第37期十段戦ベスト8A卓レポート
2020年11月24日
【本田と柴田吉が決定戦進出!】
11/19(木)に十段戦ベスト8のA卓が、前原雄大、山田浩之、柴田吉和、本田朋広により行われた。
最終半荘の南場に入っても誰が勝つかわからず、大熱戦であった。
最終戦だけの振り返りで恐縮だが、それまでの4戦も見応えがあったのでぜひタイムシフトでご視聴いただきたい。
なお、ベスト8のB卓は11/26(木)15時から、決定戦は12/7(月)、12/14(月)、12/20(日)に行われる。
(B卓:藤崎智vs杉浦勘介vs内川幸太郎vs仁平宣明)
4回戦終了時のスコア
アバウトに各人の方針を書くと、
本田:少しの沈みであれば2人に抜かれることはなさそう。大きいラスはアウト。
柴田と山田:ほぼ着順勝負。相手が上にいってしまった場合は、本田を4着にして約15,000点の差をつける。
前原:自分が浮いて、柴田・山田をともに沈めればよい。
といったところ。
東1局、柴田が1,000・2,000ツモアガリ
東2局、本田が2,900を柴田から
東2局1本場、山田が前原のリーチに追っかけて3,900+300
東3局、前原が3,900を柴田から
小動きだが、山田が柴田を7,000点リード。
東4局、親山田が先制リーチ。ここで離されるわけにはいかないと柴田が同巡に追っかける。
山田、高めのをツモ。大きな2,600オール。これで柴田とは約2万点差。
南場に入ると前原。
2,600は2,800オール。(仕掛けはのポン)
次局も500+300オールをツモアガリ。山田との差は残り7,000点。無いようなもの。
南1局4本場
柴田「前原さんの親は連荘でもいいから、出アガリはしないよ」と後日談。
親前原が押してくる可能性が高い&待ちは悪いという悪条件だが迷わずリーチにいく胆力。
満貫ツモで戦線復帰。
ラス目になった本田の心境はいかに。
まだ通過ラインではあるが、柴田が浮いて1人沈みになるのはまずい。
南2局
しかし、本田は落ち着いていた。ヤミテンで山田をバッサリ12,000。
この状況でチャンス手が入ったら打牌に気配が出そうなものだが・・・本田のストロングポイントのひとつ。
次局もヤミテンで2,900+300、2本場もヤミテンで1,500+600を加点し、決勝進出。
南3局
山田の失点でとうとう前原が二番手に。
しかし、まだ柴田・山田の親番は残っている。オーラスまでもつれるか?
(仕掛けはのポン)
決して打点が見える配牌ではなかったが、役役トイトイ三暗刻に仕上げ6,000オール!
最大限に打点を見る柴田の持ち味が出た1局。ひとアガリで勝敗は決した。
オーラス、山田もこのテンパイと罠を張り、本田や柴田からの直撃を狙うも、きっちり守られ、終局間際に前原からアガるのが精一杯であった。
(文:福光聖雄)
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