フランス大会(Tri Nitro Tournament )レポート~後編~ 菅原 千瑛
2019年12月27日
フランス大会レポート後編です!ここからは菅原千瑛が担当します。
さて、前編は大会初日を終えたところまででしたね。
今大会の山場、2日目。全5回戦が行われました。
私はというと、最後まで諦めずにベスト8進出を狙うも、4・2・3・2・2と結局1度もトップをとることなく、2日目を終えることになりました…。(涙)
そんなベスト8の最終半荘前のボーダーは+92.6P。
山脇さんはトップをとればほぼベスト8進出という+83.4Pのところで、+85.7Pのダニエルさんと同卓…!
フランスで連盟員対決です!
そして、山脇さんトップ!ダニエルさん2着!
なんと2人とも準決勝進出となりました!!!嬉しい!(^^)
最終日、準決勝(トーナメント)と順位決定戦は2半荘行われ、さらに決勝は2半荘です。
日付変わってドキドキの3日目。
ポイント持ち越しの順位決定戦。前日終了時点で24位の私は、21位から23位の方々と2半荘同卓です。
21位を目指す戦い、初戦は2着。しかし21位の方がトップのため、なかなか厳しい展開に。
一方、山脇さんはというと…
トーナメントの初戦、同卓のマイケルさんのリーチ一発ツモ四暗刻裏裏が炸裂!!!
これにより、卓内2人勝ち上がりのため、マイケルさんはとても大きなラスをひかない限りはほぼ決勝進出に。
残る1席を3人で争う形ですが、初戦ラスだった山脇さんは2人を捲らなくてはいけません。こちらも厳しい展開…!
私にとっての大会最終戦。
なんとここにきて59,100の大きなトップ!
かつ、トップラス条件をクリアしたため、21位になりました。
心の中で(ちょっと遅いよ!!あと、ポイント的には13位くらいじゃないか!)と思ったのはここだけの話です。笑
そして、会場内に響いていた、先に対局を終えた山脇さんの「ありがとうございました」の声のトーンがカラ元気で気になっていたので「どうだった?」と訊くと「だめだったー」と。
奮闘するも、準決勝敗退となってしまいました。私達の今大会の最終戦が終わりました。
悔しいね!!!
その後いっぱいサラミを食べまくる山脇さんに上手い言葉をかけることは出来ませんでしたが、一番悔しいのは本人だもの、と思い、普段通りが良いか、と、近過ぎず遠過ぎず、サラミの食べ過ぎでお腹を壊さないかだけを心配していました。笑
決勝進出したのはこの4名。
準決勝で四暗刻をあがったマイケルさん
連盟員でもあるダニエルさん
決勝卓唯一の女性リーさん
今大会最年少!20歳のゼンユーさん
決勝戦の2半荘、私達も採譜をとったりしながら、選手や運営の方々と、みんなで見届けました。
決勝戦が始まり、一番最初に会場内に響いたのは、ダニエルさんのナイスな「Reach!(リーチ!)」の発声。
これがなんとリーチ一通ドラ1という大物手!
静寂の中、場に緊張が走るも、流局。
そしてさらに2局連続流局。静かな立ちあがりでした。
初アガリは東3局2本場、最年少ゼンユーさんのタンヤオドラ1の2,000は2,600。
東4局、マイケルさんとダニエルさんのリーチ合戦を競り勝ったのはマイケルさん。リーチタンヤオに裏が乗って5,200。
続く南1局は親のリーさんのリーチドラ1にマイケルさんが飛び込む形に。
全員一歩も譲らない戦いが続きます。
南3局、ゼンユーさんがマイケルさんからリーチピンフイーペーコーを一発でとらえ、そこから迎えたオーラスの親番で2,600オール!
最後の最後にゼンユーさんがトップに躍り出ることに成功し、初戦を終えました。
泣いても笑っても最後の戦い。
ゼンユーさん+32.9P ダニエルさん+9.7P リーさん▲11.5P マイケルさん▲31.1P
親番スタートのゼンユーさんがリーチツモ、リーチツモドラ1、と先行し、どんどん全員と点差を離していくも、初戦2着だったダニエルさんが仕掛けて親落としに成功。待ったをかけます。
「まだまだこれからだ…!」そんな心の声が聞こえてくるかのようでした。
次局、リーさんも「私も諦めてないわよ…!」と言わんばかり、親で仕掛けているダニエルさんの現物待ちにした七対子ドラドラをツモ!
一進一退の攻防でジリジリとした展開が続きます。そんな中でも、果敢に攻めるゼンユーさんの捌きが決まり、局が進んでいきます。
真剣そのものの眼差しの4人。しかし無情にも、時間は刻々と過ぎていきます。
南3局、ゼンユーさんの3巡目リーチ。これをきっちりアガリきり、5分残りでオーラスへ。
「ロン。終わりだね」
オーラス、親のリーさんが切ったに声がかかり、ゼンユーさんの手が開かれます。
(20歳とは思えぬ低くて渋い発声…!ていうか台詞がもう”雀鬼”やん…!)とその時に思ったとか思っていないとか…。笑
優勝はゼンユーさんでした!!!
決勝卓4人の終わった後の清々しい笑顔と、戦いきったぞ!といった「ありがとうございました」の挨拶がとても印象的でした。
最後に表彰式があり、参加選手と運営の方々も全員集合して写真も撮りました。
表彰式の様子がこちら。
対局の合間に沢山の参加者の方々と話す機会があり、とても貴重な時間を過ごすことが出来ました。
その中で、来年行なわれるWRC(ウィーン)でまた会えるね、と話した方々もいて、来年への楽しみがますます増えました(^^)
今回、フランスの大会(Tri Nitro Tournament)に出場することが出来て、心の底から良かったなと思います。
出会った全ての方々へ感謝の気持ちと共に、大会終了後の観光の写真を載せて(笑)、レポートの締めくくりとさせていただきたいと思います。
Je vous remercie de tout mon coeur!(^^)
(本当にありがとうございました!)
カテゴリ:プロ雀士コラム