第38期鳳凰戦A1リーグ第1節C卓レポート
2021年05月01日
第1節C卓の出場選手は藤崎智・紺野真太郎・黒沢咲・古川孝次の4名。
このうち昨年休場していた、古川孝次と黒沢咲、決定戦からの登場だった藤崎智の3名は、リーグ戦に1年ぶりの参加ということもあり、より注目が集まりました。
1回戦東1局、A1デビュー戦の黒沢にいきなりの大物手。
ソーズのホンイツに向かうのが庶民の感覚ですが、
セレブな黒沢はソーズを一面子並べて場に出た中にもどこ吹く風の四暗刻狙い。
この異常事態は藤崎が防いで静かなスタートになります。
東2局は紺野に大物手が入り、冷静にのトイツ落としを選択してのポンテンを取るも
なんとこの鳴きで藤崎にとが流れてしまいます。
世が世なら大三元・四暗刻のダブル役満というツモの並び、紺野の上手い選択が結果、裏目に出てしまいました。
この怪物手を逃してしまった紺野は、1回戦で1人沈みの4着。
ここから苦しい日になった紺野、ギリギリの放銃回避などでかなり失点を抑えましたが、最初の4着が響いて▲36.3Pで第1節を終えました。
この日、一番躍動していたのは古川。
特に興味深かったのが4回戦の南1局
3巡目に出たカンをチーしてペンチャンとカンチャンとくっつきの3シャンテン。
古川得意のドラが1・9字牌の時に多く見られる遠めの仕掛けです。
メンゼンでは厳しそうな手でドラを1枚持っていて周りからは高く見える可能性を消さず、さらには他家3人とも押しづらい点数という、サーフィン打法の発動条件が多く揃った完璧な状況。
そんなブラフ気味かと思っていた仕掛けが、南チャンタドラ2の11,600点のアガリになります。
続いて南1局の1本場
古川はを切らずにツモ切り。
この時、仕掛けていた黒沢が待ちでテンパイしています。
すぐに藤崎からも待ちのリーチが入り、
を吸収してテンパイ。
↓
を引いてフリテンシャンポン待ちに変化。
↓
を吸収し放銃を回避しながらテンパイ維持。
最後にを掴んでのオリ。
うねる波に逆らわず華麗なライディングです。
一方で、脚をあまり使わずに一撃で決めるタイプの黒沢は4回戦の南4局、
待ちでテンパイをしていた古川が、紺野のリーチにオリた直後、黒沢はを切っての追いかけリーチを打ちます。
これをツモアガった黒沢はA1リーグ初トップ。
静の黒沢と動の古川の対称的な対決は形勢互角で第一ラウンドを終えました。
<C卓最終結果>
古川+16.6P 黒沢+10.2P 藤崎+9.5P 紺野▲36.3P
(文:越野智紀)
カテゴリ:プロリーグ(鳳凰戦)レポート