第12期プロクイーン決定戦 ベスト8B卓レポート 編集部

二階堂瑠美(現・プロクイーン)、優木美智、宮内こずえ(A卓勝ち上がり)の3名。
残りの2名は御存知の通り、和久津晶、茅森早香(B卓勝ち上がり)に決まりました。
すでにプロクイーンのCMも連盟チャンネルにて流れていますね。

第12期プロクイーン決定戦を楽しむ材料の1つとして、改めてベスト8での彼女たちの戦いぶりをレポート致します。
併せてA卓のレポートもご覧ください。

ベスト8B卓

和久津晶(日本プロ麻雀連盟23期)
第9期プロクイーン。今期、マスターズ準優勝。決勝経験は数知れず。
近年はシルバーコレクター等と言われ始めてしまったが、実績だけを見ても女流トップクラス。
プロクイーンベスト8の1週前には女流桜花決定戦への進出を決め、その圧巻の内容からは今週も死角なしか。

吾妻さおり(日本プロ麻雀連盟21期)
第8期女流桜花にして、現・女流桜花。
彼女の持ち味も攻撃力。
女流桜花決定戦より一足早く和久津とここで対戦することに。
一発裏ドラルールも制して2冠を狙う。

茅森早香(最高位戦日本プロ麻雀協会26期後期)
第11期女流最高位。
天才がついにプロクイーンベスト8に登場。
プロクイーン出場は意外と2回目。
自団体のルールと酷似しているためか、戦前の予想は茅森優勢の声がやはり多かった。

内山えみ(日本プロ麻雀連盟27期)
ベスト8の中で唯一勝ち残った若手。
昨年もベスト16まで残っており、今年はベスト8。
タイトルホルダー3名相手に、どこまで通用するか。
後1つ、勝って初決勝を目指す。

100

 

1回戦
起家から(和久津・内山・茅森・吾妻)

東1局、内山が先手

三万四万五万六万六万二索四索八索八索八索二筒二筒二筒  リーチ  ドラ七索

このリーチを打てた事は、内山が普段どおり緊張せずに打てている証拠かもしれない。
ただし、結果はハイテイで8,000の放銃。

茅森
五万五万五索六索七索五筒五筒六筒六筒七筒八筒八筒八筒  ロン七筒

内山は頭が真っ白になったに違いない。
彼女にとって初めてのテレビ対局のオープニングなのだ。

東2局、和久津

四索四索四索五索六索八索八索八索四筒四筒  ポン八筒 上向き八筒 上向き八筒 上向き  ドラ八索

空振り。

前週のA卓を観るようにこの後、流局が続く。
アガリが出たのは東4局3本場、親の吾妻が内山から七対子の2,400は3,300。
しかし二の矢は打てず本場を連れたまま南入。

6本場、和久津、内山のリーチを吾妻が交わす。
吾妻の出来が良い。和久津は手が入るもののここまで実らない。
茅森は最初の満貫以降、加点出来ずにじりじり持ち点が減っていく。

そして南3局、吾妻が勝負手をリーチ。

六万七万八万四索五索六索八索八索四筒五筒五筒六筒六筒  リーチ  ドラ六万

しかし勝ったのは仕掛けを入れた和久津。

三万三万三万六万六万三索四索五索六筒七筒  チー四万 左向き三万 上向き五万 上向き  ロン八筒

3,900をトップの吾妻から直撃で和久津がトップに立つ。

南4局
和久津42,700 内山12,200 茅森27,900 吾妻37,200

茅森にドラ暗刻のチャンス手。テンパイ後、即リーチ。

三万四万五万一索二索三索一筒三筒七筒七筒東東東  リーチ  ドラ東

跳満ツモでトップになれるが結末は、なんとトップの和久津が仕掛けを入れているところから一発で放銃。
裏が乗れば吾妻を捲くれたが裏ドラはなし。吾妻はやはり展開がいい。
打った和久津も苦笑い。その表情からはまだ余裕が窺える。

1回戦成績
吾妻+22.2P  茅森+10.9P  和久津▲0.3P  内山▲32.8P

 

2回戦
起家から(和久津・内山・茅森・吾妻)

起家、和久津、わずか5巡で5,800を吾妻からアガった次局。
8巡目に内山がポンテンを入れると、次巡、七万を引き入れてリーチ。

五万六万七万一索一索三索四索五索七筒八筒九筒中中  リーチ  ドラ一索

なんと9巡目にして待ちは4枚とも山に。
そして難なく一発ツモ。6,100オールのアガリ。

100

1回戦目のオーラスのあの不敵な笑いは、このアガリを知っていたかのよう。

東1局でこの半荘の勝負を決めてしまった感がある。

東場は小場で局が進む。
東4局、和久津攻撃の手を緩めない4巡目リーチ。
そこに追いついた茅森もリーチ。
安全牌に詰まった内山は、和久津の現物をツモ切りしてこれが一発ロン。
内山苦しい。

南3局、内山今シリーズ初アガリがようやく出る。

一万二万三万二索三索四索七索七索八索八索九索九筒九筒  リーチ  ツモ九索  ドラ南  裏三筒

そしてオーラスの得点状況は以下のように熾烈な2着争い。

和久津54,900 内山20,200 茅森20,800 吾妻24,100

茅森は2着を狙いリーチ。瞬間4着目に。

四万五万六万三索三索七索七索七索五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ南

ツモれば文句なしの2着。吾妻から直撃でもよし。他家からだと裏ドラが必要。
このとき吾妻はテンパイまでは程遠い。
3着致し方なしで、直撃だけは避ける打牌を選ぶだろう。

しかしこのとき、倍満を放銃してもトップの和久津がドラドラ1シャンテンで真っ向勝負。
その和久津が切った牌を内山はチー。

二万二万四万五万六万二索二索二索三筒四筒  チー五万 左向き四万 上向き六万 上向き

「1,000点の仕掛けだがリーチが入った以上、3着キープは致し方なし。」と解説の勝又。
吾妻は内山、和久津が戦ってくれれば2人テンパイ以上は確実なのでオリを選択。
内山も無筋を切り飛ばしていく。そしてついにドラの南を掴む。

一度テンパイを外しハイテイでまた選択。
ドラを切ればテンパイで3着キープ。もし仮に和久津もテンパイしていれば、吾妻と2,900点差の為、2着になれる。
しかし内山の選択は4着を引き受けた。

これはどうだっただろうか?
オリれば4着は確定。どうせ4着なら跳満を打ってでも3着以上を狙ったほうがいいのではないか?
賛否両論だとは思うが、単純に2連続4着はほぼ敗退を意味する。
そして吾妻、2着と展開がいい。

2回戦成績
和久津+38.9P  吾妻▲1.9P  茅森▲12.2P  内山▲25.8P (供託1.0P)

2回戦終了時
和久津+38.6P  吾妻+20.3P  茅森▲1.3P  内山▲58.6P (供託1.0P)

100

 

3回戦
起家から(内山・和久津・吾妻・茅森)

少し元気のない茅森。
攻守のバランスもよくトーナメントの戦い方も熟知している。
唯一展開だけが向かない。

東場大きな動きがないまま南場へ。
親番の内山、七対子テンパイもここは高打点を狙ってか見逃し。
するとあっさり吾妻が400・700ツモアガリ。
そして因果関係か、次局、吾妻に七対子ドラドラの6,400を放銃。
3連続4着で実質この3回戦で敗退が決まってしまった。

南4局、後がない茅森の親番。
しかし3回戦の主人公は女流桜花。

三万四万五万二索三索一筒一筒一筒三筒三筒三筒中中  リーチ  一発ツモ四索  ドラ二万  裏一筒

3,000・6,000。

100

3回戦成績
吾妻+36.8P  和久津+6.1P  茅森▲10.7P  内山▲32.2P

3回戦終了時
吾妻+57.1P  和久津+44.7P  茅森▲12.0P  内山▲90.8P (供託1.0P)

 

4回戦
起家から(茅森・和久津・吾妻・内山)

さてここからがトーナメントの面白いところ。
現状、茅森は和久津との差は56.7P。
3着順差(トップラス)で26,700点差。
2着順差(1・3・2・4)で36,700点差。

トップを一度取ることが出来れば和久津か、吾妻は3着以下になるので、この3回戦目は茅森にとって正念場。
攻め主体になるか。和久津と、吾妻はどう考えるか。
2回のうち1回でも茅森より上の順位ならば通過はほぼ固いであろう。
守りすぎないことと、ターゲットにならないことが重要。

東1局、和久津が茅森の親を1,300で落とす。
東2局、6万点以上の2連勝が最低条件の西家・内山にドラ暗刻のチャンス。

100

配牌
一万二万六万八万二索四索五索三筒七筒東西西西  ドラ西

跳満以上を狙いたいが、まずは満貫でもいいのでリードしたい。
2巡目

一万二万六万八万二索三索四索五索三筒七筒西西西  ツモ八万

ツモが良く雀頭が出来たところ。ここで内山は打5としてしまう。
三色を狙うのであれば打七筒。打六万。横に広げたければ、ペンチャンターツ外しも柔軟。
そして、親・和久津のリーチが入り3,900放銃。
そのときの形が

八万八万八万二索三索四索五筒西西西  チー二筒 左向き一筒 上向き三筒 上向き

少し勿体ない。

東2局1本場、和久津2,000オールは2,100オール。
2本場、怖い和久津の親をここは吾妻が400・700で交わす。
東3局の吾妻の親、ここも和久津が鳴いて捌きあっという間に落とす。

東4局、親の内山がまず先制リーチ。

一索二索三索四索七索八索九索二筒三筒四筒四筒五筒六筒  リーチ  ドラ四索

そして茅森がついに追いつく。

八万八万九万九万四索四索六索六筒六筒東東南白白  打六索  リーチ

無筋の六索か親の現物の南か。ただし茅森の河は明らかな変則手。
茅森は六索を勝負し、内山との真っ向勝負に出た。
そして内山が南を掴む。裏ドラが南で12,000の大きなアガリ。
これで和久津に迫る。

しかし茅森は親番に繋がらない。親が流れ和久津の親番、南2局2本場。
大きすぎる2,600は2,800オール。これで和久津50,000オーバー。

南2局3本場、ほぼ通過確定に近い和久津はさらに加点をしにいく。
ここで茅森がリーチ。

一万二万三万一索三索一筒二筒三筒五筒五筒五筒七筒七筒  リーチ  ドラ四索

そして吾妻も応戦。

五万六万七万四索四索五索五索六索三筒三筒  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き

和久津にもタンヤオテンパイが入っていたが二索を掴みオリ。
この局を制すれば、茅森は最終戦に勝負を持ち越せる。
吾妻に放銃するようだと敗退濃厚の場面。

ここは茅森に軍配。

一万二万三万一索三索一筒二筒三筒五筒五筒五筒七筒七筒  リーチ  ツモ二索  ドラ四索  裏四万

2,000・4,000これで和久津まで1,900点差。

南3局、西家・茅森が役ありリーチ。

一万三万二索二索七索八索九索七筒八筒九筒西西西  リーチ  ドラ四万

ヤミテンがセオリーの場面だが打点が欲しいところ。
これで親の吾妻の頭には否が応でも浮かぶ。
「満貫放銃すれば最終戦、着順勝負までなってしまうなあ。」
しかしそんな言葉を払いのけ真っ向勝負。
先に追いついたのはなんと内山。

四索五索五索五索六索六索七索八索三筒四筒五筒六筒七筒  リーチ

これに茅森が放銃してしまうと危なかったが、内山のハイテイ牌はなんと二万
天才がついにトップを奪取。

100

4回戦成績
茅森+35.8P   和久津+19.5P   吾妻▲8.6P  内山▲49.7P

4回戦終了時
和久津+64.2P  吾妻+48.5P  茅森+23.8P  内山▲140.5P(供託1.0P)

こうなってしまえば最終戦、差は歴然。
吾妻は大量リードを守ることが出来なかった。

最終戦成績
和久津+30.2P  茅森+9.3P  内山▲3.2P  吾妻▲36.3P

最終結果
和久津+94.4P  茅森+33.1P  吾妻+12.2P  内山▲143.7P

B卓勝ち上がり
1位通過 和久津晶  2位通過 茅森早香

プロクイーン決定戦 レポート/第12期プロクイーン決定戦 ベスト8B卓レポート 編集部

二階堂瑠美(現・プロクイーン)、優木美智、宮内こずえ(A卓勝ち上がり)の3名。
残りの2名は御存知の通り、和久津晶、茅森早香(B卓勝ち上がり)に決まりました。
すでにプロクイーンのCMも連盟チャンネルにて流れていますね。
第12期プロクイーン決定戦を楽しむ材料の1つとして、改めてベスト8での彼女たちの戦いぶりをレポート致します。
併せてA卓のレポートもご覧ください。
ベスト8B卓
和久津晶(日本プロ麻雀連盟23期)
第9期プロクイーン。今期、マスターズ準優勝。決勝経験は数知れず。
近年はシルバーコレクター等と言われ始めてしまったが、実績だけを見ても女流トップクラス。
プロクイーンベスト8の1週前には女流桜花決定戦への進出を決め、その圧巻の内容からは今週も死角なしか。
吾妻さおり(日本プロ麻雀連盟21期)
第8期女流桜花にして、現・女流桜花。
彼女の持ち味も攻撃力。
女流桜花決定戦より一足早く和久津とここで対戦することに。
一発裏ドラルールも制して2冠を狙う。
茅森早香(最高位戦日本プロ麻雀協会26期後期)
第11期女流最高位。
天才がついにプロクイーンベスト8に登場。
プロクイーン出場は意外と2回目。
自団体のルールと酷似しているためか、戦前の予想は茅森優勢の声がやはり多かった。
内山えみ(日本プロ麻雀連盟27期)
ベスト8の中で唯一勝ち残った若手。
昨年もベスト16まで残っており、今年はベスト8。
タイトルホルダー3名相手に、どこまで通用するか。
後1つ、勝って初決勝を目指す。
100
 
1回戦
起家から(和久津・内山・茅森・吾妻)
東1局、内山が先手
三万四万五万六万六万二索四索八索八索八索二筒二筒二筒  リーチ  ドラ七索
このリーチを打てた事は、内山が普段どおり緊張せずに打てている証拠かもしれない。
ただし、結果はハイテイで8,000の放銃。
茅森
五万五万五索六索七索五筒五筒六筒六筒七筒八筒八筒八筒  ロン七筒
内山は頭が真っ白になったに違いない。
彼女にとって初めてのテレビ対局のオープニングなのだ。
東2局、和久津
四索四索四索五索六索八索八索八索四筒四筒  ポン八筒 上向き八筒 上向き八筒 上向き  ドラ八索
空振り。
前週のA卓を観るようにこの後、流局が続く。
アガリが出たのは東4局3本場、親の吾妻が内山から七対子の2,400は3,300。
しかし二の矢は打てず本場を連れたまま南入。
6本場、和久津、内山のリーチを吾妻が交わす。
吾妻の出来が良い。和久津は手が入るもののここまで実らない。
茅森は最初の満貫以降、加点出来ずにじりじり持ち点が減っていく。
そして南3局、吾妻が勝負手をリーチ。
六万七万八万四索五索六索八索八索四筒五筒五筒六筒六筒  リーチ  ドラ六万
しかし勝ったのは仕掛けを入れた和久津。
三万三万三万六万六万三索四索五索六筒七筒  チー四万 左向き三万 上向き五万 上向き  ロン八筒
3,900をトップの吾妻から直撃で和久津がトップに立つ。
南4局
和久津42,700 内山12,200 茅森27,900 吾妻37,200
茅森にドラ暗刻のチャンス手。テンパイ後、即リーチ。
三万四万五万一索二索三索一筒三筒七筒七筒東東東  リーチ  ドラ東
跳満ツモでトップになれるが結末は、なんとトップの和久津が仕掛けを入れているところから一発で放銃。
裏が乗れば吾妻を捲くれたが裏ドラはなし。吾妻はやはり展開がいい。
打った和久津も苦笑い。その表情からはまだ余裕が窺える。
1回戦成績
吾妻+22.2P  茅森+10.9P  和久津▲0.3P  内山▲32.8P
 
2回戦
起家から(和久津・内山・茅森・吾妻)
起家、和久津、わずか5巡で5,800を吾妻からアガった次局。
8巡目に内山がポンテンを入れると、次巡、七万を引き入れてリーチ。
五万六万七万一索一索三索四索五索七筒八筒九筒中中  リーチ  ドラ一索
なんと9巡目にして待ちは4枚とも山に。
そして難なく一発ツモ。6,100オールのアガリ。
100
1回戦目のオーラスのあの不敵な笑いは、このアガリを知っていたかのよう。
東1局でこの半荘の勝負を決めてしまった感がある。
東場は小場で局が進む。
東4局、和久津攻撃の手を緩めない4巡目リーチ。
そこに追いついた茅森もリーチ。
安全牌に詰まった内山は、和久津の現物をツモ切りしてこれが一発ロン。
内山苦しい。
南3局、内山今シリーズ初アガリがようやく出る。
一万二万三万二索三索四索七索七索八索八索九索九筒九筒  リーチ  ツモ九索  ドラ南  裏三筒
そしてオーラスの得点状況は以下のように熾烈な2着争い。
和久津54,900 内山20,200 茅森20,800 吾妻24,100
茅森は2着を狙いリーチ。瞬間4着目に。
四万五万六万三索三索七索七索七索五筒六筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ南
ツモれば文句なしの2着。吾妻から直撃でもよし。他家からだと裏ドラが必要。
このとき吾妻はテンパイまでは程遠い。
3着致し方なしで、直撃だけは避ける打牌を選ぶだろう。
しかしこのとき、倍満を放銃してもトップの和久津がドラドラ1シャンテンで真っ向勝負。
その和久津が切った牌を内山はチー。
二万二万四万五万六万二索二索二索三筒四筒  チー五万 左向き四万 上向き六万 上向き
「1,000点の仕掛けだがリーチが入った以上、3着キープは致し方なし。」と解説の勝又。
吾妻は内山、和久津が戦ってくれれば2人テンパイ以上は確実なのでオリを選択。
内山も無筋を切り飛ばしていく。そしてついにドラの南を掴む。
一度テンパイを外しハイテイでまた選択。
ドラを切ればテンパイで3着キープ。もし仮に和久津もテンパイしていれば、吾妻と2,900点差の為、2着になれる。
しかし内山の選択は4着を引き受けた。
これはどうだっただろうか?
オリれば4着は確定。どうせ4着なら跳満を打ってでも3着以上を狙ったほうがいいのではないか?
賛否両論だとは思うが、単純に2連続4着はほぼ敗退を意味する。
そして吾妻、2着と展開がいい。
2回戦成績
和久津+38.9P  吾妻▲1.9P  茅森▲12.2P  内山▲25.8P (供託1.0P)
2回戦終了時
和久津+38.6P  吾妻+20.3P  茅森▲1.3P  内山▲58.6P (供託1.0P)
100
 
3回戦
起家から(内山・和久津・吾妻・茅森)
少し元気のない茅森。
攻守のバランスもよくトーナメントの戦い方も熟知している。
唯一展開だけが向かない。
東場大きな動きがないまま南場へ。
親番の内山、七対子テンパイもここは高打点を狙ってか見逃し。
するとあっさり吾妻が400・700ツモアガリ。
そして因果関係か、次局、吾妻に七対子ドラドラの6,400を放銃。
3連続4着で実質この3回戦で敗退が決まってしまった。
南4局、後がない茅森の親番。
しかし3回戦の主人公は女流桜花。
三万四万五万二索三索一筒一筒一筒三筒三筒三筒中中  リーチ  一発ツモ四索  ドラ二万  裏一筒
3,000・6,000。
100
3回戦成績
吾妻+36.8P  和久津+6.1P  茅森▲10.7P  内山▲32.2P
3回戦終了時
吾妻+57.1P  和久津+44.7P  茅森▲12.0P  内山▲90.8P (供託1.0P)
 
4回戦
起家から(茅森・和久津・吾妻・内山)
さてここからがトーナメントの面白いところ。
現状、茅森は和久津との差は56.7P。
3着順差(トップラス)で26,700点差。
2着順差(1・3・2・4)で36,700点差。
トップを一度取ることが出来れば和久津か、吾妻は3着以下になるので、この3回戦目は茅森にとって正念場。
攻め主体になるか。和久津と、吾妻はどう考えるか。
2回のうち1回でも茅森より上の順位ならば通過はほぼ固いであろう。
守りすぎないことと、ターゲットにならないことが重要。
東1局、和久津が茅森の親を1,300で落とす。
東2局、6万点以上の2連勝が最低条件の西家・内山にドラ暗刻のチャンス。
100
配牌
一万二万六万八万二索四索五索三筒七筒東西西西  ドラ西
跳満以上を狙いたいが、まずは満貫でもいいのでリードしたい。
2巡目
一万二万六万八万二索三索四索五索三筒七筒西西西  ツモ八万
ツモが良く雀頭が出来たところ。ここで内山は打5としてしまう。
三色を狙うのであれば打七筒。打六万。横に広げたければ、ペンチャンターツ外しも柔軟。
そして、親・和久津のリーチが入り3,900放銃。
そのときの形が
八万八万八万二索三索四索五筒西西西  チー二筒 左向き一筒 上向き三筒 上向き
少し勿体ない。
東2局1本場、和久津2,000オールは2,100オール。
2本場、怖い和久津の親をここは吾妻が400・700で交わす。
東3局の吾妻の親、ここも和久津が鳴いて捌きあっという間に落とす。
東4局、親の内山がまず先制リーチ。
一索二索三索四索七索八索九索二筒三筒四筒四筒五筒六筒  リーチ  ドラ四索
そして茅森がついに追いつく。
八万八万九万九万四索四索六索六筒六筒東東南白白  打六索  リーチ
無筋の六索か親の現物の南か。ただし茅森の河は明らかな変則手。
茅森は六索を勝負し、内山との真っ向勝負に出た。
そして内山が南を掴む。裏ドラが南で12,000の大きなアガリ。
これで和久津に迫る。
しかし茅森は親番に繋がらない。親が流れ和久津の親番、南2局2本場。
大きすぎる2,600は2,800オール。これで和久津50,000オーバー。
南2局3本場、ほぼ通過確定に近い和久津はさらに加点をしにいく。
ここで茅森がリーチ。
一万二万三万一索三索一筒二筒三筒五筒五筒五筒七筒七筒  リーチ  ドラ四索
そして吾妻も応戦。
五万六万七万四索四索五索五索六索三筒三筒  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き
和久津にもタンヤオテンパイが入っていたが二索を掴みオリ。
この局を制すれば、茅森は最終戦に勝負を持ち越せる。
吾妻に放銃するようだと敗退濃厚の場面。
ここは茅森に軍配。
一万二万三万一索三索一筒二筒三筒五筒五筒五筒七筒七筒  リーチ  ツモ二索  ドラ四索  裏四万
2,000・4,000これで和久津まで1,900点差。
南3局、西家・茅森が役ありリーチ。
一万三万二索二索七索八索九索七筒八筒九筒西西西  リーチ  ドラ四万
ヤミテンがセオリーの場面だが打点が欲しいところ。
これで親の吾妻の頭には否が応でも浮かぶ。
「満貫放銃すれば最終戦、着順勝負までなってしまうなあ。」
しかしそんな言葉を払いのけ真っ向勝負。
先に追いついたのはなんと内山。
四索五索五索五索六索六索七索八索三筒四筒五筒六筒七筒  リーチ
これに茅森が放銃してしまうと危なかったが、内山のハイテイ牌はなんと二万
天才がついにトップを奪取。
100
4回戦成績
茅森+35.8P   和久津+19.5P   吾妻▲8.6P  内山▲49.7P
4回戦終了時
和久津+64.2P  吾妻+48.5P  茅森+23.8P  内山▲140.5P(供託1.0P)
こうなってしまえば最終戦、差は歴然。
吾妻は大量リードを守ることが出来なかった。
最終戦成績
和久津+30.2P  茅森+9.3P  内山▲3.2P  吾妻▲36.3P
最終結果
和久津+94.4P  茅森+33.1P  吾妻+12.2P  内山▲143.7P
B卓勝ち上がり
1位通過 和久津晶  2位通過 茅森早香

第40期王位戦A級決勝レポート  本田 朋広

100

・システム

ベスト72からはじまるこのA級決勝。4回戦終了後に下位24名が敗退しベスト48、5回戦終了後に下位12名が敗退しベスト36、6回戦終了後に下位8名が敗退しベスト28、最終7回戦に下位13名が敗退し15名が準決勝へと駒を進める。

現王位の森下を加えた16名での戦いになり、ここまでは去年までと変わらない。
最初の4回戦は、18卓にシード選手16名が入る。
この18名は5回戦まで直接対決はない。

5回戦からは順位ごとの卓組となり、順位ごとの卓組とはその時点での
(1位、24位、25位、48位)
(2位、23位、26位、47位)
といったように、順位合計を同じに、たすきがけのように組む。

昨日のA級本戦も同様であるが、現在のポイントの開示が対戦前に義務づけられた。
今回のレポートを担当させていただいて感じたことは、ベテランの選手は勿論、歴代の王位達は1、2回戦の着順に影響されることなく4回戦を消化している印象だった。

逆に、若手やアマチュアの選手は、1、2回戦にマイナスしてしまうと3、4回戦には本来の実力を出し切れず終了してしまう事もあり、伝統ある王位戦の難しさを選手ではなく観戦記者をやってみて肌で感じた。

・シード選手

歴代王位から荒・森山・灘・羽山・清水・宮崎(協)・滝沢・ダンプ・井出・二見(協)
前回決勝卓の杉浦・伊藤(一般)・穴澤(一般)・手塚・現鳳凰位・藤崎・世界チャンピオン山井、歴代王位順から順番に1卓からシード順に卓が組まれる。
そこに、他団体、アマチュア順位順に卓組され残りを連盟の順位順で行う為、他団体は同じ団体とはあたりづらく、アマチュアは逆に、歴代王位、シード選手と運がよければ3回くらい対戦するチャンスがある。

会場の雰囲気から。好調なスタートをきっているのは、灘、森山、荒、前原らシード選手。

100

灘 麻太郎

100

森山 茂和

100

荒 正義

100

前原 雄大

東場から4万点、5万点持っている状況。
(今日1日、私が強く感じたのはベテランの勢い。この一言に尽きるだろう。)

2回戦に入ってもベテラン勢の勢いは止まらず、古川、近藤もどんどん上位にくいこんできた。

100

古川 孝次

100

近藤 久春

2回戦終了時、A級決勝はベテラン勢が試合を引っ張り、今大会はベテラン選手が活躍する兆候が見られはじめていた。

3回戦以降は、徐々に滝沢、ダンプなど若手歴代王位達も実力を発揮し始めた。

100

滝沢 和典

100

ダンプ 大橋

若手選手の手塚、斉藤(豪)安村、大野も食らいついていった。

しかし、今日のベテラン選手達は、序盤のプラスを守ろうとはせず、どんどんとプラスを重ねていた。
なかでも荒は、東場では苦しい展開となり、7,700、8,000の放銃などもあったが、持ち前の見切りのよさを生かし、捌きなど落ち着いて局をこなし、親番では怒涛の連荘をみせ、トップまであがる。

結果だけを先に言ってしまえば、7回戦を戦いぬき、5回のトップと2回の2着。うち2回は1人浮き、本日は荒の試合巧者ぶりの目立つ1日だった。

4回戦終了。ボーダーは▲20Pこの時点で▲20P以上は敗退。

現鳳凰位藤崎、世界チャンピオン山井、歴代王位清水は敗退となった。

100

藤崎 智

100

山井 弘

100

清水 香織

座る場所などで確認していたが、マイナスこそ▲20Pほどではあったが平均素点などは3~4ほどのマイナスが続いていた。最後まで手が入らず苦しい展開のまま敗退。

藤崎「連盟スタジオだったらなぁー。1年ぶりの錦江荘だったからだめでした。」
山井「世界チャンピオンで運を使いすぎました…。」
清水「来年は頑張ります。」

5回戦終了 敗退ボーダー+1.2P

ベテラン勢も若干の疲れが出たのか、成績も荒れはじめ、東谷、浜上、大野、杉浦、は敗退しまいと元気が見え始めていた。

しかし、ここでもベテラン勢の勢いを感じさせるのは灘、終始疲れを感じさせず通路を歩く際もニコニコと表情が変わらない。

4、5、6回戦と連続で5万点を超えるトップを取り会場一番の元気さえ感じた。
衰えを知らない灘の体力は、準決勝でも必見であろう。

100

5回戦敗退

AⅠリーガー猿川 歴代王位の羽山

100

猿川 真寿

100

羽山 真生

6回戦終了時の敗退ボーダ+15.3P

歴代王位の滝沢 AⅠリーガー前田、敗退

100

滝沢 和典

100

前田 直哉

滝沢「チャンスがあったのになー。悔しいです。」
前田「勝ちにいったけどだめでした。」

7回戦

準決勝進出までのボーダーは、現在15位の有田で44.7Pである。これは、去年の準決勝ボーダーが約45Pであり、当日はそれを目指している声も多く聞こえていたため、選手達には予定通りの状況だったと思われる。

