グランプリ レポート/第8期麻雀グランプリMAX ベスト16 B卓レポート
2018年03月30日
グランプリベスト16・B卓は、
一次予選からの勝ちアガリ。日本プロ麻雀連盟会長「手役アーティスト」こと森山茂和。
最近「ゴジラ」の2つ名が定着しつつある現鳳凰位前原雄大。
前年度、鳳凰位決定戦準優勝。狙うは悲願のG1優勝。A1リーガー近藤久春。
今期の鳳凰位決定戦で、激闘の末、前原に敗れたAリーガー内川幸太郎。
A1が3人と、会長森山と言う豪華な卓。手役派・連続攻撃系と、攻撃力が高い4名が集まった為、激しい打撃戦が予測されますが、もう1つ注目したいのは、前原と内川の対決。両者は鳳凰位決定戦でも激闘を繰り広げており、若武者内川にとってはリベンジマッチとなります。
自身初のG1タイトル奪取のためにも、負けられない内川。
ベスト8に進出出来るのは、果たして!?
1回戦 前原 森山 近藤 内川
東1局 前原7巡目
ドラ
前原が1枚切れので先制リーチ。
内川
同巡、絶好のドラを引いて追いかけます。
この後の展開を占う開局。
結果は、内川高めのツモアガリ!大きな2,000・4,000。
東2局 親・森山
ドラ
まずは森山がピンフのテンパイ。三色やタンヤオの手替わりがある為、ヤミテンに。
内川も仕掛けてテンパイ。
ポン
前原
そこに前原が、ドラを切ってリーチ。
しかし、アガったのは内川。ツモで300・500。
東3局、またもや内川がピンフテンパイの森山から1,300のアガリ。
3連続アガリと好調の内川。このまま突っ走れるでしょうか?
東4局
前原
チー ポン ドラ
南家、前原が仕掛けます。
すると、親・内川が、少し対応した感じに。解説の沢崎は、ここは相手を考えずに攻める局面と語ります。
結果は押し返した近藤が、リーチで高めのツモアガリ。
ツモ
1,300・2,600。
南1局
森山
ドラ
2巡目 ツモ。森山、この手から打として、大きく狙っていきます。
近藤が
自身が5巡目にを打ち良い待ちになっている事もあってか、このリーチを打つと、森山が追いついてリーチ。
すぐにを近藤が掴んでしまいます。
森山の構想力が生きた1局となりました。
南2局
森山
ドラ
親の森山は2枚切れのを持ってくると、打とします。そして、ツモでアガリ逃してしまいます。しかし、それで腹を括ったのかリーチと行き、ハイテイでなんとをつもって6,000オール!
アガリ逃しのダメージどころか、高くしてアガってしまいました・・強いです。
南3局 前原の配牌。
ツモ ドラ
運命の南3局。
解説席では、面白い手ですねー。
くらいのライトな感じでしたが、まさかあんな事になるとは誰が予想したでしょうか・・・!?
ここから前原 ポン・ポン。
3者の手牌は以下の形に。
森山
内川
近藤
対して前原。
ポン ポン
・・・。
・・・。
いや、さすがに前原以外のアガリになりそうなものですが・・。
ここからを引き、を加カン。なにやら怪しげな雰囲気が・・。
そして、親・近藤が
これでリーチに行くと。前原 と驚異の引き!
加カン ポン
まさか・・。まさかの高めダブル役満テンパイが!ゴジラの足音が直ぐそこに・・・。
そして、近藤が掴んでしまった牌は・・・ でした・・。
近藤にとってのせめてもの救いは、安めだった事でしょうか。32,000ですが・・。
公式戦で初めて役満を放銃してしまった・・・と、語る近藤。何時かは降るものだと本人も覚悟していたとは思いますが、まさか安めで32,000の放銃とは、夢にも思わなかったのでは無いでしょうか?
夏目坂スタジオを、破壊せんとさえ感じられる、ゴジラの一撃でした!!
このアガリで前原がトップ。
1回戦結果
前原+28.3P
森山+16.9P
内川+5.3P
近藤▲51.1P
2回戦 内川 前原 森山 近藤
東1局から高打点
内川
ドラ
前原
リーチ合戦で前原から内川にで7,700。を外した内川の判断が光ります。
東2局、森山はホンイツが見える好配牌。
2巡目ここから、
ドラ
が出るも、スルーすると手が伸びて、ドラドラテンパイの入った近藤から、
ポン
森山
ロン
この12,000のアガリ。森山の重厚な選択が印象に残ります。
近藤もドラドラあるだけに、仕方ないとはいえ、厳しい展開が続きます。
東3局、苦しい展開が続く近藤ですが、
ポン チー ドラ
親・前原
リーチ
前原がリーチときますが、待ち取りを間違えず、近藤がをツモで2,000・4,000。
このアガリをキッカケにして反撃したい所!
