麻雀格闘倶楽部 夏の特番生放送
2012年07月30日
8月12日 日曜15:00からオンエア!!
投票選抜戦で上位にランクインした人気プロ中心に、プロ大量降臨!!
参戦中のプロ雀士の対局を生放送!!!プロ雀士皆さんへの質問ツィート募集してます!
配信ページはこちら
【出演・参戦プロ雀士】
・畑 正憲九段 ・二階堂 亜樹五段 ・二階堂 瑠美四段 ・黒沢 咲四段 ・和泉 由希子三段
・宮内 こずえ四段 ・蒼井 ゆりか二段 ・白河 雪菜二段 ・中山 奈々美初段
カテゴリ:メディア情報
2012年07月30日
8月12日 日曜15:00からオンエア!!
投票選抜戦で上位にランクインした人気プロ中心に、プロ大量降臨!!
参戦中のプロ雀士の対局を生放送!!!プロ雀士皆さんへの質問ツィート募集してます!
配信ページはこちら
【出演・参戦プロ雀士】
・畑 正憲九段 ・二階堂 亜樹五段 ・二階堂 瑠美四段 ・黒沢 咲四段 ・和泉 由希子三段
・宮内 こずえ四段 ・蒼井 ゆりか二段 ・白河 雪菜二段 ・中山 奈々美初段
カテゴリ:メディア情報
2012年07月30日
8月12日 日曜15:00からオンエア!!
投票選抜戦で上位にランクインした人気プロ中心に、プロ大量降臨!!
参戦中のプロ雀士の対局を生放送!!!プロ雀士皆さんへの質問ツィート募集してます!
配信ページはこちら
【出演・参戦プロ雀士】
・畑 正憲九段 ・二階堂 亜樹五段 ・二階堂 瑠美四段 ・黒沢 咲四段 ・和泉 由希子三段
・宮内 こずえ四段 ・蒼井 ゆりか二段 ・白河 雪菜二段 ・中山 奈々美初段
カテゴリ:メディア情報
2012年07月29日
二次予選では、昨日の一次予選勝ち上がり者25名に、
シード選手(歴代プロクイーン・昨年度ベスト16進出者・特別選抜)19名を加えた44名で争われます。
シード選手
清水香織 二階堂亜樹 宮内こずえ 和泉由希子 斉藤智子
仲田加南 優木美智 北条恵美 室伏理麻 内田美乃里
北野由美 中川由佳梨 安田麻里菜 中山奈々美
山口まや(最高位戦) 京杜なお(最高位戦)久慈麻里那(最高位戦)
谷崎舞華(最高位戦) 奥村知美(協会)
二次予選のシステムは、組み合わせを変え半荘4回戦を行い、下位8名が敗退。
36名で行われる5回戦目でも下位8名が敗退となり、最終6回戦に進出できるのは28名。
そして6回戦を終え、上位11名がベスト16へと駒を進めます。
通過率25%の狭き門を突破するのは誰なのでしょうか。
4回戦を終えいきなりの大波乱!
人気・実力共に女流トップクラスの二階堂亜樹がまさかの敗退!
これが麻雀と言えばそれまでですが、二階堂が4回戦で敗退するなどと誰が予想できたでしょうか。
それに加え第4期女流桜花の仲田加南、
天空麻雀や麻雀格闘倶楽部で実績を残している長内真実もここで敗退となってしまいました。
二階堂 亜樹 |
仲田 加南 |
長内 真実 |
5回戦では初代女流桜花の優木美智、メディアへの露出も多い和泉由希子、田村りんかなど、
実績のある選手が涙を呑む結果となりました。
優木 美智 |
和泉 由希子 |
田村 りんか |
いよいよ最終戦となる6回戦。残り28名のうち11名がベスト16へ駒を進めることができます。
ここで惜しくもベスト16への切符を逃したのが、先日ロン2カップsummerで見事優勝を飾った宮内こずえ。
連盟タイトルには恵まれていないだけに、是が非でも残りたっかたと思いますがここで敗退となってしまいました。
その他にも、麻雀格闘倶楽部投票選抜戦で7位と大躍進の蒼井ゆりかや、
地方から出場の中川由佳梨、京平遥も夢破れる結果となりました。
宮内 こずえ |
蒼井 ゆりか |
京平 遥 |
中川 由佳梨 |
そして二次予選を勝ち上がりベスト16進出を決めたのが以下の11名。
鳥越智恵子(最高位戦) 京杜なお(最高位戦) 中山奈々美 清水香織 豊後葵(協会)
内田美乃里 安田麻里菜 白河雪菜 室伏理麻 藤井すみれ 北野由実
注目は、若手実力派の白河雪菜と中山奈々美。
そして何と言っても「女王」の名が最も似合う清水香織。
特に清水は、終始安定した麻雀で予選を突破したので、ベスト16でも良い結果が期待されます。
ベスト16組み合わせ
A卓
筒井久美子vs鳥越智恵子(最高位戦)vs清水香織vs中山奈々美
筒井 久美子 |
鳥越 智恵子(最高位戦) |
清水 香織 |
中山 奈々美 |
B卓
石井阿依(協会)vs魚谷侑未vs京杜なお(最高位戦)vs内田美乃里
石井 阿依(協会) |
魚谷 侑未 |
京杜 なお(最高位戦) |
内田 美乃里 |
C卓
黒沢咲vs石井あや(協会)vs安田麻里菜vs室伏理麻
黒沢 咲 |
石井 あや(最高位戦) |
安田 麻里菜 |
室伏 理麻 |
D卓
豊後葵(協会)vs白河雪菜vs藤井すみれvs北野由実
豊後 葵(協会) |
白河 雪菜 |
藤井 すみれ |
北野 由実 |
どの卓も激戦が予想されるベスト16。
それを勝ち上がり現プロクイーンの和久津晶への挑戦権を手にするのは誰なのか。
幻想的な満月の下、紅葉の色付くその季節、戦いの火蓋は切って落とされます。
(文中敬称略)
カテゴリ:プロクイーン決定戦 レポート
2012年07月29日
二次予選では、昨日の一次予選勝ち上がり者25名に、
シード選手(歴代プロクイーン・昨年度ベスト16進出者・特別選抜)19名を加えた44名で争われます。
シード選手
清水香織 二階堂亜樹 宮内こずえ 和泉由希子 斉藤智子
仲田加南 優木美智 北条恵美 室伏理麻 内田美乃里
北野由美 中川由佳梨 安田麻里菜 中山奈々美
山口まや(最高位戦) 京杜なお(最高位戦)久慈麻里那(最高位戦)
谷崎舞華(最高位戦) 奥村知美(協会)
二次予選のシステムは、組み合わせを変え半荘4回戦を行い、下位8名が敗退。
36名で行われる5回戦目でも下位8名が敗退となり、最終6回戦に進出できるのは28名。
そして6回戦を終え、上位11名がベスト16へと駒を進めます。
通過率25%の狭き門を突破するのは誰なのでしょうか。
4回戦を終えいきなりの大波乱!
人気・実力共に女流トップクラスの二階堂亜樹がまさかの敗退!
これが麻雀と言えばそれまでですが、二階堂が4回戦で敗退するなどと誰が予想できたでしょうか。
それに加え第4期女流桜花の仲田加南、
天空麻雀や麻雀格闘倶楽部で実績を残している長内真実もここで敗退となってしまいました。
二階堂 亜樹 |
仲田 加南 |
長内 真実 |
5回戦では初代女流桜花の優木美智、メディアへの露出も多い和泉由希子、田村りんかなど、
実績のある選手が涙を呑む結果となりました。
優木 美智 |
和泉 由希子 |
田村 りんか |
いよいよ最終戦となる6回戦。残り28名のうち11名がベスト16へ駒を進めることができます。
ここで惜しくもベスト16への切符を逃したのが、先日ロン2カップsummerで見事優勝を飾った宮内こずえ。
連盟タイトルには恵まれていないだけに、是が非でも残りたっかたと思いますがここで敗退となってしまいました。
その他にも、麻雀格闘倶楽部投票選抜戦で7位と大躍進の蒼井ゆりかや、
地方から出場の中川由佳梨、京平遥も夢破れる結果となりました。
宮内 こずえ |
蒼井 ゆりか |
京平 遥 |
中川 由佳梨 |
そして二次予選を勝ち上がりベスト16進出を決めたのが以下の11名。
鳥越智恵子(最高位戦) 京杜なお(最高位戦) 中山奈々美 清水香織 豊後葵(協会)
内田美乃里 安田麻里菜 白河雪菜 室伏理麻 藤井すみれ 北野由実
注目は、若手実力派の白河雪菜と中山奈々美。
そして何と言っても「女王」の名が最も似合う清水香織。
特に清水は、終始安定した麻雀で予選を突破したので、ベスト16でも良い結果が期待されます。
ベスト16組み合わせ
A卓
筒井久美子vs鳥越智恵子(最高位戦)vs清水香織vs中山奈々美
筒井 久美子 |
鳥越 智恵子(最高位戦) |
清水 香織 |
中山 奈々美 |
B卓
石井阿依(協会)vs魚谷侑未vs京杜なお(最高位戦)vs内田美乃里
石井 阿依(協会) |
魚谷 侑未 |
京杜 なお(最高位戦) |
内田 美乃里 |
C卓
黒沢咲vs石井あや(協会)vs安田麻里菜vs室伏理麻
黒沢 咲 |
石井 あや(最高位戦) |
安田 麻里菜 |
室伏 理麻 |
D卓
豊後葵(協会)vs白河雪菜vs藤井すみれvs北野由実
豊後 葵(協会) |
白河 雪菜 |
藤井 すみれ |
北野 由実 |
どの卓も激戦が予想されるベスト16。
それを勝ち上がり現プロクイーンの和久津晶への挑戦権を手にするのは誰なのか。
幻想的な満月の下、紅葉の色付くその季節、戦いの火蓋は切って落とされます。
(文中敬称略)
カテゴリ:プロクイーン決定戦 レポート
2012年07月29日
長かった梅雨も明け、夏本番を迎えたこの季節。
毎年この季節に開幕を迎えるのがプロクイーン決定戦です。
今回は7月21日に一次予選、翌22日に二次予選が行なわれました。
現プロクイーン・和久津晶への挑戦権を獲得するのは誰か。
2日間に渡って繰り広げられた可憐な戦いの模様をお伝えします。
一次予選は最高位戦日本プロ麻雀協会から12名、日本プロ麻雀協会から11名、
そして日本プロ麻雀連盟からは50名、計73名と過去最多の参加者となりました。
大会システムは組み合わせを変え、半荘4回戦を行い、48名が勝ち上がり、下位25名が敗退となります。
次に48名で5回戦目を行い、ここでの上位4名が6回戦を戦わずして一次予選通過確定。逆に下位4名が敗退。
残った40名で一次予選最終6回戦を行い21名が二次予選へ駒を進めます。
白河 雪菜 |
古谷 知美 |
福島 清子 |
富村 つぐみ |
松岡 千晶 |
澤村 明日華 |
最初の4回戦では、麻雀格闘倶楽部などで活躍中の渡辺郁江、さくらやよいなどが早くも姿を消してしまいました。
新人プロの立花つくし、華川かな、次回麻雀格闘倶楽部に出演予定の小笠原奈央もここで涙を呑みました。
渡辺 郁江 |
さくらやよい |
|
立花 つくし |
華川 かな |
小笠原 奈央 |
続く5回戦で上位4名に入り一足先に一次予選を通過したのがこの4名。
1位通過・山下 忍 |
2位通過・命(協会) |
3位通過・蒼井ゆりか |
4位通過・豊後 葵(協会) |
そして、一次予選最終戦の6回戦は約半数が敗退となる過酷な戦いです。
ここで敗れてしまったのは、こちらも次回麻雀格闘倶楽部出演予定の高宮まり、童瞳。
途中、小島先生の声援を背に受けながら戦った小島優も残念ながらここで敗退。
そして実績のある平岡理恵、天音まこと、西山あみなどもここで姿を消してしまいました。
平岡 理恵 |
天音 まこと |
西山 あみ |
高宮 まり |
童瞳 |
小島 優 |
明日の二次予選には、以下の21名が勝ち上がりました。
池下真里子(最高位戦) 愛内よしえ(協会) 矢口加奈子 白河雪菜 長内真実
田村りんか 中山千鶴 齋藤麻衣子 京平遥 王政芳 松岡千晶
吉川愛莉(最高位戦) 武石絵里 藤井すみれ 宮本祐子(最高位戦) 佐藤あいり
水越京子 浅見真紀(最高位戦) 華村実代子(最高位戦) 鳥越智恵子(最高位戦) 山口笑子
明日の二次予選は、シード選手を含めた44名の戦いです。
ベスト16を懸けた白熱の戦いになるでしょう。
(文中敬称略)
カテゴリ:プロクイーン決定戦 レポート
2012年07月29日
長かった梅雨も明け、夏本番を迎えたこの季節。
毎年この季節に開幕を迎えるのがプロクイーン決定戦です。
今回は7月21日に一次予選、翌22日に二次予選が行なわれました。
現プロクイーン・和久津晶への挑戦権を獲得するのは誰か。
2日間に渡って繰り広げられた可憐な戦いの模様をお伝えします。
一次予選は最高位戦日本プロ麻雀協会から12名、日本プロ麻雀協会から11名、
