第4期JPML WRCリーグ ベスト16D卓レポート
2018年09月03日
【D卓】
櫛田利太(予選1位・D2)vs沢崎誠(A1)vs中村毅(C1)vs宮内崇成(D1)
この卓のシード選手は櫛田(くしだ)利太。予選リーグで+385.8Pという脅威の成績でトップ通過を決めた選手である。
あと櫛田といえばロン2の月間ランキングなどにもよく名前が載っている。しかしこの日の櫛田は体調最悪。前日まで入院していたという。
櫛田は本来の調子が出せるのか。いや、最後まで打ちきれるのか。
1回戦(中村―沢崎―宮内―櫛田)
東1局
4卓一斉に開始となったが、全卓で一番最初に仕掛けたのはこのD卓の宮内だった。
今日も雰囲気に飲まれずマイペースな宮内流が見られそうだ。
東3局
親の宮内が13巡目リーチ。
これに対し、2つ仕掛けていた櫛田が一発で放銃。
リーチ ロン ドラ 裏
基本、即リーチの宮内。7,700のアガリとなった。
南2局は沢崎のターン。
流局テンパイで連荘になると、次局はリーチ一発ツモピンフの2,600は2,700オール。さらに宮内から小三元の12,000をアガリ、持ち点を54,800まで伸ばした。
南2局4本場
沢崎のタンヤオ仕掛けvs宮内のホンイツ仕掛け。
沢崎は終盤にドラのを持ってきて仕方なく単騎。
ポン ポン ドラ
流局してまだまだ沢崎の親番が続くかと思われたが、結果は宮内のハイテイツモ。
チー ツモ ドラ
2,000・4,000は2,400・4,400。
南3局はまた沢崎が700・1,300。
南4局、ラス目櫛田の親リーチに誰も向かえず1人テンパイ。
1本場は中村が2,000は2,300をアガリ、終局となった。
1回戦
沢崎+34.8P・中村+2.9P・宮内▲11.9P・櫛田▲25.8P
2回戦(中村―櫛田―宮内―沢崎)
今度は中村が連荘を決める。
東1局2本場
中村がオタ風からポン。その後をポン。沢崎も3つ仕掛けて対抗したが、あえなく放銃となる。
ポン ポン ロン ドラ
沢崎もこの打点は想像通りといったところか。5,800は6,400の放銃。
南入時点ではこうなっていた。
(親から)中村46,500・櫛田20,500・宮内25,500・沢崎27,500
南1局は沢崎がきっちり高めツモ。
リーチ ツモ ドラ
裏ドラは乗らず2,000・4,000
南2局は宮内が700・1,300
南3局、中村が3巡目リーチ。
親の宮内も追い付いてリーチを掛けるが、結果は中村のツモアガリ。
リーチ ツモ ドラ 裏
1,300・2,600のアガリ。
南4局、沢崎の親を流せれば中村はトップだ。しかし立ちはだかるは雀魔王。
ポン ポン ロン ドラ
中村が沢崎に痛恨の放銃。12,000!
まむしの牙が食い込んだ。
次局は櫛田が着上がりを目指しリーチするも、宮内が沢崎からアガリ終局。
2回戦
沢崎+28.6P・中村+11.0P・宮内▲9.5P・櫛田▲30.1
2回戦終了時
沢崎+63.4P・中村+13.9P・宮内▲21.4P・櫛田▲55.9P
1、2回戦が同じ並びになってしまい、それぞれが離れてしまった。
残り2回あるとはいえ、もうここから現状トータル2位の中村に照準を合わせていかなければならない。
3回戦(沢崎―櫛田―宮内―中村)
今度は櫛田が連荘!
予選1位の意地を見せ、持ち点は50,000点を超えた。
南入時
(親から)沢崎31,100・櫛田50,300・宮内20,900・中村17,700
櫛田はターゲットの中村とトップラス。この時点で62.6ポイント縮め、残り7.2ポイントと迫った。
南3局には宮内が粘る。
ドラ
この1シャンテン。
下家の中村がピンズのホンイツ仕掛け。しかし関係ねえ!とばかりにピンズを突っ張る!
