第88回『先を読む力』

うーむ。
この書いている中級講座なんですが、半年6回で1クールだと思っており、前回の更新でお疲れ様でした!
と、なると思っていたらまさかの続行。

現在3/31の23時。締切は3/31でございます。どうしてこうなった。

そんな前置きはさておいて、今回は先を読む力について書いていこうと思います。

将棋や囲碁でプロの棋士の方が、「○○手先まで読む」みたいな事をよく聞きます。
それじゃ麻雀において先を読むって何でしょうか。

下家は次にこれを切る。対面が次巡にツモアガって局が終わる。
そんなん読むのはちょっと無理です。
まぁ何を切るってのは特殊な状況下において限りなく正解を求める事は可能ですが。
終盤のトイツ落としなんかが当てはまりますね。

麻雀において先を読むというのは、今後の展開を予想するって事なんじゃないかと思っています。
序盤の捨て牌から、この人はこの局攻めてくるな、とか。
リーチに対して無筋を切る人がいたら、この局は出アガリで決着するかな、とか。

もっと細かく考えれば、この人放銃が続いて熱くなっている、とか。
なんかこの人あまり機嫌良くなさそう、とか。

こういった情報から、自分なりにそれじゃこの後進んでいったら、どうなるんだろうと考えてみると、
いざそういった状況になったとき、例え理不尽な出来事が目の前で起きたとしても、精神のブレを小さく保つ事ができるんじゃないでしょうか。

ちょっと変な例えですが、道を歩いていて、前を向いて歩いていたら自転車が横を通るのと、携帯を弄りながら歩いていて、自転車が横を通るのでは、自転車に対する心構えが大きく違いますよね。
今後起きるであろう出来事に対して、意識をしているのとしていないのでは、対応が変わります。

麻雀にも言えることで、国士っぽい捨て牌をしている相手に対して、何も考えずに危険牌を切るのと、国士の可能性を考えた上で切るのでは、結果放銃してしまったとしても、その後の精神的なダメージは前者後者では大きく異なるでしょう。

対人で争う競技やゲームにおいて、メンタルは非常に大きな役割を持ちます。
どんな上級者だったとしても、一度バランスを崩してしまえば、元に戻すのは非常に難しく、打たなくていい牌を打ってしまったり、打つべき牌が打てなくなってしまったり、自分の実力を全く発揮することができずに終わってしまう事となってしまうでしょう。

そうならない為にも、常に先の事を考えながら麻雀を打つというのは、非常に大事なのです。

それじゃ具体的にどうすれば。何をすればいいか。
当然の事ですが、まずは意識をすることです。

何も麻雀に限った事ではありません、日常生活の些細な出来事でもいいんです。
通勤時間帯の混んでいる駅で、向こうから人がきたからぶつからない様に前もって避けるとか。
空いている電車で、席に座る時も後に乗ってくる人を考えて1つ飛びになるよう座るとか。
※決して横に太いからじゃございません。先を読むトレーニングの一環です。
とはいっても、自分みたいな体格の人間は、そういう事に気を使うべきだと思いますよ。
ただでさえ、見た目でマイナスイメージ持たれやすいわけですから。

まぁまぁ脱線してしまいましたが、先を読むという事が、どういうことかおぼろげながら見えてきたでしょうか。

それでは次に、場面ごとの説明をしていきたいと思います。

まず、相手ですね。当然人が相手である以上、4人が4通りの考えを持っています。
何度も一緒に麻雀を打った事のある相手なら、この時点で何かしらの情報を手に入れる事ができるはずです。
攻めっ気のある相手ばかりなら、ツモアガリでの決着よりも放銃で決着することが多くなる。
放銃で決着することが多くなるのなら、自分からの放銃を避ければ点数を減らさずに済むかもしれない。

逆に、守備型が多ければ、1人のリーチに対して受けたりオリを選択する事が多くなり、結果、リーチ者の1人旅→ツモアガリで終局のケースが増え、自分のアガリがなければ徐々に点数が削られていくかもしれません。

対戦が始まる前に、こういった展開になるかもしれないということを考えておかないと、実際そういった展開となった時に、

「なんでこっちは良い手なのに脇で放銃しあうんだ」
「なんで毎局毎局ツモられて、悪い事していないのに点数が減るんだ」

と、ネガティブな感情を持ってしまうかもしれません。
実際はそういう展開が予想できていたのに、それに対する対処を怠ったが為の自業自得であるのにも関わらずです。

そういった事にならないよう、せめて相手がどういう打ち手か、ある程度理解できているのならば、対局中に起こる出来事を予め想像し、実際にそれが起きた時に、ネガティブな感情を持たない様に構えておくべきではないでしょうか。

自分は元々短気な性格なので、こういった心構えができていないと、すぐに崩れてしまうんですね。

それでも麻雀プロとなって十数年。
自分なりに努力をした結果、中々そういった短所的な部分を表に出すということはなくなったと思います。

麻雀は非常に理不尽なゲームです。
3面張、5面張がペンチャン、カンチャンに負ける事だってあるし、自分のアガリ牌が全て王牌の中にある事だってあります。

しかし、自分だけに理不尽な事が起こるわけではありません。
4者が4者とも同じ状況下の中で常に戦っているのです。

それでもツイていないとか、何で自分だけと思うのであれば、それはただのミスであるものを自分の都合によって捻じ曲げてしまっているに他ありません。

その瞬間は冷静な判断ができなくて、負けたことに対する原因を自分以外の何かに求めようとしていても、後になって考えれば、自分に原因があるという事がほとんどで、それを受け入れる事ができるか否かで、プレイヤーとしての成長が見込めるものだと思います。

自分が今、伸び悩んでいると考えている方は、ただ漠然と麻雀を打つのではなく、普段とは別の切り口で麻雀というものについて考えてみてはいかがでしょうか。

中級/第88回『先を読む力』

うーむ。
この書いている中級講座なんですが、半年6回で1クールだと思っており、前回の更新でお疲れ様でした!
と、なると思っていたらまさかの続行。
現在3/31の23時。締切は3/31でございます。どうしてこうなった。
そんな前置きはさておいて、今回は先を読む力について書いていこうと思います。
将棋や囲碁でプロの棋士の方が、「○○手先まで読む」みたいな事をよく聞きます。
それじゃ麻雀において先を読むって何でしょうか。
下家は次にこれを切る。対面が次巡にツモアガって局が終わる。
そんなん読むのはちょっと無理です。
まぁ何を切るってのは特殊な状況下において限りなく正解を求める事は可能ですが。
終盤のトイツ落としなんかが当てはまりますね。
麻雀において先を読むというのは、今後の展開を予想するって事なんじゃないかと思っています。
序盤の捨て牌から、この人はこの局攻めてくるな、とか。
リーチに対して無筋を切る人がいたら、この局は出アガリで決着するかな、とか。
もっと細かく考えれば、この人放銃が続いて熱くなっている、とか。
なんかこの人あまり機嫌良くなさそう、とか。
こういった情報から、自分なりにそれじゃこの後進んでいったら、どうなるんだろうと考えてみると、
いざそういった状況になったとき、例え理不尽な出来事が目の前で起きたとしても、精神のブレを小さく保つ事ができるんじゃないでしょうか。
ちょっと変な例えですが、道を歩いていて、前を向いて歩いていたら自転車が横を通るのと、携帯を弄りながら歩いていて、自転車が横を通るのでは、自転車に対する心構えが大きく違いますよね。
今後起きるであろう出来事に対して、意識をしているのとしていないのでは、対応が変わります。
麻雀にも言えることで、国士っぽい捨て牌をしている相手に対して、何も考えずに危険牌を切るのと、国士の可能性を考えた上で切るのでは、結果放銃してしまったとしても、その後の精神的なダメージは前者後者では大きく異なるでしょう。
対人で争う競技やゲームにおいて、メンタルは非常に大きな役割を持ちます。
どんな上級者だったとしても、一度バランスを崩してしまえば、元に戻すのは非常に難しく、打たなくていい牌を打ってしまったり、打つべき牌が打てなくなってしまったり、自分の実力を全く発揮することができずに終わってしまう事となってしまうでしょう。
そうならない為にも、常に先の事を考えながら麻雀を打つというのは、非常に大事なのです。
それじゃ具体的にどうすれば。何をすればいいか。
当然の事ですが、まずは意識をすることです。
何も麻雀に限った事ではありません、日常生活の些細な出来事でもいいんです。
通勤時間帯の混んでいる駅で、向こうから人がきたからぶつからない様に前もって避けるとか。
空いている電車で、席に座る時も後に乗ってくる人を考えて1つ飛びになるよう座るとか。
※決して横に太いからじゃございません。先を読むトレーニングの一環です。
とはいっても、自分みたいな体格の人間は、そういう事に気を使うべきだと思いますよ。
ただでさえ、見た目でマイナスイメージ持たれやすいわけですから。
まぁまぁ脱線してしまいましたが、先を読むという事が、どういうことかおぼろげながら見えてきたでしょうか。
それでは次に、場面ごとの説明をしていきたいと思います。
まず、相手ですね。当然人が相手である以上、4人が4通りの考えを持っています。
何度も一緒に麻雀を打った事のある相手なら、この時点で何かしらの情報を手に入れる事ができるはずです。
攻めっ気のある相手ばかりなら、ツモアガリでの決着よりも放銃で決着することが多くなる。
放銃で決着することが多くなるのなら、自分からの放銃を避ければ点数を減らさずに済むかもしれない。
逆に、守備型が多ければ、1人のリーチに対して受けたりオリを選択する事が多くなり、結果、リーチ者の1人旅→ツモアガリで終局のケースが増え、自分のアガリがなければ徐々に点数が削られていくかもしれません。
対戦が始まる前に、こういった展開になるかもしれないということを考えておかないと、実際そういった展開となった時に、
「なんでこっちは良い手なのに脇で放銃しあうんだ」
「なんで毎局毎局ツモられて、悪い事していないのに点数が減るんだ」
と、ネガティブな感情を持ってしまうかもしれません。
実際はそういう展開が予想できていたのに、それに対する対処を怠ったが為の自業自得であるのにも関わらずです。
そういった事にならないよう、せめて相手がどういう打ち手か、ある程度理解できているのならば、対局中に起こる出来事を予め想像し、実際にそれが起きた時に、ネガティブな感情を持たない様に構えておくべきではないでしょうか。
自分は元々短気な性格なので、こういった心構えができていないと、すぐに崩れてしまうんですね。
それでも麻雀プロとなって十数年。
自分なりに努力をした結果、中々そういった短所的な部分を表に出すということはなくなったと思います。
麻雀は非常に理不尽なゲームです。
3面張、5面張がペンチャン、カンチャンに負ける事だってあるし、自分のアガリ牌が全て王牌の中にある事だってあります。
しかし、自分だけに理不尽な事が起こるわけではありません。
4者が4者とも同じ状況下の中で常に戦っているのです。
それでもツイていないとか、何で自分だけと思うのであれば、それはただのミスであるものを自分の都合によって捻じ曲げてしまっているに他ありません。
その瞬間は冷静な判断ができなくて、負けたことに対する原因を自分以外の何かに求めようとしていても、後になって考えれば、自分に原因があるという事がほとんどで、それを受け入れる事ができるか否かで、プレイヤーとしての成長が見込めるものだと思います。
自分が今、伸び悩んでいると考えている方は、ただ漠然と麻雀を打つのではなく、普段とは別の切り口で麻雀というものについて考えてみてはいかがでしょうか。

第4期宇都宮リーグ準決勝・決勝レポート

年度末のビッグタイトル「グランプリMAX」も終わり、各選手が新しいシーズンに向けて着々と準備を進めていることでしょう。

しかし、北関東ではまだ終わっていません。第4期宇都宮リーグ準決勝、決勝戦です。

今期の準決勝も前回に引き続き見所の多いメンバーとなりました。

では早速予選通過順に選手を紹介していきましょう。

1位通過
後藤隆プロ
先日高崎で行われたプロアマリーグで優勝し勢いに乗る。
まだ高崎、宇都宮と両方のリーグを制した者はいない。この勢いで押しきれるか?

2位通過
古城裕紀さん(一般)
今回は会社の同好会で予選会を行い、そこで優勝しての参加。
初参戦でアマチュア1位はお見事。雀風はスピード重視。

3位通過
黒木聡太さん(一般)
前回に引き続き予選通過。前回準決勝敗退の雪辱なるか。最高成績は第1期の準優勝。

4位通過
小林正和さん(一般)
準決勝は初めて。最強戦2013ではブルードラゴン宇都宮の代表にもなっており雀力はメンバーでもトップクラス。

5位通過
久保公男プロ
「楽しくなければ麻雀じゃない」をモットーに、どんな状況でもひたすら麻雀を楽しむ。
宇都宮リーグ準決勝は初めて。

6位通過
清水香織プロ
言わずと知れた、第27期王位。女流タイトルも多数。
セメントクイーンと言われるその実力を見せつけられるか。

7位通過
吉田幸雄プロ
北関東支部長。第2期、3期準優勝。今度こそ・・

9位通過
桧山拓さん(一般)
第2期、3期王者が、アマチュア4位で今回も予選通過。3連覇なるか。

ちなみに自分は予選8位だったのですが、プロは4人までという規定なので残念ながら敗退でした。

準決勝の組み合わせは
A卓
古城さん×小林さん×久保プロ×吉田プロ

B卓
黒木さん×桧山さん×後藤プロ×清水プロ

そしてこの準決勝から各卓接戦となりました。

A卓は2回戦終わって
古城さん+43.8P
吉田プロ+10.9P
小林さん▲21.9P
久保プロ▲32.8P

そして最終的のオーラスの持ち点は
古城さん21,200
吉田プロ19,600
小林さん36,700
久保プロ42,500

追いかける小林さんと久保プロは、それぞれ2位の吉田プロとは3.7ポイント、4.8ポイント差と接戦なのだが、アガリには少し条件がある。オーラスの親は古城さんなので勝負は1局。

小林さんは3,900以上を久保プロから吉田プロからは2,000以上、古城さんからは6,400以上。
ツモならば8,00・1,600以上。

久保プロは、吉田プロからは2,600以上、小林さんからは5,200以上、古城さんからは12,000以上。
ツモならば1,000・2,000以上。

プロ試験に出てきそうな複雑な条件ですね。
自分でもその立場にいたら何度も確認してしまいそうです。

しかし、2人ともものの数分で条件を把握しオーラスが始まりました。

そして小林さんがリーチ。役はメンタンピン。古城さんから出るも見逃してツモにかけます。
そこに、アガれば通過の吉田プロが追いつきドラまで切って押します。

軍配は吉田プロ、見事にアガって逃げきりました。

B卓もオーラスは大接戦。

ラス前に跳満をツモった黒木さんは、オーラス親番でノーテンとふせればOK。

2番手は後藤プロ、追いかける清水プロは後藤プロと4.2ポイント差、しかし最終戦は100点差の2着につけているのでアガればOK。
桧山さんも跳満以上なら通過でした。

こちらの決着も、後藤プロが自力でアガリきって逃げきりとなりました。

そして15分ほどの休憩のあと、決勝戦がスタートしました。

1回戦(吉田、黒木、古城、後藤)

吉田プロが七対子1シャンテンからダブ東をポンしてメンツ手に移行。
これが功を奏しまずは1,000オール。

そして1本場、黒木さんが6巡目に待ちごろの九万単騎リーチ。
すると親の吉田プロが、ツモ切りで追いかけリーチ。
その手牌がこれ。

一筒二筒三筒六筒七筒八筒九筒九筒発発中中中  ドラ発

2人の待ちは山に九万が3枚、九筒発は1枚ずつ。
この勝負は、黒木さんが九筒を掴んで吉田プロに軍配。安目だが18,000の大きなアガリ。

この後、黒木さんは吉田プロから8,000点をアガリ返し失点を取り返すも、吉田プロが逃げ切ってトップをもぎとりました。

1回戦終了時
吉田+15.8P 古城+10.2P  後藤▲6.5P  黒木▲19.5P

2回戦
吉田、後藤の両プロがアガリを重ねワンツーフィニッシュ。
ここでもトップの吉田プロ、悲願の優勝に大きく前進。

2回戦成績
吉田+21.4P  後藤+15.2P  古城▲15.6P  黒木▲21.0P

2回戦終了時
吉田+37.2P 後藤+8.7P 古城▲5.4P 黒木▲40.5P

3回戦
この半荘は後藤プロが主導権を握り常にリードを保ちます。
3人も食らいついていきますが、後藤プロ脅かすには至らず。
しかし、吉田プロも辛うじて浮きをキープし最終戦での勝負となります。

3回戦成績
後藤+19.3P  吉田+4.8P  古城▲4.9P  黒木▲19.2P

3回戦終了時
吉田+42.0P 後藤+28.0P  古城▲10.3P  黒木59.7P

最終戦
この最終戦は、一般選手の2人が意地をみせます。
東場は大きな点棒の移動もなく小場で進んでいきます。

そして南場で大きく点棒が動きました。
南1局、まずは古城さん。中張牌を2つポンしてテンパイ。

今までスピードを重視してきた古城さん。
仕掛けを入れた時の平均打点も低く、遠い仕掛けも見せてきました。
同卓者もさほど高い手だと思っていなかったでしょう。しかし、この局は本手が炸裂。
ドラ暗刻を隠してのタンヤオトイトイドラ3。これに飛び込んでしまったのは後藤プロ。
2番手追走の親番であったため仕方ないが、ガックリきたでしょう。

会社の同好会メンバーで一緒にリーグ戦に参加し、応援にかけつけた桝井さん、堰合さんも期待したでしょう。
その期待に応えるべく、古城さんは50,000点オーバーのトップ目にたちます。
この時点で先頭を走る吉田プロとの差は、約10ポイントまで詰め寄ります。

しかし南2局の親が流れ、南3局は黒木さんの時間。

南3局7巡目

五索五索三筒五筒七筒七筒八筒八筒九筒九筒南南発発  ドラ八筒

ここから打五索でテンパイとらず。
とりあえず三筒五筒を打って9,600のテンパイを取る人も多いと思います。
これは僕個人の意見になってしまいますが、この一打がすごく気に入ってます。
後日、黒木さんにこの時の心境を聞いてみました。

すると、自分の置かれた状況、相手の心理まで考えての選択だったこと、ツモり易さや打点のことまで計算に入れていたことが伝わってきました。

この局の結果からいうと、この数巡後に後藤プロからこんなリーチ。

六万七万八万一索二索三索四索五索六索七索八索九索八筒  リーチ

そしてリーチ後に発をポンして後藤プロからカン四筒での12,000。
最高のツモアガリとまではいかなかったものの、充分なアガリをモノにしました。
そして、その勢いのままこの半荘トップ目の古城さんをも抜き去ります。

これで崩れてしまった後藤プロはほぼ圏外へ。
黒木さんも4本場まで積み最後方から怒濤の追い上げを見せてくれました。

しかし最後は、吉田プロが逃げ切ってゴールイン。悲願の初優勝となりました。

最終戦成績
黒木+51.9P  古城+20.7P  吉田▲23.4P  後藤▲49.2P

最終結果
吉田+18.6P  古城+10.4P  黒木▲7.8P  後藤▲21.2P

優勝:吉田幸雄プロ

「3連続2着ってわけにはいかないからね。気合いで勝ちにいきました。」

実際に一番ホッとしたのは吉田プロだったでしょう。
最終戦の2人の追い上げには焦りも少しあったようです。

準優勝:古城裕紀さん

対局後にいろいろ話をさせてもらったが、やはり本人もスピードを意識し、相手に対応させることもしっかり計算に入れて打っているようでした。

3位:黒木聡太さん

3連続ラスからの追い上げは見事でした。
そしてあの打五索。結果はどうあれ、僕は内容に100点満点をつけたいです。

4位:後藤隆プロ

どんな状況に置いても顔にも出さずブレない摸打。
僕も出来るようになりたいし、いろんな人のお手本だと思っています。

今回は観戦記者として会場にいましたが、次の機会は自分が書かれる立場になりたいものですね。
今度こそ・・

来期リーグ戦より会場が変更となり、新たにリーグ戦を開幕します。

第1期 両毛カップ太田リーグ
会場:MAhjongCAfeNoAh
住所:群馬県邑楽郡大泉町朝日2-32-13  0276-55-2558  mAhjongcAfenoAh@gmAil.com

お問い合わせは上記店舗までお願いします。

それでは皆様、これから来る暑い夏に向け熱い闘牌をしましょう!

