中部プロリーグ レポート

中部プロリーグ レポート/第29期中部プロリーグ 第4節レポート

Aリーグ:土岐雄太
中部プロリーグも第4節目を迎えた。
最終節の前節ということもあり、対局前、程よい緊張感が漂った雰囲気を感じた。
ポイントや着順を意識すればするほど、自分の麻雀は揺らぐものである。
私自身、今日はテーマとして「一人の独走を止める」に注力した。
それは、同卓者全員が、今期の上位陣であった為である。
組み合わせは杉村・寺戸・清水・土岐。上位5名の中の4名が同卓という熾烈な戦いとなった。最終節優位に立つ為に、今日の戦いは非常に重要な対局であり、結果次第では、着順が逆転する可能性も多いにあった。
開幕1回戦、予想通り、皆慎重な立ち上がりだった。リーチが少なく、本手が入っても、周りがかわす展開が多く、全体的に小場で局が進んだ。
しかし、ここで親番を迎えた清水が会心の一撃を放つ。
少考した後、リーチをかけ、ツモリあげた手はメンチンの8,000オール。1回戦の決定打となる一撃だった。結果清水は、そのリードを守り抜きトップを取る。
面前派で攻守のバランスが優れており、大負けしない印象の清水。
2回戦、清水には連勝を譲るわけにはいかなかった。
1回戦同様、小場が続き、常に浮き沈みの瀬戸際で皆が親番を連荘させないよう、かわす展開や流局が続いた。
決定打を振り込んだ者が、その日の敗北者になる。そんな雰囲気さえ感じた。
4回戦まで大きなアガリがないものの、1局1局が常にギリギリの戦いであり、杉村・寺戸は双方ともに我慢の展開が続いたと話した。結果はトップと最下位の差がわずか33ポイントとなる僅差で対局を終えた。
一方、別卓では、打って変わって激しいポイントの叩き合いが繰り広げられていた。
中でも注目すべきは佐藤の+99.8ポイントであろう。
4回戦中3トップのオールプラス。4回戦には6万点越えを果たし、卓内1人浮のトータル2位に躍り出た。この爆発力の高さが佐藤の一番怖いところである。
同じく突破力の高い林も7万点越えを叩き出し、+76.7ポイントと大きく順位を上げた。
Bリーグを昇級する際も最終節で大逆転を果たした林。最終節も要注意である。
大きな波乱が生まれた第4節。決勝卓の椅子は誰が勝ち取るのか。上位者が僅差となっている最終節も大いに荒れることだろう。
 
Bリーグ:加藤泰史
暦の上でははや立夏。うっすらと汗ばむほどの季節となる頃、中部プロリーグ第4節が開催されました。前節マイナスしてしまったことで、上位者とは大きく離されてしまっているが、精一杯攻めて最終節へと繋げたいところである。
私の対戦相手は木村、長谷川、金平。いずれも攻めの強い打ち手であるため、乱打戦となることが予想される。
1回戦
東4局に南家の木村にドラ暗刻のタンヤオ・三色の12,000を放銃。
南場に入ってもドラ2枚入り七対子の6,400を木村に放銃してしまい、なすすべもなく4着の▲30.6P。
2回戦
オーラストップ目私が36,200点持ち。長谷川、金平がともに30,000点超えており、どちらもトップが十分狙える状況となっている。私が早いリーチでアガリを拾い、かろうじてトップを維持することができ、+15.5P。
3回戦
オーラス、アガれば浮き、トップまで満貫のツモアガリ条件の2着目であった。2回戦でトップを取ったものの、1回戦のマイナスを挽回するまでに至っていないということもあり、なんとか浮きを確保したいところである。
しかし親の長谷川がわずか4巡目でリーチ。これをあっさりツモアガリ2,600オール。
私は3着に転落してしまったが、次局で5,200は5,500を仕上げることができ、着順こそ3着であるものの、+1.5Pと浮きを確保することができた。
4回戦
防戦一辺倒のままオーラス。
かろうじて3着を維持しているので、このまま親の金平に4着を押し付けたいところであるが、その金平がリーチ。
とても押し返せる手牌ではなく、受けにまわり、なんとか流局。
このとき金平の開いた手牌が強烈。
ドラこそないものの、確定三色のタンピンで高めイーペーコー。
安心したのも束の間、次局も金平がリーチ。2,600は2,700オールをツモアガリ、これが決定打となり私は▲25.0Pの4着となってしまった。
4回戦を通して、木村、長谷川が攻めている展開が多く、私は防戦一辺倒となってしまっていた。
しかしながら、金平は私と同じくあまりチャンスに恵まれていなかったように感じるが、うまく致命傷をさけ、失点を抑えていたのが印象的であった。
今回のように苦しい展開が続く場合には、大きくマイナスしないということが重要であると強く感じた。
最終節を目前にして、大きくポイントを落としてしまったが、ここでバランスを崩すことなく最終節に臨みたいと思う。
 
Cリーグ:若松正和
リーグ戦も終盤の第4節を迎えた。
そろそろ皆ポイントを意識した戦いになってくる。
各々目標を持って対局に臨んでいると思うが、今回私自身は目標設定しなかった。
ただ強く意識したのは自身の親番を大事にする事と他家の親番の時に簡単にアガらせない事である。
始まる前の私のポイントは▲59.3P。ここから上位に食い込むことは容易ではないが、親番を簡単に手放すようでは話にならない。とにかくこの一点だけ意識して対局に臨んだ。
結果から言うと4連勝で一気に+50.3Pまで浮上する事が出来た。前節終わった時点では昇級は絶望的な状況だったがワンチャンスあるところまできた。最後まであきらめてはいけないということである。
親番ではなかったが印象に残った局がある。
一万二万二万七万八万七索八索九索七筒九筒東発発
ここから上家から3枚目の九万が打たれ、仕掛けないと厳しいかなとも思ったが、親が仕掛けを入れていて、自分の手牌を鳴いてまで東を打ち出したくなかったこと、自分がアガる事より親にアガらせたくなかった事から仕掛けを見送った。この判断が吉と出て東発八筒と引き込み
七万八万七索八索九索七筒八筒九筒東東発発発
こうなりラス牌の九万をツモアガる事が出来た。
全体的に見ても最初に意識した戦い方が出来たと思う。
他の卓の結果を見てみると、今節は上位陣がポイントを上積みし、下位のほうはマイナスになる者が多かった。4節終わって首位の永井+171.4P、2位高橋+134.3P、3位都築+122.3Pと3者のポイントが抜けている。4位の大高坂が+69.9Pのため50P以上の開きがあるが、これくらいのポイントが1節でひっくり返るかことは多々ある。
最終節上位3名に割って入る者が現れる可能性は十分ある。私自身も一波乱起こすつもりで最終節に臨みたい。