そしてドラのをツモって待望のテンパイ!だがしかしもうツモ番はない。それも関係ねえ!とばかりにリーチといった。
これを受けて中村はを押せずテンパイをはずすことに。
宮内1人テンパイ。
続く1本場でも宮内がリーチ。
リーチ ドラ
宣言牌は。一旦を切って三色変化…を待たないのが宮内流。
迷わず即リーチにいける強みが宮内にはある。中村→宮内3,900は4,200。
次局は沢崎が700・1,300(900・1,500)のツモアガリ。
南4局
(親から)中村7,600・沢崎31,400・櫛田56,400・宮内24,600
6巡目に櫛田がリーチ。
ダメ押しみたいなドラの単騎リーチだ。
しかしここはこの並びを受け入れた宮内が、3つ仕掛けて1,000点で終了。このポイント差での最終戦を選んだ。
3回戦
櫛田+40.4P・沢崎+6.4P・宮内▲8.4P・中村▲38.4P
大きなトップとなった櫛田はトータル2位まで上がってきた。
3回戦終了時
沢崎+69.8P・櫛田▲15.5P・中村▲24.5P・宮内▲29.8P
沢崎はほぼ当確。他の3人は大体着順勝負だ。(宮内は櫛田より4,400点以上必要)
4回戦(中村―櫛田―沢崎―宮内)
東1局、親の中村がポンポン。どうやらドラ色のホンイツだ。
そこに沢崎がチー!このチーで中村から櫛田に下がったのが。
中村の手牌はこうだった。
ポン ポン ドラ
6,000オールの喰い流し。しかも沢崎は1シャンテンで、なども勝負した。何かを感じたのであろうか。
沢崎の麻雀を観ていると、まるで魔界にでも足を踏み入れたかのような気になる。絶妙な鳴きが多すぎるのだ。
さらにはもう1枚櫛田に流れた。
が重なった櫛田は数巡テンパイ(役なし)となったが、まで流れてきてしまっては撤退せざるをえなくなった。
相手を正当評価し、リーチを打たなかった櫛田の繊細さを垣間見た。
中村1人テンパイ。
次局、13巡目中村リーチ。
沢崎→中村5,800は6,100
東1局2本場
またも中村リーチ。
リーチ ドラ
そこに沢崎
ドラ
実はが3枚切れで高めはなし。このテンパイで無スジを3連打した。
中村・沢崎の2人テンパイ。
続く3本場は2軒リーチで櫛田・宮内の2人テンパイ。
さらに東2局4本場は宮内の1人テンパイ、とまるで勝者を決めかねているかのように、なかなかアガリが出ない。
南入時
(親から)中村37,100・櫛田31,300・沢崎30,000・宮内21,600
しかしここで均衡は破れた。
まずは中村の親リーチに宮内が果敢に追いかける。
しかし軍配は中村。
リーチ ロン ドラ
宮内→中村7,700
1本場は2軒リーチで流局。
2本場、櫛田がリーチするも中村に捌かれ、
櫛田→中村2,900は3,500
3本場、今度は沢崎から
ポン ポン ロン ドラ
沢崎→中村18,000は18,900!
中村、全員から打ち取り持ち点は70,000点を超えた!
南3局にも見せ場が。
沢崎の親リーチ
リーチ ドラ
これにドラ切りで追いかけたのが宮内。
リーチ ドラ
これまで沢山リーチしてきた宮内。
渾身のドラ切り追っかけリーチも流局に終わった。
南4局
(親から)宮内10,500・櫛田23,400・沢崎8,600・中村77,500
なんと中村はこの半荘1回で沢崎との差94.3ポイントをまくり、トータルトップに立っていた。
親の宮内は中村をまくるくらいまで連荘あるのみ(ターゲットは沢崎だが)。
櫛田は中村・沢崎からの役満直撃orダブル役満ツモ。
中村・沢崎はこの局を消化できれば勝ち上がりとなる。
まず中村がオタ風のを仕掛けた。
そして親の宮内のリーチ
リーチ ドラ
を切り、ドラ待ちにした宮内。無情にも一発ツモはだった。これは仕方ないか。
その後、宮内が切ったを沢崎がポン。もう終わらせるべく親リーチに対しても前に出る。
そしてきっちりアガリ牌のを喰い取り、宮内からアガリ切った。
これにてD卓も終了。
沢崎が沢崎らしく、中村が中村らしく勝ち上がりを決めた。
1位通過:沢崎誠 2位通過:中村毅
最後のアガリでまたトータルの順位も変わり、それによりベスト8の組み合わせも変わった。
ベスト8
【A卓】藤島健二郎vs前原雄大vsともたけ雅晴vs中村毅
【B卓】ケネス徳田vs山脇千文美vs東谷達矢vs沢崎誠
今期のWRCリーグはDリーグ以下の選手がいないベスト8となった。
どちらの卓も白熱する対局となること間違いなし!
第4期を制するのは誰だ・・・!!
カテゴリ:JPML WRCリーグ レポート