広島リーグレポート

第2期広島リーグ最終節レポート

半年間、計6節で行われる広島リーグは3月9日に最終節を迎えた。
最終節開始前のポイント状況は以下の通りとなった。
1位 豊内(プロ) 155.3P
2位 石田(研修生)139.2P
3位 井筒(プロ) 126.8P
4位 根木(アマ)  57.2P
5位 荻巣(プロ)  41.3P
6位 松木(研修生) 35.0P

今期からプロになった豊内、井筒、研修生の石田、松木と、若手の台頭が目立つ中、
一般で女性の根木が上位に食い込む奮闘を見せていた。

今期第1節の最初の半荘で10万点近いトップを取ったポイントをそのまま残している豊内。
研修生だが、ネット麻雀でも成績を残している石田。
今期全節プラスポイントで安定感のある井筒。
この3人の三つ巴の様相を見せてはいるが、直接対決の根木や、
今期不調で8位ではあるが、爆発力のある清水広島支部長にも可能性が残っていた。

1半荘目、プレッシャーの無い根木が着実に点数を積み上げる中、豊内も3万点をキープ。
跳満親かぶりした井筒もツモった手牌から雀頭を落とし、ドラの中を持ってきたところでリーチ。
これを終盤にツモり、何とか浮きを確保した。

優勝を狙うには浮きを確保したいところで、勝負強さを発揮した。
石田にとっては痛恨の1人沈みとなった。
この時点で、根木と石田の差はほとんど無いに等しいところまで追い込んでいた。

2半荘目、親番の豊内の手牌でヤミテン。

一万二万三万四万五万六万四索五索七筒八筒九筒中中  ドラ五万

ここに五をツモり、一万切りの1シャンテン戻し。
次巡、七万をツモり、二万切りリーチ。
早めの四索切りが効いたのか、根木の打三索で7,700点アガリ。
このオリジナル手順を生かした豊内と井筒の2人浮きで2半荘目終了。

3半荘目、この日好調の根木が井筒の親番でまたも跳満ツモ。
終盤、仕掛けやリーチに慎重にオリていた根木だが、豊内が30,500点、井筒が31,500まで取り返し、
オーラスへ。
トップ目の根木がリーチ。
これに豊内、井筒は逆らうことができず、根木が平和をツモり700・1,300。
豊内を沈め、可能性を残す。

最終4半荘目の段階ではポイントは以下のようになっていた。
1位 豊内(プロ) 166.6P
2位 井筒(プロ) 142.7P
3位 根木(アマ) 101.1P
4位 石田(研修生) 68.1P

豊内と井筒の差は23.9P。
この差は、井筒が優勝するには3着順つけることが最低ラインとなった。
最終戦ということもあり、いつもより攻めの姿勢を見せていた井筒だったが、裏目に出る形となり、終始ラス目で局が進んでいく。

豊内も3位ながら3万点をキープし、井筒にとっては厳しい展開のままオーラスへ。
オーラスの前に条件を確認。

井筒は、豊内からの倍満直撃もしくはリーチ棒が出れば跳満直撃が最低条件となる。
しかもオーラスは豊内。

豊内はノーテンで伏せれば優勝なので、実質、この1局で決める必要がある。
一発、ウラドラの無い競技麻雀をしたことがある方は分かると思うが、跳満、倍満はほとんど出ない。
しかも直撃条件。相当厳しい条件である。

配牌と取ると、豊内の手牌は九種九牌。
当然流すことなく局を開始し、幺九牌を切り続ける豊内。
井筒は、手配を縦に寄せようとするが、実らない。
そして8巡目、豊内が国士無双テンパイ、2枚切れの一万待ち。
数巡後、石田からリーチが入るも、豊内は無筋の五筒七索を勝負。

周囲は、おそらく豊内はオリる材料を集めており、石田には振っても構わないつもりと映っていた。
この状況が助けたのか、リーチ者の現物の一万を根木が切り、48,000放銃。
これが最後の決定打となり、豊内の優勝で幕を閉じた。

清水広島支部長も別卓で追い上げを見せ、総合4位となった。
奮闘を見せたが、最後に親役満を放銃して総合5位となった根木には、来期以降の検討も楽しみにしたい。

最終成績上位は以下の通り。
1位 豊内(プロ) 225.0P
2位 井筒(プロ) 125.0P
3位 石田(研修生) 90.9P
4位 清水(プロ)  46.6P
5位 根木(アマ)  37.6P