戦術の系譜26 三浦 智博
2022年01月24日
みなさんこんにちは。今回も連盟公式ルールとМリーグルールの考え方の違いについて書いていこうと思います。
今回のテーマは「鳴き」についてです。
一言で「鳴き」と言っても色々なパターンがあるので、ここでは比較的テンパイに近い牌姿を扱うことにして、それらを大まかに次の4つに分けて考えていきます。
①鳴いても面前でも安い手
②鳴いても面前でも高い手
③鳴いた方が高い手
④鳴いたら安いけど面前なら高い手
以上の4つを牌姿を見ながら解説していきます。先に言ってしまうと、特に④が大事なので多めに書いています。なお牌姿はすべて東1局7巡目西家とします。
①鳴いても面前でも安い手
これは文句なくポンテンとりましょう、を鳴かないとアガリが難しいので一発裏ドラがあっても鳴いたほうがいいです。もちろん以外の鳴きも有力です。
②鳴いても面前でも高い手
鳴いてもホンイツや役牌ホンイツ一通などで満貫クラスが見えますが、面前なら七対子が狙えて跳満以上になることもあります。基本的に満貫クラスが狙えるなら鳴くほうが得なことが多いですが、赤牌やリーチの価値が高いなどの理由で次の牌が鳴きやすくなるため、Мリーグルールのほうがさらに鳴き有利になります。
③鳴いたほうが高い手
面前だとほぼ七対子のみで、ポンしていけばトイトイで5,200点から8,000点になる手です。これならシャンテン数が増える鳴きになりますが、ルールを問わず鳴くのが正解です。
④鳴いたら安いけど面前なら高い手
面前で進めると満貫クラスで鳴くと2,000点の手です。
ここまで打点差が大きいとどちらのルールでも鳴かないのが正解・・・なんですが、その先の選択に違いがあります。
具体的に書くと、連盟公式ルールではテンパイ料の影響が大きくなる13~14巡目くらいまで鳴きを考えないのに対して、Мリーグルールでは他家にテンパイが入ってもおかしくない9~10巡目くらいから鳴きが選択肢に入ります。
これは前回も書いたように、Мリーグルールでは順位点が大きいのが理由です。
仮に他家が大物手をアガった場合、当然その人とは大きな点差がつきます。それにより将来大きな順位点を失ってしまうかもしれません。そうならないように他家のアガリを未然に防ぐ、という考えがМリーグルールでは重要です。
最後に例外な牌姿を1つ
前の手牌からドラがない形です。
連盟公式ルールでは最大1,000・2,000なので人によりますが、リーチを打たないなら鳴いてしまったほうがいいでしょう。
しかしМリーグルールでは一発裏ドラがあるので、ドラ1の時に近いくらい面前で進めたい手です。
つまり、同じ手牌でも連盟公式ルールでは「鳴いても面前でも安い手」、
Мリーグルールでは「鳴いたら安いけど面前なら高い手」になるわけです。
今回書いたように、実戦ではどちらのルールも同じ選択になることのほうが多いです、だからこそ細かい違いを意識して打ったり、動画を見ると新しい面白さにつながると思います!
まとめると、連盟公式ルールは手牌に忠実に、Мリーグルールでは順位点を考えて鳴く場面と一発裏ドラ考えて鳴かない場面の使い分けが大事!です。
それでは次回もよろしくお願いします、さようなら!
カテゴリ:戦術の系譜