第10期北陸リーグ 第4節レポート

北陸も梅雨入りして暫くになるが、蒸し暑い日が続いている。

今年の夏は、記録的な猛暑になると懸念されているそうだ。
競技麻雀打ちにとっては体調管理も実力のうちである。
ご拝読頂いている皆さんも、季節の変わり目で風邪などを召されぬようご注意いただければ幸いである。

水無月も半ばまできた15日、バイパスレジャーランド藤江店にて第10期北陸リーグの最終節が実施された。
今節を終えて、上位8名が次月の準決勝へ駒を進めることのできる今期のシステム。
開局時点の進出ボーダーは25P。おそらく40P程度まで上がる事から逆算して、11位の清水さん(▲8.6P)までが圏内に入っているだろうか。

逆に、安全圏と言って差し支えないのは後藤のみ。
2位以下の方は一度のラスで圏外が見えてくる。
短期戦ゆえの、団子状態での鞭の叩き合いが繰り広げられた。

結果として、当初の上位8名のうち6名がそのまま準決勝に進出し、下位からの逆転は2名にとどまった。
安定した結果とも受け取れるが、最終ボーダーが50Pまで跳ね上がっており、最後まで手を緩めることなくポイントを伸ばしに来た面々が多く見受けられたように思う。

後藤、小泉さん、山井などは貫禄の通過と言っていいだろう。
この辺りはもう既に決勝を見据えた戦いを構築してくると思われる。
光岡さんはスコアだけを見れば安定なのだが、4回戦で50P近いトップを叩きだしての直線一気。
受けの強さだけでない、ここ一番の剛腕に連覇への意気込みが感じられた。
濱平は悔しい不完全燃焼。ここ2回、連続で決勝に進出ながらも苦杯を喫しているだけに無念さが伺える。

下位からの逆転進出を決めたのは押川さんと、私荒谷。
押川さんは圏外の3名と相対しながらも確実にポイントを稼ぎ、順位を5つ上げてのランクイン。
好感触を来月のステージに持ち込めるのではないだろうか。

私はというと、対局者の方が準決勝のボーダー付近にいた為、皆が前に出る事で必然的に荒れ場となり、それが点数条件の一番厳しかった私への追い風となり、そして打撃を旨とする私の雀風が噛みあう形で、12人抜きの3位通過という過分な結果に結びついたのだと思う。

1節で110P超を叩くのは、攻撃型の私でもリーグ戦の経験の中では片手で数えるほどしかない。
僥倖も多分に含まれることは自身が十分に把握している。
それでも、今期開始時に「プロとして準決勝進出はノルマ」と謳っていただけに、ここまでの不甲斐ない麻雀を誰より咎め、誰より準決勝に残る想いが強いという自負はあった。

その想いがあればこそ、再度今期の道中に不甲斐ない麻雀をお見せした方々に再戦の機会を戴くことが出来た。
その事に感謝し、来月も自身の雀風を貫き、同じ卓で戦う方々へのリスペクトを失わず、今期の最終戦を締め括りたいと思う。

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 後藤正博 プロ 64.1 37.3 70.3 ▲ 10.5 161.2
2 小泉陽平 一般 ▲ 24.3 28.4 59.0 22.8 85.9
3 荒谷誠 プロ ▲ 26.3 ▲ 4.1 ▲ 6.1 114.7 78.2
4 吉野敦志 プロ ▲ 34.4 102.1 ▲ 23.1 32.7 77.3
5 押川憲一 一般 43.3 ▲ 8.0 ▲ 25.1 56.1 66.3
6 森田有一 一般 51.1 15.8 ▲ 19.0 5.7 53.6
7 光岡大幸 一般 65.8 ▲ 13.2 ▲ 8.2 8.4 52.8
8 恵比須均 一般 ▲ 38.0 35.9 27.4 25.4 50.7
9 窪田一彦 一般 33.9 ▲ 14.5 5.2 4.4 29.0
10 濱平光朗 プロ 26.4 ▲ 8.2 7.9 ▲ 12.2 13.9
11 森田繁基 一般 ▲ 3.3 ▲ 79.6 56.3 17.0 ▲ 9.6
12 小川洋輔 一般 ▲ 20.2 78.4 ▲ 28.7 ▲ 86.1 ▲ 56.6
13 北川光 一般 50.8 ▲ 61.0 ▲ 57.9 7.5 ▲ 60.6
14 安城るい プロ 7.2 ▲ 12.0 ▲ 26.8 ▲ 32.5 ▲ 64.1
15 松原健志 プロ ▲ 47.2 ▲ 45.7 16.7 5.5 ▲ 70.7
16 清水裕 一般 ▲ 87.2 50.9 27.7 ▲ 63.0 ▲ 71.6
17 志多木健 一般 ▲ 36.2 ▲ 15.4 ▲ 27.2 4.2 ▲ 74.6
18 久保智央 一般 ▲ 27.2 10.2 ▲ 6.3 ▲ 55.0 ▲ 78.3
19 高村和人 一般 ▲ 11.8 ▲ 40.1 ▲ 20.5 ▲ 27.8 ▲ 100.2
20 飯田輝雄 一般 10.5 ▲ 81.2 ▲ 23.6 ▲ 18.3 ▲ 112.6

北陸リーグ レポート/第10期北陸リーグ 第4節レポート

北陸も梅雨入りして暫くになるが、蒸し暑い日が続いている。
今年の夏は、記録的な猛暑になると懸念されているそうだ。
競技麻雀打ちにとっては体調管理も実力のうちである。
ご拝読頂いている皆さんも、季節の変わり目で風邪などを召されぬようご注意いただければ幸いである。
水無月も半ばまできた15日、バイパスレジャーランド藤江店にて第10期北陸リーグの最終節が実施された。
今節を終えて、上位8名が次月の準決勝へ駒を進めることのできる今期のシステム。
開局時点の進出ボーダーは25P。おそらく40P程度まで上がる事から逆算して、11位の清水さん(▲8.6P)までが圏内に入っているだろうか。
逆に、安全圏と言って差し支えないのは後藤のみ。
2位以下の方は一度のラスで圏外が見えてくる。
短期戦ゆえの、団子状態での鞭の叩き合いが繰り広げられた。
結果として、当初の上位8名のうち6名がそのまま準決勝に進出し、下位からの逆転は2名にとどまった。
安定した結果とも受け取れるが、最終ボーダーが50Pまで跳ね上がっており、最後まで手を緩めることなくポイントを伸ばしに来た面々が多く見受けられたように思う。
後藤、小泉さん、山井などは貫禄の通過と言っていいだろう。
この辺りはもう既に決勝を見据えた戦いを構築してくると思われる。
光岡さんはスコアだけを見れば安定なのだが、4回戦で50P近いトップを叩きだしての直線一気。
受けの強さだけでない、ここ一番の剛腕に連覇への意気込みが感じられた。
濱平は悔しい不完全燃焼。ここ2回、連続で決勝に進出ながらも苦杯を喫しているだけに無念さが伺える。
下位からの逆転進出を決めたのは押川さんと、私荒谷。
押川さんは圏外の3名と相対しながらも確実にポイントを稼ぎ、順位を5つ上げてのランクイン。
好感触を来月のステージに持ち込めるのではないだろうか。
私はというと、対局者の方が準決勝のボーダー付近にいた為、皆が前に出る事で必然的に荒れ場となり、それが点数条件の一番厳しかった私への追い風となり、そして打撃を旨とする私の雀風が噛みあう形で、12人抜きの3位通過という過分な結果に結びついたのだと思う。
1節で110P超を叩くのは、攻撃型の私でもリーグ戦の経験の中では片手で数えるほどしかない。
僥倖も多分に含まれることは自身が十分に把握している。
それでも、今期開始時に「プロとして準決勝進出はノルマ」と謳っていただけに、ここまでの不甲斐ない麻雀を誰より咎め、誰より準決勝に残る想いが強いという自負はあった。
その想いがあればこそ、再度今期の道中に不甲斐ない麻雀をお見せした方々に再戦の機会を戴くことが出来た。
その事に感謝し、来月も自身の雀風を貫き、同じ卓で戦う方々へのリスペクトを失わず、今期の最終戦を締め括りたいと思う。

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 後藤正博 プロ 64.1 37.3 70.3 ▲ 10.5 161.2
2 小泉陽平 一般 ▲ 24.3 28.4 59.0 22.8 85.9
3 荒谷誠 プロ ▲ 26.3 ▲ 4.1 ▲ 6.1 114.7 78.2
4 吉野敦志 プロ ▲ 34.4 102.1 ▲ 23.1 32.7 77.3
5 押川憲一 一般 43.3 ▲ 8.0 ▲ 25.1 56.1 66.3
6 森田有一 一般 51.1 15.8 ▲ 19.0 5.7 53.6
7 光岡大幸 一般 65.8 ▲ 13.2 ▲ 8.2 8.4 52.8
8 恵比須均 一般 ▲ 38.0 35.9 27.4 25.4 50.7
9 窪田一彦 一般 33.9 ▲ 14.5 5.2 4.4 29.0
10 濱平光朗 プロ 26.4 ▲ 8.2 7.9 ▲ 12.2 13.9
11 森田繁基 一般 ▲ 3.3 ▲ 79.6 56.3 17.0 ▲ 9.6
12 小川洋輔 一般 ▲ 20.2 78.4 ▲ 28.7 ▲ 86.1 ▲ 56.6
13 北川光 一般 50.8 ▲ 61.0 ▲ 57.9 7.5 ▲ 60.6
14 安城るい プロ 7.2 ▲ 12.0 ▲ 26.8 ▲ 32.5 ▲ 64.1
15 松原健志 プロ ▲ 47.2 ▲ 45.7 16.7 5.5 ▲ 70.7
16 清水裕 一般 ▲ 87.2 50.9 27.7 ▲ 63.0 ▲ 71.6
17 志多木健 一般 ▲ 36.2 ▲ 15.4 ▲ 27.2 4.2 ▲ 74.6
18 久保智央 一般 ▲ 27.2 10.2 ▲ 6.3 ▲ 55.0 ▲ 78.3
19 高村和人 一般 ▲ 11.8 ▲ 40.1 ▲ 20.5 ▲ 27.8 ▲ 100.2
20 飯田輝雄 一般 10.5 ▲ 81.2 ▲ 23.6 ▲ 18.3 ▲ 112.6