そして日本プロ麻雀連盟からは50名、計73名と過去最多の参加者となりました。
大会システムは組み合わせを変え、半荘4回戦を行い、48名が勝ち上がり、下位25名が敗退となります。
次に48名で5回戦目を行い、ここでの上位4名が6回戦を戦わずして一次予選通過確定。逆に下位4名が敗退。
残った40名で一次予選最終6回戦を行い21名が二次予選へ駒を進めます。
白河 雪菜 |
古谷 知美 |
福島 清子 |
富村 つぐみ |
松岡 千晶 |
澤村 明日華 |
最初の4回戦では、麻雀格闘倶楽部などで活躍中の渡辺郁江、さくらやよいなどが早くも姿を消してしまいました。
新人プロの立花つくし、華川かな、次回麻雀格闘倶楽部に出演予定の小笠原奈央もここで涙を呑みました。
渡辺 郁江 |
さくらやよい |
|
立花 つくし |
華川 かな |
小笠原 奈央 |
続く5回戦で上位4名に入り一足先に一次予選を通過したのがこの4名。
1位通過・山下 忍 |
2位通過・命(協会) |
3位通過・蒼井ゆりか |
4位通過・豊後 葵(協会) |
そして、一次予選最終戦の6回戦は約半数が敗退となる過酷な戦いです。
ここで敗れてしまったのは、こちらも次回麻雀格闘倶楽部出演予定の高宮まり、童瞳。
途中、小島先生の声援を背に受けながら戦った小島優も残念ながらここで敗退。
そして実績のある平岡理恵、天音まこと、西山あみなどもここで姿を消してしまいました。
平岡 理恵 |
天音 まこと |
西山 あみ |
高宮 まり |
童瞳 |
小島 優 |
明日の二次予選には、以下の21名が勝ち上がりました。
池下真里子(最高位戦) 愛内よしえ(協会) 矢口加奈子 白河雪菜 長内真実
田村りんか 中山千鶴 齋藤麻衣子 京平遥 王政芳 松岡千晶
吉川愛莉(最高位戦) 武石絵里 藤井すみれ 宮本祐子(最高位戦) 佐藤あいり
水越京子 浅見真紀(最高位戦) 華村実代子(最高位戦) 鳥越智恵子(最高位戦) 山口笑子
明日の二次予選は、シード選手を含めた44名の戦いです。
ベスト16を懸けた白熱の戦いになるでしょう。
(文中敬称略)
カテゴリ:プロクイーン決定戦 レポート
2012年07月26日
2回戦が済んで休憩に入ったとき、滝沢和典が小声でボクに聞いてきました。
「あの打ちは?」
彼は司会進行を務めており、解説者に視聴者が聞きたいことを代わりに聞くのが役目です。
ですから、ボクが右田に打ったの理由を知っておきたかったのかもしれません。
「瀬戸ちゃんの…がっかりする顔が見たかったンだよね」
と、ボクは少しジョークを交えて本音で答えました。ボクは瀬戸熊タイムとは、ずっと無縁の男でいたいのです。
あれが始まると防ぎようがなく、ガードを固めてもその上から打たれて勝負が一気に決します。
人災は予知して未然に防ぐことが大事で切りはその手始めの、挨拶代りのボクの応手です。
滝沢は聡明な男ですから、その一言ですべてボクの考えを察知したはずです。
彼は今、この10年間でボクの麻雀を一番見ている男です。よく飲んで麻雀の話もする。
そして彼もまた、麻雀に人生を賭けた男の一人なのです。
通常、連盟のタイトル戦では、勝負の途中で内容の話は禁止です。
それを犯せば審議となり、ペナルティを科せられるか失格となる場合もあります。
例えばです…。
対局者が(あの牌よく出たね―)。
観戦者が答える(いや、あれはオリ打ちでした…)。
この話が立会人に伝われば、審議対象となります。
対局者が勝負の途中で知り得る情報が多ければ、その分有利な戦いができます。
後の戦い方を状況に応じて変えることができるからです。
ですが、ボクが交わしたこの程度の会話なら問題はないでしょう。
ボクは瀬戸熊のマチも手の高さも、聞いてはいません。
いや、前回述べた通り聞かなくてもボクは卓上で感じていますからある程度、予測はできています。
ただ、明日があっても今日の最終戦が終わった後なら、振り返る話はOKです。
2回戦が済んだ時のトータルポイントは次の通りです(順位点も含む)。
荒+29.7P 右田+17.2P 望月+2.6P 瀬戸熊▲49.5P
すでに瀬戸熊との差は80Pになっています。まだ早い…。この点差は、最終日の残り3戦くらいが理想なのです。
ボクは第2戦の結果から、怪しい雲行きだから次は慎重に行こうと…決めていました。
案の定、危ない場面がありました。
ボクは配牌で8種の国士無双狙い。しかしツモが利かず、相手の河の切り節がいいのでここで手仕舞いに入りました。
切り節とは捨て牌の善し悪しで、そこから相手の手の進行を推理するのが戦いの常套手段です。
手が速そうに見えるのは、まず上家の右田。そして次が親の瀬戸熊で、理由は5巡目のダブル風の切りにあります。
この打ち出しも、ボクの目には早く感じます。
初物のこれが親から打ち出されたときは、テンパイもしくは好形の1シャンテンと見るのが、競技ルールの読みの常識です。
ただし、一発や裏ドラ有りのルールではこの限りではありません。
ならば、そろそろ手仕舞いのときです。
ですから後がオリなら、一牌たりとも通っていない牌は打ち出しません。これも常識。
ところがこのを打てば、5巡目テンパイの瀬戸熊への11,600の放銃となっていたのです。
この時、これがロン牌だとは、夢にも思ってもいませんでした。
指運が良かったというか、いいタイミングでオリることができました。
もっと厳しくいうのなら、その前の切りも緩手でしょう。
オリが1巡遅れている、これは稽古不足からきているのだと思います。
そして、この回の結末はこうです。
そうとは知らず、右田が先制リーチをかける。瀬戸熊が親満で追いかける。
そして結果は右田に軍配が上がる。
ツモれば親の跳満…そんなこと知る由もありません。
(親だから十分形ではないが、戦って見た…)
この時、ボクにはそうしか見えませんでした。知っているのは瀬戸熊だけです。
普通なら2ラスを食うと疲れるものです。
そして次の半チャンも会心のヤミテンで反撃のチャンスを伺うと、邪魔が入ってこれもダメ。
ガックリ来て、誰しも闘志が萎えるのが普通です。
ところが今の瀬戸熊は、こうはならない。
これは瀬戸熊の、鍛えられた精神力の強さの表れでしょうか。
彼はこの回トップを取り、続く第4戦もトップを取り、勝負を振り出しに戻します。
続く5戦は少し沈んだものの、瀬戸熊健在をアピールしているかのようです。
第5戦が終わり、初日の結果がこうでした。
初日終了時
荒+21.0P 右田+40.5P 望月▲47.7P 瀬戸熊▲13.8P
ボクは、1回戦の出だしから見れば足が止まった感、無きにしもあらずですが、
…これでよし、と自分に言い聞かせました。
理由は調整不足が続いていたからです。それが負けの言い訳にはならないのは、百も承知です。
調整ができなかったのは、しなかったと同意語でとらえるのが、勝負の世界です。
求められるのは負けの理由ではなく、勝負の内容と結果だけです。
初日の勝負が済んで、麻雀を振り返る余裕はなく…
(とにかく疲れた…)です。
内容はタイムシフトで予約してあるニコ動で、すべてその日に検証します。
(文中敬称略・以下次号)
カテゴリ:鳳凰の部屋
2012年07月26日
2回戦が済んで休憩に入ったとき、滝沢和典が小声でボクに聞いてきました。
「あの打ちは?」
彼は司会進行を務めており、解説者に視聴者が聞きたいことを代わりに聞くのが役目です。
ですから、ボクが右田に打ったの理由を知っておきたかったのかもしれません。
「瀬戸ちゃんの…がっかりする顔が見たかったンだよね」
と、ボクは少しジョークを交えて本音で答えました。ボクは瀬戸熊タイムとは、ずっと無縁の男でいたいのです。
あれが始まると防ぎようがなく、ガードを固めてもその上から打たれて勝負が一気に決します。
人災は予知して未然に防ぐことが大事で切りはその手始めの、挨拶代りのボクの応手です。
滝沢は聡明な男ですから、その一言ですべてボクの考えを察知したはずです。
彼は今、この10年間でボクの麻雀を一番見ている男です。よく飲んで麻雀の話もする。
そして彼もまた、麻雀に人生を賭けた男の一人なのです。
通常、連盟のタイトル戦では、勝負の途中で内容の話は禁止です。
それを犯せば審議となり、ペナルティを科せられるか失格となる場合もあります。
例えばです…。
対局者が(あの牌よく出たね―)。
観戦者が答える(いや、あれはオリ打ちでした…)。
この話が立会人に伝われば、審議対象となります。
対局者が勝負の途中で知り得る情報が多ければ、その分有利な戦いができます。
後の戦い方を状況に応じて変えることができるからです。
ですが、ボクが交わしたこの程度の会話なら問題はないでしょう。
ボクは瀬戸熊のマチも手の高さも、聞いてはいません。
いや、前回述べた通り聞かなくてもボクは卓上で感じていますからある程度、予測はできています。
ただ、明日があっても今日の最終戦が終わった後なら、振り返る話はOKです。
2回戦が済んだ時のトータルポイントは次の通りです(順位点も含む)。
荒+29.7P 右田+17.2P 望月+2.6P 瀬戸熊▲49.5P
すでに瀬戸熊との差は80Pになっています。まだ早い…。この点差は、最終日の残り3戦くらいが理想なのです。
ボクは第2戦の結果から、怪しい雲行きだから次は慎重に行こうと…決めていました。
案の定、危ない場面がありました。
ボクは配牌で8種の国士無双狙い。しかしツモが利かず、相手の河の切り節がいいのでここで手仕舞いに入りました。
切り節とは捨て牌の善し悪しで、そこから相手の手の進行を推理するのが戦いの常套手段です。
手が速そうに見えるのは、まず上家の右田。そして次が親の瀬戸熊で、理由は5巡目のダブル風の切りにあります。
この打ち出しも、ボクの目には早く感じます。
初物のこれが親から打ち出されたときは、テンパイもしくは好形の1シャンテンと見るのが、競技ルールの読みの常識です。
ただし、一発や裏ドラ有りのルールではこの限りではありません。
ならば、そろそろ手仕舞いのときです。
ですから後がオリなら、一牌たりとも通っていない牌は打ち出しません。これも常識。
ところがこのを打てば、5巡目テンパイの瀬戸熊への11,600の放銃となっていたのです。
この時、これがロン牌だとは、夢にも思ってもいませんでした。
指運が良かったというか、いいタイミングでオリることができました。
もっと厳しくいうのなら、その前の切りも緩手でしょう。
オリが1巡遅れている、これは稽古不足からきているのだと思います。
そして、この回の結末はこうです。
そうとは知らず、右田が先制リーチをかける。瀬戸熊が親満で追いかける。
そして結果は右田に軍配が上がる。
ツモれば親の跳満…そんなこと知る由もありません。
(親だから十分形ではないが、戦って見た…)
この時、ボクにはそうしか見えませんでした。知っているのは瀬戸熊だけです。
普通なら2ラスを食うと疲れるものです。
そして次の半チャンも会心のヤミテンで反撃のチャンスを伺うと、邪魔が入ってこれもダメ。
ガックリ来て、誰しも闘志が萎えるのが普通です。
ところが今の瀬戸熊は、こうはならない。
これは瀬戸熊の、鍛えられた精神力の強さの表れでしょうか。
彼はこの回トップを取り、続く第4戦もトップを取り、勝負を振り出しに戻します。
続く5戦は少し沈んだものの、瀬戸熊健在をアピールしているかのようです。
第5戦が終わり、初日の結果がこうでした。
初日終了時
荒+21.0P 右田+40.5P 望月▲47.7P 瀬戸熊▲13.8P
ボクは、1回戦の出だしから見れば足が止まった感、無きにしもあらずですが、
…これでよし、と自分に言い聞かせました。
理由は調整不足が続いていたからです。それが負けの言い訳にはならないのは、百も承知です。
調整ができなかったのは、しなかったと同意語でとらえるのが、勝負の世界です。
求められるのは負けの理由ではなく、勝負の内容と結果だけです。
