第15期プロクイーン二次予選レポート 楠原 遊
2017年08月17日
7月30日日曜日。昨晩の大雨はやんで曇り空。
昨日の1次予選から勝ち上がった28名に加えて、新たに戦いに加わったのは以下の20名。
中月裕子
水瀬千尋
冨本智美
大崎初音
命
崎見百合
(以上日本プロ麻雀協会)
渡辺洋香
足木優
大平亜季
(以上最高位戦日本プロ麻雀協会)
黒沢咲
清水香織
二階堂亜樹
魚谷侑未
吾妻さおり
安田麻里菜
優木美智
青山めぐみ
井上絵美子
高田麻衣子
山脇千文美
(以上日本プロ麻雀連盟)
二階堂亜樹 |
魚谷侑未 |
清水香織 |
黒沢咲 |
井上絵美子 |
山脇千文美 |
渡辺洋香 |
大崎初音 |
大平亜季 |
水瀬千尋 |
敬称略
プロクイーンの歴代獲得者や、タイトルホルダー、前年度ベスト16進出者等、そうそうたる顔ぶれだ。
しかし昨日の厳しい戦いを通過してきた勝ち上がり組も負けるわけにはいかない。
エアコンでよく冷やしたはずの会場には、えもいえぬ熱気がこもっていた。
計48名による開催となる2次予選は全6半荘。
4回戦終了時下位20名敗退、5回戦終了時下位8名敗退で最終6回戦は20名で行われる。
そこからさらに上位シード選手が待つベスト16へ進めるのは10名。通過率約20%の厳しい戦いとなる。
ここまでおのおのがくぐってきた門、そこからさらに狭き門をくぐり抜け放送対局へ進むことが出来るのは一体どの選手か。
6回戦
最終戦はここまでのポイント持ち越しで行われる。
例年に比べこの年はボーダーが高く、6回戦に残ったのはプラス者のみ。
なお、現在の10位は+59.2Pの清水香織。ここからさらに上がることが予想されるが、各卓、ポイント総合上位2位に入ることが勝ち抜きの目安になるだろう。
上は+113.4Pから下は+11.6Pまでの20名、逃げ切りたい者・追いついて追い越したい者、10の椅子を目指し、各者一斉に走り始める。
1卓(王+113.4P・麻生+58.9P・清水+59.2P・柚花+11.6P)※起家から廻り順
もっとも卓内のポイント差がある卓。
ここまで5戦4トップで1位の王に、ボーダー上にいる清水、そのすぐ下の麻生、そして大きくポイントの必要な柚花。
重い展開になるかと思いきや、仕掛けが多く、早い決着の局が続く。
東3局 親清水
北家麻生のカンチーを受け、西家の王がペンチー、南家柚花がそこにポン、チーと仕掛けをかぶせていく。
王はともかく、麻生・柚花にとっては清水の親はしっかりと流しておきたい局面だ。3者手が早い。
しかしメンゼンで一足遅いテンパイとなった親の清水
ドラ
この手を力強くリーチ。
ほどなくして、ツモったのは。一番遅くテンパイし、最初にアガった。
そのままポイントで優位に立ったままオーラスはヤミテンでアガリ切り、勝ち上がりを決めた。
勝ち上がり 清水 王
2卓(森+18.4P・古谷+75.2P・西山+58.2P・優月108.7P)
こちらも大きくポイントが離れている卓。大きくポイントの必要な森と、たった17.0P差の古谷・西山の戦いに注目が集まった。
1卓とは対照的に、じりじりとした展開となった。
南2局 親古谷
ここまで42,600点持ちのトップ目に立っている古谷。しかしライバルとなる西山も2着目につけており親番も残っている。
テンパイに向かう古谷の切った牌にロンの声が掛かる。
ドラ ロン
アガったのはここまで大人しく勝負を見ていた総合2位の優月。静かにアガリやすい待ちを探し、逃すことなくポイントを加算した。
そして古谷にとっては痛い放銃。一方追う立場の西山にてとっては絶好のチャンスとなったが、次局、親番でテンパイが入らず流局。
オーラスは連荘する必要のない優月のノーテンで局は流れ、そのまま優月・古谷の勝ち上がりとなった。
勝ち上がり 優月 古谷
3卓(七瀬+53.5P・黒沢+76.0P・山脇+106.3P・大野+23.0P)
ほぼ安泰の山脇に対し、22.5P差の七瀬・黒沢、そしてポイントは必要だがラス親の大野。
迎えたオーラス、2着に黒沢、3着目に七瀬。順位点を加算した37.9P差条件となったが、かなり厳しい。
そこに2巡目から鳴いていったのはトップ目の山脇。
チー ポン ドラ
いつも通りの軽快な仕掛けで、まっすぐ手作りするしかない七瀬から白を討ち取り1,000点。最後までしっかりとさばいてベスト16進出を決めた。
勝ち上がり 山脇 黒沢
4卓(魚谷+97.4P・崎見+30.2P・高橋+77.6P・中月+47.7P)
ポイント差が少ないながら、上位の連盟2名に対し、協会2名がどこまでせまることができるのかの卓となった。
東場から仕掛けにリーチと手数の多い中月がイニシアチブを取ってゆく展開となる。
南4局1本場、各者の持ち点は魚谷28,400 崎見12,300 中月43,400 高橋35,900
現状魚谷と14.7P差、高橋と12.4P差の中月からリーチが入る。
ドラ
一発か裏ドラつきのツモアガリで高橋に並ぶことのできる3面張リーチ。
勝ち上がりの可否は他の卓の結果いかんとなるが、同ポイントでの勝ち上がり判定の場合はトップの数の多い中月からとなる。
実はその前巡、親の高橋にもテンパイのチャンスがあった。
中月の切ったには声をかけず、ツモ山に手を伸ばす。
ここで片アガリのテンパイを取る高橋はあまりイメージがわかないが、次巡のリーチを受けて何を思ったか。
勝負の行方に注目が集まったが、ここで手牌を開けたのは魚谷。
ポン ツモ
リーチを受けても冷静にさばき500・1,000は600・1,100でゲームセット。各々が「らしい」麻雀で戦った卓となった。
勝ち上がり 魚谷 高橋
5卓(鳥越+47.5P・青山+94.0P・+高田+79.0P・大平+35.1P)
もっともポイント差の少ない卓。こちらも、ポイントでリードする連盟2名と、追いあげる最高位戦2名の戦いとなった。
東1局1本場
卓内トータルトップの青山が魅せる。
ドラ
ここからメンツのを外しすぐに、そしてをポン。大平のリーチを受けるもを暗カンし、この形でテンパイ。
ポン ポン 暗カン
リーチをかけている大平がなすすべなくツモ切ったで12,300。ここまでのリードをさらに広げる意思あるアガリを見せた。
オーラス3本場、粘るラス目の大平の連荘を受け高田。
ポン チー チー ドラ
19.7P差まで迫っている鳥越を振り切り、決死の3フーローで半荘を終わらせた。
勝ち上がり 青山 高田
こうしてベスト16進出者が確定した。進出ボーダーは例年より高めの+79.3Pの黒沢であった。
あと2回勝てば決定戦、3回勝てばプロクイーンのタイトルホルダーとなる。
放送日程は以下の通り。
8月11日(金)
ベスト16A卓(西嶋ゆかりvs優月みかvs青山めぐみvs高田麻衣子)
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8月18日(金)
ベスト16B卓(童瞳vs山脇千文美vs高橋侑希vs王政芳)
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カテゴリ:プロクイーン決定戦 レポート