北関東プロリーグ レポート/第4期宇都宮リーグ準決勝・決勝レポート

年度末のビッグタイトル「グランプリMAX」も終わり、各選手が新しいシーズンに向けて着々と準備を進めていることでしょう。
しかし、北関東ではまだ終わっていません。第4期宇都宮リーグ準決勝、決勝戦です。
今期の準決勝も前回に引き続き見所の多いメンバーとなりました。
では早速予選通過順に選手を紹介していきましょう。
1位通過
後藤隆プロ
先日高崎で行われたプロアマリーグで優勝し勢いに乗る。
まだ高崎、宇都宮と両方のリーグを制した者はいない。この勢いで押しきれるか?
2位通過
古城裕紀さん(一般)
今回は会社の同好会で予選会を行い、そこで優勝しての参加。
初参戦でアマチュア1位はお見事。雀風はスピード重視。
3位通過
黒木聡太さん(一般)
前回に引き続き予選通過。前回準決勝敗退の雪辱なるか。最高成績は第1期の準優勝。
4位通過
小林正和さん(一般)
準決勝は初めて。最強戦2013ではブルードラゴン宇都宮の代表にもなっており雀力はメンバーでもトップクラス。
5位通過
久保公男プロ
「楽しくなければ麻雀じゃない」をモットーに、どんな状況でもひたすら麻雀を楽しむ。
宇都宮リーグ準決勝は初めて。
6位通過
清水香織プロ
言わずと知れた、第27期王位。女流タイトルも多数。
セメントクイーンと言われるその実力を見せつけられるか。
7位通過
吉田幸雄プロ
北関東支部長。第2期、3期準優勝。今度こそ・・
9位通過
桧山拓さん(一般)
第2期、3期王者が、アマチュア4位で今回も予選通過。3連覇なるか。
ちなみに自分は予選8位だったのですが、プロは4人までという規定なので残念ながら敗退でした。
準決勝の組み合わせは
A卓
古城さん×小林さん×久保プロ×吉田プロ
B卓
黒木さん×桧山さん×後藤プロ×清水プロ
そしてこの準決勝から各卓接戦となりました。
A卓は2回戦終わって
古城さん+43.8P
吉田プロ+10.9P
小林さん▲21.9P
久保プロ▲32.8P
そして最終的のオーラスの持ち点は
古城さん21,200
吉田プロ19,600
小林さん36,700
久保プロ42,500
追いかける小林さんと久保プロは、それぞれ2位の吉田プロとは3.7ポイント、4.8ポイント差と接戦なのだが、アガリには少し条件がある。オーラスの親は古城さんなので勝負は1局。
小林さんは3,900以上を久保プロから吉田プロからは2,000以上、古城さんからは6,400以上。
ツモならば8,00・1,600以上。
久保プロは、吉田プロからは2,600以上、小林さんからは5,200以上、古城さんからは12,000以上。
ツモならば1,000・2,000以上。
プロ試験に出てきそうな複雑な条件ですね。
自分でもその立場にいたら何度も確認してしまいそうです。
しかし、2人ともものの数分で条件を把握しオーラスが始まりました。
そして小林さんがリーチ。役はメンタンピン。古城さんから出るも見逃してツモにかけます。
そこに、アガれば通過の吉田プロが追いつきドラまで切って押します。
軍配は吉田プロ、見事にアガって逃げきりました。
B卓もオーラスは大接戦。
ラス前に跳満をツモった黒木さんは、オーラス親番でノーテンとふせればOK。
2番手は後藤プロ、追いかける清水プロは後藤プロと4.2ポイント差、しかし最終戦は100点差の2着につけているのでアガればOK。
桧山さんも跳満以上なら通過でした。
こちらの決着も、後藤プロが自力でアガリきって逃げきりとなりました。
そして15分ほどの休憩のあと、決勝戦がスタートしました。
1回戦(吉田、黒木、古城、後藤)
吉田プロが七対子1シャンテンからダブ東をポンしてメンツ手に移行。
これが功を奏しまずは1,000オール。
そして1本場、黒木さんが6巡目に待ちごろの九万単騎リーチ。
すると親の吉田プロが、ツモ切りで追いかけリーチ。
その手牌がこれ。
一筒二筒三筒六筒七筒八筒九筒九筒発発中中中  ドラ発
2人の待ちは山に九万が3枚、九筒発は1枚ずつ。
この勝負は、黒木さんが九筒を掴んで吉田プロに軍配。安目だが18,000の大きなアガリ。
この後、黒木さんは吉田プロから8,000点をアガリ返し失点を取り返すも、吉田プロが逃げ切ってトップをもぎとりました。
1回戦終了時
吉田+15.8P 古城+10.2P  後藤▲6.5P  黒木▲19.5P
2回戦
吉田、後藤の両プロがアガリを重ねワンツーフィニッシュ。
ここでもトップの吉田プロ、悲願の優勝に大きく前進。
2回戦成績
吉田+21.4P  後藤+15.2P  古城▲15.6P  黒木▲21.0P
2回戦終了時
吉田+37.2P 後藤+8.7P 古城▲5.4P 黒木▲40.5P
3回戦
この半荘は後藤プロが主導権を握り常にリードを保ちます。
3人も食らいついていきますが、後藤プロ脅かすには至らず。
しかし、吉田プロも辛うじて浮きをキープし最終戦での勝負となります。
3回戦成績
後藤+19.3P  吉田+4.8P  古城▲4.9P  黒木▲19.2P
3回戦終了時
吉田+42.0P 後藤+28.0P  古城▲10.3P  黒木59.7P
最終戦
この最終戦は、一般選手の2人が意地をみせます。
東場は大きな点棒の移動もなく小場で進んでいきます。
そして南場で大きく点棒が動きました。
南1局、まずは古城さん。中張牌を2つポンしてテンパイ。
今までスピードを重視してきた古城さん。
仕掛けを入れた時の平均打点も低く、遠い仕掛けも見せてきました。
同卓者もさほど高い手だと思っていなかったでしょう。しかし、この局は本手が炸裂。
ドラ暗刻を隠してのタンヤオトイトイドラ3。これに飛び込んでしまったのは後藤プロ。
2番手追走の親番であったため仕方ないが、ガックリきたでしょう。
会社の同好会メンバーで一緒にリーグ戦に参加し、応援にかけつけた桝井さん、堰合さんも期待したでしょう。
その期待に応えるべく、古城さんは50,000点オーバーのトップ目にたちます。
この時点で先頭を走る吉田プロとの差は、約10ポイントまで詰め寄ります。
しかし南2局の親が流れ、南3局は黒木さんの時間。
南3局7巡目
五索五索三筒五筒七筒七筒八筒八筒九筒九筒南南発発  ドラ八筒
ここから打五索でテンパイとらず。
とりあえず三筒五筒を打って9,600のテンパイを取る人も多いと思います。
これは僕個人の意見になってしまいますが、この一打がすごく気に入ってます。
後日、黒木さんにこの時の心境を聞いてみました。
すると、自分の置かれた状況、相手の心理まで考えての選択だったこと、ツモり易さや打点のことまで計算に入れていたことが伝わってきました。
この局の結果からいうと、この数巡後に後藤プロからこんなリーチ。
六万七万八万一索二索三索四索五索六索七索八索九索八筒  リーチ
そしてリーチ後に発をポンして後藤プロからカン四筒での12,000。
最高のツモアガリとまではいかなかったものの、充分なアガリをモノにしました。
そして、その勢いのままこの半荘トップ目の古城さんをも抜き去ります。
これで崩れてしまった後藤プロはほぼ圏外へ。
黒木さんも4本場まで積み最後方から怒濤の追い上げを見せてくれました。
しかし最後は、吉田プロが逃げ切ってゴールイン。悲願の初優勝となりました。
最終戦成績
黒木+51.9P  古城+20.7P  吉田▲23.4P  後藤▲49.2P
最終結果
吉田+18.6P  古城+10.4P  黒木▲7.8P  後藤▲21.2P
優勝:吉田幸雄プロ
「3連続2着ってわけにはいかないからね。気合いで勝ちにいきました。」
実際に一番ホッとしたのは吉田プロだったでしょう。
最終戦の2人の追い上げには焦りも少しあったようです。
準優勝:古城裕紀さん
対局後にいろいろ話をさせてもらったが、やはり本人もスピードを意識し、相手に対応させることもしっかり計算に入れて打っているようでした。
3位:黒木聡太さん
3連続ラスからの追い上げは見事でした。
そしてあの打五索。結果はどうあれ、僕は内容に100点満点をつけたいです。
4位:後藤隆プロ
どんな状況に置いても顔にも出さずブレない摸打。
僕も出来るようになりたいし、いろんな人のお手本だと思っています。
今回は観戦記者として会場にいましたが、次の機会は自分が書かれる立場になりたいものですね。
今度こそ・・
来期リーグ戦より会場が変更となり、新たにリーグ戦を開幕します。
第1期 両毛カップ太田リーグ
会場:MAhjongCAfeNoAh
住所:群馬県邑楽郡大泉町朝日2-32-13  0276-55-2558  mAhjongcAfenoAh@gmAil.com
お問い合わせは上記店舗までお願いします。
それでは皆様、これから来る暑い夏に向け熱い闘牌をしましょう!

第21期東北天翔位決定戦レポート

東北天翔位決勝戦全8回戦

決勝戦のメンバーは、リーグ戦1位:佐藤大介、2位:皆川直毅、3位:遠藤昭太、4位:渡部稔の4名。
佐藤と遠藤は、東北天翔位優勝経験者。皆川はここ数年安定感があり、2度目の決勝進出。
渡部は初めての決勝戦でどう戦うかが見所。

1回戦
東1局を皆川が300・500をアガリ東2局に

四万五万六万七万八万九万五索六索二筒三筒四筒西西  リーチ  ドラ四万

五万を入れて、気持ちよく5巡目リーチ。
2巡後、北家の渡部から、追っかけリーチが入る。すぐ皆川が五筒をつかみ渡部に8,000点 放銃。
皆川にしたら、まだ1回戦なので、焦りはないだろうが、あまり自分の状態は良くないなと思っただろう。
そして爆発力のある遠藤に手がはいる。

東4局、東家

一筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒  ポン白白白  ポン発発発  ツモ二筒

南2局にも、リーチ・ツモ・三色の2,000・3,900。

南4局

五索五索発発発中中  ポン南南南  ポン白白白

流局したが、安めで倍満の手…。
1回戦は皆川の1人沈みで終わった。

2回戦
小場の展開だったが、渡部の放銃が多く1人沈みになる。
遠藤が連続トップとなり好発進となった。

3回戦
更に小場な展開だった。これまで、手が入っていない皆川が南場の親で粘り、なんとか2着。
ただ、最後に遠藤に1,000点放銃して、遠藤にトップをとられてしまう。これで遠藤の3連勝になった。

3回戦終了時の成績
遠藤+42.8P  佐藤+0.1P  渡部▲22.1P  皆川▲22.8P

4回戦
そろそろ遠藤を沈めないと3人がキツくなるところで皆川に手が入る。
メンホン・ツモの4,000オールなど、オーラスをトップ目。
まだまだ点数を上乗せすべく、ドラ3の手でリーチ。それに対し、真っ直ぐ押す佐藤。
遠藤が自分で1枚切っている南を切ると佐藤から「ロン」の声。

一万九万一索九索一筒九筒九筒東西北白発中  ロン南

国士無双だった。遠藤は箱下になり、トータルトップも佐藤になった。
しかし、遠藤もトータル+1.8Pでまだまだわからない。残り4回あれば逆転可能の点差だ。

だが、局を支配しているのは佐藤だった。軽く局を流し、誰にも佐藤を止められない。

結果、4回戦から8回戦まで5連勝をする。圧倒的な強さで完勝だった。
2位の皆川も我慢しながらノートップでプラスにしているところはさすが。
遠藤も麻雀の怖さを学んだ決勝戦だったと思う。
あの国士無双さえ回避できていれば、優勝の行方はわからなかったと思う。
渡部にいいところがあまりなかったが、来期また頑張ってほしい。いい経験になったと思う。

佐藤プロおめでとうございます。強かったです。

佐藤 +128.5P
皆川 + 10.5P
遠藤 ▲ 47.9P
渡部 ▲ 93.1P

東北プロリーグ レポート/第21期東北天翔位決定戦レポート

東北天翔位決勝戦全8回戦
決勝戦のメンバーは、リーグ戦1位:佐藤大介、2位:皆川直毅、3位:遠藤昭太、4位:渡部稔の4名。
佐藤と遠藤は、東北天翔位優勝経験者。皆川はここ数年安定感があり、2度目の決勝進出。
渡部は初めての決勝戦でどう戦うかが見所。
1回戦
東1局を皆川が300・500をアガリ東2局に
四万五万六万七万八万九万五索六索二筒三筒四筒西西  リーチ  ドラ四万
五万を入れて、気持ちよく5巡目リーチ。
2巡後、北家の渡部から、追っかけリーチが入る。すぐ皆川が五筒をつかみ渡部に8,000点 放銃。
皆川にしたら、まだ1回戦なので、焦りはないだろうが、あまり自分の状態は良くないなと思っただろう。
そして爆発力のある遠藤に手がはいる。
東4局、東家
一筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒  ポン白白白  ポン発発発  ツモ二筒
南2局にも、リーチ・ツモ・三色の2,000・3,900。
南4局
五索五索発発発中中  ポン南南南  ポン白白白
流局したが、安めで倍満の手…。
1回戦は皆川の1人沈みで終わった。
2回戦
小場の展開だったが、渡部の放銃が多く1人沈みになる。
遠藤が連続トップとなり好発進となった。
3回戦
更に小場な展開だった。これまで、手が入っていない皆川が南場の親で粘り、なんとか2着。
ただ、最後に遠藤に1,000点放銃して、遠藤にトップをとられてしまう。これで遠藤の3連勝になった。
3回戦終了時の成績
遠藤+42.8P  佐藤+0.1P  渡部▲22.1P  皆川▲22.8P
4回戦
そろそろ遠藤を沈めないと3人がキツくなるところで皆川に手が入る。
メンホン・ツモの4,000オールなど、オーラスをトップ目。
まだまだ点数を上乗せすべく、ドラ3の手でリーチ。それに対し、真っ直ぐ押す佐藤。
遠藤が自分で1枚切っている南を切ると佐藤から「ロン」の声。
一万九万一索九索一筒九筒九筒東西北白発中  ロン南
国士無双だった。遠藤は箱下になり、トータルトップも佐藤になった。
しかし、遠藤もトータル+1.8Pでまだまだわからない。残り4回あれば逆転可能の点差だ。
だが、局を支配しているのは佐藤だった。軽く局を流し、誰にも佐藤を止められない。
結果、4回戦から8回戦まで5連勝をする。圧倒的な強さで完勝だった。
2位の皆川も我慢しながらノートップでプラスにしているところはさすが。
遠藤も麻雀の怖さを学んだ決勝戦だったと思う。
あの国士無双さえ回避できていれば、優勝の行方はわからなかったと思う。
渡部にいいところがあまりなかったが、来期また頑張ってほしい。いい経験になったと思う。
佐藤プロおめでとうございます。強かったです。
佐藤 +128.5P
皆川 + 10.5P
遠藤 ▲ 47.9P
渡部 ▲ 93.1P

第21期東北天翔位決定戦レポート

第21期東北天翔位決定戦レポート

執筆:青木武

東北天翔位決勝戦全8回戦

決勝戦のメンバーはリーグ戦1位 佐藤 大介 2位 皆川 直毅 3位 遠藤 昭太 4位 渡部 稔の4名

 佐藤と遠藤は東北天翔位優勝経験者 皆川はここ数年安定感があり、二度目の決勝進出 渡部は初めての決勝戦でどう戦うかが見所。

一回戦
東1局を皆川が300・500をあがり東2局に
四万五万六万七万八万九万五索六索二筒三筒四筒西西  ドラ四万
五万を入れて、気持ちよく五巡目リーチ。二巡後、北家の渡部から、追っかけリーチが入る。すぐ皆川が五筒をつかみ渡部に8000点 放銃。
皆川にしたら、まだ一回戦なので、焦りはないだろうが、あまり自分の状態は良くないなと思っただろう。
そして爆発力のある遠藤に手がはいる。
東四局 東家
一筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒  ポン白白白  ポン発発発  ツモ二筒
南二局にも 立直・自摸・三色の2000・3900
南四局
五索五索発発発中中  ポン南南南  ポン白白白
流局したが、安めで倍満の手…。
一回戦は皆川の一人沈みで終わった。

二回戦
小場の展開だったが渡部の放銃が多く渡部の一人沈みになる。遠藤が連続トップとなり、好発進した。

三回戦
更に小場な展開だった。これまで、手が入っていない皆川が南場の親で粘り、なんとか2着。ただ、最後に遠藤に1000点放銃して遠藤にトップをとられてしまう。これで遠藤の三連勝になった。

三回戦終了時の成績
遠藤 +42,8 佐藤 +0,1 渡部 ▲22,1 皆川 ▲22,8

四回戦
そろそろ遠藤を沈めないと三人がキツくなるところで皆川に手が入る。メンホン・ツモの4000オールなど、オーラスをトップ目。
まだまだ点数を上乗せすべく、ドラ3の手でリーチ。それに対し、真っ直ぐ押す佐藤。遠藤が自分で一枚切っている南を切ると佐藤から「ロン」の声。
一万九万一索九索一筒九筒九筒東西北白発中
国士無双だった。遠藤は箱下になり、トータルトップも佐藤になった。しかし、遠藤もトータル+1,8でまだまだわからない。残り4回あれば逆転可能の点差だ。

だが局を支配しているのは佐藤だった。軽く局を流し、誰にも佐藤を止められない。

結果、四回戦から八回戦まで五連勝をする。圧倒的な強さで完勝だった。2位の皆川も我慢しながらノートップでプラスにしているところはさすが。遠藤も麻雀の怖さを学んだ決勝戦だったと思う。あの国士無双さえ回避できていれば優勝の行方はわからなかったと思う。渡部にいいところがあまりなかったが、来期また頑張ってほしい。いい経験になったと思う。
佐藤プロおめでとうございます。強かったです。

佐藤 +128,5
皆川 + 10,5
遠藤 ▲ 47,9
渡部 ▲ 93,1

名前 佐藤 大介 皆川 直毅 遠藤 昭太 渡部 稔
1回戦 2.8 ▲ 17.6 9.3 4.5
順位点 1.0 ▲ 12.0 8.0 3.0
3.8 ▲ 29.6 17.3 7.5
2回戦 3.0 0.9 7.8 ▲ 12.7
順位点 3.0 1.0 8.0 ▲ 12.0
6.0 1.9 15.8 ▲ 24.7
小計 9.8 ▲ 27.7 33.1 ▲ 17.2
3回戦 ▲ 1.7 0.9 1.7 ▲ 0.9
順位点 ▲ 8.0 4.0 8.0 ▲ 4.0
▲ 9.7 4.9 9.7 ▲ 4.9
小計 0.1 ▲ 22.8 42.8 ▲ 22.1
4回戦 29.1 17.5 ▲ 33.0 ▲ 13.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
37.1 21.5 ▲ 41.0 ▲ 17.6
小計 37.2 ▲ 1.3 1.8 ▲ 39.7
5回戦 9.4 0.6 ▲ 1.8 ▲ 8.2
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
17.4 4.6 ▲ 5.8 ▲ 16.2
小計 54.6 3.3 ▲ 4.0 ▲ 55.9
6回戦 23.4 12.2 ▲ 14.3 ▲ 21.3
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
31.4 16.2 ▲ 18.3 ▲ 29.3
小計 86.0 19.5 ▲ 22.3 ▲ 85.2
7回戦 4.6 ▲ 5.4 ▲ 0.9 1.7
順位点 8.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 4.0
12.6 ▲ 13.4 ▲ 4.9 5.7
小計 98.6 6.1 ▲ 27.2 ▲ 79.5
8回戦 21.9 0.4 ▲ 12.7 ▲ 9.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
29.9 4.4 ▲ 20.7 ▲ 13.6
合計 128.5 10.5 ▲ 47.9 ▲ 93.1

東北プロリーグ レポート/第21期東北天翔位決定戦レポート

第21期東北天翔位決定戦レポート
執筆:青木武
東北天翔位決勝戦全8回戦
決勝戦のメンバーはリーグ戦1位 佐藤 大介 2位 皆川 直毅 3位 遠藤 昭太 4位 渡部 稔の4名
 佐藤と遠藤は東北天翔位優勝経験者 皆川はここ数年安定感があり、二度目の決勝進出 渡部は初めての決勝戦でどう戦うかが見所。
一回戦
東1局を皆川が300・500をあがり東2局に
四万五万六万七万八万九万五索六索二筒三筒四筒西西  ドラ四万
五万を入れて、気持ちよく五巡目リーチ。二巡後、北家の渡部から、追っかけリーチが入る。すぐ皆川が五筒をつかみ渡部に8000点 放銃。
皆川にしたら、まだ一回戦なので、焦りはないだろうが、あまり自分の状態は良くないなと思っただろう。
そして爆発力のある遠藤に手がはいる。
東四局 東家
一筒三筒三筒四筒五筒六筒六筒  ポン白白白  ポン発発発  ツモ二筒
南二局にも 立直・自摸・三色の2000・3900
南四局
五索五索発発発中中  ポン南南南  ポン白白白
流局したが、安めで倍満の手…。
一回戦は皆川の一人沈みで終わった。
二回戦
小場の展開だったが渡部の放銃が多く渡部の一人沈みになる。遠藤が連続トップとなり、好発進した。
三回戦
更に小場な展開だった。これまで、手が入っていない皆川が南場の親で粘り、なんとか2着。ただ、最後に遠藤に1000点放銃して遠藤にトップをとられてしまう。これで遠藤の三連勝になった。
三回戦終了時の成績
遠藤 +42,8 佐藤 +0,1 渡部 ▲22,1 皆川 ▲22,8
四回戦
そろそろ遠藤を沈めないと三人がキツくなるところで皆川に手が入る。メンホン・ツモの4000オールなど、オーラスをトップ目。
まだまだ点数を上乗せすべく、ドラ3の手でリーチ。それに対し、真っ直ぐ押す佐藤。遠藤が自分で一枚切っている南を切ると佐藤から「ロン」の声。
一万九万一索九索一筒九筒九筒東西北白発中
国士無双だった。遠藤は箱下になり、トータルトップも佐藤になった。しかし、遠藤もトータル+1,8でまだまだわからない。残り4回あれば逆転可能の点差だ。
だが局を支配しているのは佐藤だった。軽く局を流し、誰にも佐藤を止められない。
結果、四回戦から八回戦まで五連勝をする。圧倒的な強さで完勝だった。2位の皆川も我慢しながらノートップでプラスにしているところはさすが。遠藤も麻雀の怖さを学んだ決勝戦だったと思う。あの国士無双さえ回避できていれば優勝の行方はわからなかったと思う。渡部にいいところがあまりなかったが、来期また頑張ってほしい。いい経験になったと思う。
佐藤プロおめでとうございます。強かったです。
佐藤 +128,5
皆川 + 10,5
遠藤 ▲ 47,9
渡部 ▲ 93,1

名前 佐藤 大介 皆川 直毅 遠藤 昭太 渡部 稔
1回戦 2.8 ▲ 17.6 9.3 4.5
順位点 1.0 ▲ 12.0 8.0 3.0
3.8 ▲ 29.6 17.3 7.5
2回戦 3.0 0.9 7.8 ▲ 12.7
順位点 3.0 1.0 8.0 ▲ 12.0
6.0 1.9 15.8 ▲ 24.7
小計 9.8 ▲ 27.7 33.1 ▲ 17.2
3回戦 ▲ 1.7 0.9 1.7 ▲ 0.9
順位点 ▲ 8.0 4.0 8.0 ▲ 4.0
▲ 9.7 4.9 9.7 ▲ 4.9
小計 0.1 ▲ 22.8 42.8 ▲ 22.1
4回戦 29.1 17.5 ▲ 33.0 ▲ 13.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
37.1 21.5 ▲ 41.0 ▲ 17.6
小計 37.2 ▲ 1.3 1.8 ▲ 39.7
5回戦 9.4 0.6 ▲ 1.8 ▲ 8.2
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
17.4 4.6 ▲ 5.8 ▲ 16.2
小計 54.6 3.3 ▲ 4.0 ▲ 55.9
6回戦 23.4 12.2 ▲ 14.3 ▲ 21.3
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
31.4 16.2 ▲ 18.3 ▲ 29.3
小計 86.0 19.5 ▲ 22.3 ▲ 85.2
7回戦 4.6 ▲ 5.4 ▲ 0.9 1.7
順位点 8.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 4.0
12.6 ▲ 13.4 ▲ 4.9 5.7
小計 98.6 6.1 ▲ 27.2 ▲ 79.5
8回戦 21.9 0.4 ▲ 12.7 ▲ 9.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
29.9 4.4 ▲ 20.7 ▲ 13.6
合計 128.5 10.5 ▲ 47.9 ▲ 93.1