1卓(1位 荒+127.1P 14位 谷岡+45.6P  15位 有田+44.7P  28位 斎藤+17.9P)

ほぼ確定で間違いない荒、開局時で親番の荒にかけよると4,000オールツモアガリ。
最後まで手を緩めることなく7回戦を終える。

マイナスながらもなんとか2着に着けたが、残念ながら谷岡は16位となった。
15位の福島とは0.1P差の42.1Pであり、とても悔しい結果となった。

1位通過 荒

2卓(2位 灘+118P 13位 五十嵐+47.1P 16位 竹内+43P 27位ダンプ+20.4P)

ほぼトップ条件のダンプ。好調の灘から5,200出アガリも、五十嵐が1人浮きまで浮上で万事休す。
結局、ここでも灘が粘りを見せ▲1.7Pながらも2着まで浮上。

2位通過 灘 6位通過 五十嵐

3卓(3位 安村+115.4P 12位 福島+47.9P 17位 石井+39.8P 26位 杉浦+21.4P)

3位安村、ここまでが最終戦ラスを引いてもなんとかなる順位、他3名は必ず2着以上が条件で石井が8,000をアガリ迎えた親番。

東3局 東家 石井

二索二索二索二筒二筒六筒六筒七筒七筒八筒南南南  ドラ六筒

10巡目にこの手牌でテンパイしているも、八筒が場に2枚見えの状態からドラの六筒が出ると、ポンして待ち変えをし、12,000のアガリ。このアガリで勝負あり、1人浮きの5万点越えトップ。

石井は他団体であり、年齢的にも若い選手ではあるが、経験も実績もあり、1回戦から7回戦までを冷静な表情でこなし、最高位戦の代表として相応しくあり、準決勝でも彼の力がどこまで通用するか楽しみである。

一般の選手の福島は、▲5.7Pながらも最終ポイントを42.2Pとし、最後の1人(15位)となる。
一般の選手の中ではただ1人の準決勝進出者となった。

安村は最終戦こそマイナスではあったが、残りはすべてプラスで終え、最終ポイント107.6Pとし、安定感抜群の内容だったといえる。

4位通過 安村 5位通過 石井 15位通過 福島

4卓(4位 近藤+79.6P 11位 手塚+50.6P 18位 清原+39.2P 25位 田中史+26.2P)

オーラス4万点台のトップがほしい田中は、32,600点持ちで6巡目テンパイからリーチ。

一万一万六万六万七万七万八万八万二筒二筒二筒四筒五筒  リーチ  ドラ九筒

29,700点持ちの手塚が、同巡に同じ待ちで追っかけリーチ。
軍配は手塚のツモアガリ。このアガリで+2.6Pながらも卓内トップを取った。

なんとかプラスで終えた清原は、トータルポイントで14位で通過。

近藤は1人沈みのラスを引くも、前半の貯金があり9位通過。

9位通過 近藤 11位通過 手塚 14位通過 清原

5卓(5位 東谷+69.1P 10位 大野51.6P 19位 浜上37.5P 24位 金子27.3P)

1回戦、2回戦とマイナススタートの東谷は、3回戦から4連勝で5位につけるものすごい勢い。
大野も最近の活躍ぶりは、どこでも耳にするくらい結果がでている。

この若手がぶつかりあう最終戦。ラスだけは引きたくない東谷は、南2局でラス目ながらも、ここから気持ちが伝わる連続のアガリでラスを抜ける。

オーラスは3,000、6,000を引いた浜上以外は、東谷27,600、大野23,500、親の金子23,200この状況で大野の手牌2巡目、北家

二万三万四万一索二索三索五索六索七索四筒六筒中中  ドラ二筒

これをヤミテンとし、14巡目に七筒を持ってくる。ここで待ちを変えると四筒が、浜上の高目ピンフ一通に放銃となるが、中を落としてまわる、次巡に四筒を引いて五筒八筒ピンフテンパイ。これもヤミテンで続行。
すると親からリーチの発声とともに打ち切り終了の合図。

大野は、リーチ棒で2着にアガる条件は出来たがヤミテンを続行。
しかし17巡目にドラの二筒が親に放銃、これで終了。

最終ボーダーが42.2Pだったため、大野は最終戦24,600点以上の3着であれば、通過を決めていたが、最終戦が始まった時はほぼ2着以上が条件だったため、他の卓の状況が分からない大会の難しさがここに出た。

本人も結果を聞いてとても悔しい思いをしたと思うが、これをいかし、彼女の今後の活躍に期待したいと思う。

8位通過 浜上 10位通過 東谷

6卓(6位 前原+60.9P 9位 海老沢+53.1P 20位 森山+34.7P 23位 二見 +27.6P)

トップがほしい森山、二見。しかし好調の前原は、南場で39,400点のトップ目、ほかの3人はもうあとがない状況。二見の親がなくなり、南3局、森山も最後の親。南場に入った時点では17,600のラス目1人沈みの状況から、リーチのみながらも最速のアガリで2度アガリきり25,000点の粘りを見せる。
4本場には、またまたリーチ。
ベテランの技、勢いも感じられ、もうプラスが目前にまできているように見えた。
しかし、そこに立ちはだかったのはやはり前原だった。

会場中から、規格外な攻撃力と言われる前原の手は、なんと四暗刻単騎。
これを親の森山から打ち取り、これで森山は親を落とす。
最後はオーラス親の海老沢がノーテンを選んで2着で終了。

3位通過 前原 12位通過 海老沢

7卓(7位 矢島+55.3P 8位 古川 +53.3P 21位 小原 +28.2P 22位 藍島+16.7P)

好調が続くベテラン勢の一角古川。

東3局北家、古川

一万二万三万九万九万九万五索六索三筒四筒五筒東東  ドラ九万

この手牌で10巡目にリーチ。
今日の展開的に、簡単にツモアガリ出来るかと思いきや流局。
古川も黄信号かと思いきやオーラス。

南4局 西家 古川

五索六索七索三筒五筒六筒六筒  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ポン西西西

「ロン1,000点」とし、3万点ちょうどの3着、これで通過。

7位通過 矢島 13位通過 古川

これで本日、全卓終了。

7回戦の長い対局にも関わらず、ベテランの落ち着いたゲーム運びには本当に驚かされる1日だった。
この度は、初めて観戦レポートをすることになったが、来年こそは選手としてこの場に立ちたい。

11月29日 夏目坂スタジオで行われる準決勝出場者は以下の通り。
1位 荒 正義
2位 灘 麻太郎
3位 前原 雄大
4位 安村 浩司
5位 石井 一馬(最高位戦)
6位 五十嵐 殻(協会)
7位 矢島 享(協会)
8位 浜上 文吾
9位 近藤 久春
10位 東谷 達矢
11位 手塚 紗掬
12位 海老沢 稔(最高位戦)
13位 古川 孝次
14位 清原 純光
15位 福原 直次郎(一般)

王位戦 レポート/第40期王位戦A級決勝レポート  本田 朋広

100

・システム
ベスト72からはじまるこのA級決勝。4回戦終了後に下位24名が敗退しベスト48、5回戦終了後に下位12名が敗退しベスト36、6回戦終了後に下位8名が敗退しベスト28、最終7回戦に下位13名が敗退し15名が準決勝へと駒を進める。
現王位の森下を加えた16名での戦いになり、ここまでは去年までと変わらない。
最初の4回戦は、18卓にシード選手16名が入る。
この18名は5回戦まで直接対決はない。
5回戦からは順位ごとの卓組となり、順位ごとの卓組とはその時点での
(1位、24位、25位、48位)
(2位、23位、26位、47位)
といったように、順位合計を同じに、たすきがけのように組む。
昨日のA級本戦も同様であるが、現在のポイントの開示が対戦前に義務づけられた。
今回のレポートを担当させていただいて感じたことは、ベテランの選手は勿論、歴代の王位達は1、2回戦の着順に影響されることなく4回戦を消化している印象だった。
逆に、若手やアマチュアの選手は、1、2回戦にマイナスしてしまうと3、4回戦には本来の実力を出し切れず終了してしまう事もあり、伝統ある王位戦の難しさを選手ではなく観戦記者をやってみて肌で感じた。
・シード選手
歴代王位から荒・森山・灘・羽山・清水・宮崎(協)・滝沢・ダンプ・井出・二見(協)
前回決勝卓の杉浦・伊藤(一般)・穴澤(一般)・手塚・現鳳凰位・藤崎・世界チャンピオン山井、歴代王位順から順番に1卓からシード順に卓が組まれる。
そこに、他団体、アマチュア順位順に卓組され残りを連盟の順位順で行う為、他団体は同じ団体とはあたりづらく、アマチュアは逆に、歴代王位、シード選手と運がよければ3回くらい対戦するチャンスがある。
会場の雰囲気から。好調なスタートをきっているのは、灘、森山、荒、前原らシード選手。

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灘 麻太郎

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森山 茂和

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荒 正義

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前原 雄大

東場から4万点、5万点持っている状況。
(今日1日、私が強く感じたのはベテランの勢い。この一言に尽きるだろう。)
2回戦に入ってもベテラン勢の勢いは止まらず、古川、近藤もどんどん上位にくいこんできた。

100

古川 孝次

100

近藤 久春

2回戦終了時、A級決勝はベテラン勢が試合を引っ張り、今大会はベテラン選手が活躍する兆候が見られはじめていた。
3回戦以降は、徐々に滝沢、ダンプなど若手歴代王位達も実力を発揮し始めた。

100

滝沢 和典

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ダンプ 大橋

若手選手の手塚、斉藤(豪)安村、大野も食らいついていった。
しかし、今日のベテラン選手達は、序盤のプラスを守ろうとはせず、どんどんとプラスを重ねていた。
なかでも荒は、東場では苦しい展開となり、7,700、8,000の放銃などもあったが、持ち前の見切りのよさを生かし、捌きなど落ち着いて局をこなし、親番では怒涛の連荘をみせ、トップまであがる。
結果だけを先に言ってしまえば、7回戦を戦いぬき、5回のトップと2回の2着。うち2回は1人浮き、本日は荒の試合巧者ぶりの目立つ1日だった。
4回戦終了。ボーダーは▲20Pこの時点で▲20P以上は敗退。
現鳳凰位藤崎、世界チャンピオン山井、歴代王位清水は敗退となった。

100

藤崎 智

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山井 弘

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清水 香織

座る場所などで確認していたが、マイナスこそ▲20Pほどではあったが平均素点などは3~4ほどのマイナスが続いていた。最後まで手が入らず苦しい展開のまま敗退。
藤崎「連盟スタジオだったらなぁー。1年ぶりの錦江荘だったからだめでした。」
山井「世界チャンピオンで運を使いすぎました…。」
清水「来年は頑張ります。」
5回戦終了 敗退ボーダー+1.2P
ベテラン勢も若干の疲れが出たのか、成績も荒れはじめ、東谷、浜上、大野、杉浦、は敗退しまいと元気が見え始めていた。
しかし、ここでもベテラン勢の勢いを感じさせるのは灘、終始疲れを感じさせず通路を歩く際もニコニコと表情が変わらない。
4、5、6回戦と連続で5万点を超えるトップを取り会場一番の元気さえ感じた。
衰えを知らない灘の体力は、準決勝でも必見であろう。

100

5回戦敗退
AⅠリーガー猿川 歴代王位の羽山

100

猿川 真寿

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羽山 真生

6回戦終了時の敗退ボーダ+15.3P
歴代王位の滝沢 AⅠリーガー前田、敗退

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滝沢 和典

100

前田 直哉

滝沢「チャンスがあったのになー。悔しいです。」
前田「勝ちにいったけどだめでした。」
7回戦
準決勝進出までのボーダーは、現在15位の有田で44.7Pである。これは、去年の準決勝ボーダーが約45Pであり、当日はそれを目指している声も多く聞こえていたため、選手達には予定通りの状況だったと思われる。
1卓(1位 荒+127.1P 14位 谷岡+45.6P  15位 有田+44.7P  28位 斎藤+17.9P)
ほぼ確定で間違いない荒、開局時で親番の荒にかけよると4,000オールツモアガリ。
最後まで手を緩めることなく7回戦を終える。
マイナスながらもなんとか2着に着けたが、残念ながら谷岡は16位となった。
15位の福島とは0.1P差の42.1Pであり、とても悔しい結果となった。
1位通過 荒
2卓(2位 灘+118P 13位 五十嵐+47.1P 16位 竹内+43P 27位ダンプ+20.4P)
ほぼトップ条件のダンプ。好調の灘から5,200出アガリも、五十嵐が1人浮きまで浮上で万事休す。
結局、ここでも灘が粘りを見せ▲1.7Pながらも2着まで浮上。
2位通過 灘 6位通過 五十嵐
3卓(3位 安村+115.4P 12位 福島+47.9P 17位 石井+39.8P 26位 杉浦+21.4P)
3位安村、ここまでが最終戦ラスを引いてもなんとかなる順位、他3名は必ず2着以上が条件で石井が8,000をアガリ迎えた親番。
東3局 東家 石井
二索二索二索二筒二筒六筒六筒七筒七筒八筒南南南  ドラ六筒
10巡目にこの手牌でテンパイしているも、八筒が場に2枚見えの状態からドラの六筒が出ると、ポンして待ち変えをし、12,000のアガリ。このアガリで勝負あり、1人浮きの5万点越えトップ。
石井は他団体であり、年齢的にも若い選手ではあるが、経験も実績もあり、1回戦から7回戦までを冷静な表情でこなし、最高位戦の代表として相応しくあり、準決勝でも彼の力がどこまで通用するか楽しみである。
一般の選手の福島は、▲5.7Pながらも最終ポイントを42.2Pとし、最後の1人(15位)となる。
一般の選手の中ではただ1人の準決勝進出者となった。
安村は最終戦こそマイナスではあったが、残りはすべてプラスで終え、最終ポイント107.6Pとし、安定感抜群の内容だったといえる。
4位通過 安村 5位通過 石井 15位通過 福島
4卓(4位 近藤+79.6P 11位 手塚+50.6P 18位 清原+39.2P 25位 田中史+26.2P)
オーラス4万点台のトップがほしい田中は、32,600点持ちで6巡目テンパイからリーチ。
一万一万六万六万七万七万八万八万二筒二筒二筒四筒五筒  リーチ  ドラ九筒
29,700点持ちの手塚が、同巡に同じ待ちで追っかけリーチ。
軍配は手塚のツモアガリ。このアガリで+2.6Pながらも卓内トップを取った。
なんとかプラスで終えた清原は、トータルポイントで14位で通過。
近藤は1人沈みのラスを引くも、前半の貯金があり9位通過。
9位通過 近藤 11位通過 手塚 14位通過 清原
5卓(5位 東谷+69.1P 10位 大野51.6P 19位 浜上37.5P 24位 金子27.3P)
1回戦、2回戦とマイナススタートの東谷は、3回戦から4連勝で5位につけるものすごい勢い。
大野も最近の活躍ぶりは、どこでも耳にするくらい結果がでている。
この若手がぶつかりあう最終戦。ラスだけは引きたくない東谷は、南2局でラス目ながらも、ここから気持ちが伝わる連続のアガリでラスを抜ける。
オーラスは3,000、6,000を引いた浜上以外は、東谷27,600、大野23,500、親の金子23,200この状況で大野の手牌2巡目、北家
二万三万四万一索二索三索五索六索七索四筒六筒中中  ドラ二筒
これをヤミテンとし、14巡目に七筒を持ってくる。ここで待ちを変えると四筒が、浜上の高目ピンフ一通に放銃となるが、中を落としてまわる、次巡に四筒を引いて五筒八筒ピンフテンパイ。これもヤミテンで続行。
すると親からリーチの発声とともに打ち切り終了の合図。
大野は、リーチ棒で2着にアガる条件は出来たがヤミテンを続行。
しかし17巡目にドラの二筒が親に放銃、これで終了。
最終ボーダーが42.2Pだったため、大野は最終戦24,600点以上の3着であれば、通過を決めていたが、最終戦が始まった時はほぼ2着以上が条件だったため、他の卓の状況が分からない大会の難しさがここに出た。
本人も結果を聞いてとても悔しい思いをしたと思うが、これをいかし、彼女の今後の活躍に期待したいと思う。
8位通過 浜上 10位通過 東谷
6卓(6位 前原+60.9P 9位 海老沢+53.1P 20位 森山+34.7P 23位 二見 +27.6P)
トップがほしい森山、二見。しかし好調の前原は、南場で39,400点のトップ目、ほかの3人はもうあとがない状況。二見の親がなくなり、南3局、森山も最後の親。南場に入った時点では17,600のラス目1人沈みの状況から、リーチのみながらも最速のアガリで2度アガリきり25,000点の粘りを見せる。
4本場には、またまたリーチ。
ベテランの技、勢いも感じられ、もうプラスが目前にまできているように見えた。
しかし、そこに立ちはだかったのはやはり前原だった。
会場中から、規格外な攻撃力と言われる前原の手は、なんと四暗刻単騎。
これを親の森山から打ち取り、これで森山は親を落とす。
最後はオーラス親の海老沢がノーテンを選んで2着で終了。
3位通過 前原 12位通過 海老沢
7卓(7位 矢島+55.3P 8位 古川 +53.3P 21位 小原 +28.2P 22位 藍島+16.7P)
好調が続くベテラン勢の一角古川。
東3局北家、古川
一万二万三万九万九万九万五索六索三筒四筒五筒東東  ドラ九万
この手牌で10巡目にリーチ。
今日の展開的に、簡単にツモアガリ出来るかと思いきや流局。
古川も黄信号かと思いきやオーラス。
南4局 西家 古川
五索六索七索三筒五筒六筒六筒  ポン四万 上向き四万 上向き四万 上向き  ポン西西西
「ロン1,000点」とし、3万点ちょうどの3着、これで通過。
7位通過 矢島 13位通過 古川
これで本日、全卓終了。
7回戦の長い対局にも関わらず、ベテランの落ち着いたゲーム運びには本当に驚かされる1日だった。
この度は、初めて観戦レポートをすることになったが、来年こそは選手としてこの場に立ちたい。
11月29日 夏目坂スタジオで行われる準決勝出場者は以下の通り。
1位 荒 正義
2位 灘 麻太郎
3位 前原 雄大
4位 安村 浩司
5位 石井 一馬(最高位戦)
6位 五十嵐 殻(協会)
7位 矢島 享(協会)
8位 浜上 文吾
9位 近藤 久春
10位 東谷 達矢
11位 手塚 紗掬
12位 海老沢 稔(最高位戦)
13位 古川 孝次
14位 清原 純光
15位 福原 直次郎(一般)

第9期女流桜花プレーオフB卓レポート 紺野 真太郎

1位 魚谷  191.3P
2位 和久津 141.9P
3位 安田  99.7P
4位 和泉  96.2P
5位 仲田  62.3P
6位 斉藤  46.2P

前週のプレーオフ2.4.6.8位卓が終了しての順位がこうなった。
和久津と和泉の対局は終了しており、3位までが決定戦進出となるので、魚谷はほぼ当確、安田は仲田、斎藤を抑えつつ和泉より下にならないこと。
仲田、斎藤は和泉を超えつつ安田を捉えることと、各自条件を持っての戦いとなる。

通常のリーグ戦と違い、降級というものが無い上に、別卓のポイントも確定している為、追う者にとっては比較的戦いやすい。

1回戦
東1局、親の安田が魚谷から4,800で先制するが、魚谷も東3局の親番で2,600オールを決め逆転。
仲田も南1局、斉藤とのリーチ合戦を制し5,200。浮きに回る。

南2局、5巡目、北家・安田がここから動く。

一万一万二万二万二万三万六万七万二索南北発中  ドラ五万

斉藤から打ち出された二万をポン。ホンイツは見えるが、ドラもファン牌トイツも無い仕掛け。
安田にしてみれば牽制の意味合いが強かっただろう。
9巡目に上家・仲田から切られた4枚目の一万もチーではなくポンとした。

二万三万六万七万北発中  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ポン二万 上向き二万 上向き二万 上向き

チーをした方が相手から押し返されても安全牌として一万を使えるので良い気もするが、相手から見た場合、迫力はポンのほうが大きい。とはいえ、1メンツも無い3シャンテン。安田も仕掛けてきた親・斎藤の足止めになればくらいのつもりだったろうが、この手が劇的な変化を見せる。

六万北六万とツモリテンパイ。
これは空テンだが、三万を引き二万を加カン。そして終局間際にアガリに結びつけた。

三万三万六万六万六万北北  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  暗カン牌の背二万 上向き二万 上向き牌の背  ツモ三万

原点を割りそうなとこらからの復活。次局の魚谷の親っかぶりでトップに立つ。
しかし、ここで沈むと苦しくなる仲田が、オーラス5,800のアガリで浮きに、魚谷も1本場500・1,000でトップを再逆転し1回戦を終了した。

 

2回戦
安田が仲田から8,000を直撃し先制するも、東4局の親番で、仲田の反撃が開始される。
斉藤リーチ。

100

それを受けた12巡目仲田の手牌

五万六万一索二索二索三索三索四索五索六索六索七筒七筒  ツモ七万  ドラ五万

一索は2枚切れだが、この3面張を斉藤の河がソーズが安く一索四索が捨てられているとはいえ、ヤミテンに受けるイメージが仲田にはなかったが、ここはヤミテンを選択。六索は無筋であったが為、かわしに出た安田が注文にはまった。2,900。点数以上に大きなアガリである。

このアガリがきっかけとなり仲田の猛攻が始まる。
5,800、4,000オールとアガリ、あっという間に40,000点を超える。
黙って見ているわけにはいかない安田、続く3本場、安田と仲田の全面戦争が勃発する。

まずは安田が九万をポン。すると負けじと仲田も発をポンする。
マンズ対マンズの染め手対決。先にテンパイを入れたのは仲田。

二万三万四万四万五万七万九万東東東  ポン発発発  ツモ一万  ドラ八索

五万としカン八万。安田はこの五万五万 左向き六万 上向き七万 上向きでチーして1シャンテン。

二万三万三万四万五万六万東北  チー五万 左向き六万 上向き七万 上向き  ポン九万 上向き九万 上向き九万 上向き  打北

2巡後に安田は一万をツモリ手が止まる。
テンパイだが、東は生牌、三万六万が通る保証など勿論ない。

意を決した安田の打牌は東、そこにすかさず仲田の「カン」の声。
当面の相手からの直撃を狙った大明カン。責任払いありなのでリンシャンに八万が寝ていれば安田にとって痛恨の12,000放銃となるが、そこに八万は存在しなかった・・・

この局のクライマックスを過ぎ、迎えたのは流局。
決定戦3つ目の椅子はまだ決まらない。

安田、仲田の叩き合う半荘であったが、決着をつけたのは魚谷だった。

100

南3局の親番

一万一万四万六万六万八万八万九万九万北北発発  ツモ四万  ドラ四万

強烈すぎる8,000オール。

終わってみれば魚谷2連勝。安田、仲田も浮きは確保し、決定戦進出の行方はまだわからない。

 

100

 

3回戦
終始魚谷がリードする展開。南3局を迎え、安田27,900、仲田25,500このまま終われば勝負は最終戦にもつれ込む。そんな中、親の魚谷がリーチ。安田、仲田共に立ち向かいづらいが、安田の手は

二万三万四万四万四万三索四索六索七索八索二筒四筒中  ドラ四万

この超勝負手。
14巡目に絶好のカン三筒を引き入れテンパイ。魚谷の捨て牌には五索がある。
次巡、五万を引き二万と入れ替え。この二万は魚谷に通っていない。斉藤の手に2人の共通安全牌は中が2枚あったが、流局まではあと3巡。この1枚だけと放たれたのは五索。安田にとっても仲田にとっても大きすぎる8,000。オーラスも安田が1,000・2,000をアガリ待望のトップ。
仲田は沈みの3着となり、両者の差は74ポイントと大きく開いた。

「決まったかな・・」「そうですね・・」

放送ブースで交わされた短い会話。プレーオフを含め、ここまで全27戦を終えた段階での絶望とも思える差・・仲田は何を思い最終戦の卓につくのだろうか・・

「朝まで連チャンしてもいいですか?」

1回戦開始前、仲田はこんなことを尋ねていた。
顔は笑っているが、目は笑ってない。仲田にとってこのくらいの差は諦めるに値しないのだろう。

 

4回戦
東3局2本場、ここまでは魚谷の1人浮きで、安田、仲田共に少しの沈み。
嵐の前の静けさか・・

12巡目、安田四索をチー。残った形が

二万二万五索六索七索八索一筒三筒五筒六筒  チー四索 左向き三索 上向き五索 上向き  ドラ二万

実質2シャンテン。少しの違和感。焦りか・・

仲田はこの時すでにテンパイしていた。

一万二万三万四万五万六万二索三索四索六索八索四筒四筒

点差を考えれば、最低でも満貫級が欲しいとこなので、当然のヤミテンであろう。
もし七索をツモれば一万切りフリテンリーチもやむなしである。

安田の鳴きで、仲田が引き入れたのは四万
条件を満たした。リーチに踏み切る。2巡後、安田テンパイ。

二万二万五索六索七索八索三筒五筒六筒八筒  チー四索 左向き三索 上向き五索 上向き  ツモ七筒

仲田のリーチは子方のもので、ツモられても、放銃しても点差はほぼ同じならば八索勝負の選択もあるか・・だが、安田は現物の三筒を選択。次巡、五索を引くと五筒は勝負し、二万五索のシャンポンテンパイ。
仲田の待ちをソーズと感じ、ピンズは勝負する辺りの感覚は良いが、ここは単純に勝負を選択した方がよかったように思える。

この後はどこかで見たような光景が繰り広げられた。
安田ツモ四筒、仲田ツモ七索・・仲田のターン開始だ・・

100

「6,000は6,200オール」

四万五万六万六万七万三索三索四索五索六索二筒三筒四筒  リーチ  ツモ八万  ドラ三索

2局連続の1人テンパイの後の2本場、ついに安田の背中を捉える位置まできた。

続く3本場、勢いは止まらない。点差は既に9.8Pまで縮まっている。
10巡目、仲田またもやリーチ。これで5局連続リーチだ。

三万四万五万六万七万二筒三筒四筒四筒五筒六筒八筒八筒  リーチ  ドラ七索

ドラこそ無いが、絶好のメンタンピン3面張。
ツモるか直撃で74P差の逆転が現実となる。

その時安田の手牌は

二万二万三万五万六万七万七索七索六筒七筒七筒中中  ツモ五万  ドラ七索

相手の当たり牌を掴んだのはもう数えきれない。それでも我慢してきたから、この位置で戦うことができていた。だがもう我慢も逃げも許されない。安全牌は1枚もない。

中、次巡ツモ七索、打中、1シャンテン。
さらに次巡、ツモ八筒テンパイ。ここはノータイムで打七筒の勝負。もう迷いはない。

こうなればもう待ちの強さなど関係ない。五分の勝負・・。
安田、ドラ七索をツモ。暗カン。リンシャンは九筒。勝負はまだつかない。

次の仲田のツモ・・マンズだ・・手元に引き寄せるか・・それとも・・

「ロン」

100

開かれる安田の手牌。ギリギリでの競り勝ち。決定戦へ大きな前進。これがドラマかマンガならばここでラストシーンでもおかしくない・・が、これはリアル。幕はまだ下りてはいない。

