麻雀日本シリーズ レポート

女流プロ麻雀日本シリーズ2021決勝レポート

~充実の亜樹、2度目の優勝!~

3/27(土)女流プロ麻雀日本シリーズ2021の決勝戦が行われた。  

 

 

ルールはWRCルール 

 

   

4回戦のトータルポイント1位が優勝となる。
(予選からのポイント持越しは無し)

今期、決勝に残ったのは、以下の4名。

 

 

1位通過
日本プロ麻雀連盟 高宮まり  
第1期女流プロ麻雀日本シリーズ優勝・他

 

 

2位通過
日本プロ麻雀連盟 川原舞子 
第15期女流桜花

 

 

3位通過

日本プロ麻雀連盟 二階堂亜樹 
第2・3期女流桜花・第2期女流プロ麻雀日本シリーズ優勝・他

 

 

4位通過
日本プロ麻雀協会 佐月麻里子 
第14・19女流雀王・他

 

 

実況:梅中悠介
解説:藤崎智 白鳥翔

高宮、亜樹は2度目の優勝を、川原、佐月は自身とのタイトル2冠を狙う。
立会人、ともたけ雅晴の開始の合図と共に、対局が開始された。

 

 

1回戦

東3局、局面が大きく動いた。
川原が三色を作りリーチに行くと、

 

 

そこに向かったのが親の高宮。出アガリ18,000の大物手で追いかけリーチ。

 

 

それをツモって6,000オール。大きなリードを得る事に成功。

 

 

さらに追撃する高宮。今度は、ホンイツ・トイトイ(ツモれば6,000オール)のテンパイを入れる。
しかし、佐月のリーチに、8,000は8,300の放銃。

 

 

南場に入ってからは、今まで耐えていた亜樹がアガリを重ねて行く。
親で3本場まで積んで、失点を回復すると、南3局でとうとう高宮を捉える事に成功する。
しかし、オーラスは高宮が逆襲。トップに返り咲き1回戦は終了。

2回戦
東3局、高宮からリーチが入る。  

 

 

そこに親の亜樹がタンヤオ、ドラ3で勝負して行く。
高宮の待ちに合わせる亜樹。 

 

  

そこに加点したい佐月のリーチがくる。

 

 

押し切る亜樹。
佐月が最後に掴んだのは、亜樹の当たり牌。しかし、それは高宮の頭ハネ。 

 

 

僅かに、亜樹の顔が陰る。しかし、自分に言い聞かせる様に、静かに2回頷いた。

 

 
 

 

その間数秒の間があった。憂い、そこから闘志を再び呼び起こす迄の、僅かな間。映像で見て感じて戴けたらと思う。
それにしても佐月は苦しい。オーラスの親で中盤に以下の手。

 

 

こうなるも、有効牌をまるで引く事が出来ない。
ようやく取れたテンパイも、余剰牌が亜樹のアタりに。
亜樹・高宮・川原・佐月の並びで2回戦終了。

3回戦

川原、佐月はどうにか2人を沈めて、自身がトップを取りたい所。
点数を積み上げる高宮。しかし、親番維持の打牌が、佐月の大物手に捕まる。 

 

 

今度は川原。気持ち良く満貫をツモり反撃の狼煙を上げる。

 

 

局はラス前まで進行。川原・佐月は自身の優勝の為に、是が非でも1・2フィニッシュを決めたい所。
しかし立ちはだかったのは、亜樹。価値ある1,000・2,000で2着浮上。
そしてオーラス、リーチを打っていた親の佐月から高宮が8,000は8,300のアガリ。

 

 

川原、佐月にとってあまりに厳しい展開となる。

亜樹・高宮・佐月・川原の並びで3回戦が終了。

4回戦

最終戦が始まった。実質2人の一騎打ち。
亜樹と高宮の差は17,6P差。
高宮は亜樹に7,600以上の差を付ければ良い。

東1局、亜樹が大物手のテンパイ。 

 

 

しかしテンパイ打牌が、佐月のリーチに放銃。ウラウラで8,000の失点となる。

 

 

しかし、そこからの亜樹が強かった。決定打のテンパイを入れた高宮からリーチ宣言牌を捉え8,000 の直撃。

 

 
 

 

更に亜樹は、発南・ホンイツの2,000・4,000をアガリ後続を引き離す。

 

 

高宮の親が落ち、佐月の執念の見逃しや、川原の決死のテンパイ等、素晴らしいプレイが出るも、亜樹の牙城を崩す事は出来なかった。

優勝は二階堂亜樹。

 

 

 

 

亜樹のインタビューが始まった。
リーチ負けしなかったので・・・
と、謙虚な発言をする亜樹だったが。藤崎の言う通り、内容は抜群だったのではないか。

勝ったり負けたりですいません。
と、笑顔を見せる亜樹。

最後はファンの方々への感謝の言葉で、締め括られた。 

 

 

女流プロ麻雀日本シリーズは、二階堂亜樹の優勝で幕を閉じた。
各選手が力を尽くした素晴らしい戦いだったと思う。
来年は誰がこの舞台に立つのだろうか?

(文:船木伸一)