初日の勝負が済んで、麻雀を振り返る余裕はなく…
(とにかく疲れた…)です。
内容はタイムシフトで予約してあるニコ動で、すべてその日に検証します。
(文中敬称略・以下次号)
カテゴリ:鳳凰の部屋
2012年07月25日
ある朝の電話。
前原「おはよう!佐々木くん。」
佐々木「おはようございます、総帥。何か御用ですか?」
前原「仙台の人間はみんなそうやって話しの腰を折るのか?用があるから電話しているんだろ。」
佐々木「そりゃそうでしょうね。で、何ですか?」
前原「いや、実は頼みがあってさ。」
佐々木「最初から言っておきますけど、めんどくさいのはイヤですよ。」
前原「……今更言うことでもないんだけど、ここまでの会話を聞いただけでお前がどういう人間であるかがよくわかるよ。ほんっとに我ありきだな。」
佐々木「用件はそれだけですか?ならこれで失礼します。」
前原「ここまではただの感想だろうが!じゃあ手短に言うぞ。また俺にインタビューが回ってきたんだけど、インタビュアーをあなたにやってもらいたくてお電話いたしました。」
佐々木「お断りします!」
前原「何で!?」
佐々木「前も言ったと思いますが、僕、脇役嫌いなんですよ。立場が逆だったらお受けしてもいいですけど。」
前原「お前って人のやる気を削ぐことに関して超一流のものを持っているな。電話したことを海よりも深く後悔するよ。第一そんな理由で断るヤツ、日本全国探してもお前しかいないんじゃないの?」
佐々木「わかっていただけましたか。別の人選をされたほうが得策かと思われますよ。」
前原「ところが俺、友達いないじゃん。頼める人がいないのよ。なんとかやってもらえないだろうか?」
佐々木「あれって別に友達である必要はないでしょ。この間、僕のインタビューも蒼井がやってくれたくらいだから。」
前原「あぁ、それで思い出した。お前ね、あのインタビューはない!」
佐々木「どういう意味ですか?よく書けていたと思うんですが。」
前原「いや、よく書けているんだよ。内容もいいし。ただ、書き手が一切光ってない。
ああいうのはインタビューされる側はもちろんだけど、する側も3割は光らないとダメなの!あの回は完全にお前の独演会だから。」
佐々木「そんなもんですかねぇ。って何か前原さんのペースに持ち込もうとしていませんか?上手いこと言ってその気にさせようって腹ですか」
前原「いいから受けなさい。間違いなくあなただって光るんだから。」
佐々木「一応聞いてあげますが、何のインタビューなんですか?」
前原「モンド王座。」
佐々木「はぁ!?それって僕が負けたヤツじゃないですか。お断りします!」
前原「まぁ待て。今回はインタビューっていうより対談形式にするから。
お互いの会話の中からいいところを引き出していこうというのがテーマだから。」
佐々木「うーん…」
前原「悪いようにはさせないから。」
佐々木「光る割合、5、5にしてもらってもいいですか?」
前原「好きにしろ!」
てなわけで、毎度お馴染みのグダグダなやりとりから始まった今回の対談。
しかし何もかもが前回と一緒ではあまりに味気ない。
ということで、ない頭を振り絞って考えたのが、今回の対談のロケーションである。
確か前回の時はカラオケボックスの一室だったと記憶しているが、今回はスケールが違う。
ぶっとびカードを使って………
前原&ヒサトinハワイ |
ハワイ風景 |
in Hawaiiである。
どうしてこの場所になったのかは後述するとして、
では、前原雄大×佐々木寿人、特別対談in Hawaii(自分で特別って言うのもどうかと思うが)、どうぞご覧下さい。
≪チームガラクタ≫
佐々木「いやー、いい天気っすねぇ。風も気持ちがいいし、日本に帰るのが惜しくなりそうです。」
前原「あの海を見たまえ。まるで私の心のように澄んでいるだろう?」
佐々木「さて、どこから入りましょうかね?ちゃっちゃと終わらせて買い物行きたいんで。」
前原「そんな切り出し方があるか!これでも俺は勝者だぞ!」
佐々木「冗談ですよ。ちゃんと質問の内容は考えてありますから。」
前原「よろしい。責任感の強いところだけは賞賛に値するな。」
佐々木「まず、今回の王座戦を迎えるに当たっての心構えみたいなものがあったら教えてください。」
前原「逃げないということだね。きちんと攻めてきちんと放銃する。どの戦いでもそうだけど、これができていない時は勝っていないと思う。」
佐々木「それはよく分かる気がします。」
前原「そりゃわかるだろうよ。だって俺らは2人しかいないチームガラクタのメンバーなんだから。」
佐々木「そうですね。僕がモンド杯を勝った時の構えが正にそれで、今回王座戦に負けたのはその姿勢を貫けなかったからだと思います。」
前原「そうかぁ?あのオーラスの打ちなんかよかったと思うよ。」
前原「親リーチの一発目だろうが全く迷いなくって感じだったし。あの放銃でお前はチームガラクタの隊員から部長に昇格したわけだから。」
佐々木「そんな昇進テストがあったんですね(笑)。」
前原「いや真面目な話、俺がヒサトの立場でもあのは打っただろうし、荒さんも同じこと言っていたよ。
逆に言えば、あのを打つ覚悟がないならハナから仕掛けるなってことだから。」
佐々木「確かに。ただ、今回僕が掲げたテーマが“勝ち急がない”ということだったので、カンを仕掛けた瞬間から、出された結果がそのまま答えになるんだろうとの思いはありました。」
前原「なるほどね。あのスピードで切ってきても、色々考えてはいるわけだ。」
佐々木「なんせ、この王座戦は過去2回惨敗を喰らっていますからね。敗因だけはよくわかっているつもりです。」
前原「昔だったら考えられないだろ?それだけヒサトも知識がついてきたってことだよ。
3年前に鳳凰獲ったとき俺がインタビューで言ったこと、今ならわかるんじゃないの?」
佐々木「朝武さんのくだりですね。」
第44回インタビュー:前原 雄大
http://archive.archive2020.ma-jan.or.jp/interview/044.php
前原「そう。知識をつけた上でガラクタであり続けるのはすごく難しいことなんだよ。局面によって色んな葛藤もあるしさ。」
佐々木「はい。今回の王座戦でそれを痛感しました。」
前原「そんな局面があったわけね?」
佐々木「2戦目の南3局1本場です。事前に伺ったとき、前原さんにとっても1つのポイントとなった局だ、と言われていました。」
前原「あーあ、–ツモったヤツね。」
佐々木「そうです。」
前原「ヒサトからすれば、カンで追っかけていれば一発で俺を討ちとっていた局だ。」
佐々木「もちろんあの瞬間にも、全く自分らしさが出ていないという思いはあったのですが、ポイントは6巡目の打にあるんですよ。」
前原「続けなさい。」
佐々木「その打ていうのは、完全に前原さんに打たされた牌だったんです。直前の前原さんのドラ切りに腰が引けちゃったんですよ。
こちらからすれば123の三色目もあるし、手牌進行上まだ離せない牌なのに、受け駒を持ちたがってしまったんです。」
前原「でも、それも感覚だから一概にダメとは言えないんじゃないの?」
佐々木「いや、僕は普段からそういうことを周りに言っているし、戦術なんかでも書いているわけでしょ。放銃するにしても、真っ直ぐ打って放銃するのが自分の麻雀ですから。」
前原「自分の、っていうよりチームガラクタの麻雀ということだわな。」
佐々木「そうですね。だから最終的に、 という形でリーチを打って、結果、荒さんに放銃するのが本来あるべき姿だったと思っています。」
前原「そうか。俺がなんであの局をポイントに挙げたかと言うと、“条件戦”ということを強く意識していたからなんだよ。」
佐々木「どういうことでしょう?」
前原「先制リーチの荒さんの河にが捨てられてあって、こっちは役があるわけじゃない?それでもリーチに踏み切ったのは、
あれだけの僅差ということもあったし、何より引きアガった場合に100点だけ荒さんを上回ってオーラスになることがわかっていたから。
この100点がいかに大きいかは説明するまでもないよな?」
佐々木「そうですね。2戦目の最終局は、前原さんにとってまさにこのアガリが生きた幕切れとなりました。」
前原「ヒサトがリーチを打って、親がノーテン。荒さんと俺がテンパイと。
若い人達なんかに言いたいことがあるとすれば、条件戦というのはオーラスに限ってのことじゃないということ。
そうなって初めて計算するのは遅いんだよ。最終局を見据えて自分をどのポジションに持っていけるか、これが重要なんだと思うよ。」
レストランにて
≪決め手となった一局≫
佐々木「今回初めてハワイに来たんですけど、ほんとにカラっとしているんですね。」
前原「俺は3回目だけど、やっぱりいい。改めて言うけど呼んでくれてありがとね。忘れられない結婚式になるといいね。」
佐々木「はい(ハワイでの対談は、こんな経緯でした)。これを機に、インタビューも色々な場所でやれるようになればいいですけどね。今度はイングランドだったらお受けしますよ。」
前原「大丈夫。お前にはもう頼まないから。」
佐々木「けっ。じゃあ、そろそろ時間も押してきたので決め手となった局についてお聞きしたいと思います。」
前原「もう?」
佐々木「ここからどうせ長くなるんだから。」
前原「そうね。それはもちろん最終戦の南2局になるだろうね。」
佐々木「まぁそうなりますよね。」
前原「俺がカンを仕掛けた瞬間に、親のヒサトがリーチでしょう?あぁやっぱりテンパイ入れさせちゃったな、という思いはあった。」
佐々木「こっちはこっちで最後の勝負所だと思っていました。」
前原「で、俺にがやってくる、と。」
佐々木「はい。あのときかなりの逡巡があったのですが、どんなことを考えていたんですか?」
前原「答えを出すまでにかなりの時間を要しているってことは、それだけ自分も弱いってことなんだけど、
あそこでを打っていったら自分らしくないなって。実際はに手が掛かっているんだよな。
でも、を切らずにヒサトにツモられるなり、流局されたら着火点になり得るなと思ったんだよ。
もう何年もお前の麻雀見てきて、どういうときに噴き上がるかはよくわかっているつもりだから。」
佐々木「放銃するよりも、自分がアガリを逃したときの方が、酷い結果につながりやすいということですね。」
前原「そう。俺にはまだ親も残っているし、放銃したって次があると思っていた。
ただ、ここでオリに回った場合は、急激に体勢が落ち込む可能性も否定できないよね。
後は、確かあの局面まで1回もヒサトに放銃してなかったということも大きかったよ。
まぁ格の違いとでも言うのかな。グレートと言うのかな。」
佐々木「義太夫ですか?」
前原「そう。前原グレート義太雄大。俺はバカか。」
佐々木「いや、面白いです(笑)。」
前原「まぁ、結局前には行くんだけど指が震えているんだよな。
前にも言ったかもしれないけど、俺には残された時間が少ないわけじゃん?やっぱり心を鍛えなければ仕方ないよ。
真っ直ぐ打ち込む稽古をいくら積んだところで、それを生かすハートがなければ意味がないんだから。」
ロン牌を避ける和製キアヌ・リーブス
≪若手へのメッセージ≫
佐々木「じゃあ最後に、僕を含めて伸び悩む若手に向けてのメッセージをお願いします。」
前原「お前さー、ずっと気になってたんだけど“おめでとうございます”の一言がないんじゃないの?」
佐々木「あぁ全然気にしてなかったです。いいじゃないですか。毎回同じようなパターンになるよりは。」
前原「気にしてないんだったら普通出てくるだろ?人間性を疑うわ。」
佐々木「はい、ではメッセージお願いします。」
前原「急かすな!だからO型はイヤなんだよ。」
佐々木「だって聞きたい人、沢山いると思いますよ。最近色々勝っているじゃないですか。汚い、いやあまり美しくない麻雀で。」
前原「お褒めの言葉、ありがとう。まぁ、綺麗な麻雀は小島先生とか森山さんに任せておけばいいじゃないの?