南3局、あと2局で決勝。安田にしては配牌がいい。3巡目でこの形。

一万一万二万六万七万八万四索五索六索九筒九筒西西  ツモ五索  ドラ七万

ここから打二万・・?・・安田は北家だ。五索を残しソーズ2メンツを見るのはいいが、それなら打一万とし、平たくした方がよいのでは・・4トイツだけに七対子の目を残したいのか・・

七筒ツモで打五索。完全に形を固めた。リーチなのか?魚谷の捨て牌は

一筒 上向き南北二筒 上向き二索 上向き八万 上向き一索 上向き

こうで、手組を放棄しているようには見えない。
8巡目、八筒を引きリーチ。一万西のシャンポン。
10巡目、魚谷から発せられたのは「リーチ」安田の構想は崩壊した。

あっさり引かされる五筒・・そこに「ロン」の声・・

五万六万七万四索五索五索六索六索七索六筒七筒八筒八筒  リーチ  ロン五筒

見事すぎるタンピン三色。絶望的に大きい18,000・・

次局、魚谷2,600オール。安田も追いかけリーチを打つが届かない。
3本場は安田が1人テンパイ。そしてオーラスへ・・

結末は意外なほどあっさりついた。安田が選択を間違えずに6巡でツモあがった。

長かった戦いが終わった。結果的には、前年度の決定戦と同一メンツとなった。
去年は劇的な吾妻の初戴冠で幕を閉じた。今年は全員がタイトルホルダーである。
更なる素晴らしい戦いを魅せてくれることに期待してレポートを終えたいと思う。

女流プロリーグ(女流桜花) レポート/第9期女流桜花プレーオフB卓レポート 紺野 真太郎

1位 魚谷  191.3P
2位 和久津 141.9P
3位 安田  99.7P
4位 和泉  96.2P
5位 仲田  62.3P
6位 斉藤  46.2P
前週のプレーオフ2.4.6.8位卓が終了しての順位がこうなった。
和久津と和泉の対局は終了しており、3位までが決定戦進出となるので、魚谷はほぼ当確、安田は仲田、斎藤を抑えつつ和泉より下にならないこと。
仲田、斎藤は和泉を超えつつ安田を捉えることと、各自条件を持っての戦いとなる。
通常のリーグ戦と違い、降級というものが無い上に、別卓のポイントも確定している為、追う者にとっては比較的戦いやすい。
1回戦
東1局、親の安田が魚谷から4,800で先制するが、魚谷も東3局の親番で2,600オールを決め逆転。
仲田も南1局、斉藤とのリーチ合戦を制し5,200。浮きに回る。
南2局、5巡目、北家・安田がここから動く。
一万一万二万二万二万三万六万七万二索南北発中  ドラ五万
斉藤から打ち出された二万をポン。ホンイツは見えるが、ドラもファン牌トイツも無い仕掛け。
安田にしてみれば牽制の意味合いが強かっただろう。
9巡目に上家・仲田から切られた4枚目の一万もチーではなくポンとした。
二万三万六万七万北発中  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ポン二万 上向き二万 上向き二万 上向き
チーをした方が相手から押し返されても安全牌として一万を使えるので良い気もするが、相手から見た場合、迫力はポンのほうが大きい。とはいえ、1メンツも無い3シャンテン。安田も仕掛けてきた親・斎藤の足止めになればくらいのつもりだったろうが、この手が劇的な変化を見せる。
六万北六万とツモリテンパイ。
これは空テンだが、三万を引き二万を加カン。そして終局間際にアガリに結びつけた。
三万三万六万六万六万北北  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  暗カン牌の背二万 上向き二万 上向き牌の背  ツモ三万
原点を割りそうなとこらからの復活。次局の魚谷の親っかぶりでトップに立つ。
しかし、ここで沈むと苦しくなる仲田が、オーラス5,800のアガリで浮きに、魚谷も1本場500・1,000でトップを再逆転し1回戦を終了した。
 
2回戦
安田が仲田から8,000を直撃し先制するも、東4局の親番で、仲田の反撃が開始される。
斉藤リーチ。
100
それを受けた12巡目仲田の手牌
五万六万一索二索二索三索三索四索五索六索六索七筒七筒  ツモ七万  ドラ五万
一索は2枚切れだが、この3面張を斉藤の河がソーズが安く一索四索が捨てられているとはいえ、ヤミテンに受けるイメージが仲田にはなかったが、ここはヤミテンを選択。六索は無筋であったが為、かわしに出た安田が注文にはまった。2,900。点数以上に大きなアガリである。
このアガリがきっかけとなり仲田の猛攻が始まる。
5,800、4,000オールとアガリ、あっという間に40,000点を超える。
黙って見ているわけにはいかない安田、続く3本場、安田と仲田の全面戦争が勃発する。
まずは安田が九万をポン。すると負けじと仲田も発をポンする。
マンズ対マンズの染め手対決。先にテンパイを入れたのは仲田。
二万三万四万四万五万七万九万東東東  ポン発発発  ツモ一万  ドラ八索
五万としカン八万。安田はこの五万五万 左向き六万 上向き七万 上向きでチーして1シャンテン。
二万三万三万四万五万六万東北  チー五万 左向き六万 上向き七万 上向き  ポン九万 上向き九万 上向き九万 上向き  打北
2巡後に安田は一万をツモリ手が止まる。
テンパイだが、東は生牌、三万六万が通る保証など勿論ない。
意を決した安田の打牌は東、そこにすかさず仲田の「カン」の声。
当面の相手からの直撃を狙った大明カン。責任払いありなのでリンシャンに八万が寝ていれば安田にとって痛恨の12,000放銃となるが、そこに八万は存在しなかった・・・
この局のクライマックスを過ぎ、迎えたのは流局。
決定戦3つ目の椅子はまだ決まらない。
安田、仲田の叩き合う半荘であったが、決着をつけたのは魚谷だった。
100
南3局の親番
一万一万四万六万六万八万八万九万九万北北発発  ツモ四万  ドラ四万
強烈すぎる8,000オール。
終わってみれば魚谷2連勝。安田、仲田も浮きは確保し、決定戦進出の行方はまだわからない。
 
100
 
3回戦
終始魚谷がリードする展開。南3局を迎え、安田27,900、仲田25,500このまま終われば勝負は最終戦にもつれ込む。そんな中、親の魚谷がリーチ。安田、仲田共に立ち向かいづらいが、安田の手は
二万三万四万四万四万三索四索六索七索八索二筒四筒中  ドラ四万
この超勝負手。
14巡目に絶好のカン三筒を引き入れテンパイ。魚谷の捨て牌には五索がある。
次巡、五万を引き二万と入れ替え。この二万は魚谷に通っていない。斉藤の手に2人の共通安全牌は中が2枚あったが、流局まではあと3巡。この1枚だけと放たれたのは五索。安田にとっても仲田にとっても大きすぎる8,000。オーラスも安田が1,000・2,000をアガリ待望のトップ。
仲田は沈みの3着となり、両者の差は74ポイントと大きく開いた。
「決まったかな・・」「そうですね・・」
放送ブースで交わされた短い会話。プレーオフを含め、ここまで全27戦を終えた段階での絶望とも思える差・・仲田は何を思い最終戦の卓につくのだろうか・・
「朝まで連チャンしてもいいですか?」
1回戦開始前、仲田はこんなことを尋ねていた。
顔は笑っているが、目は笑ってない。仲田にとってこのくらいの差は諦めるに値しないのだろう。
 
4回戦
東3局2本場、ここまでは魚谷の1人浮きで、安田、仲田共に少しの沈み。
嵐の前の静けさか・・
12巡目、安田四索をチー。残った形が
二万二万五索六索七索八索一筒三筒五筒六筒  チー四索 左向き三索 上向き五索 上向き  ドラ二万
実質2シャンテン。少しの違和感。焦りか・・
仲田はこの時すでにテンパイしていた。
一万二万三万四万五万六万二索三索四索六索八索四筒四筒
点差を考えれば、最低でも満貫級が欲しいとこなので、当然のヤミテンであろう。
もし七索をツモれば一万切りフリテンリーチもやむなしである。
安田の鳴きで、仲田が引き入れたのは四万
条件を満たした。リーチに踏み切る。2巡後、安田テンパイ。
二万二万五索六索七索八索三筒五筒六筒八筒  チー四索 左向き三索 上向き五索 上向き  ツモ七筒
仲田のリーチは子方のもので、ツモられても、放銃しても点差はほぼ同じならば八索勝負の選択もあるか・・だが、安田は現物の三筒を選択。次巡、五索を引くと五筒は勝負し、二万五索のシャンポンテンパイ。
仲田の待ちをソーズと感じ、ピンズは勝負する辺りの感覚は良いが、ここは単純に勝負を選択した方がよかったように思える。
この後はどこかで見たような光景が繰り広げられた。
安田ツモ四筒、仲田ツモ七索・・仲田のターン開始だ・・
100
「6,000は6,200オール」
四万五万六万六万七万三索三索四索五索六索二筒三筒四筒  リーチ  ツモ八万  ドラ三索
2局連続の1人テンパイの後の2本場、ついに安田の背中を捉える位置まできた。
続く3本場、勢いは止まらない。点差は既に9.8Pまで縮まっている。
10巡目、仲田またもやリーチ。これで5局連続リーチだ。
三万四万五万六万七万二筒三筒四筒四筒五筒六筒八筒八筒  リーチ  ドラ七索
ドラこそ無いが、絶好のメンタンピン3面張。
ツモるか直撃で74P差の逆転が現実となる。
その時安田の手牌は
二万二万三万五万六万七万七索七索六筒七筒七筒中中  ツモ五万  ドラ七索
相手の当たり牌を掴んだのはもう数えきれない。それでも我慢してきたから、この位置で戦うことができていた。だがもう我慢も逃げも許されない。安全牌は1枚もない。
中、次巡ツモ七索、打中、1シャンテン。
さらに次巡、ツモ八筒テンパイ。ここはノータイムで打七筒の勝負。もう迷いはない。
こうなればもう待ちの強さなど関係ない。五分の勝負・・。
安田、ドラ七索をツモ。暗カン。リンシャンは九筒。勝負はまだつかない。
次の仲田のツモ・・マンズだ・・手元に引き寄せるか・・それとも・・
「ロン」
100
開かれる安田の手牌。ギリギリでの競り勝ち。決定戦へ大きな前進。これがドラマかマンガならばここでラストシーンでもおかしくない・・が、これはリアル。幕はまだ下りてはいない。
南3局、あと2局で決勝。安田にしては配牌がいい。3巡目でこの形。
一万一万二万六万七万八万四索五索六索九筒九筒西西  ツモ五索  ドラ七万
ここから打二万・・?・・安田は北家だ。五索を残しソーズ2メンツを見るのはいいが、それなら打一万とし、平たくした方がよいのでは・・4トイツだけに七対子の目を残したいのか・・
七筒ツモで打五索。完全に形を固めた。リーチなのか?魚谷の捨て牌は
一筒 上向き南北二筒 上向き二索 上向き八万 上向き一索 上向き
こうで、手組を放棄しているようには見えない。
8巡目、八筒を引きリーチ。一万西のシャンポン。
10巡目、魚谷から発せられたのは「リーチ」安田の構想は崩壊した。
あっさり引かされる五筒・・そこに「ロン」の声・・
五万六万七万四索五索五索六索六索七索六筒七筒八筒八筒  リーチ  ロン五筒
見事すぎるタンピン三色。絶望的に大きい18,000・・
次局、魚谷2,600オール。安田も追いかけリーチを打つが届かない。
3本場は安田が1人テンパイ。そしてオーラスへ・・
結末は意外なほどあっさりついた。安田が選択を間違えずに6巡でツモあがった。
長かった戦いが終わった。結果的には、前年度の決定戦と同一メンツとなった。
去年は劇的な吾妻の初戴冠で幕を閉じた。今年は全員がタイトルホルダーである。
更なる素晴らしい戦いを魅せてくれることに期待してレポートを終えたいと思う。

第96回『勝てる!リーチ麻雀講座⑥牌効率編その4』 魚谷 侑未

201412中級講座:魚谷侑未

『勝てる!リーチ麻雀講座⑥牌効率編その4』

皆さんこんにちは、魚谷侑未です。
さて、中級講座の連載も6回目となりました。
本来は6回の連載予定でしたが、皆様からの声援を頂きましてもう少し継続して中級講座を連載させて頂けることを嬉しく思います。

さて、牌効率編⑥に入る前に別の角度からの麻雀のお話です。

皆さんは、苦手なタイプの打ち手はいますか?
この人の打ち方苦手だなぁ、なんかやりづらいから一緒に打ちたくないなぁ。と思う人はいませんか?
今回は、そんな苦手なタイプの打ち手を克服しよう!というお話です。

そもそも、何故苦手なタイプの打ち手がいるのでしょうか?
それは、相手が自分にはない引き出しを持っている打ち手であるからだと思います。

① 仕掛けが多い人
② ヤミテンが多い人
③ リーチが多い人

苦手と思われやすいタイプはこの3タイプだと思います。

苦手なタイプの人にどうやって勝つか?
それは、相手の考えを知ることだと思います。
相手がどういう意図でそうしているのかを考えます。
そして、そういう相手はどう返されると一番嫌なのかを考えるのです。
ここでは、一番相手が嫌で辛いと感じる方法を学んでいきましょう。

① 仕掛けが多い人
1巡目からポンチーしてきたり、3巡目なのに両面チーしてきたり。
鳴き仕掛けが早く、テンパイスピードが速い人に苦手意識はありませんか?
「絞らないといけないかな?」
「速度を合わせて自分も鳴かなきゃ駄目かな?」
「アガリが早くて自分も勝負手なのにアガらせて貰えないよー!」
と、ペースを乱されたり、精神的にイライラしたりする事はありませんか?

そんなあなたへの対応策をお教えしましょう。
ズバリ、〔相手がテンパイするまで無視〕です。
変に絞って自分の手を狭めてしまったり、相手のスピードに合わせなきゃ!とメンゼンで進めるべき手を鳴いてしまったり、というのは中級者にはありがちな事ですが、麻雀で勝ち抜くためには良くない事なのでやめましょう。

本当は状況に応じて絞ったり、鳴いたりは必要な事ではあるのですが、打ち手に翻弄されてしまう内は自分の麻雀ノートから消し去ってしまいましょう。
よく鳴く相手に苦手意識がなくなった時に初めて「状況に応じて」打ち方を変えましょう。

さて、何故よく鳴く相手にはこのように対応するのか。
それは、よく鳴く打ち手というのは、安い手や遠い手での仕掛けも多用してくるからです。
自分が安い・遠い仕掛けをしている時に、他家からガンガン攻め込まれたら嫌ですよね?
自分の仕掛けを見て受けて回って貰った方が好都合です。
しかし、もちろん高い手や本手の時にはぶつけて来て貰った方が良い事も多いですね。
なので、相手がドラポンやホンイツや親の仕掛けの時だけは相手がテンパイする前でも絞ったりオリたりする事も考えていきましょう。

それ以外の時は(特に安い手が見え見えの時)基本的に無視!です。
鳴いて手を進められても、それでアガる事があったとしても気にしないようにしましょう。
ただし、相手がテンパイかテンパイに物凄く近い状態であると判断できる場合は、状況に応じて対応していきましょう。

② ヤミテンが多い人
ヤミテンが多い人っていますよね。
安い手のヤミテンなら放銃してもダメージは少ないですが、高い手のヤミテンに放銃するとダメージは大きいですよね。
そんなあなたへの2つの対応策を教えましょう。
〔1. 気にしない。2.合図を見落とさない〕

はい、全く違う2つの対応策です。
1は、7巡目以内のヤミテンへの放銃への対応策です。対応策というよりは精神論ですが・・・。
これは気にしたり引きずったりしても仕方ないです。
「事故にあったなー」と思って切り替えるようにしましょう。

以前も書きましたが、麻雀においてメンタルを一定に保つというのは凄く大切な事です。
高い放銃だとしても引きずらず、次局には切り替えてまた新しく対局を組みなおしていきましょう。

2の合図を見落とさないというのは、中盤から終盤に差し掛かるあたりから、他家の河に放った場に強い牌を察知出来る力をつけましょう。
麻雀で勝つためには、自分の手牌と睨めっこだけをしていても勝てません。
ドラが切り出されたり、染め手や仕掛けやリーチがいるのに、そこに対して強い牌を切ったり、押し続けたり。
そういった他家の合図を見落とさないようにしましょう。
自分の手牌は暗記してしまって、ツモ牌を持ってきた時にだけ確認して、それ以外はずっと河に目を向けられるようになるといいですね。

③ 何でもリーチをしてくる人
愚形でも、ヤミテン満貫以上でも何でもリーチを打ってくる人への対応策をお教えしましょう。
〔手牌と相談して、リーチを無視するか、中抜きしてでも降りるか決めましょう。〕
中途半端に受けつつ回りつつ攻撃・・・は出来たらかっこいいですが、なかなか難しいのが現実です。
スキルアップして、相手の当たり牌の目途をつけられるようになるまでは、中途半端に回って放銃したり、アガリを逃したりするのは最悪だと思いましょう。

自分の手牌が行くべき手なのか、オリるべき手なのか、きちんと判断してリーチに対応しましょう。
愚形リーチで全ツッパされたら相手は嫌ですし、満貫以上の手でリーチを打ってベタオリされても嫌ですね。
それが良いように転ぶ事も悪いように転ぶ事もありますが、まずは自分の手との兼ね合いで判断出来るようになりましょう。

【6章~トイツをほぐそう①~】

さて、前降りがかなり長くなってしまいましたが、いよいよ牌効率編最後の章に入ります。
この章は少し長くなりますので、今回と次回の2回に分けて書いていこうと思います。

以前、「シャンポン待ちを愛しすぎないようにしましょう」と第2回の講座で書いたのを覚えていますか?
これは何故かというと、最終形がシャンポン待ちになる手組は牌効率として優秀な手組とは言えないからです。

確かに端に近い19牌や字牌のシャンポン待ちになれば出アガりは狙いやすくなります。
ただしそれは、テンパイをすれば・・・の話であり、テンパイする前に待ちにしたい牌を1枚ずつ切られてしまったら、リーチを打つ頃にはアガリ枚数が残り2枚しかない!なんて事もザラにあります。

それに、19牌のシャンポン待ちテンパイは、カンチャン待ちとは違い、ヤミテンからの待ち代えも容易くありません。
つまり、テンパイを目指す段階だとしてもテンパイしてからのアガリたい段階だとしても、不自由な手になってしまうという事が多々あるのです。
なので、手組の段階でトイツはほぐして行きましょう。というのがこの章の主旨となります。

〔3トイツの時は積極的にトイツをほぐそう〕

例題1
一万一万三万三万五索六索七索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒  ドラ北

一万とします。
五筒七筒九筒のリャンカンを嫌いたいと思う人もいるかもしれませんが、一万を切りましょう。
1シャンテンになるための有効牌は打九筒の方が優秀です。

一万とした場合→6種20牌
九筒とした場合→7種22牌
ただし、打九筒とした場合、1シャンテンの形で一筒四筒が埋まる時以外、必ず浮き牌(手に必要のない不要牌)の残る1シャンテンになってしまいます(わからない人は前回の中級講座を読み直しましょう!)

愚形が埋まった場合の1シャンテンの形は打一万が有利となります。
仮に八索が暗刻になったと仮定します。

一万とした場合
一万三万三万五索六索七索八索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒

九筒としたケース
一万一万三万三万五索六索七索八索八索八索二筒三筒五筒七筒

次に切る牌はどちらも一万となりますが、上のケースの方が少しだけ良い1シャンテンですね。
良い1シャンテンや良いテンパイを作るために、3トイツをほぐすことは必要不可欠です。

そして、3組あるトイツの中でも、一万を切るのにももちろん理由があります。
例えば、一万を切って四万を引いた場合と、三万を切って四万を引いた場合の比較です。

一万を切った場合
一万三万三万四万五索六索七索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒

三万を切った場合
一万一万三万四万五索六索七索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒

どちらも一万を切りますが、上は浮き牌のない2シャンテンのままですが、下は浮き牌のある2シャンテンになってしまいましたね。

同様に八索とも比較してみます。
こちらは七索を引いたと仮定して考えてみましょう。

一万を切った場合
一万三万三万五索六索七索七索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒

八索を切った場合
一万一万三万三万五索六索七索七索八索二筒三筒五筒七筒九筒

これも両方一万を切るのですが、三万を頭とした場合に八索を切った場合は、浮き牌のある2シャンテンになってしまいますね。
この形の場合だと、五索七索九索が良形とは言えないので一概に悪いとは言い切れませんが・・・。
それでも上の形の2シャンテンの方が少し優秀であると思います。

例題2
二万二万七万七万二索二索四索七索八索一筒二筒三筒五筒六筒  ドラ八索

3つのトイツの比較ですが、二万七万の比較は、より端にかかっている牌→二万のトイツ落としが優秀です。
これは、単純に内側の牌の方が両面変化の可能性が高いからです。
七万六万八万がくっつけばその後の良形変化が見込めます。

今度は二万と2の比較ですが、二索のトイツは暗刻になって一面子になる他に、四索がくっついている分三索という順子の受け入れがあります。
ですので、暗刻の受け入れしかない単独トイツの二万のトイツ落としが正解となるわけです。
二万がよく見える状況だった場合は、七万のトイツ落としを選択してもいいでしょう。

いくつか例をあげましたが、3トイツの時に、トイツ落としを選択するのが最も優秀であるケースは他にも多く存在します。
ですから、手牌が3トイツになった場合には、トイツ落としを考えましょう。
もちろん3トイツとはいえ、絶対にトイツ落としが最優秀であるとは限らないので、局面と手牌に応じて考えてみて下さい。

さて、今回のリーチ麻雀講座④牌効率編その4はここまでです。
今回の6章~トイツをほぐそう~の続きはまた次回お届けします!
それではまた次回、リーチ麻雀講座④牌効率編その5(さよなら牌効率編)でお会いしましょう!

中級/第96回『勝てる!リーチ麻雀講座⑥牌効率編その4』 魚谷 侑未

201412中級講座:魚谷侑未
『勝てる!リーチ麻雀講座⑥牌効率編その4』
皆さんこんにちは、魚谷侑未です。
さて、中級講座の連載も6回目となりました。
本来は6回の連載予定でしたが、皆様からの声援を頂きましてもう少し継続して中級講座を連載させて頂けることを嬉しく思います。
さて、牌効率編⑥に入る前に別の角度からの麻雀のお話です。
皆さんは、苦手なタイプの打ち手はいますか?
この人の打ち方苦手だなぁ、なんかやりづらいから一緒に打ちたくないなぁ。と思う人はいませんか?
今回は、そんな苦手なタイプの打ち手を克服しよう!というお話です。
そもそも、何故苦手なタイプの打ち手がいるのでしょうか?
それは、相手が自分にはない引き出しを持っている打ち手であるからだと思います。
① 仕掛けが多い人
② ヤミテンが多い人
③ リーチが多い人
苦手と思われやすいタイプはこの3タイプだと思います。
苦手なタイプの人にどうやって勝つか?
それは、相手の考えを知ることだと思います。
相手がどういう意図でそうしているのかを考えます。
そして、そういう相手はどう返されると一番嫌なのかを考えるのです。
ここでは、一番相手が嫌で辛いと感じる方法を学んでいきましょう。
① 仕掛けが多い人
1巡目からポンチーしてきたり、3巡目なのに両面チーしてきたり。
鳴き仕掛けが早く、テンパイスピードが速い人に苦手意識はありませんか?
「絞らないといけないかな?」
「速度を合わせて自分も鳴かなきゃ駄目かな?」
「アガリが早くて自分も勝負手なのにアガらせて貰えないよー!」
と、ペースを乱されたり、精神的にイライラしたりする事はありませんか?
そんなあなたへの対応策をお教えしましょう。
ズバリ、〔相手がテンパイするまで無視〕です。
変に絞って自分の手を狭めてしまったり、相手のスピードに合わせなきゃ!とメンゼンで進めるべき手を鳴いてしまったり、というのは中級者にはありがちな事ですが、麻雀で勝ち抜くためには良くない事なのでやめましょう。
本当は状況に応じて絞ったり、鳴いたりは必要な事ではあるのですが、打ち手に翻弄されてしまう内は自分の麻雀ノートから消し去ってしまいましょう。
よく鳴く相手に苦手意識がなくなった時に初めて「状況に応じて」打ち方を変えましょう。
さて、何故よく鳴く相手にはこのように対応するのか。
それは、よく鳴く打ち手というのは、安い手や遠い手での仕掛けも多用してくるからです。
自分が安い・遠い仕掛けをしている時に、他家からガンガン攻め込まれたら嫌ですよね?
自分の仕掛けを見て受けて回って貰った方が好都合です。
しかし、もちろん高い手や本手の時にはぶつけて来て貰った方が良い事も多いですね。
なので、相手がドラポンやホンイツや親の仕掛けの時だけは相手がテンパイする前でも絞ったりオリたりする事も考えていきましょう。
それ以外の時は(特に安い手が見え見えの時)基本的に無視!です。
鳴いて手を進められても、それでアガる事があったとしても気にしないようにしましょう。
ただし、相手がテンパイかテンパイに物凄く近い状態であると判断できる場合は、状況に応じて対応していきましょう。
② ヤミテンが多い人
ヤミテンが多い人っていますよね。
安い手のヤミテンなら放銃してもダメージは少ないですが、高い手のヤミテンに放銃するとダメージは大きいですよね。
そんなあなたへの2つの対応策を教えましょう。
〔1. 気にしない。2.合図を見落とさない〕
はい、全く違う2つの対応策です。
1は、7巡目以内のヤミテンへの放銃への対応策です。対応策というよりは精神論ですが・・・。
これは気にしたり引きずったりしても仕方ないです。
「事故にあったなー」と思って切り替えるようにしましょう。
以前も書きましたが、麻雀においてメンタルを一定に保つというのは凄く大切な事です。
高い放銃だとしても引きずらず、次局には切り替えてまた新しく対局を組みなおしていきましょう。
2の合図を見落とさないというのは、中盤から終盤に差し掛かるあたりから、他家の河に放った場に強い牌を察知出来る力をつけましょう。
麻雀で勝つためには、自分の手牌と睨めっこだけをしていても勝てません。
ドラが切り出されたり、染め手や仕掛けやリーチがいるのに、そこに対して強い牌を切ったり、押し続けたり。
そういった他家の合図を見落とさないようにしましょう。
自分の手牌は暗記してしまって、ツモ牌を持ってきた時にだけ確認して、それ以外はずっと河に目を向けられるようになるといいですね。
③ 何でもリーチをしてくる人
愚形でも、ヤミテン満貫以上でも何でもリーチを打ってくる人への対応策をお教えしましょう。
〔手牌と相談して、リーチを無視するか、中抜きしてでも降りるか決めましょう。〕
中途半端に受けつつ回りつつ攻撃・・・は出来たらかっこいいですが、なかなか難しいのが現実です。
スキルアップして、相手の当たり牌の目途をつけられるようになるまでは、中途半端に回って放銃したり、アガリを逃したりするのは最悪だと思いましょう。
自分の手牌が行くべき手なのか、オリるべき手なのか、きちんと判断してリーチに対応しましょう。
愚形リーチで全ツッパされたら相手は嫌ですし、満貫以上の手でリーチを打ってベタオリされても嫌ですね。
それが良いように転ぶ事も悪いように転ぶ事もありますが、まずは自分の手との兼ね合いで判断出来るようになりましょう。
【6章~トイツをほぐそう①~】
さて、前降りがかなり長くなってしまいましたが、いよいよ牌効率編最後の章に入ります。
この章は少し長くなりますので、今回と次回の2回に分けて書いていこうと思います。
以前、「シャンポン待ちを愛しすぎないようにしましょう」と第2回の講座で書いたのを覚えていますか?
これは何故かというと、最終形がシャンポン待ちになる手組は牌効率として優秀な手組とは言えないからです。
確かに端に近い19牌や字牌のシャンポン待ちになれば出アガりは狙いやすくなります。
ただしそれは、テンパイをすれば・・・の話であり、テンパイする前に待ちにしたい牌を1枚ずつ切られてしまったら、リーチを打つ頃にはアガリ枚数が残り2枚しかない!なんて事もザラにあります。
それに、19牌のシャンポン待ちテンパイは、カンチャン待ちとは違い、ヤミテンからの待ち代えも容易くありません。
つまり、テンパイを目指す段階だとしてもテンパイしてからのアガリたい段階だとしても、不自由な手になってしまうという事が多々あるのです。
なので、手組の段階でトイツはほぐして行きましょう。というのがこの章の主旨となります。
〔3トイツの時は積極的にトイツをほぐそう〕
例題1
一万一万三万三万五索六索七索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒  ドラ北
一万とします。
五筒七筒九筒のリャンカンを嫌いたいと思う人もいるかもしれませんが、一万を切りましょう。
1シャンテンになるための有効牌は打九筒の方が優秀です。
一万とした場合→6種20牌
九筒とした場合→7種22牌
ただし、打九筒とした場合、1シャンテンの形で一筒四筒が埋まる時以外、必ず浮き牌(手に必要のない不要牌)の残る1シャンテンになってしまいます(わからない人は前回の中級講座を読み直しましょう!)
愚形が埋まった場合の1シャンテンの形は打一万が有利となります。
仮に八索が暗刻になったと仮定します。
一万とした場合
一万三万三万五索六索七索八索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒
九筒としたケース
一万一万三万三万五索六索七索八索八索八索二筒三筒五筒七筒
次に切る牌はどちらも一万となりますが、上のケースの方が少しだけ良い1シャンテンですね。
良い1シャンテンや良いテンパイを作るために、3トイツをほぐすことは必要不可欠です。
そして、3組あるトイツの中でも、一万を切るのにももちろん理由があります。
例えば、一万を切って四万を引いた場合と、三万を切って四万を引いた場合の比較です。
一万を切った場合
一万三万三万四万五索六索七索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒
三万を切った場合
一万一万三万四万五索六索七索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒
どちらも一万を切りますが、上は浮き牌のない2シャンテンのままですが、下は浮き牌のある2シャンテンになってしまいましたね。
同様に八索とも比較してみます。
こちらは七索を引いたと仮定して考えてみましょう。
一万を切った場合
一万三万三万五索六索七索七索八索八索二筒三筒五筒七筒九筒
八索を切った場合
一万一万三万三万五索六索七索七索八索二筒三筒五筒七筒九筒
これも両方一万を切るのですが、三万を頭とした場合に八索を切った場合は、浮き牌のある2シャンテンになってしまいますね。
この形の場合だと、五索七索九索が良形とは言えないので一概に悪いとは言い切れませんが・・・。
それでも上の形の2シャンテンの方が少し優秀であると思います。
例題2
二万二万七万七万二索二索四索七索八索一筒二筒三筒五筒六筒  ドラ八索
3つのトイツの比較ですが、二万七万の比較は、より端にかかっている牌→二万のトイツ落としが優秀です。
これは、単純に内側の牌の方が両面変化の可能性が高いからです。
七万六万八万がくっつけばその後の良形変化が見込めます。
今度は二万と2の比較ですが、二索のトイツは暗刻になって一面子になる他に、四索がくっついている分三索という順子の受け入れがあります。
ですので、暗刻の受け入れしかない単独トイツの二万のトイツ落としが正解となるわけです。
二万がよく見える状況だった場合は、七万のトイツ落としを選択してもいいでしょう。
いくつか例をあげましたが、3トイツの時に、トイツ落としを選択するのが最も優秀であるケースは他にも多く存在します。
ですから、手牌が3トイツになった場合には、トイツ落としを考えましょう。
もちろん3トイツとはいえ、絶対にトイツ落としが最優秀であるとは限らないので、局面と手牌に応じて考えてみて下さい。
さて、今回のリーチ麻雀講座④牌効率編その4はここまでです。
今回の6章~トイツをほぐそう~の続きはまた次回お届けします!
それではまた次回、リーチ麻雀講座④牌効率編その5(さよなら牌効率編)でお会いしましょう!

