第4期麻雀グランプリ MAX一次予選レポート
2014年03月06日
2月22日(土)新橋じゃん亭にて、第4期グランプリMAX一次予選が行われました。
各卓半荘5回戦を行い、トータルポイント上位2名が明日の二次予選へと駒を進めます。
A卓(森山茂和VS滝沢和典VSともたけ雅晴VS山田浩之)
一次予選屈指の好カード。4名ともこのグランプリ常連組。
九段シード、プロ連盟会長森山
A2リーグで十段戦ベスト16の滝沢(A2)
A1リーグ最終節、惜しくも鳳凰位決定戦への切符を逃したともたけ(A1)
次点からチャンスを経て、繰り上がり出場となった山田(A2)
それぞれお互いの雀風が頭に入っているため激戦になると思われたが、
3回戦終了時
滝沢+59.2P 森山+39.8P ともたけ▲39.7P 山田▲60.3P
好不調がはっきりと別れる展開に。
さて突然ですが
ドラ無しで何を切るでしょうか?
ルール関係なく(グランプリは一発裏ドラのないAルール)切りリーチが大半を占めるのではないでしょうか。
しかし、目先の三色を崩す切り。
この手が2巡後には、
こうなっていました。
アガリには結びつきませんでしたが、魅せる森山会長のワンシーン。
一方、首位を走る滝沢は親番で、
ツモ ドラ
追いかける2名を振り切る8,000オール炸裂。
A1リーグ5位のともたけと、ぎりぎりでこのグランプリの切符を勝ち取った山田はあえなく敗退。
1位通過 森山茂和
2位通過 滝沢和典
B卓(荒正義VS和久津晶VS安村浩司VS安田麻里菜)
プロクイーン、女流桜花の決勝が記憶に新しい和久津(B2)と安田(C2)の最終決戦
和久津晶 |
安田麻里菜 |
ちなみに(プロクイーン・女流桜花)での対戦成績は、
和久津(準優勝・準優勝)安田(第4位・第3位)と優勝はしていないものの和久津の2勝0敗
ただ、安田は今年度のインターネット日本選手権準優勝も忘れてはいけないでしょう。
この女流筆頭両名に加え、今年若手の中では大ブレイクの安村浩司(B2)
十段戦は二段戦からベスト16まで勝ち上がり、王位戦も配信卓は逃したもののベスト16。
そして、本場所のプロリーグでもC1リーグを優勝し、好成績がフロックでないことを立証済み。
その3名を待ち構えるのは、九段シード荒正義(A1)
昨年、鳳凰位の座を瀬戸熊に奪い返され、今期、目立った成績は残していないが
4年連続4回目のグランプリ出場の荒、初戦敗退は考えにくい。
まず荒は40,000点を超えてトップ目に立つものの、ここから珍しい事態に。
南1局、東家・和久津
ポン ドラ
これをハイテイでツモり6,000オール。安田も親で連荘し、荒は4着まで落ちてしまう。
そして2回戦目も荒は4着。
2回戦目以降、安村は安定した戦いぶりで頭一つ抜け出す。
そうなると和久津VS安田の最終決戦か。
安田親番での和久津。
チー
ここに飛び込んでしまったのも荒。
3回戦、4回戦と和久津は連勝。
最終戦、3着安田と2着和久津の差が約70ポイント。
安田は並びを作るものの届かず、和久津が逃げ切り。
1位通過 安村浩司
2位通過 和久津晶
C卓(藤原隆弘VS前田直哉VS西岡慎泰VS河井保国)
前期チャンピオンズリーグ優勝の藤原(B1)。後期のチャンピオンズリーグも決勝進出していると、明日の二次予選からであったが、ベスト8で敗れこの一次予選からの登場
昨年末には、連盟最高峰A1リーグへの昇級を決めている前田直哉(A2)
約1年前、マスターズに王手をかけたが小車に破れてしまった西岡(B2)
結果は第3位だったが、今年活躍した選手には間違いなし。
そして、北関東支部所属の河井保国(B1)
安村と同じく今年活躍した若手の1人。
十段戦ベスト16。B2リーグ・B1リーグを連続昇級し、念願のAリーガーへ。
最強戦全日本プロ決勝進出も記憶に新しい。
C卓は1回戦目に前田が80,000点近い1人浮きのトップを取る。
藤原、西岡はじっと我慢していたが河井は苦しそう。
河井
が場に3枚切れているため、もしかしたらさらに高くなるかと思っていると、