第23期中部プロリーグ 第5節成績表

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 伊藤 鉄也 4.8 35.9 28.7 65.5 ▲ 11.0 123.9
2 長谷川 弘 8.5 29.1 ▲ 2.3 29.7 54.4 119.4
3 毛受 俊 26.2 17.5 3.9 20.6 39.6 107.8
4 太田 充 39.6 26.9 35.3 ▲ 28.6 22.4 95.6
5 寺戸 孝志 28.1 ▲ 52.3 41.8 28.5 41.2 87.3
6 杉村 泰治 ▲ 15.8 8.4 1.7 41.4 48.3 84.0
7 村瀬 寛光 38.1 17.0 44.7 ▲ 24.0 ▲ 3.6 72.2
8 三戸 亮祐 17.1 ▲ 20.7 53.0 ▲ 8.2 ▲ 15.8 25.4
9 日下 健司 64.3 30.9 ▲ 71.1 34.7 ▲ 62.1 ▲ 3.3
10 掛水 洋徳 ▲ 52.1 ▲ 50.4 ▲ 23.4 75.5 9.1 ▲ 41.3
11 森下 剛任 0.6 6.8 ▲ 22.3 ▲ 54.2 ▲ 12.0 ▲ 81.1
12 樋口 新 ▲ 15.2 ▲ 40.1 ▲ 12.3 ▲ 43.8 30.1 ▲ 81.3
13 杉浦 貴紀 10.8 ▲ 27.7 ▲ 40.9 ▲ 19.6 ▲ 43.0 ▲ 120.4
14 佐藤 あいり ▲ 49.5 ▲ 20.3 14.6 ▲ 63.1 ▲ 48.8 ▲ 167.1
15 木村 東平 ▲ 51.8 4.2 ▲ 69.3 ▲ 75.4 ▲ 68.8 ▲ 261.1

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 14.1 72.2 ▲ 54.3 19.3 57.3 108.6
2 土岐 雄太 ▲ 7.0 13.0 22.7 35.9 20.9 85.5
3 葛山 英樹 3.0 27.2 49.6 22.7 ▲ 39.4 63.1
4 朝岡 祐 10.6 56.9 ▲ 15.5 5.2 ▲ 19.0 38.2
5 大滝 聡 ▲ 5.5 52.1 29.2 ▲ 21.3 ▲ 27.0 27.5
6 鈴木 雄介 22.7 ▲ 63.5 0.1 53.2 10.0 22.5
7 牛尾 信之 12.2 23.3 27.6 ▲ 28.4 ▲ 13.7 21.0
8 菅野 直 1.9 ▲ 2.1 13.3 2.3 ▲ 32.8 ▲ 17.4
9 中西 栄二 ▲ 2.7 9.0 ▲ 19.7 ▲ 10.4 1.1 ▲ 22.7
10 山本 拓哉 49.8 ▲ 71.9 ▲ 29.5 ▲ 12.2 29.1 ▲ 34.7
11 安藤 大貴 ▲ 36.9 ▲ 42.2 17.4 ▲ 32.3 54.5 ▲ 39.5
12 中谷 彰吾 ▲ 19.9 ▲ 18.9 ▲ 15.8 ▲ 32.9 46.6 ▲ 40.9
13 若松 正和 ▲ 1.5 ▲ 39.4 ▲ 2.6 7.3 ▲ 12.1 ▲ 48.3
14 斎藤 寛生 ▲ 32.9 ▲ 9.2 6.3 30.4 ▲ 43.0 ▲ 48.4
15 太田 峻也 0.1 ▲ 8.3 0.7 ▲ 15.3 ▲ 50.1 ▲ 72.9
16 浅野 文雅 ▲ 8.0 1.8 ▲ 79.5 ▲ 25.5 ▲ 32.4 ▲ 143.6

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 原田 知彦 87.4 38.8 39.4 7.4 11.6 184.6
2 越川 清一 40.6 62.4 79.5 ▲ 21.2 ▲ 14.0 147.3
3 山神 達也 4.3 4.0 71.3 51.7 13.3 144.6
4 河合 慎悟 ▲ 23.3 38.2 6.2 49.5 24.5 95.1
5 加藤 泰史 ▲ 8.0 31.8 ▲ 11.0 16.0 32.6 61.4
6 池沢 麻奈美 15.9 16.1 0.9 20.9 ▲ 13.2 40.6
7 都築 友和 25.1 ▲ 10.8 34.1 ▲ 21.2 5.0 32.2
8 鈴木 淳 ▲ 2.7 ▲ 52.4 30.1 3.9 52.8 31.7
9 小野 雅峻 39.0 ▲ 12.4 29.6 ▲ 76.9 11.4 ▲ 9.3
10 大高坂 松城 ▲ 3.9 38.9 ▲ 54.1 9.3 ▲ 11.7 ▲ 21.5
11 清水 哲也 31.4 21.0 ▲ 51.0 20.8 ▲ 43.9 ▲ 21.7
12 三谷 卓也 21.9 ▲ 54.7 23.7 ▲ 12.0 ▲ 2.7 ▲ 23.8
13 吉井 友直 ▲ 15.1 ▲ 34.8 105.6 ▲ 48.8 ▲ 36.9 ▲ 30.0
14 大町 篤志 ▲ 32.9 ▲ 13.9 ▲ 84.2 67.9 27.3 ▲ 35.8
15 大西 義則 ▲ 33.4 ▲ 16.0 ▲ 52.1 4.5 8.2 ▲ 88.8
16 上田 利華 ▲ 47.1 ▲ 54.8 ▲ 16.6 15.5 ▲ 13.7 ▲ 116.7
17 角谷 和幸 ▲ 12.4 ▲ 15.2 1.6 ▲ 98.6 0.8 ▲ 123.8
18 家田 みゆき ▲ 85.2 15.1 ▲ 58.4 32.3 ▲ 64.1 ▲ 160.3
19 岡本 丈司 ▲ 24.6 ▲ 4.3 ▲ 96.6 ▲ 52.0 ▲ 8.3 ▲ 185.8

中部プロリーグ 成績表/第23期中部プロリーグ 第5節成績表

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 伊藤 鉄也 4.8 35.9 28.7 65.5 ▲ 11.0 123.9
2 長谷川 弘 8.5 29.1 ▲ 2.3 29.7 54.4 119.4
3 毛受 俊 26.2 17.5 3.9 20.6 39.6 107.8
4 太田 充 39.6 26.9 35.3 ▲ 28.6 22.4 95.6
5 寺戸 孝志 28.1 ▲ 52.3 41.8 28.5 41.2 87.3
6 杉村 泰治 ▲ 15.8 8.4 1.7 41.4 48.3 84.0
7 村瀬 寛光 38.1 17.0 44.7 ▲ 24.0 ▲ 3.6 72.2
8 三戸 亮祐 17.1 ▲ 20.7 53.0 ▲ 8.2 ▲ 15.8 25.4
9 日下 健司 64.3 30.9 ▲ 71.1 34.7 ▲ 62.1 ▲ 3.3
10 掛水 洋徳 ▲ 52.1 ▲ 50.4 ▲ 23.4 75.5 9.1 ▲ 41.3
11 森下 剛任 0.6 6.8 ▲ 22.3 ▲ 54.2 ▲ 12.0 ▲ 81.1
12 樋口 新 ▲ 15.2 ▲ 40.1 ▲ 12.3 ▲ 43.8 30.1 ▲ 81.3
13 杉浦 貴紀 10.8 ▲ 27.7 ▲ 40.9 ▲ 19.6 ▲ 43.0 ▲ 120.4
14 佐藤 あいり ▲ 49.5 ▲ 20.3 14.6 ▲ 63.1 ▲ 48.8 ▲ 167.1
15 木村 東平 ▲ 51.8 4.2 ▲ 69.3 ▲ 75.4 ▲ 68.8 ▲ 261.1

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 櫛田 利太 14.1 72.2 ▲ 54.3 19.3 57.3 108.6
2 土岐 雄太 ▲ 7.0 13.0 22.7 35.9 20.9 85.5
3 葛山 英樹 3.0 27.2 49.6 22.7 ▲ 39.4 63.1
4 朝岡 祐 10.6 56.9 ▲ 15.5 5.2 ▲ 19.0 38.2
5 大滝 聡 ▲ 5.5 52.1 29.2 ▲ 21.3 ▲ 27.0 27.5
6 鈴木 雄介 22.7 ▲ 63.5 0.1 53.2 10.0 22.5
7 牛尾 信之 12.2 23.3 27.6 ▲ 28.4 ▲ 13.7 21.0
8 菅野 直 1.9 ▲ 2.1 13.3 2.3 ▲ 32.8 ▲ 17.4
9 中西 栄二 ▲ 2.7 9.0 ▲ 19.7 ▲ 10.4 1.1 ▲ 22.7
10 山本 拓哉 49.8 ▲ 71.9 ▲ 29.5 ▲ 12.2 29.1 ▲ 34.7
11 安藤 大貴 ▲ 36.9 ▲ 42.2 17.4 ▲ 32.3 54.5 ▲ 39.5
12 中谷 彰吾 ▲ 19.9 ▲ 18.9 ▲ 15.8 ▲ 32.9 46.6 ▲ 40.9
13 若松 正和 ▲ 1.5 ▲ 39.4 ▲ 2.6 7.3 ▲ 12.1 ▲ 48.3
14 斎藤 寛生 ▲ 32.9 ▲ 9.2 6.3 30.4 ▲ 43.0 ▲ 48.4
15 太田 峻也 0.1 ▲ 8.3 0.7 ▲ 15.3 ▲ 50.1 ▲ 72.9
16 浅野 文雅 ▲ 8.0 1.8 ▲ 79.5 ▲ 25.5 ▲ 32.4 ▲ 143.6