しかし、次局、内川のヤミテンにで8,000の放銃。今日の近藤はやはり厳しいのか・・。
内川
ドラ
南1局1本場
近藤
ドラ
しかし、挫けない近藤。この手をリーチして、強く押し返されるも、をツモで2,000・3,900。 意地を見せてくれます。
そして、オーラス近藤に以下のテンパイが。
この手をアガれば、まだまだこれからの近藤、更に変化すれば18,000もある手牌ですが、
ポン ポン ドラ
前原
無情にも、近藤から前原にで8,000・・。
近藤にとって、あまりに厳しい結末となってしまいました。
2回戦トータル
森山+29.1P
内川+26.5P
前原+9.2P
近藤▲64.8P
3回戦 前原 森山 内川 近藤
東2局 前原がこの手牌から、
ドラ
ツモトイツ手含みで 打として。
ポン
をポンしてテンパイ取らずの。珍しいと思いましたが、この選択が素晴らしく。
チンイツに寄せきり、親・森山からで8,000の見事なアガリ。
ポン
南1局
前原
ドラ
親、前原のリーチに対して、一手変わり三色のテンパイが入っていた近藤がで7,700の放銃。
この手で前に出ないイメージもある近藤ですが、ポイント状況的に、高打点になり得る手牌はオリにくいでしょうか・・。
近藤に厳しい展開が続きます。
3回戦終了時
前原+35.0P
内川+30.9P
森山+17.0P
近藤▲82.9P
4回戦 内川 前原 森山 近藤
上位3名が接戦でスタートした4回戦。リード奪うのは果たして?
東1局リーチ棒付きで、内川から前原にピンフドラ1、2,000の放銃。
東2局
内川
リーチ ドラ
近藤
ポン ポン
このテンパイに対して、前原
力強く、ドラのツモ 4,000オール。やはりと言うか、前原が抜けだします。
東3局
森山
ポン ツモ 打 ドラ
ホンイツ風味で仕掛けた森山ですが、ドラが重なり方向転換。
そして近藤。難しい手を上手く345の三色に寄せて以下の手牌。
打か、・か?
大量得点が必要な近藤、3,000・6,000は逃せないとドラを切って高め345の三色に受けます。
それを森山がポン。
ポン ポン
無情にも近藤がを掴み 森山へ11,600。
ポイントがあれば違った選択も視野に入るだけに、追う立場は辛いと改めて感じさせる1局となりました。
東4局、近藤チンイツに寄せ切るも
チー
アガれず流局。
南3局
近藤
ポン ポン ドラ
内川
ポン
南3局、競り合いが続く3名ですが、仕掛けている近藤に対し、内川がで8,000の放銃。内川は痛い放銃か・・。
最後は前原が1,000点でアガリ4回戦終了。
4回戦トータル
前原+60.9P
森山+29.0P
内川+7.1P
近藤▲97.0P
最終戦 森山 内川 近藤 前原
ほぼ、森山・内川の一騎打ちとなった最終戦。森山・内川が交互にアガリます。
東4局も
ドラ
12,000のテンパイが親前原に入っていたが、
内川が
これでリーチを打ち、前原からで3,900のアガリ、前原はオリる手もあったとは思いますが、相手に背中を見せないのが前原。
放銃とはなりましたが、最後まで逃げない姿勢に共感したファンも多かったと思います。
南1局
親 森山
チー ポン ドラ
内川も
リーチ
2つ仕掛ける森山にリーチで真っ向勝負!勝負局だけに、力が入る両者。
結果は、内川がで森山に11,600。
これで、勝負ありかと思われましたが、内川が粘ります!
親で
ドラ
ツモ 2,000は2,200オールをツモると次局 、内川に勝負手が入ります。
13巡目
ドラ
難しい選択ですが、打とするとツモ打でリーチ。
そして、ツモで4,000は4,300オールで肉薄!なんと、苦しくなってきたのは前原。
南2局4本場
内川
ドラ
次にアガると前原を交わす内川ですが、森山・前原2人が捌きに行き、森山が前原から1,000点でアガリ切ります。
南3局の時点で前原と内川の差7.0ポイント。
内川リーチ・前原仕掛けて応戦しますが、2人テンパイで流局。
そして、オーラスへ。
オーラス
森山 39,700
内川 45,100
近藤 18,900
前原 15,300
内川の条件は1,300・2,600、前原から3,900、森山から7,700。
力が入る内川だが、テンパイする事は叶わず、全員ノーテンでの終局となりました。
最終戦トータル
森山+42.7P
前原+38.2P
内川+30.2P
近藤▲112.1P
1位通過 森山茂和
2位通過 前原雄大
森山・前原の通過となったB卓。
森山は、手牌の構想力と胆力が素晴らしいと感じました。特に仕掛けも8,000のホンイツ手でをポンせず、12,000をアガリ切った局は素晴らしいと思いました。
押し引きも冷静で、充実している印象を受けます。
前原は流石の勝ちアガリ。
天鳳位VS連盟でも2回の優勝を挙げたばかりか、鳳凰位も連覇。
このまま、グランプリももぎ取ってしまうのでしょうか!?
1つだけ懸念材料があるとすれば、1年に1回はアガリたいと語っている役満を、もうアガってしまった事くらいでしょうか・・?。
グランプリにかける思いがあったと語った内川。
公式戦初の役満放銃という不幸があった近藤も、素晴らしい闘牌を見せてくれたと思います。
2人の来期A1での戦いにも注目してください!
これで、グランプリベスト16・B卓のレポートを終わります。
熱い戦いは、まだまだ続く!!
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