第119回:天空麻雀16男性大会優勝特別インタビュー 森山 茂和 インタビュアー:菅原 千瑛

「菅原さん、今度またインタビューお願いしたいんだけど…」

あくる日の連盟ホームページ編集部からのお言葉である。
昨年9月に書かせていただいた、魚谷侑未プロの第12回女流モンド杯優勝の時のものが私にとって初めてのインタビューだった。

文章を書くのが好きな私は、内心『インタビューのお仕事だ!嬉しい!やったぁ!頑張ろう!!』そう嬉々として、どなたのインタビューですか、と伺う。

編集部「森山会長のインタビューなんだけどさ」
菅原「……………(・v・)

(空耳?いや確かに今森山会長って聞こえたような…)

…あ、はい。が、頑張ります(緊張)」
まさかの展開。かなりの想定外。それはもうどえらいことになりました。

という訳でこの度、光栄にも私、日本プロ麻雀連盟28期生菅原千瑛が、日本プロ麻雀連盟会長森山茂和プロの天空麻雀16優勝インタビューを担当させていただきます。

ドキドキで迎えたインタビュー当日。

菅原「おはようございます!今日はよろしくお願いします!」

森山「おはよう。はい、よろしくお願いします」

夏目坂スタジオにて。
牌譜を観ながらのインタビュー。

100
100

菅原「まず初めに、この決勝戦の前の意気込み、みたいなものがあったら教えて下さい」

森山「決勝はどれだけ落ち着いていけるかっていうことが大事で、きちんと真っ直ぐ打てなかったり、逆に真っ直ぐ打って放銃するのは構わないけど、変にオリてしまったりしてだめだったり、そういったことがないようにしようと。あとは押し引きとか呼吸だとかね、ベテランの”経験”みたいなものを出せたら良いなと思って打つよう心がけてます」

菅原「なるほど。決勝のメンバーですが、何か思うところはありましたか?」

今回の決勝戦の森山会長の対戦相手は、灘麻太郎プロ、荒正義プロ、瀬戸熊直樹プロというそうそうたるメンバーである。

森山「うーん、特に誰かにどうこうとかはないかな。でも例えば灘さんと僕は正反対の麻雀で、灘さんは仕掛けの多いタイプ。前回(天空麻雀15)の時みたいに、仕掛けが上手く決まった時は本当に強いし、今回でもその灘さんらしさはすごく出ていたと思うな。瀬戸熊くんに対してだと、プロリーグとかは強いけどテレビ対局だとあんまり勝っていないからテレビ対局とはあんまり相性よくないんじゃないかな、なんて思ったりね(笑)もちろん、自分が勝つつもりでやってるし全員と戦うぞと思ってるけどね」

菅原「決勝1回戦目の東3局、2巡目の東切りは特にその”戦うぞ”が見受けられたように思うのですが…」

牌姿はこうである。

四万八万三索四索七索九索二筒二筒四筒六筒東南中  ツモ五筒  ドラ八索

親番は荒正義プロ、森山会長は南家である。

森山「前局の瀬戸熊くんの鳴きが入って、そこからすぐにテンパイになり、灘さんの振込みで灘さんの親を蹴れたからそれが良いアガリで良い流れだと思っているんだよね。あんまりわかってもらえないかもしれないけど、そんな切っ掛けで麻雀は動き調子が良くなったりする。
ここでカン五筒をひいた感じで”あ、もうGOだ”と。全部行くよって思ってるかな。あとは仮にカン八索(ドラ)をツモったとしても一緒だね。いくんだったら東から。攻撃的にいこう、と。
これがもし前局失敗していたら違うと思う。前局があってこそだからGOっていう。もし東を鳴かれても、今回は戦うぞという意思の入った一打だね。やっぱり麻雀の動きを読む力がないと勝てないからね」

その前局。

配牌で自風牌の西がトイツ、ドラの九万がトイツの森山会長。

瀬戸熊プロの残る形が少し苦しい2枚目の中ポンが入り、西をポンしている森山会長にテンパイが入る。
そして中ポンから一手、また一手と手が進んだ灘プロから森山会長の当たり牌が押し出されることとなった前局である。

森山「勝つ時は何かラッキーありますよ。何らかの幸運がないと勝てない。良くなってきて手なりでいこうと。だから1回戦なんかはわざと手なりで打ってることが多かったかな。結局、麻雀ってラッキーの連続なんですよ。それをどう生かせるかが大事なんだけどね。例えばこのあとのドラの八万切りの局とかね」

東4局1本場
森山会長の手牌

一万一万一万五万六万八万一筒一筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ三索  ドラ八万

灘プロの手牌

六万七万七万八万八万二索三索四索六索八索二筒二筒二筒

森山会長はここで灘プロの現物の三索を残して打八万としている。
これを灘プロがポンしてカン七索のテンパイ。

ここで森山会長がドラを切らないと、森山会長のひいた六索をひきいれて六万九万待ちで灘プロにテンパイが入る。
さらにいうならば、仕掛け等が入らなければ、森山会長のひいた九万でツモアガリとなっている。

ドラの離し時ひとつ違えば、この局で灘プロはさらに大きくリードしていただろう。そしてそれによって結果はどうなったか分からないが、1回戦目森山会長のトップという結果に果たしてなっていただろうか?

