第9期麻雀グランプリMAX ベスト16 C卓レポート 日吉 辰哉
2019年03月22日
A卓からは山田・前原、B卓からは紺野・吉田がベスト8に駒を進めた。
C・D卓からベスト8に進むのは誰だ、、、
麻雀グランプリMAXベスト16のシステムは5回戦行い上位2名がベスト8に進出する。
【C卓】内川幸太郎(十段位)・藤崎智(ポイントランキング1位)・ダンプ大橋・菊田政俊
今期、藤崎は体調不良により鳳凰戦を欠場するなど大変な1年間だった。復帰直後の十段戦の防衛戦では内川にその座を受け渡すことになった。
そんな藤崎はそのことを微塵も感じさせない圧勝劇。2連勝を含む3回のトップで最終戦を待たずして勝ち上がりを決める。
1回戦、南1局。大きな点棒移動はなく迎えた親番。
東家 藤崎
ツモ 打 ドラ
親番でありながら手広さは捨て、一通と三色に絞り込む一打。
スピードは捨てた藤崎に対し菊田、内川が仕掛けで攻め込む。
南家 菊田
チー
北家 内川
暗カン チー
両者テンパイも後方から藤崎がひっそりと追いつく。
これに飛び込んだのはダンプ。藤崎の忍び足に警戒はしていたものの放銃となった。
続く2回戦、東3局でダンプが3,900オールのツモアガリを決めるも藤崎は全く焦らない。次局、下記の手をヤミテンに構えダンプの親をしっかりと流す。
南家 藤崎
そして迎えた親番が圧巻。
ヤミテンの7,700をダンプから仕留め、続く1本場では以下のアガリを決め早々に一席を手中に収めた。
東家 藤崎
ツモ ドラ
3者で一席を争う構図となったC卓。その中で優位にゲームを展開していたのは菊田。
今期の王位戦では大接戦の末、魚谷の前に散った。
敗れはしたものの、その戦いぶりは視聴者を引きつけた。
菊田は3回戦で1人浮きのトップをもぎ取り、藤崎に迫ると同時にダンプ、内川に大きなポイント差を付けることに成功。
菊田は何にもとらわれない戦いをする。リーチも多いし、仕掛けも多い。
4回戦、内川がトップ目の親番である南3局。3巡目に以下からチー、打とする。
南家 菊田
三色の1シャンテンとはせずタンヤオの2シャンテン戻し。
「とてもいい仕掛けだと思います。仕掛けなれてますよね」
解説、白鳥プロのコメントである。
この手をしっかりまとめて内川の加点を阻止する。
ポン チー ロン
4回戦は4着となりポイント差を詰められたものの、菊田+10.0P、内川▲28.5P、ダンプ▲29.3Pと優位は変わらない。
このまま勝ち上がりかと思われたが最終戦、Aリーガーの2人が意地を見せる。
十段戦にてとんでもない逆転劇を見せた内川。鳳凰位の吉田同様ここで負けるわけにはいかない。
最終戦、東1局。好配牌を手にした内川がテンパイを入れる。
南家 内川
ドラ
ドラトイツのチャンス手をヤミテンに構える。
次巡ツモで変則三面待ちに変化。ヤミテン続行。
そこに追いつくのは菊田。ギリギリで放銃回避。
東家 菊田
ポン ツモ 打
最終戦は東1局から息詰まる戦い。
内川はツモ打とし、じっと息を潜める。
これに飛び込んだのが菊田。内川は価値ある直撃で仕留める。
ロン
鬼の形相で卓をにらみつける内川。親番は流れたが東4局では1,300・2,600の加点でトータルポイントで菊田と並ぶ。
南場となりこれを黙ってみていられない男がいた。ダンプだ。
今期A2リーグでは最後まで昇級戦線に踏みとどまるも無念の残留。王位戦以来のビッグタイトルを狙う。
南1局、5巡目の先制リーチ。
リーチ ドラ
これを一発で1,600・3,200のツモアガリ。
更に迎えた親番、テンパイの内川、1シャンテンの菊田を振り切り、またしても一発ツモの2,600オールで通過ラインに到達。
リーチ ツモ ドラ
遂にオーラスとなる。親は藤崎、一局勝負である。
内川、ダンプはアガリ勝負。菊田は1,300・2,600の現実的な条件が残っている。
手に汗握る最終局面、内川、菊田はテンパイにたどり着けない。この最終局を制したのはダンプ。
チー ポン ツモ ドラ
ダンプは最終戦トータルポイント最下位からの逆転でベスト8進出となった。
C卓勝ち上がり 藤崎智 ダンプ大橋
カテゴリ:グランプリ レポート