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 原田 知彦 87.4 38.8 39.4 7.4 11.6 184.6
2 越川 清一 40.6 62.4 79.5 ▲ 21.2 ▲ 14.0 147.3
3 山神 達也 4.3 4.0 71.3 51.7 13.3 144.6
4 河合 慎悟 ▲ 23.3 38.2 6.2 49.5 24.5 95.1
5 加藤 泰史 ▲ 8.0 31.8 ▲ 11.0 16.0 32.6 61.4
6 池沢 麻奈美 15.9 16.1 0.9 20.9 ▲ 13.2 40.6
7 都築 友和 25.1 ▲ 10.8 34.1 ▲ 21.2 5.0 32.2
8 鈴木 淳 ▲ 2.7 ▲ 52.4 30.1 3.9 52.8 31.7
9 小野 雅峻 39.0 ▲ 12.4 29.6 ▲ 76.9 11.4 ▲ 9.3
10 大高坂 松城 ▲ 3.9 38.9 ▲ 54.1 9.3 ▲ 11.7 ▲ 21.5
11 清水 哲也 31.4 21.0 ▲ 51.0 20.8 ▲ 43.9 ▲ 21.7
12 三谷 卓也 21.9 ▲ 54.7 23.7 ▲ 12.0 ▲ 2.7 ▲ 23.8
13 吉井 友直 ▲ 15.1 ▲ 34.8 105.6 ▲ 48.8 ▲ 36.9 ▲ 30.0
14 大町 篤志 ▲ 32.9 ▲ 13.9 ▲ 84.2 67.9 27.3 ▲ 35.8
15 大西 義則 ▲ 33.4 ▲ 16.0 ▲ 52.1 4.5 8.2 ▲ 88.8
16 上田 利華 ▲ 47.1 ▲ 54.8 ▲ 16.6 15.5 ▲ 13.7 ▲ 116.7
17 角谷 和幸 ▲ 12.4 ▲ 15.2 1.6 ▲ 98.6 0.8 ▲ 123.8
18 家田 みゆき ▲ 85.2 15.1 ▲ 58.4 32.3 ▲ 64.1 ▲ 160.3
19 岡本 丈司 ▲ 24.6 ▲ 4.3 ▲ 96.6 ▲ 52.0 ▲ 8.3 ▲ 185.8

第107回:西島 一彦

第23期麻雀マスターズを優勝した西島一彦プロのインタビューを務めさせて頂きます。
第22期麻雀マスターズを優勝した小車祥です(笑)。
よろしくお願い致します。

まずは西島プロへ、インタビューの日程や場所などの確認のためメールを送る。
西島プロが言うには「津田沼まで来てくれれば美味しい料理とお酒をごちそうしますよ」と。
美味しい料理もお酒も大好きな私は、喜んで千葉県の津田沼駅まで向かうことにした。

実を言うと、私は西島プロとはほとんど話をしたことがない。
何度かプロリーグの日に一言二言、会話を交わした程度だった。
西島プロは67歳。私の父親が60歳なので、それよりも年上ということになる。

「うまくインタビューできるんだろうか……」
「ちゃんとお話しできるだろうか……」

私は、行く前からそんな不安に駆られていた。
津田沼駅に着くと、改札の前で西島プロが待っていてくれた。

西島「遠いところよく来たね!さあ、こっちこっち!」

まるで田舎のおじいちゃんが、夏休みに遊びに来た孫を迎えるかのようなテンションで待っていてくれた。
それまで抱えていた私の不安は、一瞬にして吹き飛んだ。

連れて行かれたのは、西島プロ行きつけだという和食料理のお店。
料理のメニューもお酒の種類もとても豊富な落ち着いたお店だった。

西島「こないだもね、ここで祝勝会してもらったんだよ。」

私にも経験があるからわかる。
自分の喜びを一緒に喜んでくれる仲間がいる嬉しさ。
席に着き、一通り注文してから本題に入る。

100
100

小車「西島さん、まずはマスターズ優勝おめでとうございます」

西島「ありがとう!すごく嬉しいよ!小車君の時はどうだったの?」

小車「僕ですか?僕の時はですね……」

なぜか開始から10分ほど、私のインタビューになってしまった。
いやいや、それじゃダメでしょうと、こちらから話を振る。

小車「実際どうですか?マスターズ優勝して、実感はありますか?」

西島「いやー、全然ないね!小車君の時はどうだったの?」

小車「僕ですか?僕の時はですね……」

いやいやいや。
西島さんはとっても気さくな人だった。
僕が何か質問すると、関係ないことまでたくさん陽気に話してくれる。
しかしそれではインタビューにならないので、なんとか話を本筋に戻す。

小車「今回のマスターズ、振り返ってどうでしたか?」

西島「マスターズね、優勝できるなんて夢にも思ってなかったんだよ」

小車「そうなんですか?」

西島「うん、そもそも決勝に残った時点で、目標達成しちゃってたからね」

小車「目標達成?」

西島「そう、フランス!世界選手権!」

7月にフランスのパリで行われる第1回リーチ麻雀世界選手権。
希望すれば誰でも出れるというわけではない。
限られた枠の中で、選ばれたプロだけが参加することができる。
西島プロは、この世界選手権にどうしても出たいと藤原プロにお願いしたのだという。
しかし、藤原プロから西島プロに伝えられた出場するための条件は厳しく、「マスターズの決勝に残れば権利が与えられます」と言われたのだそうだ。

西島「だからね、決勝は逆にリラックスして打てたのが良かったのかもしれない」

小車「どんな気持ちで決勝に臨んだんですか?」

西島「そうだね、勝ち負けよりも、きちんと麻雀を打とうと思ったよ」

小車「きちんと……というのは?」

西島「なぜその牌を切るのかちゃんと説明できるように。なんとなくの打牌をしないようにね」

決勝5回戦というのは、短いようでとても長い戦いだ。
長い戦い故、集中力を常に高めておくというのは並大抵のことではない。
しかし、その並大抵のことではないことが、当たり前にできる人間ばかりが集まる。
それが決勝の舞台だ。

小車「4回戦目は長丁場になりましたね」

西島「あー、あれね!きつかったー!」

小車「南2局の西島さんの親番で大連チャン!6万点台のダントツトップまで行って西島さんのトップで間違いないかと思ったら、オーラスの和久津さんがまた大連チャンするっていう」

西島「最後は中西さんのツモに助けられる形でトップ取れたけどね。和久津さん、しぶといんだもん。まいっちゃうよ」

西島プロは常に謙虚な姿勢で、対戦相手への敬意を忘れずに話を進める。
少しでも自分を褒めるような発言は出てこないのがとても印象的だった。
私はどうしても勝ちに酔いしれた西島プロの一面を見たくて、酒を勧めながら話を振った。

100

小車「そして最終戦、すごかったですね」

西島「オーラス親の和久津さんに満貫ツモられた時はダメだと思ったけどね!」

思ったけど?どうなんですか西島プロ!

小車「でもオーラス1本場、満貫ツモ条件をアガリ返すのはすごい!」

西島「三索チーは飛びついたけど、九索がポンできたのはすごくラッキーだったよ!決勝の舞台ではみんないろんなものと戦ってるから、予想外なことがたくさん起こる。それがたまたま自分に良い方に転がっただけ。いやー、ついてたなー!」

100

どれだけ煽っても、西島プロから驕りのような発言は出てこず、どこまでも謙虚だった。
謙遜とかそういうことではなく、自然体でこういう人なのだろう。
私は西島一彦という1人の人間にどんどん興味が湧いていった。

小車「西島さん、これからもどんどん活躍しちゃうんじゃないですか?」

西島「いや、それはないよ!最初で最後のタイトルだと思ってるから!」

小車「いやいや!マスターズ優勝しましたから、十段戦もかなりいいところからのシードがもらえるはずですし、王位戦やグランプリMAXや来年のマスターズシードもありますよ!」

西島「もちろん頑張るけどね、勝負は水物。人生ってそういうものじゃない」

小車「人生?」

突然の話の飛躍に少し驚いたが、興味深い内容に耳を傾ける。

西島「僕の人生はね、流れてきた人生なんだよ。いや、僕に限らなくて誰の人生にも当てはまると思うんだけどさ」

小車「流れてきた人生……」

西島「そう。人のミス、自分のミス、その複合が人生。それを大事にして、その後の人生を生きていくことが大事なんだよ。勝ったり負けたりとかは1つの結果だけど、何を大事にして生きていくかは揺るがない部分だからね」

そう言いながら、西島プロはまた一口酒を呑んだ。

100

いつも明るくて気さくで優しくてニコニコしている。
だけど時に、ハッとさせられるような深い言葉を投げかけてくる。
自分に厳しく他人に優しい。
「こんな大人になりたい」
心からそう思わされるような人だった。

一選手として、偶然にも鳳凰位戦も同じリーグにいる私としては負けていられない。
美味しい料理と焼酎と麻雀プロとしての刺激までご馳走になり、インタビュアーの私の方がゲストのような時間となってしまった。

100

本人は最初で最後なんてことを言っていたが、間違いなくいろんな場面でまだまだ活躍するだろう。
今後の西島プロの活躍に期待しつつ、私だって!と意気込みながらペンを置くことにしよう。

