十段戦 レポート/第34期十段戦 ベスト8B卓レポート HIRO柴田
2017年08月10日
決勝メンバーを決める最後の1戦、別卓となるA卓では瀬戸熊・青山が勝ち上がりを決めた。
このB卓の出場選手は以下。
上田直樹(前年度決勝シード・ベスト16からの出場)
勝又健志(七段戦からの出場)
ダンプ大橋(前年度決勝シード・ベスト16からの出場)
仁平宣明(七段戦からの出場)
1回戦(起家から、上田・勝又・ダンプ・仁平)
好スタートを切ったのは起家の上田、4連続リーチで他を圧倒する。
上田
リーチ ドラ 流局
上田
リーチ ロン ドラ
上田
リーチ ツモ ドラ
上田
リーチ ロン ドラ
早い・遅いや良形・悪形と多彩なリーチを打つ上田、2度目のリーチはダンプが真っ直ぐ向かって放銃となったが、4度目となると放銃を嫌がった結果ホウテイでの放銃となってしまった。
東2局 親勝又 ドラ
原点キープを維持していた仁平が終盤にドラをポンとすると上田がそこへ放銃となる。
仁平
ポン ロン ドラ
上田
ポン ドラ
上田の長所短所が見受けられるが良い所だけでは麻雀は成り立たないといったところか。
東3局1本場 親ダンプ ドラ
前局テンパイで親を維持したダンプだったが、ここで上田に好配牌が入りさきほどの失点以上の3,000・6,000のアガリとなる。
上田
リーチ ツモ ドラ
東4局 親仁平
仁平10巡目に大物手のテンパイを入れる。6巡目にドラを手放しているとはいえ異様な捨て牌だった。
これに放銃してしまったのはダンプ、前巡からテンパイを入れていたのとアガリが欲しい局面だったがこの失点は大きすぎた。
仁平
ロン ドラ
仁平が上田に追いつきトップ争いをする展開となって1回戦が終了した。
1回戦成績
上田+36.5P 仁平+22.0P 勝又▲10.1P ダンプ▲48.4P
2回戦(起家から、勝又・上田・仁平・ダンプ)
東1局 親勝又 ドラ
苦しいスタートとなったダンプに手が入る。
ダンプ
ドラ
このをチーとしたのが実際にはが最後の牌でありダンプ好判断のアガリとなる。
ダンプ
チー ロン ドラ
東2局 親上田
まず先制のリーチを打ったのは前局にアガリをものにしたダンプ。
ダンプ
リーチ ドラ
続いて勝又もリーチを打つ、ダンプ・勝又共に打点と待ちは十分だ。
勝又
リーチ
この2件リーチに割って入ったのは親の上田イーペーコーが出来ているカンチャン待ちでリーチと参戦。
上田
リーチ ツモ
腹の括り方が違うのか上田がここを力強くツモアガる。これにはダンプ・勝又両者に点数以上に見せ付けられることとなる。
東4局 親ダンプ
ダンプが仕掛けを入れると仁平が序盤から狙っていたダンプの初打であるにさらに照準を合わせる。
この山には残ってはいなかったのだが勝又の手が進むと同時にが打ち出され仁平のアガリとなる。
ダンプ
チー ドラ
仁平
ロン
南4局6本場 親ダンプ
失点が続いた勝又だったが南1局に1,300オールと4度のテンパイ料で持ち点を28,000まで戻すことに成功し逆転のチャンスが訪れる。
勝又
ドラ
このは2枚残っていたのだが親のダンプが先制リーチ、そしてツモと、勝又がアガリたい時にアガれない展開となる。
ダンプ
ツモ
ダンプにとってはこの2,600オールの6本場で一躍トップとなって次戦に繋げることに成功する。
2回戦成績
ダンプ+25.7P 仁平+7.6P 上田▲10.2P 勝又▲23.1P
2回戦終了時成績
仁平+29.6P 上田+26.3P ダンプ▲22.7P 勝又▲33.2P
3回戦(起家から、上田・仁平・勝又・ダンプ)
東1局1本場 親上田 ドラ
上と下が2分化されてきた3回戦、追いかける側のダンプがリーチとくる。
ダンプ
暗カン リーチ ドラ
このダンプのリーチも相手が退いて1人でやらせてもらえればいいのだが、そうはいかないとばかりにポイント上位である仁平がアガリきる。
仁平
ロン ドラ
打点は3,900だがダンプにとっては重い放銃であっただろう。
東4局 親ダンプ ドラ
ダンプなんとか終盤にを引き入れテンパイを入れ勝又の当たり牌であるで粘るが次の選択となるを引き辛い放銃となってしまう。
ダンプ
勝又
ロン
勝又としてはアガリの中では1番嬉しくない相手&牌だったはずだがまだ道中、チャンスを伺うといったところか。
南3局 親勝又 ドラ7
ダンプ以外の3者が浮いている今局、勝又としては仁平・上田のどちらかを上回りたいところでリーチツモと今日1番の感触のあるアガリがくる。
勝又
リーチ ツモ
南3局1本場 親勝又
前局のアガリからここでブレイクしたい勝又、上田もそれを阻止しようとを仕掛ける。
