中級/第135回:中級講座『今期のテーマ』 浜上 文吾
2018年04月27日
麻雀ファンの皆様、こんにちは!
九州本部の浜上です。
まずは九州本部に大ニュース!!
~タイガー中島杯~第19期皇帝位戦九州リーグAリーグに鳳凰位戦A1リーグ所属の和久津晶プロの参戦が決定しました!
2月に連盟チャンネルで放送された~タイガー中島杯~第18期皇帝位決定戦の解説をお願いしたこともありますが、以前の配信対局でない時の皇帝位決定戦にわざわざ東京から福岡まで観戦に来て、全対局終了後に多くのアドバイスしてもらったことがきっかけとなり今回の参戦となりました。
和久津プロの参戦で九州リーグ参加者のモチベーションが上がらないわけはありません。
毎週行っている私達の練習会も開幕戦間近ということもあり熱が入ります。
ふと自分のノートを見返してみて反省点がないか探してみました。
私の所属する九州リーグAリーグは今期は和久津プロを含め17名です。
年間10節40回戦終了時の上位4名のみが皇帝位決定戦に進出できるシステムです。
昨年の私の成績は
1位 14回
2位 10回
3位 10回
4位 6回
こうでトータルポイント+174.9P
平均着順2.20と順位率は良く4位の回数も少ない好成績だったため、それに満足してあまり反省する機会はありませんでした。
でもよく検証してみると、4位の時の素点が10,000点程度しか残っていないことが多いことに気づきました。
原因として、私は他の選手と比べると勝負をする機会が多い攻撃型です。なのでアガる回数も多ければ放銃回数も多いのです。
以前はそれでも良いと思っていましたが、2年前在籍していたB1リーグから連続降級で現在C1に所属しています。
そこで、今期は少し自分のスタイルを変化させてみようかと考えています。
毎週恒例の練習会では、気になる局があった場合はタンパイ(終局後に手牌を公開する)をしたりして対局者の思考を聞いたりします。
時間に限りがあるために毎回毎回はできませんので、気になる牌姿があった場合にはカメラで撮影して後からみんなで考える時間を設けています。
今回は第34期新人王の山下将浩プロの牌姿を題材にしてみようと思います。
状況は東2局南家4巡目の手牌です。
東2局0本場 南家 山下将浩 27,400点 4巡目
ツモ ドラ
普段から打牌選択の早い山下が珍しく少考します。
捨て牌と得点状況は
東家 浜上 32,600点
南家 山下 27,400点
西家 吉田 30,000点
北家 安東 30,000点
練習会が終了した後は反省会となるわけですが、今回の選択肢は
①
②
③
と分かれました。
今までの私の打牌選択は以外考えられない。でしたが・・・
理想は
このピンフ、三色、ドラ2や
このタンヤオ、ピンフ、高めイーペーコーなどで高打点が狙えるようにしたいものです。
あれ?3巡目に捨てているけど・・・
仮に3巡目にを捨てていないと仮定すると打として
打 ドラ
このように構えて、一気通貫狙いで手を進行させます。
4巡目に
ツモ ドラ
この牌姿になっていて、愚形残りとはいえマンズの一気通貫と567三色ねらいでは選択されることなくツモ切りの場面だと思います。
今回は3巡目にを捨てていることで牌姿は
ツモ ドラ
こうなっています。
それでは少し考えてみます。
①切りのメリットは567の三色を狙いつつ、ドラツモにも対応できる。デメリットは三色にならない場合に役無しになる可能性がある。
②切りのメリットは567の三色、マンズのイーペーコーが狙え、役ありのテンパイが組める可能性が高い。デメリットはドラツモに対応できない。
③切りのメリットは567の三色、マンズのイーペーコーが狙え、ドラツモにも対応できる。
上記の3つのどれを選択しても三色には対応できるので差がでるとすればデメリットの部分と考えます。
それを踏まえた上で今までの私は「3シャンテンでドラを切るとは何事だ!」と柔軟性に欠けていたと思います。
そこで私の選択は
ドラ→の順番で捨てます。
理由とすると
①裏目のをツモっても立て直しできる。
②捨て牌が全体的におとなしい(ホンイツなどの一色手を狙っている人がいない可能性が高い)
③567の三色が見えているので打点は安定している。
④三色が崩れた場合でもタンヤオの役ありテンパイが組める。
⑤タンヤオもドラ1も同じ1翻なので先々危険になりそうなドラ付近は処理して守備の意識を持つ(捌きも含め)。
と今までの自分とは違う考え方にシフトし始めています。
昨年までは「3シャンテンでドラを切るとは何事だ!」と頭でっかちな考え方しか持ち合わせていませんでしたが、いざ勝負形になっていきドラターツを処理しにいったらそれが手痛い放銃になったケースも少なからずありました。
このようにヤオチュウ牌がドラのケースは理想の手牌にならなかった場合、リーチしても2,600点、ツモアガリしても1,000・2,000と打点にも魅力がない上に待ちも愚形と良い結果に繋がるとは思えません。
今まではドラと手役にこだわりすぎていたことで、全体の進行を遅くした上に、待ちの精度もさほど良くないということが勝負どころで負けてきたのだと考えます。
今期は特に打点がさほど変わらないのであれば、愚形のドラターツの見切りを早めにして待ちの良さにこだわりたいです。
実際にこの選択が正しいものなのかはまだまだ検証の必要性がありそうですが、多くの対局を観戦してドラの切り時を学び全体的な雀力アップに繋げたいと思います。
九州リーグ第2節にて和久津プロとの対戦予定です。
シフトチェンジした自分の力がどの程度通用するのか楽しみです!
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