第9期女流桜花プレーオフA卓レポート 山井 弘

「涙の数だけ強くなれるよ・・」
という歌があるが、正に彼女にぴったりの歌ではないだろうか。

女流桜花も今期で9期目を迎える。
現女流桜花である、吾妻さおりに挑戦する3つの権利を巡って、プレーオフに進出する8名の選手が出そろった。

第6節終了時プレーオフ通過順位

1位:魚谷侑未+191.3P
2位:和泉由希子+121.5P
3位:安田麻里菜+99.7P
4位:二階堂亜樹+93.3P
5位:仲田加南+62.3P
6位:和久津晶+53.0P
7位:斎藤理絵+46.2P
8位:清水香織+29.1P

プレーオフは、各卓、日本プロ麻雀連盟チャンネルで生放送されるため、同時に開催することができず、A卓終了後の1週間後にB卓が行われる。
そのため、事前に順位によって卓組が決まる訳だが、1位、3位、5位、7位の奇数卓が後半、前半は偶数卓の対局となる。

どうしたって、後にやるほうがポイントを把握して対局に挑めるため、有利になるのは間違いないが、それでもポイント差を突き付けてしまえば、そのポイントをクリアするのは容易ではない。

前後してしまたが、女流桜花決定戦へ進出できるのは、この8名の中から3名。
なので、1卓から2名か1名が進出することになるだろう。
数字上、1卓から3名進出することも可能性だが、ほぼない。

暫定1位の魚谷が、ここから大コケすることは考え辛いので、A卓の選手がまず考えるのは、安田のポイント。

「+99.7P」

ここがボーダーラインではあるが、安田が大きく浮いた場合、残りの椅子は1つになるため、この卓の選手の目標は、「このB卓で1位になること」。
そうなれば、まず通過は確定といっていいだろう。

従って、暫定2位の和泉が目標になる。
和泉自身もこの卓で1位通過することが目標だが、安田とのポイント差を広げておけば、最悪残るケースもあるので、例え1人に交わされたとしても、浮いて終われば3位に残る可能性が高いといえる。

そんな状況の中、1回戦が始まった。

100

今日は攻めようと決めて挑んだという二階堂亜樹。
東2局、清水のこの仕掛けに対して、

四筒五筒五筒六筒七筒白白  ポン東東東  ポン中中中  ドラ三万

亜樹は、

二万二万三万四万五万一索二索二索三索四索四索六筒八筒

ここから二筒を押して、次の三筒もツモ切る。
1回戦ということや、今日は何としても和泉を、そして、追い上げてくる和久津、清水を寄せ付けない、そんな気迫の一打だったかもしれないが、その牌が清水に捕まる。
改めて映像を見て思うが、清水はテンパイしてからの九筒、そして四筒がすべてノータイムのツモ切りだ。
そのため、その切るスピードに、まだテンパイではないかもと、亜樹の読みが少し狂わされたのかもしれない。

東3局、和泉がドラ3枚の仕掛けでカン七索のテンパイ。
しかし、亜樹が追いつく。

九万九万六索七索八索六筒七筒八筒発発中中中  リーチ  ドラ七万

和泉は当然勝負、そしてもう1人、黙っていられない女。
超攻撃アマゾネス、和久津晶だ。

一万五万六万四索五索六索二筒二筒二筒五筒五筒六筒六筒  ツモ発

一発で掴んだ発を軽くツモ切ると亜樹に6,400の放銃となった。

和久津はご存知の通り、超攻撃型雀士である。
とにかく攻める。攻めて攻めて、攻めまくる。
和泉との差は70P弱。直接対決とはいえ、このポイント差を半荘4回で捲るのは中々厳しい。
相手に一度でも浮かれて(ポイントを加算)しまえば、ほぼ無理。
亜樹同様、和久津もここは覚悟を決めて、このプレーオフに臨んでいると言える。

100

1回戦はそのまま清水がトップ。

100

2着には追い上げてきた和久津が、そして和泉は最後にリーチピンフをアガって沈みではあるが3着。

1回戦が終わってトータルは、

和泉117.4P
亜樹82.4P
和久津57.1P
清水40.0P

こうなった。

 

2回戦
前半苦しい亜樹が東3局1本番、

一筒一筒一筒三筒三筒三筒六筒七筒八筒西西北北  ロン西  ドラ九筒

この6,400を清水からアガる。
放銃となった清水だが、1回戦はトップだが小さなトップで、この局もドラが暗刻の勝負手だった。
清水にしてみれば、もうひと押しのアガリがほしいところでのこの放銃。
歩いていて石に躓くような感じだろうか。
過去に、G1タイトルでもある王位、そして女流桜花やプロクイーンなどの輝かしい実績を持つ清水を持ってしても、中々すんなりとは行かせてくれない。

亜樹は、これで持ち点を20,000点台まで戻す。

東4局、アガって迎えた亜樹の親番。

二万三万五万五万六万二索四索四索二筒三筒五筒五筒中  ドラ五万

6巡目、亜樹はここで上家から出た三索に反応してしまう。
アガって迎えた親。たしかに劣勢ではあったが、いい雰囲気で親は迎えられたと思う。
これまで放銃となってしまった局もあったが、それは戦うと決めたのだから、ある程度はリスクも背負うのは当然。
そんな姿勢でここまできた亜樹であったが、この三索チーは亜樹らしくなかった。

この仕掛けでドラの五万が流れる。
メンゼンで行くと亜樹の手牌は、

二万二万三万三万五万五万五万二索四索四索二筒三筒五筒五筒

このような形になり、ここで選択になっていた可能性が高い。
ここから仕掛けを考えても遅くはなかったかもしれない。

実際には和泉にこのテンパイが入り、

四万四万四万五万七万五索五索五索中中  暗カン牌の背七索 上向き七索 上向き牌の背  ロン六万

亜樹が、

三万三万三万五万五万六万二筒三筒五筒五筒  チー二索 左向き三索 上向き四索 上向き  ツモ四筒

ここから放銃となってしまった。
亜樹にとっては、ここが今期女流桜花の勝負所だったように思えた。
この後亜樹は、バランスを崩し持ち点も箱を割ってしまう。

トップ目にたったのは和泉。
和泉にしてみれば、2番手の亜樹が転んでくれたので、ここで1回でもトップを取れば、卓内トップ通過が見えてくる。
この半荘、その最大のチャンスが訪れた。

しかし、その前に立ちはだかったのが和久津。

二万二万四万五万六万二索二索三索三索四索四索五筒六筒  ドラ四索

11巡目、ここでリーチ。
ヤミテンでも出アガリ満貫、ツモって跳満の手なので普通は慎重にヤミテンにするのが定石。
しかし和久津は迷わずリーチ。

現状、和泉がトップ目で46,800点、追う和久津は38,400点。
確かにトータルまで含めるとまだまだ足りない。
和久津にとっては当然のリーチで、当たり前のように四筒をツモりあげた。
これで一気に和泉を突き放して、トップ目に立った。力強い。

さらにオーラス、

五万五万五万六万六万五筒五筒五筒八筒八筒  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き  ツモ八筒  ドラ五万

ダメ押しのこの倍満のアガリで、トータルで一気に亜樹を付き離し、和泉に迫る。

2回戦終了時トータル
和泉122.0P
和久津104.5P
亜樹41.7P
清水28.2P

 

3回戦は、オーラスまで亜樹がリード。
何とか最終戦に向けて望みを繋ぎたいところ。
せめて和久津だけでも交わして、あとは次週の結果待ちに持ち込みたいという思いか。

亜樹41,000
和久津31,500
和泉24,800
清水22,700

南家・和久津は、前局、清水から12,000点をアガリ、ラス抜けに成功し浮きに回ってのオーラス。
この配牌から打九索

二万七万七万九万一索一索四索五索九索三筒八筒北北発  ドラ一索

このまま終われば和泉と和久津は2ポイント差となり、最終戦は着順勝負となる。
和久津は何とか浮いて終わりたい。ドラは2枚あるが手牌はかなり厳しい。
しかしこの後、それは普通の人であった場合だと思い知らされる。

七万七万九万一索一索四索五索五索三筒八筒八筒北北

4巡でするすると牌を重ね、この七対子1シャンテンとなると、ここから北をポン。
満貫ツモでトップまで狙う。
オーラスで、各者前に出てくるだろうと読んでの仕掛けかもしれない。
あとは、親の亜樹に少しでもプレッシャーをかけたいということもあるだろう。

七万七万一索一索五索五索一筒二筒八筒八筒  ポン北北北

13巡目、この時点で、和久津のほしい七万一索五索は2枚づつ他家にもたれて出ない様子。
八筒も1枚しかなく、テンパイすら無理であろうと思っていたのだが、麻雀は不思議なものである。

14巡目ツモ南→打二筒
15巡目発ツモ切り
16巡目三筒ツモ切り
17巡目ツモ南→打一筒

そしてこの一筒に反応したのが和泉。

二万三万四万七万七万一索二筒三筒五筒六筒七筒八筒九筒

一筒は4枚目。清水がテンパイの場合、自分がラスになってしまう。
そのようなことが色々と和泉の頭の中を駆け巡ったに違いない。
テンパイを取ってドラの一索勝負。

当然和久津はポン。

18巡目一索ポン→打八筒
これで和久津はまたしても山にないほうが手牌に残ってしまう。
よくてテンパイまで。と、誰もが思ったに違いない。

そして、和泉のこの南ツモである。

二万三万四万七万七万五筒六筒七筒八筒九筒  チー一筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  ツモ南

和泉少考しての選択は打七万
ここは南が切れない、でもテンパイはほしい。そんな中途半端な思いがこの打七万を選択させてしまった。

思い切って打南。もしくは、さすがにこの南はやり過ぎと思えば完全撤退がよかった。
そもそも、その前の一筒をチーしてのドラ切りも危ないと言えば危ない。

確かに粘ってテンパイを入れることは本当に大事なことではある。
しかし、和久津は打六万の後に打九万としており、七万八万のトイツは濃厚であった。
捨て牌に八万があるため、七万はかなりの確率で持っている可能性が高い。
極限の勝負になったとき、このような見落としや、テンパイしたいがラスは引きたくないという欲が出てしまうものだが、それでもいかに冷静に打てるかで、明暗を分けることも少なくはない。

100

「冷静沈着なアイスドール」と言われている和泉由希子でさえ、このよな極限状態では普通に打てないのがタイトル戦と言える。
和泉にとってはこの一打が致命傷となった。

19巡目七万ポン→打八筒
20巡目ツモ南

五索五索南南  ポン七万 上向き七万 上向き七万 上向き  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン北北北  ツモ南

3回戦終了時トータル

和久津126.0P
和泉109.8P
亜樹50.7P
清水10.4P

たった3回でついに和久津が和泉を捲った。

 

4回戦(最終戦)

和久津と和泉の差は16.2P差。トップラスで変わるポイント差である。

東2局、和久津の親番。普通はラスだけは引きたくないと思うもの。
しかしそんな常識はアマゾネスには通用しない。

和泉が和久津の親だけは落とそうと仕掛けて行く。
和久津もそれに負けずに連荘狙いで仕掛ける。
そして亜樹にテンパイが入り

二万三万三万四万四万五万五万六万七万五筒五筒七筒八筒  リーチ  ロン六筒  ドラ六筒

これに突っ込んで行ったのは和久津。亜樹に7,700を献上する。
これで和泉と和久津は並びができ、このまま行けば和泉が卓内トップになる。
しかし、このまま終わらないのが和久津。

四索四索六索七索  ポン白白白  暗カン牌の背一索 上向き一索 上向き牌の背  チー七索 左向き八索 上向き九索 上向き  ツモ五索

この2,000・3,900であっさりとトップを捲り返す。
さらにダメ押しで、清水、和泉のリーチ合戦にもひるまず参加し、

三万四万五万三索四索五索五索六索七索一筒一筒四筒五筒  ロン三筒  ドラ四万

清水からこの7,700のアガリ。
和久津はこれであっという間に44.600点のダントツになる。
これで安泰か。普通はそう思う。でもやっぱり和久津は常識では計れない規格外。

南3局3本場、清水が最後の親で最後の意地を見せ連荘。

清水
二万二万五万五万六万六万七万七万三索四索五筒六筒七筒  リーチ  ドラ一万

和久津
一万一万二索四索五索六索六索一筒二筒二筒三筒三筒四筒  ツモ五筒

「和久津は飛び込まないと思うよ」
「いや分かんないですよ」
「いやさすがにここは飛びこまないでしょう」

こんな実況と解説のやりとりが終わるか終らないかの間に、打二索

「え!?うそー」
「ほら」

これで和泉の射程圏内に入る和久津。

南3局4本場。
亜樹が意地の

一筒一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒九筒  ドラ三索

高目九筒で九連宝橙のテンパイ。

100

和久津は仕掛けてこのテンパイ。

四万五万二筒三筒四筒七筒七筒  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン六索 上向き六索 上向き六索 上向き

九筒は残り1枚。和久津は掴んだら終わりだ。
しかし、ここまで戦う姿勢を貫き通してきた和久津に当たり牌はよってこない。
六万を見事引き寄せ、オーラス、親の和泉はテンパイすらすることができず、和久津が最後をトップで締めくくり、A卓1位で予選を終えた。

これで和久津はほぼ通過確定となり、和泉は次週の結果待ちとなった。

第7期女流桜花=準優勝
第8期女流桜花=準優勝
第11期プロクイーン=準優勝
第25期麻雀マスターズ=準優勝

これまで和久津は多くの涙を流してきた。
それだけ強くなったということだろう。

決定戦も大いに暴れてくれること間違いなし。
今から待ち遠しくて仕方がない。

女流プロリーグ(女流桜花) レポート/第9期女流桜花プレーオフA卓レポート 山井 弘

「涙の数だけ強くなれるよ・・」
という歌があるが、正に彼女にぴったりの歌ではないだろうか。
女流桜花も今期で9期目を迎える。
現女流桜花である、吾妻さおりに挑戦する3つの権利を巡って、プレーオフに進出する8名の選手が出そろった。
第6節終了時プレーオフ通過順位
1位:魚谷侑未+191.3P
2位:和泉由希子+121.5P
3位:安田麻里菜+99.7P
4位:二階堂亜樹+93.3P
5位:仲田加南+62.3P
6位:和久津晶+53.0P
7位:斎藤理絵+46.2P
8位:清水香織+29.1P
プレーオフは、各卓、日本プロ麻雀連盟チャンネルで生放送されるため、同時に開催することができず、A卓終了後の1週間後にB卓が行われる。
そのため、事前に順位によって卓組が決まる訳だが、1位、3位、5位、7位の奇数卓が後半、前半は偶数卓の対局となる。
どうしたって、後にやるほうがポイントを把握して対局に挑めるため、有利になるのは間違いないが、それでもポイント差を突き付けてしまえば、そのポイントをクリアするのは容易ではない。
前後してしまたが、女流桜花決定戦へ進出できるのは、この8名の中から3名。
なので、1卓から2名か1名が進出することになるだろう。
数字上、1卓から3名進出することも可能性だが、ほぼない。
暫定1位の魚谷が、ここから大コケすることは考え辛いので、A卓の選手がまず考えるのは、安田のポイント。
「+99.7P」
ここがボーダーラインではあるが、安田が大きく浮いた場合、残りの椅子は1つになるため、この卓の選手の目標は、「このB卓で1位になること」。
そうなれば、まず通過は確定といっていいだろう。
従って、暫定2位の和泉が目標になる。
和泉自身もこの卓で1位通過することが目標だが、安田とのポイント差を広げておけば、最悪残るケースもあるので、例え1人に交わされたとしても、浮いて終われば3位に残る可能性が高いといえる。
そんな状況の中、1回戦が始まった。
100
今日は攻めようと決めて挑んだという二階堂亜樹。
東2局、清水のこの仕掛けに対して、
四筒五筒五筒六筒七筒白白  ポン東東東  ポン中中中  ドラ三万
亜樹は、
二万二万三万四万五万一索二索二索三索四索四索六筒八筒
ここから二筒を押して、次の三筒もツモ切る。
1回戦ということや、今日は何としても和泉を、そして、追い上げてくる和久津、清水を寄せ付けない、そんな気迫の一打だったかもしれないが、その牌が清水に捕まる。
改めて映像を見て思うが、清水はテンパイしてからの九筒、そして四筒がすべてノータイムのツモ切りだ。
そのため、その切るスピードに、まだテンパイではないかもと、亜樹の読みが少し狂わされたのかもしれない。
東3局、和泉がドラ3枚の仕掛けでカン七索のテンパイ。
しかし、亜樹が追いつく。
九万九万六索七索八索六筒七筒八筒発発中中中  リーチ  ドラ七万
和泉は当然勝負、そしてもう1人、黙っていられない女。
超攻撃アマゾネス、和久津晶だ。
一万五万六万四索五索六索二筒二筒二筒五筒五筒六筒六筒  ツモ発
一発で掴んだ発を軽くツモ切ると亜樹に6,400の放銃となった。
和久津はご存知の通り、超攻撃型雀士である。
とにかく攻める。攻めて攻めて、攻めまくる。
和泉との差は70P弱。直接対決とはいえ、このポイント差を半荘4回で捲るのは中々厳しい。
相手に一度でも浮かれて(ポイントを加算)しまえば、ほぼ無理。
亜樹同様、和久津もここは覚悟を決めて、このプレーオフに臨んでいると言える。
100
1回戦はそのまま清水がトップ。
100
2着には追い上げてきた和久津が、そして和泉は最後にリーチピンフをアガって沈みではあるが3着。
1回戦が終わってトータルは、
和泉117.4P
亜樹82.4P
和久津57.1P
清水40.0P
こうなった。
 
2回戦
前半苦しい亜樹が東3局1本番、
一筒一筒一筒三筒三筒三筒六筒七筒八筒西西北北  ロン西  ドラ九筒
この6,400を清水からアガる。
放銃となった清水だが、1回戦はトップだが小さなトップで、この局もドラが暗刻の勝負手だった。
清水にしてみれば、もうひと押しのアガリがほしいところでのこの放銃。
歩いていて石に躓くような感じだろうか。
過去に、G1タイトルでもある王位、そして女流桜花やプロクイーンなどの輝かしい実績を持つ清水を持ってしても、中々すんなりとは行かせてくれない。
亜樹は、これで持ち点を20,000点台まで戻す。
東4局、アガって迎えた亜樹の親番。
二万三万五万五万六万二索四索四索二筒三筒五筒五筒中  ドラ五万
6巡目、亜樹はここで上家から出た三索に反応してしまう。
アガって迎えた親。たしかに劣勢ではあったが、いい雰囲気で親は迎えられたと思う。
これまで放銃となってしまった局もあったが、それは戦うと決めたのだから、ある程度はリスクも背負うのは当然。
そんな姿勢でここまできた亜樹であったが、この三索チーは亜樹らしくなかった。
この仕掛けでドラの五万が流れる。
メンゼンで行くと亜樹の手牌は、
二万二万三万三万五万五万五万二索四索四索二筒三筒五筒五筒
このような形になり、ここで選択になっていた可能性が高い。
ここから仕掛けを考えても遅くはなかったかもしれない。
実際には和泉にこのテンパイが入り、
四万四万四万五万七万五索五索五索中中  暗カン牌の背七索 上向き七索 上向き牌の背  ロン六万
亜樹が、
三万三万三万五万五万六万二筒三筒五筒五筒  チー二索 左向き三索 上向き四索 上向き  ツモ四筒
ここから放銃となってしまった。
亜樹にとっては、ここが今期女流桜花の勝負所だったように思えた。
この後亜樹は、バランスを崩し持ち点も箱を割ってしまう。
トップ目にたったのは和泉。
和泉にしてみれば、2番手の亜樹が転んでくれたので、ここで1回でもトップを取れば、卓内トップ通過が見えてくる。
この半荘、その最大のチャンスが訪れた。
しかし、その前に立ちはだかったのが和久津。
二万二万四万五万六万二索二索三索三索四索四索五筒六筒  ドラ四索
11巡目、ここでリーチ。
ヤミテンでも出アガリ満貫、ツモって跳満の手なので普通は慎重にヤミテンにするのが定石。
しかし和久津は迷わずリーチ。
現状、和泉がトップ目で46,800点、追う和久津は38,400点。
確かにトータルまで含めるとまだまだ足りない。
和久津にとっては当然のリーチで、当たり前のように四筒をツモりあげた。
これで一気に和泉を突き放して、トップ目に立った。力強い。
さらにオーラス、
五万五万五万六万六万五筒五筒五筒八筒八筒  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き  ツモ八筒  ドラ五万
ダメ押しのこの倍満のアガリで、トータルで一気に亜樹を付き離し、和泉に迫る。
2回戦終了時トータル
和泉122.0P
和久津104.5P
亜樹41.7P
清水28.2P
 
3回戦は、オーラスまで亜樹がリード。
何とか最終戦に向けて望みを繋ぎたいところ。
せめて和久津だけでも交わして、あとは次週の結果待ちに持ち込みたいという思いか。
亜樹41,000
和久津31,500
和泉24,800
清水22,700
南家・和久津は、前局、清水から12,000点をアガリ、ラス抜けに成功し浮きに回ってのオーラス。
この配牌から打九索
二万七万七万九万一索一索四索五索九索三筒八筒北北発  ドラ一索
このまま終われば和泉と和久津は2ポイント差となり、最終戦は着順勝負となる。
和久津は何とか浮いて終わりたい。ドラは2枚あるが手牌はかなり厳しい。
しかしこの後、それは普通の人であった場合だと思い知らされる。
七万七万九万一索一索四索五索五索三筒八筒八筒北北
4巡でするすると牌を重ね、この七対子1シャンテンとなると、ここから北をポン。
満貫ツモでトップまで狙う。
オーラスで、各者前に出てくるだろうと読んでの仕掛けかもしれない。
あとは、親の亜樹に少しでもプレッシャーをかけたいということもあるだろう。
七万七万一索一索五索五索一筒二筒八筒八筒  ポン北北北
13巡目、この時点で、和久津のほしい七万一索五索は2枚づつ他家にもたれて出ない様子。
八筒も1枚しかなく、テンパイすら無理であろうと思っていたのだが、麻雀は不思議なものである。
14巡目ツモ南→打二筒
15巡目発ツモ切り
16巡目三筒ツモ切り
17巡目ツモ南→打一筒
そしてこの一筒に反応したのが和泉。
二万三万四万七万七万一索二筒三筒五筒六筒七筒八筒九筒
一筒は4枚目。清水がテンパイの場合、自分がラスになってしまう。
そのようなことが色々と和泉の頭の中を駆け巡ったに違いない。
テンパイを取ってドラの一索勝負。
当然和久津はポン。
18巡目一索ポン→打八筒
これで和久津はまたしても山にないほうが手牌に残ってしまう。
よくてテンパイまで。と、誰もが思ったに違いない。
そして、和泉のこの南ツモである。
二万三万四万七万七万五筒六筒七筒八筒九筒  チー一筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  ツモ南
和泉少考しての選択は打七万
ここは南が切れない、でもテンパイはほしい。そんな中途半端な思いがこの打七万を選択させてしまった。
思い切って打南。もしくは、さすがにこの南はやり過ぎと思えば完全撤退がよかった。
そもそも、その前の一筒をチーしてのドラ切りも危ないと言えば危ない。
確かに粘ってテンパイを入れることは本当に大事なことではある。
しかし、和久津は打六万の後に打九万としており、七万八万のトイツは濃厚であった。
捨て牌に八万があるため、七万はかなりの確率で持っている可能性が高い。
極限の勝負になったとき、このような見落としや、テンパイしたいがラスは引きたくないという欲が出てしまうものだが、それでもいかに冷静に打てるかで、明暗を分けることも少なくはない。
100
「冷静沈着なアイスドール」と言われている和泉由希子でさえ、このよな極限状態では普通に打てないのがタイトル戦と言える。
和泉にとってはこの一打が致命傷となった。
19巡目七万ポン→打八筒
20巡目ツモ南
五索五索南南  ポン七万 上向き七万 上向き七万 上向き  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ポン北北北  ツモ南
3回戦終了時トータル
和久津126.0P
和泉109.8P
亜樹50.7P
清水10.4P
たった3回でついに和久津が和泉を捲った。
 