チームガラクタとしては、「前原?あれで麻雀?」と言われたら幸せみたいなとこはあるよ。」
佐々木「なるほどね。僕は最近、落合博満さんの「采配」という本がお気に入りなんですけど、その中の一文で、『勝つことが最大のファンサービスだ。』という件りがあるんですよ。
自分にとっても目指すところはそこだ、みたいなのがあったから凄く共感できましたよね。」
前原「ヒサトらしいね。」
佐々木「本を読むようになったのも、前原さんの影響が大きいです。将棋の羽生善治さんの著書も読みましたし。」
前原「強くなるということは、自分がいる世界だけ見ていてもダメなんだよ。様々な分野から色々な要素を取り入れないと。」
佐々木「そう、そういうのが聞きたいんですよ。」
前原「だけど、上から目線でモノ言うのあんまり好きじゃないからな。実際、若い人達から学ぶことのほうが多いもん。
ヒサトにしろ、タッキー君にしろ、瀬戸君にしろさ。
いつだったか、タッキー君に「ちゃんとやってください!」って言われたときは猛省したよ。」
佐々木「そうでしたね。あのときは、南家の僕がマンズのメンホンが濃厚な捨て牌で、西家の前原さんが最後のツモ捨てという局面でした。
そこで前原さんが切ったのが、場に生牌のだったのですが、いざ終局してみると僕の1人テンパイ。
それで親の滝沢だけでなく、皆がえっとなった。
僕はメンホン七対子の単騎で、待ちだったとしても何ら不思議のない最終形だったんですよね。
前原さんの目からはが4枚見えていたので、トイツのに手を掛けたとのことだったんですが、
ノーテンならば他に切る牌があったはずなんですよ。そこですかさず滝沢が、前原さんにどんな手牌構成だったかを聞いた。
その前原さんの答えと、集中力を欠いた打牌に対して出たのが、あの滝沢の言葉だったんでしたね。」
前原「あいつ、普段そういうこと言わないじゃん?だからなおさらに響くってのはあるよね。
あぁそうだよなぁ、皆真剣にやってくれているのに申し訳ないなぁって素直に思ったよ。
お前はお前で言いたいことズバズバ言うじゃない?正直そういうのが嬉しかったりするんだよな。」
佐々木「要は自分を取り巻く環境が大きいっていうことですか?」
前原「そうだね。後はいかに稽古を欠かさないか、これに尽きると思う。だからバンバン誘って欲しい。
最近はできる限り付き合うようにしているつもりだからさ。」
佐々木「確かに出席率は高いですよね。ただ僕が言いたいことがあるとすれば、お昼寝の時間をもっと削って欲しいです。
どんだけ惰眠を貪れば気が済むんだよ、ってことがほんと多いんですから。
前原さんさえ捕まえれば、後はメンバー揃うのにということが過去何度もあったんですよ。」
前原「ご無礼!だって眠たくなるんだもん。仕方ないと思いません?」
佐々木「思いません!」
前原「き、厳しい…」
佐々木「じゃあこんなとこでいいですか?何か言い忘れたことあります?」
前原「たばこ買ってきて。」
佐々木「とっとと帰ってください!」
というわけで、この対談に割いた貴重なハワイでの時間は2時間。
また怒られるかもしれないけど、これだけあれば楽にマジックショーが見られたな。
でも、こんな場所での対談も、きっとこれが最初で最後だろう。
前原さんが、「チームガラクタ」に対してあれほどの誇りを持っていたことも知らなかった。
たった2人しかいないチームだが、総帥と部長とで麻雀界を席捲できる日を夢見て、これからも精進していこうと決意した朝であった。
≪帰国後≫
前原「あのさぁ、最後に隊員募集掛けといてくんない?この間、瀬戸君に断られたでしょ、山井もいやだって言うでしょ。タッキー君も無理だって言うんだよ。2人だけじゃ、さすがに寂しくないか?」
佐々木「いっぱい応募が来ても困るので、やめませんか?」
前原「大丈夫。審査厳しいから。」
この人は一体どこに向かっているのだろう。仮に50人集まったとして、何を見るというのだろう。
まぁ、饒舌な前原さんを見るのは私も嫌いではない。勝っているから、そういられるのだ。
これからも、総帥らしく力強い麻雀を見せつけて勝ち続けてもらいたいものである。
(このインタビューは2012年7月現在のものです)
カテゴリ:プロ雀士インタビュー
2012年07月25日
ある朝の電話。
前原「おはよう!佐々木くん。」
佐々木「おはようございます、総帥。何か御用ですか?」
前原「仙台の人間はみんなそうやって話しの腰を折るのか?用があるから電話しているんだろ。」
佐々木「そりゃそうでしょうね。で、何ですか?」
前原「いや、実は頼みがあってさ。」
佐々木「最初から言っておきますけど、めんどくさいのはイヤですよ。」
前原「……今更言うことでもないんだけど、ここまでの会話を聞いただけでお前がどういう人間であるかがよくわかるよ。ほんっとに我ありきだな。」
佐々木「用件はそれだけですか?ならこれで失礼します。」
前原「ここまではただの感想だろうが!じゃあ手短に言うぞ。また俺にインタビューが回ってきたんだけど、インタビュアーをあなたにやってもらいたくてお電話いたしました。」
佐々木「お断りします!」
前原「何で!?」
佐々木「前も言ったと思いますが、僕、脇役嫌いなんですよ。立場が逆だったらお受けしてもいいですけど。」
前原「お前って人のやる気を削ぐことに関して超一流のものを持っているな。電話したことを海よりも深く後悔するよ。第一そんな理由で断るヤツ、日本全国探してもお前しかいないんじゃないの?」
佐々木「わかっていただけましたか。別の人選をされたほうが得策かと思われますよ。」
前原「ところが俺、友達いないじゃん。頼める人がいないのよ。なんとかやってもらえないだろうか?」
佐々木「あれって別に友達である必要はないでしょ。この間、僕のインタビューも蒼井がやってくれたくらいだから。」
前原「あぁ、それで思い出した。お前ね、あのインタビューはない!」
佐々木「どういう意味ですか?よく書けていたと思うんですが。」
前原「いや、よく書けているんだよ。内容もいいし。ただ、書き手が一切光ってない。
ああいうのはインタビューされる側はもちろんだけど、する側も3割は光らないとダメなの!あの回は完全にお前の独演会だから。」
佐々木「そんなもんですかねぇ。って何か前原さんのペースに持ち込もうとしていませんか?上手いこと言ってその気にさせようって腹ですか」
前原「いいから受けなさい。間違いなくあなただって光るんだから。」
佐々木「一応聞いてあげますが、何のインタビューなんですか?」
前原「モンド王座。」
佐々木「はぁ!?それって僕が負けたヤツじゃないですか。お断りします!」
前原「まぁ待て。今回はインタビューっていうより対談形式にするから。
お互いの会話の中からいいところを引き出していこうというのがテーマだから。」
佐々木「うーん…」
前原「悪いようにはさせないから。」
佐々木「光る割合、5、5にしてもらってもいいですか?」
前原「好きにしろ!」
てなわけで、毎度お馴染みのグダグダなやりとりから始まった今回の対談。
しかし何もかもが前回と一緒ではあまりに味気ない。
ということで、ない頭を振り絞って考えたのが、今回の対談のロケーションである。
確か前回の時はカラオケボックスの一室だったと記憶しているが、今回はスケールが違う。
ぶっとびカードを使って………
前原&ヒサトinハワイ |
ハワイ風景 |
in Hawaiiである。
どうしてこの場所になったのかは後述するとして、
では、前原雄大×佐々木寿人、特別対談in Hawaii(自分で特別って言うのもどうかと思うが)、どうぞご覧下さい。
≪チームガラクタ≫
佐々木「いやー、いい天気っすねぇ。風も気持ちがいいし、日本に帰るのが惜しくなりそうです。」
前原「あの海を見たまえ。まるで私の心のように澄んでいるだろう?」
佐々木「さて、どこから入りましょうかね?ちゃっちゃと終わらせて買い物行きたいんで。」
前原「そんな切り出し方があるか!これでも俺は勝者だぞ!」
佐々木「冗談ですよ。ちゃんと質問の内容は考えてありますから。」
前原「よろしい。責任感の強いところだけは賞賛に値するな。」
佐々木「まず、今回の王座戦を迎えるに当たっての心構えみたいなものがあったら教えてください。」
前原「逃げないということだね。きちんと攻めてきちんと放銃する。どの戦いでもそうだけど、これができていない時は勝っていないと思う。」
佐々木「それはよく分かる気がします。」
前原「そりゃわかるだろうよ。だって俺らは2人しかいないチームガラクタのメンバーなんだから。」
佐々木「そうですね。僕がモンド杯を勝った時の構えが正にそれで、今回王座戦に負けたのはその姿勢を貫けなかったからだと思います。」
前原「そうかぁ?あのオーラスの打ちなんかよかったと思うよ。」
前原「親リーチの一発目だろうが全く迷いなくって感じだったし。あの放銃でお前はチームガラクタの隊員から部長に昇格したわけだから。」
佐々木「そんな昇進テストがあったんですね(笑)。」
前原「いや真面目な話、俺がヒサトの立場でもあのは打っただろうし、荒さんも同じこと言っていたよ。
逆に言えば、あのを打つ覚悟がないならハナから仕掛けるなってことだから。」
佐々木「確かに。ただ、今回僕が掲げたテーマが“勝ち急がない”ということだったので、カンを仕掛けた瞬間から、出された結果がそのまま答えになるんだろうとの思いはありました。」
前原「なるほどね。あのスピードで切ってきても、色々考えてはいるわけだ。」
佐々木「なんせ、この王座戦は過去2回惨敗を喰らっていますからね。敗因だけはよくわかっているつもりです。」
前原「昔だったら考えられないだろ?それだけヒサトも知識がついてきたってことだよ。
3年前に鳳凰獲ったとき俺がインタビューで言ったこと、今ならわかるんじゃないの?」
佐々木「朝武さんのくだりですね。」
第44回インタビュー:前原 雄大
http://archive.ma-jan.or.jp/interview/044.php
前原「そう。知識をつけた上でガラクタであり続けるのはすごく難しいことなんだよ。局面によって色んな葛藤もあるしさ。」
佐々木「はい。今回の王座戦でそれを痛感しました。」
前原「そんな局面があったわけね?」
佐々木「2戦目の南3局1本場です。事前に伺ったとき、前原さんにとっても1つのポイントとなった局だ、と言われていました。」
前原「あーあ、–ツモったヤツね。」
佐々木「そうです。」
動画再生
前原「ヒサトからすれば、カンで追っかけていれば一発で俺を討ちとっていた局だ。」
佐々木「もちろんあの瞬間にも、全く自分らしさが出ていないという思いはあったのですが、ポイントは6巡目の打にあるんですよ。」
前原「続けなさい。」
佐々木「その打ていうのは、完全に前原さんに打たされた牌だったんです。直前の前原さんのドラ切りに腰が引けちゃったんですよ。
こちらからすれば123の三色目もあるし、手牌進行上まだ離せない牌なのに、受け駒を持ちたがってしまったんです。」
前原「でも、それも感覚だから一概にダメとは言えないんじゃないの?」
佐々木「いや、僕は普段からそういうことを周りに言っているし、戦術なんかでも書いているわけでしょ。放銃するにしても、真っ直ぐ打って放銃するのが自分の麻雀ですから。」
前原「自分の、っていうよりチームガラクタの麻雀ということだわな。」
佐々木「そうですね。だから最終的に、 という形でリーチを打って、結果、荒さんに放銃するのが本来あるべき姿だったと思っています。」
前原「そうか。俺がなんであの局をポイントに挙げたかと言うと、“条件戦”ということを強く意識していたからなんだよ。」
佐々木「どういうことでしょう?」
前原「先制リーチの荒さんの河にが捨てられてあって、こっちは役があるわけじゃない?それでもリーチに踏み切ったのは、
あれだけの僅差ということもあったし、何より引きアガった場合に100点だけ荒さんを上回ってオーラスになることがわかっていたから。
この100点がいかに大きいかは説明するまでもないよな?」
佐々木「そうですね。2戦目の最終局は、前原さんにとってまさにこのアガリが生きた幕切れとなりました。」
前原「ヒサトがリーチを打って、親がノーテン。荒さんと俺がテンパイと。
若い人達なんかに言いたいことがあるとすれば、条件戦というのはオーラスに限ってのことじゃないということ。
そうなって初めて計算するのは遅いんだよ。最終局を見据えて自分をどのポジションに持っていけるか、これが重要なんだと思うよ。」
レストランにて
≪決め手となった一局≫
佐々木「今回初めてハワイに来たんですけど、ほんとにカラっとしているんですね。」
前原「俺は3回目だけど、やっぱりいい。改めて言うけど呼んでくれてありがとね。忘れられない結婚式になるといいね。」
佐々木「はい(ハワイでの対談は、こんな経緯でした)。これを機に、インタビューも色々な場所でやれるようになればいいですけどね。今度はイングランドだったらお受けしますよ。」
前原「大丈夫。お前にはもう頼まないから。」
佐々木「けっ。じゃあ、そろそろ時間も押してきたので決め手となった局についてお聞きしたいと思います。」
前原「もう?」
佐々木「ここからどうせ長くなるんだから。」
前原「そうね。それはもちろん最終戦の南2局になるだろうね。」
佐々木「まぁそうなりますよね。」
動画再生
前原「俺がカンを仕掛けた瞬間に、親のヒサトがリーチでしょう?あぁやっぱりテンパイ入れさせちゃったな、という思いはあった。」
佐々木「こっちはこっちで最後の勝負所だと思っていました。」
前原「で、俺にがやってくる、と。」
佐々木「はい。あのときかなりの逡巡があったのですが、どんなことを考えていたんですか?」
前原「答えを出すまでにかなりの時間を要しているってことは、それだけ自分も弱いってことなんだけど、
あそこでを打っていったら自分らしくないなって。実際はに手が掛かっているんだよな。
でも、を切らずにヒサトにツモられるなり、流局されたら着火点になり得るなと思ったんだよ。
もう何年もお前の麻雀見てきて、どういうときに噴き上がるかはよくわかっているつもりだから。」
佐々木「放銃するよりも、自分がアガリを逃したときの方が、酷い結果につながりやすいということですね。」
前原「そう。俺にはまだ親も残っているし、放銃したって次があると思っていた。
ただ、ここでオリに回った場合は、急激に体勢が落ち込む可能性も否定できないよね。
後は、確かあの局面まで1回もヒサトに放銃してなかったということも大きかったよ。
まぁ格の違いとでも言うのかな。グレートと言うのかな。」
佐々木「義太夫ですか?」
前原「そう。前原グレート義太雄大。俺はバカか。」
佐々木「いや、面白いです(笑)。」
前原「まぁ、結局前には行くんだけど指が震えているんだよな。
前にも言ったかもしれないけど、俺には残された時間が少ないわけじゃん?やっぱり心を鍛えなければ仕方ないよ。
真っ直ぐ打ち込む稽古をいくら積んだところで、それを生かすハートがなければ意味がないんだから。」
ロン牌を避ける和製キアヌ・リーブス
≪若手へのメッセージ≫
佐々木「じゃあ最後に、僕を含めて伸び悩む若手に向けてのメッセージをお願いします。」
前原「お前さー、ずっと気になってたんだけど“おめでとうございます”の一言がないんじゃないの?」
佐々木「あぁ全然気にしてなかったです。いいじゃないですか。毎回同じようなパターンになるよりは。」
前原「気にしてないんだったら普通出てくるだろ?人間性を疑うわ。」
佐々木「はい、ではメッセージお願いします。」
前原「急かすな!だからO型はイヤなんだよ。」
佐々木「だって聞きたい人、沢山いると思いますよ。最近色々勝っているじゃないですか。汚い、いやあまり美しくない麻雀で。」
前原「お褒めの言葉、ありがとう。まぁ、綺麗な麻雀は小島先生とか森山さんに任せておけばいいじゃないの?
