女流プロリーグ(女流桜花) レポート

第10期女流桜花第1節レポート 二階堂 亜樹

関東桜の開花予想がこの日となった4月1日、第10期女流桜花が開幕した。
予想より早く開花したであろうか、車でスタジオに向かう途中の川沿いの桜はすでに満開で、地方を飛び回ってる自分にとっては今年初の桜。

これからの開幕戦を歓迎されているような良い気分で向かうことができた。
そんな第1節の対戦相手は、黒沢咲、宮内こずえ、安田麻里菜。
色々な意味で良い面子だなぁと感じた。

自分と対戦回数が多い面子の方が、変な読みやプレッシャーも無く、フラットな気持ちで打てるからだ。
開幕戦をフラットな気持ちで打てることはとても重要で、変に気負っていけないし、見えない影に怯えてもいけない。

さて、対戦相手に目を向けてみると…
比較的みなさんリラックスされてるようで。
なによりです。。。

いよいよ第1節の1回戦が始まった。

自分は基本的に毎局テーマを持って打っているが、リーグ戦は長い闘いである。
特に前期から6節目がプラスされ、より長くなった。

半荘1回単位や1日単位では無いと思う気持ちを、どこまで通すかのバランスが大事ではあると思うが、初戦はやはり模索状態なわけで、いわゆる運気などはもちろんわからない。
なので、余程配牌が悪いとか手役が見えるとかでは無い限り、まぁ言葉は悪いかも知れないが手なりで進めるのが普通でしょう。

そんな手なりで進めた手が、ドラ受けのペン七索でテンパイが入る。
この手、ドラの七索を先に引き入れればピンフの両面テンパイだったが、そんなことは全く意に介さずリーチと発声。

人によっては、良いなら先にドラを引くんじゃないか?
どうせ出ない待ちだし…
なんて思うかも知れない。

しかし、その時点で誰からもテンパイ気配が無い上に、初戦は先手を打った方がこの先相手に与えるイメージ+ダメージを考えればリーチの一手に限ると思う。

リーチをした後見るのは相手の挙動。
親の宮内以外はオリかまわってるか。
むしろ、親の宮内がまわってるかな?
と思いつつ、流局したときの手を見るのが大事。

宮内は回りながらも見事メンホンテンパイ。
なぜ回れるかって、自分のリーチ後の捨て牌が物の見事に中張牌ばかりで、結果論かも知れないが、手配と捨て牌合わせれば余裕で三色も出来てたくらい。

この結果を見たときに、今日自分は悪くないなと感じた。
が、悪くないのは合ってたけど、良いと言うか良過ぎる人がいた。

この後は春一番のように鬱陶しい強風が卓内に吹き荒れるのだが、大暴れしてるのは初戦の親番から連チャンし、プラス106.7Pを叩き出した宮内。
というか、最終戦沈んだからこれで、3回終わってプラス120してましたからね。

そのあおりを受けたのが黒沢、安田の2人。

黒沢は前期半ばからの不調を引きずってるのか。
A2リーグでは降級してしまったが、最後2節は役満付きのプラスを叩いており、厄介な人が復活したなぁと思ってたが、そんなに簡単なことでは無かったか。
安田は決勝の敗戦が響いているのか、ここ一番の押しは流石だったが、今回の春一番が強すぎた。
自分はといえば、おそらく誰よりも早く春一番の脅威を察知し、なんとかぶつからないよう、巻き込まれないように打ったのが、20ポイント程だがプラスに繋がったんじゃないかと思う。

とはいえ、まだ始まったばかりの女の闘い。
前期プレーオフで負けた悔しさをバネに、今期こそは決勝に残れるよう頑張ろう。