4回戦(最終戦)
和久津と和泉の差は16.2P差。トップラスで変わるポイント差である。
東2局、和久津の親番。普通はラスだけは引きたくないと思うもの。
しかしそんな常識はアマゾネスには通用しない。
和泉が和久津の親だけは落とそうと仕掛けて行く。
和久津もそれに負けずに連荘狙いで仕掛ける。
そして亜樹にテンパイが入り
二万三万三万四万四万五万五万六万七万五筒五筒七筒八筒  リーチ  ロン六筒  ドラ六筒
これに突っ込んで行ったのは和久津。亜樹に7,700を献上する。
これで和泉と和久津は並びができ、このまま行けば和泉が卓内トップになる。
しかし、このまま終わらないのが和久津。
四索四索六索七索  ポン白白白  暗カン牌の背一索 上向き一索 上向き牌の背  チー七索 左向き八索 上向き九索 上向き  ツモ五索
この2,000・3,900であっさりとトップを捲り返す。
さらにダメ押しで、清水、和泉のリーチ合戦にもひるまず参加し、
三万四万五万三索四索五索五索六索七索一筒一筒四筒五筒  ロン三筒  ドラ四万
清水からこの7,700のアガリ。
和久津はこれであっという間に44.600点のダントツになる。
これで安泰か。普通はそう思う。でもやっぱり和久津は常識では計れない規格外。
南3局3本場、清水が最後の親で最後の意地を見せ連荘。
清水
二万二万五万五万六万六万七万七万三索四索五筒六筒七筒  リーチ  ドラ一万
和久津
一万一万二索四索五索六索六索一筒二筒二筒三筒三筒四筒  ツモ五筒
「和久津は飛び込まないと思うよ」
「いや分かんないですよ」
「いやさすがにここは飛びこまないでしょう」
こんな実況と解説のやりとりが終わるか終らないかの間に、打二索
「え!?うそー」
「ほら」
これで和泉の射程圏内に入る和久津。
南3局4本場。
亜樹が意地の
一筒一筒一筒二筒三筒三筒四筒五筒六筒七筒八筒九筒九筒  ドラ三索
高目九筒で九連宝橙のテンパイ。
100
和久津は仕掛けてこのテンパイ。
四万五万二筒三筒四筒七筒七筒  ポン四索 上向き四索 上向き四索 上向き  ポン六索 上向き六索 上向き六索 上向き
九筒は残り1枚。和久津は掴んだら終わりだ。
しかし、ここまで戦う姿勢を貫き通してきた和久津に当たり牌はよってこない。
六万を見事引き寄せ、オーラス、親の和泉はテンパイすらすることができず、和久津が最後をトップで締めくくり、A卓1位で予選を終えた。
これで和久津はほぼ通過確定となり、和泉は次週の結果待ちとなった。
第7期女流桜花=準優勝
第8期女流桜花=準優勝
第11期プロクイーン=準優勝
第25期麻雀マスターズ=準優勝
これまで和久津は多くの涙を流してきた。
それだけ強くなったということだろう。
決定戦も大いに暴れてくれること間違いなし。
今から待ち遠しくて仕方がない。

第12期プロクイーン決定戦 ベスト8A卓レポート 編集部

勝負に拘った天衣無縫が舞い踊ってから1年。
第11期プロクイーン二階堂瑠美の待つ決定戦まで後1つ。

第12期プロクイーンベスト8A卓。
半荘5回戦を連盟Bルール(一発裏ドラあり)で戦い勝ち上がり者は上位2名。

100

 

宮内こずえ(日本プロ麻雀連盟18期)
テレビ対局の実績充分も、タイトル戦の決勝経験は未だゼロ。
「今年プロクイーンになるわ。」
これは予選が始まるよりもだいぶ前の彼女自身のことば。
その間に女流桜花Aリーグに返り咲き、プロクイーンも初めてのベスト8進出。
注目せざるをえない。

手塚紗掬(日本プロ麻雀連盟28期後)
昨年、王位戦、プロクイーンと連続で決勝に進出。
共に5位と悔しい負け方をしただけにもう一度あの舞台に戻りたいはず。
実績を残しつつあるネクストブレイク筆頭。

優木美智(日本プロ麻雀連盟21期)
第1期女流桜花。第2期女流桜花決定戦以来、決勝戦には残っていないが久しぶりのチャンス。
節目のプロ生活10年目に自らの手で花を添えたい。

朝倉ゆかり(日本プロ麻雀協会3期)
第7・8期女流雀王。
5年前の第18期マスターズの決勝にも残り
Bルール(一発裏ドラあり)のプロクイーンでは一歩リードか。

 

1回戦
起家から(朝倉・優木・手塚・宮内)

まず先手を取ったのは優木。
300・500のツモアガリで親番を持ってくると2,600オール。
このまま勢いに乗るかと思われたが朝倉が交わす。

東3局、西家・宮内がリーチ。

一万二万三万三万四万五万六万六万一筒二筒三筒四筒五筒  リーチ  ドラ五筒

そのリーチを受けた北家・朝倉

一万一万二万三万五万五万七万七万八万八万八万九万二索六索

このチャンス手にアガリはないとみたかあっさり手終い。
冷静ではある。

東4局1本場
優木

三万四万五万七万八万九万六索七索八索四筒四筒六筒七筒  リーチ  ドラ一万

Bルールという理由からか6巡目の即リーチ。
六万が捨て牌に落ちてしまったが結果は成功。
初戦の緊張から来るものなのか立ち向かうものは1人もなし。
流局後に開かれた手牌に、優木含め4名は何を思う。

「初戦は大事に行きたいところだが、初戦だからこそ勝負。」
解説の滝沢がぼそりと一言。

南2局、親の優木、この半荘の決まり手

七万九万九万五索六索七索三筒三筒四筒六筒七筒発発  ツモ五万  ドラ発

ドラ2枚のチャンス手に三色まで見えるツモ五万
優木の選択はツモ切り。
最終形は

九万九万九万五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒発発  リーチ  ツモ二筒  ドラ発

4,000オール。

100

対称的に手塚のチャンス手。

二万三万四万六万七万八万四索五索七索七索五筒六筒七筒  リーチ  ドラ六筒

実らず。
迎えた親番では、優木の先制リーチ、宮内の追いかけリーチに挟まれ宮内に5,200放銃。

七万七万三索四索五索六索七索八索一筒二筒三筒南南  リーチ  ロン南

オーラスでは朝倉が500・1,000のツモアガリで100点差の4着になってしまった。

1回戦成績
優木+32.9P  宮内+4.6P  朝倉▲13.7P  手塚▲23.8P

 

2回戦
起家から(朝倉・手塚・優木・宮内)

東2局、西家・優木

一索三索五索七索八索九索九索二筒三筒四筒四筒五筒六筒  ツモ九万  ドラ九万

優木は捨て牌を一睨みして五索切りのカン二索固定。
ドラ単騎を最終形に想定するならば九索切り。
捌き手にしたいならドラのツモ切りか。
構想通りドラを重ねリーチ。
朝倉から5,200。

朝倉も負けていない。
東3局

六万七万八万四索六索四筒五筒六筒七筒七筒発発発  ツモ五索  ドラ発

2,000・4,000。

南3局、親番の優木またもチャンス手

一万一万四索五索六索六索八索六筒七筒八筒西西西  リーチ  ドラ西

しかし宮内も戦う。

六万六万六万二索三索三索四索四索二筒二筒五筒五筒五筒

そして手塚も参加。

一万一万一索二索三索五索六索七索七索五筒六筒六筒七筒

朝倉二索で宮内に2,600の放銃。

オーラス持ち点
朝倉22,100 手塚34,800 優木32,200 宮内30,900

4着目の朝倉からリーチ。

二万六万七万八万一索一索一索二索三索四索四筒五筒六筒  リーチ  ドラ二万

朝倉のリーチに打点が伴っているのは3者共通の見解。
ツモられれば4着の宮内。ツモられても満貫以下なら連帯の、優木、手塚。
しかしここで立ち向かったのは優木。

二万三万九万九万二索三索四索六索七索七索八索八索九索

しかもこの時一万は4枚切れ。
5,200以上を打てば4着になるにも関わらず勝負。
その動向を見て宮内、手塚は引く。
決着はすぐに着いた。

朝倉から出アガリ。
優木が2連勝。手塚は又してもオーラスで着順を落とす。

2回戦成績
優木+20.2P  手塚+9.8P  宮内▲4.1P  朝倉▲25.9P

2回戦終了時
優木+53.1P  宮内+0.5P  手塚▲14.0P  朝倉▲39.6P

 

3回戦
起家から(宮内・手塚・朝倉・優木)

上から下まで90ポイントを超えた。
優木はここでポイントの上積みが出来るようなら決勝がほぼ確定する。
そして朝倉はまったく逆の立場といえる。

東1局、優木1人テンパイ。
東2局、宮内リーチ。宣言牌はドラの六索

一万一万五万五万六万七万七万一索二索三索七筒八筒九筒  リーチ

これも宮内の1人テンパイ。

ここで滝沢がまたぼそり。
「行かざるを得ない時に行くんじゃ弱い。」

東3局、ついに優木がつかまる。

手塚
二索二索四索五索六索六索七索八索六筒七筒  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ロン五筒  ドラ六索

3,900。

東4局、朝倉

三万四万五万四索五索二筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒七筒  リーチ  ロン三索  ドラ一万  裏二筒

手塚
二万三万四万五万七万八万八万八万北北白白白

しかし放銃者は宮内。

一万一万五万六万七万八万九万三索五索六索六索二筒三筒四筒  打三索

滝沢の声が聞こえたかのように少しずつ斬り合いが増えてきた。

100

南2局、この半荘のハイライトはこの人のアガリか。
手塚の我慢がついに昇華。

一万一万二万三万四万五万五万六万六万七万七万八万九万  ロン一万

高めの24,000。
3連勝が見えていた優木が放銃者。

100

宮内13,500 手塚52,300 朝倉40,400 優木13,800
オーラス、実はこの半荘はこれで終わらない。
優木メンピンドラ1の先制リーチ。

朝倉

五万六万三索三索四索四索四索五索四筒四筒四筒六筒六筒六筒  ドラ六筒

解説席もボルテージは最高潮に達する。
跳満ツモで朝倉はトップ。現在のポイント状況ではトップが欲しい。
しかし、朝倉の選択は三暗刻を崩す打三索ヤミテン。
次巡、八索ツモ。

三暗刻を崩してまで切らなかった五索の筋牌。
ここで朝倉は小考。モニターからは悩む彼女の表情。

100

そして意を決して八索をツモ切りリーチ。
一発というおまけつきで四万を手繰り寄せ3,000・6,000。
手塚は1回戦同様、朝倉のツモアガリにより、そして3回戦連続のオーラスの着順ダウン。
そして優木は4着。
トータルポイント天地逆様の結果となる3回戦だった。

3回戦成績
朝倉+38.4P  手塚+24.3P  宮内▲24.5P  優木▲38.2P

3回戦終了時
優木+14.9P  手塚+10.3P  朝倉▲1.2P  宮内▲24.0P

3回戦が始まる前は90ポイントを超えていたが、4回戦開始時には上から下まで38.9ポイントの接戦。
ちなみにBルールのポイントは30,000点持ち30,000点返しのオカがなく順位点が、
1着+15P、2着+5P、3着▲5P、4着▲15Pということはトップラスで30P変わり、後は点差。
つまり現時点で38.9ポイントしかないということはほぼ差がなくなったに等しい。

この4回戦の結果が、最終5回戦目の戦い方を大きく左右される。

朝倉の勢いはこの4回戦目も止まることなく2連勝。
トータルトップまで突き抜けてしまった。

4回戦成績
朝倉+21.9P  宮内+5.6P  優木▲8.9P  手塚▲20.6P (供託+2.0P)

4回戦終了時
朝倉+20.7P  優木+6.0P  手塚▲10.3P  宮内▲18.4P (供託+2.0P)

 

最終戦
起家から(優木・宮内・朝倉・手塚)

ここで条件のおさらい。
上位2名が勝ち上がりということで現在のターゲットは優木。
朝倉、優木は2着以内でほぼ通過。
手塚、宮内はトップを取ればほぼ通過。
ただし今回、1位から4位までの差が39.1ポイントと大接戦。
例えば、宮内35,000点のトップで朝倉25,800点の4着で逆転してしまうほどの僅差。
素点よりも着順勝負に近い。
最終戦はターゲット者との点差を常に意識した展開になりそうだ。

東1局、北家、手塚6巡目リーチ

四万四万四万五万六万七万七索九索一筒一筒三筒四筒五筒  リーチ  ドラ八索

東家、優木7巡目追いかけリーチ

三万三万三万五万五万五万五索六索六索七索八索二筒二筒   リーチ

4枚目のドラの八索が朝倉の手に吸い込まれアガリの可能性が薄くなった手塚。
視聴者の手塚ファン、そしてドラの所在を知らぬ本人も親の追いかけリーチに肝を冷やしたに違いない。

この2件リーチに勝負牌を切り出すことなく朝倉の切った四筒にポンテンをかけた宮内。

二万二万三索四索五索六索八索六筒七筒八筒  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き

すると、すぐに宮内から下がった四索ツモで大きな4,000オール。
優木はトータルトップに立ちターゲットから外れたことで、選択肢が一気に増える。
捌いてもよし、オリてもよし、手作りの制約もなし、ほぼ決勝進出当確といえる。

助かったのは直撃を免れた手塚。
朝倉は自分が標的になってしまい、今後の戦いは避けられない。

東2局、ドラ七筒
手塚は一通、三色、の両天秤に構え手順どおりに出ていったリーチ宣言牌の九筒で優木に5200の放銃。
このとき優木は2フーロしており九筒はドラ跨ぎ。
後がない宮内の親番ということを考えれば、優木に任せるのも作戦のひとつかもしれないし、勝負所と捉えるのも間違いとはいえない。
ただ5,200放銃という結果は残った。

東3局、失点せずに親が流れた北家宮内がリーチ。

二万三万四万五万六万七万七万七万二筒三筒四筒中中  リーチ  ツモ一万  ドラ七筒  裏六万

1,000・2,000。

東4局は優木が朝倉から1,000点の早アガリ。
南1局は宮内の1人テンパイ。

そして点棒は以下。
優木47,800 宮内31,000 朝倉21,000 手塚19,200 供託1,000

順位点まで入れると
優木+32.8P  宮内+6.0P  朝倉▲14.0P  手塚▲25.8P

トータルポイントは
優木+38.8P  宮内▲12.4P  朝倉+6.7P  手塚▲36.1P

南2局から競り3名の親が順番に回ってくる。

南2局1本場、宮内は最後の親番10巡目

三万五万六万七万八万六索六索七索八索九索七筒八筒九筒  ツモ四万  ドラ東

手なりの女王返上フリテンリーチ。一撃で決めにいく。
この親のリーチ、優木は向かってこないのは予測出来る。
ただし、朝倉と手塚は仮にここで放銃したとしても親番が残っている。
勝負手ならば向かってくる公算が高い。その局面でのこの選択はなかなか出来ない。
感服も束の間、手塚、ドラドラで追いかけリーチ。
もし宮内の放銃で決着をすれば脱落必至。
手に汗握る対決は流局。

2本場、宮内2,000は2,600を手塚から。

そして、運命の3本場、
宮内2巡目リーチ。

四万五万七万七万三索三索三索一筒一筒一筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ九万

そして4巡目に一筒を暗カン。新ドラ七索

ここで手塚の手牌

五万六万八万九万二索四索六索七索八索八索二筒三筒七筒  ツモ南  ドラ九万七索

ここで南をツモ切っていると、導かれるように

五万六万七万八万九万五索六索七索八索八索八索二筒三筒四筒

このテンパイを取れた可能性が高い。
ドラが九万なので六万九万待ちのノベタンか、二索が通っているので八索切り勝負となりそうである。
後者を選べれば、跳満のツモアガリ。
足らればは勝負事ではご法度だが、心の声がつぶやく。
宮内のリーチがあと数巡遅ければ。と。

アガリ逃し後、手塚は追いかけリーチ。

四万五万六万七万八万九万五索六索七索八索八索八索南  リーチ

しかしお決まりのように次は宮内のアガリ番。
100

 

四万五万七万七万三索三索三索七筒八筒九筒  暗カン牌の背一筒 上向き一筒 上向き牌の背  リーチ  ツモ三万  ドラ九万七索  裏七万七筒

南3局、南4局、朝倉、手塚に反撃する力は残っていなかった。

最終戦成績
宮内+34.3P  優木+21.2P  朝倉▲20.3P  手塚▲35.2P

最終戦終了時
優木+27.2P  宮内+15.9P  朝倉+0.4P  手塚▲45.5P  (供託+2.0P)

決勝進出
1位通過 優木美智  2位通過 宮内こずえ

プロクイーン決定戦 レポート/第12期プロクイーン決定戦 ベスト8A卓レポート 編集部

勝負に拘った天衣無縫が舞い踊ってから1年。
第11期プロクイーン二階堂瑠美の待つ決定戦まで後1つ。
第12期プロクイーンベスト8A卓。
半荘5回戦を連盟Bルール(一発裏ドラあり)で戦い勝ち上がり者は上位2名。
100
 
宮内こずえ(日本プロ麻雀連盟18期)
テレビ対局の実績充分も、タイトル戦の決勝経験は未だゼロ。
「今年プロクイーンになるわ。」
これは予選が始まるよりもだいぶ前の彼女自身のことば。
その間に女流桜花Aリーグに返り咲き、プロクイーンも初めてのベスト8進出。
注目せざるをえない。
手塚紗掬(日本プロ麻雀連盟28期後)
昨年、王位戦、プロクイーンと連続で決勝に進出。
共に5位と悔しい負け方をしただけにもう一度あの舞台に戻りたいはず。
実績を残しつつあるネクストブレイク筆頭。
優木美智(日本プロ麻雀連盟21期)
第1期女流桜花。第2期女流桜花決定戦以来、決勝戦には残っていないが久しぶりのチャンス。
節目のプロ生活10年目に自らの手で花を添えたい。
朝倉ゆかり(日本プロ麻雀協会3期)
第7・8期女流雀王。
5年前の第18期マスターズの決勝にも残り
Bルール(一発裏ドラあり)のプロクイーンでは一歩リードか。
 
1回戦
起家から(朝倉・優木・手塚・宮内)
まず先手を取ったのは優木。
300・500のツモアガリで親番を持ってくると2,600オール。
このまま勢いに乗るかと思われたが朝倉が交わす。
東3局、西家・宮内がリーチ。
一万二万三万三万四万五万六万六万一筒二筒三筒四筒五筒  リーチ  ドラ五筒
そのリーチを受けた北家・朝倉
一万一万二万三万五万五万七万七万八万八万八万九万二索六索
このチャンス手にアガリはないとみたかあっさり手終い。
冷静ではある。
東4局1本場
優木
三万四万五万七万八万九万六索七索八索四筒四筒六筒七筒  リーチ  ドラ一万
Bルールという理由からか6巡目の即リーチ。
六万が捨て牌に落ちてしまったが結果は成功。
初戦の緊張から来るものなのか立ち向かうものは1人もなし。
流局後に開かれた手牌に、優木含め4名は何を思う。
「初戦は大事に行きたいところだが、初戦だからこそ勝負。」
解説の滝沢がぼそりと一言。
南2局、親の優木、この半荘の決まり手
七万九万九万五索六索七索三筒三筒四筒六筒七筒発発  ツモ五万  ドラ発
ドラ2枚のチャンス手に三色まで見えるツモ五万
優木の選択はツモ切り。
最終形は
九万九万九万五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒発発  リーチ  ツモ二筒  ドラ発
4,000オール。
100
対称的に手塚のチャンス手。
二万三万四万六万七万八万四索五索七索七索五筒六筒七筒  リーチ  ドラ六筒
実らず。
迎えた親番では、優木の先制リーチ、宮内の追いかけリーチに挟まれ宮内に5,200放銃。
七万七万三索四索五索六索七索八索一筒二筒三筒南南  リーチ  ロン南
オーラスでは朝倉が500・1,000のツモアガリで100点差の4着になってしまった。
1回戦成績
優木+32.9P  宮内+4.6P  朝倉▲13.7P  手塚▲23.8P
 
2回戦
起家から(朝倉・手塚・優木・宮内)
東2局、西家・優木
一索三索五索七索八索九索九索二筒三筒四筒四筒五筒六筒  ツモ九万  ドラ九万
優木は捨て牌を一睨みして五索切りのカン二索固定。
ドラ単騎を最終形に想定するならば九索切り。
捌き手にしたいならドラのツモ切りか。
構想通りドラを重ねリーチ。
朝倉から5,200。
朝倉も負けていない。
東3局
六万七万八万四索六索四筒五筒六筒七筒七筒発発発  ツモ五索  ドラ発
2,000・4,000。
南3局、親番の優木またもチャンス手
一万一万四索五索六索六索八索六筒七筒八筒西西西  リーチ  ドラ西
しかし宮内も戦う。
六万六万六万二索三索三索四索四索二筒二筒五筒五筒五筒
そして手塚も参加。
一万一万一索二索三索五索六索七索七索五筒六筒六筒七筒
朝倉二索で宮内に2,600の放銃。
オーラス持ち点
朝倉22,100 手塚34,800 優木32,200 宮内30,900
4着目の朝倉からリーチ。
二万六万七万八万一索一索一索二索三索四索四筒五筒六筒  リーチ  ドラ二万
朝倉のリーチに打点が伴っているのは3者共通の見解。
ツモられれば4着の宮内。ツモられても満貫以下なら連帯の、優木、手塚。
しかしここで立ち向かったのは優木。
二万三万九万九万二索三索四索六索七索七索八索八索九索
しかもこの時一万は4枚切れ。
5,200以上を打てば4着になるにも関わらず勝負。
その動向を見て宮内、手塚は引く。
決着はすぐに着いた。
朝倉から出アガリ。
優木が2連勝。手塚は又してもオーラスで着順を落とす。
2回戦成績
優木+20.2P  手塚+9.8P  宮内▲4.1P  朝倉▲25.9P
2回戦終了時
優木+53.1P  宮内+0.5P  手塚▲14.0P  朝倉▲39.6P
 
3回戦
起家から(宮内・手塚・朝倉・優木)
上から下まで90ポイントを超えた。
優木はここでポイントの上積みが出来るようなら決勝がほぼ確定する。
そして朝倉はまったく逆の立場といえる。
東1局、優木1人テンパイ。
東2局、宮内リーチ。宣言牌はドラの六索
一万一万五万五万六万七万七万一索二索三索七筒八筒九筒  リーチ
これも宮内の1人テンパイ。
ここで滝沢がまたぼそり。
「行かざるを得ない時に行くんじゃ弱い。」
東3局、ついに優木がつかまる。
手塚
二索二索四索五索六索六索七索八索六筒七筒  チー七万 左向き六万 上向き八万 上向き  ロン五筒  ドラ六索
3,900。
東4局、朝倉
三万四万五万四索五索二筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒七筒  リーチ  ロン三索  ドラ一万  裏二筒
手塚
二万三万四万五万七万八万八万八万北北白白白
しかし放銃者は宮内。
一万一万五万六万七万八万九万三索五索六索六索二筒三筒四筒  打三索
滝沢の声が聞こえたかのように少しずつ斬り合いが増えてきた。
100
南2局、この半荘のハイライトはこの人のアガリか。
手塚の我慢がついに昇華。
一万一万二万三万四万五万五万六万六万七万七万八万九万  ロン一万
高めの24,000。
3連勝が見えていた優木が放銃者。
100
宮内13,500 手塚52,300 朝倉40,400 優木13,800
オーラス、実はこの半荘はこれで終わらない。
優木メンピンドラ1の先制リーチ。
朝倉
五万六万三索三索四索四索四索五索四筒四筒四筒六筒六筒六筒  ドラ六筒
解説席もボルテージは最高潮に達する。
跳満ツモで朝倉はトップ。現在のポイント状況ではトップが欲しい。
しかし、朝倉の選択は三暗刻を崩す打三索ヤミテン。
次巡、八索ツモ。
三暗刻を崩してまで切らなかった五索の筋牌。
ここで朝倉は小考。モニターからは悩む彼女の表情。
100
そして意を決して八索をツモ切りリーチ。
一発というおまけつきで四万を手繰り寄せ3,000・6,000。
手塚は1回戦同様、朝倉のツモアガリにより、そして3回戦連続のオーラスの着順ダウン。
そして優木は4着。
トータルポイント天地逆様の結果となる3回戦だった。
3回戦成績
朝倉+38.4P  手塚+24.3P  宮内▲24.5P  優木▲38.2P
3回戦終了時
優木+14.9P  手塚+10.3P  朝倉▲1.2P  宮内▲24.0P
3回戦が始まる前は90ポイントを超えていたが、4回戦開始時には上から下まで38.9ポイントの接戦。
ちなみにBルールのポイントは30,000点持ち30,000点返しのオカがなく順位点が、
1着+15P、2着+5P、3着▲5P、4着▲15Pということはトップラスで30P変わり、後は点差。
つまり現時点で38.9ポイントしかないということはほぼ差がなくなったに等しい。
この4回戦の結果が、最終5回戦目の戦い方を大きく左右される。
朝倉の勢いはこの4回戦目も止まることなく2連勝。
トータルトップまで突き抜けてしまった。
4回戦成績
朝倉+21.9P  宮内+5.6P  優木▲8.9P  手塚▲20.6P (供託+2.0P)
4回戦終了時
朝倉+20.7P  優木+6.0P  手塚▲10.3P  宮内▲18.4P (供託+2.0P)
 
最終戦
起家から(優木・宮内・朝倉・手塚)
ここで条件のおさらい。
上位2名が勝ち上がりということで現在のターゲットは優木。
朝倉、優木は2着以内でほぼ通過。
手塚、宮内はトップを取ればほぼ通過。
ただし今回、1位から4位までの差が39.1ポイントと大接戦。
例えば、宮内35,000点のトップで朝倉25,800点の4着で逆転してしまうほどの僅差。
素点よりも着順勝負に近い。
最終戦はターゲット者との点差を常に意識した展開になりそうだ。
東1局、北家、手塚6巡目リーチ
四万四万四万五万六万七万七索九索一筒一筒三筒四筒五筒  リーチ  ドラ八索
東家、優木7巡目追いかけリーチ
三万三万三万五万五万五万五索六索六索七索八索二筒二筒   リーチ
4枚目のドラの八索が朝倉の手に吸い込まれアガリの可能性が薄くなった手塚。
視聴者の手塚ファン、そしてドラの所在を知らぬ本人も親の追いかけリーチに肝を冷やしたに違いない。
この2件リーチに勝負牌を切り出すことなく朝倉の切った四筒にポンテンをかけた宮内。
二万二万三索四索五索六索八索六筒七筒八筒  ポン四筒 上向き四筒 上向き四筒 上向き
すると、すぐに宮内から下がった四索ツモで大きな4,000オール。
優木はトータルトップに立ちターゲットから外れたことで、選択肢が一気に増える。
捌いてもよし、オリてもよし、手作りの制約もなし、ほぼ決勝進出当確といえる。
助かったのは直撃を免れた手塚。
朝倉は自分が標的になってしまい、今後の戦いは避けられない。
東2局、ドラ七筒
手塚は一通、三色、の両天秤に構え手順どおりに出ていったリーチ宣言牌の九筒で優木に5200の放銃。
このとき優木は2フーロしており九筒はドラ跨ぎ。
後がない宮内の親番ということを考えれば、優木に任せるのも作戦のひとつかもしれないし、勝負所と捉えるのも間違いとはいえない。
ただ5,200放銃という結果は残った。
東3局、失点せずに親が流れた北家宮内がリーチ。
二万三万四万五万六万七万七万七万二筒三筒四筒中中  リーチ  ツモ一万  ドラ七筒  裏六万
1,000・2,000。
東4局は優木が朝倉から1,000点の早アガリ。
南1局は宮内の1人テンパイ。
そして点棒は以下。
優木47,800 宮内31,000 朝倉21,000 手塚19,200 供託1,000
順位点まで入れると
優木+32.8P  宮内+6.0P  朝倉▲14.0P  手塚▲25.8P
トータルポイントは
優木+38.8P  宮内▲12.4P  朝倉+6.7P  手塚▲36.1P
南2局から競り3名の親が順番に回ってくる。
南2局1本場、宮内は最後の親番10巡目
三万五万六万七万八万六索六索七索八索九索七筒八筒九筒  ツモ四万  ドラ東
手なりの女王返上フリテンリーチ。一撃で決めにいく。
この親のリーチ、優木は向かってこないのは予測出来る。
ただし、朝倉と手塚は仮にここで放銃したとしても親番が残っている。
勝負手ならば向かってくる公算が高い。その局面でのこの選択はなかなか出来ない。
感服も束の間、手塚、ドラドラで追いかけリーチ。
もし宮内の放銃で決着をすれば脱落必至。
手に汗握る対決は流局。
2本場、宮内2,000は2,600を手塚から。
そして、運命の3本場、
宮内2巡目リーチ。
四万五万七万七万三索三索三索一筒一筒一筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ九万
そして4巡目に一筒を暗カン。新ドラ七索
ここで手塚の手牌
五万六万八万九万二索四索六索七索八索八索二筒三筒七筒  ツモ南  ドラ九万七索
ここで南をツモ切っていると、導かれるように
五万六万七万八万九万五索六索七索八索八索八索二筒三筒四筒
このテンパイを取れた可能性が高い。
ドラが九万なので六万九万待ちのノベタンか、二索が通っているので八索切り勝負となりそうである。
後者を選べれば、跳満のツモアガリ。
足らればは勝負事ではご法度だが、心の声がつぶやく。
宮内のリーチがあと数巡遅ければ。と。
アガリ逃し後、手塚は追いかけリーチ。
四万五万六万七万八万九万五索六索七索八索八索八索南  リーチ
しかしお決まりのように次は宮内のアガリ番。
100
 
四万五万七万七万三索三索三索七筒八筒九筒  暗カン牌の背一筒 上向き一筒 上向き牌の背  リーチ  ツモ三万  ドラ九万七索  裏七万七筒
南3局、南4局、朝倉、手塚に反撃する力は残っていなかった。
最終戦成績
宮内+34.3P  優木+21.2P  朝倉▲20.3P  手塚▲35.2P
最終戦終了時
優木+27.2P  宮内+15.9P  朝倉+0.4P  手塚▲45.5P  (供託+2.0P)
決勝進出
1位通過 優木美智  2位通過 宮内こずえ

第40期王位戦A級本戦レポート  小川 尚哉

1.2P及ばず次点で敗退となってしまったA級プロ予選
(私のいた会場は他の会場より通過ボーダーが低かったため補欠も諦めていた…)
から2日後、編集部からの着信が!