この後、灘プロ、荒プロが2局ずつアガリ、4人ノーテンの流局で迎えた森山会長のオーラス親番。

その配牌。

一万二万赤五万六万七万七万八万二索一筒四筒七筒北白中  ドラ一万

そして最終形。

一万一万一万二万三万赤五万六万七万七万八万九万中中  ツモ中

この8,000は8,200オールで55,600点持ちの灘プロをまくりトップに立つ。

菅原「オーラスのアガリやめの理由というのは?」

森山「やっぱり2回戦しかないから順位点も大きいし、トップで素点の差もあるし、手堅くこれで良しとしとこうかなと、弱気だったかな。」

天空麻雀のルールは3万点持ち3万点返しの順位点が10,000点、30,000点。

ポイントは森山+67.3、灘+27.4、荒▲16.4、瀬戸熊▲78.3
となり1回戦終了。

2回戦目に進み、

菅原「優勝を確信した局はありますか?」

森山「確信というか、気が抜けてしまったんだよなぁ。途中で『あ、終わった』と思わないで今日は出来るだけ叩いてやろうと思えば良かったのだろうけど、2回戦目の途中何か気が抜けちゃったな。大人しくしてよう、というか、三人も諦めたはずと思ってしまった。だめなんだけどね。
この3,000・6,000ツモ(南1局)でもう100%だなって。その前の白で荒ちゃんから8,000アガって80%(東4局2本場)、これでもうだーっと突き抜けちゃった感じに思ってしまったんだよね。それで親番で何度も何度もアガリを逃して荒ちゃんのアガリ(南2局2,000・4,000ツモ)になってしまったからこれは良くないなと思ったよ。ホップステップジャンプで荒ちゃんが追い上げるきっかけになってしまったかなと。まぁ着順差が離されなければ荒ちゃんの条件もまだまだ苦しかっただろうけど。今回ので又、反省しましたから、もうこれからは相手が死んでも許さない非情な打ち手になる事を誓うよ。」

東4局2本場
各選手の持ち点は、
瀬戸熊26,600森山25,800灘11,000荒56,600

森山会長の先制リーチ。

二万三万四万二筒三筒四筒赤五筒六筒七筒北北白白  リーチ

これに対し追いついた荒プロの追っかけリーチ。

二筒二筒四筒四筒七筒八筒九筒五索六索六索七索七索八索  リーチ

荒プロが白を掴み森山会長に8,000点の放銃となる。

南1局

四万五万六万二索三索四索五索六索七索三筒三筒四筒五筒  ツモ三筒  ドラ三筒

これを自らツモりあげ、2回戦目もトップ目に立つ。
自ら100%と自負するのも頷けるアガリである。

南2局6巡目、森山会長が

二万三万四万赤五万六万七万四筒四筒七筒八筒九筒東東  ドラ一索

このテンパイをヤミテンに構える。
すると荒プロが9巡目、

一万二万三万一索一索三索四索南南西北発発

ここから南をポンして打北。2巡後五索を引いて一索発のシャンポン待ちでテンパイ。

瀬戸熊プロも16巡目

二万三万一索二索三索四索五索六索七索八索九索赤五筒五筒

このテンパイが入りリーチ。
森山会長の言うとおり、カン五筒に受ければ、三筒六筒九筒に受ければ、荒プロが1枚切っている東を切っていき残る二索五索待ちであれば、荒プロの一索ツモアガリの2,000・4,000はなかったかもしれない。

好調なので、図々しく打てば良いものを、楽をして闘う気持ちを持てなくて荒プロを生き返らせてしまったと会長は反省されたらしい。

菅原「改めてですが、優勝おめでとうございます。テレビ対局としては天空麻雀は16回のうち6回の優勝ですが、モンド名人戦の方はどうですか?」

森山「痛いところつくなぁ。なんで勝てないんですかって?(笑)去年、勝ってないといけなかったなと思うんだよなぁ。去年の年始にモンド優勝を目標に掲げていたしね。言い訳はしないけど、色々相性もそうだし条件が合わなかったんだよな。あとは前原くんに言われたのは『連盟員だけだと顔が澄み切ってるのにモンドは顔が違う』って。確かに連盟員だけでないと対抗心が強くなってしまうのかもしれないな。結構決勝には残ってるんだけどね。いつか勝てるだろうと思ってしまうとだめだと思うし、必ず勝とうという気持ちでないとだめなんだろうな。ただ毎回勝つって言って毎回勝てないのも辛いからなぁ。まぁもうすぐモンド名人戦が始まりますし、やっぱり勝ちたいですね。あとは季節かな。風邪の季節は年寄りにはきつくなってきてるかな。まぁ結局は良い麻雀を打つことしかないと思うな。これから菅原さんになんで勝てないんだって言われないよう頑張りますよ(笑)」

