3,900オールをツモアガリ原点復帰。
南4局
東家・安村
リーチ ツモ ドラ
続く1本場では藤崎が中村から8,000の出アガリ。
南4局1本場8巡目
北家・藤崎
ロン ドラ
鳳凰位藤崎、勝ち上がりに向け好発進。
1回戦終了時
藤崎+31.6P 安村+11.6P 四柳▲14.4P 中村▲28.8P
2回戦は安村が粘り強い麻雀で中村と同点トップ。
3回戦、4回戦は我慢を強いられていた四柳が行かざるを得ない状況となり、放銃が続いてしまう。
3者で点棒を分ける形となった。普段から受けの強い四柳だけに残念な結果となった。
4回戦終了時
藤崎+42.5P 安村+39.8P 中村▲2.3P 四柳▲82.0P 供託2.0P
最終戦(起家から、四柳・安村・中村・藤崎)
四柳の勝ち上がり条件は非常に厳しく、実質3名で2つの切符を争う形となる。
迎えた東3局。親の中村が果敢に攻める。
2局連続でリーチを放つもどちらも流局。しかし3本場で2,900をアガる。
積み棒3本、供託3,000点の価値あるアガリ。
東3局3本場5巡目
東家・中村
チー ロン ドラ
これはわずか5巡目のアガリである。前巡に
チー ツモ
ここからを切りだしている。
巡目も浅いことから清一色に向かうことも考えられたが、同巡藤崎が
ポン
このテンパイを果たしており好判断だったか。
中村は続く東4局で1,300・2,600をツモアガリ、トータルポイントで安村を抜き去る。
踏ん張りどころの安村。この半荘現在ラス目。
迎えた南2局の親番。ライバルの中村が早々に仕掛け、安村にプレッシャーを掛ける。
しかし最初のテンパイは安村。
南2局5巡目
東家・安村
暗カン ツモ 打 リーチ ドラ
上記の手牌で即リーチ。
待ちのは、河に1枚、自身で1枚、中村の手牌に1枚あり残り1枚。
安村から見えるだけでも残りは2枚。親番を離せない安村は流局も覚悟の上であろう。
13巡目。安村は手牌の横にをそっと置く。
中村を再逆転、藤崎も抜き去る大きな3,900オール。
更に次局、9巡目リーチで3,900は4,000オール。
南2局1本場11巡目
東家・安村
ツモ ドラ
このアガリで他家を大きく引き離す。
こうなると苦しいのは中村。南3局の親番を維持できない場合、オーラスの条件は非常に厳しい。
そんな中村に引導を渡そうと藤崎が以下のテンパイ。
南3局14巡目
南家・藤崎
ドラ
待ちのは山に残っていないが、は2枚生きている。
ジリジリとした緊張感の中、ツモ切りが続く。
藤崎、最後のツモ牌を河に切る。ベスト8を決定する戦いは次局に持越し。
親の中村は流局寸前で意地のテンパイを果たしていた。
チャンスの後にはピンチあり。
次局、好配牌を手にした親の中村は4巡目にポンしてテンパイ。
南3局1本場4巡目
東家・中村
ポン ドラ
この場面、打としてのテンパイだが河にが1枚放たれており、打のテンパイ取らずも考えられたがここは素直にテンパイ取り。そして次巡を引き当てた中村。4,000は4,100オール。
まさに電光石火のアガリである。
目まぐるしく入れ替わるボーダー争い。
この時点で通過者は安村、中村。
藤崎が追い込まれる・・・・日本プロ麻雀連盟現鳳凰位藤崎智。
視聴者を唸らせるこのアガリ。
南3局2本場
南家・藤崎
ツモ ドラ
藤崎がトータルポイントで中村を再逆転する。
見応え十分の戦い。ドラマはオーラスへ。
この時点で安村の通過はほぼ確定しており、藤崎、中村の争い。
