第96回『勝てる!リーチ麻雀講座⑥牌効率編その4』 魚谷 侑未
2014年12月09日
201412中級講座:魚谷侑未
『勝てる!リーチ麻雀講座⑥牌効率編その4』
皆さんこんにちは、魚谷侑未です。
さて、中級講座の連載も6回目となりました。
本来は6回の連載予定でしたが、皆様からの声援を頂きましてもう少し継続して中級講座を連載させて頂けることを嬉しく思います。
さて、牌効率編⑥に入る前に別の角度からの麻雀のお話です。
皆さんは、苦手なタイプの打ち手はいますか?
この人の打ち方苦手だなぁ、なんかやりづらいから一緒に打ちたくないなぁ。と思う人はいませんか?
今回は、そんな苦手なタイプの打ち手を克服しよう!というお話です。
そもそも、何故苦手なタイプの打ち手がいるのでしょうか?
それは、相手が自分にはない引き出しを持っている打ち手であるからだと思います。
① 仕掛けが多い人
② ヤミテンが多い人
③ リーチが多い人
苦手と思われやすいタイプはこの3タイプだと思います。
苦手なタイプの人にどうやって勝つか?
それは、相手の考えを知ることだと思います。
相手がどういう意図でそうしているのかを考えます。
そして、そういう相手はどう返されると一番嫌なのかを考えるのです。
ここでは、一番相手が嫌で辛いと感じる方法を学んでいきましょう。
① 仕掛けが多い人
1巡目からポンチーしてきたり、3巡目なのに両面チーしてきたり。
鳴き仕掛けが早く、テンパイスピードが速い人に苦手意識はありませんか?
「絞らないといけないかな?」
「速度を合わせて自分も鳴かなきゃ駄目かな?」
「アガリが早くて自分も勝負手なのにアガらせて貰えないよー!」
と、ペースを乱されたり、精神的にイライラしたりする事はありませんか?
そんなあなたへの対応策をお教えしましょう。
ズバリ、〔相手がテンパイするまで無視〕です。
変に絞って自分の手を狭めてしまったり、相手のスピードに合わせなきゃ!とメンゼンで進めるべき手を鳴いてしまったり、というのは中級者にはありがちな事ですが、麻雀で勝ち抜くためには良くない事なのでやめましょう。
本当は状況に応じて絞ったり、鳴いたりは必要な事ではあるのですが、打ち手に翻弄されてしまう内は自分の麻雀ノートから消し去ってしまいましょう。
よく鳴く相手に苦手意識がなくなった時に初めて「状況に応じて」打ち方を変えましょう。
さて、何故よく鳴く相手にはこのように対応するのか。
それは、よく鳴く打ち手というのは、安い手や遠い手での仕掛けも多用してくるからです。
自分が安い・遠い仕掛けをしている時に、他家からガンガン攻め込まれたら嫌ですよね?
自分の仕掛けを見て受けて回って貰った方が好都合です。
しかし、もちろん高い手や本手の時にはぶつけて来て貰った方が良い事も多いですね。
なので、相手がドラポンやホンイツや親の仕掛けの時だけは相手がテンパイする前でも絞ったりオリたりする事も考えていきましょう。
それ以外の時は(特に安い手が見え見えの時)基本的に無視!です。
鳴いて手を進められても、それでアガる事があったとしても気にしないようにしましょう。
ただし、相手がテンパイかテンパイに物凄く近い状態であると判断できる場合は、状況に応じて対応していきましょう。
② ヤミテンが多い人
ヤミテンが多い人っていますよね。
安い手のヤミテンなら放銃してもダメージは少ないですが、高い手のヤミテンに放銃するとダメージは大きいですよね。
そんなあなたへの2つの対応策を教えましょう。
〔1. 気にしない。2.合図を見落とさない〕
はい、全く違う2つの対応策です。
1は、7巡目以内のヤミテンへの放銃への対応策です。対応策というよりは精神論ですが・・・。
これは気にしたり引きずったりしても仕方ないです。
「事故にあったなー」と思って切り替えるようにしましょう。
以前も書きましたが、麻雀においてメンタルを一定に保つというのは凄く大切な事です。
高い放銃だとしても引きずらず、次局には切り替えてまた新しく対局を組みなおしていきましょう。
2の合図を見落とさないというのは、中盤から終盤に差し掛かるあたりから、他家の河に放った場に強い牌を察知出来る力をつけましょう。
麻雀で勝つためには、自分の手牌と睨めっこだけをしていても勝てません。
ドラが切り出されたり、染め手や仕掛けやリーチがいるのに、そこに対して強い牌を切ったり、押し続けたり。
そういった他家の合図を見落とさないようにしましょう。
自分の手牌は暗記してしまって、ツモ牌を持ってきた時にだけ確認して、それ以外はずっと河に目を向けられるようになるといいですね。
③ 何でもリーチをしてくる人
愚形でも、ヤミテン満貫以上でも何でもリーチを打ってくる人への対応策をお教えしましょう。
〔手牌と相談して、リーチを無視するか、中抜きしてでも降りるか決めましょう。〕
中途半端に受けつつ回りつつ攻撃・・・は出来たらかっこいいですが、なかなか難しいのが現実です。
スキルアップして、相手の当たり牌の目途をつけられるようになるまでは、中途半端に回って放銃したり、アガリを逃したりするのは最悪だと思いましょう。
自分の手牌が行くべき手なのか、オリるべき手なのか、きちんと判断してリーチに対応しましょう。
愚形リーチで全ツッパされたら相手は嫌ですし、満貫以上の手でリーチを打ってベタオリされても嫌ですね。
それが良いように転ぶ事も悪いように転ぶ事もありますが、まずは自分の手との兼ね合いで判断出来るようになりましょう。
【6章~トイツをほぐそう①~】
さて、前降りがかなり長くなってしまいましたが、いよいよ牌効率編最後の章に入ります。
この章は少し長くなりますので、今回と次回の2回に分けて書いていこうと思います。
以前、「シャンポン待ちを愛しすぎないようにしましょう」と第2回の講座で書いたのを覚えていますか?