菅原「(恐れ多いです…!)最後にご自身の、もしくは連盟としての、2015年の目標はありますか?」

森山「プロ連盟として、今年は何か大きなイベントを1つやろうと思ってるんだけど、何が良いかは考え中かな。何かはやる。…何か良い案ない?(笑)」

菅原「……(・v・)……。

…すみません、ぱっと浮かびませんでした(汗)」

森山「タイトル戦だったり色々なことをネタ切れになるくらいこれまでやっちゃったからなぁ。もうスケジュールも新しいものをいれるキャパがないからね。世界選手権もしばらく先だし。麻雀を、グレードの高いものを増やしていかなくてはなとは思うね。まぁまだはっきりとは決まっていないけど、ファンの皆様に喜んでいただけるような大きなことを今年も何かひとつやろうと考えてます」

菅原「楽しみにしています!」

森山「あとは、今はロン2の牌譜再生機能だったり、昔は紙だったものがこうやって見れる訳だし、勉強出来るツールが沢山あるんだから、若い打ち手にも良い麻雀を打っていってほしいな。菅原も若い打ち手として頑張ってな」

菅原「はい、頑張ります!」

森山「今日はどうもお疲れ様でした」

菅原「ありがとうございました!」

私が初めて連盟の門を叩いた時、つまり初めて受けたプロテストの時、面接官は当時副会長であった森山さんだった。
あれからもう3年以上経つ。厳しさの中に優しさを持つ人。そう喩えられているのをよく目にする。

”森山茂和”という一人の麻雀プロを、森山さんのこれまでの毅然、そして真摯に物事に取り組む姿勢や、連盟や麻雀に対する思いの熱さを、一連盟員としてこれまで見てきたつもりである。

私自身、年をとらねば分からなかったことであるが、子供の頃、自分の両親や学校の先生つまり身近にいた大人たちの言動は全て正しいものであると、大人は大人になると失敗をしなくなり賢くなり正しいものを選べるのだと、そう思っていた。
しかし大人といえど一人の人間であり、失敗だってするし、全て正しいものを選べるかどうかなど分からないのだ。

人間であるが故に、間違うことも沢山あるだろう。
さらに、自分が正しいと思うものに対して信念を貫き続けること。
それは決して容易なことではない筈だ。

自分を信じること、そしてそれを貫くことの出来る強さを持つ人。
ただ頑なではなく、人間味と思いやりに溢れ、大きな優しさを持つ人。
さらに、観客ともいえる様々な人々に対しこれまで自分の信念を麻雀を通して体現してきたことが手役アーティストと呼ばれる由縁であり、”森山茂和”という一人の麻雀プロなのだと私は思う。

100

プロ雀士インタビュー/第119回:天空麻雀16男性大会優勝特別インタビュー 森山 茂和 インタビュアー:菅原 千瑛

「菅原さん、今度またインタビューお願いしたいんだけど…」
あくる日の連盟ホームページ編集部からのお言葉である。
昨年9月に書かせていただいた、魚谷侑未プロの第12回女流モンド杯優勝の時のものが私にとって初めてのインタビューだった。
文章を書くのが好きな私は、内心『インタビューのお仕事だ!嬉しい!やったぁ!頑張ろう!!』そう嬉々として、どなたのインタビューですか、と伺う。
編集部「森山会長のインタビューなんだけどさ」
菅原「……………(・v・)
(空耳?いや確かに今森山会長って聞こえたような…)
…あ、はい。が、頑張ります(緊張)」
まさかの展開。かなりの想定外。それはもうどえらいことになりました。
という訳でこの度、光栄にも私、日本プロ麻雀連盟28期生菅原千瑛が、日本プロ麻雀連盟会長森山茂和プロの天空麻雀16優勝インタビューを担当させていただきます。
ドキドキで迎えたインタビュー当日。
菅原「おはようございます!今日はよろしくお願いします!」
森山「おはよう。はい、よろしくお願いします」
夏目坂スタジオにて。
牌譜を観ながらのインタビュー。

