第37期鳳凰戦A2リーグ第10節B卓レポート
2020年12月16日
【二階堂亜樹が今期初の卓内トップ!A2リーグ第10節B卓】
12月15日に行われたA2リーグ第10節B卓は、ここまで苦しんできた亜樹が待望の卓内トップで残留の可能性を残すことに成功した。
開始前の全体成績は以下の通り。
対局者はダンプ大橋(2位・+120.3P)、内川幸太郎(4位・+94.4P)、客野直(7位・▲11.6P)、安村浩司(13位・▲100.6P)、二階堂亜樹(15位・▲273.1P)。昇級・降級を争う2名ずつに、どちらも見える客野。客野が大きくプラスを目指すか残留を意識し堅く打つかで展開が大きく変わる1日であったが、どうやら客野が選んだのは残留をより確実にする方であった。普段からアガリ重視の打ち手ではあるが、親からポンしてタンヤオのみの仕掛けなど…
今までと比べても一際スピード重視の仕掛けが目立つように思われた。解説の藤島健二郎は「アガリが拾えそうなら打点関係なく仕掛ける作戦を用意してきたのかもしれませんね」とコメント。場が重くなって高打点が成就しやすい状況は、大負けしなければOKの客野は歓迎できないということだ。もう1つ作戦を感じた点は以下の場面。
亜樹の早いリーチに対してドラ1のシャンポンテンパイをヤミテンにとっている。そこに4枚目の西を持ってきた客野はこれをツモ切り!暗カンして追いかけリーチという手もあるが、大きくプラスしたい亜樹のリーチを基準の高いものと読み、様子を見る方を選んだ。そして次に無筋のを引いてくるとあっさりオリを選択。その読み通り、数巡後開かれた亜樹の手牌は…
メンタンピンツモドラドラで3,000・6,000!自体は当たり牌ではなかったが、亜樹のリーチ判断とともに客野の選択も光った場面だった。
ここに来て今期一番の好配牌を入れてきた亜樹は、3回戦の南1局では…
安村の3メンチャンリーチをかい潜り、薄い待ちをツモって6,000オール!今までの不調が嘘だったかのようなプレーを見せ、4回戦全てを浮きで終えると+63.9Pものプラスを手にした。
1日を終えての全体成績は以下の通り。
亜樹は次回、より大きなプラスが必要なものの、とりあえず残留に向けて希望を繋いだ格好。
客野は大負けしないという目標からは十分すぎる成績。降級の心配なく最終節のびのびとプレーができそうだ。
堅実な打ち回しで安定感抜群の内川はプラスを積み上げることに成功。
1回戦大きくマイナスした安村はなかなか大きく抜け出すことができず、残留ボーダー上の山田と約90Pの差で最終節を迎えることに。
そして本日先手を取られ続け▲76.8と苦しんだダンプは、次回爆発的なプラスを狙う。
次回の放送は12月22日16時~。
対局者は杉浦勘介(1位・+230.7P)、藤島健二郎(3位・+112.8P)、近藤久春(4位・+88.6P)、和久津晶(6位・+25.2P)、一井慎也(11位・▲35.5P)。
いよいよクライマックスを迎えつつある昇級争いにぜひご注目ください。
(文・浜野太陽)
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