チームガラクタとしては、「前原?あれで麻雀?」と言われたら幸せみたいなとこはあるよ。」
佐々木「なるほどね。僕は最近、落合博満さんの「采配」という本がお気に入りなんですけど、その中の一文で、『勝つことが最大のファンサービスだ。』という件りがあるんですよ。
自分にとっても目指すところはそこだ、みたいなのがあったから凄く共感できましたよね。」
前原「ヒサトらしいね。」
佐々木「本を読むようになったのも、前原さんの影響が大きいです。将棋の羽生善治さんの著書も読みましたし。」
前原「強くなるということは、自分がいる世界だけ見ていてもダメなんだよ。様々な分野から色々な要素を取り入れないと。」
佐々木「そう、そういうのが聞きたいんですよ。」
前原「だけど、上から目線でモノ言うのあんまり好きじゃないからな。実際、若い人達から学ぶことのほうが多いもん。
ヒサトにしろ、タッキー君にしろ、瀬戸君にしろさ。
いつだったか、タッキー君に「ちゃんとやってください!」って言われたときは猛省したよ。」
佐々木「そうでしたね。あのときは、南家の僕がマンズのメンホンが濃厚な捨て牌で、西家の前原さんが最後のツモ捨てという局面でした。
そこで前原さんが切ったのが、場に生牌のだったのですが、いざ終局してみると僕の1人テンパイ。
それで親の滝沢だけでなく、皆がえっとなった。
僕はメンホン七対子の単騎で、待ちだったとしても何ら不思議のない最終形だったんですよね。
前原さんの目からはが4枚見えていたので、トイツのに手を掛けたとのことだったんですが、
ノーテンならば他に切る牌があったはずなんですよ。そこですかさず滝沢が、前原さんにどんな手牌構成だったかを聞いた。
その前原さんの答えと、集中力を欠いた打牌に対して出たのが、あの滝沢の言葉だったんでしたね。」
前原「あいつ、普段そういうこと言わないじゃん?だからなおさらに響くってのはあるよね。
あぁそうだよなぁ、皆真剣にやってくれているのに申し訳ないなぁって素直に思ったよ。
お前はお前で言いたいことズバズバ言うじゃない?正直そういうのが嬉しかったりするんだよな。」
佐々木「要は自分を取り巻く環境が大きいっていうことですか?」
前原「そうだね。後はいかに稽古を欠かさないか、これに尽きると思う。だからバンバン誘って欲しい。
最近はできる限り付き合うようにしているつもりだからさ。」
佐々木「確かに出席率は高いですよね。ただ僕が言いたいことがあるとすれば、お昼寝の時間をもっと削って欲しいです。
どんだけ惰眠を貪れば気が済むんだよ、ってことがほんと多いんですから。
前原さんさえ捕まえれば、後はメンバー揃うのにということが過去何度もあったんですよ。」
前原「ご無礼!だって眠たくなるんだもん。仕方ないと思いません?」
佐々木「思いません!」
前原「き、厳しい…」
佐々木「じゃあこんなとこでいいですか?何か言い忘れたことあります?」
前原「たばこ買ってきて。」
佐々木「とっとと帰ってください!」
というわけで、この対談に割いた貴重なハワイでの時間は2時間。
また怒られるかもしれないけど、これだけあれば楽にマジックショーが見られたな。
でも、こんな場所での対談も、きっとこれが最初で最後だろう。
前原さんが、「チームガラクタ」に対してあれほどの誇りを持っていたことも知らなかった。
たった2人しかいないチームだが、総帥と部長とで麻雀界を席捲できる日を夢見て、これからも精進していこうと決意した朝であった。
≪帰国後≫
前原「あのさぁ、最後に隊員募集掛けといてくんない?この間、瀬戸君に断られたでしょ、山井もいやだって言うでしょ。タッキー君も無理だって言うんだよ。2人だけじゃ、さすがに寂しくないか?」
佐々木「いっぱい応募が来ても困るので、やめませんか?」
前原「大丈夫。審査厳しいから。」
この人は一体どこに向かっているのだろう。仮に50人集まったとして、何を見るというのだろう。
まぁ、饒舌な前原さんを見るのは私も嫌いではない。勝っているから、そういられるのだ。
これからも、総帥らしく力強い麻雀を見せつけて勝ち続けてもらいたいものである。
(このインタビューは2012年7月現在のものです)
カテゴリ:プロ雀士インタビュー
2012年07月20日
Aリーグ1節目は、首位が+112.4P、最下位が▲83.9Pと、B、Cリーグより荒れた結果でしたが、今回はどうなるのでしょうか?
会場に辿り着くまでにぐったりしてしまう程の真夏日。
発表される卓割りを聞いていると、前節マイナスした私の卓には、大の苦手とする和泉由希子の名前。
攻め合い、激しい戦いになるかと思いきや、1回戦目の東場は全員1万点以内の差で、静かな始まりでした。
隣の卓から聞こえた声に一瞬みんな気をとられます。
「8,000、16,000」小宮山が四暗刻をツモりあげたようです。
親は1節目、+99.5Pをたたき2位につけ注目を浴びた野村でしたが、
この日はこの後も振るわず、▲95.3Pと大きく沈んでしまいます。
逆に上がって来たのは和泉、仲田、内田の常連組。
良くない日に我慢してマイナスを小さく、良い日には安定してプラスしてくる…実に慣れた、見事な戦い方はさすがのひとことでした。
私自身は2節連続のマイナスで、降級ラインすれすれ。
白河の言っていた、
「レポートを書くと降級する」
このジンクスを打ち破る事が出来るのでしょうか…。
自身の対局を終えると、B、Cリーグの会場へ移動します。
Bリーグ、佐倉はこの日も+31.9Pで首位をキープ。
中山千鶴が+92.4Pたたけば、ベテランの南里、王が+65Pオーバーで追い上げます。
昨年度まさかの降級をした黒沢は、ヤミで満貫の手をリーチして3,000、6,000にするなど、
こちらも+60.2P、昇級ラインまであと少しというところですね。
何が何でもAリーグへ、という気迫が観ていて感じられた気がします。
Cリーグも首位は変わらず。
大きくプラスしたのは、
ロン ドラ
ダブ南メンホンの倍満をあがった川原。
他、順位はまだ11位ですが、この日卓内トップの+57.1Pと上々の出来の富村。
5回戦目は抜け番でしたが、すぐに帰らずに同卓者の観戦をしていました。
この向上心が今後きっと良い結果をもたらすのではないかと思います。
ABC各リーグとも目が離せない戦いとなりましたが、まずは私も、次節こそはプラスに持ち直せる様に頑張りたですね。
カテゴリ:女流プロリーグ(女流桜花) レポート
2012年07月20日
Aリーグ1節目は、首位が+112.4P、最下位が▲83.9Pと、B、Cリーグより荒れた結果でしたが、今回はどうなるのでしょうか?
会場に辿り着くまでにぐったりしてしまう程の真夏日。
発表される卓割りを聞いていると、前節マイナスした私の卓には、大の苦手とする和泉由希子の名前。
攻め合い、激しい戦いになるかと思いきや、1回戦目の東場は全員1万点以内の差で、静かな始まりでした。
隣の卓から聞こえた声に一瞬みんな気をとられます。
「8,000、16,000」小宮山が四暗刻をツモりあげたようです。
親は1節目、+99.5Pをたたき2位につけ注目を浴びた野村でしたが、
この日はこの後も振るわず、▲95.3Pと大きく沈んでしまいます。
逆に上がって来たのは和泉、仲田、内田の常連組。
良くない日に我慢してマイナスを小さく、良い日には安定してプラスしてくる…実に慣れた、見事な戦い方はさすがのひとことでした。
私自身は2節連続のマイナスで、降級ラインすれすれ。
白河の言っていた、
「レポートを書くと降級する」
このジンクスを打ち破る事が出来るのでしょうか…。
自身の対局を終えると、B、Cリーグの会場へ移動します。
Bリーグ、佐倉はこの日も+31.9Pで首位をキープ。
中山千鶴が+92.4Pたたけば、ベテランの南里、王が+65Pオーバーで追い上げます。
昨年度まさかの降級をした黒沢は、ヤミで満貫の手をリーチして3,000、6,000にするなど、
こちらも+60.2P、昇級ラインまであと少しというところですね。
何が何でもAリーグへ、という気迫が観ていて感じられた気がします。
Cリーグも首位は変わらず。
大きくプラスしたのは、
ロン ドラ
ダブ南メンホンの倍満をあがった川原。
他、順位はまだ11位ですが、この日卓内トップの+57.1Pと上々の出来の富村。
5回戦目は抜け番でしたが、すぐに帰らずに同卓者の観戦をしていました。
この向上心が今後きっと良い結果をもたらすのではないかと思います。
ABC各リーグとも目が離せない戦いとなりましたが、まずは私も、次節こそはプラスに持ち直せる様に頑張りたですね。
カテゴリ:女流プロリーグ(女流桜花) レポート
2012年07月20日
前期第3節に異変発生!! 好調だった泉プロがまさかの大叩き!!!!
今節は激しい点の取り合いだったのか、東プロがダントツのトップとなった。
今後の激しいデッドヒートが予想される一節だった。
それにしてみんな激しい試合をやってますね!! ほとほとごくろうさま。
前期優勝にむかってみんな頑張ってください。
順位 | 名前 | 前期 1 節 | 前期 2 節 | 前期 3 節 | 前期 4 節 | 前期 5 節 | 前期 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 東 幸一郎 | 12.8 | 0.1 | 125.2 | 138.1 | ||
2 | 渡部 稔 | 50.9 | 40.4 | 11.2 | 102.5 | ||
3 | 皆川 直毅 | ▲ 7.3 | 59.9 | 8.9 | 61.5 | ||
4 | 遠藤 昭太 | 11.1 | ▲ 24.4 | 67 | 53.7 | ||
5 | 粕谷 勇吉 | 66.4 | ▲ 24.1 | 5 | 47.3 | ||
6 | 菅原 直哉 | 54.8 | ▲ 15.2 | 3.8 | 43.4 | ||
7 | 今 貴聡 | ▲ 73.9 | 52.9 | 57.8 | 36.8 | ||
8 | 藤本 修二 | ▲ 43.8 | 39.5 | 38.3 | 34 | ||
9 | 国丸 仁哉 | ▲ 11.0 | 47.1 | ▲ 29.5 | 6.6 | ||
10 | 平田 孝章 | ▲ 2.9 | ▲ 11.6 | 21 | 6.5 | ||
11 | 青木 武 | 1.6 | 5.6 | ▲ 13.0 | ▲ 5.8 | ||
12 | 泉 亮明 | 21 | 36 | ▲ 67.0 | ▲ 10.0 | ||
13 | 工藤 宏紀 | 47.7 | ▲ 4.7 | ▲ 57.8 | ▲ 14.8 | ||
14 | 雁屋 哲矢 | 39.2 | ▲ 28.6 | ▲ 39.2 | ▲ 28.6 | ||
15 | 齋藤 大介 | ▲ 21.7 | ▲ 19.1 | 7.3 | ▲ 33.5 | ||
16 | 佐藤 大介 | ▲ 41.0 | ▲ 42.7 | 41 | ▲ 42.7 | ||
17 | 高橋 清隆 | ▲ 54.8 | 0.5 | 11 | ▲ 43.3 | ||
18 | 大里 奈美 | 6.1 | ▲ 53.2 | ▲ 64.1 | ▲ 111.2 | ||
19 | 杜 麻沙也 | 4.9 | ▲ 53.2 | ▲ 76.9 | ▲ 125.2 | ||
20 | 吉田 勝弥 | ▲ 65.2 | ▲ 5.2 | ▲ 90.0 | ▲ 160.4 |
カテゴリ:東北プロリーグ レポート
2012年07月20日
前期第3節に異変発生!! 好調だった泉プロがまさかの大叩き!!!!
今節は激しい点の取り合いだったのか、東プロがダントツのトップとなった。
今後の激しいデッドヒートが予想される一節だった。
それにしてみんな激しい試合をやってますね!! ほとほとごくろうさま。
前期優勝にむかってみんな頑張ってください。
順位 | 名前 | 前期 1 節 | 前期 2 節 | 前期 3 節 | 前期 4 節 | 前期 5 節 | 前期 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 東 幸一郎 | 12.8 | 0.1 | 125.2 | 138.1 | ||
2 | 渡部 稔 | 50.9 | 40.4 | 11.2 | 102.5 | ||
3 | 皆川 直毅 | ▲ 7.3 | 59.9 | 8.9 | 61.5 | ||
4 | 遠藤 昭太 | 11.1 | ▲ 24.4 | 67 | 53.7 | ||
5 | 粕谷 勇吉 | 66.4 | ▲ 24.1 | 5 | 47.3 | ||
6 | 菅原 直哉 | 54.8 | ▲ 15.2 | 3.8 | 43.4 | ||
7 | 今 貴聡 | ▲ 73.9 | 52.9 | 57.8 | 36.8 | ||
8 | 藤本 修二 | ▲ 43.8 | 39.5 | 38.3 | 34 | ||
9 | 国丸 仁哉 | ▲ 11.0 | 47.1 | ▲ 29.5 | 6.6 | ||
10 | 平田 孝章 | ▲ 2.9 | ▲ 11.6 | 21 | 6.5 | ||
11 | 青木 武 | 1.6 | 5.6 | ▲ 13.0 | ▲ 5.8 | ||
12 | 泉 亮明 | 21 | 36 | ▲ 67.0 | ▲ 10.0 | ||
13 | 工藤 宏紀 | 47.7 | ▲ 4.7 | ▲ 57.8 | ▲ 14.8 | ||
14 | 雁屋 哲矢 | 39.2 | ▲ 28.6 | ▲ 39.2 | ▲ 28.6 | ||
15 | 齋藤 大介 | ▲ 21.7 | ▲ 19.1 | 7.3 | ▲ 33.5 | ||
16 | 佐藤 大介 | ▲ 41.0 | ▲ 42.7 | 41 | ▲ 42.7 | ||
17 | 高橋 清隆 | ▲ 54.8 | 0.5 | 11 | ▲ 43.3 | ||
18 | 大里 奈美 | 6.1 | ▲ 53.2 | ▲ 64.1 | ▲ 111.2 | ||
19 | 杜 麻沙也 | 4.9 | ▲ 53.2 | ▲ 76.9 | ▲ 125.2 | ||
20 | 吉田 勝弥 | ▲ 65.2 | ▲ 5.2 | ▲ 90.0 | ▲ 160.4 |
カテゴリ:東北プロリーグ レポート
2012年07月19日
高沢智プロからバトンを受け取りました、白鳥翔です。
もう何度も聞かれていることですが、まぎれもなく本名でございます。
まずは簡単に自己紹介から。
日本プロ麻雀連盟に入って今年で6年目、23期生です。1986年8月27日生まれの25歳。
現在A2リーグで闘っています。
雀風はどちらかといえば守備型だと思いますが、手数を重視する傾向にあります・・・が、
最近ちょっとバランスを変えてみようと色々試しています。
特に、打点に関してですね。前よりも長打を意識する様になりました。
突然ですが、僕は麻雀の神様がいたとして神様が打つ麻雀を100とすると、
1人の人が生涯麻雀を研究したとしても、せいぜい15くらいまでしか到達できないんじゃないかと考えています。
だから、その人によってどの部分を伸ばすのか、というのが打ち手の個性であり、その人の持つ強さだと思っています。
僕の麻雀の生涯におけるテーマは「読み」です。
どこまで読めるようになるのか、これをどこまでも追究していきたいと思います。
今のところの目標は、史上最年少鳳凰位です!