100
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菅原「まず初めに、この決勝戦の前の意気込み、みたいなものがあったら教えて下さい」
森山「決勝はどれだけ落ち着いていけるかっていうことが大事で、きちんと真っ直ぐ打てなかったり、逆に真っ直ぐ打って放銃するのは構わないけど、変にオリてしまったりしてだめだったり、そういったことがないようにしようと。あとは押し引きとか呼吸だとかね、ベテランの”経験”みたいなものを出せたら良いなと思って打つよう心がけてます」
菅原「なるほど。決勝のメンバーですが、何か思うところはありましたか?」
今回の決勝戦の森山会長の対戦相手は、灘麻太郎プロ、荒正義プロ、瀬戸熊直樹プロというそうそうたるメンバーである。
森山「うーん、特に誰かにどうこうとかはないかな。でも例えば灘さんと僕は正反対の麻雀で、灘さんは仕掛けの多いタイプ。前回(天空麻雀15)の時みたいに、仕掛けが上手く決まった時は本当に強いし、今回でもその灘さんらしさはすごく出ていたと思うな。瀬戸熊くんに対してだと、プロリーグとかは強いけどテレビ対局だとあんまり勝っていないからテレビ対局とはあんまり相性よくないんじゃないかな、なんて思ったりね(笑)もちろん、自分が勝つつもりでやってるし全員と戦うぞと思ってるけどね」
菅原「決勝1回戦目の東3局、2巡目の東切りは特にその”戦うぞ”が見受けられたように思うのですが…」
牌姿はこうである。
四万八万三索四索七索九索二筒二筒四筒六筒東南中  ツモ五筒  ドラ八索
親番は荒正義プロ、森山会長は南家である。
森山「前局の瀬戸熊くんの鳴きが入って、そこからすぐにテンパイになり、灘さんの振込みで灘さんの親を蹴れたからそれが良いアガリで良い流れだと思っているんだよね。あんまりわかってもらえないかもしれないけど、そんな切っ掛けで麻雀は動き調子が良くなったりする。
ここでカン五筒をひいた感じで”あ、もうGOだ”と。全部行くよって思ってるかな。あとは仮にカン八索(ドラ)をツモったとしても一緒だね。いくんだったら東から。攻撃的にいこう、と。
これがもし前局失敗していたら違うと思う。前局があってこそだからGOっていう。もし東を鳴かれても、今回は戦うぞという意思の入った一打だね。やっぱり麻雀の動きを読む力がないと勝てないからね」

その前局。

配牌で自風牌の西がトイツ、ドラの九万がトイツの森山会長。
瀬戸熊プロの残る形が少し苦しい2枚目の中ポンが入り、西をポンしている森山会長にテンパイが入る。
そして中ポンから一手、また一手と手が進んだ灘プロから森山会長の当たり牌が押し出されることとなった前局である。
森山「勝つ時は何かラッキーありますよ。何らかの幸運がないと勝てない。良くなってきて手なりでいこうと。だから1回戦なんかはわざと手なりで打ってることが多かったかな。結局、麻雀ってラッキーの連続なんですよ。それをどう生かせるかが大事なんだけどね。例えばこのあとのドラの八万切りの局とかね」
東4局1本場
森山会長の手牌
一万一万一万五万六万八万一筒一筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ三索  ドラ八万
灘プロの手牌
六万七万七万八万八万二索三索四索六索八索二筒二筒二筒
森山会長はここで灘プロの現物の三索を残して打八万としている。
これを灘プロがポンしてカン七索のテンパイ。
ここで森山会長がドラを切らないと、森山会長のひいた六索をひきいれて六万九万待ちで灘プロにテンパイが入る。
さらにいうならば、仕掛け等が入らなければ、森山会長のひいた九万でツモアガリとなっている。

ドラの離し時ひとつ違えば、この局で灘プロはさらに大きくリードしていただろう。そしてそれによって結果はどうなったか分からないが、1回戦目森山会長のトップという結果に果たしてなっていただろうか?
この後、灘プロ、荒プロが2局ずつアガリ、4人ノーテンの流局で迎えた森山会長のオーラス親番。
その配牌。
一万二万赤五万六万七万七万八万二索一筒四筒七筒北白中  ドラ一万
そして最終形。
一万一万一万二万三万赤五万六万七万七万八万九万中中  ツモ中
この8,000は8,200オールで55,600点持ちの灘プロをまくりトップに立つ。
菅原「オーラスのアガリやめの理由というのは?」
森山「やっぱり2回戦しかないから順位点も大きいし、トップで素点の差もあるし、手堅くこれで良しとしとこうかなと、弱気だったかな。」
天空麻雀のルールは3万点持ち3万点返しの順位点が10,000点、30,000点。
ポイントは森山+67.3、灘+27.4、荒▲16.4、瀬戸熊▲78.3
となり1回戦終了。
2回戦目に進み、
菅原「優勝を確信した局はありますか?」
森山「確信というか、気が抜けてしまったんだよなぁ。途中で『あ、終わった』と思わないで今日は出来るだけ叩いてやろうと思えば良かったのだろうけど、2回戦目の途中何か気が抜けちゃったな。大人しくしてよう、というか、三人も諦めたはずと思ってしまった。だめなんだけどね。
この3,000・6,000ツモ(南1局)でもう100%だなって。その前の白で荒ちゃんから8,000アガって80%(東4局2本場)、これでもうだーっと突き抜けちゃった感じに思ってしまったんだよね。それで親番で何度も何度もアガリを逃して荒ちゃんのアガリ(南2局2,000・4,000ツモ)になってしまったからこれは良くないなと思ったよ。ホップステップジャンプで荒ちゃんが追い上げるきっかけになってしまったかなと。まぁ着順差が離されなければ荒ちゃんの条件もまだまだ苦しかっただろうけど。今回ので又、反省しましたから、もうこれからは相手が死んでも許さない非情な打ち手になる事を誓うよ。」