プロ雀士インタビュー/第107回:西島 一彦

第23期麻雀マスターズを優勝した西島一彦プロのインタビューを務めさせて頂きます。
第22期麻雀マスターズを優勝した小車祥です(笑)。
よろしくお願い致します。
まずは西島プロへ、インタビューの日程や場所などの確認のためメールを送る。
西島プロが言うには「津田沼まで来てくれれば美味しい料理とお酒をごちそうしますよ」と。
美味しい料理もお酒も大好きな私は、喜んで千葉県の津田沼駅まで向かうことにした。
実を言うと、私は西島プロとはほとんど話をしたことがない。
何度かプロリーグの日に一言二言、会話を交わした程度だった。
西島プロは67歳。私の父親が60歳なので、それよりも年上ということになる。
「うまくインタビューできるんだろうか……」
「ちゃんとお話しできるだろうか……」
私は、行く前からそんな不安に駆られていた。
津田沼駅に着くと、改札の前で西島プロが待っていてくれた。
西島「遠いところよく来たね!さあ、こっちこっち!」
まるで田舎のおじいちゃんが、夏休みに遊びに来た孫を迎えるかのようなテンションで待っていてくれた。
それまで抱えていた私の不安は、一瞬にして吹き飛んだ。
連れて行かれたのは、西島プロ行きつけだという和食料理のお店。
料理のメニューもお酒の種類もとても豊富な落ち着いたお店だった。
西島「こないだもね、ここで祝勝会してもらったんだよ。」
私にも経験があるからわかる。
自分の喜びを一緒に喜んでくれる仲間がいる嬉しさ。
席に着き、一通り注文してから本題に入る。

100
100

小車「西島さん、まずはマスターズ優勝おめでとうございます」
西島「ありがとう!すごく嬉しいよ!小車君の時はどうだったの?」
小車「僕ですか?僕の時はですね……」
なぜか開始から10分ほど、私のインタビューになってしまった。
いやいや、それじゃダメでしょうと、こちらから話を振る。
小車「実際どうですか?マスターズ優勝して、実感はありますか?」
西島「いやー、全然ないね!小車君の時はどうだったの?」
小車「僕ですか?僕の時はですね……」
いやいやいや。
西島さんはとっても気さくな人だった。
僕が何か質問すると、関係ないことまでたくさん陽気に話してくれる。
しかしそれではインタビューにならないので、なんとか話を本筋に戻す。
小車「今回のマスターズ、振り返ってどうでしたか?」
西島「マスターズね、優勝できるなんて夢にも思ってなかったんだよ」
小車「そうなんですか?」
西島「うん、そもそも決勝に残った時点で、目標達成しちゃってたからね」
小車「目標達成?」
西島「そう、フランス!世界選手権!」
7月にフランスのパリで行われる第1回リーチ麻雀世界選手権。
希望すれば誰でも出れるというわけではない。
限られた枠の中で、選ばれたプロだけが参加することができる。
西島プロは、この世界選手権にどうしても出たいと藤原プロにお願いしたのだという。
しかし、藤原プロから西島プロに伝えられた出場するための条件は厳しく、「マスターズの決勝に残れば権利が与えられます」と言われたのだそうだ。
西島「だからね、決勝は逆にリラックスして打てたのが良かったのかもしれない」
小車「どんな気持ちで決勝に臨んだんですか?」
西島「そうだね、勝ち負けよりも、きちんと麻雀を打とうと思ったよ」
小車「きちんと……というのは?」
西島「なぜその牌を切るのかちゃんと説明できるように。なんとなくの打牌をしないようにね」
決勝5回戦というのは、短いようでとても長い戦いだ。
長い戦い故、集中力を常に高めておくというのは並大抵のことではない。
しかし、その並大抵のことではないことが、当たり前にできる人間ばかりが集まる。
それが決勝の舞台だ。
小車「4回戦目は長丁場になりましたね」
西島「あー、あれね!きつかったー!」
小車「南2局の西島さんの親番で大連チャン!6万点台のダントツトップまで行って西島さんのトップで間違いないかと思ったら、オーラスの和久津さんがまた大連チャンするっていう」
西島「最後は中西さんのツモに助けられる形でトップ取れたけどね。和久津さん、しぶといんだもん。まいっちゃうよ」
西島プロは常に謙虚な姿勢で、対戦相手への敬意を忘れずに話を進める。
少しでも自分を褒めるような発言は出てこないのがとても印象的だった。
私はどうしても勝ちに酔いしれた西島プロの一面を見たくて、酒を勧めながら話を振った。

100

小車「そして最終戦、すごかったですね」
西島「オーラス親の和久津さんに満貫ツモられた時はダメだと思ったけどね!」
思ったけど?どうなんですか西島プロ!
小車「でもオーラス1本場、満貫ツモ条件をアガリ返すのはすごい!」
西島「三索チーは飛びついたけど、九索がポンできたのはすごくラッキーだったよ!決勝の舞台ではみんないろんなものと戦ってるから、予想外なことがたくさん起こる。それがたまたま自分に良い方に転がっただけ。いやー、ついてたなー!」

100

どれだけ煽っても、西島プロから驕りのような発言は出てこず、どこまでも謙虚だった。
謙遜とかそういうことではなく、自然体でこういう人なのだろう。
私は西島一彦という1人の人間にどんどん興味が湧いていった。
小車「西島さん、これからもどんどん活躍しちゃうんじゃないですか?」
西島「いや、それはないよ!最初で最後のタイトルだと思ってるから!」
小車「いやいや!マスターズ優勝しましたから、十段戦もかなりいいところからのシードがもらえるはずですし、王位戦やグランプリMAXや来年のマスターズシードもありますよ!」
西島「もちろん頑張るけどね、勝負は水物。人生ってそういうものじゃない」
小車「人生?」
突然の話の飛躍に少し驚いたが、興味深い内容に耳を傾ける。
西島「僕の人生はね、流れてきた人生なんだよ。いや、僕に限らなくて誰の人生にも当てはまると思うんだけどさ」
小車「流れてきた人生……」
西島「そう。人のミス、自分のミス、その複合が人生。それを大事にして、その後の人生を生きていくことが大事なんだよ。勝ったり負けたりとかは1つの結果だけど、何を大事にして生きていくかは揺るがない部分だからね」
そう言いながら、西島プロはまた一口酒を呑んだ。

100

いつも明るくて気さくで優しくてニコニコしている。
だけど時に、ハッとさせられるような深い言葉を投げかけてくる。
自分に厳しく他人に優しい。
「こんな大人になりたい」
心からそう思わされるような人だった。
一選手として、偶然にも鳳凰位戦も同じリーグにいる私としては負けていられない。
美味しい料理と焼酎と麻雀プロとしての刺激までご馳走になり、インタビュアーの私の方がゲストのような時間となってしまった。

100

本人は最初で最後なんてことを言っていたが、間違いなくいろんな場面でまだまだ活躍するだろう。
今後の西島プロの活躍に期待しつつ、私だって!と意気込みながらペンを置くことにしよう。

第31期A2リーグ第3節レポート 滝沢 和典

「攻撃的になった滝沢にも注目ですね」

対局開始前に、実況の山田浩之プロ、解説の勝又健志プロより、簡単な選手紹介があり、第3節が始まった。

1回戦東1局、親番で、10巡目にこの手牌になった私は…

三万三万三万四索四索六索七索二筒三筒四筒四筒六筒六筒  ツモ北  ドラ九万

北をツモ切りで、南家・刀川プロの跳満に放銃した。

五索五索五筒五筒五筒北北  暗カン牌の背九万 上向き九万 上向き牌の背  ポン南南南

刀川プロの捨て牌

八筒 上向き二万 上向き二万 上向き中七万 上向き発一筒 上向き東七索 上向き一万 上向き八索 上向き六万 上向き

この時、西家の二階堂プロはこの手牌からオリている。

二索三索三索三索四索三筒四筒七筒八筒九筒白白白  ツモ七筒

2巡目の南を1鳴きした刀川プロの最終手出し牌は七索。そしてなんと入り目は北であった。
つまり、少々トリッキーな手順を踏んだ刀川プロだが、その捨て牌が大きく私の打牌選択に影響しているわけではない。それはおそらく、二階堂プロに関しても同じだ。

少なくとも私は、入り目が何であろうと北を打っていただろう、そして私が二階堂プロの位置に座っていたならば、七筒を勝負してテンパイを取っていただろう。

打点力と待ちの強さが、刀川プロのドラカンが入った仕掛けに対して見合っているとは思えず(現在のポイント状況も加味しているかもしれない)二階堂プロの選択は当然とも言える。
しかし、今の私はきっと七筒を打つ。
一昔前なら、今回放銃となった私の手牌でも、二階堂プロの手牌でも「無意味な勝負」と判断し、早々に手を崩してオリていたと思う。

オリた二階堂は、この日+50P、いわゆる暴牌となる北を打った私は▲40P。
当然の結果かもしれない。

しかし、敗因はこの局ではなく、他の部分にあると思って処理しているのが現在の私だ。
実際この放銃に関して後悔はない。しかし、失ったポイントを踏まえれば何の説得力もなく、上手く説明できるわけでもないので、敗因についてここでは書かない。

実は、第2節の1回戦目にも河井保国プロに対して、リーチメンホン七対子の倍満を放銃している。

「滝沢は壊れた」

古くから私を知る人は、そう言うかもしれないが、決してオカルトに走ったわけではないし、いわゆる攻撃型雀士になったわけでもない。

麻雀は評価対象となる期間が長ければ長いほど実力差が出ると言われるが、現在のプロ団体が主催するリーグ戦は、長くても半荘50回くらい。タイトル戦に至っては、その半分以下の回数となる。

何千回、何万回と打って出た成績が評価される場面はなく、短期間の区切りで勝敗を決する場合がほとんどなのである。

沢山のタイトルを獲得している打ち手は、そういった瞬発力を持ち合わせているものが多いのではないだろうか。

人生にたった1回の大勝負で何に頼るのか?
普通に考えれば、やはり確率に頼るしかないだろう。
しかし、確率的に仕方がないとして処理した瞬間に、進化がストップしてしまうのはどうであろうか?