あれ?もしかして補欠の電話か?と期待して電話に出たが、あっけなくその期待は裏切られた。

「小川君予選負けたんでしょ?レポートやってくれない?」
「…はい。やらせていただきます…。」

11月22日、王位戦A級本選当日。
会場に着くと、編集部からカメラを渡された。
…??

レポートって自分で写真撮ったりするんだっけ …?
しかも、カメラなんか触ったこともない僕みたいなド素人が、ちゃんとした写真を撮れるのだろうか…?

不安だらけだが、引き下がる訳にもいかず、慣れないながらも(一部の選手の方にはご迷惑をお掛けしたかもしれません。)
戦場カメラマンとして活躍!?
選手の皆様、どうか、変な写真ばっかりでも、怒らないで下さい。

このA級本戦は、各地で開催された予選とA級予選を勝ち上がった者にシード選手を加えた220名によって行われた。
4回戦終了時にマイナスの者は敗退。プラスの者で5回戦目を行い、上位56名が翌日のA級決勝に駒を進める。

日本プロ麻雀連盟Aルールを採用。
補欠1番手の山脇千文美プロと、2番手の澤村明日華プロが出場可能となった。(うらやましい…。)
ちなみに3番手の犬見武史プロは出場できず。(かわいそう…。)

4つの会場に分かれ、対局が開始された。

4回戦を終え、
小島武夫、伊藤優孝、二階堂瑠美、瀬戸熊直樹、和久津晶、優木美智
佐々木寿人、安田麻里菜、藤原隆弘、白鳥翔、柴田弘幸、紺野真太郎
ガース、吉田幸雄、河井保国……らの有名プロが敗退。

100

小島武夫

100

伊藤優孝

100

藤原隆弘

100

瀬戸熊直樹

100

佐々木寿人

100

柴田弘幸

100

紺野真太郎

100

白鳥翔

100

吉田幸雄

100

ガース

100

河井保国

100

優木美智

100

二階堂瑠美

100

和久津晶

100

安田麻里菜

4回戦を終えてのボーダーが+22.7P。
勝ち上がるためには30P以上は必要か。
各々の想いが入り交じった最終戦が開始された。

全5回戦を終え、最終的なボーダーが31.1P。

沢崎誠、魚谷侑未、ともたけ雅晴、望月雅継、四柳弘樹、内川幸太郎
黒沢咲、勝又健志、山田浩之、小車祥、村上淳
…らの有名プロ達もここで敗退となった。

100

沢崎誠

100

ともたけ雅晴

100

望月雅継

100

勝又健志

100

山田浩之

100

内川幸太郎

100

四柳弘樹

100

小車祥

100

村上淳

100

黒沢咲

100

魚谷侑未

1位は、田中史孝プロ、
ベストアマには串原逸人さんが輝いた。

勝ち上がり者(敬称略、通過順)

[田中史孝、串原逸人、石渡正志、安村浩司、仲田加南、金子貴行、上村慎太郎、明石定家、
稲岡ミカ、清原継光、久保智央、矢島亨、生井俊介、桶本篤史、前原雄大、太田昌樹、前田直哉、
石田智成、菅原千瑛、高橋信夫、小原健史、太田優介、藍島翔、木村博、東隆哉、真光祐尚、
竹内仁、海老沢稔、三田不二夫、山田学武、伊藤鉄也、福島直次朗、大野彩乃、西田修、石井一馬、
有田将之、谷岡育夫、古川孝次、五十嵐毅、近藤久春、小西隆之、猿川真寿、鍛治田良一、齋藤豪、
西島一彦、吉田知弘、日向杏介、赤司美奈子、東谷達矢、老月貴紀、葛山英樹、五十嵐大真、吉田直、
嶋村泰人、海谷善之、浜上文吾]

明日のA級決勝は、今日の勝ち上がり者に加え、歴代王位、鳳凰位、昨年の決勝進出者などの72名が、
現王位である森下剛任の待つ準決勝への椅子をかけて戦います。
そして、準決勝の最終6回戦は、各卓連盟チャンネルにて生放送の予定です。
どうぞお楽しみに♪

王位戦 レポート/第40期王位戦A級本戦レポート  小川 尚哉

1.2P及ばず次点で敗退となってしまったA級プロ予選
(私のいた会場は他の会場より通過ボーダーが低かったため補欠も諦めていた…)
から2日後、編集部からの着信が!
あれ?もしかして補欠の電話か?と期待して電話に出たが、あっけなくその期待は裏切られた。
「小川君予選負けたんでしょ?レポートやってくれない?」
「…はい。やらせていただきます…。」
11月22日、王位戦A級本選当日。
会場に着くと、編集部からカメラを渡された。
…??
レポートって自分で写真撮ったりするんだっけ …?
しかも、カメラなんか触ったこともない僕みたいなド素人が、ちゃんとした写真を撮れるのだろうか…?
不安だらけだが、引き下がる訳にもいかず、慣れないながらも(一部の選手の方にはご迷惑をお掛けしたかもしれません。)
戦場カメラマンとして活躍!?
選手の皆様、どうか、変な写真ばっかりでも、怒らないで下さい。
このA級本戦は、各地で開催された予選とA級予選を勝ち上がった者にシード選手を加えた220名によって行われた。
4回戦終了時にマイナスの者は敗退。プラスの者で5回戦目を行い、上位56名が翌日のA級決勝に駒を進める。
日本プロ麻雀連盟Aルールを採用。
補欠1番手の山脇千文美プロと、2番手の澤村明日華プロが出場可能となった。(うらやましい…。)
ちなみに3番手の犬見武史プロは出場できず。(かわいそう…。)
4つの会場に分かれ、対局が開始された。
4回戦を終え、
小島武夫、伊藤優孝、二階堂瑠美、瀬戸熊直樹、和久津晶、優木美智
佐々木寿人、安田麻里菜、藤原隆弘、白鳥翔、柴田弘幸、紺野真太郎
ガース、吉田幸雄、河井保国……らの有名プロが敗退。

100

小島武夫

100

伊藤優孝

100

藤原隆弘

100

瀬戸熊直樹

100

佐々木寿人

100

柴田弘幸

100

紺野真太郎

100

白鳥翔

100

吉田幸雄

100

ガース

100

河井保国

100

優木美智

100

二階堂瑠美

100

和久津晶

100

安田麻里菜

4回戦を終えてのボーダーが+22.7P。
勝ち上がるためには30P以上は必要か。
各々の想いが入り交じった最終戦が開始された。
全5回戦を終え、最終的なボーダーが31.1P。
沢崎誠、魚谷侑未、ともたけ雅晴、望月雅継、四柳弘樹、内川幸太郎
黒沢咲、勝又健志、山田浩之、小車祥、村上淳
…らの有名プロ達もここで敗退となった。

100

沢崎誠

100

ともたけ雅晴

100

望月雅継

100

勝又健志

100

山田浩之

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内川幸太郎

100

四柳弘樹

100

小車祥

100

村上淳

100

黒沢咲

100

魚谷侑未

1位は、田中史孝プロ、
ベストアマには串原逸人さんが輝いた。
勝ち上がり者(敬称略、通過順)
[田中史孝、串原逸人、石渡正志、安村浩司、仲田加南、金子貴行、上村慎太郎、明石定家、
稲岡ミカ、清原継光、久保智央、矢島亨、生井俊介、桶本篤史、前原雄大、太田昌樹、前田直哉、
石田智成、菅原千瑛、高橋信夫、小原健史、太田優介、藍島翔、木村博、東隆哉、真光祐尚、
竹内仁、海老沢稔、三田不二夫、山田学武、伊藤鉄也、福島直次朗、大野彩乃、西田修、石井一馬、
有田将之、谷岡育夫、古川孝次、五十嵐毅、近藤久春、小西隆之、猿川真寿、鍛治田良一、齋藤豪、
西島一彦、吉田知弘、日向杏介、赤司美奈子、東谷達矢、老月貴紀、葛山英樹、五十嵐大真、吉田直、
嶋村泰人、海谷善之、浜上文吾]
明日のA級決勝は、今日の勝ち上がり者に加え、歴代王位、鳳凰位、昨年の決勝進出者などの72名が、
現王位である森下剛任の待つ準決勝への椅子をかけて戦います。
そして、準決勝の最終6回戦は、各卓連盟チャンネルにて生放送の予定です。
どうぞお楽しみに♪

第24期中部プロリーグ 第4節レポート

Aリーグ:長谷川弘

街行く人の装いも徐々に冬支度に入りつつあるようだ。
第24期中部プロリーグも、はや第4節。
季節の移ろいと時間の経過のなんと早いことか。

第4節を終了して規定対局数の大半が消化された。大きく劣勢に立たされた者にとって、上位入賞の可能性は困難を帯びてさらに実現から遠ざかった。
もちろん現在の累計スコアはかりそめのものだ。外見上どんなに優位に見えようとも、最終的な結果にたどり着くまで、成績に表わされる数字は誰にとっても常に不安定で脆弱だ。
些細なミスが致命的な結果に繋がりかねないのが麻雀のゲーム性の一面である。
したがって、どんな立場に立たされた者であろうと最終節まで気を抜くことは許されないだろう。

これまで開戦時に留意すべきこと、また戦略上の攻守について数名に話を伺ったが、今回は麻雀における“ ミス ”に焦点を当ててみたい。
話を伺った各者の考え方は以下の通りだ。

掛水「自分の不注意、集中力の欠如によって、各対局者の態勢の違いに合わせた行動がとれなかったときはミスをしたと感じます。自分自身にとって重要な情報をとらえきれずに、本来ケアすべきところをケアできなかったとき、または修正できたはずの点に気付かずに成すべきことができなかったときは、自らを苦境に追い込んでしまったなと感じます。」

寺戸「孤立牌の処理順、フーロ等、自分の選択した行為が他家にどのような影響を与えたかに特に注視しています。自分の選択によって他家に有利な結果を与えてしまったときはミスをしたと感じます。明らかなアガリ逃しが確定しない限り、メンツ選択のエラーはミスとは捉えていません。麻雀は必ずミスをするゲームですが、いかにミスを減らすかが好成績につながる最短の方策と考えています。」

土岐「牌効率より押し引きの判断を誤った場合をミスと捉えています。たとえ牌効率を考慮しての打牌選択が結果に繋がらなくても、その点は憂慮しないように心掛けています。毎局テーマを決めて臨みますが、不用意な放銃など、それに合わせた行動がとれず、意にそぐわない結果を生んでしまったときはミスをしたと感じます。」

麻雀は常に不可視なものを相手に戦うゲームだ。
牌山に眠る牌、相手の手牌や心理、運否天賦、確実なものなど何も存在しないといつも心に留めておかなければならない。
いくら思慮深く構えようと、誰にでもミスはそこにつきまとう。
寺戸プロの言う「麻雀はミスの少ない者が勝つ。」という捉え方は1つの大きな真理であろう。
喉元を過ぎれば熱さを忘れるのが人間だ。しかし、その苦い経験までも忘れてしまっては顕著な成長なぞ望めるはずもない。
小手先の策に溺れることなく、些細な過ちをも許容しないという強い精神力を心に宿すことが何より肝要ではないだろうか。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 寺戸 孝志 36.7 11.1 57.5 44.2 149.5
2 森下 剛任 8.0 15.1 82.8 14.0 119.9
3 樋口 新 7.1 57.3 41.1 ▲ 38.7 66.8
4 日下 健司 ▲ 5.8 9.6 13.5 44.6 61.9
5 佐藤 あいり 10.5 13.7 ▲ 32.0 38.4 30.6
6 杉村 泰治 43.4 ▲ 45.3 2.4 28.1 28.6
7 太田 充 15.5 8.2 22.7 ▲ 19.7 26.7
8 櫛田 利太 ▲ 12.4 ▲ 34.4 29.7 27.5 10.4
9 伊藤 鉄也 7.2 9.1 ▲ 9.3 ▲ 34.0 ▲ 27.0
10 掛水 洋徳 ▲ 41.7 13.3 ▲ 13.1 14.0 ▲ 27.5
11 村瀬 寛光 23.9 9.3 ▲ 43.8 ▲ 18.4 ▲ 29.0
12 三戸 亮祐 46.9 ▲ 27.7 ▲ 39.1 ▲ 9.3 ▲ 29.2
13 土岐 雄太 ▲ 47.5 26.6 ▲ 4.5 ▲ 37.8 ▲ 63.2
14 毛受 俊 ▲ 41.4 8.9 ▲ 39.2 ▲ 16.9 ▲ 88.6
15 杉浦 貴紀 43.1 ▲ 31.5 ▲ 89.3 ▲ 16.6 ▲ 94.3
16 長谷川 弘 ▲ 94.5 ▲ 44.3 0.6 ▲ 20.4 ▲ 158.6

 

 

Bリーグ:山神達也

第4節は、最終節に自分がどう立ち回り、リーグ戦最後の1半荘をどの位置、ポイントで迎えるようにするかという目標を決定する、非常に重要な節目であると思う。

中部プロリーグ第4節、各々の目標を持った選手たちの顔つきはこれまでよりも引き締まって見えた。
私自身も前節までで首位、この第4節さえ乗り切れば昇級への道が一気に開けると思っているので、自然と気合も入るというものである。

ではその結果はどうであったか。
一言でまとめると、「牛尾以外の上位陣が崩れて2位争いが混戦になった。」である。
前節終了時、4位までにいた山神・越川・安藤が今節は40P近いマイナスとしたため、葛山・中西・原田・朝岡の4名が一気に昇級争いに参加する展開となった。

首位の牛尾が最終節で崩れることがなければ、7名で2位の座ひとつを争う熾烈な展開となるだろう。
渦中にいる私は、最終節の最後の半荘が終わるまで全く気を抜くことが出来ない。

私は▲42.5Pと、ポイントを大きく減らしてしまった。
鮮明に覚えているのは対局が開始され、ほどなくして聞こえてきた「2,000・4,000」という別卓の牛尾の声。
自分の麻雀に集中しなければならないのに、意識してしまった。
自分の卓内の事でならまだしも、卓外の事で動揺し、焦ってしまっていては勝てるはずもない。

内容を振り返ると、私の着順は4441であった。
3回戦を終了した時点でのその日のポイントは▲70P近く。
自分の中では、しなくても良いと思う8,000点の放銃を2回もしている印象であった。
半荘3回で無駄な放銃を2回もしていれば、当然浮きにまわれるはずが無い。
4回戦目は自分に手が入りアガリに恵まれ、トップを取り、なんとかギリギリ踏みとどまった。

最後になるが、次は最終節。泣いても笑っても今期はあと半荘4回で終わりである。
熾烈な昇級争いになるだろうが、勝ちに行く意志を最後まで貫きたい。
私は最終節、また卓に着くのが楽しみである。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 牛尾 信之 89.8 15.8 12.3 8.0 125.9
2 山神 達也 27.5 52.3 40.1 ▲ 42.5 77.4
3 葛山 英樹 ▲ 11.8 34.6 26.9 1.9 51.6
4 中西 栄二 ▲ 4.7 21.9 ▲ 4.7 35.4 47.9
5 越川 清一 59.6 29.8 ▲ 3.1 ▲ 41.7 44.6
6 安藤 大貴 31.6 ▲ 31.3 72.9 ▲ 34.9 38.3
7 原田 知彦 ▲ 24.4 ▲ 2.1 9.7 53.7 36.9
8 朝岡 祐 13.6 34.5 ▲ 6.2 ▲ 6.6 35.3
9 古川 孝次 2.6 2.5 5.4 ▲ 40.7 ▲ 30.2
10 中谷 彰吾 23.8 ▲ 35.8 ▲ 47.4 20.1 ▲ 39.3
11 菅野 直 ▲ 16.3 ▲ 7.1 ▲ 39.3 13.5 ▲ 49.2
12 山本 拓哉 ▲ 87.7 ▲ 13.2 41.3 8.8 ▲ 50.8
13 鈴木 雄介 ▲ 57.6 3.5 9.4 ▲ 20.2 ▲ 64.9
14 大滝 聡 42.3 ▲ 66.0 ▲ 19.1 ▲ 22.3 ▲ 65.1
15 木村 東平 ▲ 48.8 ▲ 14.3 ▲ 37.8 26.3 ▲ 74.6
16 鈴木 基芳 ▲ 39.5 ▲ 25.1 ▲ 60.4 20.2 ▲ 104.8

 

 

Cリーグ:池沢麻奈美

秋も深まり、日増しに寒さが身にしみるようになりました。
今期も早いもので気づけば残り2節。最終節へ向けての最後の一歩を踏み出すこととなりました。
Cリーグでは昇級枠に入るまでには現在3位である河合の101.2Pがボーダーラインとなっています。
今節は最終節を優位に迎えるために上位陣にとっては大事な1節です。より慎重な戦いが求められます。
私の現状は、昇級には厳しい位置にいるため今節は「少しでもプラスへ」と思い対局に臨みました。

私の対戦相手は鈴木(淳)(+39.4P)、加藤(+70.6P)、小野(+17.0P)、都築(+115.8P)の以上4名。
私以外は皆3節目までをトータルポイントをプラスで進めてきている。

私の親番から始まった1回戦目。
開局の親という事で勢いをつける為にも11巡目にドラ1の並びシャンポンの形でリーチ。

結果は、私の1人テンパイで流局。
アガれるという期待はしていなかったが、周りオリさせたという意味では十分だった。
そこから私は勝負手をアガりきる事ができ、1回戦目はそれぞれが大きな手がぶつかり合ったが+33.7Pのトップで終えて一安心する事ができた。

2回戦目は拮抗した戦いが続き、その中でも鈴木(淳)がトップ、3回戦目、4回戦目は小野が好調な成績を収めた。
そして5回戦目の南2局、親番を迎えていた私は、6巡目ピンフのみの手をテンパイ。
親という事もあり先制リーチをかけたが、数巡後、手にした中をツモ切ると都築からロンの発声。
国士無双だった。

都築は見事このアガりで暫定首位に返り咲き、私はまた今節プラスだったポイントを全て吐き出し結局マイナスで終わってしまった。

全体の結果としては、小野が今節大きな加点をしトータル+97.8Pで一気に4位まで上り詰めた。
昇級ラインにいた上位3名は安定してそれぞれプラスで終えている。

全5節に渡るリーグ戦もいよいよ次で最終節。
昇級を目指す者はもちろん、私含め昇級には厳しい条件となってしまった者も、それぞれいい内容の麻雀が打てるように頑張りたいところです。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 都築 友和 102.0 ▲ 7.7 18.9 24.2 137.4
2 大高坂 松城 98.9 18.4 ▲ 1.5 10.4 126.2
3 河合 慎悟 56.4 75.8 ▲ 31.0 1.5 102.7
4 小野 雅峻 ▲ 25.8 28.6 14.2 80.8 97.8
5 大町 篤志 ▲ 15.2 48.3 48.2 ▲ 24.5 56.8
6 上田 利華 ▲ 18.0 ▲ 7.7 5.8 45.1 25.2
7 中山 千鶴 26.0 ▲ 47.4 66.7 ▲ 25.6 19.7
8 鈴木 淳 ▲ 41.8 41.3 39.9 ▲ 20.0 19.4
9 清水 哲也 ▲ 21.5 ▲ 2.8 ▲ 2.7 30.2 3.2
10 若松 正和 72.4 ▲ 150.0 4.9 71.4 ▲ 1.3
11 加藤 泰史 39.5 23.7 7.4 ▲ 74.0 ▲ 3.4
12 岡本 丈司 27.5 ▲ 10.1 ▲ 33.0 ▲ 19.1 ▲ 34.7
13 太田 峻也 14.1 ▲ 31.9 ▲ 28.4 ▲ 31.7 ▲ 77.9
14 斎藤 寛生 ▲ 71.0 ▲ 29.3 21.3 ▲ 7.3 ▲ 86.3
15 浅野 文雅 ▲ 37.9 ▲ 49.4 35.3 ▲ 41.2 ▲ 93.2
16 池沢 麻奈美 ▲ 78.4 19.9 ▲ 43.6 ▲ 11.0 ▲ 113.1
17 大西 義則 ▲ 44.7 ▲ 52.0 ▲ 9.9 ▲ 13.2 ▲ 119.8
18 角谷 和幸 ▲ 100.0 18.3 ▲ 51.5 ▲ 100.0 ▲ 233.2
19 家田 みゆき ▲ 83.5 ▲ 38.0 ▲ 62.0 ▲ 100.0 ▲ 283.5

中部プロリーグ レポート/第24期中部プロリーグ 第4節レポート

Aリーグ:長谷川弘
街行く人の装いも徐々に冬支度に入りつつあるようだ。
第24期中部プロリーグも、はや第4節。
季節の移ろいと時間の経過のなんと早いことか。
第4節を終了して規定対局数の大半が消化された。大きく劣勢に立たされた者にとって、上位入賞の可能性は困難を帯びてさらに実現から遠ざかった。
もちろん現在の累計スコアはかりそめのものだ。外見上どんなに優位に見えようとも、最終的な結果にたどり着くまで、成績に表わされる数字は誰にとっても常に不安定で脆弱だ。
些細なミスが致命的な結果に繋がりかねないのが麻雀のゲーム性の一面である。
したがって、どんな立場に立たされた者であろうと最終節まで気を抜くことは許されないだろう。
これまで開戦時に留意すべきこと、また戦略上の攻守について数名に話を伺ったが、今回は麻雀における“ ミス ”に焦点を当ててみたい。
話を伺った各者の考え方は以下の通りだ。
掛水「自分の不注意、集中力の欠如によって、各対局者の態勢の違いに合わせた行動がとれなかったときはミスをしたと感じます。自分自身にとって重要な情報をとらえきれずに、本来ケアすべきところをケアできなかったとき、または修正できたはずの点に気付かずに成すべきことができなかったときは、自らを苦境に追い込んでしまったなと感じます。」
寺戸「孤立牌の処理順、フーロ等、自分の選択した行為が他家にどのような影響を与えたかに特に注視しています。自分の選択によって他家に有利な結果を与えてしまったときはミスをしたと感じます。明らかなアガリ逃しが確定しない限り、メンツ選択のエラーはミスとは捉えていません。麻雀は必ずミスをするゲームですが、いかにミスを減らすかが好成績につながる最短の方策と考えています。」
土岐「牌効率より押し引きの判断を誤った場合をミスと捉えています。たとえ牌効率を考慮しての打牌選択が結果に繋がらなくても、その点は憂慮しないように心掛けています。毎局テーマを決めて臨みますが、不用意な放銃など、それに合わせた行動がとれず、意にそぐわない結果を生んでしまったときはミスをしたと感じます。」
麻雀は常に不可視なものを相手に戦うゲームだ。
牌山に眠る牌、相手の手牌や心理、運否天賦、確実なものなど何も存在しないといつも心に留めておかなければならない。
いくら思慮深く構えようと、誰にでもミスはそこにつきまとう。
寺戸プロの言う「麻雀はミスの少ない者が勝つ。」という捉え方は1つの大きな真理であろう。
喉元を過ぎれば熱さを忘れるのが人間だ。しかし、その苦い経験までも忘れてしまっては顕著な成長なぞ望めるはずもない。
小手先の策に溺れることなく、些細な過ちをも許容しないという強い精神力を心に宿すことが何より肝要ではないだろうか。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 寺戸 孝志 36.7 11.1 57.5 44.2 149.5
2 森下 剛任 8.0 15.1 82.8 14.0 119.9
3 樋口 新 7.1 57.3 41.1 ▲ 38.7 66.8
4 日下 健司 ▲ 5.8 9.6 13.5 44.6 61.9
5 佐藤 あいり 10.5 13.7 ▲ 32.0 38.4 30.6
6 杉村 泰治 43.4 ▲ 45.3 2.4 28.1 28.6
7 太田 充 15.5 8.2 22.7 ▲ 19.7 26.7
8 櫛田 利太 ▲ 12.4 ▲ 34.4 29.7 27.5 10.4
9 伊藤 鉄也 7.2 9.1 ▲ 9.3 ▲ 34.0 ▲ 27.0
10 掛水 洋徳 ▲ 41.7 13.3 ▲ 13.1 14.0 ▲ 27.5
11 村瀬 寛光 23.9 9.3 ▲ 43.8 ▲ 18.4 ▲ 29.0
12 三戸 亮祐 46.9 ▲ 27.7 ▲ 39.1 ▲ 9.3 ▲ 29.2
13 土岐 雄太 ▲ 47.5 26.6 ▲ 4.5 ▲ 37.8 ▲ 63.2
14 毛受 俊 ▲ 41.4 8.9 ▲ 39.2 ▲ 16.9 ▲ 88.6
15 杉浦 貴紀 43.1 ▲ 31.5 ▲ 89.3 ▲ 16.6 ▲ 94.3
16 長谷川 弘 ▲ 94.5 ▲ 44.3 0.6 ▲ 20.4 ▲ 158.6

 
 