前田
ツモ
このアガリ。
2回戦目オーラス。
河井は27,000点ほどの1人沈み4着目で大接戦。
ドラ
ここにツモで打切りリーチ。藤原からのロンアガリでトップに。
逆に藤原は痛い1人沈み。
4回戦目、東家・藤原
ドラ ツモ
この6,000オールで一矢報いる。
4回戦を終えての成績は、
前田+51.2P 河井+6.4P 藤原▲13.1P 西岡▲44.5P
実質、河井と藤原の2着争い。しかしここで西岡が粘る。
藤原から7,700をアガリ、藤原後退。
こんな珍しいシーンも
東家・河井
チー ドラ
北家・藤原
チー
ピンズ1枚違いの全く同じテンパイ形。
オーラス西岡の親番。
4,000オールをアガると、逆転するところまで追いつめたがここは河井が自力決着。
1位通過 前田直哉
2位通過 河井保国
D卓(猿川真寿VS石渡正志VS浜上文吾VS岡本和也)
最強戦・A1リーグ・王位戦ベスト16など、今年もブレイク中の麻雀プロ猿川(A1)
5.3P差でA1返り咲きを逃したA2リーグ3位の石渡(A2)
十段戦ベスト16の浜上(B2)
そして新人王シード岡本
この卓は2回戦が終わり
石渡+50.5P 浜上+19.4P 猿川▲34.9P 岡本▲36.0P
東家・岡本
リーチ ツモ ドラ
この3,900オールなどで一矢報いるものの終わってみれば4着。
後がない猿川。親番でようやくエンジンがかかる。
リーチ ツモ
この6,000オールでようやく初トップ。
4回戦終了時
石渡+85.2P 浜上+15.3P 猿川▲9.7P 岡本▲91.8P
石渡確定で、浜上と猿川の競りに。
最終戦浜上は、自力でトップをもぎとり通過。
1位通過 石渡正志
2位通過 浜上文吾
E卓(近藤久春VS佐々木寿人VS魚谷侑未VS森岡貞臣)
近藤(A1)は降級争いに競り勝ち、王位戦でもベスト16と充実著しい。
グランプリ初出場の佐々木寿人(A2)
今年は十段戦も初めて勝ち上がり、トーナメントが苦手なのを払拭出来るか。
今年は無冠に終わった魚谷(C2)
ここ数年、女流での実績№1だが男女混合でも結果が欲しいところ。
そしてグランプリ最後の切符を手にした森岡(D2)は、チャンピオンリーグ後期の優勝者。
この3名相手に自分の麻雀がどこまで通用するか。
この卓は他の卓に比べ、非常にスピードが速かった。
最終戦を終えた時点でまだ4回戦が行われている卓もあったぐらいに。
最速マーメイド魚谷と佐々木がこの卓を回していく。
3回戦目を終えて
魚谷+33.6P 近藤+4.5P 佐々木▲3.4P 森岡▲34.7P
4回戦目親番の近藤
リーチ ドラ
これが決定打になるかと思われたが、ここは佐々木の守備力が光る。
ワンチャンスや筋のトイツだらけで全て危険牌。
4枚3枚3枚2枚見えていては暗刻。
–は通っていなかったが④で放銃を逃れる。
「3・7牌での放銃は手役絡みも多く高打点(実際に三色)に繋がるのでセオリー通り。」と佐々木。
ただ、この4回戦の主役は森岡。
ポン チー ドラ ツモ
この4,000オールもあり1人浮きのトップ。
最終戦を残し
魚谷+26.7P 森岡▲1.5P 佐々木▲8.0P 近藤▲17.2P
最終戦、森岡に手が入り続けるもののなかなか実らない。
東場、東家・森岡
ドラ
このヤミテン7,700も、南家・佐々木
ここから切りリーチで1,000・2,000のツモアガリ。
魚谷
リーチ ドラ
これを受け森岡
チー
戦うかと思ったが、ソーズを引いて勝負所は先と撤退。
ここで戦えば、つかんだは止まらなかったであろう。
そしてオーラス森岡の親番。佐々木がを仕掛け終局に向かう。
すると魚谷、佐々木から倍満直撃なら出アガリ可能な近藤からリーチ。
暗カン リーチ ドラ
しかしここは佐々木がアガリきり事なきを得た。
1位通過 魚谷侑未
2位通過 佐々木寿人
明日はさらにランキング上位者がシード選手として登場する。
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