親の勝又もヤミテンのピンフで構えるがツモでと入れ替え放銃となってしまう。
勝又
ドラ
上田
ポン ロン
上田の待ちはすでに無く勝又にとの選択を間違えないという難題の答えを正解しろというのも厳しいが、追いかける勝又にとっては大きな1局となった。
南4局1本場 親ダンプ ドラ
南場は静観していた仁平だが最後は逆転のリーチを打ちダンプからアガリトップとなる。
仁平
ロン
3回戦成績
仁平+15.4P 勝又+7.8P 上田+4.4P ダンプ▲27.6P
3回戦終了時成績
仁平+45.0P 上田+30.7P 勝又▲25.4P ダンプ▲50.3P
4回戦(起家から、勝又・上田・ダンプ・仁平)
東1局 親勝又
上田イーペーコーとなるは2枚打たれていた、3色や役牌を生かすなど考えられるがここは迷うことなくリーチを打つ。
対して親の勝又も追いかけリーチを打つ、この日何度目なのだろうか勝又・上田のめくり合いはここも上田に軍配があがった。
勝又
リーチ ドラ
上田
リーチ ツモ
決して楽をしないという胆力、それともアガリに対する嗅覚なのかわからないがこれが上田の強さなのだろう。
東2局 親上田 ドラ
4者ともなかなか手牌がまとまらない中、仁平14巡目からと有効牌を連続で引いての満貫のツモアガリとなる。
仁平
ツモ ドラ
このアガリでトータルトップの仁平はさらに優位になる。
南2局 親上田 ドラ
リードする仁平・上田の思惑としたところなのか小場の早いゲームとなり進んだ南2局ダンプがわずか6巡でツモアガる。
ダンプ
リーチ ツモ ドラ
この2,000・4,000で現状27,000の上田がより沈みで終わりやすくなったので勝又・ダンプにも残り少ないチャンスとなる。
南4局 親仁平 ドラ
仁平3回戦までで+45.5Pそれに加えて現在43,300持ち、無理してのアガリをするくらいなら1局で終らせる選択もありそうだ。
勝又・ダンプは攻めるのみかまずは勝又がリーチ、そこへダンプも勝又のアガリ牌であるを打ってリーチと追いかける。
ダンプ
リーチ ドラ
勝又の選択はを見逃し。これをダンプからアガっても上田との差は60P、しかしこれをツモアガれば45Pほどになる。
勝又
リーチ ツモ ドラ
勝又としては上田を順位で上回るのは絶対条件のここを見事にツモアガリ最終戦に望みをつなげた。
4回戦成績
仁平+21.4P ダンプ▲1.3P 勝又▲4.8P 上田▲15.3P
4回戦終了時成績
仁平+66.4P 上田+15.4P 勝又▲30.2P ダンプ▲51.6P
5回戦(起家から、ダンプ・勝又・仁平・上田)
東1局 親ダンプ ドラ
勝又のドラ切りリーチに親のダンプもポンして好形のテンパイ。
ダンプ
ポン
ダンプは7万点条件くらいか、なんとしてもここはアガリたいところだが勝又がツモアガる。
勝又
リーチ ツモ
勝又としても上田を追う形としては上々のスタートとなる1,000・2,000のツモアガリ。
東3局 親仁平 ドラ
上田としては最終戦浮いていれば安全圏といったところか5巡目にポンをして手変わりで高打点も見込めるテンパイを入れる。
上田
ポン
勝又も手役を組んで勝負リーチといくと思いが通じたのか上田に手変わりが入り値千金ともいえる上田からの出アガリとなる。
勝又
リーチ ロン
勝又が見事なのは当たり前だが、そのプレッシャーにも負けず毎回振り切ろうとする上田もこれはさすがに痛そうだ。
南1局 親ダンプ
最後の親となるダンプが真っ直ぐ来るのは明白だ、仁平の仕掛けも打点があるので親以外にはある程度来るだろう。
上田ピンフ高めイーペーコーのテンパイだったがとを入れ替えると13巡目にリーチとくる。
意図は色々とありそうだ勝又も前に出てきたのも理由のひとつか、それでも放銃が致命傷となるリスクが非常に高いがリーチ選択をする。
仁平
ポン ドラ
ダンプ
チー
勝又
チー ポン
上田
リーチ ロン
何が起きてもおかしくない局だったが上田が勝又から2,000点をアガる。
南3局はトータルトップである仁平が親ということで、1局と見越し勝又形式テンパイでの1人テンパイで流局となる。
南4局1本場 親上田
最終半荘の最終局、勝又の条件は2,000・3,900以上か6,400以上を上田からアガるということ。
親の上田も1局に持ち込む打牌を選択。1人麻雀で手牌を進める勝又条件を満たすテンパイを入れるがアガリには至らなかった。
勝又
ドラ テンパイ
5回戦成績
勝又+18.4P 仁平+7.0P ダンプ▲6.0P 上田▲19.4P
5回戦終了時成績
仁平+73.4P 上田▲4.0P 勝又▲11.8P ダンプ▲57.6P
勝ち上がり 仁平宣明 上田直樹
カテゴリ:十段戦 レポート