そんな考えが私に北を打たせたのである。

目指すは鳳凰位だ。

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第31期A2リーグ第3節レポート 滝沢 和典

「攻撃的になった滝沢にも注目ですね」
対局開始前に、実況の山田浩之プロ、解説の勝又健志プロより、簡単な選手紹介があり、第3節が始まった。
1回戦東1局、親番で、10巡目にこの手牌になった私は…
三万三万三万四索四索六索七索二筒三筒四筒四筒六筒六筒  ツモ北  ドラ九万
北をツモ切りで、南家・刀川プロの跳満に放銃した。
五索五索五筒五筒五筒北北  暗カン牌の背九万 上向き九万 上向き牌の背  ポン南南南
刀川プロの捨て牌
八筒 上向き二万 上向き二万 上向き中七万 上向き発一筒 上向き東七索 上向き一万 上向き八索 上向き六万 上向き
この時、西家の二階堂プロはこの手牌からオリている。
二索三索三索三索四索三筒四筒七筒八筒九筒白白白  ツモ七筒
2巡目の南を1鳴きした刀川プロの最終手出し牌は七索。そしてなんと入り目は北であった。
つまり、少々トリッキーな手順を踏んだ刀川プロだが、その捨て牌が大きく私の打牌選択に影響しているわけではない。それはおそらく、二階堂プロに関しても同じだ。
少なくとも私は、入り目が何であろうと北を打っていただろう、そして私が二階堂プロの位置に座っていたならば、七筒を勝負してテンパイを取っていただろう。
打点力と待ちの強さが、刀川プロのドラカンが入った仕掛けに対して見合っているとは思えず(現在のポイント状況も加味しているかもしれない)二階堂プロの選択は当然とも言える。
しかし、今の私はきっと七筒を打つ。
一昔前なら、今回放銃となった私の手牌でも、二階堂プロの手牌でも「無意味な勝負」と判断し、早々に手を崩してオリていたと思う。
オリた二階堂は、この日+50P、いわゆる暴牌となる北を打った私は▲40P。
当然の結果かもしれない。
しかし、敗因はこの局ではなく、他の部分にあると思って処理しているのが現在の私だ。
実際この放銃に関して後悔はない。しかし、失ったポイントを踏まえれば何の説得力もなく、上手く説明できるわけでもないので、敗因についてここでは書かない。
実は、第2節の1回戦目にも河井保国プロに対して、リーチメンホン七対子の倍満を放銃している。
「滝沢は壊れた」
古くから私を知る人は、そう言うかもしれないが、決してオカルトに走ったわけではないし、いわゆる攻撃型雀士になったわけでもない。
麻雀は評価対象となる期間が長ければ長いほど実力差が出ると言われるが、現在のプロ団体が主催するリーグ戦は、長くても半荘50回くらい。タイトル戦に至っては、その半分以下の回数となる。
何千回、何万回と打って出た成績が評価される場面はなく、短期間の区切りで勝敗を決する場合がほとんどなのである。
沢山のタイトルを獲得している打ち手は、そういった瞬発力を持ち合わせているものが多いのではないだろうか。
人生にたった1回の大勝負で何に頼るのか?
普通に考えれば、やはり確率に頼るしかないだろう。
しかし、確率的に仕方がないとして処理した瞬間に、進化がストップしてしまうのはどうであろうか?
そんな考えが私に北を打たせたのである。
目指すは鳳凰位だ。

第31期A1リーグ第3節レポート 柴田 弘幸

「打ててない」そう感じたのは早かった。
1回戦の東2局、朝武が放った六筒に気配を感じた。
朝武の手牌は

二筒二筒三筒三筒四筒六筒七筒八筒九筒九筒南南発発  ドラ五万

ここからの六筒切りであった。
六筒切りの巡目で、前田の七筒切り近藤の二筒切りに、ものすごいプレッシャーを感じた。
私の手牌は

四万四万五万三索三索六索六索八索八索三筒三筒西中  ツモ四索

道中、ドラ表示牌の四万の重なりに感触はあった。
打牌は場に1枚切れの西を選択、これがそもそもの悪循環を生む一打だったのだろう。

メンホンの放銃は怖い、だがアガリを見たときに相手に西があれば重なりもないし、勝負の西という勝手な理由。

いやいや中はどーするの?
ドラ表示牌が2枚あるので、もし前田、近藤にドラが固まっていたらと思うと四索が怖いの?
疑問と疑問、怖いと怖い、でも前に出る、こんな麻雀を僕は打ってはいけない。
ここは覚悟を決めて、確実にわかっている朝武にだけ厳しく打つ打四索が正解だ。

西中が重なればどちらかを勝負。先に五万が重なればアガリだけを見て全て打つ」

たったこれだけのことを複雑に考えすぎたのが敗因である。
ひとりよがりの始まり。だがそれに気が付いたのは勝負の後。

東3局の私の親番は、終局間際でタンヤオのチーテンを入れれば、満貫の放銃という危機はあったが、
我慢してノーテンで終わる。

3度目のノーテン罰符は、点数よりも戦い方の問題を意識させられた。

東4局、何もできずに座っている自分が悔しい。
そう思って悪手を打つ。
好調の朝武が放った北を、北家の私が1鳴き。

一万一索二索五索八索八索九索南西中  ポン北北北  ドラ七索

当然の様に、親の朝武が前田から3,900をアガる。

六万六万七万七万八万六索七索八索白白中中中  ロン五万

負けた時の自戦記は弱さを書き記す。
これが僕の弱さである。

続いて1本場、北家の私の牌姿は

二万三万四万三索六索六索八索二筒三筒北北発発  ツモ四索

北発も鳴いて終らせたいと思っていたところでツモ四索
四索を持ってきてしまったこの形は、反撃の形なので嫌な面前手になってしまったと思ったのを覚えている。

結果でいえば

二万三万四万三索四索一筒二筒三筒北北発発発  ロン五索

三色にはならないと思っていた。
だが、鳴いて1,000点や2,000点よりは、良いアガリだったのではないかと思う。
地に足はついていると感じた。

南2局、南家の私は、道中ピンフの1シャンテンを拒否してのこのアガリができた。

二万二万四万五万六万六索七索八索二筒三筒四筒七筒九筒  リーチ  ツモ八筒  ドラ七筒

今半荘、朝武のトップが濃厚ではあるがあがいてみる。

南3局は、親の私に早い1シャンテンが入ったが、それすら遅いとばかりに、朝武があっさりと6巡でツモアガリ。

三万四万五万九万九万二索三索一筒二筒三筒白白白  ツモ一索

南4局、前田の会心のアガリを見れる。

二万二万二万二万三万三万四万六索六索七索七索八索八索  リーチ  ツモ三万

捨て牌に苦労を感じた。綺麗な手だと思った。それはもちろんその場では口にはしない。
アガれば浮きの2着という手を僕はテンパイしていたが、東場であれだけごまかしながら打っていた自分の結果は当然と思っている。

結果は▲4.4P。
数字は大切だが、そには捉われず自由に打つが今年の目標。
まだ前半戦、気合を入れなおそう。

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第31期A1リーグ第3節レポート 柴田 弘幸

「打ててない」そう感じたのは早かった。
1回戦の東2局、朝武が放った六筒に気配を感じた。
朝武の手牌は
二筒二筒三筒三筒四筒六筒七筒八筒九筒九筒南南発発  ドラ五万
ここからの六筒切りであった。
六筒切りの巡目で、前田の七筒切り近藤の二筒切りに、ものすごいプレッシャーを感じた。
私の手牌は
四万四万五万三索三索六索六索八索八索三筒三筒西中  ツモ四索
道中、ドラ表示牌の四万の重なりに感触はあった。
打牌は場に1枚切れの西を選択、これがそもそもの悪循環を生む一打だったのだろう。
メンホンの放銃は怖い、だがアガリを見たときに相手に西があれば重なりもないし、勝負の西という勝手な理由。
いやいや中はどーするの?
ドラ表示牌が2枚あるので、もし前田、近藤にドラが固まっていたらと思うと四索が怖いの?
疑問と疑問、怖いと怖い、でも前に出る、こんな麻雀を僕は打ってはいけない。
ここは覚悟を決めて、確実にわかっている朝武にだけ厳しく打つ打四索が正解だ。
西中が重なればどちらかを勝負。先に五万が重なればアガリだけを見て全て打つ」
たったこれだけのことを複雑に考えすぎたのが敗因である。
ひとりよがりの始まり。だがそれに気が付いたのは勝負の後。
東3局の私の親番は、終局間際でタンヤオのチーテンを入れれば、満貫の放銃という危機はあったが、
我慢してノーテンで終わる。
3度目のノーテン罰符は、点数よりも戦い方の問題を意識させられた。
東4局、何もできずに座っている自分が悔しい。
そう思って悪手を打つ。
好調の朝武が放った北を、北家の私が1鳴き。
一万一索二索五索八索八索九索南西中  ポン北北北  ドラ七索
当然の様に、親の朝武が前田から3,900をアガる。
六万六万七万七万八万六索七索八索白白中中中  ロン五万
負けた時の自戦記は弱さを書き記す。
これが僕の弱さである。
続いて1本場、北家の私の牌姿は
二万三万四万三索六索六索八索二筒三筒北北発発  ツモ四索
北発も鳴いて終らせたいと思っていたところでツモ四索
四索を持ってきてしまったこの形は、反撃の形なので嫌な面前手になってしまったと思ったのを覚えている。
結果でいえば
二万三万四万三索四索一筒二筒三筒北北発発発  ロン五索
三色にはならないと思っていた。
だが、鳴いて1,000点や2,000点よりは、良いアガリだったのではないかと思う。
地に足はついていると感じた。
南2局、南家の私は、道中ピンフの1シャンテンを拒否してのこのアガリができた。
二万二万四万五万六万六索七索八索二筒三筒四筒七筒九筒  リーチ  ツモ八筒  ドラ七筒
今半荘、朝武のトップが濃厚ではあるがあがいてみる。
南3局は、親の私に早い1シャンテンが入ったが、それすら遅いとばかりに、朝武があっさりと6巡でツモアガリ。
三万四万五万九万九万二索三索一筒二筒三筒白白白  ツモ一索
南4局、前田の会心のアガリを見れる。
二万二万二万二万三万三万四万六索六索七索七索八索八索  リーチ  ツモ三万
捨て牌に苦労を感じた。綺麗な手だと思った。それはもちろんその場では口にはしない。
アガれば浮きの2着という手を僕はテンパイしていたが、東場であれだけごまかしながら打っていた自分の結果は当然と思っている。
結果は▲4.4P。
数字は大切だが、そには捉われず自由に打つが今年の目標。
まだ前半戦、気合を入れなおそう。

第三期さかえ杯 優勝は二階堂 亜樹!