第1期東北プロアマリーグ 決勝・最終節成績表

決勝

順位 名前 プロ・一般
優勝 皆川 直毅 プロ
2 谷地 一磨 一般
3 工藤 宏紀 プロ
4 安ヶ平 浩希 プロ

最終節成績表

順位 名前 プロ・一般 4節合計好成績 3節合計好成績 1節 2節 3節 4節 5節 6節 合計
1 斉藤 一史 一般 301.7 257.7 ▲ 35.7 62.0 44.0 48.2 147.5 266.0
2 東海林 公紀 一般 219.4 198.0 21.4 62.8 81.4 ▲ 18.6 53.8 200.8
3 渡辺 知隼 一般 210.5 178.8 104.8 36.1 37.9 ▲ 39.2 31.7 171.3
4 只野 大 一般 204.1 179.0 ▲ 45.5 38.6 25.1 ▲ 39.0 59.4 81.0 119.6
5 新田 大輔 プロ 161.3 173.5 110.7 ▲ 12.2 ▲ 7.3 ▲ 31.3 70.1 130.0
6 小舘 洋平 一般 161.2 145.1 16.1 61.9 63.6 ▲ 29.7 19.6 131.5
7 遠藤 昭太 プロ 125.6 104.6 36.0 37.3 21.0 ▲ 47.7 31.3 77.9
8 中村 和也 一般 110.3 105.0 ▲ 5.9 5.3 ▲ 10.2 74.2 22.5 8.3 94.2
9 皆川 直毅 プロ 98.9 106.1 ▲ 47.5 21.0 ▲ 3.1 88.2 ▲ 7.2 ▲ 18.9 32.5
10 谷地 一磨 一般 92.3 78.8 27.5 25.2 13.5 26.1 92.3
11 安ヶ平 浩希 プロ 75.1 90.0 ▲ 14.9 ▲ 42.9 40.9 45.9 3.2 ▲ 18.4 13.8
12 菅原 秀仁 一般 73.4 101.9 ▲ 28.5 26.3 70.4 ▲ 74.0 ▲ 43.4 5.2 ▲ 44.0
13 松平 幸司 一般 73.1 80.1 11.9 ▲ 7.0 59.1 9.1 73.1
14 佐藤 晃大 プロ 64.0 72.0 7.3 46.0 ▲ 8.0 18.7 ▲ 59.5 ▲ 15.1 ▲ 10.6
15 北原 武 一般 62.5 77.3 52.3 20.1 ▲ 47.2 4.9 ▲ 14.8 ▲ 21.8 ▲ 6.5
16 工藤 宏紀 プロ 23.5 58.6 ▲ 35.1 10.2 63.2 ▲ 60.3 ▲ 14.8 ▲ 36.8
17 早坂 和人 プロ 12.0 58.3 25.1 ▲ 46.3 4.9 28.3 12.0
18 村上 正勝 一般 5.7 35.3 ▲ 29.6 13.6 ▲ 58.7 10.5 11.2 ▲ 53.0
19 伊藤 旭洋 一般 ▲ 9.3 18.8 34.4 ▲ 28.1 ▲ 22.1 6.5 ▲ 9.3
20 佐々木 啓文 プロ ▲ 32.7 ▲ 3.6 ▲ 80.7 ▲ 56.2 ▲ 18.7 11.0 ▲ 29.1 4.1 ▲ 169.6
21 菅原 徹 一般 ▲ 49.5 ▲ 13.8 10.9 ▲ 35.7 ▲ 23.5 ▲ 1.2 ▲ 49.5
22 青木 武 プロ ▲ 101.9 ▲ 60.8 ▲ 36.6 ▲ 13.1 ▲ 41.1 ▲ 11.1 ▲ 55.7 ▲ 157.6
23 斎藤 智大 プロ ▲ 107.0 ▲ 24.9 ▲ 41.6 1.2 15.5 ▲ 82.1 ▲ 107.0
24 千葉 聡 一般 ▲ 154.2 ▲ 103.3 ▲ 50.9 ▲ 37.8 ▲ 33.1 ▲ 32.4 ▲ 154.2
25 皆川 侑輝 一般 ▲ 179.4 ▲ 114.8 ▲ 44.0 ▲ 52.2 ▲ 18.6 ▲ 64.6 ▲ 179.4

東北プロリーグ 成績表/第1期東北プロアマリーグ 決勝・最終節成績表

決勝

順位 名前 プロ・一般
優勝 皆川 直毅 プロ
2 谷地 一磨 一般
3 工藤 宏紀 プロ
4 安ヶ平 浩希 プロ

最終節成績表

順位 名前 プロ・一般 4節合計好成績 3節合計好成績 1節 2節 3節 4節 5節 6節 合計
1 斉藤 一史 一般 301.7 257.7 ▲ 35.7 62.0 44.0 48.2 147.5 266.0
2 東海林 公紀 一般 219.4 198.0 21.4 62.8 81.4 ▲ 18.6 53.8 200.8
3 渡辺 知隼 一般 210.5 178.8 104.8 36.1 37.9 ▲ 39.2 31.7 171.3
4 只野 大 一般 204.1 179.0 ▲ 45.5 38.6 25.1 ▲ 39.0 59.4 81.0 119.6
5 新田 大輔 プロ 161.3 173.5 110.7 ▲ 12.2 ▲ 7.3 ▲ 31.3 70.1 130.0
6 小舘 洋平 一般 161.2 145.1 16.1 61.9 63.6 ▲ 29.7 19.6 131.5
7 遠藤 昭太 プロ 125.6 104.6 36.0 37.3 21.0 ▲ 47.7 31.3 77.9
8 中村 和也 一般 110.3 105.0 ▲ 5.9 5.3 ▲ 10.2 74.2 22.5 8.3 94.2
9 皆川 直毅 プロ 98.9 106.1 ▲ 47.5 21.0 ▲ 3.1 88.2 ▲ 7.2 ▲ 18.9 32.5
10 谷地 一磨 一般 92.3 78.8 27.5 25.2 13.5 26.1 92.3
11 安ヶ平 浩希 プロ 75.1 90.0 ▲ 14.9 ▲ 42.9 40.9 45.9 3.2 ▲ 18.4 13.8
12 菅原 秀仁 一般 73.4 101.9 ▲ 28.5 26.3 70.4 ▲ 74.0 ▲ 43.4 5.2 ▲ 44.0
13 松平 幸司 一般 73.1 80.1 11.9 ▲ 7.0 59.1 9.1 73.1
14 佐藤 晃大 プロ 64.0 72.0 7.3 46.0 ▲ 8.0 18.7 ▲ 59.5 ▲ 15.1 ▲ 10.6
15 北原 武 一般 62.5 77.3 52.3 20.1 ▲ 47.2 4.9 ▲ 14.8 ▲ 21.8 ▲ 6.5
16 工藤 宏紀 プロ 23.5 58.6 ▲ 35.1 10.2 63.2 ▲ 60.3 ▲ 14.8 ▲ 36.8
17 早坂 和人 プロ 12.0 58.3 25.1 ▲ 46.3 4.9 28.3 12.0
18 村上 正勝 一般 5.7 35.3 ▲ 29.6 13.6 ▲ 58.7 10.5 11.2 ▲ 53.0
19 伊藤 旭洋 一般 ▲ 9.3 18.8 34.4 ▲ 28.1 ▲ 22.1 6.5 ▲ 9.3
20 佐々木 啓文 プロ ▲ 32.7 ▲ 3.6 ▲ 80.7 ▲ 56.2 ▲ 18.7 11.0 ▲ 29.1 4.1 ▲ 169.6
21 菅原 徹 一般 ▲ 49.5 ▲ 13.8 10.9 ▲ 35.7 ▲ 23.5 ▲ 1.2 ▲ 49.5
22 青木 武 プロ ▲ 101.9 ▲ 60.8 ▲ 36.6 ▲ 13.1 ▲ 41.1 ▲ 11.1 ▲ 55.7 ▲ 157.6
23 斎藤 智大 プロ ▲ 107.0 ▲ 24.9 ▲ 41.6 1.2 15.5 ▲ 82.1 ▲ 107.0
24 千葉 聡 一般 ▲ 154.2 ▲ 103.3 ▲ 50.9 ▲ 37.8 ▲ 33.1 ▲ 32.4 ▲ 154.2
25 皆川 侑輝 一般 ▲ 179.4 ▲ 114.8 ▲ 44.0 ▲ 52.2 ▲ 18.6 ▲ 64.6 ▲ 179.4

第21期東北天翔位決定戦

名前 佐藤 大介 皆川 直毅 遠藤 昭太 渡部 稔
1回戦 2.8 ▲ 17.6 9.3 4.5
順位点 1.0 ▲ 12.0 8.0 3.0
3.8 ▲ 29.6 17.3 7.5
2回戦 3.0 0.9 7.8 ▲ 12.7
順位点 3.0 1.0 8.0 ▲ 12.0
6.0 1.9 15.8 ▲ 24.7
小計 9.8 ▲ 27.7 33.1 ▲ 17.2
3回戦 ▲ 1.7 0.9 1.7 ▲ 0.9
順位点 ▲ 8.0 4.0 8.0 ▲ 4.0
▲ 9.7 4.9 9.7 ▲ 4.9
小計 0.1 ▲ 22.8 42.8 ▲ 22.1
4回戦 29.1 17.5 ▲ 33.0 ▲ 13.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
37.1 21.5 ▲ 41.0 ▲ 17.6
小計 37.2 ▲ 1.3 1.8 ▲ 39.7
5回戦 9.4 0.6 ▲ 1.8 ▲ 8.2
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
17.4 4.6 ▲ 5.8 ▲ 16.2
小計 54.6 3.3 ▲ 4.0 ▲ 55.9
6回戦 23.4 12.2 ▲ 14.3 ▲ 21.3
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
31.4 16.2 ▲ 18.3 ▲ 29.3
小計 86.0 19.5 ▲ 22.3 ▲ 85.2
7回戦 4.6 ▲ 5.4 ▲ 0.9 1.7
順位点 8.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 4.0
12.6 ▲ 13.4 ▲ 4.9 5.7
小計 98.6 6.1 ▲ 27.2 ▲ 79.5
8回戦 21.9 0.4 ▲ 12.7 ▲ 9.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
29.9 4.4 ▲ 20.7 ▲ 13.6
合計 128.5 10.5 ▲ 47.9 ▲ 93.1

東北プロリーグ 成績表/第21期東北天翔位決定戦

名前 佐藤 大介 皆川 直毅 遠藤 昭太 渡部 稔
1回戦 2.8 ▲ 17.6 9.3 4.5
順位点 1.0 ▲ 12.0 8.0 3.0
3.8 ▲ 29.6 17.3 7.5
2回戦 3.0 0.9 7.8 ▲ 12.7
順位点 3.0 1.0 8.0 ▲ 12.0
6.0 1.9 15.8 ▲ 24.7
小計 9.8 ▲ 27.7 33.1 ▲ 17.2
3回戦 ▲ 1.7 0.9 1.7 ▲ 0.9
順位点 ▲ 8.0 4.0 8.0 ▲ 4.0
▲ 9.7 4.9 9.7 ▲ 4.9
小計 0.1 ▲ 22.8 42.8 ▲ 22.1
4回戦 29.1 17.5 ▲ 33.0 ▲ 13.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
37.1 21.5 ▲ 41.0 ▲ 17.6
小計 37.2 ▲ 1.3 1.8 ▲ 39.7
5回戦 9.4 0.6 ▲ 1.8 ▲ 8.2
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
17.4 4.6 ▲ 5.8 ▲ 16.2
小計 54.6 3.3 ▲ 4.0 ▲ 55.9
6回戦 23.4 12.2 ▲ 14.3 ▲ 21.3
順位点 8.0 4.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0
31.4 16.2 ▲ 18.3 ▲ 29.3
小計 86.0 19.5 ▲ 22.3 ▲ 85.2
7回戦 4.6 ▲ 5.4 ▲ 0.9 1.7
順位点 8.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 4.0
12.6 ▲ 13.4 ▲ 4.9 5.7
小計 98.6 6.1 ▲ 27.2 ▲ 79.5
8回戦 21.9 0.4 ▲ 12.7 ▲ 9.6
順位点 8.0 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0
29.9 4.4 ▲ 20.7 ▲ 13.6
合計 128.5 10.5 ▲ 47.9 ▲ 93.1

何を切る?fromロン2 2014年04月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答をグラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。

問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介

100

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南1局北家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

100

プロ
一万切り・・・24人
七索切り・・・21人
四索切り・・・17人
五筒切り・・・12人
六筒切り・・・2人

100

ロン2ユーザー
七索切り・・・64.6%
一万切り・・・11.6%
五筒切り・・・10.6%
四索切り・・・7%
四万切り・・・4.5%
六筒切り・・・1.8%

 

 

プロ解答(50音順)

一万切り

 

鮎川卓
「先に二万が入らなければ、一万は結局切ることになる牌。テンパイスピードを優先します。」

荒正義
「ドラの指示牌の期待はしない。メンピンドラ1で好形テンパイが入ったらリーチをかける。」

井出一寛
「対面、上家にマンズが濃そう。ピンフが本線で、理想は234の三色。六筒は雀頭候補とし、七索のくっつきを考える。」

魚谷侑未
「123の三色を見たい気持ちはありますが、どうしても点数が必要な局面ではないので、リーチピンフドラ1のテンパイを目指して手広く受けます。123にこだわると、どうしてもドラ表示牌の二万がネックになって、アガリまでは遅くなってしまいそうです。」

大川哲哉
「ドラ表示牌の二万が必須となる123三色は追わず、手なりに進めるのが吉。」

小川尚哉
「いかにも二万がきつそうなので、123の三色は追わずに手広く受ける。」

菅野直
「123の三色は消えるが、234の目が残る。ドラの三万を引いた時の形の良さ、受けの広さから打一万。」

木戸僚之
「場にマンズが高く、点数状況的にも無理に123の三色を狙わずに手広くいきたい。二万引きも裏目ではないし、ソーズ、ピンズの伸びを見て一万を切ります。」

白河雪菜
「マンズが高いので、123は見ないで手広く。」

滝沢和典
「ドラ表示牌の二万がネック。手なりで強い最終形を目指す。」

ダンプ大橋
「ドラがあるので三色は追わない。残り1メンツは、対面の五索ツモ切りと上家の早い八索手出しを見て、ソーズにもとめる。」

羽山真生
「三色を狙いたいところではありますが、マンズが場に高く、二万はドラ表示牌でもあるため、受けを狭めてまでは追わずに打一万とします。」

日吉辰哉
「三色は234に決める。ドラが1枚あれば三色にならなくてもOK.。ドラ引きやソーズの伸びも見る。」

藤井すみれ
「マンズが高く、親はホンイツではなさそうなので、三色を見切りピンフへ。」

藤原隆弘
「ドラ表示牌の二万がネックとなるため123は狙わない。メンピンドラ1で良しとして、最高形は234のタンピン三色。二万三万四万二索三索四索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒

三田晋也
「マンズが高いので余剰牌は持たない。123は追わずに普通に打つ。234になったら良いなくらい。」

森下剛任
「123の三色にはこだわらず、三色を狙うなら234。ドラ三万の重なりがあるので。」

森山茂和
「まだ南1局、オーラスを見据えて打ちたい。ここは三色にこだわらず確実にアガリを目指す。好形のテンパイならばリーチをかけて裏ドラも狙う。」

安村浩司
「123の三色になる二万は使われていそう。柔軟に構え、メンピンドラ1以上を狙う。」

山田浩之
「123の三色が見えるが、マンズが高くカン二万がネックになりそう。ターツも一つ足りてないので手広く一万切り。」

和久津晶
「マンズが高いのでドラそばを厚く持たない。ドラ表示の二万に固定しない。」

 

 

七索切り

 

蒼井ゆりか
「123の三色を本線に、ピンフの形になりやすいよう手を進めたいと思います。」

内川幸太郎
「123の三色を目指したいのですが、ドラ表示の二万がネックなので、牌組を厚く持ち、孤立牌の七索を切ります。」

大庭三四郎
「孤立牌なので。ドラも1枚あるので、メンゼンテンパイを目指し、真っ直ぐ打つ。」

北野由実
「14七索の筋持ちなので1枚外す。123、234の三色を意識するが、無理には追わない。」

小島武夫
「123の三色狙い。要となるのは六筒を雀頭にするか四筒七筒待ちに受けるかという判断。」

斎藤桂史
「一応123の三色を見ますが、あまりこだわらず柔軟に打ちたいです。」

中村毅
「まだラス親があるので、とりあえず打七索として、二万を引けたら三色に。無理はしない。」

中山奈々美
「ピンフ三色ドラ1を目指す手組みにする。四索七索の比較は難しいですが、連続形を重視して四索を残すことにしました。」

西川淳
「三色を無理に追わないが、まだ一万は切れない。この後、好形ができたら、一万を切りピンフドラ1を目指す。」

浜上文吾
「123の三色かメンピンドラ1狙い。雀頭は固定せずにじっくりと手を進めます。」

平岡理恵
「123もしくは234の三色を考えたいが、もうひとメンツどこかで作らなければならない。ピンズの五筒六筒六筒の部分を雀頭にするのかメンツにするのかにもよるが、できればメンツにして雀頭は別で作りたい。そうすると孤立している七索切りとなる。」

宮内こずえ
「123の三色を見る。ソーズは下の方が安そうなので七索を外す。」

柚木正仁
三万が雀頭のソーズ2メンツ、ピンズ2メンツの時に、七索を使ってのアガリを逃がすのは非常に嫌だが、三色を逃がす方が自分らしくないと思うので、打七索を選択する。三色は123本線、次は345。234はアガれないイメージ。」

 

 

四索切り

 

和泉由希子
「とりあえず123の三色を見つつ。後は何が伸びても良し。」

井出康平
「1234からの2メンツイメージがないのと、1メンツ1雀頭イメージがない。シュンツに伸ばすなら七索残しの方がイメージがわくので打四索。」

岩井健太
二万引きで三色があるのでマンズは切れない。1234のノベタン形が弱そうなので四索切り。」

太田昌樹
「ここまで材料があれば三色を狙いたい。打四索と打七索の比較は、七索を残した方がメンツになりやすそうなので打四索とします。」

黒沢咲
「123の三色を狙います。メンツが足りてないですが、四索より七索にくっついた方がアガリやすそうなので七索を浮かせて手を進めます。」

ケネス徳田
「123の三色本線。もうひとメンツは、七索のくっつきか一万四万の重なりでの五筒六筒で考える。」

越野智紀
「牌効率なら打一万ですが、123の三色を見て四索切り。その後五万を引いても一万は切らずに七索五筒を切る。四索七索の比較は、そこでリャンメンターツができた時に七索周りの方がうれしいので。」

紺野真太郎
「最終形想定は一万二万三万一索二索三索七索八索一筒二筒三筒六筒六筒あたり。ソーズの下で雀頭ができてしまうと三色が崩れそうなので。」

佐山竜介
「三色を見ないなら打一万だが、まだ見切るのは早い。一万を残すとしたら、場に切れている枚数を考慮して一番効率が良いのは打四索。」

嶋村泰之
四索七索かの選択で、リャンメンになった場合の待ちの良さで七索の方を残す。」

二階堂亜樹
「三色とドラ引きからの仕掛けかピンフドラ2を考えて。」

前原雄大
「ラス目が親ということもあり、今局は大きく構えるべきと観る。ソーズを伸ばすならば強いのは上目と考える。」

松崎良文
「打一万や打五筒には違和感があるので。」

山井弘
「点数的に状態を考え2番手とみれば、123の三色は落とせない。ドラ引きや雀頭変化からのピンズ2メンツと想定すると、五筒はもう少し引っ張りたい。」

 

 

五筒切り

 

小車祥
「淡白に一万は切りたくない。となるともうひとメンツをどこで作るか?雀頭を固定しソーズでメンツを作った方が、この時点での思惑から手が離れにくい。」

ガース
「まだ時間があるから、必死にアガリにいくことより、この手で点数を取るチャンスだと思う。123の三色を見ながら、四筒を引いたらタンヤオと234の三色にも変化できる。跳ね満や倍満も夢じゃない!」

櫻井秀樹
「ソーズは雀頭になりにくそう。一万を切ってもいいが、親もそれほど早くなさそうなので打点を残す。」

佐々木寿人
「雀頭を決めてピンフドラ1狙いだが、もちろん123の三色は最後まで見る。」

猿川真寿
「123を本線として手広く受ける。裏目の四筒を引いた時には234に移行したい。」

沢崎誠
二万引きで三色ができあがるため一万切りは無し。四万切りはドラそばの悪形が残るため避けたい。ここは123の三色を見ながら、ソーズを伸ばすことを考え、六筒の頭を固定しても十分闘えると見ます。五万引きは四索切りから手を進め、悪形リーチ(一万三万のような)など無理はしない。」

瀬戸熊直樹
「123を本線に見るが、ピンフドラ1にしてリーチすればOKとする。四索七索の比較ができないので、普段はやらないが雀頭を固定する。」

福光聖雄
「もう一手進むまで三色は狙う。ソーズはタテ重なりより横に伸びた方が強いので、五筒を切って雀頭を固定する。ただ、ドラ引きは痛い。」

古橋崇志
「親が15,000点のラス目なので、ここはメンゼンで手を進めたい。123、234の三色を見るので雀頭固定の五筒を切る。」

三戸亮祐
「123、234の三色を見る。雀頭は固定して、ソーズで2メンツ作る。」

望月雅継
「三色がもちろん本線ですが、一見裏目に見えるツモ五万からも三色を追いたい。ソーズは幅広く受けたいために打五筒。ツモ四筒七筒だと難しい打牌選択を迫られることも理由のひとつ。」

 

 

六筒切り

 

西岡慎泰
「三色、一通、ドラの重なりなど、全ての可能性を残したい。ただし、ドラ表示牌の二万引きよりはドラの雀頭を重要視し、シュンツ手を広くする打六筒。」

増田隆一
「雀頭はいつでも作りやすい形なので、リャンメンを固定してターツ候補を作っておく。二万引きの三色の可能性も残したい。」

何を切る?/何を切る?fromロン2 2014年04月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答をグラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。
問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介
100
ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南1局北家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)
100
プロ
一万切り・・・24人
七索切り・・・21人
四索切り・・・17人
五筒切り・・・12人
六筒切り・・・2人
100
ロン2ユーザー
七索切り・・・64.6%
一万切り・・・11.6%
五筒切り・・・10.6%
四索切り・・・7%
四万切り・・・4.5%
六筒切り・・・1.8%
 
