第18期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第4節レポート
2019年08月01日
Aリーグ第4節:高谷圭一
全国各地が梅雨入り、関西も雨が降る中迎えた第4節の組合せは以下の通りとなります。(括弧内は3節終了時点でのトータル成績)
1卓 辻本(+1.7P)、佐々木(+30.0P)、坂本(▲29.7P)、稲岡(▲35.5P)
2卓 米川(+77.0P)、宮田(+9.8P)、吉本(▲36.0P)、城(+62.7P)
3卓 勝間(▲87.9P)、高谷(▲15.0P)、横山(▲43.1P)、藤川(+65.0P)
1卓
3回戦終了時点で、辻本が今節1人沈みの▲60P近くのマイナスとなり、他3人が均等にポイントを奪う展開となりました。
4回戦(起家から坂本・辻本・佐々木・稲岡)
東3局 親番(佐々木) ドラ
西家の坂本がこの牌姿。
ポン
現状役なしテンパイだがトイトイ三色同刻の高打点を見据えた形。
南家稲岡がこの牌姿。
を切れば手広い1シャンテンにはなるが坂本の仕掛けに、が切りづらい様子です。
稲岡は長考後打を選択。
このに当然のごとく坂本が仕掛け、打のドラ単騎待ちを選択。
ポン ポン
その後稲岡がをつもり、打でリーチを打つ。
坂本が掴み稲岡への3,900点の放銃となった。
東4局 親番(稲岡) ドラ
南家の坂本がここでも積極的に仕掛けていく。佐々木からとを仕掛け以下の牌姿に。
ポン ポン
ここから上家の稲岡の河にが捨てられると、すかさずを仕掛け
打で単騎のチンイツテンパイ。
チー ポン ポン
すぐに辻本から切りの、とのシャンポン待ちリーチが入る。
次巡、坂本がをツモリ打の、待ちに変化。
しかし2巡後、坂本がつもってきたのは無情にも。
その直後、辻本がをツモりあげ、一気にトップへ浮上した。
南1局 親番(坂本) ドラ
7巡目に、辻本は先制リーチが入るが、数巡後、ツモ切りのに稲岡からロンの声。
チー ロン
辻本が稲岡にホンイツ、、ドラ3の12,000点の手痛い放銃となり、再び原点を割る展開となり、3回戦までの悪夢が蘇る。
南2局 親番(辻本) ドラ
辻本はを仕掛けた後ドラとのシャンポン待ちのテンパイをいれる。
チー
佐々木もと仕掛け単騎待ちのテンパイをいれる。
チー チー ポン
その後、をツモリ、打で待ちに待ち変化させた直後、辻本の河にが捨てられ結果的にアガリ逃しとなってしまった。
さらにその後、佐々木は辻本のあたり牌であるドラのを掴んでしまい、そのままツモ切り辻本へ11,600点の放銃となる。
その後、辻本は失点あったもののこのアガリで4回戦を辛くもプラスで終えることができ、ひと安心といったところでしょうか。
稲岡は今節+37.3Pをあげ卓内トップでフィニッシュ。
これまでの借金を返済する形となり、次節以降太閤位決定戦に向けて一気に浮上していきたいところであろう。
今回1卓の観戦をして決してミスとは言えないが、ひとつのアガリ逃しが、その後の展開に大きく変わってしまうと思わされる半荘でした。
3卓
1回戦(起家から高谷・横山・勝間・藤川)
開局早々、藤川が勝間から純チャン5,200点を出アガリ。
ロン ドラ
南1局ここまで沈黙を保っていた横山がリーチをかけ跳満(リーチ・ツモ・ピンフ・タンヤオ・三色)をツモアガリ。
横山は、このアガリで一気にプラス領域にもっていく。その後危なげない局進行でこの回トップで終える。
2回戦。
開局で1,000オールをツモりあげ連荘に成功した親高谷にチャンス手が。
東1局1本場 ドラ
ポン ポン ポン
は横山の河に1枚、は勝間の河に1枚捨てられている状況で、高谷は切り、とのシャンポン待ちを選択した。
しかし、前巡に高谷が捨てたをポン仕掛けしている横山も、タンヤオドラ3の待ちのテンパイをいれれば、数巡後、高谷はを掴み、横山へ7,700は8,000の放銃となった。
しかし、横山はその後失点を重ねてしまい、終わってみればこの回ラス。藤川がオーラスの親番で加点をして50,000点近くのトップで終える形となった。
3回戦。
横山が終始アガリ続ける展開で60,000点超えの大トップを取り、今期トータルポイントも一気にプラス浮上した。
4回戦。
南4局 親番(横山) ドラ
東家 横山 34,300
南家 勝間 13,300
西家 藤川 34,300
北家 高谷 38,100
ここまで高谷は、3回戦まで3連続マイナスで今節▲43P程の大きなマイナスとなっている為、この回は是が非でもトップがほしいところです。
高谷は序盤から積極的に仕掛け待ち、ホンイツのテンパイをいれる。
明カン
親の横山もを暗カンした後を仕掛け、待ちのホンイツテンパイをいれる。
チー 暗カン
藤川の河にが捨てられると、高谷が仕掛け、打で待ちの三面待ちへ変化させる。
チー 明カン
2巡後ツモリあげ2,000・3,900の大きなアガリをものにした。
この時、横山への放銃するようなことがあれば降級圏内に入ってしまっていたので、このアガリは高谷にとって非常に大きいと思われる。
次節はいよいよ折り返しとなる第5節です
プラスのものは一気に決定戦進出圏内に入っておきたいところ。
マイナスのものは可能な限り負債を減らし後半戦の巻き返しに弾みをつけておきたいところです。
Bリーグ第4節:丸山直
例年より20日近く遅い梅雨入りをした大阪。雨が降る中第4節が行われた。
