第6回麻雀トライアスロン雀豪決定戦 ゲスト雀豪予選B卓レポート ケネス徳田
2015年04月16日
各界の著名人雀豪を一堂に集めた『麻雀トライアスロン雀豪決定戦』。
映像対局でお馴染みの人もいれば、「えっ、この人も麻雀打つの!?」という方々もいらっしゃいます。
3月15日に行われた「ゲスト雀豪B卓」で注目を集めたのは、第1回から今回までのトライアスロンで、女性ゲスト初出場となる青木さやかさんの参戦。
青木さんはなんと麻雀荘でアルバイト経験があり、その時は和泉由希子プロと一緒に働いていたそうです。
しばらく麻雀からは遠ざかっていたそうですが、どういった麻雀を打つのでしょうか? 非常に興味深いところです。
続いては俳優・阿藤快さんです。
この年代の俳優さんだと、ドラマ・映画などでの撮影の待ち時間を利用して麻雀をやっていたそうです。
最近では御自分で打たれるよりも、麻雀番組を見るほうが多いとのことですが…。
3番手は将棋棋士・広瀬章人さん。
過去に、先崎学八段が第4回トライアスロンを優勝しているように、将棋棋士の間で麻雀はブームになっているようです。
頭の使い方や勝負勘など麻雀と共通するところがあるのでしょう。
そして麻雀界では時の人である、現最強位でサイバーエージェント社長の藤田晋さん。
4人麻雀の強さは実証済みですが、三人麻雀はもちろん本邦初公開。四人麻雀での強さが発揮できれば本命印ですが…。
各界の著名人同士での対決が見られるのはこの麻雀トライアスロンだけ。
さて一体どんな麻雀になるのでしょうか?
★東風戦(順位点5-15)
半荘戦、三麻戦に比べると順位点が比較的小さい東風戦。
ブランクがある人にとっては、麻雀勘を取り戻す準備体操としてちょうどいいかもしれません。
青木さんが7巡目に
ツモ ドラ
を暗刻にします。を切れば待ちのテンパイ。
ですが青木さんは打としてしまいます。そして次巡ツモ、ということは一発ツモでした。
青木さんはここで打でリーチにいきますが…。
この理牌だと待ち。ですがソーズの形がなのでの5メンチャン待ちが正解です。
「青木さんはフリテンに気づいていない」、誰もがそう思ったに違いありません。
2巡後にツモ。「これ切っちゃうんだろうな」と皆が思っていたところ、ツモの声が。
どうやらフリテンに気づいていたそうです。
むしろこの理牌の形での形も認識できるとは…なかなかの手練かもしれません。
この満貫が大きく、オーラスまでトップをリードする青木さん。
ですがそのオーラスで北家・広瀬さんが10巡目に逆転狙いのリーチ。
七対子ドラドラ、タンキのリーチです。きちんと序盤の捨て牌に伏線を張っています。
13巡目に東家・青木さんがメンタンピンの追っかけリーチで、広瀬さんにとってはヒヤリとする場面もありますが、結果は広瀬さんがツモ。
見事、跳満をツモってトップ逆転となりました。
東風戦成績
広瀬+23.3P 青木+3.9P 藤田▲7.6P 阿藤▲19.6P
★半荘戦(順位点10-30)
東1局、阿藤さんが7巡目に先制リーチ。
リーチ ドラ
本当は6巡目テンパイでしたが、とのシャンポン待ちを狙って1巡ヤミテンで回してのツモ切りリーチですがこれが大成功。
なぜなら8巡目に一発ツモとなったからでした。
東風戦4着だった阿藤さんにとって、1,300・2,600は大きなスタートです。
そして東2局も6巡目に先制リーチ。
リーチ ドラ
勢いに乗っている怖い親リーチ。ですが東家・藤田さんが立ち向かいます。
12巡目に一通のテンパイで追っかけリーチ。
ですが宣言牌のが阿藤さんに捕まってしまいました。
東3局、東家・広瀬さんがリーチ・ツモ・イーペーコー・ドラの4,000オール。
東風戦に引き続き半荘戦も優位に立ちます。
同1本場、連荘を狙う広瀬さんに対し、藤田さんが喰らいついて、3.900で広瀬さんの親を流します。
チー ポン ロン ドラ
オーラス、トップの広瀬さんと16,700点差の藤田さん。
逆転はほぼあきらめつつも、最高打点を狙って567の三色リーチにいきます。
高目はすでに純カラですが、安目ツモアガリ。
裏ドラにがいて跳満となりました。仮にをツモっていたら倍満となって逆転でしたが…。
半荘戦成績
広瀬+45.4P 藤田+23.7P 阿藤▲20.4P 青木▲48.7P
半荘戦終了時
広瀬+68.7P 藤田+16.1P 阿藤▲40.0P 青木▲44.8P
★三麻戦(順位点10-20)
連勝した広瀬さんが圧倒的有利な状況…とも言えないのがこの麻雀トライアスロン。
最後の三麻戦が最も鬼門と言えます。
5万点持ちスタートでたとえば誰かが10万点のトップならそれだけで+70P。
広瀬さんが3着に沈めば順位点の▲10Pに沈んだ素点分、トータル4位の青木さんにも十分優勝の可能性はでてきます。
それだけ三麻戦は一発逆転の可能性の秘めたルールでもあるのです。
今回その恩恵を受けたのは…やはり藤田さんでした。
開局の親番で12,000オール(親倍ツモ)。
ツモ ドラ
東3局で4,000オール(満貫ツモ)。
ポン ツモ ドラ
この藤田さんの猛攻にやや焦ったのか、広瀬さんが東4局で阿藤さんに跳満の放銃をしてしまします。
これで広瀬さんが3着転落。この並びだと藤田さんが圧倒的有利な立場になります。
広瀬さんは2着に浮上するアガリをすれば再逆転できますが…藤田さんがさらに突き放します。
ポン ロン ドラ
この親満のアガリで藤田さんは9万点近いダントツトップに。
広瀬さんはただ2着に上がるだけではいけない点差になってしまいます。
ただもう1つドラマが起こります。
南2局で阿藤さんが大物手を連続でアガリ…なんと藤田さんを捲ってトップ目に立ってしまいます。
ただ、この状況でも素点で藤田さんと5万点離れている以上、広瀬さんにとって辛い状況には変わりありません。
一方、阿藤さんの逆転条件は…あと24,000点ほど藤田さんを超えればOK。三人麻雀なら現実的な条件です。
こういった条件が見えると、狙う方よりむしろ狙われるほうが必死になるもの。
危険を察知した藤田さんが全力で阿藤さんを親を落としトータルリードを広げます。
そして最終局も藤田さんが自ら決着をつけるアガリ。
これで藤田さんは準決勝に進出。
最強戦に続いてまたしてもタイトルを狙いに行きます。
三麻戦成績
阿藤+63.4P 藤田+47.3P 広瀬▲25.6P 青木▲85.1P
最終成績
藤田+63.4P 広瀬+43.1P 阿藤+23.4P 青木▲129.9P
ゲスト雀豪予選B卓勝ち上がり 藤田晋
『麻雀トライアスロン』…東風戦・半荘戦・三麻戦の3つ1セットの争い。
知力・体力・時の運、3つを兼ね備えた者だけが頂点に立つことのできる、過酷なサバイバルマッチである。
二階堂瑠美 |
宮内こずえ |
高宮まり |
和久津晶 |
ぉ楽しみにねぇーーー♪♪♪
カテゴリ:プロ雀士コラム