 
プロ解答(50音順)
一万切り
 
鮎川卓
「先に二万が入らなければ、一万は結局切ることになる牌。テンパイスピードを優先します。」
荒正義
「ドラの指示牌の期待はしない。メンピンドラ1で好形テンパイが入ったらリーチをかける。」
井出一寛
「対面、上家にマンズが濃そう。ピンフが本線で、理想は234の三色。六筒は雀頭候補とし、七索のくっつきを考える。」
魚谷侑未
「123の三色を見たい気持ちはありますが、どうしても点数が必要な局面ではないので、リーチピンフドラ1のテンパイを目指して手広く受けます。123にこだわると、どうしてもドラ表示牌の二万がネックになって、アガリまでは遅くなってしまいそうです。」
大川哲哉
「ドラ表示牌の二万が必須となる123三色は追わず、手なりに進めるのが吉。」
小川尚哉
「いかにも二万がきつそうなので、123の三色は追わずに手広く受ける。」
菅野直
「123の三色は消えるが、234の目が残る。ドラの三万を引いた時の形の良さ、受けの広さから打一万。」
木戸僚之
「場にマンズが高く、点数状況的にも無理に123の三色を狙わずに手広くいきたい。二万引きも裏目ではないし、ソーズ、ピンズの伸びを見て一万を切ります。」
白河雪菜
「マンズが高いので、123は見ないで手広く。」
滝沢和典
「ドラ表示牌の二万がネック。手なりで強い最終形を目指す。」
ダンプ大橋
「ドラがあるので三色は追わない。残り1メンツは、対面の五索ツモ切りと上家の早い八索手出しを見て、ソーズにもとめる。」
羽山真生
「三色を狙いたいところではありますが、マンズが場に高く、二万はドラ表示牌でもあるため、受けを狭めてまでは追わずに打一万とします。」
日吉辰哉
「三色は234に決める。ドラが1枚あれば三色にならなくてもOK.。ドラ引きやソーズの伸びも見る。」
藤井すみれ
「マンズが高く、親はホンイツではなさそうなので、三色を見切りピンフへ。」
藤原隆弘
「ドラ表示牌の二万がネックとなるため123は狙わない。メンピンドラ1で良しとして、最高形は234のタンピン三色。二万三万四万二索三索四索六索七索二筒三筒四筒六筒六筒
三田晋也
「マンズが高いので余剰牌は持たない。123は追わずに普通に打つ。234になったら良いなくらい。」
森下剛任
「123の三色にはこだわらず、三色を狙うなら234。ドラ三万の重なりがあるので。」
森山茂和
「まだ南1局、オーラスを見据えて打ちたい。ここは三色にこだわらず確実にアガリを目指す。好形のテンパイならばリーチをかけて裏ドラも狙う。」
安村浩司
「123の三色になる二万は使われていそう。柔軟に構え、メンピンドラ1以上を狙う。」
山田浩之
「123の三色が見えるが、マンズが高くカン二万がネックになりそう。ターツも一つ足りてないので手広く一万切り。」
和久津晶
「マンズが高いのでドラそばを厚く持たない。ドラ表示の二万に固定しない。」
 
 
七索切り
 
蒼井ゆりか
「123の三色を本線に、ピンフの形になりやすいよう手を進めたいと思います。」
内川幸太郎
「123の三色を目指したいのですが、ドラ表示の二万がネックなので、牌組を厚く持ち、孤立牌の七索を切ります。」
大庭三四郎
「孤立牌なので。ドラも1枚あるので、メンゼンテンパイを目指し、真っ直ぐ打つ。」
北野由実
「14七索の筋持ちなので1枚外す。123、234の三色を意識するが、無理には追わない。」
小島武夫
「123の三色狙い。要となるのは六筒を雀頭にするか四筒七筒待ちに受けるかという判断。」
斎藤桂史
「一応123の三色を見ますが、あまりこだわらず柔軟に打ちたいです。」
中村毅
「まだラス親があるので、とりあえず打七索として、二万を引けたら三色に。無理はしない。」
中山奈々美
「ピンフ三色ドラ1を目指す手組みにする。四索七索の比較は難しいですが、連続形を重視して四索を残すことにしました。」
西川淳
「三色を無理に追わないが、まだ一万は切れない。この後、好形ができたら、一万を切りピンフドラ1を目指す。」
浜上文吾
「123の三色かメンピンドラ1狙い。雀頭は固定せずにじっくりと手を進めます。」
平岡理恵
「123もしくは234の三色を考えたいが、もうひとメンツどこかで作らなければならない。ピンズの五筒六筒六筒の部分を雀頭にするのかメンツにするのかにもよるが、できればメンツにして雀頭は別で作りたい。そうすると孤立している七索切りとなる。」
宮内こずえ
「123の三色を見る。ソーズは下の方が安そうなので七索を外す。」
柚木正仁
三万が雀頭のソーズ2メンツ、ピンズ2メンツの時に、七索を使ってのアガリを逃がすのは非常に嫌だが、三色を逃がす方が自分らしくないと思うので、打七索を選択する。三色は123本線、次は345。234はアガれないイメージ。」
 
 
四索切り
 
和泉由希子
「とりあえず123の三色を見つつ。後は何が伸びても良し。」
井出康平
「1234からの2メンツイメージがないのと、1メンツ1雀頭イメージがない。シュンツに伸ばすなら七索残しの方がイメージがわくので打四索。」
岩井健太
二万引きで三色があるのでマンズは切れない。1234のノベタン形が弱そうなので四索切り。」
太田昌樹
「ここまで材料があれば三色を狙いたい。打四索と打七索の比較は、七索を残した方がメンツになりやすそうなので打四索とします。」
黒沢咲
「123の三色を狙います。メンツが足りてないですが、四索より七索にくっついた方がアガリやすそうなので七索を浮かせて手を進めます。」
ケネス徳田
「123の三色本線。もうひとメンツは、七索のくっつきか一万四万の重なりでの五筒六筒で考える。」
越野智紀
「牌効率なら打一万ですが、123の三色を見て四索切り。その後五万を引いても一万は切らずに七索五筒を切る。四索七索の比較は、そこでリャンメンターツができた時に七索周りの方がうれしいので。」
紺野真太郎
「最終形想定は一万二万三万一索二索三索七索八索一筒二筒三筒六筒六筒あたり。ソーズの下で雀頭ができてしまうと三色が崩れそうなので。」
佐山竜介
「三色を見ないなら打一万だが、まだ見切るのは早い。一万を残すとしたら、場に切れている枚数を考慮して一番効率が良いのは打四索。」
嶋村泰之
四索七索かの選択で、リャンメンになった場合の待ちの良さで七索の方を残す。」
二階堂亜樹
「三色とドラ引きからの仕掛けかピンフドラ2を考えて。」
前原雄大
「ラス目が親ということもあり、今局は大きく構えるべきと観る。ソーズを伸ばすならば強いのは上目と考える。」
松崎良文
「打一万や打五筒には違和感があるので。」
山井弘
「点数的に状態を考え2番手とみれば、123の三色は落とせない。ドラ引きや雀頭変化からのピンズ2メンツと想定すると、五筒はもう少し引っ張りたい。」
 
 
五筒切り
 
小車祥
「淡白に一万は切りたくない。となるともうひとメンツをどこで作るか?雀頭を固定しソーズでメンツを作った方が、この時点での思惑から手が離れにくい。」
ガース
「まだ時間があるから、必死にアガリにいくことより、この手で点数を取るチャンスだと思う。123の三色を見ながら、四筒を引いたらタンヤオと234の三色にも変化できる。跳ね満や倍満も夢じゃない!」
櫻井秀樹
「ソーズは雀頭になりにくそう。一万を切ってもいいが、親もそれほど早くなさそうなので打点を残す。」
佐々木寿人
「雀頭を決めてピンフドラ1狙いだが、もちろん123の三色は最後まで見る。」
猿川真寿
「123を本線として手広く受ける。裏目の四筒を引いた時には234に移行したい。」
沢崎誠
二万引きで三色ができあがるため一万切りは無し。四万切りはドラそばの悪形が残るため避けたい。ここは123の三色を見ながら、ソーズを伸ばすことを考え、六筒の頭を固定しても十分闘えると見ます。五万引きは四索切りから手を進め、悪形リーチ(一万三万のような)など無理はしない。」
瀬戸熊直樹
「123を本線に見るが、ピンフドラ1にしてリーチすればOKとする。四索七索の比較ができないので、普段はやらないが雀頭を固定する。」
福光聖雄
「もう一手進むまで三色は狙う。ソーズはタテ重なりより横に伸びた方が強いので、五筒を切って雀頭を固定する。ただ、ドラ引きは痛い。」
古橋崇志
「親が15,000点のラス目なので、ここはメンゼンで手を進めたい。123、234の三色を見るので雀頭固定の五筒を切る。」
三戸亮祐
「123、234の三色を見る。雀頭は固定して、ソーズで2メンツ作る。」
望月雅継
「三色がもちろん本線ですが、一見裏目に見えるツモ五万からも三色を追いたい。ソーズは幅広く受けたいために打五筒。ツモ四筒七筒だと難しい打牌選択を迫られることも理由のひとつ。」
 
 
六筒切り
 
西岡慎泰
「三色、一通、ドラの重なりなど、全ての可能性を残したい。ただし、ドラ表示牌の二万引きよりはドラの雀頭を重要視し、シュンツ手を広くする打六筒。」
増田隆一
「雀頭はいつでも作りやすい形なので、リャンメンを固定してターツ候補を作っておく。二万引きの三色の可能性も残したい。」

第4期グランプリMAX2日目(最終日)観戦記

4回戦までのポイント

前田+20.1P 灘+13.3P 二階堂+8.4P 安村▲41.8P

初日の対局が終了し、トータルポイントは以上のようになっている。
1回戦目、好スタートを切った安村だが、4回戦を終えて、1人沈みの状態になってしまった。
初日の最終戦(4回戦)、南2局、安村には痛恨の放銃があった。

gpmax2012

 

二階堂の第一打六筒、自分の手格好。
親番をキープしたい気持ちと、放銃したくない気持ちが混在している、中途半端な手を打ってしまった安村は、この後フラフラになってしまいそうだ。(すでにフラフラになっていたのかも)
スタート時の新鮮な精神状態に戻すことができるなら良いが、トータルのマイナスと、残り4回戦という圧が重くのしかかる。
開き直って攻めても、傷は深まるだけだろう。
それは、開き直ったフリをしているだけだから。丁半博打に持ち込んで勝つパターンは稀だ。
また、そんな勝ち方にどんな意味がある?

3者は横一線。安村にとっては後がない2日目、第5回戦が始まった。
gpmax2012

 

5回戦

gpmax2012

 

10巡目に二階堂が先制リーチ。
前田がタンヤオ仕掛けで、テンパイを取ると、二階堂のハイテイツモだったはずの、二万が食い下がる。

東1局一本場

gpmax2012

 

二階堂の打五万で前田が8,000のアガリ。
前田がマンズの一色手なら、北トイツ落としの2枚目はかなりの危険信号だ。
二万のチーで2枚目の北打ち)
しかし、二階堂もドラトイツの勝負手。
この五万を遅らせる手段もあるが、先に打つ方を選択した。

東4局1本場

gpmax2012

 

後がない安村は、粘り強く打ち、親番をキープすることに成功する。

続く2本場

四万五万七万七万八万八万八万三索四索五索四筒四筒四筒??リーチ??ツモ六万??ドラ一万

3本場

五万六万七万一索二索三索四索五索六索一筒一筒四筒六筒??リーチ??ロン五筒??ドラ五万

4局連続でアガリをものにした。

東4局4本場

gpmax2012

 

二階堂のアガリによって、安村の親が落ちた。
ここで注目は、12巡目の灘のドラ白打ちだ。

先手を取って仕掛けた灘、それに合わせる格好で動いた安村、すると二階堂からリーチがかかる。
ようやくテンパイが入った灘は、2者に対してドラを強打したのだ。
そして次局、南1局も続けて見ていただきたい。

gpmax2012

 

9巡目に打った白を前田がポンしたとき、2枚目の四筒を手出し。
そして、前巡に打った発を、下家の安村がポン。
ここで、持ってきた六筒で打一筒として迂回した。
結果は、前田が300・500のツモアガリとなったのだが、前局のドラ打ちとの緩急のつけ方が並ではない。
ちなみに六筒は安村にポンテンがかかる牌であった。

放銃を嫌う灘の麻雀は、一見ヒットアンドアウェイの戦法に映る。
しかし実際は、勝負所と見るや腹をくくって攻めまくる、かなりの攻撃麻雀なのだ。

灘の「インターネット麻雀ロン2」における生涯副露率は40.24%、アガリ率は27.12%(2014年3月現在)
仕掛ける麻雀は、このバランスが命なのである。
対称的な2局を平然とやってのけるには、長い年月を要するのではないだろうか。

南4局

gpmax2012

 

流局間際にチーしてテンパイを取った二階堂。ツモ番のない灘からアガリ牌六索が出るが、これを見逃し。
これについて、解説陣の意見は割れた。

二階堂が灘から1,000をアガることは、3万点を超えている、トータル首位の前田にとって、嬉しいアガリとなるのは確かだ。(2人浮きの場合、順位点は+8P、+4P、▲4P、▲8P)

一般的なルール設定と比較すると、順位点が小さいのが日本プロ麻雀連盟Aルールの特徴だが、実際あなたが座っていたら、どうするだろうか?

4回戦までのポイント
前田+20.1P 灘+13.3P 二階堂+8.4P 安村▲41.8P

半荘1000回トータルの一片ならどちらを選択しても大差はない。しかし、決勝戦の舞台では、半荘8回で結果を出さなければならないのだから、二階堂の選択は間違ってはいないと思う。

この六索を親の安村がポンしてテンパイし、前田の1人ノーテンで流局となった。

続く1本場では、安村が3メンチャンのリーチ。助けた亀に殺される、という言葉が頭をよぎる場面であったが、安村、二階堂2人テンパイで流局。
そして、2本場では二階堂が3万点を超えるアガリ。
前田との浮き沈みをつくる形で、二階堂が暫定首位に立ち、5回戦が終了となった。
gpmax2012

 

5回戦成績
安村+24.2P 二階堂+5.0P 前田▲7.7P 灘▲21.5P

5回戦終了時
二階堂+13.4P 前田+12.4P 灘▲8.2P 安村▲17.6P

仮に、二階堂が六索を見逃さずに出アガった場合は、前田とのトータルポイントの差が25.6Pとなっていた。

 

6回戦

東4局

gpmax2012

 

灘の八索ポンは6巡目、南家の安村は、1フーロの灘に対して、愚形リーチでぶつけた。
仕掛けた灘の手牌は、当時こうなっていた。

二万三万四万八万八万二筒二筒三筒三筒四筒??ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き

安村のリーチ後、三筒をポンしてカン三筒待ち。一瞬の勝負ではあるが、躊躇いのないポンの手出し二筒を見て、カン三筒待ちは特定しずらいだろう。

その後、安村のアガリ牌である六索を喰いとって、ピンポイントでオリ。
六索以外の危険牌でもオリていたと思うが、鮮やかな一局であった。
gpmax2012
gpmax2012

 

南1局

しばらく前田が起死回生の2,000・4,000。

四万五万六万五索六索四筒四筒六筒六筒七筒七筒八筒八筒??リーチ??ツモ四索??ドラ南

続く南2局

gpmax2012

 

二階堂がツモ六索で即リーチ。
一見二索が山に眠っていそうな捨て牌だが、安村の手出し一索は、字牌の後の手出しだけに不安が残る。
もちろん捨て牌状況も込みでリーチをかけたのであろうが、おそらく灘の「仕掛けに対して」という意識が強かったのではないだろうか。

しかし、麻雀は先手の取り合いではない、状況に応じた的確な判断がものを言う競技だ。
確かに灘の仕掛けが本物かどうかは判別しずらいが、相手の動向に左右され、崩れてしまった典型的なパターン。結果、他家に攻め込まれて、灘に7,700放銃となってしまった。

gpmax2012

 

南3局
失点を挽回したい二階堂の配牌。

二万六万八万九万一索五索六索六索九索二筒四筒四筒六筒中??ドラ九索

この配牌が、7巡目に七対子の1シャンテンに。

gpmax2012

 

この形から、五索をポン。この仕掛けで、五索六索四万と上家に喰い流してしまう。
ポンするべき手牌で間違いない。つまり、反省する必要のない場面ではあるが、ひとつの事実として記しておく。

南4局
6巡目にテンパイした安村。

三万四万五万五万五万四索五索六索七索七索東東東

(テンパイ時二万は1枚切れ、七索は場に見えていない)
ヤミテンに構え、手牌に関連している七万をツモ切ると下家の前田がチー。さらにツモ切った四筒が親の灘にポンされるが、まだヤミテン。

gpmax2012

 

二階堂の九万ポンの後、ツモ八索でソーズの3メンチャンに手変わりリーチをかけると、一発で三索をツモアガリ。
最下位スタートの安村が連勝を決めた。

6回戦成績
灘+17.9P 安村+8.9P 前田+3.5P 二階堂▲30.3P

6回戦終了時
前田+15.9P 灘+9.7P 安村▲8.7P 二階堂▲16.9P

 

7回戦
稀に見る接戦で、残り2回戦となった。

東1局、東2局と安村が本日の好調を思わせるアガリ。

四万三索三索三索四索四索四索五索六索七索四筒五筒六筒??ツモ四万??ドラ九万

三万四万三索四索四索五索五索六索五筒六筒七筒八筒八筒??ツモ二万??ドラ五筒

東4局には、首位の前田からドラ2七対子を出アガリ。

一万一万二万二万四万四万五万一索一索北北白白??ロン五万??ドラ五万

南1局一本場

gpmax2012

 

今にも打ちそうな七万だっただけに、ほっと胸を撫で下ろしたことだろう。

南4局

gpmax2012

 

灘の仕掛けは6巡目である。
安村はドラの九万切りリーチを選択したが、これは対局終了後に、直接安村から聞いたコメントを使わせていただく。
「前田さんの手出し四万で、三万は山だと確信しました。ドラを3枚持っていることもあり、リスクも少ない。最終戦に向けて、ポイントを稼ぎたかったことが理由です」

12巡目にテンパイが入った前田から、5,200の出アガリ。
本日好調の安村が、トータル2位に躍り出た。
gpmax2012

 

7回戦成績
安村+20.4P 灘+5.4P 二階堂▲10.3P 前田▲15.5P

7回戦終了時
灘+15.1P 安村+11.7P 前田+0.4P 二階堂▲27.2P

 

8回戦(最終戦)
規定により、最終戦の席順は決定されている。
安村→前田→二階堂→灘
(起家から、2位→3位→4位→1位の順)
gpmax2012

東1局
8巡目に安村が先制リーチをかける。

gpmax2012

 

すると、先手を取った安村の捨て牌に導かれる形で、前田にドラ単騎のテンパイが入る。
私の印象かもしれないが、前田はどんなときでもフォームを崩していない。
それは灘も同じだが、二階堂、安村にはまだふらつく場面があった。
与えられた場面によって、自身の経験に基づいた丁寧な選択を繰り返している。
ともかくここは勝負所と踏んだのであろう。

自然に導かれたテンパイ形でリーチをかけ、勝敗を天に任せた結果、一索のツモアガリとなった。
gpmax2012

 

優勝が目前となった対局者は、極限状態となる。
張り詰めた空気の中では、冷静な判断力と同時に大胆な攻撃力が要求される。

東3局は、二階堂のドラ暗刻仕掛けに対して、安村が一通のテンパイでドラ切りリーチをかけると、二階堂は大ミンカンで応戦。

gpmax2012

 

やはり、今日は安村に風が吹いているのか?このアガリでトータルトップまで上り詰めた。

南1局1本場

gpmax2012

 

今局は前田の手順に、特に取り上げる部分があるわけではないが、リーチを受けて、安村が一発目に打った二筒が強い。トップ目に立った瞬間、逃げ腰になってしまうのが人の性だが、安村にその心配はないようだ。
本日2度目のドラ単騎ツモで前田が再びトップに立った。

南2局の前田の親は、仕掛けた灘が安村に2,600放銃。

南3局

gpmax2012

 

安村はこのテンパイが入って打二索としてヤミテンに構える。
そして、次巡持ってきた六万でテンパイ外し。
再び一筒を引くがツモ切り、もう一度持ってきた二索二筒を入れ替えた。

二万三万四万六万二索五索五索五索六索六索五筒六筒七筒

そして、次に持ってきた牌は三筒・・・

「あれはペン三筒で勝負をかけても良かった」
と安村は語る。
思考放棄した一か八かのリーチを嫌う気持ちもわかるが、私もここはリーチだと思う。
磐石に足場を踏み固めている余裕などない。

ベスト8のレポートで、瀬戸熊直樹がこう記している。
若い安村にアドバイスを1つ贈りたい。
解説中もコメントで「熊、激辛」などと言われたが、安村は非常に期待している若手の1人である。
もし安村がワンステップ上を目指すなら、足りないものは「覚悟」である。
一次予選から勝ち上がったその戦いぶりを観ていると、状況判断、打牌選択はどれもクレバーで好感が持てる。でも競った時の打牌は全て「保留」しているチョイスが目立っていた。
「負けられない戦い」だからこそ、そこに「覚悟をもった、魂を込めた打牌」を今後見せてもらいたい。
そういう戦いが必ず道を開く。せっかく良い物を持っているのだから。
そして若さは、その「勇気」が許されるのだから。

二階堂は親番で2本場まで粘ったが、灘の仕掛けによって親落ち。
灘は、トータルポイントでトップ者が北家スタートになるという規定の利点を活かし、自由に手を進め、場を進行させる。

gpmax2012

 

そしてオーラス。

南4局

gpmax2012

 

珍しく、ツモる瞬間に迷いがあった、灘の5巡目のリーチは、リーチをかけた時点で高目が4枚生きていた。灘が引き当てたのはたった1枚しかない安目の七筒1,300オール。

7回戦終了時のポイント
灘+15.1P 安村+11.7P 前田+0.4P 二階堂▲27.2P

南4局1本場

gpmax2012

 

前田、安村、アガったほうが第4期グランプリの栄冠に輝く。

前田がこの八筒にチーテンをかけると、すぐに安村に五万が入り、両者テンパイが入る。
安村からアガれない六万が打たれた次巡、二階堂から九万がこぼれて前田の優勝が決まった。

この九万打ちのように、優勝の可能性がないものが勝負を決めてしまう放銃は避けるべきと、されている。
これまで、同じような放銃が決勝戦でしばしば見られたが、話題にすることは避けられてきた。
しかし、ほとんど全てのタイトル戦決勝が生中継されるようになった今、触れないわけにはいくまい。
もし、二階堂が九万を打たなかったら、安村のアガリがあり、優勝となっていたかもしれない。
しかし、前田の手役は特定できず、まして、テンパイが入っているかどうかすら判別不能であった。
もし、前田がノーテンなのに、ここから二階堂がオリ始めたら、最終的に手が詰まってしまう可能性も高くなる。

それでは、どう打てばいいのか?
規則を作ってくれという意見も耳にするが、そんなものは作りようがない。
基本的には打牌は個人の自由で、どう打てば綺麗な対局なのか、と全員が考えて打つ以外にはない。
すでに勝負がついている、敗けている者ほど、アンテナを張り巡らせて打つべきなのである。
「2人に勝負させろ」やら「マジ勘弁してくれ」など、辛辣なコメントも流れたが、この場面での二階堂の放銃を全否定することはできない。

自分なりにベストな打牌を選択した「結果」がこの牌譜であるなら、全く問題ない。

対局が終わった瞬間は、呆けたような、なんともいえない表情でいた安村だが、打ち上げの席では真摯な態度で「反省点が山ほどあるので、最後はそれほど問題じゃないです」と語った。

