鸞和戦 レポート

第1期鸞和戦ベスト8A卓レポート

【第1期鸞和戦ベスト8A卓、紺野が小四喜、最後は柴田と冨田の競りに】

対局者は、紺野真太郎、冨田久志、勝又健志、柴田吉和の4選手。
前日の11月18日、この日は伊達朱里紗(KONAMI麻雀格闘倶楽部)がMリーグレコードとなる105,500点のトップを取った話題で盛り上がっていた。
その裏で大敗したのが、今日の選手である勝又。
「思うことはあるかもしれないけど、打牌に影響することがないようにトレーニングしているでしょう。」とは、本日解説の西川淳。
しかし、この日も勝又は受難の1日だった。

 

 

 

開始直後、1人ノーテンで3,000点を払った後、次局は七対子のテンパイから使っている一索を持ってきて七対子に放銃。
大した失点ではないのだが、苦しい1日になりそうで、あまり気分のいいものではない。

実際にも1回戦はラス、2回戦も1人沈みのラス目だった。
それでも、2回戦南3局の親番でリーチ、ツモ、ドラの4,000オールと食らいついていた。(九索を暗カンしている)

 

 

そして、事件の3回戦東3局に移る。
紺野が東を仕掛け、冨田が白を仕掛けているが、足止めも兼ねてリーチの一手だろう。

 

 

 

 

「研究不足が悪い方向に出てしまった」と戦後のインタビュー。
紺野とは対戦経験も多いので、研究不足はこの放銃のことではないだろうが、前半でスコアを苦しくしてしまい、このリーチを打たざるを得なかった、からかもしれない。
今日はどうしようもなかった、と言ってもよいと思うが、苦しい中での工夫はとても勉強になる。
(インタビューで、「昨日も負けてしまい、負けが続いているので…」とコメントしていたので、どうやら前日の負けのダメージも心に残っていたようです。)

このアガリで紺野は確定、勝又は脱落。冨田と柴田で2番手を争うことになった。
ここで冨田の紹介をしよう。
冨田久志、27期D2リーグ、麻雀のスタイルは“超”メンゼンの攻撃型。

 

 

 

 

公式ルールではどちらの手もヤミテンがセオリーだが、冨田のスタイルはリーチ。
バットを長く持って振り回されると、いつホームランになってもおかしくない。
経験豊富の3者もきっとやりづらかっただろう。

最終戦を迎えて、冨田と柴田は0.3ポイント差、この半荘の着順勝負。
冨田のスタイルでは当然のリーチ。
ツモって柴田に親被りをさせることになれば、大きなリードになるだろう。

 

 

 

しかし、勝又への7,700の放銃(南、中、ホンイツ)。
振り返ると、これが敗着となってしまった。

冨田の最後のお願い(逆転チャンス)は南2局、ドラはないが二筒は山に2枚あった。

 

 

 

 

 

柴田の、目立たない一手だが六筒を切ってスライドしたのが好プレー。
六筒の方が安全なので」とさも当然のようにコメントしていたが、ツモ切りしていてもおかしくないだけに、技術と丁寧さが光った一打だった。

ベスト8B卓は11/26(金)17時から対局開始。
決勝進出は誰になるのでしょうか。お楽しみに。

 

 

 

(文:福光聖雄)