1卓(大橋・仁科・長尾・上村)
前節までのうっぷんを晴らすかの様に仁科がトップ3回を取り、+41.9Pと叩いた。
2卓(筒井・福原・稲垣・音羽)
音羽は好調のようで+68.3P。今節だけでトータルプラスに転じた。
4卓(中川・山室・貫上・杉田)
貫上と山室がトップを分け合いプラスに。中川は今期初めてマイナス。
3卓(川上・辻井・丸山・山中)
3節終了時点で最下位だった山中だが、この日は違った。本来の力を発揮したというべきだろうか。
1回戦南場の親番で連荘し、3本場には
ツモ
これをリーチしてツモ。(本人的にはツモの流れだったらしいが。)など、78,600点の1人浮きトップ。なんと1回戦で60.6Pも稼ぐ。
すると2回戦もオーラス100点差の2着目で3,900をアガリ連勝。勢いそのままに3回戦も制し、4戦で+73.7Pとした。
一方、4回戦は1回戦で箱下のラスだった丸山が親番でドラ単騎の七対子をアガリトップ。今節しぶとくトータルをプラスとした。
C1リーグ前期第4節:根越英斗
今年の梅雨は例年より入りが遅く、6月と言うのに雨はほとんど降らずにジメっとした暑さだけが残っている中、混沌としたリーグに熱い状況がやって来るのか、最終節前の第4節が行われました。
現状では中島・吉田哲史の2人が少し抜ける中、それをプラスで団子になっている者たちで追うという、そんな展開となっています。
1卓は、その吉田哲史が上村・中野・原田の3人と相見えた対戦。
中野・原田の巧者が吉田哲史の激走を止めてくれることを期待していたものの、今の吉田哲史の台風はとどまることを知りません。終わってみれば+47.6Pと大きなプラスを上積んで終了。
上村がかろうじてプラスをしたものの、吉田哲史以外の3人にとっては辛い対局となりました。
2卓は、上位のもう1人、中島を掛樋・山神・根越がストップをかけたいこの対局。中でも根越は上位も見据える事が出来る位置だけに、ここは大きくプラスをし、中島を落としたいところです。
しかし、こちらは下位に甘んじている元Bリーガーの山神が爆発を見せます。
しかし、中島・根越も食い下がりプラスを重ねます。一人掛樋が大ブレーキの▲90.2Pと大きく後退する形となりました。
3卓は、後藤・秋山・松尾・高橋の対戦。
松尾は前期のリーグ戦で最後まで昇級争いに残っていた実力者。その実力を今節は発揮し、卓内トップの+33.8Pで終了しました。元Bリーガーの力を見せつけた高橋が+25.3P、後藤・秋山はマイナスで最終節は残留争いがメインとなりそうです。
最後、4卓は、前節で爆発を見せた辰巳。
そして、今期がはじまってスタートダッシュを決めた吉田圭吾、木下に若手の行野が挑む対局となりました。
吉田は一時昇級当確も見える位置にいただけに、ここは大きなプラスを叩いて、昇級争いに食い込みたいところでしたが、終わってみれば1人沈みの▲31.0Pで終え、馬群に沈んでいくこととなりました。
辰巳は小さいながらプラスで終え、最終節の昇級争いに一縷の望みをつなぐ形となりました。
結果、最終節前に吉田哲史・中島の2人が大きく抜け出し、昇級の切符にリーチをかけています。それを辰巳・根越・木下がどこまで牙城に近づけるか。
最後まで目が離せないC1リーグは夏の暑さに負けない熱い戦いを繰り広げますので、最後まで注目していてください。
C2リーグ前期4節
C2リーグは新人の紹介をしています。
以下の項目書いてもらいました。
①氏名 ②年齢 ③期
④好きな役 ⑤好きな雀士
⑥プロになろうと思ったきっかけ
⑦麻雀に思うこと、リーグに参加して感じたこと、これからどうなれば良いかなど自由に書いて下さい。
①井上泰秀
②29歳
③35期生
④ツモ、七対子
⑤前原雄大プロ
⑥同じ志を持つ方々と切磋琢磨できるような環境に身を置き、麻雀の高みを目指したいことからプロを志しました。
また、麻雀の楽しさをより多くの人に広めていき、麻雀業界がより発展していくためにも、そのきっかけが作れるようなプロとしての手本になりたいことが理由です。
⑦麻雀をしたことがない人に、”麻雀”のイメージをきくと、
「ギャンブル・徹夜・タバコ」等、あまり良い印象がないことが多いです。
しかしながら、Mリーグの存在や、健康麻雀のことを話すと興味を持ってもらえることが多いです。
Mリーグのように、企業がスポンサーにつくプロ雀士がどんどん増えて、業界が活性化して明るくなればいいなと思います。
リーグ戦は普段生活していると中々味わえない真剣勝負の非日常体験なので毎月楽しみにしています。
尊敬するプロ雀士が、「あなたにとって麻雀とは?」の問いに、「生きるということ」と回答されていました。
麻雀によって日々の生きがいや、人とのつながりを感じられる人が増えていけばいいなと思います。
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①管東優太(かんとうゆうた)
②29歳
③34期
④対々和
⑤小島武夫プロ
⑥配信対局で小島武夫プロの麻雀を観て、自分も強い雀士になりたいと思ったことがきっかけです。
⑦最近では麻雀が世間から注目される競技になってきていて、嬉しく思うと同時に自分もプロ雀士として競技麻雀の普及と発展に貢献できればと思います。そして、自分自身も将来注目してもらえる雀士になれるよう全力で頑張ります。
カテゴリ:関西プロリーグ レポート