安村の言葉通り、最後の場面だけを切り取って考えるのは素人の考えだ。
実際、対局終了後も、安村は残った山に手を触れなかった。
喉から手が出るほど欲しいタイトルだったはずだが、愚痴ひとつこぼさずに、次の勝負を見据えているようだった。

100

表彰式の様子

100

優勝者インタビューの様子

グランプリ 決勝観戦記/第4期グランプリMAX2日目(最終日)観戦記

4回戦までのポイント
前田+20.1P 灘+13.3P 二階堂+8.4P 安村▲41.8P
初日の対局が終了し、トータルポイントは以上のようになっている。
1回戦目、好スタートを切った安村だが、4回戦を終えて、1人沈みの状態になってしまった。
初日の最終戦(4回戦)、南2局、安村には痛恨の放銃があった。
gpmax2012
 
二階堂の第一打六筒、自分の手格好。
親番をキープしたい気持ちと、放銃したくない気持ちが混在している、中途半端な手を打ってしまった安村は、この後フラフラになってしまいそうだ。(すでにフラフラになっていたのかも)
スタート時の新鮮な精神状態に戻すことができるなら良いが、トータルのマイナスと、残り4回戦という圧が重くのしかかる。
開き直って攻めても、傷は深まるだけだろう。
それは、開き直ったフリをしているだけだから。丁半博打に持ち込んで勝つパターンは稀だ。
また、そんな勝ち方にどんな意味がある?
3者は横一線。安村にとっては後がない2日目、第5回戦が始まった。
gpmax2012
 
5回戦
gpmax2012
 
10巡目に二階堂が先制リーチ。
前田がタンヤオ仕掛けで、テンパイを取ると、二階堂のハイテイツモだったはずの、二万が食い下がる。
東1局一本場
gpmax2012
 
二階堂の打五万で前田が8,000のアガリ。
前田がマンズの一色手なら、北トイツ落としの2枚目はかなりの危険信号だ。
二万のチーで2枚目の北打ち)
しかし、二階堂もドラトイツの勝負手。
この五万を遅らせる手段もあるが、先に打つ方を選択した。
東4局1本場
gpmax2012
 
後がない安村は、粘り強く打ち、親番をキープすることに成功する。
続く2本場
四万五万七万七万八万八万八万三索四索五索四筒四筒四筒??リーチ??ツモ六万??ドラ一万
3本場
五万六万七万一索二索三索四索五索六索一筒一筒四筒六筒??リーチ??ロン五筒??ドラ五万
4局連続でアガリをものにした。
東4局4本場
gpmax2012
 
二階堂のアガリによって、安村の親が落ちた。
ここで注目は、12巡目の灘のドラ白打ちだ。
先手を取って仕掛けた灘、それに合わせる格好で動いた安村、すると二階堂からリーチがかかる。
ようやくテンパイが入った灘は、2者に対してドラを強打したのだ。
そして次局、南1局も続けて見ていただきたい。
gpmax2012
 
9巡目に打った白を前田がポンしたとき、2枚目の四筒を手出し。
そして、前巡に打った発を、下家の安村がポン。
ここで、持ってきた六筒で打一筒として迂回した。
結果は、前田が300・500のツモアガリとなったのだが、前局のドラ打ちとの緩急のつけ方が並ではない。
ちなみに六筒は安村にポンテンがかかる牌であった。
放銃を嫌う灘の麻雀は、一見ヒットアンドアウェイの戦法に映る。
しかし実際は、勝負所と見るや腹をくくって攻めまくる、かなりの攻撃麻雀なのだ。
灘の「インターネット麻雀ロン2」における生涯副露率は40.24%、アガリ率は27.12%(2014年3月現在)
仕掛ける麻雀は、このバランスが命なのである。
対称的な2局を平然とやってのけるには、長い年月を要するのではないだろうか。
南4局
gpmax2012
 
流局間際にチーしてテンパイを取った二階堂。ツモ番のない灘からアガリ牌六索が出るが、これを見逃し。
これについて、解説陣の意見は割れた。
二階堂が灘から1,000をアガることは、3万点を超えている、トータル首位の前田にとって、嬉しいアガリとなるのは確かだ。(2人浮きの場合、順位点は+8P、+4P、▲4P、▲8P)
一般的なルール設定と比較すると、順位点が小さいのが日本プロ麻雀連盟Aルールの特徴だが、実際あなたが座っていたら、どうするだろうか?
4回戦までのポイント
前田+20.1P 灘+13.3P 二階堂+8.4P 安村▲41.8P
半荘1000回トータルの一片ならどちらを選択しても大差はない。しかし、決勝戦の舞台では、半荘8回で結果を出さなければならないのだから、二階堂の選択は間違ってはいないと思う。
この六索を親の安村がポンしてテンパイし、前田の1人ノーテンで流局となった。
続く1本場では、安村が3メンチャンのリーチ。助けた亀に殺される、という言葉が頭をよぎる場面であったが、安村、二階堂2人テンパイで流局。
そして、2本場では二階堂が3万点を超えるアガリ。
前田との浮き沈みをつくる形で、二階堂が暫定首位に立ち、5回戦が終了となった。
gpmax2012
 
5回戦成績
安村+24.2P 二階堂+5.0P 前田▲7.7P 灘▲21.5P
5回戦終了時
二階堂+13.4P 前田+12.4P 灘▲8.2P 安村▲17.6P
仮に、二階堂が六索を見逃さずに出アガった場合は、前田とのトータルポイントの差が25.6Pとなっていた。
 
6回戦
東4局
gpmax2012
 
灘の八索ポンは6巡目、南家の安村は、1フーロの灘に対して、愚形リーチでぶつけた。
仕掛けた灘の手牌は、当時こうなっていた。
二万三万四万八万八万二筒二筒三筒三筒四筒??ポン八索 上向き八索 上向き八索 上向き
安村のリーチ後、三筒をポンしてカン三筒待ち。一瞬の勝負ではあるが、躊躇いのないポンの手出し二筒を見て、カン三筒待ちは特定しずらいだろう。
その後、安村のアガリ牌である六索を喰いとって、ピンポイントでオリ。
六索以外の危険牌でもオリていたと思うが、鮮やかな一局であった。
gpmax2012
gpmax2012
 
南1局
しばらく前田が起死回生の2,000・4,000。
四万五万六万五索六索四筒四筒六筒六筒七筒七筒八筒八筒??リーチ??ツモ四索??ドラ南
続く南2局
gpmax2012
 
二階堂がツモ六索で即リーチ。
一見二索が山に眠っていそうな捨て牌だが、安村の手出し一索は、字牌の後の手出しだけに不安が残る。
もちろん捨て牌状況も込みでリーチをかけたのであろうが、おそらく灘の「仕掛けに対して」という意識が強かったのではないだろうか。
しかし、麻雀は先手の取り合いではない、状況に応じた的確な判断がものを言う競技だ。
確かに灘の仕掛けが本物かどうかは判別しずらいが、相手の動向に左右され、崩れてしまった典型的なパターン。結果、他家に攻め込まれて、灘に7,700放銃となってしまった。
gpmax2012
 
南3局
失点を挽回したい二階堂の配牌。
二万六万八万九万一索五索六索六索九索二筒四筒四筒六筒中??ドラ九索
この配牌が、7巡目に七対子の1シャンテンに。
gpmax2012
 
この形から、五索をポン。この仕掛けで、五索六索四万と上家に喰い流してしまう。
ポンするべき手牌で間違いない。つまり、反省する必要のない場面ではあるが、ひとつの事実として記しておく。
南4局
6巡目にテンパイした安村。
三万四万五万五万五万四索五索六索七索七索東東東
(テンパイ時二万は1枚切れ、七索は場に見えていない)
ヤミテンに構え、手牌に関連している七万をツモ切ると下家の前田がチー。さらにツモ切った四筒が親の灘にポンされるが、まだヤミテン。
gpmax2012
 
二階堂の九万ポンの後、ツモ八索でソーズの3メンチャンに手変わりリーチをかけると、一発で三索をツモアガリ。
最下位スタートの安村が連勝を決めた。
6回戦成績
灘+17.9P 安村+8.9P 前田+3.5P 二階堂▲30.3P
6回戦終了時
前田+15.9P 灘+9.7P 安村▲8.7P 二階堂▲16.9P
 
7回戦
稀に見る接戦で、残り2回戦となった。
東1局、東2局と安村が本日の好調を思わせるアガリ。
四万三索三索三索四索四索四索五索六索七索四筒五筒六筒??ツモ四万??ドラ九万
三万四万三索四索四索五索五索六索五筒六筒七筒八筒八筒??ツモ二万??ドラ五筒
東4局には、首位の前田からドラ2七対子を出アガリ。
一万一万二万二万四万四万五万一索一索北北白白??ロン五万??ドラ五万
南1局一本場
gpmax2012
 
今にも打ちそうな七万だっただけに、ほっと胸を撫で下ろしたことだろう。
南4局
gpmax2012
 
灘の仕掛けは6巡目である。
安村はドラの九万切りリーチを選択したが、これは対局終了後に、直接安村から聞いたコメントを使わせていただく。
「前田さんの手出し四万で、三万は山だと確信しました。ドラを3枚持っていることもあり、リスクも少ない。最終戦に向けて、ポイントを稼ぎたかったことが理由です」
12巡目にテンパイが入った前田から、5,200の出アガリ。
本日好調の安村が、トータル2位に躍り出た。
gpmax2012
 
7回戦成績
安村+20.4P 灘+5.4P 二階堂▲10.3P 前田▲15.5P
7回戦終了時
灘+15.1P 安村+11.7P 前田+0.4P 二階堂▲27.2P
 
8回戦(最終戦)
規定により、最終戦の席順は決定されている。
安村→前田→二階堂→灘
(起家から、2位→3位→4位→1位の順)
gpmax2012
東1局
8巡目に安村が先制リーチをかける。
gpmax2012
 
すると、先手を取った安村の捨て牌に導かれる形で、前田にドラ単騎のテンパイが入る。
私の印象かもしれないが、前田はどんなときでもフォームを崩していない。
それは灘も同じだが、二階堂、安村にはまだふらつく場面があった。
与えられた場面によって、自身の経験に基づいた丁寧な選択を繰り返している。
ともかくここは勝負所と踏んだのであろう。
自然に導かれたテンパイ形でリーチをかけ、勝敗を天に任せた結果、一索のツモアガリとなった。
gpmax2012
 
優勝が目前となった対局者は、極限状態となる。
張り詰めた空気の中では、冷静な判断力と同時に大胆な攻撃力が要求される。
東3局は、二階堂のドラ暗刻仕掛けに対して、安村が一通のテンパイでドラ切りリーチをかけると、二階堂は大ミンカンで応戦。
gpmax2012
 
やはり、今日は安村に風が吹いているのか?このアガリでトータルトップまで上り詰めた。
南1局1本場
gpmax2012
 
今局は前田の手順に、特に取り上げる部分があるわけではないが、リーチを受けて、安村が一発目に打った二筒が強い。トップ目に立った瞬間、逃げ腰になってしまうのが人の性だが、安村にその心配はないようだ。
本日2度目のドラ単騎ツモで前田が再びトップに立った。
南2局の前田の親は、仕掛けた灘が安村に2,600放銃。
南3局
gpmax2012
 
安村はこのテンパイが入って打二索としてヤミテンに構える。
そして、次巡持ってきた六万でテンパイ外し。
再び一筒を引くがツモ切り、もう一度持ってきた二索二筒を入れ替えた。
二万三万四万六万二索五索五索五索六索六索五筒六筒七筒
そして、次に持ってきた牌は三筒・・・
「あれはペン三筒で勝負をかけても良かった」
と安村は語る。
思考放棄した一か八かのリーチを嫌う気持ちもわかるが、私もここはリーチだと思う。
磐石に足場を踏み固めている余裕などない。
ベスト8のレポートで、瀬戸熊直樹がこう記している。
若い安村にアドバイスを1つ贈りたい。
解説中もコメントで「熊、激辛」などと言われたが、安村は非常に期待している若手の1人である。
もし安村がワンステップ上を目指すなら、足りないものは「覚悟」である。
一次予選から勝ち上がったその戦いぶりを観ていると、状況判断、打牌選択はどれもクレバーで好感が持てる。でも競った時の打牌は全て「保留」しているチョイスが目立っていた。
「負けられない戦い」だからこそ、そこに「覚悟をもった、魂を込めた打牌」を今後見せてもらいたい。
そういう戦いが必ず道を開く。せっかく良い物を持っているのだから。
そして若さは、その「勇気」が許されるのだから。
二階堂は親番で2本場まで粘ったが、灘の仕掛けによって親落ち。
灘は、トータルポイントでトップ者が北家スタートになるという規定の利点を活かし、自由に手を進め、場を進行させる。
gpmax2012
 
そしてオーラス。
南4局
gpmax2012
 
珍しく、ツモる瞬間に迷いがあった、灘の5巡目のリーチは、リーチをかけた時点で高目が4枚生きていた。灘が引き当てたのはたった1枚しかない安目の七筒1,300オール。
7回戦終了時のポイント
灘+15.1P 安村+11.7P 前田+0.4P 二階堂▲27.2P
南4局1本場
gpmax2012
 
前田、安村、アガったほうが第4期グランプリの栄冠に輝く。
前田がこの八筒にチーテンをかけると、すぐに安村に五万が入り、両者テンパイが入る。
安村からアガれない六万が打たれた次巡、二階堂から九万がこぼれて前田の優勝が決まった。
この九万打ちのように、優勝の可能性がないものが勝負を決めてしまう放銃は避けるべきと、されている。
これまで、同じような放銃が決勝戦でしばしば見られたが、話題にすることは避けられてきた。
しかし、ほとんど全てのタイトル戦決勝が生中継されるようになった今、触れないわけにはいくまい。
もし、二階堂が九万を打たなかったら、安村のアガリがあり、優勝となっていたかもしれない。
しかし、前田の手役は特定できず、まして、テンパイが入っているかどうかすら判別不能であった。
もし、前田がノーテンなのに、ここから二階堂がオリ始めたら、最終的に手が詰まってしまう可能性も高くなる。
それでは、どう打てばいいのか?
規則を作ってくれという意見も耳にするが、そんなものは作りようがない。
基本的には打牌は個人の自由で、どう打てば綺麗な対局なのか、と全員が考えて打つ以外にはない。
すでに勝負がついている、敗けている者ほど、アンテナを張り巡らせて打つべきなのである。
「2人に勝負させろ」やら「マジ勘弁してくれ」など、辛辣なコメントも流れたが、この場面での二階堂の放銃を全否定することはできない。
自分なりにベストな打牌を選択した「結果」がこの牌譜であるなら、全く問題ない。
対局が終わった瞬間は、呆けたような、なんともいえない表情でいた安村だが、打ち上げの席では真摯な態度で「反省点が山ほどあるので、最後はそれほど問題じゃないです」と語った。
安村の言葉通り、最後の場面だけを切り取って考えるのは素人の考えだ。
実際、対局終了後も、安村は残った山に手を触れなかった。
喉から手が出るほど欲しいタイトルだったはずだが、愚痴ひとつこぼさずに、次の勝負を見据えているようだった。

100

表彰式の様子

100

優勝者インタビューの様子

第23期中部プロリーグ 第2節レポート

●Aリーグ(執筆:樋口 新)

中部プロリーグ第2節が行われた日は、名古屋ウィメンズマラソンが行われた日であった。
多数の女性達が激走している中、我々も真剣な対局に臨んでいた。
私の第2節の対局相手は以下の面子であった。

木村東平プロ 2期生
言わずと知れた中部本部長。八段である。面前が主体の手役派である。
また、中部プロリーグの決勝戦に5回進出している。

長谷川弘プロ 20期生
今回、Bリーグより昇級してきた。過去には中部プロリーグの決勝戦に残るなど、実績は十分である。
ロン2にもよく登場している。

森下剛任プロ 22期生
第39期王位。グランプMAXでは敗退してしまったが、今、乗りに乗っているプレイヤーではないであろうか。前期の中部プロリーグでは決勝に進出している。

第1節で▲15.2Pであった私は、できればプラスに持って行きたいと思いながら、第2節に臨んだ。

その第1回戦。東場から手が入る。8,000をロンアガリ、4,000オールをツモアガるなど、一気に5万点を超える。感触はかなり良かった。が、しかし、南2局に場が動いた。

私はタンピンイーペーコーをテンパイしており、ツモ切りしたところ、木村プロよりロンの声がかかった。
16,000点だった。場を見れば一目で分かるチンイツであった。しかし、わたしは勢いに任せて切ってしまったのである。
結果から見れば、1回戦はプラスで終わることができたが、明らかに反省すべき点がある1局であった。

反省しつつ迎えた2回戦。1回戦で耐えていた長谷川プロがメンタンツモドラ3から動き出す。
かくいう私は苦しい展開が続き、じりじりと点棒を減らしていったのであった。

どうにかしたいと思案しながら迎えた4回戦。
ここまで耐えていた現王位の森下プロが底力を見せる。
四暗刻ツモアガリ。正直、さすがとしか言いようがなかった。

このように、今節の私はまるで見せ場がなく、大きくマイナスしてしまった。
降級ボーダーもすぐそこである。しかし、まだ残り3節ある。
決勝進出を諦めることなく、残り3節を悔いなく全力で戦っていきたい。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 日下 健司 64.3 30.9 95.2
2 太田 充 39.6 26.9 66.5
3 村瀬 寛光 38.1 17.0 55.1
4 毛受 俊 26.2 17.5 43.7
5 伊藤 鉄也 4.8 35.9 40.7
6 長谷川 弘 8.5 29.1 37.6
7 森下 剛任 0.6 6.8 7.4
8 三戸 亮祐 17.1 ▲ 20.7 ▲ 3.6
9 杉村 泰治 ▲ 15.8 8.4 ▲ 7.4
10 杉浦 貴紀 10.8 ▲ 27.7 ▲ 16.9
11 鈴木 基芳 ▲ 53.7 34.8 ▲ 18.9
12 寺戸 孝志 28.1 ▲ 52.3 ▲ 24.2
13 木村 東平 ▲ 51.8 4.2 ▲ 47.6
14 樋口 新 ▲ 15.2 ▲ 40.1 ▲ 55.3
15 佐藤 あいり ▲ 49.5 ▲ 20.3 ▲ 69.8
16 掛水 洋徳 ▲ 52.1 ▲ 50.4 ▲ 102.5

●Bリーグ(執筆:中谷 彰吾)

毎年、この時期には会場近くで、名古屋ウィメンズマラソン大会が行われる。
第2節はマラソンでいう折り返し地点手前の攻防か。
この日の結果により、後半戦での戦い方も変わってくるだろう。

1卓 山本・櫛田・浅野・菅野
注目は、前節に好スタートを切った山本だったが、櫛田に捕らえられ▲71.9Pで大きくつまずいてしまう。
そして櫛田は3連続トップを飾るなど+72.2Pと抜け出した。
前期に悔し涙を飲んだ櫛田が気迫の麻雀をみせた。

2卓 大滝・中西・中谷・安藤
1回戦、大滝の3巡目リーチに対し安藤が切った中が捕まる。

一索一索五索六索七索七索八索九索西西西中中  ドラ西

この倍満を皮切りに、終始大滝が場を圧倒する!
トップは1回戦だけだったが、マイナスを最小限に抑え+52.1Pとした。

逆に安藤は、傷口が広がってしまい苦しい結果となった。
肝心の私はと言うと、2回戦までは自分らしく打てていたものの、その後の連続ラスで▲18.9Pとなり降級という二文字が漂う結果になってしまった。

3卓 葛山・鈴木(雄)・土岐・牛尾
この卓では、鈴木(雄)がまさかの3連続ラスになってしまい、マイナスを請け負う形になってしまった。
前節がいいスタートだっただけに、痛い失点となってしまう。
そして葛山、牛尾が前節に続きポイントを上積みした。

4卓 朝岡・若松・太田(峻)・斎藤
朝岡の3回戦、4回戦の連勝が決め手となり、ポイントを独占する形となった。
太田(峻)も、1回戦に大きいトップをとるも、その後が苦しい展開となり悔しい結果になってしまった。

第2節終了時点では、昇級、降級争いが激戦となりそうだ。
そして来節はちょうど折り返しの第3節。一層戦いが面白くなるだろう。
私としても、このままズルズル引き下がる訳には行かない。
一矢報いるためにも、体調面をバッチリ整えて来月の戦いに挑みたい。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 14.1 72.2 86.3
2 朝岡 祐 10.6 56.9 67.5
3 大滝 聡 ▲ 5.5 52.1 46.6
4 牛尾 信之 12.2 23.3 35.5
5 葛山 英樹 3.0 27.2 30.2
6 中西 栄二 ▲ 2.7 9.0 6.3
7 土岐 雄太 ▲ 7.0 13.0 6.0
8 菅野 直 1.9 ▲ 2.1 ▲ 0.2
9 浅野 文雅 ▲ 8.0 1.8 ▲ 6.2
10 太田 峻也 0.1 ▲ 8.3 ▲ 8.2
11 山本 拓哉 49.8 ▲ 71.9 ▲ 22.1
12 中谷 彰吾 ▲ 19.9 ▲ 18.9 ▲ 38.8
13 鈴木 雄介 22.7 ▲ 63.5 ▲ 40.8
14 若松 正和 ▲ 1.5 ▲ 39.4 ▲ 40.9
15 斎藤 寛生 ▲ 32.9 ▲ 9.2 ▲ 42.1
16 安藤 大貴 ▲ 36.9 ▲ 42.2 ▲ 79.1

●Cリーグ:大西 義則

今回は、Cリーグで対局する選手の中で、特に中部プロリーグ在籍歴の長い選手に、月に1度のリーグ戦へ臨む際の準備について伺ってみました。

13期生、大高坂松城
「準備?う~ん、リーグ戦前には3人麻雀は打たないようにしていますね(笑)
それ以外は特に…。いつも通りの自分の麻雀を打ちながら、Cリーグにおいての課題の克服を目指しています。」
Aリーグの対局経験のある彼の頑な眼差しが印象的でした。

19期生、吉井友直
「僕は当日の集中力を大切にしています。会場入りしたら、卓に向かい集中するようにしています。出来れば、誰とも話したくないのですが。」
と睨まれてしまいました。

21期生、鈴木淳
「自分は仕事柄、体調的にはなかなか万全を期せないのですが、それを言い訳にはしたくないです。自分にできる準備としては平常心で臨む事です。」
競技プロとして、結果のすべてを自分の責任として受け入れる姿勢の大切さを感じさせられました。

いずれも長年のキャリアから、これ以上、Cリーグに甘んじるつもりはないという、自分自身への厳しさを感じました。

さて、第2節の結果は「全節プラス。」を目標とする原田が気迫を勢いそのままに、プラスを重ねて、すでに+100Pを超える展開に。次いで、これまた+100Pオーバーで越川。

