第16期プロクイーンベスト8A卓レポート
2018年10月11日
第16期プロクイーンも8人に絞られた。決勝の椅子に残るのは誰だ。
A卓の対局メンバーは、第2期プロクイーン優勝、第27期王位、清水香織。
第21期チャンピオンズリーグ優勝、北野由実。
夕刊フジ杯2018優勝、水口美香。
第20期新人王、天音まこと。
といった、優勝経験がある者同士の対決となった。
1回戦(起家から清水、北野、水口、天音)
東2局、4者の手がぶつかる。
最初にテンパイしたのは天音。同巡、清水がをポン。以下のテンパイ。勝負手だ。
ポン ポン ドラ
親の北野も清水がポンをして出てきたをチーし、タンヤオドラのテンパイ。
そこに更に水口もソーズのホンイツのテンパイが入る。
切りリーチといったが、これが北野への2,900の放銃となってしまった。
続く1本場、水口が純チャンドラ3をツモ。まず一歩抜け出したのは水口かと思いきや、天音もリーチツモドラ3をアガリ、水口に続く。
南1局、親の清水がドラ3をテンパイするも、水口がタンヤオピンフ三色イーペーコーを北野からアガリさらに加点する。
清水は大物手が入るもなかなかアガリに結びつかず苦しい展開。
水口が南場の親でアガリこそないものの、テンパイ料で着実に加点する。だが溜まった供託を回収したのは天音。1,300は2,200+供託3本を水口からアガリ水口にせまる。
南4局、清水の先制リーチに対し、追いついた北野がリーチ。リーチ一発三色ドラを北野が清水からアガリ1回戦は終了した。
1回戦成績
水口+28.2P 天音+15.4P 北野▲12.1P 清水▲31.5P
2回戦(起家から水口、天音、清水、北野)
1回戦になかなかアガれなかった清水がリーチ一発ツモピンフの1,300・2,600をアガる。ようやくエンジンがかかりだしたか、とおもいきや…
天音が親でリーチツモドラ裏の4,000オール。
さらに水口が2,000・4,000をツモり、1回戦の上位2人がまたもや1、2位となる着順で進行していく。
東3局、親の清水が反撃の狼煙となる満貫を北野からアガる。
このときの清水と北野の配牌が下記。
清水
ドラ
北野
この配牌から5巡で清水が北野から12,000をアガるのを想像できようか。
北野は3巡目にドラも重なり、勝負する手だったので仕方のない放銃ではあるが、痛い痛い12,000の失点。
1回戦ラスだった清水が40,000点を超え戦線復帰、3着だった北野は10,000点になり、大きくおいていかれる構図となる。
南場に入り、大きな手はないが親の水口がアガリ続け、気づけば水口が40,000点を超え、清水は3着まで落ちてしまう。さらに南3局、天音の大物手が炸裂する。
ホンイツ七対子ドラ2。放銃してしまったのは清水。
2回戦成績
天音+33.6P 水口+19.3P 清水▲16.0P 北野▲36.9P
2回戦終了時
天音+49.0P 水口+47.5P 清水▲47.5P 北野▲49.0P
3回戦(起家から北野、水口、清水、天音)
2回戦まで終えて、上下はっきり別れたポイント。清水、北野は残り2回で約100Pを逆転しなくてはいけない状況で3回戦が始まった。
まずは追いかける清水、東1局にリーチツモタンヤオイーペーコーをアガリ、巻き返しを図る。
リーチ ツモ ドラ 裏
しかし東2局、親の水口がリーチツモタンヤオピンフ、そして裏ドラが2枚という6,000オールをアガる。これはもはや当確か。
清水、北野はこれでターゲットが天音に絞られる。
しかし水口の親番が終わらない。2回戦の南場は5本場、そして現在は4本場まで行き、水口の親番維持率が非常に高い。親にしてはアガリ点は低いことが多かったが、終わってみればそれなりに加点をしており、また親番を続けていくうちにこうした高得点を決める。これが水口の勝ちパターンなのかもしれない。
さらには南場に水口がツモタンヤオピンフ三色の3,000・6,000をアガリダメ押し。
水口の60,000点オーバーで3回戦は終了。
清水は東1局にアガった2,000・4,000のリードを守り、天音とは40P縮め逆転への一縷の望みを繋いだ。
残すところ後1戦だが、決勝の椅子の1席はほぼ水口で決まりだろう。
残り1席を、先行している天音が逃げ切るか、清水が巻き返すのか、それとも北野がドラマを起こすのか。
3回戦成績
水口+46.6P 清水+17.1P 天音▲22.5P 北野▲41.2P
3回戦終了時
水口+94.1P 天音+26.5P 清水▲30.4P 北野▲90.2P
最終戦(起家から清水、天音、北野、水口)
清水の勝ち上がり条件は、天音とトップラス(着順差3)にするのものとして26,900点上回る必要がある。もし着順差が一つ縮まれば10,000点ずつ上乗せで必要となってくる。ということは、天音にそこそこ大きい点数をアガられると清水は自身のツモアガリだけだと厳しくなるので直撃を狙い、せめて着順差を2つは離すようなアガリを求められるようになる。
そんな中、東1局、天音がリーチ。
リーチ ドラ
ツモ切りリーチなのだが、この前巡に親の清水はのトイツ落としをしている。おそらくだがそれをみて清水はまだテンパイしていない、という判断に至ったと思われる。
対する清水は、追いかける親番。当然オリる選択肢はない。しかし上記にも書いた通り天音が他の2人よりも上位になるととても逆転が困難になる。放銃はできない。でもオリられない。清水の牌姿は、
が出るようなテンパイをしてしまうとアウト。
全くの無筋のは押す。だが次にを持ってきたところでを切り粘る。
が、次巡ににくっつくを持ってきて切りリーチをするも放銃となる。裏ドラも乗り、8,000点を直接対決の相手に献上することとなった。
その後、そのまま清水は天音を再逆転するチャンスはくることはなく、北野も4,000オールをツモ、8,000点のアガリをみせたのだが、元々の差があまりにも広く、逆転には及ばす終局を迎えた。
最終戦成績
北野+31.8P 天音+8.4P 水口▲8.8P 清水▲32.4P (供託1)
最終戦終了時
水口+85.3P 天音+34.9P 北野▲58.4P 清水▲62.8P
勝ち上がり
1位通過 水口美香(日本プロ麻雀協会)
2位通過 天音まこと(日本プロ麻雀連盟)
カテゴリ:プロクイーン決定戦 レポート