Bリーグ:山神達也
第4節は、最終節に自分がどう立ち回り、リーグ戦最後の1半荘をどの位置、ポイントで迎えるようにするかという目標を決定する、非常に重要な節目であると思う。
中部プロリーグ第4節、各々の目標を持った選手たちの顔つきはこれまでよりも引き締まって見えた。
私自身も前節までで首位、この第4節さえ乗り切れば昇級への道が一気に開けると思っているので、自然と気合も入るというものである。
ではその結果はどうであったか。
一言でまとめると、「牛尾以外の上位陣が崩れて2位争いが混戦になった。」である。
前節終了時、4位までにいた山神・越川・安藤が今節は40P近いマイナスとしたため、葛山・中西・原田・朝岡の4名が一気に昇級争いに参加する展開となった。
首位の牛尾が最終節で崩れることがなければ、7名で2位の座ひとつを争う熾烈な展開となるだろう。
渦中にいる私は、最終節の最後の半荘が終わるまで全く気を抜くことが出来ない。
私は▲42.5Pと、ポイントを大きく減らしてしまった。
鮮明に覚えているのは対局が開始され、ほどなくして聞こえてきた「2,000・4,000」という別卓の牛尾の声。
自分の麻雀に集中しなければならないのに、意識してしまった。
自分の卓内の事でならまだしも、卓外の事で動揺し、焦ってしまっていては勝てるはずもない。
内容を振り返ると、私の着順は4441であった。
3回戦を終了した時点でのその日のポイントは▲70P近く。
自分の中では、しなくても良いと思う8,000点の放銃を2回もしている印象であった。
半荘3回で無駄な放銃を2回もしていれば、当然浮きにまわれるはずが無い。
4回戦目は自分に手が入りアガリに恵まれ、トップを取り、なんとかギリギリ踏みとどまった。
最後になるが、次は最終節。泣いても笑っても今期はあと半荘4回で終わりである。
熾烈な昇級争いになるだろうが、勝ちに行く意志を最後まで貫きたい。
私は最終節、また卓に着くのが楽しみである。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 牛尾 信之 89.8 15.8 12.3 8.0 125.9
2 山神 達也 27.5 52.3 40.1 ▲ 42.5 77.4
3 葛山 英樹 ▲ 11.8 34.6 26.9 1.9 51.6
4 中西 栄二 ▲ 4.7 21.9 ▲ 4.7 35.4 47.9
5 越川 清一 59.6 29.8 ▲ 3.1 ▲ 41.7 44.6
6 安藤 大貴 31.6 ▲ 31.3 72.9 ▲ 34.9 38.3
7 原田 知彦 ▲ 24.4 ▲ 2.1 9.7 53.7 36.9
8 朝岡 祐 13.6 34.5 ▲ 6.2 ▲ 6.6 35.3
9 古川 孝次 2.6 2.5 5.4 ▲ 40.7 ▲ 30.2
10 中谷 彰吾 23.8 ▲ 35.8 ▲ 47.4 20.1 ▲ 39.3
11 菅野 直 ▲ 16.3 ▲ 7.1 ▲ 39.3 13.5 ▲ 49.2
12 山本 拓哉 ▲ 87.7 ▲ 13.2 41.3 8.8 ▲ 50.8
13 鈴木 雄介 ▲ 57.6 3.5 9.4 ▲ 20.2 ▲ 64.9
14 大滝 聡 42.3 ▲ 66.0 ▲ 19.1 ▲ 22.3 ▲ 65.1
15 木村 東平 ▲ 48.8 ▲ 14.3 ▲ 37.8 26.3 ▲ 74.6
16 鈴木 基芳 ▲ 39.5 ▲ 25.1 ▲ 60.4 20.2 ▲ 104.8

 
 
Cリーグ:池沢麻奈美
秋も深まり、日増しに寒さが身にしみるようになりました。
今期も早いもので気づけば残り2節。最終節へ向けての最後の一歩を踏み出すこととなりました。
Cリーグでは昇級枠に入るまでには現在3位である河合の101.2Pがボーダーラインとなっています。
今節は最終節を優位に迎えるために上位陣にとっては大事な1節です。より慎重な戦いが求められます。
私の現状は、昇級には厳しい位置にいるため今節は「少しでもプラスへ」と思い対局に臨みました。
私の対戦相手は鈴木(淳)(+39.4P)、加藤(+70.6P)、小野(+17.0P)、都築(+115.8P)の以上4名。
私以外は皆3節目までをトータルポイントをプラスで進めてきている。
私の親番から始まった1回戦目。
開局の親という事で勢いをつける為にも11巡目にドラ1の並びシャンポンの形でリーチ。
結果は、私の1人テンパイで流局。
アガれるという期待はしていなかったが、周りオリさせたという意味では十分だった。
そこから私は勝負手をアガりきる事ができ、1回戦目はそれぞれが大きな手がぶつかり合ったが+33.7Pのトップで終えて一安心する事ができた。
2回戦目は拮抗した戦いが続き、その中でも鈴木(淳)がトップ、3回戦目、4回戦目は小野が好調な成績を収めた。
そして5回戦目の南2局、親番を迎えていた私は、6巡目ピンフのみの手をテンパイ。
親という事もあり先制リーチをかけたが、数巡後、手にした中をツモ切ると都築からロンの発声。
国士無双だった。
都築は見事このアガりで暫定首位に返り咲き、私はまた今節プラスだったポイントを全て吐き出し結局マイナスで終わってしまった。
全体の結果としては、小野が今節大きな加点をしトータル+97.8Pで一気に4位まで上り詰めた。
昇級ラインにいた上位3名は安定してそれぞれプラスで終えている。
全5節に渡るリーグ戦もいよいよ次で最終節。
昇級を目指す者はもちろん、私含め昇級には厳しい条件となってしまった者も、それぞれいい内容の麻雀が打てるように頑張りたいところです。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 都築 友和 102.0 ▲ 7.7 18.9 24.2 137.4
2 大高坂 松城 98.9 18.4 ▲ 1.5 10.4 126.2
3 河合 慎悟 56.4 75.8 ▲ 31.0 1.5 102.7
4 小野 雅峻 ▲ 25.8 28.6 14.2 80.8 97.8
5 大町 篤志 ▲ 15.2 48.3 48.2 ▲ 24.5 56.8
6 上田 利華 ▲ 18.0 ▲ 7.7 5.8 45.1 25.2
7 中山 千鶴 26.0 ▲ 47.4 66.7 ▲ 25.6 19.7
8 鈴木 淳 ▲ 41.8 41.3 39.9 ▲ 20.0 19.4
9 清水 哲也 ▲ 21.5 ▲ 2.8 ▲ 2.7 30.2 3.2
10 若松 正和 72.4 ▲ 150.0 4.9 71.4 ▲ 1.3
11 加藤 泰史 39.5 23.7 7.4 ▲ 74.0 ▲ 3.4
12 岡本 丈司 27.5 ▲ 10.1 ▲ 33.0 ▲ 19.1 ▲ 34.7
13 太田 峻也 14.1 ▲ 31.9 ▲ 28.4 ▲ 31.7 ▲ 77.9
14 斎藤 寛生 ▲ 71.0 ▲ 29.3 21.3 ▲ 7.3 ▲ 86.3
15 浅野 文雅 ▲ 37.9 ▲ 49.4 35.3 ▲ 41.2 ▲ 93.2
16 池沢 麻奈美 ▲ 78.4 19.9 ▲ 43.6 ▲ 11.0 ▲ 113.1
17 大西 義則 ▲ 44.7 ▲ 52.0 ▲ 9.9 ▲ 13.2 ▲ 119.8
18 角谷 和幸 ▲ 100.0 18.3 ▲ 51.5 ▲ 100.0 ▲ 233.2
19 家田 みゆき ▲ 83.5 ▲ 38.0 ▲ 62.0 ▲ 100.0 ▲ 283.5

第13期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第8節レポート

Aリーグレポート:辻本翔哉

A1卓:花岡、米川、仁科、勝間
A2卓:横山、辻本、上村、中川
A3卓:、藤川、貫上、佐々木、堀

秋も深まりリーグ戦も8節目。太閤位決定戦と降格争いの終盤戦です。

A1卓
勝間が+41.4Pと調子が良く、降格争いから一歩抜け出したようです。「
そして、仁科は7節終了時点で8位の▲13.0Pだったが、今節は▲56.4Pとダウンしました。
花岡と米川の上位陣は差が縮まり白熱した戦いが繰り広げられたようです。

A2卓
オーラス。親は中川で40,000点オーバーの2着目。南家は私辻本で8,600点のラス。
西家は上村で16,000点程度。北家は横山で50,000点オーバーのトップの状況です。
私からすれば、苦しく早く終わらせたい半荘。手配も悪く、七対子1シャンテンの状態で、親の中川からリーチがかかる。
それまでに、上村が西白を仕掛けてピンズのホンイツ狙いのようです。
私は中川のリーチの現物の六筒を切り、上村に振り込み8,000点を失いその半荘は終了しました。
中川が、リーチの数巡前に四筒三筒を通しており、上村もその後手変わりはなかった。
六筒はもう少し前の巡目で切られており、私はその六筒も通っているかと錯覚した。
七対子1シャンテンの状態で浮いていた牌は六万六筒七筒四索六万四索は中川に苦しく感じた。
対局後、現太閤位の中田が私の後ろで観戦していたらしく、
「あの六筒はないよ。」と言われました
六万は中川が九万を切っていて自分が四万を2枚持ちの状況で場に2枚出ているからそこまで危なくない。
七筒も数巡前に中川が四筒を切っているのでペンチャンまで考えにくい。
四索は中川に苦しいがあの場面で一番危険なのは六筒だよ。」と。
私も中田に言われその通りだと思った。その半荘は親の連荘が多く、長い戦いで集中力が欠けていた。
点差も広がり心のどこかに隙が生まれていた。
プロ雀士として戦っていく中で、私が最も改善していかなければならない事に気付かされた戦いだったように思います。

A3卓
佐々木が+57.7Pでトップ。これで降格争いから佐々木も抜け出した。
逆に、堀が▲46.6Pで苦しい状況になってきた。
藤川が順位の近い貫上との戦いを制し+31.3P、貫上は▲43.4Pとなった。
麻雀のタイトル戦は長い戦いになると1日中打つ事もある。
肉体的にも精神的にもプロ雀士としてもっと鍛えなければならないと改めて感じた今節であった。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 横山  毅 50.3 31.2 40.9 ▲ 18.4 48.1 ▲ 48.7 89.8 44.6 237.8
2 花岡 章生 43.0 ▲ 26.4 ▲ 82.5 12.9 ▲ 0.8 88.9 75.7 ▲ 18.1 92.7
3 米川 基紀 27.9 26.7 60.0 ▲ 2.3 3.1 ▲ 19.5 ▲ 36.5 33.1 92.5
4 中川 由佳梨 ▲ 13.4 38.0 ▲ 7.9 ▲ 24.5 ▲ 44.4 ▲ 3.1 130.7 15.0 90.4
5 藤川 議次 62.9 4.0 18.9 44.2 ▲ 41.5 ▲ 29.7 ▲ 32.8 31.3 57.3
6 辻本 翔哉 30.1 ▲ 6.8 13.2 ▲ 6.9 56.4 ▲ 37.1 ▲ 6.4 ▲ 0.6 41.9
7 貫上 洋志 ▲ 44.6 ▲ 15.6 ▲ 6.6 ▲ 31.3 29.6 133.4 ▲ 26.2 ▲ 43.4 ▲ 4.7
8 仁科健一郎 ▲ 79.2 ▲ 1.6 ▲ 4.4 34.8 ▲ 28.0 85.9 ▲ 20.5 ▲ 56.4 ▲ 69.4
9 佐々木 亮 ▲ 16.9 1.4 ▲ 40.2 ▲ 18.9 ▲ 18.0 ▲ 53.6 17.3 57.7 ▲ 71.2
10 勝間 伸生 ▲ 37.5 ▲ 56.3 ▲ 13.9 10.5 35.2 ▲ 7.9 ▲ 88.5 41.4 ▲ 117.0
11 上村 宜久 53.1 ▲ 34.5 42.2 ▲ 24.5 ▲ 65.0 ▲ 3.6 ▲ 63.1 ▲ 59.0 ▲ 154.4
12 堀  昭義 ▲ 75.7 39.9 ▲ 19.7 3.4 24.3 ▲ 106.0 ▲ 59.5 ▲ 46.6 ▲ 239.9

 

Bリーグレポート:宮田豊夢

リーグ戦も終盤戦を迎え、現在トップを走る原田の麻雀に注目してみていこうと思います。
B1卓(西原、坂本、原田、山本)
東3局1本場 親・原田

四万五万六万六索六索六索八索九索三筒三筒  ポン発発発  ドラ七索

この形でテンパイしているところで、南家の山本は3フーロ、北家の坂本からリーチが入って、一発でつかまされた牌は七万、どちらに対しても非常に厳しい牌である。
回すことも可能であるが、原田は小考ののち七万を勝負。
その直後に七索をツモりあげた。
実際の点数の1,400オール以上の価値がある、非常に強い印象を感じました。
そして、小差のトップのまま迎えた2度目の親。
南3局 親・原田

二万三万四万六万六万四索五索六筒七筒八筒  チー三索 左向き二索 上向き四索 上向き  ドラ七筒

ここで再び2着目の坂本からリーチが入る。
一発でつかまされた牌は、またしても危険牌の五索
トップ目で勝負するにはきつい局面という印象もあるが、追加点もほしい局面でもあります。
原田はここでシャボ待ちに受けかえる打4を選択。
この選択がまたしても成功を収め2,900のアガリとなる。
このリードを守りきり、現在リーグ戦首位の座を譲らない。
点数以上に強い印象を感じる親番でした。
今後のリーグ戦でさらなる活躍を期待したい。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 原田 保正 66.3 ▲ 8.7 39.5 17.1 48.9 15.1 36.8 ▲ 21.3 193.7
2 筒井 宏晶 19.7 55.9 27.5 3.0 ▲ 6.8 40.5 7.6 ▲ 8.6 138.8
3 西原 佳隆 83.2 ▲ 15.1 ▲ 12.4 ▲ 8.7 ▲ 12.1 22.6 39.7 21.4 118.6
4 山本 善嗣 12.0 ▲ 67.5 44.8 2.4 92.5 ▲ 39.9 44.9 ▲ 26.7 62.5
5 近野理智男 15.4 10.7 18.6 10.0 ▲ 40.5 ▲ 8.5 15.6 26.3 47.6
6 吉田 哲史 ▲ 98.2 27.7 ▲ 17.7 2.5 47.7 ▲ 4.0 62.2 20.1 40.3
7 森下 恭好 0.8 ▲ 24.9 ▲ 33.2 ▲ 20.4 87.5 76.1 ▲ 4.2 ▲ 73.5 8.2
8 宮田 豊夢 ▲ 18.4 7.2 43.5 13.4 ▲ 44.0 ▲ 7.6 ▲ 0.0 10.6 4.7
9 中川  保 ▲ 43.0 46.0 19.6 ▲ 16.1 ▲ 23.2 2.2 ▲ 14.8 32.1 2.8
10 中野 孝治 1.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.9
11 掛樋 忠雄 ▲ 4.5 ▲ 32.0 6.3 10.6 ▲ 15.6 28.9 4.7 ▲ 5.3 ▲ 6.9
12 坂本 誠裕 22.5 18.1 2.4 23.5 ▲ 58.8 ▲ 42.5 ▲ 14.6 16.0 ▲ 33.4
13 山中  翼 ▲ 9.4 4.0 ▲ 0.2 2.4 ▲ 76.8 6.5 ▲ 35.8 27.9 ▲ 81.4
14 玉木 章司 14.5 ▲ 4.0 ▲ 63.5 1.3 17.2 ▲ 71.8 ▲ 48.3 33.9 ▲ 120.7
15 延原 明美 1.1 ▲ 17.5 ▲ 57.0 ▲ 40.7 ▲ 27.7 25.2 ▲ 45.2 15.6 ▲ 146.2
16 稲森 英子 ▲ 66.9 ▲ 20.9 ▲ 18.2 ▲ 21.3 ▲ 8.3 ▲ 42.8 ▲ 48.6 ▲ 71.5 ▲ 298.5

 

C1リーグレポート:川上直也

関西プロC1リーグは第3節を迎え、いよいよ折り返し地点。
そろそろ昇級、下級の分かれ目が見えてくる大切な節目。
今回は上位者の揃う卓からレポートしたいと思います。

4回戦 稲岡 西村 赤木 高谷
東場1、2、3局と静かな立ち上がりから
東4局 北家 赤木5巡目。

一索三索五索七索七索一筒二筒三筒四筒六筒七筒八筒九筒  ドラ七索

7巡目二索をあっさり引いてヤミテンから次巡五筒で2,000・4,000ツモアガリ。
この日の赤木の好調さを表しているようです。
次局、南1局 親・稲岡
この日の稲岡は調子がイマイチ。最後の親番で打点を叩きたい所です。
西家 赤木 第一ツモ時

二万四万四万八万二索三索四索九索九索二筒三筒三筒六筒八筒  ドラ六筒

5巡目以下から八索切りリーチ。

二万三万四万二索三索四索八索九索九索一筒二筒三筒六筒六筒

北家・高谷

六万六万七万二索三索四索八索八索四筒五筒五筒六筒七筒

この形から赤木のリーチ宣言牌の八索をポン。打七万でテンパイとします。
6巡目の稲岡の形は

三万五万五万六万四索五索六索七索九索三筒四筒四筒六筒

ここで四万を引いてきた。
牌構成から見ても、八索のポンから通りやすいと思われる打九索としたが、これが放銃となった。
赤木はさらに5,200加点し、この半荘を勝ち取る。
今節大きくプラスとしてトータル2位まで浮上してきました。
第3節を終えて、プラス上位6人が30ポイント差の中にひしめく混戦模様となり、最終節まで目の離せない展開となりそうです。
私も1つのミスに泣くことのないよう、昇級をかけて残り2節頑張りたいと思います。

C1リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 川崎 諒介 5.4 33.9 33.7 73.0
2 赤木 由実 7.8 3.7 61.3 72.8
3 高谷 圭一 27.9 32.6 4.6 65.1
4 稲岡 ミカ 38.2 43.4 ▲ 20.4 61.2
5 松永 侑己 3.8 ▲ 28.2 77.6 53.2
6 川上 直也 40.3 21.9 ▲ 21.8 40.4
7 下村 学 ▲ 40.4 27.4 41.9 28.9
8 富田 淳一 ▲ 16.1 ▲ 12.8 46.7 17.8
9 山室 太二 ▲ 21.0 24.9 0.2 4.1
10 三好 直幸 43.8 ▲ 23.1 ▲ 26.5 ▲ 5.8
11 後藤 俊孝 3.7 ▲ 34.4 16.7 ▲ 14.0
12 西村 友和 33.4 ▲ 24.5 ▲ 45.5 ▲ 36.6
13 丸山  直 ▲ 63.7 37.3 ▲ 34.6 ▲ 61.0
14 吉本 卓矢 ▲ 7.2 ▲ 37.8 ▲ 30.3 ▲ 75.3
15 秋山 淑子 ▲ 47.4 25.5 ▲ 97.1 ▲ 119.0
16 田村  豊 ▲ 28.5 ▲ 90.8 ▲ 7.5 ▲ 126.8

 

C2リーグレポート:大橋慶一郎

今節よりレポート担当となります大橋慶一郎です。
皆様に臨場感あるレポートを送り届けられますよう頑張らせていただきます。

今節で気がつけば3節目となり、折り返し地点でもあり、分岐点でもあります。
前節では吉田が+100Pオーバーの高得点を叩き首位に躍り出た。

1卓 永田、長尾、辰巳、大橋
この卓では順調にスコアを伸ばしている永田が大きなプラスを叩く展開となりました。
1回戦で終盤に立直をかけ、流局すると思いきや素晴らしいアガリを見せました。

四万五万六万四索五索六索三筒三筒三筒四筒五筒五筒六筒  ツモ四筒

この手をハイテイで上がり切り3,000・6,000

2回戦では東2局で長尾が5本場を積み、5万点を超えた。
しかし、好調の永田がこれを追いかける!
最終的に1卓では永田がトータルで
+41.4Pを記録し昇級へ一歩近づく結果となりました。

2卓ではかなり荒れた展開となったようです。
ここでは、木下が凄い勢いをみせてポイントを叩き、浮上してきました。
前節好調だった吉田がこのあおり受け、苦しくもマイナスになりました。
また、伊原も昇級ラインに浮上してきました。
残りの節も後2回。次で最終節の組み合わせも決まる大切な節目になります。
昇級を目指す為に点数を取りに行く者、安全圏内で抑えの麻雀を打つ者、または圏内のプレーヤーからポイントを取りに行く者。
各プレーヤーが様々な思惑を持ち挑むことになるであろう。
私もまだまだ昇級が見えるラインにいる。
若いプレーヤーに負けず最後まで粘りたいと思います。

C2リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 小西 輝彦 21.5 83.8 47.6 152.9
2 吉田 圭吾 49.6 109.1 ▲ 8.2 150.5
3 伊原 達矢 76.2 2.3 30.5 109.0
4 永田 知也 9.6 40.0 41.4 91.0
5 山神 剛 36.7 ▲ 24.0 64.1 76.8
6 木下 恭子 ▲ 24.7 42.7 41.5 59.5
7 大橋 慶一郎 ▲ 7.2 21.9 15.4 30.1
8 城 裕介 21.3 0.0 0.0 21.3
9 長尾 浩平 4.5 60.8 ▲ 45.1 20.2
10 只野 真理子 5.1 ▲ 32.3 22.7 ▲ 4.5
11 赤木 里恵 22.7 ▲ 14.6 ▲ 14.0 ▲ 5.9
12 鎌田 周平 7.7 ▲ 4.4 ▲ 27.4 ▲ 24.1
13 田中 悠紀夫 ▲ 26.1 0.0 0.0 ▲ 26.1
14 大久保 朋美 21.1 ▲ 32.9 ▲ 24.3 ▲ 36.1
15 土田 小緒里 ▲ 3.1 6.8 ▲ 40.3 ▲ 36.6
16 辰巳 晴基 ▲ 13.2 ▲ 13.9 ▲ 11.7 ▲ 38.8
17 谷上 脩平 29.5 ▲ 41.7 ▲ 40.6 ▲ 52.8
18 長野 恵美 ▲ 19.4 ▲ 37.1 ▲ 1.5 ▲ 58.0
19 坂上 優 ▲ 79.6 17.2 ▲ 4.7 ▲ 67.1
20 辻井 稜真 ▲ 53.0 ▲ 40.6 18.2 ▲ 75.4
21 前川 憲一 ▲ 34.3 ▲ 87.4 ▲ 15.5 ▲ 137.2
22 高橋 正人 ▲ 49.9 ▲ 78.7 ▲ 71.1 ▲ 199.7

関西プロリーグ レポート/第13期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第8節レポート

Aリーグレポート:辻本翔哉
A1卓:花岡、米川、仁科、勝間
A2卓:横山、辻本、上村、中川
A3卓:、藤川、貫上、佐々木、堀
秋も深まりリーグ戦も8節目。太閤位決定戦と降格争いの終盤戦です。
A1卓
勝間が+41.4Pと調子が良く、降格争いから一歩抜け出したようです。「
そして、仁科は7節終了時点で8位の▲13.0Pだったが、今節は▲56.4Pとダウンしました。
花岡と米川の上位陣は差が縮まり白熱した戦いが繰り広げられたようです。
A2卓
オーラス。親は中川で40,000点オーバーの2着目。南家は私辻本で8,600点のラス。
西家は上村で16,000点程度。北家は横山で50,000点オーバーのトップの状況です。
私からすれば、苦しく早く終わらせたい半荘。手配も悪く、七対子1シャンテンの状態で、親の中川からリーチがかかる。
それまでに、上村が西白を仕掛けてピンズのホンイツ狙いのようです。
私は中川のリーチの現物の六筒を切り、上村に振り込み8,000点を失いその半荘は終了しました。
中川が、リーチの数巡前に四筒三筒を通しており、上村もその後手変わりはなかった。
六筒はもう少し前の巡目で切られており、私はその六筒も通っているかと錯覚した。
七対子1シャンテンの状態で浮いていた牌は六万六筒七筒四索六万四索は中川に苦しく感じた。
対局後、現太閤位の中田が私の後ろで観戦していたらしく、
「あの六筒はないよ。」と言われました
六万は中川が九万を切っていて自分が四万を2枚持ちの状況で場に2枚出ているからそこまで危なくない。
七筒も数巡前に中川が四筒を切っているのでペンチャンまで考えにくい。
四索は中川に苦しいがあの場面で一番危険なのは六筒だよ。」と。
私も中田に言われその通りだと思った。その半荘は親の連荘が多く、長い戦いで集中力が欠けていた。
点差も広がり心のどこかに隙が生まれていた。
プロ雀士として戦っていく中で、私が最も改善していかなければならない事に気付かされた戦いだったように思います。
A3卓
佐々木が+57.7Pでトップ。これで降格争いから佐々木も抜け出した。
逆に、堀が▲46.6Pで苦しい状況になってきた。
藤川が順位の近い貫上との戦いを制し+31.3P、貫上は▲43.4Pとなった。
麻雀のタイトル戦は長い戦いになると1日中打つ事もある。
肉体的にも精神的にもプロ雀士としてもっと鍛えなければならないと改めて感じた今節であった。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 横山  毅 50.3 31.2 40.9 ▲ 18.4 48.1 ▲ 48.7 89.8 44.6 237.8
2 花岡 章生 43.0 ▲ 26.4 ▲ 82.5 12.9 ▲ 0.8 88.9 75.7 ▲ 18.1 92.7
3 米川 基紀 27.9 26.7 60.0 ▲ 2.3 3.1 ▲ 19.5 ▲ 36.5 33.1 92.5
4 中川 由佳梨 ▲ 13.4 38.0 ▲ 7.9 ▲ 24.5 ▲ 44.4 ▲ 3.1 130.7 15.0 90.4
5 藤川 議次 62.9 4.0 18.9 44.2 ▲ 41.5 ▲ 29.7 ▲ 32.8 31.3 57.3
6 辻本 翔哉 30.1 ▲ 6.8 13.2 ▲ 6.9 56.4 ▲ 37.1 ▲ 6.4 ▲ 0.6 41.9
7 貫上 洋志 ▲ 44.6 ▲ 15.6 ▲ 6.6 ▲ 31.3 29.6 133.4 ▲ 26.2 ▲ 43.4 ▲ 4.7
8 仁科健一郎 ▲ 79.2 ▲ 1.6 ▲ 4.4 34.8 ▲ 28.0 85.9 ▲ 20.5 ▲ 56.4 ▲ 69.4
9 佐々木 亮 ▲ 16.9 1.4 ▲ 40.2 ▲ 18.9 ▲ 18.0 ▲ 53.6 17.3 57.7 ▲ 71.2
10 勝間 伸生 ▲ 37.5 ▲ 56.3 ▲ 13.9 10.5 35.2 ▲ 7.9 ▲ 88.5 41.4 ▲ 117.0
11 上村 宜久 53.1 ▲ 34.5 42.2 ▲ 24.5 ▲ 65.0 ▲ 3.6 ▲ 63.1 ▲ 59.0 ▲ 154.4
12 堀  昭義 ▲ 75.7 39.9 ▲ 19.7 3.4 24.3 ▲ 106.0 ▲ 59.5 ▲ 46.6 ▲ 239.9