しかし、次節以降、彼らは追われる立場。
当然、清水・大高坂・池沢・小野は、次節同卓の彼らを照準においてくるはず。
もちろん、それ以外の誰も昇級をあきらめる選手はおりません。

次回も白熱した選手の声をお届けできればと思います。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 原田 知彦 87.4 38.8 126.2
2 越川 清一 40.6 62.4 103.0
3 清水 哲也 31.4 21.0 52.4
4 大高坂 松城 ▲ 3.9 38.9 35.0
5 池沢 麻奈美 15.9 16.1 32.0
6 小野 雅峻 39.0 ▲ 12.4 26.6
7 加藤 泰史 ▲ 8.0 31.8 23.8
8 河合 慎悟 ▲ 23.3 38.2 14.9
9 都築 友和 25.1 ▲ 10.8 14.3
10 山神 達也 4.3 4.0 8.3
11 角谷 和幸 ▲ 12.4 ▲ 15.2 ▲ 27.6
12 岡本 丈司 ▲ 24.6 ▲ 4.3 ▲ 28.9
13 三谷 卓也 21.9 ▲ 54.7 ▲ 32.8
14 大町 篤志 ▲ 32.9 ▲ 13.9 ▲ 46.8
15 大西 義則 ▲ 33.4 ▲ 16.0 ▲ 49.4
16 吉井 友直 ▲ 15.1 ▲ 34.8 ▲ 49.9
17 鈴木 淳 ▲ 2.7 ▲ 52.4 ▲ 55.1
18 家田 みゆき ▲ 85.2 15.1 ▲ 70.1
19 上田 利華 ▲ 47.1 ▲ 54.8 ▲ 101.9

中部プロリーグ レポート/第23期中部プロリーグ 第2節レポート

●Aリーグ(執筆:樋口 新)
中部プロリーグ第2節が行われた日は、名古屋ウィメンズマラソンが行われた日であった。
多数の女性達が激走している中、我々も真剣な対局に臨んでいた。
私の第2節の対局相手は以下の面子であった。
木村東平プロ 2期生
言わずと知れた中部本部長。八段である。面前が主体の手役派である。
また、中部プロリーグの決勝戦に5回進出している。
長谷川弘プロ 20期生
今回、Bリーグより昇級してきた。過去には中部プロリーグの決勝戦に残るなど、実績は十分である。
ロン2にもよく登場している。
森下剛任プロ 22期生
第39期王位。グランプMAXでは敗退してしまったが、今、乗りに乗っているプレイヤーではないであろうか。前期の中部プロリーグでは決勝に進出している。
第1節で▲15.2Pであった私は、できればプラスに持って行きたいと思いながら、第2節に臨んだ。
その第1回戦。東場から手が入る。8,000をロンアガリ、4,000オールをツモアガるなど、一気に5万点を超える。感触はかなり良かった。が、しかし、南2局に場が動いた。
私はタンピンイーペーコーをテンパイしており、ツモ切りしたところ、木村プロよりロンの声がかかった。
16,000点だった。場を見れば一目で分かるチンイツであった。しかし、わたしは勢いに任せて切ってしまったのである。
結果から見れば、1回戦はプラスで終わることができたが、明らかに反省すべき点がある1局であった。
反省しつつ迎えた2回戦。1回戦で耐えていた長谷川プロがメンタンツモドラ3から動き出す。
かくいう私は苦しい展開が続き、じりじりと点棒を減らしていったのであった。
どうにかしたいと思案しながら迎えた4回戦。
ここまで耐えていた現王位の森下プロが底力を見せる。
四暗刻ツモアガリ。正直、さすがとしか言いようがなかった。
このように、今節の私はまるで見せ場がなく、大きくマイナスしてしまった。
降級ボーダーもすぐそこである。しかし、まだ残り3節ある。
決勝進出を諦めることなく、残り3節を悔いなく全力で戦っていきたい。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 日下 健司 64.3 30.9 95.2
2 太田 充 39.6 26.9 66.5
3 村瀬 寛光 38.1 17.0 55.1
4 毛受 俊 26.2 17.5 43.7
5 伊藤 鉄也 4.8 35.9 40.7
6 長谷川 弘 8.5 29.1 37.6
7 森下 剛任 0.6 6.8 7.4
8 三戸 亮祐 17.1 ▲ 20.7 ▲ 3.6
9 杉村 泰治 ▲ 15.8 8.4 ▲ 7.4
10 杉浦 貴紀 10.8 ▲ 27.7 ▲ 16.9
11 鈴木 基芳 ▲ 53.7 34.8 ▲ 18.9
12 寺戸 孝志 28.1 ▲ 52.3 ▲ 24.2
13 木村 東平 ▲ 51.8 4.2 ▲ 47.6
14 樋口 新 ▲ 15.2 ▲ 40.1 ▲ 55.3
15 佐藤 あいり ▲ 49.5 ▲ 20.3 ▲ 69.8
16 掛水 洋徳 ▲ 52.1 ▲ 50.4 ▲ 102.5

●Bリーグ(執筆:中谷 彰吾)
毎年、この時期には会場近くで、名古屋ウィメンズマラソン大会が行われる。
第2節はマラソンでいう折り返し地点手前の攻防か。
この日の結果により、後半戦での戦い方も変わってくるだろう。
1卓 山本・櫛田・浅野・菅野
注目は、前節に好スタートを切った山本だったが、櫛田に捕らえられ▲71.9Pで大きくつまずいてしまう。
そして櫛田は3連続トップを飾るなど+72.2Pと抜け出した。
前期に悔し涙を飲んだ櫛田が気迫の麻雀をみせた。
2卓 大滝・中西・中谷・安藤
1回戦、大滝の3巡目リーチに対し安藤が切った中が捕まる。
一索一索五索六索七索七索八索九索西西西中中  ドラ西
この倍満を皮切りに、終始大滝が場を圧倒する!
トップは1回戦だけだったが、マイナスを最小限に抑え+52.1Pとした。
逆に安藤は、傷口が広がってしまい苦しい結果となった。
肝心の私はと言うと、2回戦までは自分らしく打てていたものの、その後の連続ラスで▲18.9Pとなり降級という二文字が漂う結果になってしまった。
3卓 葛山・鈴木(雄)・土岐・牛尾
この卓では、鈴木(雄)がまさかの3連続ラスになってしまい、マイナスを請け負う形になってしまった。
前節がいいスタートだっただけに、痛い失点となってしまう。
そして葛山、牛尾が前節に続きポイントを上積みした。
4卓 朝岡・若松・太田(峻)・斎藤
朝岡の3回戦、4回戦の連勝が決め手となり、ポイントを独占する形となった。
太田(峻)も、1回戦に大きいトップをとるも、その後が苦しい展開となり悔しい結果になってしまった。
第2節終了時点では、昇級、降級争いが激戦となりそうだ。
そして来節はちょうど折り返しの第3節。一層戦いが面白くなるだろう。
私としても、このままズルズル引き下がる訳には行かない。
一矢報いるためにも、体調面をバッチリ整えて来月の戦いに挑みたい。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 14.1 72.2 86.3
2 朝岡 祐 10.6 56.9 67.5
3 大滝 聡 ▲ 5.5 52.1 46.6
4 牛尾 信之 12.2 23.3 35.5
5 葛山 英樹 3.0 27.2 30.2
6 中西 栄二 ▲ 2.7 9.0 6.3
7 土岐 雄太 ▲ 7.0 13.0 6.0
8 菅野 直 1.9 ▲ 2.1 ▲ 0.2
9 浅野 文雅 ▲ 8.0 1.8 ▲ 6.2
10 太田 峻也 0.1 ▲ 8.3 ▲ 8.2
11 山本 拓哉 49.8 ▲ 71.9 ▲ 22.1
12 中谷 彰吾 ▲ 19.9 ▲ 18.9 ▲ 38.8
13 鈴木 雄介 22.7 ▲ 63.5 ▲ 40.8
14 若松 正和 ▲ 1.5 ▲ 39.4 ▲ 40.9
15 斎藤 寛生 ▲ 32.9 ▲ 9.2 ▲ 42.1
16 安藤 大貴 ▲ 36.9 ▲ 42.2 ▲ 79.1

●Cリーグ:大西 義則
今回は、Cリーグで対局する選手の中で、特に中部プロリーグ在籍歴の長い選手に、月に1度のリーグ戦へ臨む際の準備について伺ってみました。
13期生、大高坂松城
「準備?う~ん、リーグ戦前には3人麻雀は打たないようにしていますね(笑)
それ以外は特に…。いつも通りの自分の麻雀を打ちながら、Cリーグにおいての課題の克服を目指しています。」
Aリーグの対局経験のある彼の頑な眼差しが印象的でした。
19期生、吉井友直
「僕は当日の集中力を大切にしています。会場入りしたら、卓に向かい集中するようにしています。出来れば、誰とも話したくないのですが。」
と睨まれてしまいました。
21期生、鈴木淳
「自分は仕事柄、体調的にはなかなか万全を期せないのですが、それを言い訳にはしたくないです。自分にできる準備としては平常心で臨む事です。」
競技プロとして、結果のすべてを自分の責任として受け入れる姿勢の大切さを感じさせられました。
いずれも長年のキャリアから、これ以上、Cリーグに甘んじるつもりはないという、自分自身への厳しさを感じました。
さて、第2節の結果は「全節プラス。」を目標とする原田が気迫を勢いそのままに、プラスを重ねて、すでに+100Pを超える展開に。次いで、これまた+100Pオーバーで越川。
しかし、次節以降、彼らは追われる立場。
当然、清水・大高坂・池沢・小野は、次節同卓の彼らを照準においてくるはず。
もちろん、それ以外の誰も昇級をあきらめる選手はおりません。
次回も白熱した選手の声をお届けできればと思います。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 原田 知彦 87.4 38.8 126.2
2 越川 清一 40.6 62.4 103.0
3 清水 哲也 31.4 21.0 52.4
4 大高坂 松城 ▲ 3.9 38.9 35.0
5 池沢 麻奈美 15.9 16.1 32.0
6 小野 雅峻 39.0 ▲ 12.4 26.6
7 加藤 泰史 ▲ 8.0 31.8 23.8
8 河合 慎悟 ▲ 23.3 38.2 14.9
9 都築 友和 25.1 ▲ 10.8 14.3
10 山神 達也 4.3 4.0 8.3
11 角谷 和幸 ▲ 12.4 ▲ 15.2 ▲ 27.6
12 岡本 丈司 ▲ 24.6 ▲ 4.3 ▲ 28.9
13 三谷 卓也 21.9 ▲ 54.7 ▲ 32.8
14 大町 篤志 ▲ 32.9 ▲ 13.9 ▲ 46.8
15 大西 義則 ▲ 33.4 ▲ 16.0 ▲ 49.4
16 吉井 友直 ▲ 15.1 ▲ 34.8 ▲ 49.9
17 鈴木 淳 ▲ 2.7 ▲ 52.4 ▲ 55.1
18 家田 みゆき ▲ 85.2 15.1 ▲ 70.1
19 上田 利華 ▲ 47.1 ▲ 54.8 ▲ 101.9

第14期九州皇帝位戦 決勝レポート後編

決勝2日目の朝が来た。泣いても笑っても、残り6半荘しかない。
今日も、同じゴールに向かいそれぞれがやるべき事をぶつけあう。

7回戦(起家から新谷・中尾・大和田・小車)

東2局、親の中尾が4巡目からこの1シャンテンでかまえている。

二万四万五万五万六万七万七万三索四索七索八筒八筒八筒

ここからツモが縦に入り9巡目に

四万四万五万五万五万六万七万七万三索三索四索八筒八筒八筒

こうなり迷う。正着打は何切りなのだろうか?
結局、中尾は三索をツモ切り四暗刻の目は追わずとするが、すぐに四万を引きテンパイ。
あっさり五索をツモり4,000オールのアガリとなった。

四万四万四万五万五万五万七万七万三索四索八筒八筒八筒  ツモ五索

初日は大きな点棒の移動は無かっただけに、トータルトップ目の中尾が更に大きなアドバンテージを取った瞬間だった。

ここから小さく点棒は動くも、中尾が1人抜けた状態のまま南場を迎えた。

南1局、中盤で現状ラス目の大和田に以下のような手が入る。

三万四万二索四索四索五索六索三筒三筒五筒五筒六筒六筒七筒

ここで打四索とすると、その四索を下家の小車にポンされる。
小車はポンして良形だが、タンヤオのみの1シャンテンにかまえる。
大和田が、前巡ノータイムでドラの九万をツモ切った事から、さばきに行こうとしているように見えた。

二万二万六万七万六索七索八索三筒四筒西  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き

次巡、小車に七筒が流れた。もちろん小車は不要牌なのでツモ切るが、大和田にとって七筒が1番嬉しいツモだっただけに大和田はショックだったはずだ。
さらには、河にマンズが安く大和田の目から見て二万五万はかなり良く見えた。
その後すぐに小車は二筒を引き入れ、中尾のツモ切った五万でアッサリと1,000点アガるのだ。
本来なら大和田のアガリ牌になっていたはずの五万だ。
小車がこのポンをするしないで、もしかしたら結果は大きく変わっていたのかもしれない。

南2局、先程の手はアガリに結びつかなかった大和田に、5巡目このテンパイが入る。

五万五万七万八万九万六索七索八索三筒四筒六筒七筒八筒  ドラ六索

大和田はほぼノータイムでリーチを打った。
どうするだろうか?打ち手によって選択が分かれるのではないだろうか。
リーチを打つメリットと手変わりを待つメリット。
この問題は麻雀を打つ人間にとって切っても切れない問題だ。

六万1枚の手変わりは3ハンも役が増えるが、枚数だけで考えるとアガリ牌である二筒五筒はその倍の枚数存在する。リーチを打つことで出アガリ率は減少するが、その分もつれてツモアガリ率が上がる。

もちろん最高打点は跳満になるこの手だが、2,000点のアガリになるのはあまり嬉しくない。
大和田はおそらく、先手でこの手をリーチしない事はほぼ無い打ち手だろうと私は勝手ながら思っている。
大事な戦いや緊張している時も、その考えがブレない所が大和田の強さの根源にあると思えた1局だった。

しかし、決勝進出した選手は皆、先手リーチを打たれたところで簡単に引き下がるようなメンツではない。
親である中尾が9巡目にリーチを打ち、先手の大和田とめくり合う事になった。

六万七万四索五索六索二筒三筒四筒南南南白白  リーチ

結果、中尾が五筒を掴み大和田に3,900の放銃となり点差が一気に丸くなった。

オーラス
東:小車  31,200
南:新谷  31,300
西:中尾  34,100
北:大和田 22,400

上3人は本当に近差だが、大和田もトップが見えない訳ではない。
なかなか本手をアガらせてもらえず、かわし手を多用し原点を維持してきた新谷に、ここで早そうな手が入る。
5巡目にはこんな1シャンテンで、トップを取るには申し分なさそうだ。

一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒北北発中  ドラ東

上家で親の小車は、三色の見えるメンツ手に向かいトイツをほぐすも、結局縦に重なりはじめる。

二万二万三万三万二索二索三索七索八索八索二筒三筒九筒九筒

ここから二筒三筒をはらって、七対子へ移行することにした。
小車から二筒が切られたのは10巡目なのだが、新谷はこの二筒を鳴いてテンパイを取る事もできた。
この時新谷はこのような形だ。

一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒東北北

チーしてドラの東を切ると、九筒でアガった時だけ一通が付き、トップ条件を満たすのだが、三筒六筒は中尾からの出アガリだけしかトップ条件を満たさない。新谷は二筒に見向きもせずにツモ山に手を伸ばす。
心が強いなと、ただただ思った。

実はこの時、中尾は四索を暗カンしており若干のテンパイ気配が出ていた。
5巡目からさほど形が変わらず1,400以上の失点をすると原点を割ってしまう事から、私が新谷の立場だったら焦って原点と2着維持、そしてよもやのトップ狙いの仕掛けをしてしまいそうだ。
トップと高打点を見据えノータイムでスルーするという、1度決勝を経験した事のある者の余裕と精神力の強さが見えた。

先程少しふれたが、四索を暗カンした中尾は、実はタンヤオのみのテンパイをしていた。

四万五万五万六万六万七万六索六索五筒六筒  暗カン牌の背四索 上向き四索 上向き牌の背

新谷がピンズによせているため、アッサリとはいかなそうだが、アガリトップの局面でヤミのきくテンパイが入るということはやはりツイている。

しかしここで、現状1人沈みの大和田にドラ単騎の逆転手が入る。

二万二万三万三万五索五索七索七索九索九索七筒七筒東  ドラ東

終盤に入った所なので巡目は深いが、なんと新谷が1枚持っているだけで残り2枚は山にいた。
跳満ツモでトップになる大和田は、もちろんリーチでトップを目指す。
点差があまりない事から、他3名は流局を願いオリを選択せざるを得なかった。
結局大和田のみならず、誰1人Tをツモる事無く流局を迎え、大和田の1人沈みラスで7回戦は終了した。

7回戦成績
中尾+11.1P 新谷+3.3P 小車+1.2P 大和田 ▲16.6P

7回戦終了時トータル
中尾+46.2P 大和田▲9.2P 新谷▲10.7P 小車▲27.3P

トータルポイントが中尾の1人浮きになってしまい、他3名はこの辺でトップが欲しいところだ。

8回戦(起家から新谷・大和田・小車・中尾)

東2局、中尾はこのまま走りぬけようと、仕掛けを駆使して局を進めている。
この局も2巡目から役牌を仕掛けて、7巡目にはテンパイしていた。

一索二索九索九索二筒三筒四筒四筒五筒六筒  ポン東東東

しかしそうする事で直撃チャンスも生まれやすい。
大和田がその巡目で以下のテンパイを入れリーチを打ってきた。

四万五万六万八万八万三索四索五索四筒五筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ四索

しかしこの局を制したのは新谷だった。
新谷は大和田のリーチ後この6,400のヤミテンを入れていたのだが、

二万二万二万二索四索四索五索六索六筒六筒発発発

ここに六索を引き、イーぺーコーが付いた上に大和田の現物の五索待ちへと変化した。
すぐに中尾がツモ切った五索をとらえ8,000のアガリとなった。
大和田のリーチをけっただけでなく、トータルトップの中尾を直撃したことが、大きく状況を変えたアガリとなった。

東3局、トータルラスの小車が、親で1,000オールからの4,000オールをアガリ、少し抜けている。
中尾が現状ラス目で中尾包囲網が敷かれていた。

2本場、2着目の新谷が7巡目に七対子の西単騎リーチを打つ。

三万三万四万四万四索四索六筒六筒八筒八筒南南西  リーチ  ドラ九万

ラス目である中尾は、すぐにチャンタ系の手からドラを使った七対子をテンパイ。
待ちの選択は二万三索。まだ情報の少ない新谷のリーチは、いましがた三索が通ったところで、中尾の河には六索があった。中尾は思う。これは三索単騎でリーチしたほうがアガれるのではないか。
中尾はリーチを打ち勝負に出た。
この中尾の選択は正解となり、大和田がオリきる牌が無くなって、中尾に8,000は8,600を放銃する。

一万一万八万八万九万九万二索二索三索九索九索二筒二筒  リーチ  ロン三索

七対子のリーチは中尾に持っていかれた新谷だが、親で4,000オールを引き、トップ目になる。
トータルポイントからみて、この半荘はトップを取りたいところだ。

南3局、10,100点持ちで親番の無い大和田に勝負手が入った。
6巡目ですでにこの形で、先手と高打点が見込めそうだ。

三万三万三万四万一筒二筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒九筒  ドラ三万

7回戦で1人沈みラスをとっただけにこの手は成就させたい。
しかし、次巡七筒をツモり悩んでしまう。と言うのも、上段で既に五万が4枚、二万が1枚切れているのだ。
大和田はここから打四万とし、ピンズの受け入れを広く残す事にした。
が、次巡裏目の四万をツモってくる。

11巡目、やっと大和田に急所である三筒を引き入れてのテンパイが入る。
しかし、四万の裏目さえなければ、この三筒で跳満のアガリだったと思うと、是が非でも次の待ち選択は慎重にいきたい。

三万三万三万一筒二筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒八筒九筒

選択肢は3つ。
一筒四筒七筒 三筒六筒九筒 五筒八筒 枚数だけ見るとどれも6枚ずつ残っている。
三万を切り一通とピンフを付けたい所だが、下家で親の小車は何やら奇妙な河で中をポンしているので三万がすでに放銃になる可能性があった。

結局、三万で放銃しない形でリーチを打つ事に決めた大和田は、一筒四筒七筒三筒六筒九筒の比較で、河の情報から高目の枚数が1枚多い七筒切りを選択するのだが、これが小車へ5,800の放銃となってしまう。

一万二万三万九万九万七索八索九索八筒九筒  ポン中中中  ロン七筒

小車の話では、誰のリーチが来ようと、このテンパイはオリないし、九筒をツモった場合も八筒を切り待ち変えをするそうだ。
大和田がここで三万を勝負し、跳満確定のリーチが打てていたら、小車の待ちの枚数よりも圧倒的に優秀な待ちであり、出アガリも期待できることから大きく加点できていたのかもしれない。
なんにせよ、大和田のメンタルに傷をつけた1局となった。

その後、沈んでいた中尾も原点以上に復帰し、大和田の1人沈みでオーラスを迎えた。
2本場供託2本、トータルトップの中尾から出アガリし、しっかり原点を割らせた新谷がこの半荘を制したのだった。

8回戦成績
新谷+32.2P 小車+10.9P 中尾▲5.0P 大和田▲38.1P

8回戦終了時トータル
中尾+41.2P 新谷+21.5P 小車▲16.4P 大和田▲47.3P

9回戦(起家から新谷・大和田・小車・中尾)

直接対決なので、ここからの戦いは特に誰がトップで誰がラスかが重要になってくる。

東2局、9巡目中尾はこの形で本手リーチを打つ。

三万四万五万九万九万九万二索三索四索七索八索七筒七筒  リーチ  ドラ九万

しかし、中尾を追う新谷も黙ってはいない。すぐにテンパイし中尾とのめくり合いにもっていく。

四万五万六万四索五索七索八索九索三筒三筒四筒五筒六筒  リーチ

ここで、親の大和田が新谷のリーチ宣言牌の七筒をチーしてテンパイを入れる。
実は大和田は、5巡目からずっと形の変わらない1シャンテンだった。

二万二万六万七万八万六索八索三筒四筒五筒  チー六筒 左向き七筒 上向き八筒 上向き 

ドラの見えない2件リーチだが、トータルポイントを考えると簡単に引くことのできない親番だ。
すぐに新谷が中尾のアタり牌である9を掴み、8,000は8,300放銃となるのだが、大和田が仕掛けることをしなければ、トータルトップの中尾に2,000・4,000をツモられていた。