東4局2本場
各選手の持ち点は、
瀬戸熊26,600森山25,800灘11,000荒56,600
森山会長の先制リーチ。
二万三万四万二筒三筒四筒赤五筒六筒七筒北北白白  リーチ
これに対し追いついた荒プロの追っかけリーチ。
二筒二筒四筒四筒七筒八筒九筒五索六索六索七索七索八索  リーチ
荒プロが白を掴み森山会長に8,000点の放銃となる。
南1局
四万五万六万二索三索四索五索六索七索三筒三筒四筒五筒  ツモ三筒  ドラ三筒
これを自らツモりあげ、2回戦目もトップ目に立つ。
自ら100%と自負するのも頷けるアガリである。
南2局6巡目、森山会長が
二万三万四万赤五万六万七万四筒四筒七筒八筒九筒東東  ドラ一索
このテンパイをヤミテンに構える。
すると荒プロが9巡目、
一万二万三万一索一索三索四索南南西北発発
ここから南をポンして打北。2巡後五索を引いて一索発のシャンポン待ちでテンパイ。
瀬戸熊プロも16巡目
二万三万一索二索三索四索五索六索七索八索九索赤五筒五筒
このテンパイが入りリーチ。
森山会長の言うとおり、カン五筒に受ければ、三筒六筒九筒に受ければ、荒プロが1枚切っている東を切っていき残る二索五索待ちであれば、荒プロの一索ツモアガリの2,000・4,000はなかったかもしれない。

好調なので、図々しく打てば良いものを、楽をして闘う気持ちを持てなくて荒プロを生き返らせてしまったと会長は反省されたらしい。
菅原「改めてですが、優勝おめでとうございます。テレビ対局としては天空麻雀は16回のうち6回の優勝ですが、モンド名人戦の方はどうですか?」
森山「痛いところつくなぁ。なんで勝てないんですかって?(笑)去年、勝ってないといけなかったなと思うんだよなぁ。去年の年始にモンド優勝を目標に掲げていたしね。言い訳はしないけど、色々相性もそうだし条件が合わなかったんだよな。あとは前原くんに言われたのは『連盟員だけだと顔が澄み切ってるのにモンドは顔が違う』って。確かに連盟員だけでないと対抗心が強くなってしまうのかもしれないな。結構決勝には残ってるんだけどね。いつか勝てるだろうと思ってしまうとだめだと思うし、必ず勝とうという気持ちでないとだめなんだろうな。ただ毎回勝つって言って毎回勝てないのも辛いからなぁ。まぁもうすぐモンド名人戦が始まりますし、やっぱり勝ちたいですね。あとは季節かな。風邪の季節は年寄りにはきつくなってきてるかな。まぁ結局は良い麻雀を打つことしかないと思うな。これから菅原さんになんで勝てないんだって言われないよう頑張りますよ(笑)」
菅原「(恐れ多いです…!)最後にご自身の、もしくは連盟としての、2015年の目標はありますか?」
森山「プロ連盟として、今年は何か大きなイベントを1つやろうと思ってるんだけど、何が良いかは考え中かな。何かはやる。…何か良い案ない?(笑)」
菅原「……(・v・)……。
…すみません、ぱっと浮かびませんでした(汗)」
森山「タイトル戦だったり色々なことをネタ切れになるくらいこれまでやっちゃったからなぁ。もうスケジュールも新しいものをいれるキャパがないからね。世界選手権もしばらく先だし。麻雀を、グレードの高いものを増やしていかなくてはなとは思うね。まぁまだはっきりとは決まっていないけど、ファンの皆様に喜んでいただけるような大きなことを今年も何かひとつやろうと考えてます」
菅原「楽しみにしています!」
森山「あとは、今はロン2の牌譜再生機能だったり、昔は紙だったものがこうやって見れる訳だし、勉強出来るツールが沢山あるんだから、若い打ち手にも良い麻雀を打っていってほしいな。菅原も若い打ち手として頑張ってな」
菅原「はい、頑張ります!」
森山「今日はどうもお疲れ様でした」
菅原「ありがとうございました!」
私が初めて連盟の門を叩いた時、つまり初めて受けたプロテストの時、面接官は当時副会長であった森山さんだった。
あれからもう3年以上経つ。厳しさの中に優しさを持つ人。そう喩えられているのをよく目にする。
”森山茂和”という一人の麻雀プロを、森山さんのこれまでの毅然、そして真摯に物事に取り組む姿勢や、連盟や麻雀に対する思いの熱さを、一連盟員としてこれまで見てきたつもりである。
私自身、年をとらねば分からなかったことであるが、子供の頃、自分の両親や学校の先生つまり身近にいた大人たちの言動は全て正しいものであると、大人は大人になると失敗をしなくなり賢くなり正しいものを選べるのだと、そう思っていた。
しかし大人といえど一人の人間であり、失敗だってするし、全て正しいものを選べるかどうかなど分からないのだ。
人間であるが故に、間違うことも沢山あるだろう。
さらに、自分が正しいと思うものに対して信念を貫き続けること。
それは決して容易なことではない筈だ。
自分を信じること、そしてそれを貫くことの出来る強さを持つ人。
ただ頑なではなく、人間味と思いやりに溢れ、大きな優しさを持つ人。
さらに、観客ともいえる様々な人々に対しこれまで自分の信念を麻雀を通して体現してきたことが手役アーティストと呼ばれる由縁であり、”森山茂和”という一人の麻雀プロなのだと私は思う。