11/24(月) 15:00~

日本プロ麻雀連盟から

和泉 由希子 魚谷 侑未 黒沢 咲 齋藤 麻衣子 高宮 まり
東城 りお 友保 美香里 中野 妙子 二階堂 亜樹 優月 みか

以上10名が参戦!

そして解説はこの3名!

小島武夫 佐々木寿人 山井弘

 

放送ページはこちら

連盟インフォメーション/第三期さかえ杯 優勝は二階堂 亜樹!

11/24(月) 15:00~
日本プロ麻雀連盟から

和泉 由希子 魚谷 侑未 黒沢 咲 齋藤 麻衣子 高宮 まり
東城 りお 友保 美香里 中野 妙子 二階堂 亜樹 優月 みか

以上10名が参戦!
そして解説はこの3名!

小島武夫 佐々木寿人 山井弘

 
放送ページはこちら

『高レート裏麻雀列伝むこうぶち11~鉄砲玉~』がセル・レンタルリリース!

原作(画:天獅子悦也、闘牌原作:ケネス徳田)は『近代麻雀』で人気連載中の「むこうぶち」。
バブル経済が頂点に差し掛かりつつあった1980年代の勝負の世界に浸かる男たち
の物語。
傀役に袴田吉彦、そして今回の敵・岡役に波岡一喜。

ある日岡はヒットマンとして、敵対する組長を弾いた後、東空紅に身を隠す。そ
こに“むこうぶち”とよばれる謎の雀士・傀が現れ、勝負が始まる。
主人公・傀にはもちろん袴田吉彦、

闘牌協力としてプロ連盟の若手プロたちが参加。そして’女優’宮内こずえも堂々出演!

絶賛発売&レンタル中!

2013_fes

連盟インフォメーション/『高レート裏麻雀列伝むこうぶち11~鉄砲玉~』がセル・レンタルリリース!

原作(画:天獅子悦也、闘牌原作:ケネス徳田)は『近代麻雀』で人気連載中の「むこうぶち」。
バブル経済が頂点に差し掛かりつつあった1980年代の勝負の世界に浸かる男たち
の物語。
傀役に袴田吉彦、そして今回の敵・岡役に波岡一喜。
ある日岡はヒットマンとして、敵対する組長を弾いた後、東空紅に身を隠す。そ
こに“むこうぶち”とよばれる謎の雀士・傀が現れ、勝負が始まる。
主人公・傀にはもちろん袴田吉彦、
闘牌協力としてプロ連盟の若手プロたちが参加。そして’女優’宮内こずえも堂々出演!
絶賛発売&レンタル中!
2013_fes

第31期A2リーグ第3節レポート 四柳 弘樹

AⅡリーグ第1節、第2節と大きくマイナスで迎えたこの第3節。
いつも通りの平常心と気持ちで、負けないということを思いながら戦いに挑んだ。

ここ数年は、リーグ戦で昇級争いに絡むことが出来ていたため、気持ち的には平常心で対局に臨めていたと思うのだが、やはり今期はまだ2節が終わったところとはいえ、このポジション(15位)にいると、余裕を持って戦うことは難しくなっていた。

僕自身、牌理に強いわけでもなく、手牌読みに優れているわけでもない。
何故近年昇級争いを出来ていたかというと、押し引きのバランスが上手くいっていたからだと自分では思う。

自分の状態が良い時には押して、悪い時にはしっかりと我慢をする。
書いてみたら単純なことではあるが、やはり親のリーチが怖かったり、自分の手牌に溺れてしまったりすることがよくある。

自分の状態を見極めた上での押し引きが、僕自身の生命線なのである。
こういったことを考え、良い時には多少のリスクは覚悟して攻めること、また悪い時には謙虚に、しっかり守ることが重要で、その判断をするために平常心で戦うことが大事だと考えるのである。

今節を振り返って、それが出来なかった、非常に悔やまれる局が2局ある。

まず1つは2回戦目の南2局。

2回戦南2局、東家34,800持ち6巡目

一万二万三万五万六万二索二索一筒二筒三筒南南南  リーチ  ドラ南

2回戦目は、東場の親で7,700、12,000とアガリ、持ち点を5万点に伸ばしながらも、そこからの2度の満貫放銃で迎えた南2局の親番である。

正直、2度の満貫放銃は点数的には痛かったのだが、自分のスタイルで戦えていると思っていたので、それほどの後悔はなかった。しかし、このリーチは6,000オールでトップに並ぶことと、1、2節の負債が頭をよぎり、1局で逆転してやろうと気持ちに焦りが出てしまったリーチだと思う。

次は3回戦目の東4局。

3回戦東4局、東家37,500持ち

一万一万二万三万四万四万五万三索三索三索五索発発  ドラ一筒

東2局に満貫をツモアガリ、点棒的に余裕のある状況で迎えた親番である。
ツモも良く、佐々木プロのリーチを受けているものの、押し返そうと思っていたにも関わらず、紺野プロの押し返しを受けて、紺野プロの切った発にポンの声が出なかったことである。

こちらは2回戦とは逆に、気持ちで2人に押されて、小さいプラスを守りに入ってしまったことが悔やまれる。

今節もマイナスを積み重ねる結果となってしまった。
もちろん、より苦しい状況になったことは間違いないが、まだ3節が終わっただけだと前向きにとらえ、自分が納得のいく麻雀をしたいと思う。

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第31期A2リーグ第3節レポート 四柳 弘樹

AⅡリーグ第1節、第2節と大きくマイナスで迎えたこの第3節。
いつも通りの平常心と気持ちで、負けないということを思いながら戦いに挑んだ。
ここ数年は、リーグ戦で昇級争いに絡むことが出来ていたため、気持ち的には平常心で対局に臨めていたと思うのだが、やはり今期はまだ2節が終わったところとはいえ、このポジション(15位)にいると、余裕を持って戦うことは難しくなっていた。
僕自身、牌理に強いわけでもなく、手牌読みに優れているわけでもない。
何故近年昇級争いを出来ていたかというと、押し引きのバランスが上手くいっていたからだと自分では思う。
自分の状態が良い時には押して、悪い時にはしっかりと我慢をする。
書いてみたら単純なことではあるが、やはり親のリーチが怖かったり、自分の手牌に溺れてしまったりすることがよくある。
自分の状態を見極めた上での押し引きが、僕自身の生命線なのである。
こういったことを考え、良い時には多少のリスクは覚悟して攻めること、また悪い時には謙虚に、しっかり守ることが重要で、その判断をするために平常心で戦うことが大事だと考えるのである。
今節を振り返って、それが出来なかった、非常に悔やまれる局が2局ある。
まず1つは2回戦目の南2局。
2回戦南2局、東家34,800持ち6巡目
一万二万三万五万六万二索二索一筒二筒三筒南南南  リーチ  ドラ南
2回戦目は、東場の親で7,700、12,000とアガリ、持ち点を5万点に伸ばしながらも、そこからの2度の満貫放銃で迎えた南2局の親番である。
正直、2度の満貫放銃は点数的には痛かったのだが、自分のスタイルで戦えていると思っていたので、それほどの後悔はなかった。しかし、このリーチは6,000オールでトップに並ぶことと、1、2節の負債が頭をよぎり、1局で逆転してやろうと気持ちに焦りが出てしまったリーチだと思う。
次は3回戦目の東4局。
3回戦東4局、東家37,500持ち
一万一万二万三万四万四万五万三索三索三索五索発発  ドラ一筒
東2局に満貫をツモアガリ、点棒的に余裕のある状況で迎えた親番である。
ツモも良く、佐々木プロのリーチを受けているものの、押し返そうと思っていたにも関わらず、紺野プロの押し返しを受けて、紺野プロの切った発にポンの声が出なかったことである。
こちらは2回戦とは逆に、気持ちで2人に押されて、小さいプラスを守りに入ってしまったことが悔やまれる。
今節もマイナスを積み重ねる結果となってしまった。
もちろん、より苦しい状況になったことは間違いないが、まだ3節が終わっただけだと前向きにとらえ、自分が納得のいく麻雀をしたいと思う。

第89回:西島一彦

初めて投稿させていただきます、19期生の西島一彦です。
簡単に自己紹介しますと、私は1946年生まれの67歳、血液型はAB型の乙女座です。
趣味は、旅行、読書、将棋。数年前までは、テニス、ゴルフ、スキーでしたが、怪我をする前に妻にやめさせられました(笑)

55歳まで商社に勤務しており、国内外の営業を担当し、アメリカのサンフランシスコに7年ほど駐在していました。当時、サンフランシスコに雀荘は無く、日本料理店の別室か駐在員の自宅で麻雀をやっていましたが、当然自動卓ではなく、手積みでジャラジャラ、ポン、チーでした。
60カ国以上の国を出張や旅行で訪問し、ほとんどすべての国のカジノ等でゲームを体験しましたが、最も面白く、楽しかったのは麻雀でした。