トータルポイントで中尾に詰め寄っていた新谷が、今回放銃に回った事はツイていない。しかし、大和田にとっては、親は流れてしまったがそれほど悪くない結果となった。

新谷がツイていない雰囲気を引きずったまま南入する。
ポイントは新谷の1人沈みだ。

南2局1本場、ここでトップをとっておきたい大和田に、親で良い配牌が来る。

七索八索一筒一筒二筒三筒六筒七筒八筒九筒南南中

2巡目に、簡単に中を引き打点も十分なホンイツへむかった。
しかし、大和田が持っている南は小車にもトイツだった。
その小車は、配牌からマンズに寄っており、5巡目にはすでに手牌がマンズと字牌だけになる。

二万二万三万三万三万四万五万八万南南北北白

その巡目、三万をポン、すぐに四万六万を引き9巡目には、南北待ちでテンパイする。
小車の河はあまりホンイツに見えないので、南は別としても、北での出アガリは十分に期待が持てた。

現状1人沈みの新谷、ここでひとアガリ欲しいところだが、結構厳しい配牌だったためなかなか手が進まない。染める気はあまり無かったのだが、字牌がどんどん重なり、大和田と同じピンズで流局間際にやっとテンパイする。

七筒八筒東東東中中  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  ポン発発発

あんなに早そうだった大和田は一向に有効牌を引かず、南中も新谷・小車と持ち持ちでずっと1シャンテンのままだった。
結局、9巡目以降ずっとツモ切り続けた小車が六筒をつかみ、新谷に5,200は5,500の放銃となり新谷は少し加点することができた。

オーラス
東:中尾  36,300
南:新谷  20,900
西:大和田 31,300
北:小車  31,500

北家の小車が

三索四索六索六索八索三筒四筒五筒八筒八筒北北北

ここから、ドラの七筒六筒を引き入れ、11巡目にトップ条件を満たしたリーチを打つ。

三索四索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒八筒北北北 

しかし1人沈みの新谷に逆転手が入り小車を追いかける。

一万一万七万七万九万九万四索七索七索八索八索七筒七筒

単騎選択は三索四索で新谷は四索を選択。だがすぐに小車が三索をツモ切りする。
四索は河に1枚と小車に1枚で残り1枚しかいない。若干望み薄かと思われた。
しかし新谷は、このラス牌の四索をすぐにツモりラスからトップへと大逆転する。
トップを取りにいくリーチ棒で、ラスになった小車にとっては非常に痛い結果となった。
ひとつひとつの選択で、大きく結果が変わってくるのだと思わされる非常にドラマティックなオーラスだった。

9回戦成績
新谷+11.9P 中尾+4.3P 大和田▲5.7P 小車▲10.5P

9回戦終了時トータル
中尾+45.5P 新谷+33.4P 小車▲26.9P 大和田▲53.0P

10回戦(起家から大和田・小車・新谷・中尾)

先程のトップで、新谷がかなり中尾に迫ってきた。
残り3回戦、精神的にもここからがかなりきつい戦いになるだろう。

点棒は小さく小さく動きながら局が進んでいく。

東4局、親の中尾に8巡目テンパイが入る。

六万七万八万三索三索四索四索五索六索七索六筒七筒八筒  ドラ白

すぐに八索を引くもリーチはせずに、静かに四索を切った。
これまでの中尾ならリーチをしたのではないだろうか?
自分に追いつこうとする新谷を狙っていたのか、国士模様の小車を狙っていたのか。
中尾は、その場その場で戦い方を変化させているように思えた。
このヤミテンが功を奏し、その巡目で小車の三索をとらえ11,600のアガリとなる。
このアガリによって大きくアドバンテージをとった。

他3名全力でくらいつくも、中尾は逃げ切りトップ目のままオーラスを迎える。
東:中尾  49,800
南:大和田 19,200
西:小車  18,700
北:新谷  32,300

8巡目、ラス目の小車からドラ切りのリーチが入る。

一万二万三万四万五万六万七万八万九万二筒二筒四筒五筒  リーチ  ドラ七筒

中尾は親で現状トップだが、オリる気はない。自分がドラを2枚持っている事からドラ切りのリーチにはいきやすく、トータルポイントも離れている小車には放銃しても良いと思っているのだろう。
現状の待ちこそ悪いが、3人を更に突き放すチャンスだった。

二索三索四索五索五索六索六索七筒七筒八筒八筒九筒九筒

小車と中尾のツモ切りが続く中、安全牌が全くない新谷が小車に三筒で7,700放銃してしまい、中尾に1人浮きトップを許してしまう。
この放銃で、新谷と小車の着順も変わってしまい、更に中尾が抜けた状況になってしまった。

10回戦成績
中尾+31.8P 小車▲4.6P 新谷▲8.4P 大和田▲18.8P

10回戦終了時トータル
中尾+77.3P 新谷+25.0P 小車▲31.5P 大和田▲71.8P

11回戦(起家から大和田・新谷・小車・中尾)

残り2半荘。
小車・大和田がトータルトップになるにはおそらく連勝条件ぐらいで、もちろんここから2半荘の中尾の順位も大きく関わってくる。

東1局、小車は七対子をリーチして一発でツモり、1,600・3,200をアガる。
もちろん一発はAルールで役にはならないが、これまでの自分とは違うのだぞと、勢いを見せ付けたアガリとなった。

六万六万五索五索二筒二筒五筒五筒北北白発発  リーチ  ツモ白

勢いの付いた小車が小さく加点しながら局を進め、その小車から5,200アガった中尾がしかっりと2着につけて南場を迎える。

中尾は局を早く進めようと、早い巡目から仕掛けをおこない、ドラの七万待ちでとりあえずのテンパイをとる。

八万九万二筒二筒六筒六筒六筒  ポン発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き

中尾を好き勝手させる訳にはいかないと言わんばかりに、親の新谷も3フーロしてテンパイ。

三万四万一索一索  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き  ポン白白白  ポン六索 上向き六索 上向き六索 上向き

中尾はここから更に二筒をポンしトイトイに変化。
場に1枚の中に待ち変えをしホンイツもつけた。
2人が3フーロし、どちらが勝つかのめくり合いだった。
そこに小車がテンパイを入れる。

二万三万四万五万六万七万七万八万五索五索七筒八筒九筒

この六万九万なのだが、自分の目から既に6枚見えており、場にマンズが安く大和田がベタオリをしていることから、残りはおそらく山にいて、リーチするかが非常に悩ましい。

とりあえず残り2枚のドラの所在も分からないので、ヤミテンで様子を伺うことにした。
しかし新谷がドラの七万をツモ切りし、その七万に大和田が合わせた事で、小車の目にはドラが全部見え六万九万が山にいる事が確実になった。

このままヤミテンでも拾えそうなアガリだが、トータルポイントを考えると、3人でめくり合いをした方が良いので、小車はツモ切りリーチを打つ。

残り少ないその九は、新谷のツモ山におり新谷が小車に7,700の放銃となった。

南3局、勢いのある小車は親で連荘をはじめる。
テンパイ、3,900は4,000オール、テンパイと場を制しはじめた。

3本場、はやくこの親を流したい中尾にピンズ寄りの早い手が入る。
5巡目

二索三索一筒一筒二筒二筒三筒五筒八筒八筒八筒九筒中中

こうなり効率よく九筒を切った。
次巡、小車から切り出された二筒に少し仕掛けを考え止まってしまうがスルーを選択。
中尾がここで必要なのは、打点ではなく確実なアガリだからだ。

すぐに急所である三筒を引きテンパイ。
ヤミテンでこの親が落ちる瞬間を今か今かと待った。

二索三索一筒一筒二筒二筒三筒三筒八筒八筒八筒中中

しかし、アガリの発声はまたしても小車の声だった。
中尾がツモ切った一筒にロンの声。

二万二万三万三万四万四万六万七万八万四索四索二筒三筒

ドラの四索雀頭の11,600だ。
実は中尾が仕掛けようかと考えた二筒切り、あそこで既に小車はテンパイしていたのだ。
小車は大和田の国士模様に、四筒がこぼれるチャンスを伺っていたのだが、中尾から直撃という最も良い結果となった。

もうほぼ中尾で決まりなんじゃないだろうかと思っていた者も多かっただろう。
しかしこのアガリが、もしかしたら中尾以外の者が獲るかもしれないなと多くの人間に思わせたアガリとなった。

この結果、11回戦はトータルトップの中尾にラスを押し付け、小車が1人浮きの大きいトップをとった。

11回戦成績
小車+55.4P 新谷▲9.8P 大和田▲15.7P 中尾▲29.9P

11回戦終了時トータル
中尾+47.4P 小車+23.9P 新谷+15.2P 大和田▲87.5P

12回戦(起家から小車・新谷・大和田・中尾)

いよいよ長かった戦いも最終戦となる。
11回戦でかなりポイントをたたいた小車が、トータル2着目につけていた。
中尾を追う小車と新谷。現実的には優勝は少し厳しい大和田以外は、この半荘のトップは絶対条件だった。

東1局、親の小車はこのような配牌をもらう。

三万七万八万九万一索二索三索七索一筒二筒三筒五筒西北  ドラ三万

ここから1巡目に打五筒としチャンタ三色を目指す。
トータル2着の小車の親を、早くけってトップのまま終わらせてしまいたい中尾は、2巡目にこんな仕掛けをする。

三万五万六万二索五索七索三筒八筒八筒中  ポン東東東

どんな配牌でも自分にできるMAXのスピードで勝負するようだ。
しかし、その仕掛けの後、着々と小車が有効牌を引き6巡目にリーチを打たれてしまう。

三万四万六万七万八万一索二索三索七索七索一筒二筒三筒  リーチ

ここで中尾は1歩も引かなかった。親のリーチだろうが関係ない。ギリギリまで攻めきるのだ。
小車のリーチに4枚の無スジを押し切り、新谷のリーチ宣言牌である四万をとらえる。

二万三万五万六万七万五索六索七索八筒八筒  ポン東東東  ロン四万

東2局1本場、9巡目既に北を仕掛けて加カンしている小車が、以下のテンパイになる。

五万五万七索八索九索発発  チー六筒 左向き七筒 上向き八筒 上向き  加カン北北北北  ドラ発

小車がテンパイしてすぐ大和田に以下のテンパイが入った。

三万四万六万七万八万二索三索四索二筒三筒四筒六筒六筒発

大和田はリーチ宣言牌のRで、小車に8,000は8,300を放銃してしまう。
発をツモってきたのは小車も大和田も1シャンテンの時なのだが、その時に切っていたらポンで済んでいたのだ。
しかし1シャンテン時、大和田はカン三索という急所があったため、さすがにドラの発が切れなかった。
牌の後先だった。

小車は11回戦の途中から、今までとは別人のように配牌とツモがよく、この半荘も4局連続して配牌や早い巡目からドラがトイツだった。小車の勝ちたいという気持ちにまるで牌がこたえているかのようだった。

東4局、毎回早い手が入っていた親の中尾は、8巡目この1シャンテンからドラの四索をリリースする。

四万五万六万七万七万九万四索三筒三筒四筒五筒五筒北北

その四索を下家の小車がポンする。次巡ツモった四索を加カン、リンシャンからのツモでテンパイし、すぐに2,000・4,000をツモアガリした。

二万三万四万五万六万六索七索八索八筒八筒  加カン四索 上向き四索 左向き四索 上向き四索 上向き  ツモ四万

このアガリで小車が40,000点を超えるトップの状態で南場へと突入。

南2局、戦える手が来るまではおとなしくチャンスを伺っていた新谷の親だ。
新谷は11巡目このようなテンパイを入れる。

五万六万七万二索三索六索七索八索九索九索五筒六筒七筒  ドラ七筒

手変わりも見据えてのヤミテンだ。
14巡目、上家の小車から一索が切られるが新谷はこれを見逃しノータイムでツモりに行く。
なんとしても中尾の点棒を削り順位を落としたい所だ。

新谷はグッと我慢した。その我慢強さは観戦者の目にしっかりと焼きついた。
次局は本手をモノにしたい。新谷は思っただろう。
しかし、その思いも虚しく、中尾が仕掛けて局を流しゲームは南3局へと進んだ。

ラス前
小車  45,300
新谷  29,000
大和田 11,900
中尾  33,800.

それぞれが、自分が何をすべきかを考えた。
小車・新谷は中尾に30,000点を切らせるために、中尾から3,900以上のアガリをするか、素点を稼ぎオーラスに持って行きたい所だ。

中尾は逆に、原点を割らない事が大事になってくるので、局を早く流してしまいオーラスを迎えたい。

11巡目、中尾を追う小車がツモり三暗刻のリーチを打つ。

三索四索五索四筒四筒四筒七筒七筒九筒九筒白白白  ドラ発

同じく中尾を追う新谷は、9巡目からタンピン三色の1シャンテンで

五万六万七万二索六索七索三筒四筒五筒五筒六筒八筒八筒

ここから小車に九筒をツモ切り、3,200を放銃してしまう。

オーラス
小車  48,500
中尾  33,800
新谷  25,800
大和田 11,900

それぞれの優勝条件はこうだった。

中尾:ノーテン流局
小車:1,000・2,000・新谷、大和田から5,200・中尾から2,600
新谷:6,000・12,000ツモ・他家から32,000直撃。
大和田:なし

小車の優勝条件が軽いことから、まずはひとアガリしようと中尾は全力でアガリに向かう。
2巡目に、発を仕掛け3巡目にもうひとつポン。これでテンパイ。
次巡アッサリとツモり、新谷と大和田は2回しかツモ番が回ってこないまま500オールの支払いになった。

五万六万七万四筒四筒七筒八筒  ポン九万 上向き九万 上向き九万 上向き  ポン発発発  ツモ九筒

このアガリによって小車の条件が先程よりも重くなった。
1,200・2,300ツモ・新谷、大和田から8,000・中尾から3,200
現実的には1,300・2,600を作りに行くだろう。

中尾は、今回は流局狙いで1巡目から小車の安全牌を集めた。

6巡目、小車はこの1シャンテンから打一万とする。

一万二万二万三万四万四万四索五索六筒六筒七筒八筒九筒西  ドラ西

三万が入ればツモ条件を満たすのでリーチが打てる。
が、残念な事に三索を引き三万待ちの条件を満たさないテンパイになってしまった。
ここから九筒を切りタンヤオか西の重なりに期待し、テンパイをはずす。

三倍満ツモ条件の新谷はというと、ドラの西を使ったメンホンに向かい条件を作ろうとしていたが、三暗刻かチャンタの2ハン役が必要になったためテンパイすることができなかった。

そして、小車も残念ながらハイテイまで形が変わらず全員ノーテンで流局。
第14期皇帝位は中尾多門に決定した。

12回戦成績
小車+26.0P 中尾+9.3P 新谷▲8.7P 大和田▲26.6P

第14期皇帝位戦結果
優勝:中尾+56.7P 準優勝:小車+49.9P 3位:新谷+6.5P 4位:大和田▲114.1P

優勝した中尾は祝勝会の席でこう言っていた。
「自分は小車さんのようにG1タイトルを持つわけでもない。大和田さんのように中央リーグに参加しているわけでもなく、新谷さんのように九州の事務局の仕事をしているわけでもない。
だが、この決勝は引け目を感じずに全力でぶつかっていきました。
それに応えるように、他3名も全力でぶつかって来てくれて、人間力のぶつけ合いが本当に楽しかったしその戦いで勝てた事が純粋に嬉しいです。」

選手はもちろんだが、観戦しこのレポートを書いている私も、おそらく観戦してくれた方々も、本当に楽しめた2日間だったんじゃないだろうか。
これからもそんな場面を、麻雀を通じて沢山作っていけたらいいなと思わされた決勝だった。

優勝者を称えていたとはいえ、小車・新谷・大和田が悔しくないわけがない。
麻雀マスターズ決勝という大きな舞台を経験している小車でさえ、「何度経験しても決勝の舞台で戦うのは良い経験になる」と言っていた。
その経験の数だけ打ち手として成長するのだろうなと私は感じることができた。

そして今回の敗北を経て臨む次のリーグ戦は、彼らにとって今までとはまた違った戦いになるのだろう。
皇帝位を手にした中尾は、これから少なくとも1年間は九州のトップとして君臨することになり、麻雀の内容を内側からも外側からも今まで以上に多くの人に見られるようになる。
強い部分を見せ付けるチャンスでもあり、反対に甘い部分には厳しい意見も出るかもしれない。
そのプレッシャーの中で戦うことを唯一許された皇帝位中尾は、間違いなく今以上の打ち手になるだろう。
そうして1年後、5年後、10年後の中尾が、自分が初めてタイトルを獲得した戦いを振り返った時にどう思うのか。何を感じるのか。それはまだわからない。
わからないが、そんな時に私の書いたこのつまらないレポートが、少しでも役に立てたらこんなに嬉しいことはない。
その思いだけでこのレポートを仕上げたと言っても過言ではない。

最後に、選手の皆さん本当にお疲れ様でした。

差し出がましくも私のような新人が、このようなレポートを書かせていただいた事を光栄に思っています。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。