これは何故かというと、最終形がシャンポン待ちになる手組は牌効率として優秀な手組とは言えないからです。
確かに端に近い19牌や字牌のシャンポン待ちになれば出アガりは狙いやすくなります。
ただしそれは、テンパイをすれば・・・の話であり、テンパイする前に待ちにしたい牌を1枚ずつ切られてしまったら、リーチを打つ頃にはアガリ枚数が残り2枚しかない!なんて事もザラにあります。
それに、19牌のシャンポン待ちテンパイは、カンチャン待ちとは違い、ヤミテンからの待ち代えも容易くありません。
つまり、テンパイを目指す段階だとしてもテンパイしてからのアガリたい段階だとしても、不自由な手になってしまうという事が多々あるのです。
なので、手組の段階でトイツはほぐして行きましょう。というのがこの章の主旨となります。
〔3トイツの時は積極的にトイツをほぐそう〕
例題1
ドラ
打とします。
のリャンカンを嫌いたいと思う人もいるかもしれませんが、を切りましょう。
1シャンテンになるための有効牌は打の方が優秀です。
打とした場合→6種20牌
打とした場合→7種22牌
ただし、打とした場合、1シャンテンの形でが埋まる時以外、必ず浮き牌(手に必要のない不要牌)の残る1シャンテンになってしまいます(わからない人は前回の中級講座を読み直しましょう!)
愚形が埋まった場合の1シャンテンの形は打が有利となります。
仮にが暗刻になったと仮定します。
打とした場合
打としたケース
次に切る牌はどちらもとなりますが、上のケースの方が少しだけ良い1シャンテンですね。
良い1シャンテンや良いテンパイを作るために、3トイツをほぐすことは必要不可欠です。
そして、3組あるトイツの中でも、を切るのにももちろん理由があります。
例えば、を切ってを引いた場合と、を切ってを引いた場合の比較です。
を切った場合
を切った場合
どちらもを切りますが、上は浮き牌のない2シャンテンのままですが、下は浮き牌のある2シャンテンになってしまいましたね。
同様にとも比較してみます。
こちらはを引いたと仮定して考えてみましょう。
を切った場合
を切った場合
これも両方を切るのですが、を頭とした場合にを切った場合は、浮き牌のある2シャンテンになってしまいますね。
この形の場合だと、が良形とは言えないので一概に悪いとは言い切れませんが・・・。
それでも上の形の2シャンテンの方が少し優秀であると思います。
例題2
ドラ
3つのトイツの比較ですが、との比較は、より端にかかっている牌→のトイツ落としが優秀です。
これは、単純に内側の牌の方が両面変化の可能性が高いからです。
にやがくっつけばその後の良形変化が見込めます。
今度はと2の比較ですが、のトイツは暗刻になって一面子になる他に、がくっついている分という順子の受け入れがあります。
ですので、暗刻の受け入れしかない単独トイツののトイツ落としが正解となるわけです。
がよく見える状況だった場合は、のトイツ落としを選択してもいいでしょう。
いくつか例をあげましたが、3トイツの時に、トイツ落としを選択するのが最も優秀であるケースは他にも多く存在します。
ですから、手牌が3トイツになった場合には、トイツ落としを考えましょう。
もちろん3トイツとはいえ、絶対にトイツ落としが最優秀であるとは限らないので、局面と手牌に応じて考えてみて下さい。
さて、今回のリーチ麻雀講座④牌効率編その4はここまでです。
今回の6章~トイツをほぐそう~の続きはまた次回お届けします!
それではまた次回、リーチ麻雀講座④牌効率編その5(さよなら牌効率編)でお会いしましょう!
カテゴリ:中級