大学1年生の時に覚えてから約半世紀。学生仲間、仕事仲間、取引先との接待麻雀とどれも楽しい思い出ばかりですが、アメリカから帰国後、プロ団体の存在を知り、この道の世界に強く興味を持つようになりました。その後、会社で早期退職募集があり、絶好の機会と思い、準定年退職をし、翌年日本プロ麻雀連盟の試験を受けギリギリで合格しました。

当時の面接で、試験官の伊藤優孝副会長から「何故その年になってから、わざわざ厳しい業界を目指すのですか」との質問を受け、こうお答えした憶えがあります。

「私にとって世界一面白いと思われるこのゲームをもっと深く探求したい。このゲームの素晴らしさをできるだけ多くの人に伝え楽しんでもらいたい。麻雀のイメージアップのための活動をしたいからです。」

と、ちょっぴり気取った回答をしましたが、今も変わらずその考えで行動しています。
プロの世界に入って、初めての公式戦に参加した時のワクワク、ドキドキ感は今でもはっきり覚えていますが、C3リーグからすぐDリーグに落ち、プロの厳しい洗礼を受けると同時に、技術的レベルの違いを見せつけられました。

リーグ戦で1番嬉しかったのは、C1リーグで優勝しB2に昇級した時でしたが、わずか2期でC1に降級しました。この時に学んだ事は、昇級するのも大変ですが、上位リーグに留まる事の難しさでした。長年、上位リーグに在籍されている皆様の実力と努力は大変素晴らしく、並々ならぬ事です。

次にチャンピオンズリーグの事ですが、ここでの戦いは私にとって最高の勉強の場であります。
タイトル戦以外では、トッププロとAルールで対戦できる唯一の機会だからです。
まだプロになりたての頃、審判で会場を見回っていた瀬戸熊十段位から、対局終了後、色々と貴重なアドバイスを頂き、次に繋げる事が出来ました。(瀬戸熊プロは、きっと私の打ち方をハラハラしてみていたのでしょうね?(笑))

このチャンピオンズリーグで一度だけ決勝に進み、藤原プロ、増田プロ、藤井プロと対局しました。第1戦、第2戦でトップをとり、「これはもしかすると、、、」
と思った第3戦からズルズルと後退し、藤原プロが2度目の優勝に輝きました。

この苦い経験と、藤原プロの一言「西島さん、まだまだ甘いね?(笑)」が今回のマスターズ決勝戦に大きく貢献したのは間違いありません。

さて、今回の麻雀マスターズ全体を通して、最も印象に残った2局を振り返ってみたいと思います。 

麻雀マスターズ準決勝 2回戦 東2局 親・西島

二万二索三索三索四索二筒三筒四筒五筒六筒七筒九筒東

この配牌で、安い手なら早くアガれそうでしたが、1回戦、同率3位のスタートの悪いムードを払拭したく、なんとか大きなアガリに結びつけたく、

二万二索三索四索二筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒九筒  ツモ二筒  

5巡目のピンフをテンパイとらずで、強引に三色を目指しました。

二万三万二索三索四索二筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  一発ツモ四万  

結果は、一発で高目の四万をツモり6,000オールとなり、勢いをつけ決勝に進出する事ができました。

松原 健志

もう1つは、決勝の最終戦オーラス1本場。
和久津プロがオーラスで4,000オールをツモり、さすがにもうこれまでかと思いました。
しかしながら、満買ツモの条件が残り、それだけを目標に最終局に挑みました。
三索をツモった瞬間、1ヶ月に渡る長い苦しい戦いが終わった?勝ったんだな?と万感の思いが押し寄せました。

この10年間、いくつものタイトル戦で上位に進むも、どうしても決勝の舞台に上がる事が出来ず、落ち込んでいた時に、私の心に響いた言葉があります。
最後に皆様に、この言葉をご紹介して締めくくりたいと思います。

私の好きな将棋棋士に、米長邦雄氏という人がいました。
永世棋聖で一昨年亡くなられましたが、米長氏の書かれた『運を育てる』という本の中の言葉です。

 *「どうせ俺なんて、、、」は勝利の女神が最も嫌う言葉である。
 * 全力投球するか否か、どんな心構えで対局に挑むか、「彼女」はじっと見ている。
 * いかなる局面においても「自分が絶対に正しい」と思ってはならない。
 * 惜福で生きるという謙虚さ。(せきふくとは、福を独り占めせず人にも分け与える事)
 * 常に笑いがなければならない。

これらの言葉は、将棋を念頭において書かれたものですが、麻雀はもちろんのこと、すべての勝負事に共通する内容であり、人生の本質を突いている様な気がいたします。

今回、初めて「麻雀マスターズ」というビッグタイトルを手にする事ができ、喜び、感激していますが、この戦いでは筆舌に尽くし難い苦しみや理解できない幸運を数多く経験しました。

今後とも、前述の米長氏の言葉を再度心に刻み、実践し、努力を重ねていきたいと思っています。タイトルをとれたのは、応援していただいた仲間、友人、家族のお陰と心から感謝しています。
本当にありがとうございました。

それでは次のバトンは、連盟チャンネルの天空への道(女性大会)で見事優勝され、エンタメ~テレのレギュラー番組「天空麻雀」に初出演された、井上絵美子プロにお渡ししたいと思います。
井上プロよろしくお願いします。

リレーエッセィ/第89回:西島一彦

初めて投稿させていただきます、19期生の西島一彦です。
簡単に自己紹介しますと、私は1946年生まれの67歳、血液型はAB型の乙女座です。
趣味は、旅行、読書、将棋。数年前までは、テニス、ゴルフ、スキーでしたが、怪我をする前に妻にやめさせられました(笑)
55歳まで商社に勤務しており、国内外の営業を担当し、アメリカのサンフランシスコに7年ほど駐在していました。当時、サンフランシスコに雀荘は無く、日本料理店の別室か駐在員の自宅で麻雀をやっていましたが、当然自動卓ではなく、手積みでジャラジャラ、ポン、チーでした。
60カ国以上の国を出張や旅行で訪問し、ほとんどすべての国のカジノ等でゲームを体験しましたが、最も面白く、楽しかったのは麻雀でした。
大学1年生の時に覚えてから約半世紀。学生仲間、仕事仲間、取引先との接待麻雀とどれも楽しい思い出ばかりですが、アメリカから帰国後、プロ団体の存在を知り、この道の世界に強く興味を持つようになりました。その後、会社で早期退職募集があり、絶好の機会と思い、準定年退職をし、翌年日本プロ麻雀連盟の試験を受けギリギリで合格しました。
当時の面接で、試験官の伊藤優孝副会長から「何故その年になってから、わざわざ厳しい業界を目指すのですか」との質問を受け、こうお答えした憶えがあります。
「私にとって世界一面白いと思われるこのゲームをもっと深く探求したい。このゲームの素晴らしさをできるだけ多くの人に伝え楽しんでもらいたい。麻雀のイメージアップのための活動をしたいからです。」
と、ちょっぴり気取った回答をしましたが、今も変わらずその考えで行動しています。
プロの世界に入って、初めての公式戦に参加した時のワクワク、ドキドキ感は今でもはっきり覚えていますが、C3リーグからすぐDリーグに落ち、プロの厳しい洗礼を受けると同時に、技術的レベルの違いを見せつけられました。
リーグ戦で1番嬉しかったのは、C1リーグで優勝しB2に昇級した時でしたが、わずか2期でC1に降級しました。この時に学んだ事は、昇級するのも大変ですが、上位リーグに留まる事の難しさでした。長年、上位リーグに在籍されている皆様の実力と努力は大変素晴らしく、並々ならぬ事です。
次にチャンピオンズリーグの事ですが、ここでの戦いは私にとって最高の勉強の場であります。
タイトル戦以外では、トッププロとAルールで対戦できる唯一の機会だからです。
まだプロになりたての頃、審判で会場を見回っていた瀬戸熊十段位から、対局終了後、色々と貴重なアドバイスを頂き、次に繋げる事が出来ました。(瀬戸熊プロは、きっと私の打ち方をハラハラしてみていたのでしょうね?(笑))
このチャンピオンズリーグで一度だけ決勝に進み、藤原プロ、増田プロ、藤井プロと対局しました。第1戦、第2戦でトップをとり、「これはもしかすると、、、」
と思った第3戦からズルズルと後退し、藤原プロが2度目の優勝に輝きました。
この苦い経験と、藤原プロの一言「西島さん、まだまだ甘いね?(笑)」が今回のマスターズ決勝戦に大きく貢献したのは間違いありません。
さて、今回の麻雀マスターズ全体を通して、最も印象に残った2局を振り返ってみたいと思います。 
麻雀マスターズ準決勝 2回戦 東2局 親・西島
二万二索三索三索四索二筒三筒四筒五筒六筒七筒九筒東
この配牌で、安い手なら早くアガれそうでしたが、1回戦、同率3位のスタートの悪いムードを払拭したく、なんとか大きなアガリに結びつけたく、
二万二索三索四索二筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒九筒  ツモ二筒  
5巡目のピンフをテンパイとらずで、強引に三色を目指しました。
二万三万二索三索四索二筒三筒四筒五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  一発ツモ四万  
結果は、一発で高目の四万をツモり6,000オールとなり、勢いをつけ決勝に進出する事ができました。
松原 健志
もう1つは、決勝の最終戦オーラス1本場。
和久津プロがオーラスで4,000オールをツモり、さすがにもうこれまでかと思いました。
しかしながら、満買ツモの条件が残り、それだけを目標に最終局に挑みました。
三索をツモった瞬間、1ヶ月に渡る長い苦しい戦いが終わった?勝ったんだな?と万感の思いが押し寄せました。
この10年間、いくつものタイトル戦で上位に進むも、どうしても決勝の舞台に上がる事が出来ず、落ち込んでいた時に、私の心に響いた言葉があります。
最後に皆様に、この言葉をご紹介して締めくくりたいと思います。
私の好きな将棋棋士に、米長邦雄氏という人がいました。
永世棋聖で一昨年亡くなられましたが、米長氏の書かれた『運を育てる』という本の中の言葉です。
 *「どうせ俺なんて、、、」は勝利の女神が最も嫌う言葉である。
 * 全力投球するか否か、どんな心構えで対局に挑むか、「彼女」はじっと見ている。
 * いかなる局面においても「自分が絶対に正しい」と思ってはならない。
 * 惜福で生きるという謙虚さ。(せきふくとは、福を独り占めせず人にも分け与える事)
 * 常に笑いがなければならない。