九州プロリーグ レポート/第14期九州皇帝位戦 決勝レポート後編

決勝2日目の朝が来た。泣いても笑っても、残り6半荘しかない。
今日も、同じゴールに向かいそれぞれがやるべき事をぶつけあう。
7回戦(起家から新谷・中尾・大和田・小車)
東2局、親の中尾が4巡目からこの1シャンテンでかまえている。
二万四万五万五万六万七万七万三索四索七索八筒八筒八筒
ここからツモが縦に入り9巡目に
四万四万五万五万五万六万七万七万三索三索四索八筒八筒八筒
こうなり迷う。正着打は何切りなのだろうか?
結局、中尾は三索をツモ切り四暗刻の目は追わずとするが、すぐに四万を引きテンパイ。
あっさり五索をツモり4,000オールのアガリとなった。
四万四万四万五万五万五万七万七万三索四索八筒八筒八筒  ツモ五索
初日は大きな点棒の移動は無かっただけに、トータルトップ目の中尾が更に大きなアドバンテージを取った瞬間だった。
ここから小さく点棒は動くも、中尾が1人抜けた状態のまま南場を迎えた。
南1局、中盤で現状ラス目の大和田に以下のような手が入る。
三万四万二索四索四索五索六索三筒三筒五筒五筒六筒六筒七筒
ここで打四索とすると、その四索を下家の小車にポンされる。
小車はポンして良形だが、タンヤオのみの1シャンテンにかまえる。
大和田が、前巡ノータイムでドラの九万をツモ切った事から、さばきに行こうとしているように見えた。
二万二万六万七万六索七索八索三筒四筒西  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き
次巡、小車に七筒が流れた。もちろん小車は不要牌なのでツモ切るが、大和田にとって七筒が1番嬉しいツモだっただけに大和田はショックだったはずだ。
さらには、河にマンズが安く大和田の目から見て二万五万はかなり良く見えた。
その後すぐに小車は二筒を引き入れ、中尾のツモ切った五万でアッサリと1,000点アガるのだ。
本来なら大和田のアガリ牌になっていたはずの五万だ。
小車がこのポンをするしないで、もしかしたら結果は大きく変わっていたのかもしれない。
南2局、先程の手はアガリに結びつかなかった大和田に、5巡目このテンパイが入る。
五万五万七万八万九万六索七索八索三筒四筒六筒七筒八筒  ドラ六索
大和田はほぼノータイムでリーチを打った。
どうするだろうか?打ち手によって選択が分かれるのではないだろうか。
リーチを打つメリットと手変わりを待つメリット。
この問題は麻雀を打つ人間にとって切っても切れない問題だ。
六万1枚の手変わりは3ハンも役が増えるが、枚数だけで考えるとアガリ牌である二筒五筒はその倍の枚数存在する。リーチを打つことで出アガリ率は減少するが、その分もつれてツモアガリ率が上がる。
もちろん最高打点は跳満になるこの手だが、2,000点のアガリになるのはあまり嬉しくない。
大和田はおそらく、先手でこの手をリーチしない事はほぼ無い打ち手だろうと私は勝手ながら思っている。
大事な戦いや緊張している時も、その考えがブレない所が大和田の強さの根源にあると思えた1局だった。
しかし、決勝進出した選手は皆、先手リーチを打たれたところで簡単に引き下がるようなメンツではない。
親である中尾が9巡目にリーチを打ち、先手の大和田とめくり合う事になった。
六万七万四索五索六索二筒三筒四筒南南南白白  リーチ
結果、中尾が五筒を掴み大和田に3,900の放銃となり点差が一気に丸くなった。
オーラス
東:小車  31,200
南:新谷  31,300
西:中尾  34,100
北:大和田 22,400
上3人は本当に近差だが、大和田もトップが見えない訳ではない。
なかなか本手をアガらせてもらえず、かわし手を多用し原点を維持してきた新谷に、ここで早そうな手が入る。
5巡目にはこんな1シャンテンで、トップを取るには申し分なさそうだ。
一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒北北発中  ドラ東
上家で親の小車は、三色の見えるメンツ手に向かいトイツをほぐすも、結局縦に重なりはじめる。
二万二万三万三万二索二索三索七索八索八索二筒三筒九筒九筒
ここから二筒三筒をはらって、七対子へ移行することにした。
小車から二筒が切られたのは10巡目なのだが、新谷はこの二筒を鳴いてテンパイを取る事もできた。
この時新谷はこのような形だ。
一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒東北北
チーしてドラの東を切ると、九筒でアガった時だけ一通が付き、トップ条件を満たすのだが、三筒六筒は中尾からの出アガリだけしかトップ条件を満たさない。新谷は二筒に見向きもせずにツモ山に手を伸ばす。
心が強いなと、ただただ思った。
実はこの時、中尾は四索を暗カンしており若干のテンパイ気配が出ていた。
5巡目からさほど形が変わらず1,400以上の失点をすると原点を割ってしまう事から、私が新谷の立場だったら焦って原点と2着維持、そしてよもやのトップ狙いの仕掛けをしてしまいそうだ。
トップと高打点を見据えノータイムでスルーするという、1度決勝を経験した事のある者の余裕と精神力の強さが見えた。
先程少しふれたが、四索を暗カンした中尾は、実はタンヤオのみのテンパイをしていた。
四万五万五万六万六万七万六索六索五筒六筒  暗カン牌の背四索 上向き四索 上向き牌の背
新谷がピンズによせているため、アッサリとはいかなそうだが、アガリトップの局面でヤミのきくテンパイが入るということはやはりツイている。
しかしここで、現状1人沈みの大和田にドラ単騎の逆転手が入る。
二万二万三万三万五索五索七索七索九索九索七筒七筒東  ドラ東
終盤に入った所なので巡目は深いが、なんと新谷が1枚持っているだけで残り2枚は山にいた。
跳満ツモでトップになる大和田は、もちろんリーチでトップを目指す。
点差があまりない事から、他3名は流局を願いオリを選択せざるを得なかった。
結局大和田のみならず、誰1人Tをツモる事無く流局を迎え、大和田の1人沈みラスで7回戦は終了した。
7回戦成績
中尾+11.1P 新谷+3.3P 小車+1.2P 大和田 ▲16.6P
7回戦終了時トータル
中尾+46.2P 大和田▲9.2P 新谷▲10.7P 小車▲27.3P
トータルポイントが中尾の1人浮きになってしまい、他3名はこの辺でトップが欲しいところだ。
8回戦(起家から新谷・大和田・小車・中尾)
東2局、中尾はこのまま走りぬけようと、仕掛けを駆使して局を進めている。
この局も2巡目から役牌を仕掛けて、7巡目にはテンパイしていた。
一索二索九索九索二筒三筒四筒四筒五筒六筒  ポン東東東
しかしそうする事で直撃チャンスも生まれやすい。
大和田がその巡目で以下のテンパイを入れリーチを打ってきた。
四万五万六万八万八万三索四索五索四筒五筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ四索
しかしこの局を制したのは新谷だった。
新谷は大和田のリーチ後この6,400のヤミテンを入れていたのだが、
二万二万二万二索四索四索五索六索六筒六筒発発発
ここに六索を引き、イーぺーコーが付いた上に大和田の現物の五索待ちへと変化した。
すぐに中尾がツモ切った五索をとらえ8,000のアガリとなった。
大和田のリーチをけっただけでなく、トータルトップの中尾を直撃したことが、大きく状況を変えたアガリとなった。
東3局、トータルラスの小車が、親で1,000オールからの4,000オールをアガリ、少し抜けている。
中尾が現状ラス目で中尾包囲網が敷かれていた。
2本場、2着目の新谷が7巡目に七対子の西単騎リーチを打つ。
三万三万四万四万四索四索六筒六筒八筒八筒南南西  リーチ  ドラ九万
ラス目である中尾は、すぐにチャンタ系の手からドラを使った七対子をテンパイ。
待ちの選択は二万三索。まだ情報の少ない新谷のリーチは、いましがた三索が通ったところで、中尾の河には六索があった。中尾は思う。これは三索単騎でリーチしたほうがアガれるのではないか。
中尾はリーチを打ち勝負に出た。
この中尾の選択は正解となり、大和田がオリきる牌が無くなって、中尾に8,000は8,600を放銃する。
一万一万八万八万九万九万二索二索三索九索九索二筒二筒  リーチ  ロン三索
七対子のリーチは中尾に持っていかれた新谷だが、親で4,000オールを引き、トップ目になる。
トータルポイントからみて、この半荘はトップを取りたいところだ。
南3局、10,100点持ちで親番の無い大和田に勝負手が入った。
6巡目ですでにこの形で、先手と高打点が見込めそうだ。
三万三万三万四万一筒二筒四筒五筒六筒六筒七筒八筒九筒  ドラ三万
7回戦で1人沈みラスをとっただけにこの手は成就させたい。
しかし、次巡七筒をツモり悩んでしまう。と言うのも、上段で既に五万が4枚、二万が1枚切れているのだ。
大和田はここから打四万とし、ピンズの受け入れを広く残す事にした。
が、次巡裏目の四万をツモってくる。
11巡目、やっと大和田に急所である三筒を引き入れてのテンパイが入る。
しかし、四万の裏目さえなければ、この三筒で跳満のアガリだったと思うと、是が非でも次の待ち選択は慎重にいきたい。
三万三万三万一筒二筒三筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒八筒九筒
選択肢は3つ。
一筒四筒七筒 三筒六筒九筒 五筒八筒 枚数だけ見るとどれも6枚ずつ残っている。
三万を切り一通とピンフを付けたい所だが、下家で親の小車は何やら奇妙な河で中をポンしているので三万がすでに放銃になる可能性があった。
結局、三万で放銃しない形でリーチを打つ事に決めた大和田は、一筒四筒七筒三筒六筒九筒の比較で、河の情報から高目の枚数が1枚多い七筒切りを選択するのだが、これが小車へ5,800の放銃となってしまう。
一万二万三万九万九万七索八索九索八筒九筒  ポン中中中  ロン七筒
小車の話では、誰のリーチが来ようと、このテンパイはオリないし、九筒をツモった場合も八筒を切り待ち変えをするそうだ。
大和田がここで三万を勝負し、跳満確定のリーチが打てていたら、小車の待ちの枚数よりも圧倒的に優秀な待ちであり、出アガリも期待できることから大きく加点できていたのかもしれない。
なんにせよ、大和田のメンタルに傷をつけた1局となった。
その後、沈んでいた中尾も原点以上に復帰し、大和田の1人沈みでオーラスを迎えた。
2本場供託2本、トータルトップの中尾から出アガリし、しっかり原点を割らせた新谷がこの半荘を制したのだった。
8回戦成績
新谷+32.2P 小車+10.9P 中尾▲5.0P 大和田▲38.1P
8回戦終了時トータル
中尾+41.2P 新谷+21.5P 小車▲16.4P 大和田▲47.3P
9回戦(起家から新谷・大和田・小車・中尾)
直接対決なので、ここからの戦いは特に誰がトップで誰がラスかが重要になってくる。
東2局、9巡目中尾はこの形で本手リーチを打つ。
三万四万五万九万九万九万二索三索四索七索八索七筒七筒  リーチ  ドラ九万
しかし、中尾を追う新谷も黙ってはいない。すぐにテンパイし中尾とのめくり合いにもっていく。
四万五万六万四索五索七索八索九索三筒三筒四筒五筒六筒  リーチ
ここで、親の大和田が新谷のリーチ宣言牌の七筒をチーしてテンパイを入れる。
実は大和田は、5巡目からずっと形の変わらない1シャンテンだった。
二万二万六万七万八万六索八索三筒四筒五筒  チー六筒 左向き七筒 上向き八筒 上向き 
ドラの見えない2件リーチだが、トータルポイントを考えると簡単に引くことのできない親番だ。
すぐに新谷が中尾のアタり牌である9を掴み、8,000は8,300放銃となるのだが、大和田が仕掛けることをしなければ、トータルトップの中尾に2,000・4,000をツモられていた。
トータルポイントで中尾に詰め寄っていた新谷が、今回放銃に回った事はツイていない。しかし、大和田にとっては、親は流れてしまったがそれほど悪くない結果となった。
新谷がツイていない雰囲気を引きずったまま南入する。
ポイントは新谷の1人沈みだ。
南2局1本場、ここでトップをとっておきたい大和田に、親で良い配牌が来る。
七索八索一筒一筒二筒三筒六筒七筒八筒九筒南南中
2巡目に、簡単に中を引き打点も十分なホンイツへむかった。
しかし、大和田が持っている南は小車にもトイツだった。
その小車は、配牌からマンズに寄っており、5巡目にはすでに手牌がマンズと字牌だけになる。
二万二万三万三万三万四万五万八万南南北北白
その巡目、三万をポン、すぐに四万六万を引き9巡目には、南北待ちでテンパイする。
小車の河はあまりホンイツに見えないので、南は別としても、北での出アガリは十分に期待が持てた。
現状1人沈みの新谷、ここでひとアガリ欲しいところだが、結構厳しい配牌だったためなかなか手が進まない。染める気はあまり無かったのだが、字牌がどんどん重なり、大和田と同じピンズで流局間際にやっとテンパイする。
七筒八筒東東東中中  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  ポン発発発
あんなに早そうだった大和田は一向に有効牌を引かず、南中も新谷・小車と持ち持ちでずっと1シャンテンのままだった。
結局、9巡目以降ずっとツモ切り続けた小車が六筒をつかみ、新谷に5,200は5,500の放銃となり新谷は少し加点することができた。
オーラス
東:中尾  36,300
南:新谷  20,900
西:大和田 31,300
北:小車  31,500
北家の小車が
三索四索六索六索八索三筒四筒五筒八筒八筒北北北
ここから、ドラの七筒六筒を引き入れ、11巡目にトップ条件を満たしたリーチを打つ。
三索四索六索六索三筒四筒五筒六筒七筒八筒北北北 
しかし1人沈みの新谷に逆転手が入り小車を追いかける。
一万一万七万七万九万九万四索七索七索八索八索七筒七筒
単騎選択は三索四索で新谷は四索を選択。だがすぐに小車が三索をツモ切りする。
四索は河に1枚と小車に1枚で残り1枚しかいない。若干望み薄かと思われた。
しかし新谷は、このラス牌の四索をすぐにツモりラスからトップへと大逆転する。
トップを取りにいくリーチ棒で、ラスになった小車にとっては非常に痛い結果となった。
ひとつひとつの選択で、大きく結果が変わってくるのだと思わされる非常にドラマティックなオーラスだった。
9回戦成績
新谷+11.9P 中尾+4.3P 大和田▲5.7P 小車▲10.5P
9回戦終了時トータル
中尾+45.5P 新谷+33.4P 小車▲26.9P 大和田▲53.0P
10回戦(起家から大和田・小車・新谷・中尾)
先程のトップで、新谷がかなり中尾に迫ってきた。
残り3回戦、精神的にもここからがかなりきつい戦いになるだろう。
点棒は小さく小さく動きながら局が進んでいく。
東4局、親の中尾に8巡目テンパイが入る。
六万七万八万三索三索四索四索五索六索七索六筒七筒八筒  ドラ白
すぐに八索を引くもリーチはせずに、静かに四索を切った。
これまでの中尾ならリーチをしたのではないだろうか?
自分に追いつこうとする新谷を狙っていたのか、国士模様の小車を狙っていたのか。
中尾は、その場その場で戦い方を変化させているように思えた。
このヤミテンが功を奏し、その巡目で小車の三索をとらえ11,600のアガリとなる。
このアガリによって大きくアドバンテージをとった。
他3名全力でくらいつくも、中尾は逃げ切りトップ目のままオーラスを迎える。
東:中尾  49,800
南:大和田 19,200
西:小車  18,700
北:新谷  32,300
8巡目、ラス目の小車からドラ切りのリーチが入る。
一万二万三万四万五万六万七万八万九万二筒二筒四筒五筒  リーチ  ドラ七筒
中尾は親で現状トップだが、オリる気はない。自分がドラを2枚持っている事からドラ切りのリーチにはいきやすく、トータルポイントも離れている小車には放銃しても良いと思っているのだろう。
現状の待ちこそ悪いが、3人を更に突き放すチャンスだった。
二索三索四索五索五索六索六索七筒七筒八筒八筒九筒九筒
小車と中尾のツモ切りが続く中、安全牌が全くない新谷が小車に三筒で7,700放銃してしまい、中尾に1人浮きトップを許してしまう。
この放銃で、新谷と小車の着順も変わってしまい、更に中尾が抜けた状況になってしまった。
10回戦成績
中尾+31.8P 小車▲4.6P 新谷▲8.4P 大和田▲18.8P
10回戦終了時トータル
中尾+77.3P 新谷+25.0P 小車▲31.5P 大和田▲71.8P
11回戦(起家から大和田・新谷・小車・中尾)
残り2半荘。
小車・大和田がトータルトップになるにはおそらく連勝条件ぐらいで、もちろんここから2半荘の中尾の順位も大きく関わってくる。
東1局、小車は七対子をリーチして一発でツモり、1,600・3,200をアガる。
もちろん一発はAルールで役にはならないが、これまでの自分とは違うのだぞと、勢いを見せ付けたアガリとなった。
六万六万五索五索二筒二筒五筒五筒北北白発発  リーチ  ツモ白
勢いの付いた小車が小さく加点しながら局を進め、その小車から5,200アガった中尾がしかっりと2着につけて南場を迎える。
中尾は局を早く進めようと、早い巡目から仕掛けをおこない、ドラの七万待ちでとりあえずのテンパイをとる。
八万九万二筒二筒六筒六筒六筒  ポン発発発  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き
中尾を好き勝手させる訳にはいかないと言わんばかりに、親の新谷も3フーロしてテンパイ。
三万四万一索一索  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き  ポン白白白  ポン六索 上向き六索 上向き六索 上向き
中尾はここから更に二筒をポンしトイトイに変化。
場に1枚の中に待ち変えをしホンイツもつけた。
2人が3フーロし、どちらが勝つかのめくり合いだった。
そこに小車がテンパイを入れる。
二万三万四万五万六万七万七万八万五索五索七筒八筒九筒
この六万九万なのだが、自分の目から既に6枚見えており、場にマンズが安く大和田がベタオリをしていることから、残りはおそらく山にいて、リーチするかが非常に悩ましい。
とりあえず残り2枚のドラの所在も分からないので、ヤミテンで様子を伺うことにした。
しかし新谷がドラの七万をツモ切りし、その七万に大和田が合わせた事で、小車の目にはドラが全部見え六万九万が山にいる事が確実になった。
このままヤミテンでも拾えそうなアガリだが、トータルポイントを考えると、3人でめくり合いをした方が良いので、小車はツモ切りリーチを打つ。
残り少ないその九は、新谷のツモ山におり新谷が小車に7,700の放銃となった。
南3局、勢いのある小車は親で連荘をはじめる。
テンパイ、3,900は4,000オール、テンパイと場を制しはじめた。
3本場、はやくこの親を流したい中尾にピンズ寄りの早い手が入る。
5巡目
二索三索一筒一筒二筒二筒三筒五筒八筒八筒八筒九筒中中
こうなり効率よく九筒を切った。
次巡、小車から切り出された二筒に少し仕掛けを考え止まってしまうがスルーを選択。
中尾がここで必要なのは、打点ではなく確実なアガリだからだ。
すぐに急所である三筒を引きテンパイ。
ヤミテンでこの親が落ちる瞬間を今か今かと待った。
二索三索一筒一筒二筒二筒三筒三筒八筒八筒八筒中中
しかし、アガリの発声はまたしても小車の声だった。
中尾がツモ切った一筒にロンの声。
二万二万三万三万四万四万六万七万八万四索四索二筒三筒
ドラの四索雀頭の11,600だ。
実は中尾が仕掛けようかと考えた二筒切り、あそこで既に小車はテンパイしていたのだ。
小車は大和田の国士模様に、四筒がこぼれるチャンスを伺っていたのだが、中尾から直撃という最も良い結果となった。
もうほぼ中尾で決まりなんじゃないだろうかと思っていた者も多かっただろう。
しかしこのアガリが、もしかしたら中尾以外の者が獲るかもしれないなと多くの人間に思わせたアガリとなった。
この結果、11回戦はトータルトップの中尾にラスを押し付け、小車が1人浮きの大きいトップをとった。
11回戦成績
小車+55.4P 新谷▲9.8P 大和田▲15.7P 中尾▲29.9P
11回戦終了時トータル
中尾+47.4P 小車+23.9P 新谷+15.2P 大和田▲87.5P
12回戦(起家から小車・新谷・大和田・中尾)
いよいよ長かった戦いも最終戦となる。
11回戦でかなりポイントをたたいた小車が、トータル2着目につけていた。
中尾を追う小車と新谷。現実的には優勝は少し厳しい大和田以外は、この半荘のトップは絶対条件だった。
東1局、親の小車はこのような配牌をもらう。
三万七万八万九万一索二索三索七索一筒二筒三筒五筒西北  ドラ三万
ここから1巡目に打五筒としチャンタ三色を目指す。
トータル2着の小車の親を、早くけってトップのまま終わらせてしまいたい中尾は、2巡目にこんな仕掛けをする。
三万五万六万二索五索七索三筒八筒八筒中  ポン東東東
どんな配牌でも自分にできるMAXのスピードで勝負するようだ。
しかし、その仕掛けの後、着々と小車が有効牌を引き6巡目にリーチを打たれてしまう。
三万四万六万七万八万一索二索三索七索七索一筒二筒三筒  リーチ
ここで中尾は1歩も引かなかった。親のリーチだろうが関係ない。ギリギリまで攻めきるのだ。
小車のリーチに4枚の無スジを押し切り、新谷のリーチ宣言牌である四万をとらえる。
二万三万五万六万七万五索六索七索八筒八筒  ポン東東東  ロン四万
東2局1本場、9巡目既に北を仕掛けて加カンしている小車が、以下のテンパイになる。
五万五万七索八索九索発発  チー六筒 左向き七筒 上向き八筒 上向き  加カン北北北北  ドラ発
小車がテンパイしてすぐ大和田に以下のテンパイが入った。
三万四万六万七万八万二索三索四索二筒三筒四筒六筒六筒発
大和田はリーチ宣言牌のRで、小車に8,000は8,300を放銃してしまう。
発をツモってきたのは小車も大和田も1シャンテンの時なのだが、その時に切っていたらポンで済んでいたのだ。
しかし1シャンテン時、大和田はカン三索という急所があったため、さすがにドラの発が切れなかった。
牌の後先だった。
小車は11回戦の途中から、今までとは別人のように配牌とツモがよく、この半荘も4局連続して配牌や早い巡目からドラがトイツだった。小車の勝ちたいという気持ちにまるで牌がこたえているかのようだった。
東4局、毎回早い手が入っていた親の中尾は、8巡目この1シャンテンからドラの四索をリリースする。
四万五万六万七万七万九万四索三筒三筒四筒五筒五筒北北
その四索を下家の小車がポンする。次巡ツモった四索を加カン、リンシャンからのツモでテンパイし、すぐに2,000・4,000をツモアガリした。
二万三万四万五万六万六索七索八索八筒八筒  加カン四索 上向き四索 左向き四索 上向き四索 上向き  ツモ四万
このアガリで小車が40,000点を超えるトップの状態で南場へと突入。
南2局、戦える手が来るまではおとなしくチャンスを伺っていた新谷の親だ。
新谷は11巡目このようなテンパイを入れる。
五万六万七万二索三索六索七索八索九索九索五筒六筒七筒  ドラ七筒
手変わりも見据えてのヤミテンだ。
14巡目、上家の小車から一索が切られるが新谷はこれを見逃しノータイムでツモりに行く。
なんとしても中尾の点棒を削り順位を落としたい所だ。
新谷はグッと我慢した。その我慢強さは観戦者の目にしっかりと焼きついた。
次局は本手をモノにしたい。新谷は思っただろう。
しかし、その思いも虚しく、中尾が仕掛けて局を流しゲームは南3局へと進んだ。
ラス前
小車  45,300
新谷  29,000
大和田 11,900
中尾  33,800.
それぞれが、自分が何をすべきかを考えた。
小車・新谷は中尾に30,000点を切らせるために、中尾から3,900以上のアガリをするか、素点を稼ぎオーラスに持って行きたい所だ。
中尾は逆に、原点を割らない事が大事になってくるので、局を早く流してしまいオーラスを迎えたい。
11巡目、中尾を追う小車がツモり三暗刻のリーチを打つ。
三索四索五索四筒四筒四筒七筒七筒九筒九筒白白白  ドラ発
同じく中尾を追う新谷は、9巡目からタンピン三色の1シャンテンで
五万六万七万二索六索七索三筒四筒五筒五筒六筒八筒八筒
ここから小車に九筒をツモ切り、3,200を放銃してしまう。
オーラス
小車  48,500
中尾  33,800
新谷  25,800
大和田 11,900
それぞれの優勝条件はこうだった。
中尾:ノーテン流局
小車:1,000・2,000・新谷、大和田から5,200・中尾から2,600
新谷:6,000・12,000ツモ・他家から32,000直撃。
大和田:なし
小車の優勝条件が軽いことから、まずはひとアガリしようと中尾は全力でアガリに向かう。
2巡目に、発を仕掛け3巡目にもうひとつポン。これでテンパイ。
次巡アッサリとツモり、新谷と大和田は2回しかツモ番が回ってこないまま500オールの支払いになった。
五万六万七万四筒四筒七筒八筒  ポン九万 上向き九万 上向き九万 上向き  ポン発発発  ツモ九筒
このアガリによって小車の条件が先程よりも重くなった。
1,200・2,300ツモ・新谷、大和田から8,000・中尾から3,200
現実的には1,300・2,600を作りに行くだろう。
中尾は、今回は流局狙いで1巡目から小車の安全牌を集めた。
6巡目、小車はこの1シャンテンから打一万とする。
一万二万二万三万四万四万四索五索六筒六筒七筒八筒九筒西  ドラ西
三万が入ればツモ条件を満たすのでリーチが打てる。
が、残念な事に三索を引き三万待ちの条件を満たさないテンパイになってしまった。
ここから九筒を切りタンヤオか西の重なりに期待し、テンパイをはずす。
三倍満ツモ条件の新谷はというと、ドラの西を使ったメンホンに向かい条件を作ろうとしていたが、三暗刻かチャンタの2ハン役が必要になったためテンパイすることができなかった。
そして、小車も残念ながらハイテイまで形が変わらず全員ノーテンで流局。
第14期皇帝位は中尾多門に決定した。
12回戦成績
小車+26.0P 中尾+9.3P 新谷▲8.7P 大和田▲26.6P
第14期皇帝位戦結果
優勝:中尾+56.7P 準優勝:小車+49.9P 3位:新谷+6.5P 4位:大和田▲114.1P
優勝した中尾は祝勝会の席でこう言っていた。
「自分は小車さんのようにG1タイトルを持つわけでもない。大和田さんのように中央リーグに参加しているわけでもなく、新谷さんのように九州の事務局の仕事をしているわけでもない。
だが、この決勝は引け目を感じずに全力でぶつかっていきました。
それに応えるように、他3名も全力でぶつかって来てくれて、人間力のぶつけ合いが本当に楽しかったしその戦いで勝てた事が純粋に嬉しいです。」
選手はもちろんだが、観戦しこのレポートを書いている私も、おそらく観戦してくれた方々も、本当に楽しめた2日間だったんじゃないだろうか。
これからもそんな場面を、麻雀を通じて沢山作っていけたらいいなと思わされた決勝だった。
優勝者を称えていたとはいえ、小車・新谷・大和田が悔しくないわけがない。
麻雀マスターズ決勝という大きな舞台を経験している小車でさえ、「何度経験しても決勝の舞台で戦うのは良い経験になる」と言っていた。
その経験の数だけ打ち手として成長するのだろうなと私は感じることができた。
そして今回の敗北を経て臨む次のリーグ戦は、彼らにとって今までとはまた違った戦いになるのだろう。
皇帝位を手にした中尾は、これから少なくとも1年間は九州のトップとして君臨することになり、麻雀の内容を内側からも外側からも今まで以上に多くの人に見られるようになる。
強い部分を見せ付けるチャンスでもあり、反対に甘い部分には厳しい意見も出るかもしれない。
そのプレッシャーの中で戦うことを唯一許された皇帝位中尾は、間違いなく今以上の打ち手になるだろう。
そうして1年後、5年後、10年後の中尾が、自分が初めてタイトルを獲得した戦いを振り返った時にどう思うのか。何を感じるのか。それはまだわからない。
わからないが、そんな時に私の書いたこのつまらないレポートが、少しでも役に立てたらこんなに嬉しいことはない。
その思いだけでこのレポートを仕上げたと言っても過言ではない。
最後に、選手の皆さん本当にお疲れ様でした。
差し出がましくも私のような新人が、このようなレポートを書かせていただいた事を光栄に思っています。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。