麻雀を本格的に始めたきっかけは、高校時代に友人の兄が麻雀荘で働いていたことでした。
その兄にルールを教えて貰いつつ、その友人の家で麻雀をしたのが麻雀牌に初めて触れた時だったと思います。
それからは麻雀の魅力に取り付かれて、戦術本を買って読んだり、インターネットで研究したりと、まともな高校生ではなかったんじゃないでしょうか(笑)
そのような本を読んでいるうちに、「麻雀プロ」の存在を知りました。
『強い人達と麻雀が打ちたい!』
今考えると、本当にシンプルな理由で麻雀プロになりたいと思っていたんだなぁと思います。
それから大学1年生になって、プロ試験を受け合格。大学4年の時にこの道一本でやっていこうと決意し今に至ります。
あ、そうだ!これを読んでくれている皆様にご報告があります!
なんと、もうご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、近々バージョンアップされる麻雀格闘倶楽部への出演が決定しました!
麻雀格闘倶楽部は、僕がプロ入りする前から大人気のアーケードゲームだったので、それに出演できることは1つの大きな夢でした。
その夢が1つ叶ってとても嬉しいのですが、今まで以上に多くの方に麻雀を見られることになると思うので、
常に自分らしい麻雀を見せなくてはと身が引き締まる思いです。
出演が決まってから、音声収録や衣装撮影、それにその模様を伝える為に生放送に出演と、どれも緊張しっぱなしでした。
音声収録では、
「白鳥さん、ロンだけもう1回お願いします」
「はい・・・ロン!」
「もう1回いいですか?」
「・・・ロン(キリッ)」
「もうちょっと強めにお願いします」
「・・・ローン!!!」
「・・・もう1回です」
ちょっと怒られました。
衣装撮影では、僕だけのために5、6人のスタッフの方がついてくださって、
ワンカット毎に髪を直してくれたり、服装の乱れを直してくれたりして、今までに体験したことのない貴重な体験ができました。
どんな風に写っているのか仕上がりが今から楽しみです!
最後に、自分の考えていることや、思っていることについて少しお話させて下さい。
最近では、インターネットなどで様々な戦術を調べることができたり、麻雀ファンの中にはロン2で牌譜を見て研究している方もいるかもしれません。
時代と共に麻雀を観る人の目もどんどん肥えていっているのです。
それと共に、ニコニコ生放送などで映像としてプロの対局を配信する機会も増えてきました。
だから、麻雀プロはもっともっと稽古を積まないといけません。特に僕たち若い世代、20代以下の人達が、です。
今後、もっともっと映像での配信は増えることでしょう。
今、日本プロ麻雀連盟で若手と言われて活躍しているのは、滝沢和典プロや佐々木寿人プロなどですが、
それより若い世代のプロは、あまり活躍していないというのが現状です。
このリレーエッセィという場を借りて、20代や後輩にあたる連盟員達に言わせて下さい。
先輩方はものすごく努力しています。稽古しています。麻雀を愛しています。
僕達が頑張らないと、業界自体が衰退していってしまうのは目に見えています。
いつまでも先輩達に先陣を切らせる訳にはいきません。技術1つとっても、先輩方以上に努力しないと追いつけることはできないでしょう。
努力が必ず実を結ぶとは限らないし、麻雀の性質上、実を結びにくい競技ではありますが、努力することを怠っていい筈がありません。
分からないことがあったら先輩方に聞いて下さい。ぶつかって下さい。きっと優しく教えてくれるはずです。
今一度、麻雀プロについて、その在り方について今のうちによく考えてみてください。
先輩方、これからも僕も含め、若い世代にご指導の程よろしくお願いします。
・・・25歳の若造が失礼しました!!
偉そうなことを書いてしまいましたが、まだまだ頑張っていくので応援よろしくお願いします!
さて、次のバトンは新人王を獲得したこともある福光聖雄プロにお願いしたいと思います!
福光プロ、よろしくおねがいします!
カテゴリ:リレーエッセィ
2012年07月19日
高沢智プロからバトンを受け取りました、白鳥翔です。
もう何度も聞かれていることですが、まぎれもなく本名でございます。
まずは簡単に自己紹介から。
日本プロ麻雀連盟に入って今年で6年目、23期生です。1986年8月27日生まれの25歳。
現在A2リーグで闘っています。
雀風はどちらかといえば守備型だと思いますが、手数を重視する傾向にあります・・・が、
最近ちょっとバランスを変えてみようと色々試しています。
特に、打点に関してですね。前よりも長打を意識する様になりました。
突然ですが、僕は麻雀の神様がいたとして神様が打つ麻雀を100とすると、
1人の人が生涯麻雀を研究したとしても、せいぜい15くらいまでしか到達できないんじゃないかと考えています。
だから、その人によってどの部分を伸ばすのか、というのが打ち手の個性であり、その人の持つ強さだと思っています。
僕の麻雀の生涯におけるテーマは「読み」です。
どこまで読めるようになるのか、これをどこまでも追究していきたいと思います。
今のところの目標は、史上最年少鳳凰位です!
麻雀を本格的に始めたきっかけは、高校時代に友人の兄が麻雀荘で働いていたことでした。
その兄にルールを教えて貰いつつ、その友人の家で麻雀をしたのが麻雀牌に初めて触れた時だったと思います。
それからは麻雀の魅力に取り付かれて、戦術本を買って読んだり、インターネットで研究したりと、まともな高校生ではなかったんじゃないでしょうか(笑)
そのような本を読んでいるうちに、「麻雀プロ」の存在を知りました。
『強い人達と麻雀が打ちたい!』
今考えると、本当にシンプルな理由で麻雀プロになりたいと思っていたんだなぁと思います。
それから大学1年生になって、プロ試験を受け合格。大学4年の時にこの道一本でやっていこうと決意し今に至ります。
あ、そうだ!これを読んでくれている皆様にご報告があります!
なんと、もうご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、近々バージョンアップされる麻雀格闘倶楽部への出演が決定しました!
麻雀格闘倶楽部は、僕がプロ入りする前から大人気のアーケードゲームだったので、それに出演できることは1つの大きな夢でした。
その夢が1つ叶ってとても嬉しいのですが、今まで以上に多くの方に麻雀を見られることになると思うので、
常に自分らしい麻雀を見せなくてはと身が引き締まる思いです。
出演が決まってから、音声収録や衣装撮影、それにその模様を伝える為に生放送に出演と、どれも緊張しっぱなしでした。
音声収録では、
「白鳥さん、ロンだけもう1回お願いします」
「はい・・・ロン!」
「もう1回いいですか?」
「・・・ロン(キリッ)」
「もうちょっと強めにお願いします」
「・・・ローン!!!」
「・・・もう1回です」
ちょっと怒られました。
衣装撮影では、僕だけのために5、6人のスタッフの方がついてくださって、
ワンカット毎に髪を直してくれたり、服装の乱れを直してくれたりして、今までに体験したことのない貴重な体験ができました。
どんな風に写っているのか仕上がりが今から楽しみです!
最後に、自分の考えていることや、思っていることについて少しお話させて下さい。
最近では、インターネットなどで様々な戦術を調べることができたり、麻雀ファンの中にはロン2で牌譜を見て研究している方もいるかもしれません。
時代と共に麻雀を観る人の目もどんどん肥えていっているのです。
それと共に、ニコニコ生放送などで映像としてプロの対局を配信する機会も増えてきました。
だから、麻雀プロはもっともっと稽古を積まないといけません。特に僕たち若い世代、20代以下の人達が、です。
今後、もっともっと映像での配信は増えることでしょう。
今、日本プロ麻雀連盟で若手と言われて活躍しているのは、滝沢和典プロや佐々木寿人プロなどですが、
それより若い世代のプロは、あまり活躍していないというのが現状です。
このリレーエッセィという場を借りて、20代や後輩にあたる連盟員達に言わせて下さい。
先輩方はものすごく努力しています。稽古しています。麻雀を愛しています。
僕達が頑張らないと、業界自体が衰退していってしまうのは目に見えています。
いつまでも先輩達に先陣を切らせる訳にはいきません。技術1つとっても、先輩方以上に努力しないと追いつけることはできないでしょう。
努力が必ず実を結ぶとは限らないし、麻雀の性質上、実を結びにくい競技ではありますが、努力することを怠っていい筈がありません。
分からないことがあったら先輩方に聞いて下さい。ぶつかって下さい。きっと優しく教えてくれるはずです。
今一度、麻雀プロについて、その在り方について今のうちによく考えてみてください。
先輩方、これからも僕も含め、若い世代にご指導の程よろしくお願いします。
・・・25歳の若造が失礼しました!!
偉そうなことを書いてしまいましたが、まだまだ頑張っていくので応援よろしくお願いします!
さて、次のバトンは新人王を獲得したこともある福光聖雄プロにお願いしたいと思います!
福光プロ、よろしくおねがいします!
