戦術の系譜19 本田 朋広
2021年05月28日
戦術の系譜の7人目の担当をさせて頂く事になりました本田朋広です。
奇跡的にグランプリを連覇する事ができて、このような依頼が来たのではないでしょうか…
過去担当をした6人の先輩方からはとてつもなく雀力不足を感じる事になるでしょうし、麻雀の内容はレベルの低いものになってしまいそうなので、自分のテーマは「覚悟」といったものにしてスタートしていきたいと思います。
よろしくお願いします。
なぜ覚悟をテーマにしたかと言うと、十段戦、最強戦と運良く決勝に残る事ができたのですが、決勝戦はただ麻雀をするだけといった、何も考えず望んだ結果、当然の圧倒的な敗退になったからです。
勿論、覚悟があったり作戦があったりすれば優勝出来るわけでは無いのですが、究極の選択を迫られた時に、覚悟が有ればそれなりに自分自身を導けるし、酷い結果になったとしても受け入れる事ができて、最後までプレーに集中できると思ったからです。
グランプリ初日、私は勝負手がきたらしっかりと押し返そうと決めていました。
え、それだけ?って思われそうですがそれだけです。笑笑
勿論、決勝メンバーの自己分析もありましたが、自分の作戦はこれだけです。
これは意外と難しいです。大事な局面でしっかりと押したりオリたり保留したり作戦通り行う事は難しいのです。
グランプリ初日
1回戦東3局親番
普通に234か345が狙えそうな勝負手。
そこに西家の柴田プロが仕掛けて4枚の状況。
ポン ポン ポン ドラ
単純に場況が関係ない状態でここには中々切れません。
捨て牌を追加します。
以外は手出しで、第一打に、その後にのトイツ落としを見せた後にでポン。
明らかな役役ホンイツがみえている状況で、一打目からホンイツをみてない様子なので、役役にドラドラが想定されます。
4センチでドラドラ想定の場合、があたりならがあれば役役ホンロートイトイドラドラの倍満になるので違うだろうなと私は予想しました。
ドラドラなら+両面ターツが本線だろうなと思っていたので、私は1シャンテンの形から切りを選択
その頃解説室は放銃はないでしょうと言っていたので、当然解説室は凍りつきます…
申し訳ないです。笑笑
放銃した瞬間に、自分の読みが当たる訳ないよなーって思いながらも、決勝戦の映像対局がある場面で、形をみるだけでも切るに値しないようなを打ち抜いた事に私は満足していました。
それは自分の現状の力は出し切れていると言う事でした。
放銃した点数はとてつもなく大きな失点でしたが、決勝戦を戦えている、麻雀に入れていると自分自身は思っていたので、1回戦の結果は良いものではなかったですが、気持ち良く2回戦以降に向かう事ができたのです。
そしてその日の最終戦オーラス、痛い放銃もあったものの沢山のチャンスに恵まれポイントもまずまず、このまま最終戦を終わる事ができれば最高であるなか本日最後の試練が訪れました。
場面はグランプリTwitter何切る問題になったこの場面
この時にも書いたように、覚悟は決まっていました。
自身が勝負手である事。今日はやれていると思っていたこと。誰が得をして誰が損をするなどは全く考えませんでした。
タイトル戦の決勝戦、逃げて勝てるほど甘いものではないと経験してきましたし、勝負できる時にしっかり勝負する事で後悔のない戦いにしたかったからです。
この様に、覚悟が決まっていない場合は読みに対する思考を放棄しがちになるケースが多いので、単純に切らないといった選択をとったりテンパイまで切らないなど保留になる事が多いです。
三色を逃して後悔したり、後にあたりになって後悔したり色んな展開が待っているのが麻雀だと思います。
リーチと言う言葉に焦ったり動揺したり心を揺さぶられる事はいっぱいあります。メンタルを保ちしっかりと勝負する事で自分の状態が良くなると思います。
過去の経験から、そういう状態を作る為に覚悟を決めて、対局に望むよう心掛ける事が私の戦術なのです。
カテゴリ:戦術の系譜