中級/第130回:中級講座『公式ルールで対局してみましょう!』 浜上 文吾
2017年11月15日
麻雀ファンの皆様こんにちは!
九州本部の浜上です。
日本プロ麻雀連盟道場が巣鴨に移転して3ヶ月目となりました。
福岡在住の私は、リーグ戦やタイトル戦以外で道場にいく機会が作れていませんが、SNSでの皆様の反応を見ていると、麻雀教室、道場ともに大盛況な様子が伝わっています。
競技麻雀に触れ合う方が増えていることは大変嬉しいことです♪
九州地区ではまだ道場のような練習の場を設けることができていませんが、最近では公式ルールに関する質問や問い合わせが増えてきました。
そこで今回は「日本プロ麻雀連盟公式ルール」について私なりにお伝えしたいと思います。
まずはじめに、公式ルールと一般的なルールのおおまかに違う点は
一発、裏ドラ、カンドラなし。
30,000点持ち、30,000点返しで、順位点が浮き沈み方式(1,000点は+1.0P)。
1人浮き 1位+12.0P 2位▲1.0P 3位▲3.0P 4位▲ 8.0P
2人浮き 1位+ 8.0P 2位+4.0P 3位▲4.0P 4位▲ 8.0P
3人浮き 1位+ 8.0P 2位+3.0P 3位+1.0P 4位▲12.0P
私は麻雀店に勤務し、カルチャースクールや公民館等で麻雀教室の講師の仕事もしていますので、一般的なルールでの対局回数自体は結構あります。ただ公式ルールの対局をする回数は比較的少ないので、週1ペースで仲間に集まってもらって練習会を行っています。
練習会終了後には反省会を簡単にするわけですが、その反省会での一コマ。
ルールは日本プロ麻雀連盟公式ルールです。
問題①
東家 43,600点
南家 25.800点
西家 20,400点
北家 30,200点
南4局 南家 25,800点 6巡目
ツモ ドラ
で何を切りますか?
オーラスをむかえ▲4,200点と現状沈みです。2着目の北家を逆転するのも4,400点の差なので順位アップも同条件です。
反省会では打とで意見が別れました。
切りだと、メリットはシャンテン数を落とさないことです。
ツモだと高めで三色安めでドラとそこそこ打点は期待できます。
デメリットは三色が崩れるツモだと、リーチをしてドラをツモで原点復帰と少し厳しいように感じます。
一般的なルールだと手変わりを待たずに積極的にリーチをして、一発や裏ドラの期待値もありますが、公式ルールだと皆無です。
私の選択は切りです。
狙いは234の三色とマンズのイーペーコーです。
こんなテンパイや
このような形が理想的でしょうか?
もし仮に234の三色の崩れそうなツモとなったとしても
タンピンイーペーコーやドラ引きで打点も期待できることがメリットです。
デメリットはシャンテン数をいったん落とすことです。
私なりにまとめると、打の
【デメリット】
・単純にシャンテン数が落ちること
【メリット】
① アガリに対しての期待値をさほど落とさずにアガリ形が増えること
② アガリ形の中の平均打点が上がること
③ ヤミテン選択肢が増えること
上記を見るとメリットが上回っていると考えます。
メリットについて説明を加えるとするならば
① の場合、先に挙げたようにタンピン三色やタンピンイーペーコーの牌姿が増えます。
② については①に挙げたような牌姿が増えるので平均打点が上がります。
③ では①と②の条件が増えるためにヤミテンを選択肢も生まれます。
ここまで説明した上で、ヤミテンのタンピンツモイーペーコーと、メンピンツモドラ1の差が分かりづらいと感じる方もいると思います。
実際私も③の選択肢では悩む状況も増えてくるので、次の問題ではリーチとヤミテンの選択について説明していきます。
問題②
東1局 西家 30,000点 配牌
ドラ
メンツはありませんがリャンメンターツ3組とそこそこの配牌から
5巡目には以下の牌姿になり
ツモときた場合、概ね打でテンパイを取ることでしょう。
ツモ 打
ではここでリーチは打ちますか?ほとんどの方が打たないと思います。
理由を挙げると、役なしではあるが手変わりが多い点です。
ではここから何をツモった場合にリーチをするかを考えましょう。
■
■
上記の理由
・ツモは理想形で高め一通、ツモはドラ、ツモは高めイーペーコーと打点が見込める。
ではここから何をツモった場合にリーチをしないかを考えましょう。
■
上記の理由
・待ちはのノベタンにはなるが打点が見込めない。
公式ルールはリーチの価値は1翻と一般的なルールのように飛躍的に打点アップにはつながらないものです。
打点を上げるためには、手役かドラを絡めることが必要です。
リーチ判断も大事な部分です。
上記のリーチ判断が必ずしも正しいとは言い切れませんが、大事なことは対局での出来事をほんの少し思い出して、後から考察することで雀力アップにつながると考えています。
道場で競技麻雀に触れ合う機会を作ってみるのもいかがでしょうか?
さて次回は仕掛けるタイミングと親リーチが入ったときの局面判断について書いてみたいと思います。
それでは今回はこのあたりで失礼します。
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