カテゴリ:リレーエッセィ
2012年07月19日
前回は、自分の状態を考えて打つという事だったが、今回は相手の状態に合わせて打つという事を考えて行きたい。
強い相手(ツイている相手)とは戦わず、弱い相手(ツイていない相手)とは全力で戦うというのが理想であるというお話。
タイトル戦の決勝や、トーナメント戦の場合はちょっと違うかもしれないが、麻雀というゲームは基本的には誰から貰っても点棒の価値は同じであると思う。
だったら、より勝てる可能性が高いところから点棒をいただこうではありませんか。
これぞ守備型、流れ読み麻雀の真髄といったところではなかろうか。
攻撃型の打ち手にしてみれば「楽して勝利はつかめない。自力で未来を切り開くべし」といった感じになりそうだが、
「楽して勝っても勝ちは勝ち」これが藤崎流である。
…これでは先輩方に怒られそうなので「なるべくリスクを減らして勝率をアップさせよう」と、ちょっと爽やか風にいっておこう。
しかし、爽やか風にいってみたところでやる事は結構えげつないので、性格的にちょっと…と思われる方にはおすすめしない。
まず、自分の状態は良くもないが、けして悪いわけではない。という普通の状態。
この場合は、対戦相手3人の中に、自分より状態がいい人と悪い人がいる事になる。
ではここで、同じメンバーで何回も打つ場合など、自分を含めて4人の状態ランキングを作ってみたい。
意識していれば、意外と予測出来ると思う。この状態ランキングが出来てしまえば、あとはやる事は簡単である。
●自分が2番目の状態(相手が一番いい状態)
この場合が、守備型のプレーヤーにとって1番打ち易い。
自分の手牌進行もある程度手なりで良く、1局1局にそれほど打点にこだわる必要がない。
大きなミスでもしない限り自然と点棒は増えてくるし、ツキを大幅に失うといった危険性も大きくない。
ただ、1番状態のいい人との真っ向勝負だけを避けていればいい。
1つだけ注意点があるとすれば、「東場と南場の親番で、跳満と倍満の親カブリしたよ!」なんて経験、皆さんもあると思う。
思い出して下さい。けして状態の良い時ではなかったはず。
裏を返せば、自分の状態が良い時は親カブリで大きな失点を食らう確率は高くないという事。
かなり前になるが十段戦の実戦譜から。
トータル2位までが勝ち上がり条件の中、全5回戦の3回戦目の東4局5巡目。
ドラ
ここまでトータルトップの藤原プロに、何とか食らい付き僅差のトータル2着目。
場にはが板川プロから1枚切られているだけで、とは1枚も切られていない。
この手をリーチして、例え安目であったとしてもツモって跳満の親カブリを藤原プロにさせられれば、
残りの半荘2回は、トータル3番手、4番手の前原プロと板川プロのターゲットはほぼ藤原プロとなり、
自分は楽な逃げの展開に持ち込める局面であった。
配牌もツモもかなり気持ち良くきていたので、デジタルと言われる打ち手であれば、リーチをしない理由が何もない局面だと思う。
だが、現状1番状態の良さそうな藤原プロの親番という事が気になり、慎重にヤミテンに構えた。
これが正解だったようで、10巡目までこぼれずツモれず。
少々焦りが出てきた11巡目に、板川プロからリーチが入り、現物を抜いた藤原プロから跳満を直撃することができた。
これで、理想的な逃げ展開に持ち込むことになった。
今回は、たまたまうまくいった例をあげたのだが、目に見えない流れを読もうとする以上は大切なところである。
好調者の親番で手が大きく仕上がってしまった時は、それ以外の親番の時よりも、ツモる確率は大きくダウンするという事を覚えておいてほしい。
●自分が3番目の状態(相手が一番悪い状態)
この場合も2番目の状態の時と戦術的には大差ないのだが、2番目の状態の時と違い展開的には少しずつ点棒が減ってくる我慢の時間が増える。
アガリの回数も、多くは期待出来ないので、少し打点を重視した序盤の手組みにする必要がある。
1番の勝負どころは、自分より状態が劣る者が親番を迎えた時だと思う。
この時はスピードを度外視して、配牌から見えるマックスの手役を目指してみたい。
ここでの注意点は、1番の不調者に仕掛けが入ったケースである。この仕掛けによって入ったテンパイはかなり強めに攻める。
従って、自分にテンパイが入った場合は、ヤミテンで充分な打点があっても迷わずリーチと打つべきであり、
逆に他のリーチを誘発した場合は、未練を残さずきっちりベタオリが得策である。
不調者の仕掛けによって、高い手が出来上がるケースは、皆さんもたくさん見てきているのではないだろか。
我慢していれば好調者もそのうち落ちてくるだろうと思って、ゆっくり構えてみたい。
守備型麻雀の守備力が1番発揮される状態なので、藤崎的にはかなり好きな状態である。
●自分が1番良い状態(相手がみんな悪い状態)
流れ重視の打ち手が目指す、目的地のような状態なのだが、実は守備型の打ち手の1番苦手な状態である。
誰かに先手を取られても、自分が行きたいと思う手格好であれば、その気持ちのままに真っ直ぐ行けばいい。
…と、頭ではわかっているものの、ちょっと身構えてしまう。
守備型の打ち手の条件反射のようなもので、何とかならないものかと自分でも思う。
こういう状態での打ち方は、瀬戸熊プロや朝武プロにいつか詳しく書いてもらおう。
こんなところでも藤崎は守備型である…。
ただ1つ注意点を。
状態がいいので振り込まないという考えは藤崎にはない。振り込んでも取り返せると思うタイプである。
しかし、出来れば振り込みは無い方がいい。
そこで藤崎流は、状態が上がってくるほどリーチの回数が減り、ヤミテンの回数が増えてくる。理由は2つ。
1つは、先月も書いたのだが、状態が良ければアガる回数も多くなる。
従って、1回のアガリでマックスの打点を求める必要がないこと。
それからもう1つが、相手とのめくりっこの勝負になった場合に、相手の待ちを自分の手牌が教えてくれるケースが多いということである。
13牌隠れているリーチの待ちなど、通常なかなか読めるものではないが、
自分の状態がいい時には、素直に自分がたくさん使い切っている待ちになっているケースが多い。
これが藤崎流「状態が良い時は、自分の手牌が相手の待ちを教えてくれる」である。
逆に、状態が悪い場合は、自分の手牌からワンチャンスになっている牌がよくあたる。皆さんも経験ありますよね。
デビューして間もない頃の、特別対局でこんなケースがあった。
一発裏ドラ有りルールの南2局34.000点持ちのトップ目の親番。9巡目。
ドラ
場にはが1枚切れでは生牌。ドラもないのでここはヤミテンに受けた。
10巡目に、南家の28.000持ちの2着目の清水香織プロからリーチがかかると、藤崎の最初のツモ。
場にはが1枚切られていて、自分から–は6枚見え。
さすがに切れる牌ではなかったので、スジでのトイツを落とした。
この日は最初からある程度好調だったので、何とかなるかなと思っていたのだが、次のツモでを引いてたったの2巡で両面のテンパイに変わった。
は1枚切れでは生牌。清水プロの現物待ちではなかったが、この–はかなり手応えがあった。
しかし、これでもさらにヤミテンに構えた。
危険牌を持って来てもオリる気は全くなかったが、好調だからこそ絶対に打ってはいけない牌があったからである。
皆さんおわかりですね。そう、ドラのと4枚目のである。
これが藤崎が言う「死んでも打たない」である。
結果は、2巡後4枚目のを持ってきて、
を切り、これで清水プロと2人テンパイ。清水プロのリーチはドラが暗刻の–待ちだった。
もちろん必ず当たる訳ではないが、相手の待ちが読めると思った場合は、いかに自分が有利な立場であってもリーチはかぶせるべきではないということである。
●自分が1番悪い状態(相手がみんないい状態)
これは先月書いた通りである。
どうせどう打ってもアガれないんでしょ、みたいな感じで気楽に「ツイてない時ほど手は高く」を実践してみてはいかがでしょう。
普通に打っても、ほとんどラスみたいな状態での「コツンと3着」が、きまった時は意外と気持ちいいですよ。
カテゴリ:上級
2012年07月19日
前回は、自分の状態を考えて打つという事だったが、今回は相手の状態に合わせて打つという事を考えて行きたい。
強い相手(ツイている相手)とは戦わず、弱い相手(ツイていない相手)とは全力で戦うというのが理想であるというお話。
タイトル戦の決勝や、トーナメント戦の場合はちょっと違うかもしれないが、麻雀というゲームは基本的には誰から貰っても点棒の価値は同じであると思う。
だったら、より勝てる可能性が高いところから点棒をいただこうではありませんか。
これぞ守備型、流れ読み麻雀の真髄といったところではなかろうか。
攻撃型の打ち手にしてみれば「楽して勝利はつかめない。自力で未来を切り開くべし」といった感じになりそうだが、
「楽して勝っても勝ちは勝ち」これが藤崎流である。
…これでは先輩方に怒られそうなので「なるべくリスクを減らして勝率をアップさせよう」と、ちょっと爽やか風にいっておこう。
しかし、爽やか風にいってみたところでやる事は結構えげつないので、性格的にちょっと…と思われる方にはおすすめしない。
まず、自分の状態は良くもないが、けして悪いわけではない。という普通の状態。
この場合は、対戦相手3人の中に、自分より状態がいい人と悪い人がいる事になる。
ではここで、同じメンバーで何回も打つ場合など、自分を含めて4人の状態ランキングを作ってみたい。
意識していれば、意外と予測出来ると思う。この状態ランキングが出来てしまえば、あとはやる事は簡単である。
●自分が2番目の状態(相手が一番いい状態)
この場合が、守備型のプレーヤーにとって1番打ち易い。
自分の手牌進行もある程度手なりで良く、1局1局にそれほど打点にこだわる必要がない。
大きなミスでもしない限り自然と点棒は増えてくるし、ツキを大幅に失うといった危険性も大きくない。
ただ、1番状態のいい人との真っ向勝負だけを避けていればいい。
1つだけ注意点があるとすれば、「東場と南場の親番で、跳満と倍満の親カブリしたよ!」なんて経験、皆さんもあると思う。
思い出して下さい。けして状態の良い時ではなかったはず。
裏を返せば、自分の状態が良い時は親カブリで大きな失点を食らう確率は高くないという事。
かなり前になるが十段戦の実戦譜から。
トータル2位までが勝ち上がり条件の中、全5回戦の3回戦目の東4局5巡目。
ドラ
ここまでトータルトップの藤原プロに、何とか食らい付き僅差のトータル2着目。
場にはが板川プロから1枚切られているだけで、とは1枚も切られていない。
この手をリーチして、例え安目であったとしてもツモって跳満の親カブリを藤原プロにさせられれば、
残りの半荘2回は、トータル3番手、4番手の前原プロと板川プロのターゲットはほぼ藤原プロとなり、
自分は楽な逃げの展開に持ち込める局面であった。
配牌もツモもかなり気持ち良くきていたので、デジタルと言われる打ち手であれば、リーチをしない理由が何もない局面だと思う。
だが、現状1番状態の良さそうな藤原プロの親番という事が気になり、慎重にヤミテンに構えた。
これが正解だったようで、10巡目までこぼれずツモれず。
少々焦りが出てきた11巡目に、板川プロからリーチが入り、現物を抜いた藤原プロから跳満を直撃することができた。
これで、理想的な逃げ展開に持ち込むことになった。
今回は、たまたまうまくいった例をあげたのだが、目に見えない流れを読もうとする以上は大切なところである。
好調者の親番で手が大きく仕上がってしまった時は、それ以外の親番の時よりも、ツモる確率は大きくダウンするという事を覚えておいてほしい。
●自分が3番目の状態(相手が一番悪い状態)
この場合も2番目の状態の時と戦術的には大差ないのだが、2番目の状態の時と違い展開的には少しずつ点棒が減ってくる我慢の時間が増える。
アガリの回数も、多くは期待出来ないので、少し打点を重視した序盤の手組みにする必要がある。
1番の勝負どころは、自分より状態が劣る者が親番を迎えた時だと思う。
この時はスピードを度外視して、配牌から見えるマックスの手役を目指してみたい。
ここでの注意点は、1番の不調者に仕掛けが入ったケースである。この仕掛けによって入ったテンパイはかなり強めに攻める。
従って、自分にテンパイが入った場合は、ヤミテンで充分な打点があっても迷わずリーチと打つべきであり、
逆に他のリーチを誘発した場合は、未練を残さずきっちりベタオリが得策である。
不調者の仕掛けによって、高い手が出来上がるケースは、皆さんもたくさん見てきているのではないだろか。
我慢していれば好調者もそのうち落ちてくるだろうと思って、ゆっくり構えてみたい。
守備型麻雀の守備力が1番発揮される状態なので、藤崎的にはかなり好きな状態である。
●自分が1番良い状態(相手がみんな悪い状態)
流れ重視の打ち手が目指す、目的地のような状態なのだが、実は守備型の打ち手の1番苦手な状態である。
誰かに先手を取られても、自分が行きたいと思う手格好であれば、その気持ちのままに真っ直ぐ行けばいい。
…と、頭ではわかっているものの、ちょっと身構えてしまう。
守備型の打ち手の条件反射のようなもので、何とかならないものかと自分でも思う。
こういう状態での打ち方は、瀬戸熊プロや朝武プロにいつか詳しく書いてもらおう。
こんなところでも藤崎は守備型である…。
ただ1つ注意点を。
状態がいいので振り込まないという考えは藤崎にはない。振り込んでも取り返せると思うタイプである。
しかし、出来れば振り込みは無い方がいい。
そこで藤崎流は、状態が上がってくるほどリーチの回数が減り、ヤミテンの回数が増えてくる。理由は2つ。
1つは、先月も書いたのだが、状態が良ければアガる回数も多くなる。
従って、1回のアガリでマックスの打点を求める必要がないこと。
それからもう1つが、相手とのめくりっこの勝負になった場合に、相手の待ちを自分の手牌が教えてくれるケースが多いということである。
13牌隠れているリーチの待ちなど、通常なかなか読めるものではないが、
自分の状態がいい時には、素直に自分がたくさん使い切っている待ちになっているケースが多い。
これが藤崎流「状態が良い時は、自分の手牌が相手の待ちを教えてくれる」である。
逆に、状態が悪い場合は、自分の手牌からワンチャンスになっている牌がよくあたる。皆さんも経験ありますよね。
デビューして間もない頃の、特別対局でこんなケースがあった。
一発裏ドラ有りルールの南2局34.000点持ちのトップ目の親番。9巡目。
ドラ
場にはが1枚切れでは生牌。ドラもないのでここはヤミテンに受けた。
10巡目に、南家の28.000持ちの2着目の清水香織プロからリーチがかかると、藤崎の最初のツモ。
場にはが1枚切られていて、自分から–は6枚見え。
さすがに切れる牌ではなかったので、スジでのトイツを落とした。
この日は最初からある程度好調だったので、何とかなるかなと思っていたのだが、次のツモでを引いてたったの2巡で両面のテンパイに変わった。
は1枚切れでは生牌。清水プロの現物待ちではなかったが、この–はかなり手応えがあった。
しかし、これでもさらにヤミテンに構えた。