100

第15期九州プロリーグ (皇帝位戦決勝成績表)

優勝は浜上 文吾!

1日目 宮崎 皓之介 浜上 文吾 福田 正道 中尾 多門
1回戦 得失点 ▲ 0.2 21.9 2.2 ▲ 23.9
順位点 ▲ 4.0 8.0 4.0 ▲ 8.0
▲ 4.2 29.9 6.2 ▲ 31.9
2回戦 得失点 ▲ 16.3 12.3 ▲ 8.1 12.1
順位点 ▲ 8.0 8.0 ▲ 4.0 4.0
▲ 24.3 20.3 ▲ 12.1 16.1
3回戦 得失点 28.6 ▲ 23.5 15.4 ▲ 20.5
順位点 8.0 ▲ 8.0 4.0 ▲ 4.0
36.6 ▲ 31.5 19.4 ▲ 24.5
4回戦 得失点 6.7 ▲ 16.6 ▲ 2.3 12.2
順位点 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 8.0
10.7 ▲ 24.6 ▲ 6.3 20.2
5回戦 得失点 12.1 ▲ 9.7 ▲ 13.7 11.3
順位点 8.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0 4.0
20.1 ▲ 13.7 ▲ 21.7 15.3
ペナルティ 0.0 0.0 0.0 0.0
5回戦計 38.9 ▲ 19.6 ▲ 14.5 ▲ 4.8
2日目 宮崎 皓之介 浜上 文吾 福田 正道 中尾 多門
6回戦 得失点 ▲ 3.3 20.4 ▲ 7.1 ▲ 10.0
順位点 ▲ 1.0 12.0 ▲ 3.0 ▲ 8.0
▲ 4.3 32.4 ▲ 10.1 ▲ 18.0
7回戦 得失点 ▲ 5.1 2.1 ▲ 12.3 15.3
順位点 ▲ 4.0 4.0 ▲ 8.0 8.0
▲ 9.1 6.1 ▲ 20.3 23.3
8回戦 得失点 ▲ 6.8 8.1 0.8 ▲ 2.1
順位点 ▲ 8.0 8.0 4.0 ▲ 4.0
▲ 14.8 16.1 4.8 ▲ 6.1
9回戦 得失点 ▲ 13.1 18.3 ▲ 1.1 ▲ 6.1
順位点 ▲ 8.0 12.0 ▲ 1.0 ▲ 3.0
▲ 21.1 30.3 ▲ 2.1 ▲ 9.1
10回戦 得失点 ▲ 3.0 3.8 ▲ 4.0 3.2
順位点 ▲ 4.0 8.0 ▲ 8.0 4.0
▲ 7.0 11.8 ▲ 12.0 7.2
ペナルティ 0.0 0.0 0.0 0.0
10回戦計 ▲ 17.4 77.1 ▲ 54.2 ▲ 7.5

九州プロリーグ 成績表/第15期九州プロリーグ (皇帝位戦決勝成績表)

優勝は浜上 文吾!

