第37期十段戦ベスト16B卓レポート
2020年10月24日
【四暗刻炸裂!杉浦勘介が窮地からごぼう抜き】
10月23日に行われた十段戦ベスト16B卓は、早々に2名が抜け出したA卓とは異なり、次々に順位が入れ替わる派手な展開となった。
戦ったのはここまで勝ち上がりの瀬戸熊直樹、本田朋広、櫻井秀樹に昨年ファイナリストの杉浦勘介を加えた4名。
現役Aリーガー・現タイトルホルダー・元十段位という豪華な顔ぶれで最初に抜け出したのは本田。
4,000オール、3,000・6,000と今年の勢いを感じさせるアガリの連続で1人浮きのトップに。
2回戦までが終わり、瀬戸熊・櫻井が持ち直すと苦しくなったのは杉浦。他3選手がプラス域で争う中一人▲27.4Pと置いていかれ、3回戦南2局時点では9,000点持ちと言うジリ貧の状態に。しかし次局、一気に戦況をひっくり返す四暗刻が炸裂!
そして気持ちよく親番を迎えた杉浦。リーチツモタンヤオ・リーチのみをアガリ2本場の配牌を取ると、なんとダブルリーチ・七対子のテンパイ。これを悠々とツモり4,000は4,200オールで一気にトータルトップ目に立つと、最終戦を迎える頃には杉浦以外の3者で残り1つの椅子を争う形に。
最終戦は瀬戸熊と本田が交互にアガるシーソーゲームとなり、オーラスを迎える頃には2人の差がなんと0.1P。アガッた方が通過(もしくは流局で両者テンパイなら瀬戸熊の通過)という痺れる展開で迎えたこの場面。
すでに瀬戸熊が仕掛けており、カン待ちでテンパイを入れている。長考の末放たれたリーチ宣言牌は運命を大きく変えるで、その選択を祝福するように本田の次のツモにはが眠っていた。
この結果をもってベスト16B卓の通過者は杉浦・本田となった。
次回のC卓の放送は10月30日(金)。熱い戦いにご期待ください。
文中敬称略
文・浜野太陽
カテゴリ:十段戦 レポート