プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第32期A2リーグ第8節レポート 紺野 真太郎
2015年12月08日
雨、曇り、曇り、曇り、曇り、雨、曇り、曇り・・・「今日も曇りかな・・曇りならまだいいが、雨だと・・」
最近の天気の話ではない。私の今期のリーグ成績である。雨の日はちゃんと傘を差してずぶ濡れになるのを防いでいた気がするが、問題は曇りの日。本当に曇っていたのか、晴れていたのに勝手に日陰に入り、曇りだと思い込んでいたような気がしてならない。晴れの日はちゃんと陽の光を浴びなければ・・
今回の対戦相手は滝沢、吉田、白鳥。
場から得られる情報が比較的信頼できる相手だけにやりやすいが、各自が勝負処を抱えての戦いだけに一瞬たりとも気は抜けない。
1回戦東1局、カンの役無しテンパイが入るが手替わりがある為ヤミテンに構える。
ドラ
そのままの形で親の吉田に続けてを2枚打たれる。厳しいかなと思っていると絶好のをツモ。
もちろん打とし–に受けるが直前に打たれていることもあり、リーチは打たず。
2、3巡の間ならこぼれるかもとの淡い期待もあったが、白鳥には即座に対応され、滝沢も同様。
吉田も思うように手が進まずに1人テンパイ。
「また曇りかな・・」そんな思いを抱え進めていく。
南4局1本場、5巡目に白鳥テンパイ。
ドラ
片アガリ三色の–。白鳥の持ち点は27,800。安めツモでも原点を超え、リーチ棒を出すと1人テンパイでも浮きにはならない為のヤミか。
9巡目、私がツモ切った2枚目のを親の滝沢が仕掛ける。滝沢がこういう場面で仕掛けたらまず好形1シャンテン以上、ほとんどが勝算のあるテンパイだろう。
私は直後のツモで滝沢に対してオリを選択。白鳥の気配はほとんど感じられていなかったので、これは怪我の功名か。
決着は滝沢がをツモ切り白鳥が5,200をアガった。白鳥にとってはほぼベストの結果。
リーチを選択していたら1人テンパイで終っていたであろう。
白鳥の残留に賭ける執念が感じられた局であった。
2回戦東2局9巡目、親の白鳥がをポンして打。更にの手出しが入りテンパイ気配。
役はよくわからないが、とが見えてない為どちらかか、両方か。
吉田の手つきも勝負を匂わしておりここは受けに廻ったほうが無難と思ったところに吉田のリーチ。
これは想定内なので大人しくを落とし対応した。滝沢もテンパイを入れていたがここは白鳥に軍配。
吉田にとっては痛い7,700放銃となった。
リーグ戦でこのような状況になった後、基本的には不調とみる吉田とは正面から戦い、好調とみる白鳥とは裏を取るように戦う。
あくまでも基本的なので自分の調子次第であることはいうまでもないが・・
南3局1本場、親の吉田にを仕掛けられるもテンパイ。
ドラ
引いて手替わりしたらリーチでぶつけるつもりであった。
や引きでもヤミで押すつもりであった。でも、どこまでいっても手替わりしなかった。
をツモ切る。今思えばここが止め時だったように思う。
吉田に手出しが入る。次巡、吉田長考。手牌は
ポン ポン ツモ ドラ
吉田はこの時私の待ちを探っていたという。メンホンまであっての–かソーズならば–も十分ある。
ただ自分のアガリを考えれば、巡目も深くなってきている為、少しでもアガリがありそうな方へ受けたい。(は吉田から2枚見え、は1枚見え)吉田は勝負を選択。
こちらからは打はドラとの振り替わりに見えていたが、は長考もあり、単純なスライドには見えなかった。
私にやってきたのは。気持ちが悪い。一瞬止まるが目にはとが入る。ツモ切り。明らかに押し過ぎだった。
解説の瀬戸熊の「嘘でしょう・・」のつぶやき。
子供のころに母親から「雨が降りそうだから傘を持っていきなさい」と何度言われた事だろうか。
今日は曇ってるなって感じていたはずなのに・・
3回戦は最初から傘を持って出かけた。
戦い方の入りとしては正しいかはわからないが、とにかく手応えが引っかかるのを待った。
東4局1本場の第1ツモ
ツモ
色々な可能性を見て打。ここまでの苦しさがピークを越えた感じがあり、ここは素直に行く気になる。
そこに親の吉田からリーチが入る。
自分の手牌からも第一感は七対子のドラ単騎。
ドラトイツの別の待ちもなくはないが、ここは手牌に沿おうと勝負に行く。
一発目のを皮切りに生牌の、これも無筋のと立て続けに押した。
結局テンパイすら叶わなかったが、押せたこと、ズレていなかったことに手応えを感じられた。
南3局配牌
ドラ
正直「なんだこれは」って思った。それと同時にこれを逃したら・・と緊張もした。
幸いツモも効き満貫をアガることが出来、オーラスも1,300・2,600で1人浮きまでいった。
何が起こるかわからないという意味で、麻雀とは本当に恐ろしいゲームである。
最終戦は大荒れの展開に。
吉田が先制し、私が一時突き抜け、白鳥が巻き返し、一時はハコ寸前まで追い込まれた滝沢も原点近くまで戻し、吉田がオーラスの親でもう一度差し返すといった半荘であった。
終ってみれば私の今節は+3.6Pといつも通りの曇りに終わった。
だが、晴れ間が覗いていなかったわけではない。ここまでの戦いでもどこかで勝ち切れていないのであろう。
残りは2節。最後まで全力で戦うが、傘だけは鞄に忍ばせておくようにしよう。
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