 
Bリーグレポート:宮田豊夢
リーグ戦も終盤戦を迎え、現在トップを走る原田の麻雀に注目してみていこうと思います。
B1卓(西原、坂本、原田、山本)
東3局1本場 親・原田
四万五万六万六索六索六索八索九索三筒三筒  ポン発発発  ドラ七索
この形でテンパイしているところで、南家の山本は3フーロ、北家の坂本からリーチが入って、一発でつかまされた牌は七万、どちらに対しても非常に厳しい牌である。
回すことも可能であるが、原田は小考ののち七万を勝負。
その直後に七索をツモりあげた。
実際の点数の1,400オール以上の価値がある、非常に強い印象を感じました。
そして、小差のトップのまま迎えた2度目の親。
南3局 親・原田
二万三万四万六万六万四索五索六筒七筒八筒  チー三索 左向き二索 上向き四索 上向き  ドラ七筒
ここで再び2着目の坂本からリーチが入る。
一発でつかまされた牌は、またしても危険牌の五索
トップ目で勝負するにはきつい局面という印象もあるが、追加点もほしい局面でもあります。
原田はここでシャボ待ちに受けかえる打4を選択。
この選択がまたしても成功を収め2,900のアガリとなる。
このリードを守りきり、現在リーグ戦首位の座を譲らない。
点数以上に強い印象を感じる親番でした。
今後のリーグ戦でさらなる活躍を期待したい。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 原田 保正 66.3 ▲ 8.7 39.5 17.1 48.9 15.1 36.8 ▲ 21.3 193.7
2 筒井 宏晶 19.7 55.9 27.5 3.0 ▲ 6.8 40.5 7.6 ▲ 8.6 138.8
3 西原 佳隆 83.2 ▲ 15.1 ▲ 12.4 ▲ 8.7 ▲ 12.1 22.6 39.7 21.4 118.6
4 山本 善嗣 12.0 ▲ 67.5 44.8 2.4 92.5 ▲ 39.9 44.9 ▲ 26.7 62.5
5 近野理智男 15.4 10.7 18.6 10.0 ▲ 40.5 ▲ 8.5 15.6 26.3 47.6
6 吉田 哲史 ▲ 98.2 27.7 ▲ 17.7 2.5 47.7 ▲ 4.0 62.2 20.1 40.3
7 森下 恭好 0.8 ▲ 24.9 ▲ 33.2 ▲ 20.4 87.5 76.1 ▲ 4.2 ▲ 73.5 8.2
8 宮田 豊夢 ▲ 18.4 7.2 43.5 13.4 ▲ 44.0 ▲ 7.6 ▲ 0.0 10.6 4.7
9 中川  保 ▲ 43.0 46.0 19.6 ▲ 16.1 ▲ 23.2 2.2 ▲ 14.8 32.1 2.8
10 中野 孝治 1.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.9
11 掛樋 忠雄 ▲ 4.5 ▲ 32.0 6.3 10.6 ▲ 15.6 28.9 4.7 ▲ 5.3 ▲ 6.9
12 坂本 誠裕 22.5 18.1 2.4 23.5 ▲ 58.8 ▲ 42.5 ▲ 14.6 16.0 ▲ 33.4
13 山中  翼 ▲ 9.4 4.0 ▲ 0.2 2.4 ▲ 76.8 6.5 ▲ 35.8 27.9 ▲ 81.4
14 玉木 章司 14.5 ▲ 4.0 ▲ 63.5 1.3 17.2 ▲ 71.8 ▲ 48.3 33.9 ▲ 120.7
15 延原 明美 1.1 ▲ 17.5 ▲ 57.0 ▲ 40.7 ▲ 27.7 25.2 ▲ 45.2 15.6 ▲ 146.2
16 稲森 英子 ▲ 66.9 ▲ 20.9 ▲ 18.2 ▲ 21.3 ▲ 8.3 ▲ 42.8 ▲ 48.6 ▲ 71.5 ▲ 298.5

 
C1リーグレポート:川上直也
関西プロC1リーグは第3節を迎え、いよいよ折り返し地点。
そろそろ昇級、下級の分かれ目が見えてくる大切な節目。
今回は上位者の揃う卓からレポートしたいと思います。
4回戦 稲岡 西村 赤木 高谷
東場1、2、3局と静かな立ち上がりから
東4局 北家 赤木5巡目。
一索三索五索七索七索一筒二筒三筒四筒六筒七筒八筒九筒  ドラ七索
7巡目二索をあっさり引いてヤミテンから次巡五筒で2,000・4,000ツモアガリ。
この日の赤木の好調さを表しているようです。
次局、南1局 親・稲岡
この日の稲岡は調子がイマイチ。最後の親番で打点を叩きたい所です。
西家 赤木 第一ツモ時
二万四万四万八万二索三索四索九索九索二筒三筒三筒六筒八筒  ドラ六筒
5巡目以下から八索切りリーチ。
二万三万四万二索三索四索八索九索九索一筒二筒三筒六筒六筒
北家・高谷
六万六万七万二索三索四索八索八索四筒五筒五筒六筒七筒
この形から赤木のリーチ宣言牌の八索をポン。打七万でテンパイとします。
6巡目の稲岡の形は
三万五万五万六万四索五索六索七索九索三筒四筒四筒六筒
ここで四万を引いてきた。
牌構成から見ても、八索のポンから通りやすいと思われる打九索としたが、これが放銃となった。
赤木はさらに5,200加点し、この半荘を勝ち取る。
今節大きくプラスとしてトータル2位まで浮上してきました。
第3節を終えて、プラス上位6人が30ポイント差の中にひしめく混戦模様となり、最終節まで目の離せない展開となりそうです。
私も1つのミスに泣くことのないよう、昇級をかけて残り2節頑張りたいと思います。
C1リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 川崎 諒介 5.4 33.9 33.7 73.0
2 赤木 由実 7.8 3.7 61.3 72.8
3 高谷 圭一 27.9 32.6 4.6 65.1
4 稲岡 ミカ 38.2 43.4 ▲ 20.4 61.2
5 松永 侑己 3.8 ▲ 28.2 77.6 53.2
6 川上 直也 40.3 21.9 ▲ 21.8 40.4
7 下村 学 ▲ 40.4 27.4 41.9 28.9
8 富田 淳一 ▲ 16.1 ▲ 12.8 46.7 17.8
9 山室 太二 ▲ 21.0 24.9 0.2 4.1
10 三好 直幸 43.8 ▲ 23.1 ▲ 26.5 ▲ 5.8
11 後藤 俊孝 3.7 ▲ 34.4 16.7 ▲ 14.0
12 西村 友和 33.4 ▲ 24.5 ▲ 45.5 ▲ 36.6
13 丸山  直 ▲ 63.7 37.3 ▲ 34.6 ▲ 61.0
14 吉本 卓矢 ▲ 7.2 ▲ 37.8 ▲ 30.3 ▲ 75.3
15 秋山 淑子 ▲ 47.4 25.5 ▲ 97.1 ▲ 119.0
16 田村  豊 ▲ 28.5 ▲ 90.8 ▲ 7.5 ▲ 126.8

 
C2リーグレポート:大橋慶一郎
今節よりレポート担当となります大橋慶一郎です。
皆様に臨場感あるレポートを送り届けられますよう頑張らせていただきます。
今節で気がつけば3節目となり、折り返し地点でもあり、分岐点でもあります。
前節では吉田が+100Pオーバーの高得点を叩き首位に躍り出た。
1卓 永田、長尾、辰巳、大橋
この卓では順調にスコアを伸ばしている永田が大きなプラスを叩く展開となりました。
1回戦で終盤に立直をかけ、流局すると思いきや素晴らしいアガリを見せました。
四万五万六万四索五索六索三筒三筒三筒四筒五筒五筒六筒  ツモ四筒
この手をハイテイで上がり切り3,000・6,000
2回戦では東2局で長尾が5本場を積み、5万点を超えた。
しかし、好調の永田がこれを追いかける!
最終的に1卓では永田がトータルで
+41.4Pを記録し昇級へ一歩近づく結果となりました。
2卓ではかなり荒れた展開となったようです。
ここでは、木下が凄い勢いをみせてポイントを叩き、浮上してきました。
前節好調だった吉田がこのあおり受け、苦しくもマイナスになりました。
また、伊原も昇級ラインに浮上してきました。
残りの節も後2回。次で最終節の組み合わせも決まる大切な節目になります。
昇級を目指す為に点数を取りに行く者、安全圏内で抑えの麻雀を打つ者、または圏内のプレーヤーからポイントを取りに行く者。
各プレーヤーが様々な思惑を持ち挑むことになるであろう。
私もまだまだ昇級が見えるラインにいる。
若いプレーヤーに負けず最後まで粘りたいと思います。
C2リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 小西 輝彦 21.5 83.8 47.6 152.9
2 吉田 圭吾 49.6 109.1 ▲ 8.2 150.5
3 伊原 達矢 76.2 2.3 30.5 109.0
4 永田 知也 9.6 40.0 41.4 91.0
5 山神 剛 36.7 ▲ 24.0 64.1 76.8
6 木下 恭子 ▲ 24.7 42.7 41.5 59.5
7 大橋 慶一郎 ▲ 7.2 21.9 15.4 30.1
8 城 裕介 21.3 0.0 0.0 21.3
9 長尾 浩平 4.5 60.8 ▲ 45.1 20.2
10 只野 真理子 5.1 ▲ 32.3 22.7 ▲ 4.5
11 赤木 里恵 22.7 ▲ 14.6 ▲ 14.0 ▲ 5.9
12 鎌田 周平 7.7 ▲ 4.4 ▲ 27.4 ▲ 24.1
13 田中 悠紀夫 ▲ 26.1 0.0 0.0 ▲ 26.1
14 大久保 朋美 21.1 ▲ 32.9 ▲ 24.3 ▲ 36.1
15 土田 小緒里 ▲ 3.1 6.8 ▲ 40.3 ▲ 36.6
16 辰巳 晴基 ▲ 13.2 ▲ 13.9 ▲ 11.7 ▲ 38.8
17 谷上 脩平 29.5 ▲ 41.7 ▲ 40.6 ▲ 52.8
18 長野 恵美 ▲ 19.4 ▲ 37.1 ▲ 1.5 ▲ 58.0
19 坂上 優 ▲ 79.6 17.2 ▲ 4.7 ▲ 67.1
20 辻井 稜真 ▲ 53.0 ▲ 40.6 18.2 ▲ 75.4
21 前川 憲一 ▲ 34.3 ▲ 87.4 ▲ 15.5 ▲ 137.2
22 高橋 正人 ▲ 49.9 ▲ 78.7 ▲ 71.1 ▲ 199.7

何を切る?fromロン2 2014年12月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答をグラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。

問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
東1局1本場東家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

プロ

七万切り・・・36人
三万切り・・・13人
六索切り・・・6人
二筒切り・・・5人
五万切り・・・1人

 

ロン2ユーザー

三万切り・・・27.4%
七万切り・・・21.7%
五万切り・・・18.3%
二筒切り・・・12.6%
六索切り・・・7.8%
四筒切り・・・5.7%
四万切り・・・3.5%
七索切り・・・2.2%
五索切り・・・0.4%
七筒切り・・・0.4%

 

 

プロ解答(50音順)

七万切り

朝霧千裕
「南家からリーチは入っているが、現物は六索のみなので無視する。一発、裏ドラ、カンドラ有りのルールなので、三色を見切る手広い打七万。」

吾妻さおり
「上家は一色手の可能性も有り、ペン三万外しの後で字牌を3種手出しです。最後の北は上家の自風でしかも生牌、テンパイかもしれないと読みます(リーチの安全牌に困ってとりあえず字牌からというパターンもありますが)。上家と下家両方にピンズを2枚は勝負しづらいので、三色は崩れますが打七万とし、まだ戦える形にしておきたいです。」

鮎川卓
「オリ切れる手ではなく、アガリの目もあるので真っ直ぐ手を進めます。」

石渡正志
「東1局の親でもあり、リーチに対する安全牌もないので真っ直ぐ構える。三色とドラとのバランスを考えても、打七万としたい。」

井出康平
「気分的には分の悪い勝負だが、ストレートにリーチ、タンヤオ、ドラを目指していきます。安全牌が1枚しかないことも理由の1つ。」

内川幸太郎
「形が苦しいところにリーチが入ったが、安全牌もないので勝負する。テンパイスピード重視で、三色を見切っての七万切り。この後はどんな形でもテンパイは取るが、良形が残らなければヤミテン。」

太田優介
「三色にはこだわらず、受け入れをMAXに考える。まだ東1局なのでリーチは意識せず真っ直ぐ打つ。ただしドラが出て行く形のテンパイになった場合、勝負するかは状況次第。カン三筒テンパイはほとんど勝負。」

勝又健志
「攻めるには苦しいターツが多く、スリムに構えておきたかったが、こうなった以上最も手広い七万を切る。」

黒木真生
「まだ東1局なので真っ直ぐ打つ。手が進まずに安全牌が増えてきたらオリ。ここでやめるなら一発で二索は打たない。」

黒沢咲
「素直に手を進めたいので七万二筒の選択だが、二筒はドラなので七万を切る。」

斉藤理絵
「リーチの現物がないので、三色は見切って自分の都合で考えます。」

櫻井秀樹
「三色は見切って手広く。カン三筒が残っても勝負。」

佐々木寿人
「真っ直ぐ行く。」

清水香織
「ピンズには手をかけられないし、絶対安牌はないので、もう少し様子を見たい。12,000のリードを守る局面じゃないので、そのままいきます。」

武石絵里
「東1局の親番で、現物は六索かないので、真っ直ぐ手を進めたい。」

ともたけ雅晴
「安全牌が少ないので、自分の都合で受け入れを一番手広く。」

中村毅
「開局満貫アガリの後であること、安全牌も少ないことからとりあえず目一杯に構える。」

中山千鶴
「リーチがなければ打五万もありかなと思いましたが、さすがにリーチ+カンが入っているので謙虚?に打七万。その後は手替わりや安全牌、他家の動向などを見て前に出るかオリるか決めます。早い段階で二万三万五万六万三筒が鳴ければマンズ1枚は押してみます。それ以降オリる判断も考えますが、ソーズやピンズの上(上家次第で)は押しそうです。」

奈良圭純
「三色よりもアガリ逃しが怖い。手牌全て危ないので、ギリギリまで真っ直ぐ攻めます。」

南里はるみ
「手の進め方を見ると三万を切っても良いかも?だけど、一番手広い七万切り。」

二階堂亜樹
「三色は見ないのと、三万より七万の方が通りやすそうなので。」

二階堂瑠美
「現物が少ないので、自分の都合で。」

浜上文吾
「リーチを受けて現物が六索しかないので、三色はなくなりますが素直に打七万で手を進めます。仕掛けは考えずにじっくりと。テンパイしたらリーチ打ちます。」

羽山真生
「下家からリーチでオリる牌もないため、受け入れが広くドラも打たずに手組みのできそうな打七万とします。三色を見切るだけに渋々ではありますが。」

藤原隆弘
「起家で親満をアガった1本場!リーチは怖いけどここは自分の手だけ見て一番広い七万切り。(567三色は確定していないので)牌効率重視で押してみる。」

前原雄大
「リーチが入っているが怖れるべきは放銃よりもアガリ逃し。ならば私は己の都合だけを考え打七万と構える。」

松崎良文
「567三色は見切って、自然に。」

三戸亮祐
「リーチを受けて安全牌が続かない状況。三色は崩れるが、七万を打って手広く構える。」

森下剛任
「とりあえず1枚押します。次のツモでテンパイすれば取ります。今はオリ切れないですが、安全牌が増えたらオリます。」

山井弘
「素直に1シャンテンに取る。形にこだわらず、テンパイ優先で進める。暗カンした北家はピンズ模様でおそらく攻めてくるだろうし、リーチの現物は六索しかなく、これを中抜けば完全撤退になってしまう。点数はあるがまだ東1局、この先どう転ぶかわからないので、ここは前に出て戦う。」

山口大和
「567は見切って受け入れ枚数を優先。深い巡目になったらオリまで視野に入れます。」

山田浩之
「連荘中の親なので、手なりでストレートに打つ。」

柚木正仁
「三との比較では受け入れ枚数は2枚しか変わらないが、宣言牌が一万なので、側テンの可能性も考慮し、打七万とする。」

四柳弘樹
「リーチを受けての状況ではあるが、まだ東1局ということもあり、更なる加点を目指して一番手広くする。」

和久津晶
「ピンズは切らない。ジャンテン数は落とさない。親だし東1局なので、オリません!」

 

 

三万切り

荒正義
「親満をアガった後なので強気に押す。打三万の後、ツモ六万四筒なら、ドラでも二筒 切りで勝負。」

井出一寛
「リーチの宣言牌一万は、一万三万四万一万三万四万五万五万六万の形からが考えられ、123の三色崩れがある。もしくは二万三万が対子で白とのシャンポン。山にある枚数は四万より六万の方が期待できる。ピンズのホンイツ模様の上家に対してピンズは切らない。」

近藤久春
「リーチは下の三色がありそうだが、情報も少ないので思い切って最高形を目指す。」

猿川真寿
「この牌姿ならリーチは気にしない。広いのは七万切りだが、三色もまだ残す三万切り。」

柴田弘幸
「最後まで自分で強く行けると思う形を残す。」

白鳥翔
「現物が六索のみということもあり、ここは攻める一打。三万七万は比較が難しいが、567を重視したのと、若干三万の方が通りやすいと思うので。」

瀬戸熊直樹
「ドラ引きと三色は逃がさない。リーチに対する危険度は三万七万では五分五分か、やや七万が危険と感じる。」

刀川昌浩
「ベタオリする手ではないのと、リーチの待ちもまだわからないので、三万七万の比較で通りそうな三万切り。」

西川淳
「手出し一万切りリーチの理由は絞り切れない。裏目引きの後悔の少ない一打を目指す。ただ1シャンテンが長引き安全牌が増えれば、原則としてオリに回る。」

仁平宣明
六索を中抜くのは親満アガった後にしては消極的すぎ。三万切りで様子を見て、すぐにテンパイが入るようなら押し返す。」

美波智子
「リーチも暗カンも入っているが、安全牌といえるのは中抜きとなる六索だけ。自分の都合で、タンヤオ三色ドラドラを目指したい。」

宮内こずえ

「ドラ引きと三色を見て。リーチは無視します。」

安村浩司
七万切りと受け入れ枚数は見た目ほど変わらないので、三色を残す三万切り。」

 

 

六索切り

魚谷侑未
「親ですが、悪形残りの苦しい1シャンテンなので撤退します。この後は安全牌が増えることに期待します。」

沢崎誠
「後手を踏んでいるため、放銃を避ける六索切り。当然七索も切る!!アガリは見ないので567三色も関係ない。闘うところではない。」

仲田加南
「カンが入っていなければ少しいきたいが、完全に撤退します。」

古川孝次
「リーチがなければ手役を狙って三万切りも面白いが、ここはリーチに敬意を払います。現物切りで、次は七索と切って、リーチ者、その他の切り牌に対応していきます。私の基本姿勢として、こういう局面でまずは無筋を切り飛ばしてはいかない。北家も西を暗カンして字牌が後出しとなっている典型的なピンズのホンイツ模様であるから、ピンズに関しては1枚も切らない。」

 

 

二筒切り

伊藤優孝
二筒がドラだからという理由で切れないのは弱者。現在の状態から瞬時に打ちたい牌はバランス的に二筒でしょう。ドラだから打てないというのはおかしいと思う。」

紺野真太郎
「開局に満貫をアガった親で、ほぼ安全牌もないところにリーチ。六索を切っても後が続かないため、最高形を目指す打二筒。」

ダンプ大橋
「リーチの現物もないし、12,000アガった親なら真っ直ぐぶつけにいってもいいんじゃないでしょうか?」

福光聖雄
「前に進もうとすると何を切っても安全ではないので、12,000を覚悟してドラを切る。」

望月雅継
「何を切っても良さそうなので、ドラとはいえ素直に進める。リーチを受けてはいるが、自分の手牌進行を中心に。」

 

 

五万切り

藤島健二郎
「現物1枚だけに凌ぎ切るのも困難。比較的通しやすい宣言牌の裏スジを勝負しつつ、三色目はキープ。」

何を切る?/何を切る?fromロン2 2014年12月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答をグラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。
問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
東1局1本場東家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)
プロ

七万切り・・・36人
三万切り・・・13人
六索切り・・・6人
二筒切り・・・5人
五万切り・・・1人
 
ロン2ユーザー

三万切り・・・27.4%
七万切り・・・21.7%
五万切り・・・18.3%
二筒切り・・・12.6%
六索切り・・・7.8%
四筒切り・・・5.7%
四万切り・・・3.5%
七索切り・・・2.2%
五索切り・・・0.4%
七筒切り・・・0.4%
 
 
プロ解答(50音順)
七万切り
朝霧千裕
「南家からリーチは入っているが、現物は六索のみなので無視する。一発、裏ドラ、カンドラ有りのルールなので、三色を見切る手広い打七万。」
吾妻さおり
「上家は一色手の可能性も有り、ペン三万外しの後で字牌を3種手出しです。最後の北は上家の自風でしかも生牌、テンパイかもしれないと読みます(リーチの安全牌に困ってとりあえず字牌からというパターンもありますが)。上家と下家両方にピンズを2枚は勝負しづらいので、三色は崩れますが打七万とし、まだ戦える形にしておきたいです。」
鮎川卓
「オリ切れる手ではなく、アガリの目もあるので真っ直ぐ手を進めます。」
石渡正志
「東1局の親でもあり、リーチに対する安全牌もないので真っ直ぐ構える。三色とドラとのバランスを考えても、打七万としたい。」
井出康平
「気分的には分の悪い勝負だが、ストレートにリーチ、タンヤオ、ドラを目指していきます。安全牌が1枚しかないことも理由の1つ。」
内川幸太郎
「形が苦しいところにリーチが入ったが、安全牌もないので勝負する。テンパイスピード重視で、三色を見切っての七万切り。この後はどんな形でもテンパイは取るが、良形が残らなければヤミテン。」
太田優介
「三色にはこだわらず、受け入れをMAXに考える。まだ東1局なのでリーチは意識せず真っ直ぐ打つ。ただしドラが出て行く形のテンパイになった場合、勝負するかは状況次第。カン三筒テンパイはほとんど勝負。」
勝又健志
「攻めるには苦しいターツが多く、スリムに構えておきたかったが、こうなった以上最も手広い七万を切る。」
黒木真生
「まだ東1局なので真っ直ぐ打つ。手が進まずに安全牌が増えてきたらオリ。ここでやめるなら一発で二索は打たない。」
黒沢咲
「素直に手を進めたいので七万二筒の選択だが、二筒はドラなので七万を切る。」
斉藤理絵
「リーチの現物がないので、三色は見切って自分の都合で考えます。」
櫻井秀樹
「三色は見切って手広く。カン三筒が残っても勝負。」
佐々木寿人
「真っ直ぐ行く。」
清水香織
「ピンズには手をかけられないし、絶対安牌はないので、もう少し様子を見たい。12,000のリードを守る局面じゃないので、そのままいきます。」
武石絵里
「東1局の親番で、現物は六索かないので、真っ直ぐ手を進めたい。」
ともたけ雅晴
「安全牌が少ないので、自分の都合で受け入れを一番手広く。」
中村毅
「開局満貫アガリの後であること、安全牌も少ないことからとりあえず目一杯に構える。」
中山千鶴
「リーチがなければ打五万もありかなと思いましたが、さすがにリーチ+カンが入っているので謙虚?に打七万。その後は手替わりや安全牌、他家の動向などを見て前に出るかオリるか決めます。早い段階で二万三万五万六万三筒が鳴ければマンズ1枚は押してみます。それ以降オリる判断も考えますが、ソーズやピンズの上(上家次第で)は押しそうです。」
奈良圭純
「三色よりもアガリ逃しが怖い。手牌全て危ないので、ギリギリまで真っ直ぐ攻めます。」
南里はるみ
「手の進め方を見ると三万を切っても良いかも?だけど、一番手広い七万切り。」
二階堂亜樹
「三色は見ないのと、三万より七万の方が通りやすそうなので。」
二階堂瑠美
「現物が少ないので、自分の都合で。」
浜上文吾
「リーチを受けて現物が六索しかないので、三色はなくなりますが素直に打七万で手を進めます。仕掛けは考えずにじっくりと。テンパイしたらリーチ打ちます。」
羽山真生
「下家からリーチでオリる牌もないため、受け入れが広くドラも打たずに手組みのできそうな打七万とします。三色を見切るだけに渋々ではありますが。」
藤原隆弘
「起家で親満をアガった1本場!リーチは怖いけどここは自分の手だけ見て一番広い七万切り。(567三色は確定していないので)牌効率重視で押してみる。」
前原雄大
「リーチが入っているが怖れるべきは放銃よりもアガリ逃し。ならば私は己の都合だけを考え打七万と構える。」
松崎良文
「567三色は見切って、自然に。」
三戸亮祐
「リーチを受けて安全牌が続かない状況。三色は崩れるが、七万を打って手広く構える。」
森下剛任
「とりあえず1枚押します。次のツモでテンパイすれば取ります。今はオリ切れないですが、安全牌が増えたらオリます。」
山井弘
「素直に1シャンテンに取る。形にこだわらず、テンパイ優先で進める。暗カンした北家はピンズ模様でおそらく攻めてくるだろうし、リーチの現物は六索しかなく、これを中抜けば完全撤退になってしまう。点数はあるがまだ東1局、この先どう転ぶかわからないので、ここは前に出て戦う。」
山口大和
「567は見切って受け入れ枚数を優先。深い巡目になったらオリまで視野に入れます。」
山田浩之
「連荘中の親なので、手なりでストレートに打つ。」
柚木正仁
「三との比較では受け入れ枚数は2枚しか変わらないが、宣言牌が一万なので、側テンの可能性も考慮し、打七万とする。」
四柳弘樹
「リーチを受けての状況ではあるが、まだ東1局ということもあり、更なる加点を目指して一番手広くする。」
和久津晶
「ピンズは切らない。ジャンテン数は落とさない。親だし東1局なので、オリません!」
 
 
三万切り
荒正義
「親満をアガった後なので強気に押す。打三万の後、ツモ六万四筒なら、ドラでも二筒 切りで勝負。」
井出一寛
「リーチの宣言牌一万は、一万三万四万一万三万四万五万五万六万の形からが考えられ、123の三色崩れがある。もしくは二万三万が対子で白とのシャンポン。山にある枚数は四万より六万の方が期待できる。ピンズのホンイツ模様の上家に対してピンズは切らない。」
近藤久春
「リーチは下の三色がありそうだが、情報も少ないので思い切って最高形を目指す。」
猿川真寿
「この牌姿ならリーチは気にしない。広いのは七万切りだが、三色もまだ残す三万切り。」
柴田弘幸
「最後まで自分で強く行けると思う形を残す。」
白鳥翔
「現物が六索のみということもあり、ここは攻める一打。三万七万は比較が難しいが、567を重視したのと、若干三万の方が通りやすいと思うので。」
瀬戸熊直樹
「ドラ引きと三色は逃がさない。リーチに対する危険度は三万七万では五分五分か、やや七万が危険と感じる。」
刀川昌浩
「ベタオリする手ではないのと、リーチの待ちもまだわからないので、三万七万の比較で通りそうな三万切り。」
西川淳
「手出し一万切りリーチの理由は絞り切れない。裏目引きの後悔の少ない一打を目指す。ただ1シャンテンが長引き安全牌が増えれば、原則としてオリに回る。」
仁平宣明
六索を中抜くのは親満アガった後にしては消極的すぎ。三万切りで様子を見て、すぐにテンパイが入るようなら押し返す。」
美波智子
「リーチも暗カンも入っているが、安全牌といえるのは中抜きとなる六索だけ。自分の都合で、タンヤオ三色ドラドラを目指したい。」
宮内こずえ
「ドラ引きと三色を見て。リーチは無視します。」
安村浩司
七万切りと受け入れ枚数は見た目ほど変わらないので、三色を残す三万切り。」
 
 
六索切り
魚谷侑未
「親ですが、悪形残りの苦しい1シャンテンなので撤退します。この後は安全牌が増えることに期待します。」
沢崎誠
「後手を踏んでいるため、放銃を避ける六索切り。当然七索も切る!!アガリは見ないので567三色も関係ない。闘うところではない。」
仲田加南
「カンが入っていなければ少しいきたいが、完全に撤退します。」
古川孝次
「リーチがなければ手役を狙って三万切りも面白いが、ここはリーチに敬意を払います。現物切りで、次は七索と切って、リーチ者、その他の切り牌に対応していきます。私の基本姿勢として、こういう局面でまずは無筋を切り飛ばしてはいかない。北家も西を暗カンして字牌が後出しとなっている典型的なピンズのホンイツ模様であるから、ピンズに関しては1枚も切らない。」
 
 
二筒切り
伊藤優孝
二筒がドラだからという理由で切れないのは弱者。現在の状態から瞬時に打ちたい牌はバランス的に二筒でしょう。ドラだから打てないというのはおかしいと思う。」
紺野真太郎
「開局に満貫をアガった親で、ほぼ安全牌もないところにリーチ。六索を切っても後が続かないため、最高形を目指す打二筒。」
ダンプ大橋
「リーチの現物もないし、12,000アガった親なら真っ直ぐぶつけにいってもいいんじゃないでしょうか?」
福光聖雄
「前に進もうとすると何を切っても安全ではないので、12,000を覚悟してドラを切る。」
望月雅継
「何を切っても良さそうなので、ドラとはいえ素直に進める。リーチを受けてはいるが、自分の手牌進行を中心に。」
 
 
五万切り
藤島健二郎
「現物1枚だけに凌ぎ切るのも困難。比較的通しやすい宣言牌の裏スジを勝負しつつ、三色目はキープ。」