ポイント差は僅か3.7ポイント。
中村の1人テンパイでは逆転されてしまうため藤崎も手牌を進行させなくてはならない。
安い連荘では次局以降も中村には条件が残るため、藤崎は高打点を目指しピンズのホンイツへ向かう。
中村はトイツ手へ向かう。そして下家藤崎の危険牌であるピンズを切りだしていく。
流局。藤崎は中村の捨て牌からテンパイ濃厚と判断しテンパイ宣言。
中村の手牌は伏せられた。中村ノーテン。
次局は中村が残されたチャンスをきっちりものにする。
執念の1,300・2,600のツモアガリ。ベスト8への切符を手にした。
南4局1本場
北家・中村
カン ツモ ドラ
鳳凰位藤崎敗退。しかしその存在感は非常に大きく視聴者を大いに沸かせたことだろう。
最終戦終了時
安村+44.5P 中村+34.0P 藤崎+33.5P 四柳▲114.0P 供託2.0
勝ち上がり 安村浩司 中村毅
C卓 瀬戸熊直樹×小車翔×灘麻太郎×二階堂留美
十段戦連覇中の瀬戸熊の登場である。
≪卓上の暴君≫と呼ばれる、その攻撃力に期待である。
そしてマスターズチャンプ小車。
若手代表、九州代表として晴れの舞台に登場。
しかし、1回戦は両名共に灘の自在に繰り出される技の前に後手を引かされる苦しい立ち上がり。
2回戦(起家から、灘・二階堂・小車・瀬戸熊)
瀬戸熊の反撃。
東2局5巡目
西家・瀬戸熊
ドラ
この形から上家から放たれた3枚目のに目もくれない。
この時、灘に仕掛けが入っており、3枚目ということもありをチーする打ち手も多いであろう。
瀬戸熊は8巡目にを引き入れ、次巡、二階堂からでアガリ切る。
灘の仕掛けは
東2局3巡目
北家・灘
ここからをポンして打。
かなり苦しい仕掛けに感じられたが最終形は
ポン
以上の1シャンテン。自由自在に仕掛けを操る。
瀬戸熊はこの後も攻め続ける。
南1局2本場ではトイツ手とメンツ手の判断が難しい手牌を七対子に仕上げ灘から6,400。
更に次局では
南2局
東家・二階堂
ドラ リーチ
北家・灘
リーチ
この2件リーチに真っ向勝負。無筋を連打しヤミテンで押し切り灘からアガる。
西家・瀬戸熊
ロン
迎えたオーラス。
南4局6巡目
東家・瀬戸熊
ドラ
この形になり、場に放たれたをスルー。
昨今の麻雀では鳴くことが多いと思われるが、瀬戸熊はスルー。
これをメンゼンで仕上げ。アガリ切る。
価値あるトップで1回戦のマイナスを解消する。
2回戦終了時
灘+17.3P 瀬戸熊+6.9P 二階堂+4.0P 小車▲28.2P
3回戦は接戦のオーラス、小車が2,000・4,000で1人浮きのトップ。
小車は隙のない麻雀を打ち続け、最後まで勝ち上がりの希望を繋ぐこととなる。
4回戦(起家から、二階堂・瀬戸熊・灘・小車)
南場を迎え持ち点は以下の通り。
二階堂34,000 瀬戸熊18,200 灘34,900 小車32,900
ここまでのトータルポイントを加算すると
灘+28.0P 二階堂+0.5P 小車▲6.9P 瀬戸熊▲21.6P
トータルポイント4番手は瀬戸熊。
南1局5巡目
北家・小車
リーチ ドラ
小車が上記のリーチ。対して瀬戸熊の手牌。
南家・瀬戸熊
ここから勝負に向かう瀬戸熊。
7巡目にアタリ牌のを掴んでいる。迎えた10巡目。
暗カン ツモ 打
はすでに自身の2巡目に捨ててある。
ここでタンヤオに向かう打の選択もあったがノータイムでをツモ切り。
次巡をツモ切る瀬戸熊。13巡目にをツモ切る小車。
