第五回麻雀トライアスロン雀豪決定戦 決勝戦レポート 内川幸太郎
2014年07月18日
“麻雀トライアスロン”とは!?
一般的にトライアスロンとは鉄人レースと言われ、水泳・自転車・マラソンの3種目で競う耐久競技のことを言います。ではこの“麻雀”トライアスロンとは?
2009年、日本プロ麻雀連盟で創設された、まったく新しい形の“麻雀”のタイトル戦、
それが、『麻雀トライアスロン』です。
東風戦・半荘戦・三人麻雀の順に戦い、3種目をワンクールとして、1次予選・2次予選・決勝と勝ち進んで行きます。
最後が3人麻雀となっており、得点力が高く爆発力のあるゲームだけに大逆転も可能。
さらに、2次予選は東風戦で各2名が敗退、半荘戦でも各2名が敗退といった、サバイバル形式のシステムとなり、さらにスリリングな展開が予想されます。
各界の著名人16名とプロ連盟を代表する選手16名による闘いです。
年々ゲスト著名人も豪華になり、より白熱した戦いが行われました。
出場選手紹介ページはこちら
1次予選レポートはこちら
2次予選レポートはこちら
惜しくも決勝進出を逃したのは、雀豪3位の加藤哲郎さん、同じく4位の蛭子能収さん。
加藤さんは、初出場ながら惜しくも次点ですが、牌の扱いや姿勢が素晴らしく本当に美しかったです。
蛭子さんも3回目の出場で、今年こそはと意気込んでいましたが、残念ながらここで敗退。
来年はぜひ頑張って頂きたいです。
加藤哲郎さん |
蛭子能収さん |
さて、ついに決勝進出者が決定いたしましたが、改めてその4名をご紹介いたしましょう。
ゲスト雀豪1位通過、綾辻行人さん。
1次予選成績
東風戦2位・半荘戦2位・三麻1位
2次予選成績
東風戦1位・半荘戦1位・三麻2位
トータル110.5Pので雀豪部門1位通過で決勝選出。
第2回の出場以来2回目の参加で見事決勝戦進出となりました。
決勝前のインタビューでは、優勝しますと力強いコメントを頂きました。
2位通過は佐々木信也さん。
1次予選成績
東風戦3位・半荘戦3位・三麻1位
2次予選成績
東風戦4位・半荘戦1位・三麻1位
麻雀トライアスロンではもうおなじみで、第2回では準優勝、第3回では優勝と圧巻の実績。
今回も序盤苦しみながらも、2次予選の半荘、3人麻雀で2連勝の逆転トップでトータル67.0Pと成績をまとめ決勝進出となりました。
ではプロ雀士のほうもご紹介させて頂きましょう。
プロ雀士1位通過は森山茂和プロ。
1次予選成績
東風戦1位・半荘戦1位・三麻2位
2次予選成績
東風戦1位・半荘戦1位・三麻2位
トータル158.3Pとプロ、出場選手全体1位での成績です。
思えば昨年のトライアスロンで、灘プロから会長を引き継ぎ、この大会の成功にも尽力されてきましたので、その思いも一際強いものがあるのでしょう。
予選での4回トップは唯一で、2位以下をかなり離しての決勝進出となりました。
そして2位通過は灘麻太郎プロ。
1次予選成績
東風戦3位・半荘戦1位・三麻3位
2次予選成績
東風戦3位・半荘戦2位・三麻1位
1次、2次共にぎりぎり敗退を逃れながらの苦しい戦いでしたが、最終戦である三人麻雀での12万点の特大トップをとり、トータル110.2Pと大逆転での決勝進出となりました。
昨年のトライアスロンでも決勝進出を果たしており、新旧プロ連盟会長対決という楽しみな形になりました。
以上、4名の戦いです。
決勝も予選と同じく、東風戦・半荘戦、そして最後は三人麻雀の闘いとなり、
その合計得点によって、第五回麻雀トライアスロンの勝者が決定いたします。
さあ、決勝1回戦東風戦、闘牌の開始です!!
