第15期女流桜花Aリーグ第6節D卓レポート
2020年10月29日
下位4人の戦いとなった第6節D卓。
開始前のスコアがこちら。
藤井・清水の第7節はA卓と他の2人より先に全節消化することになっています。
残留の為には吾妻・西山を沈めながら6節・7節の2回で▲68.3Pで確定している赤司をかわすことが必要に思えました。
吾妻・西山は少し上にいる白銀・内田・松岡の残留ポジションのグループに入り込めれば残留率が相当上がりそうです。
逃がしたくない2人と、後続の追走を振り払って前のグループに追いつきたい2人。
その2つのグループの立場の違いが、この日の試合の内容にも見えました。
1回戦の東2局、親の清水が1シャンテンから危険牌を押すと西山のヤミテンに放銃。
テンパイしていそうだけどノーテンかもしれないという相手に対し、追いかける側はノーテンのほうに賭けて勝負をする機会が増えていきます。
虎穴に入らずんば虎子を得ず。リスクを負わずに追いつくことは難しいので、こういう放銃は覚悟のうちです。
逆に逃げる吾妻・西山はこういったリスクを冒さずに勝率の高い選択肢を選んで行けます。
この後も突破口を開こうと清水は攻めますが、西山・吾妻がそれを許さず。
清水はトータル▲166.1Pの16位と厳しい最終節勝負を残しました。
この日一番苦しかったのは、1回戦東4局に親の西山に国士無双を放銃した藤井。
異様な捨て牌をしていた西山でしたが、を先に切りを残したことが活きて48,000点のアガリになりました。
追いかけるよりも逃げるほうが選択肢が多く、有利になるのが麻雀。
一時はプラス域に達する勢いを見せた西山は4回戦でラスを引くも12位へ。
要所でアガリを決めていた吾妻が10位に浮上。
吾妻・西山が残留グループに吸収され、藤井・清水は第7節で大きなプラスが必要になりました。
(文:越野智紀)
カテゴリ:女流プロリーグ(女流桜花) レポート