瀬戸熊の心中は如何に・・・
15巡目
暗カン ツモ 打
3回戦までの展開に焦りがあったわけではないと思う。
最後までアガリを追い求めた瀬戸熊の放銃。
更に次局の親番では灘の仕掛け、二階堂の先制リーチ。
粘りに粘りテンパイするも直後に二階堂のツモアガリ。
この時、二階堂のは山に1枚。瀬戸熊の–は山に3枚。
南2局
北家・二階堂
リーチ ツモ ドラ
東家・瀬戸熊
いよいよ厳しくなった瀬戸熊。視聴者の悲痛なコメントが流れる。
それでも瀬戸熊は・・・・瀬戸熊。
南3局1本場15巡目
北家・瀬戸熊
リーチ ツモ
苦しい戦況の中、8枚目のを引きアガリ2,000・3,900。
オーラスを迎え点棒状況は
二階堂39,100 瀬戸熊17,900 灘31,000 小車32,000
最終戦に向け1,300・2,600以上のアガリが欲しい瀬戸熊。
南4局10巡目
西家・瀬戸熊
リーチ ドラ
渾身のリーチ。
私には、南2局の親が流れた時の劣勢さは既に感じられなかった。
しかし、3者はきっちり対応。
このリーチは流局となり、現実は1人沈みのラスとなる。
それでも視聴者の皆様に熱い麻雀を届けられただろう。
この熱いモノを伝えられることこそ、今麻雀プロに求められているものなのかもしれない。
4回戦終了時
灘+16.1P 二階堂+9.6P 小車▲6.8P 瀬戸熊▲19.9P 供託1.0P
最終戦終了時
灘+33.1P 二階堂+17.1P 小車▲13.7P 瀬戸熊▲37.5P 供託1.0P
勝ち上がり 灘麻太郎 二階堂留美
D卓 沢崎誠×森下剛任×望月雅継×河井保国
1回戦(起家から、望月・沢崎・森下・河井)
王位、森下の登場である。中部本部期待のホープ、地方の想いを抱き夢の舞台に。
更に、今年度ポイントランキング第1位の沢崎。
実力、知名度共に十分の沢崎に対し3者はどのように立ち向かうのか。
その沢崎とAⅠリーグでの対戦経験も豊富な望月。1回戦東1局から3者を圧倒する。
東1局10巡目
東家・望月
ツモ 打 ドラ
これをヤミテンに構える。12巡目にはを引き入れ打。ヤミテン続行。
同巡、森下から11,600の先制パンチ。
沢崎の捨て牌が国士模様だったこともあるが、この手牌をヤミテンに構える望月を初めて見た気がする。
慎重というよりは、柔軟さを感じさせるヤミテン。
対局者が望月に対して持っているイメージを改めるには十分な一局であったであろう。
続く1本場では、森下、河井の両者テンパイもアガリは望月。河井から4,800は5,100。
東1局1本場
東家・望月
リーチ ロン ドラ
これ以上の加点は阻止したい3者。
まずは河井が仕掛けてテンパイ。
東1局2本場6巡目
北家・河井
チー ポン ドラ
続いて7巡目には森下がテンパイ。
西家・森下
そして当然のように追いついた望月。そしてリーチの宣言。
東家・望月
リーチ
勢い的にも望月が押し切ると思われたこの局を制するのは・・・沢崎。
望月がリーチを宣言した時の沢崎は以下の2シャンテン。
南家・沢崎
リーチ宣言牌のをでチーして打。次巡のをチーして打。
そして河井から1,000は1,600。
南家・沢崎
チー チー ロン
3者のテンパイをリャンシャンテンから追い抜く。
打点は安いものの、非常に粘り強い価値あるアガリ。
ダメ押しを寸前でかわされた望月。
それでも次局で5,200をアガると、それ以降も繊細、且つ丁寧な手順のうち回し。
オーラスも自らアガリ切り1回戦を1人浮きのトップで締める。