1日目 宮崎 皓之介 浜上 文吾 福田 正道 中尾 多門
1回戦 得失点 ▲ 0.2 21.9 2.2 ▲ 23.9
順位点 ▲ 4.0 8.0 4.0 ▲ 8.0
▲ 4.2 29.9 6.2 ▲ 31.9
2回戦 得失点 ▲ 16.3 12.3 ▲ 8.1 12.1
順位点 ▲ 8.0 8.0 ▲ 4.0 4.0
▲ 24.3 20.3 ▲ 12.1 16.1
3回戦 得失点 28.6 ▲ 23.5 15.4 ▲ 20.5
順位点 8.0 ▲ 8.0 4.0 ▲ 4.0
36.6 ▲ 31.5 19.4 ▲ 24.5
4回戦 得失点 6.7 ▲ 16.6 ▲ 2.3 12.2
順位点 4.0 ▲ 8.0 ▲ 4.0 8.0
10.7 ▲ 24.6 ▲ 6.3 20.2
5回戦 得失点 12.1 ▲ 9.7 ▲ 13.7 11.3
順位点 8.0 ▲ 4.0 ▲ 8.0 4.0
20.1 ▲ 13.7 ▲ 21.7 15.3
ペナルティ 0.0 0.0 0.0 0.0
5回戦計 38.9 ▲ 19.6 ▲ 14.5 ▲ 4.8
2日目 宮崎 皓之介 浜上 文吾 福田 正道 中尾 多門
6回戦 得失点 ▲ 3.3 20.4 ▲ 7.1 ▲ 10.0
順位点 ▲ 1.0 12.0 ▲ 3.0 ▲ 8.0
▲ 4.3 32.4 ▲ 10.1 ▲ 18.0
7回戦 得失点 ▲ 5.1 2.1 ▲ 12.3 15.3
順位点 ▲ 4.0 4.0 ▲ 8.0 8.0
▲ 9.1 6.1 ▲ 20.3 23.3
8回戦 得失点 ▲ 6.8 8.1 0.8 ▲ 2.1
順位点 ▲ 8.0 8.0 4.0 ▲ 4.0
▲ 14.8 16.1 4.8 ▲ 6.1
9回戦 得失点 ▲ 13.1 18.3 ▲ 1.1 ▲ 6.1
順位点 ▲ 8.0 12.0 ▲ 1.0 ▲ 3.0
▲ 21.1 30.3 ▲ 2.1 ▲ 9.1
10回戦 得失点 ▲ 3.0 3.8 ▲ 4.0 3.2
順位点 ▲ 4.0 8.0 ▲ 8.0 4.0
▲ 7.0 11.8 ▲ 12.0 7.2
ペナルティ 0.0 0.0 0.0 0.0
10回戦計 ▲ 17.4 77.1 ▲ 54.2 ▲ 7.5

第24回静岡リーグ(プロアマ混合)第4,5節レポート

〈第4節レポート〉

静岡の冬は、雪が降ることもほとんど無く過ごしやすいイメージであるが、静岡リーグの開催地である浜松市においては、遠州のからっ風と呼ばれる北西風が強く吹きつけ非常に寒く感じられる。
第4節が開催された12月21日も、からっ風が強く吹きつけ寒さの厳しい1日となった。

静岡リーグは全5節を戦い上位5名が決勝戦へ進出できるシステムとなっている。
そのため、第4・5節は攻撃的な麻雀へスタイルを変え、通常より踏み込みを深くして攻め込んでくる選手が多くなってくる。

今節ポイントを大きく伸ばしたのは、竹内さんが+79.4Pとなり決勝戦進出を狙える位置に浮上してきた。
そして越川プロが+74.1Pを叩き出し首位となった。

私も今節は四暗刻をアガるなど+71Pとなり、決勝戦進出を狙える位置に着くことができた。
前節、暫定首位になったことから平常心を失い、バランスを大きく崩し▲85Pという数値を残した。
決勝戦へ進出するためには、次の最終節はポイントを加算するしか無いのだが、一か八かの運任せでは無く地に足を着けて、自分の麻雀をしっかりと打ち切りたいと考えている。
その結果決勝戦進出を逃したとしても、第25回静岡リーグの開幕戦に繋がる麻雀を打つことが、自分のスタイルだと考えているからだ。

泣いても笑っても、残るはあと1節のみ。
どの選手も悔いの残らないように、しっかりと戦い抜いて欲しい。

今回は上位陣のポイントが伸び悩んでいるだけに、ボーダーは低めになることが予想される。
どんな戦いになるか、今から楽しみである。

 

〈最終節レポート〉

静岡リーグはいよいよ最終節。
今節、決勝進出者が決定する。

決勝へ進出できるのは上位5名となり、1位+40P・2位+30P・3位+20P・4位+10Pの順位ポイントが与えられる。
最終節は上位16名による組み合わせで3回戦まで行ったあと、最終戦は順位によるたすき掛けでの組み合わせとなる。

試合開始までの時間、選手たちの口数が普段より少なくなる。
そして、試合が始まると最終節独特の張り詰めた雰囲気が会場を包み込む。
やはり最終節は決勝進出を目指し、普段より踏み込みを深くして攻め込む選手が増えることから、ポイントの移動が激しくなる。

その中で、見事に決勝進出を決めたのはこの5名。
1位通過:竹内仁さん(一般参加)
ここ数年の静岡リーグで圧倒的な強さを見せている。
9回の参加で7回の決勝進出は圧巻。
今節+117Pを叩き、首位の座を手中に収めた。