これらの言葉は、将棋を念頭において書かれたものですが、麻雀はもちろんのこと、すべての勝負事に共通する内容であり、人生の本質を突いている様な気がいたします。
今回、初めて「麻雀マスターズ」というビッグタイトルを手にする事ができ、喜び、感激していますが、この戦いでは筆舌に尽くし難い苦しみや理解できない幸運を数多く経験しました。
今後とも、前述の米長氏の言葉を再度心に刻み、実践し、努力を重ねていきたいと思っています。タイトルをとれたのは、応援していただいた仲間、友人、家族のお陰と心から感謝しています。
本当にありがとうございました。
それでは次のバトンは、連盟チャンネルの天空への道(女性大会)で見事優勝され、エンタメ~テレのレギュラー番組「天空麻雀」に初出演された、井上絵美子プロにお渡ししたいと思います。
井上プロよろしくお願いします。

第31期A1リーグ第3節レポート 瀬戸熊 直樹

第2節を終えて、ポイントはジャスト+100P。出来すぎだと思う。
ポイントはあまり気にせず、内容にはこだわっていた。
「連盟のAⅠの麻雀は凄い!」と思ってもらえるよう、毎節気合だけは負けないよう、自分に言い聞かせて卓につくようにしている。

この日も、ポイントの事は忘れて、4半荘しっかりした麻雀を打つ事を考えていた。

1回戦東1局、親番。本日の最初の配牌。

三万四万五万六万七万七万九万二索三索四索八筒八筒西発  ドラ二万

7巡後、以下の牌姿に変化する。

三万四万五万六万七万二索三索四索四索三筒五筒八筒八筒  ツモ四索

上家の優孝プロが、ピンズ模様。ソーズは場に安い。下家の望月プロの八筒が目に入る。
心では「四索ツモ切れ」と思っていたにもかかわらず、打八筒
何とか流局にまで持ち込むが、打四索としていれば、

二万三万四万五万六万七万二索三索三索四索四索八筒八筒  ツモ二索

この6,000オールをアガれていた。最悪の入り。心と身体がズレている。
この日の苦戦が充分に予想される一局。

1回戦沈みの3着スタートとなった。

2回戦、オーラスでかろうじて浮きをキープ。
今リーグ戦のテーマにもしている「我慢をしっかりする」を実践できた半荘だったと思う。

3回戦、これも今リーグ戦のテーマ「トップを獲る麻雀」を念頭に置いた。
調子は上がらなかったが、最終4回戦に向けて、最も大事な1戦。
いかにギアをあげていけるか。

慣れない作業だったが、細かく打った。
大胆さを失わずに、雑にならないよう細心の注意を
払って、トップをもぎ取った。

これで最終戦はスタートラインに立ったような気持ちだった。

東場の親番で分岐点が訪れる。
7巡目、七対子ドラドラテンパイ。

一万一万三万三万三索三索四索四索三筒三筒北発発  ドラ三万

場に北は1枚も出ていなかった。リーチに踏み切った。
ヤミテンにしていれば、すぐに優孝プロか猿川プロから出て9,600の出アガリだった局面。
2人にがっちり抑えられた。残りは1枚。唯一戦えそうだったのが、望月プロ。

しかし、西家の望月プロのツモが、僕の捨て牌に対して、行き辛い順番でのツモとなっていたので、
かろうじて難を逃れる。(本人もこの局をポイントとして挙げられていた)

最後のツモで、ラス牌の北をツモりあげた。
やはり少し気負っていたのだろう。エラーになり兼ねない場面となる局面だったが、最高形で終息した。

南場の親番で、ようやく自分の時間帯を作り、この日も大きくプラスでまとめることができた。
内容的には、3節の中で、最も我慢の効いた納得の出来だったように思う。

ここで少し視聴者の方の質問にお応えしたい。
解説でも言われていた、最終戦、東1局、西家、5巡目の場面。 

三万三万六万七万五索六索七索七索四筒四筒六筒七筒八筒  ツモ四索  ドラ二万

こうなる。打四筒がオーソドックスな一打の場面。
僕は打七索とした。
2つの手牌を比べると、

四筒の場合、
三万三万六万七万四索五索六索七索七索四筒六筒七筒八筒

七索の場合、
三万三万六万七万四索五索六索七索四筒四筒六筒七筒八筒

感覚的な事なのだが、上図の方に1巡だけの不安定さを感じる。
もちろん牌理的には、打四筒の方がセオリーなのだろうが、ピンズの伸びを逃さず、ソーズのイーペーコーだけを見切った。それとドラ引き、ダイレクトのタンヤオテンパイからの678三色への移行を見た為だった。

四筒とすると、僕の中では2枚目の四筒を持ちきれず、ピンズの伸びは否定してしまう。

実戦では、ツモ二万(ドラ)ときた為、ほぼ同形となる。

上手く説明出来ないが、「14枚で戦う」を根底に持っているから、こういう切りになってしまうのだろう。

ここまでは、自分でもいい麻雀を打っていると思う。
これをいかに継続できるか、AⅠリーグで戦う責務をしっかり背負い、これからも自分に厳しく戦って行きたい。

プロリーグ(鳳凰戦)レポート/第31期A1リーグ第3節レポート 瀬戸熊 直樹

第2節を終えて、ポイントはジャスト+100P。出来すぎだと思う。
ポイントはあまり気にせず、内容にはこだわっていた。
「連盟のAⅠの麻雀は凄い!」と思ってもらえるよう、毎節気合だけは負けないよう、自分に言い聞かせて卓につくようにしている。
この日も、ポイントの事は忘れて、4半荘しっかりした麻雀を打つ事を考えていた。
1回戦東1局、親番。本日の最初の配牌。
三万四万五万六万七万七万九万二索三索四索八筒八筒西発  ドラ二万
7巡後、以下の牌姿に変化する。
三万四万五万六万七万二索三索四索四索三筒五筒八筒八筒  ツモ四索
上家の優孝プロが、ピンズ模様。ソーズは場に安い。下家の望月プロの八筒が目に入る。
心では「四索ツモ切れ」と思っていたにもかかわらず、打八筒
何とか流局にまで持ち込むが、打四索としていれば、
二万三万四万五万六万七万二索三索三索四索四索八筒八筒  ツモ二索
この6,000オールをアガれていた。最悪の入り。心と身体がズレている。
この日の苦戦が充分に予想される一局。
1回戦沈みの3着スタートとなった。
2回戦、オーラスでかろうじて浮きをキープ。
今リーグ戦のテーマにもしている「我慢をしっかりする」を実践できた半荘だったと思う。
3回戦、これも今リーグ戦のテーマ「トップを獲る麻雀」を念頭に置いた。
調子は上がらなかったが、最終4回戦に向けて、最も大事な1戦。
いかにギアをあげていけるか。
慣れない作業だったが、細かく打った。
大胆さを失わずに、雑にならないよう細心の注意を
払って、トップをもぎ取った。
これで最終戦はスタートラインに立ったような気持ちだった。
東場の親番で分岐点が訪れる。
7巡目、七対子ドラドラテンパイ。
一万一万三万三万三索三索四索四索三筒三筒北発発  ドラ三万
場に北は1枚も出ていなかった。リーチに踏み切った。
ヤミテンにしていれば、すぐに優孝プロか猿川プロから出て9,600の出アガリだった局面。
2人にがっちり抑えられた。残りは1枚。唯一戦えそうだったのが、望月プロ。
しかし、西家の望月プロのツモが、僕の捨て牌に対して、行き辛い順番でのツモとなっていたので、
かろうじて難を逃れる。(本人もこの局をポイントとして挙げられていた)
最後のツモで、ラス牌の北をツモりあげた。
やはり少し気負っていたのだろう。エラーになり兼ねない場面となる局面だったが、最高形で終息した。
南場の親番で、ようやく自分の時間帯を作り、この日も大きくプラスでまとめることができた。
内容的には、3節の中で、最も我慢の効いた納得の出来だったように思う。
ここで少し視聴者の方の質問にお応えしたい。
解説でも言われていた、最終戦、東1局、西家、5巡目の場面。 
三万三万六万七万五索六索七索七索四筒四筒六筒七筒八筒  ツモ四索  ドラ二万
こうなる。打四筒がオーソドックスな一打の場面。
僕は打七索とした。
2つの手牌を比べると、
四筒の場合、
三万三万六万七万四索五索六索七索七索四筒六筒七筒八筒
七索の場合、
三万三万六万七万四索五索六索七索四筒四筒六筒七筒八筒
感覚的な事なのだが、上図の方に1巡だけの不安定さを感じる。
もちろん牌理的には、打四筒の方がセオリーなのだろうが、ピンズの伸びを逃さず、ソーズのイーペーコーだけを見切った。それとドラ引き、ダイレクトのタンヤオテンパイからの678三色への移行を見た為だった。
四筒とすると、僕の中では2枚目の四筒を持ちきれず、ピンズの伸びは否定してしまう。
実戦では、ツモ二万(ドラ)ときた為、ほぼ同形となる。
上手く説明出来ないが、「14枚で戦う」を根底に持っているから、こういう切りになってしまうのだろう。
ここまでは、自分でもいい麻雀を打っていると思う。
これをいかに継続できるか、AⅠリーグで戦う責務をしっかり背負い、これからも自分に厳しく戦って行きたい。