危険牌を持って来てもオリる気は全くなかったが、好調だからこそ絶対に打ってはいけない牌があったからである。
皆さんおわかりですね。そう、ドラのと4枚目のである。
これが藤崎が言う「死んでも打たない」である。
結果は、2巡後4枚目のを持ってきて、
を切り、これで清水プロと2人テンパイ。清水プロのリーチはドラが暗刻の–待ちだった。
もちろん必ず当たる訳ではないが、相手の待ちが読めると思った場合は、いかに自分が有利な立場であってもリーチはかぶせるべきではないということである。
●自分が1番悪い状態(相手がみんないい状態)
これは先月書いた通りである。
どうせどう打ってもアガれないんでしょ、みたいな感じで気楽に「ツイてない時ほど手は高く」を実践してみてはいかがでしょう。
普通に打っても、ほとんどラスみたいな状態での「コツンと3着」が、きまった時は意外と気持ちいいですよ。
カテゴリ:上級
2012年07月16日
史上初のインターネット麻雀の頂点を決める戦い「インターネット麻雀日本選手権2012」
この予選が今年3月から始まり、
「雀龍門」=10名
「TAISEN」=2名
「桃色大戦ぱいろん」=6名
「ハンゲーム麻雀4」=8名
「ロン2」=6名
以上の各サイトから32名が勝ち上がりました。
大会詳細はこちら
そして長い本戦に入り、ベスト16、8、準決勝と戦い、遂に決勝の舞台を迎えました。
決勝戦はニコニコ動画で生中継され、もちろん対戦はネットでの対戦となりました。
左から 前原 雄大、佐々木 寿人、いちのせ@、ダンプ大橋
サイトは連盟公式の「ロン2」を使い、対局会場は4人がそれぞれパーテーションで仕切られたテーブル上で、
パソコンを操作するという状況のもとで行われました。
前原雄大 | ダンプ大橋 |
いちのせ@ | 佐々木寿人 |
決勝メンバーは、日本プロ麻雀連盟より、前原雄大、佐々木寿人、ダンプ大橋の3名と、
ハンゲーム「麻雀4」の予選を勝ち上がってきたユーザーのいちのせ@さん。
「チームがらくた」のメンバーである前原・佐々木両プロがいることと、
トーナメントの牌譜を見る限り、ユーザーのいちのせ@さんが鳴きを多用するタイプの打ち手である、という情報があったことから、
早い展開の試合になるのではないか、と予想されていましたが・・・。
1回戦が終わるころには、まず解説陣のいちのせ@さんに対する評価がかなり変わります。
門前重視で軽い仕掛けはせず、勝負手はリーチ。手役も意識しており、他家の仕掛けやリーチに対する対応も丁寧。これで本当に18歳なのか!と。
そして、東場だけで流局が5回、さらにアガリがすべて門前という、予想に反してかなり重い展開でスタートしたのです。
東2局1本場、プロ2人の先制リーチを受けた親のいちのせ@さんが、ドラドラ七対子の単騎をヤミテンにしているところから、
に待ちを替えて追いかけリーチ、寿人プロから12,000は12,300点を出アガリ。
東3局5本場、見ていて思わず声が出てしまうほど、前原プロらしいこのリーチ。
リーチ ドラ
このリーチに、親の寿人プロが一発でつかまります。
寿人プロはこのときピンフ三色のイーシャンテンだったので仕方のない放銃なのですが、
このリーチでをとらえられていないと、かなり違う展開になっていたのではないでしょうか。
そういう意味での、この「がらくたリーチ」の精度の高さは本当にすごい!の一言に尽きます。
そして迎えた東4局の親番。
前原プロの連荘が始まるか・・・と思われましたが、ダンププロのホンイツと寿人プロの本手リーチにはさまれ、
当たり牌でもあるドラのをつかんでまわり、親流れ。
しかし次局、親のダンププロの先制リーチに、
ドラ
この形で追いつき、リーチ一発ツモ。
2,000・3,900のアガリでトップ目に立ちます。
続く南2局、親のいちのせ@さんも負けじと、
ドラ
これで即リーチ。ツモったが裏ドラになり2,000オールで再びトップ目に。
南3局もリーチしてツモアガリさらに持ち点を増やします。
オーラス、寿人プロに大物手が入ります。
が3枚、が2枚切れているため単騎を選択し、リーチ。
しかしこのは1枚も残っていませんでした・・・。
2人テンパイで流局した1本場は、
ドラ
いひのせ@さんが、このヤミテンをしっかり前原プロから討ち取り50,000点オーバーのトップで終了。
長い長い予選を勝ち上がってきたネット雀士のレベルの高さを、同卓のプロ3人も感じていただろうと思います。
2回戦は、1回戦とは対照的に序盤から手がぶつかり合う乱打戦となりました。
東1局、まずは起親のダンププロが、
リーチ ドラ
を一発でツモり4,000オール。
1本場、再びダンププロにチャンス手が入ります。7巡目、
ドラ
ここにが入って三色ができあがり、ピンフもついてヤミテンでもをツモれば倍満という、高く美しい牌姿となりました。
しかし1巡後、
寿人プロのこのリーチに、を一発でつかんで5,200点の放銃。高めのは山に3枚眠っていました…。
東3局からはしばらく、前原プロの独壇場。
7,700
2,000・3,900
2,000・4,000
7,700
とリーチをかけてアガリ続け、持ち点を60,000点近くまで積み上げます。
そして南3局、さらなる加点を目指す南家の前原プロに6巡目テンパイが入ります。
ドラ
前巡、西家のダンププロが客風牌のを1鳴きしており、ドラのは切りづらいのですが、当然のようにリーチ。
そのときダンププロは、
ポン
この形で、当然のポンテンをかけます。
2巡後にをツモって3,000・6,000。
オーラス。
ドラ
親番の前原プロがこの形でリーチを打たないのは意外だったのですが、対局後に聞いたところ、
やはり前局にを鳴かれ跳満をツモられたのをふまえてのヤミテンだったとのこと。
1本場も、ダンププロのホンイツリーチと、いちのせ@さんのホンイツリーチにねばらずおりたのも、その流れがあったからなのでしょう。
3回戦も、前原プロが力強いアガリを連発。
南1局、、とポンしている親の寿人プロに、
ドラ
ここでドラ切りリーチでかぶせます。寿人プロも、
ポン ポン
このテンパイを入れ、この時点で–は1枚、、はなんと4枚残り。
しかし前原プロがツモ切ったを大明カンすると・・・
次の前原プロのツモが、。裏ドラが2枚のって跳満のアガリとなりました。
ダンププロも、南場の親番で満貫を2回出アガりし食い下がりますが、前原プロがまた大トップ。
3回戦終了時にはかなりポイントが離れてしまい、追う3人は、とにかく4回戦で前原プロをラスにしての大トップが必要となりました。
しかし、4回戦、先程までの力強さが嘘のように丁寧で繊細な麻雀を打つ前原プロは、原点をキープし、連も外しません。
最終5回戦は、3者ともに親でダブル役満を狙うしかない、という程の厳しい状況に・・・。
全員が大物手を狙いますが、成就せず、前原プロの圧勝という形で幕引きとなりました。
「圧勝」というのは、ポイント差のことだけではありません。
手牌も壁牌も、すべて見えているのではないか?と思えるほどの的確な状況判断、対応、勝負所とみた局での潔い押し。
実際に対峙しているわけではないのに、画面上でもその存在感はやはり圧倒的なものでした。
いくつかの牌姿と、私の拙い日本語ではそのすごさをうまく伝えることができずもどかしいのですが、
見ていて勉強になる部分、感動する箇所がきっとあると思うので、すべての牌譜をご覧になってください!
インターネット麻雀の競技人口は、今、驚くほどの勢いで増え、その増加は今後もしばらく衰えることはないでしょう。
インターネット麻雀のタイトル戦、というのは画期的で時代にあった試みだと思います。
その第1回目の大会である「インターネット麻雀日本選手権2012」では、主催の日本プロ麻雀連盟からの呼びかけに応じてくださった、
「雀龍門」「TAISEN」「ハンゲーム 麻雀4 」「桃色大戦ぱいろん」と、「ロン2」という5つのサイト上で予選が行われました。
今後は、より大きな大会になっていくと思うので、今回参加されなかった皆様も、第2回大会にはぜひ参加してみてください。
カテゴリ:対局番組レポート
2012年07月16日
史上初のインターネット麻雀の頂点を決める戦い「インターネット麻雀日本選手権2012」
この予選が今年3月から始まり、
「雀龍門」=10名
「TAISEN」=2名
「桃色大戦ぱいろん」=6名
「ハンゲーム麻雀4」=8名
「ロン2」=6名
以上の各サイトから32名が勝ち上がりました。
大会詳細はこちら
そして長い本戦に入り、ベスト16、8、準決勝と戦い、遂に決勝の舞台を迎えました。
決勝戦はニコニコ動画で生中継され、もちろん対戦はネットでの対戦となりました。
左から 前原 雄大、佐々木 寿人、いちのせ@、ダンプ大橋
サイトは連盟公式の「ロン2」を使い、対局会場は4人がそれぞれパーテーションで仕切られたテーブル上で、
パソコンを操作するという状況のもとで行われました。
前原雄大 | ダンプ大橋 |
いちのせ@ | 佐々木寿人 |
決勝メンバーは、日本プロ麻雀連盟より、前原雄大、佐々木寿人、ダンプ大橋の3名と、
ハンゲーム「麻雀4」の予選を勝ち上がってきたユーザーのいちのせ@さん。
「チームがらくた」のメンバーである前原・佐々木両プロがいることと、
トーナメントの牌譜を見る限り、ユーザーのいちのせ@さんが鳴きを多用するタイプの打ち手である、という情報があったことから、
早い展開の試合になるのではないか、と予想されていましたが・・・。
1回戦が終わるころには、まず解説陣のいちのせ@さんに対する評価がかなり変わります。
門前重視で軽い仕掛けはせず、勝負手はリーチ。手役も意識しており、他家の仕掛けやリーチに対する対応も丁寧。これで本当に18歳なのか!と。
そして、東場だけで流局が5回、さらにアガリがすべて門前という、予想に反してかなり重い展開でスタートしたのです。
東2局1本場、プロ2人の先制リーチを受けた親のいちのせ@さんが、ドラドラ七対子の単騎をヤミテンにしているところから、
に待ちを替えて追いかけリーチ、寿人プロから12,000は12,300点を出アガリ。
東3局5本場、見ていて思わず声が出てしまうほど、前原プロらしいこのリーチ。
リーチ ドラ
このリーチに、親の寿人プロが一発でつかまります。
寿人プロはこのときピンフ三色のイーシャンテンだったので仕方のない放銃なのですが、
このリーチでをとらえられていないと、かなり違う展開になっていたのではないでしょうか。
そういう意味での、この「がらくたリーチ」の精度の高さは本当にすごい!の一言に尽きます。
そして迎えた東4局の親番。
前原プロの連荘が始まるか・・・と思われましたが、ダンププロのホンイツと寿人プロの本手リーチにはさまれ、
当たり牌でもあるドラのをつかんでまわり、親流れ。
しかし次局、親のダンププロの先制リーチに、
ドラ
この形で追いつき、リーチ一発ツモ。
2,000・3,900のアガリでトップ目に立ちます。
続く南2局、親のいちのせ@さんも負けじと、
ドラ
これで即リーチ。ツモったが裏ドラになり2,000オールで再びトップ目に。
南3局もリーチしてツモアガリさらに持ち点を増やします。
オーラス、寿人プロに大物手が入ります。
が3枚、が2枚切れているため単騎を選択し、リーチ。
しかしこのは1枚も残っていませんでした・・・。
2人テンパイで流局した1本場は、
ドラ
いひのせ@さんが、このヤミテンをしっかり前原プロから討ち取り50,000点オーバーのトップで終了。
長い長い予選を勝ち上がってきたネット雀士のレベルの高さを、同卓のプロ3人も感じていただろうと思います。
2回戦は、1回戦とは対照的に序盤から手がぶつかり合う乱打戦となりました。
東1局、まずは起親のダンププロが、
リーチ ドラ
を一発でツモり4,000オール。
1本場、再びダンププロにチャンス手が入ります。7巡目、
ドラ
ここにが入って三色ができあがり、ピンフもついてヤミテンでもをツモれば倍満という、高く美しい牌姿となりました。
しかし1巡後、
寿人プロのこのリーチに、を一発でつかんで5,200点の放銃。高めのは山に3枚眠っていました…。
東3局からはしばらく、前原プロの独壇場。
7,700
2,000・3,900
2,000・4,000
7,700
とリーチをかけてアガリ続け、持ち点を60,000点近くまで積み上げます。
そして南3局、さらなる加点を目指す南家の前原プロに6巡目テンパイが入ります。
ドラ
前巡、西家のダンププロが客風牌のを1鳴きしており、ドラのは切りづらいのですが、当然のようにリーチ。
そのときダンププロは、
ポン
この形で、当然のポンテンをかけます。
2巡後にをツモって3,000・6,000。
オーラス。
ドラ
親番の前原プロがこの形でリーチを打たないのは意外だったのですが、対局後に聞いたところ、
やはり前局にを鳴かれ跳満をツモられたのをふまえてのヤミテンだったとのこと。
1本場も、ダンププロのホンイツリーチと、いちのせ@さんのホンイツリーチにねばらずおりたのも、その流れがあったからなのでしょう。
3回戦も、前原プロが力強いアガリを連発。
南1局、、とポンしている親の寿人プロに、
ドラ
ここでドラ切りリーチでかぶせます。寿人プロも、
ポン ポン
このテンパイを入れ、この時点で–は1枚、、はなんと4枚残り。
しかし前原プロがツモ切ったを大明カンすると・・・
次の前原プロのツモが、。裏ドラが2枚のって跳満のアガリとなりました。
ダンププロも、南場の親番で満貫を2回出アガりし食い下がりますが、前原プロがまた大トップ。
3回戦終了時にはかなりポイントが離れてしまい、追う3人は、とにかく4回戦で前原プロをラスにしての大トップが必要となりました。
しかし、4回戦、先程までの力強さが嘘のように丁寧で繊細な麻雀を打つ前原プロは、原点をキープし、連も外しません。
最終5回戦は、3者ともに親でダブル役満を狙うしかない、という程の厳しい状況に・・・。
全員が大物手を狙いますが、成就せず、前原プロの圧勝という形で幕引きとなりました。
「圧勝」というのは、ポイント差のことだけではありません。
手牌も壁牌も、すべて見えているのではないか?と思えるほどの的確な状況判断、対応、勝負所とみた局での潔い押し。
実際に対峙しているわけではないのに、画面上でもその存在感はやはり圧倒的なものでした。
いくつかの牌姿と、私の拙い日本語ではそのすごさをうまく伝えることができずもどかしいのですが、
見ていて勉強になる部分、感動する箇所がきっとあると思うので、すべての牌譜をご覧になってください!
インターネット麻雀の競技人口は、今、驚くほどの勢いで増え、その増加は今後もしばらく衰えることはないでしょう。
インターネット麻雀のタイトル戦、というのは画期的で時代にあった試みだと思います。
その第1回目の大会である「インターネット麻雀日本選手権2012」では、主催の日本プロ麻雀連盟からの呼びかけに応じてくださった、
「雀龍門」「TAISEN」「ハンゲーム 麻雀4 」「桃色大戦ぱいろん」と、「ロン2」という5つのサイト上で予選が行われました。
今後は、より大きな大会になっていくと思うので、今回参加されなかった皆様も、第2回大会にはぜひ参加してみてください。
カテゴリ:対局番組レポート