1回戦終了時
望月+29.9P 河井▲3.6P 沢崎▲7.4P 森下▲18.9P
2回戦(起家から、河井・森下・望月・沢崎)
1回戦好調だった望月に代わり2回戦スタートダッシュを決めたのは沢崎。
東2局で2,000・3,900。東3局では1,000・2,000。
東4局の親番を1人テンパイでの流局。迎えた1本場。好配牌を手にした沢崎は以下のテンパイ。
東4局1本場12巡目
東家・沢崎
ドラ
まだ2回戦が始まったばかり。
しかしAⅠリーガーの沢崎、望月にリードされたまま終盤戦を迎えれば、森下、河井にとって勝ち上がりの条件が厳しくなるのは明らかである。
これに立ち向かうのは同巡に追いついた河井。
序盤から三色を睨んだ手順でテンパイ即リーチ。
南家・河井
ツモ 打 リーチ
そして沢崎もリーチで応戦。
河井は自信の手組。勝ち上がりに向け負けるわけにはいかないこのリーチ。
河井は静かに六を手牌の横に置いた。戦線に留まる大きな2,000・3,900。
更に南3局では全員の手がぶつかる。
南家・沢崎10巡目
ドラ リーチ
西家・河井12巡目
北家・森下12巡目
東家・望月15巡目
軍配は河井。
トップも見える位置に付けるが、序盤にリードされた沢崎に一歩届かなかった。
2回戦終了時
望月+11.4P 河井+2.5P 沢崎▲13.9P 森下▲27.8P
3回戦では望月が1人浮きのトップ。森下が負債を1人で抱え込む形となる。
4回戦(起家から、沢崎・森下・河井・望月)
勝ち上がりに向けトップが欲しい森下。
東2局で望月が5,200をアガッた次局、再び望月にチャンス手。
東3局8巡目
南家・望月
ツモ 打 ドラ
テンパイではあるがTは場に2枚切られておりのトイツ落としで清一色へ向かう。
これに対抗するのは後のない森下。11巡目に追いつく。
北家・森下
ツモ 打 リーチ
森下のリーチ宣言牌であるをポンして5面待ちの望月・・・これをポンせず。
次巡、森下がをツモアガる。
ポンしていれば望月の放銃であったであろう。絶妙なバランス感覚。
南1局、望月は6巡目にをポンしてホンイツに向かう。迎えた10巡目、
南1局10巡目
北家・望月
ポン ドラ
上家の河井から切られたに目もくれずツモ山に手を伸ばす望月。
これに追いついたのは親の沢崎。13巡目以下のリーチ。
東家・沢崎
ツモ 打 リーチ
このを望月がポンしてテンパイ。AⅠリーガー同士の真っ向勝負。
軍配は沢崎。望月から価値ある5,800。
沢崎は一気に抜け出す。次局、4,000は4,100オール。
南1局1本場11巡目
東家・沢崎
リーチ ツモ ドラ
このスピード感。掴んだチャンスは必ずものにする。
この沢崎に追いすがるのは森下。
次局、河井とのリーチ合戦に競り勝ち2,000・4,000。
南1局2本場17巡目
リーチ ツモ ドラ
オーラスで1,300・2,600をツモアガッた森下が逆転トップで締めた。
4回戦終了時
望月+12.5P 沢崎+8.3P 森下▲9.6P 河井▲11.2P
ここまで健闘した森下、河井ではあったが、やはり壁は高かった。
最終戦は自力で上回る沢崎、望月が隙を与えない卓回しで勝ち上がりを決めた。
最終戦終了時
沢崎+13.9P 望月+11.4P 河井+2.5P 森下▲27.8P
勝ち上がり 沢崎誠 望月雅継
ベスト8では決勝戦に向け、更に熱い戦いが期待できるであろう。
カテゴリ:グランプリ レポート