1回戦・東風戦(起家から、灘、佐々木、森山、綾辻)
開局は起家の灘プロの親リーチから始まります。
リーチ ツモ ドラ 裏
この幸先良いアガリで続く、1本場も
リーチ ツモ ドラ 裏
この4,000オールで一気に突き抜けます。
何とかこの親を落とさねばと、捌きを入れたのが佐々木さん。
苦しい配牌でしたが、なんとかまとめこの親を落とします。
ポン ロン ドラ
東2局、自力で親を持ってきた佐々木さんの配牌はこちら
ドラ
これを丁寧にまとめ
この形でリーチと行くも、森山プロの当たり牌をつかみ満貫の放銃となってしまいました。
リーチ ロン 裏
東3局、ここまでじっとチャンスを伺っていた綾辻さんに本手が入ります。
森山プロの親リーチを受けるも押し切り、トップ目の灘プロからヤミテンで満貫を打ち取ります。
ロン ドラ
オーラス、トップ目の灘プロとの点差は、親の綾辻さんは満貫出アガリ、森山プロが満貫ツモで届く所で、佐々木さんは跳満ツモで2着狙いが現実的な所でしょうか。
親の綾辻さんが
ドラ
ピンフ、三色の1シャンテンまでこぎつけるものの、灘プロがを仕掛け、きっちりアガリきり東風戦のトップを取りました。
決勝東風戦成績
灘麻太郎+27.3P 森山茂和+6.1P 綾辻行人▲4.3P 佐々木信也▲29.1P
2回戦・半荘戦(起家から、灘、綾辻、佐々木、森山)
東風戦を見事トップで終えた灘プロが、半荘戦も開局の親番でいきなりブレイクします。
リーチ ロン ドラ 裏
この親満からブレイク、いや大大大ブレイクといいましょうか。
大嵐、鬼神のごとくアガリまくり8本場、積み上げた点棒はなんと8万点を超えます。
東3局に、反撃開始と佐々木さんが親満2発を炸裂させます。
チー ポン ロン ドラ
リーチ ツモ ドラ 裏
森山プロも負けじと満貫を連発。
リーチ 一発ツモ ドラ 裏
チー ポン ロン
綾辻さんも南1局にを暗槓してリーチと一矢報いますが、
暗カン リーチ ツモ ドラ 裏
ドラが1枚も乗らず、ここまでか。
そのまま灘プロが逃げ切り、2連勝を飾りました。
決勝半荘戦成績
灘麻太郎+72.4P 森山茂和+14.0P 佐々木信也▲12.2P 綾辻行人▲74.2P
半荘戦終了時
灘麻太郎+99.7P 森山茂和+20.1P 佐々木信也▲41.3P 綾辻行人▲78.5P
いよいよ最終戦の三人麻雀。
差は結構ありますが、三人麻雀であれば逆転可能です。
3回戦・三人麻雀戦(起家から、森山、佐々木、綾辻、灘)
開局から親の森山プロに大チャンス、12巡目にこの牌姿。
ドラ
抜け番の灘プロも冷や冷やで見守る中、大三元炸裂か!と思われましたが、雀豪のお二人がきっちり三元牌を抑えこれは成就ならず。さすが決勝にあがって来たお二人、しっかりした打ち筋に感動しました。
次局は、綾辻さんにチャンスが到来します。
ポン ポン ドラ
2局連続での役満チャンスで、發一色テンパイ!
ツモる手にも力が入りますが、灘プロが満貫をアガリピンチを脱出します。
しかし、これだけ続くとまだまだ役満に期待をしてしまいます。
東4局には、佐々木さんが8巡目でこの手牌。
ドラ
四暗刻の1シャンテンとなりますが、こちらも残念、綾辻さんの満貫のアガリとなりました。
それぞれが大物手を狙う中、要所で灘プロがアガリ局を進めこれにてゲームセット。
各者、見せ場を十分発揮しましたが、灘プロが序盤のリードを守りきり、見事、第五回麻雀トライアスロンを制しました。
決勝三人麻雀成績
綾辻行人+31.5P 佐々木信也+16.5P 灘麻太郎▲12.2P 森山茂和▲35.8P
最終成績
灘麻太郎+87.5P 森山茂和▲15.7P 佐々木信也▲24.8P 綾辻行人▲47.0P
終始安定した強さを見せた灘プロでしたが、森山プロ、雀豪のお二人が最後までその灘プロを苦しめ、実に見ごたえのある闘牌でした。
特に三人麻雀では、いつ役満が飛び出るのかと終始ドキドキさせて頂きました。
ぜひこの模様を皆さんご覧ください。
放送は、エンタメ~テレにて7月末頃までされる予定です。
#3(最終回)
2(水)14:30-
5(土)17:00-
10(木)11:00-
11(金)18:30-
12(土)10:00-
13(日)17:00-
16(水)14:30-
19(土)15:30-
24(木)11:00-
次回、第6回大会ではどんなドラマがあるのでしょうか?
皆さんお楽しみに。
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カテゴリ:プロ雀士コラム