第38期鳳凰戦A2リーグ第最終節B卓レポート
2022年01月17日
【~A2リーグ最終節B卓~残留、降級が(ほぼ)決定】
私はプロになって13年が経過するのだが、今まで勘違いしていたことがある。
例えば、ある人のスコアが、+15P、▲8P、+5P、▲10Pだったとする。
その人が少し強くなったとすると(実際には麻雀での強さの判断は難しいのだけど、仮の話として)、この成績は下のようになると思っていた。
+17P、▲6P、+7P、▲8P
つまり、少しずつ成績に寄与する、ということなのだが、これは間違いだった。
もちろん、ノーテンで終わる局をテンパイにすることができて、2.5Pか3Pという小さな得をすることもあるが、以下ではないかと思っている。
『多くはその努力・技術が役に立たない(結果は同じ)。しかし、ある局でその技術が生き、アガリになったり、放銃を回避したりして、5Pや10P、順位点も含めたら20P以上も得をすることがある。』
先ほどのスコアの例に当てはめてみると、+15P、▲8P、+5P、+7Pのようなイメージだ。
2回戦南3局、麓のリーチを受けて、山田がこの手牌
は無筋だ。しかもほぼノータイム。
(ちなみに、麓はツモ切り、手出し、ツモ切り、手出しでリーチ)
この局について、山田はインタビューでこう語った。
「って河になってくれたのも、自分にとって幸いでしたね。ドラが固まっているパターンが少なそうなので、打ちたくはないけど3,900くらいならと。は打つ気なかったです。自分の打点も5,200になるので、勝負かけたところはありますね。」
放銃になっていてもおかしくなかったところ、見事のツモアガリ、1,300・2,600。
▲102.5Pの仁平を抜くのが残留条件だっただけに、この2回戦をトップで終えられたのは非常に大きい。
山田は3回戦でも魅せる。
テンパイに溺れず、放銃を回避。
山田「あまりにあたりそうでしたからね。かか。あたるかどうかはわからなかったけど、打てなかったですね。さえ通れば、はかなり勝てそうだったのですが。」
放銃すると沈みで終え最終戦がシビアな条件になっていただけに、非常に価値あるオリだった。
順番が前後するが、これはこの日の開始前のスコア。
ポイントに余裕のある客野は、リスクを負わない打ち回しで、危なげなく残留。
逆に麓は、どうしても長打狙いとなってしまい、どんどんスコアを悪くする悪循環だった。
古橋は、1回戦東2局の連荘からの6,000オールが決め手。
最後はヒヤヒヤするも、それでも余裕のある残留だった。
(すでに全対局が終わり、スコアと昇級・降級が掲載されておりますが、この日の対局終了時になります。)
(文:福光聖雄)
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