2位通過:越川清一プロ(中部本部)
第10期静岡プロリーグを征した越川プロ。
史上初の併冠を目指し、決勝の舞台へ舞い戻って来た。
今節は▲36Pとなり、首位通過の座を竹内さんに明け渡してしまったが、今期の越川プロの安定感を持ってすれば、順位点の10Pはそれほど問題無いだろう。

3位通過:中澤諒さん(一般参加)
豊橋技術科学大学麻雀部から初の決勝進出となる。
今節は安定した麻雀でポイントを加点し決勝の切符を手に入れた。
決勝戦では、緊張を乗り越えて普段通りの麻雀を打ち切ってもらいたい。
勢いに乗ることが出来れば、初決勝の舞台で初優勝も期待できる。

4位通過:太田昌樹プロ(静岡支部)
第1節に+89Pを叩き、最終節まで安定した強さを見せ決勝進出のボーダーをきっちりと越えてきた。
4位通過は通過ポイントが首位と30P差となるが、太田にとってはそれほど気になる点差ではないだろう。
決勝戦での彼のゲームメイクが今から楽しみである。

5位通過:岡本和也プロ(静岡支部)
近年の岡本プロの成績は、第27期新人王・第10期静岡プロリーグ3位と目覚しい物がある。
この勢いをそのままに初の決勝戦に名乗りを上げてきた。
岡本のスタイルを考慮すると、首位と40P差も十分にひっくり返すことも可能だろう。
今回の決勝戦のキーマンになりそうな存在である。

以上が決勝進出を決めた5名となる。

首位通過を決めた竹内さんを中心に進んで行く展開になることが予想されるが、プロ3名のゲームメイクや中澤さんの勢いのある麻雀も楽しみである。

静岡プロリーグ レポート/第24回静岡リーグ(プロアマ混合)第4,5節レポート

〈第4節レポート〉
静岡の冬は、雪が降ることもほとんど無く過ごしやすいイメージであるが、静岡リーグの開催地である浜松市においては、遠州のからっ風と呼ばれる北西風が強く吹きつけ非常に寒く感じられる。
第4節が開催された12月21日も、からっ風が強く吹きつけ寒さの厳しい1日となった。
静岡リーグは全5節を戦い上位5名が決勝戦へ進出できるシステムとなっている。
そのため、第4・5節は攻撃的な麻雀へスタイルを変え、通常より踏み込みを深くして攻め込んでくる選手が多くなってくる。
今節ポイントを大きく伸ばしたのは、竹内さんが+79.4Pとなり決勝戦進出を狙える位置に浮上してきた。
そして越川プロが+74.1Pを叩き出し首位となった。
私も今節は四暗刻をアガるなど+71Pとなり、決勝戦進出を狙える位置に着くことができた。
前節、暫定首位になったことから平常心を失い、バランスを大きく崩し▲85Pという数値を残した。
決勝戦へ進出するためには、次の最終節はポイントを加算するしか無いのだが、一か八かの運任せでは無く地に足を着けて、自分の麻雀をしっかりと打ち切りたいと考えている。
その結果決勝戦進出を逃したとしても、第25回静岡リーグの開幕戦に繋がる麻雀を打つことが、自分のスタイルだと考えているからだ。
泣いても笑っても、残るはあと1節のみ。
どの選手も悔いの残らないように、しっかりと戦い抜いて欲しい。
今回は上位陣のポイントが伸び悩んでいるだけに、ボーダーは低めになることが予想される。
どんな戦いになるか、今から楽しみである。
 
〈最終節レポート〉
静岡リーグはいよいよ最終節。
今節、決勝進出者が決定する。
決勝へ進出できるのは上位5名となり、1位+40P・2位+30P・3位+20P・4位+10Pの順位ポイントが与えられる。
最終節は上位16名による組み合わせで3回戦まで行ったあと、最終戦は順位によるたすき掛けでの組み合わせとなる。
試合開始までの時間、選手たちの口数が普段より少なくなる。
そして、試合が始まると最終節独特の張り詰めた雰囲気が会場を包み込む。
やはり最終節は決勝進出を目指し、普段より踏み込みを深くして攻め込む選手が増えることから、ポイントの移動が激しくなる。
その中で、見事に決勝進出を決めたのはこの5名。
1位通過:竹内仁さん(一般参加)
ここ数年の静岡リーグで圧倒的な強さを見せている。
9回の参加で7回の決勝進出は圧巻。
今節+117Pを叩き、首位の座を手中に収めた。
2位通過:越川清一プロ(中部本部)
第10期静岡プロリーグを征した越川プロ。
史上初の併冠を目指し、決勝の舞台へ舞い戻って来た。
今節は▲36Pとなり、首位通過の座を竹内さんに明け渡してしまったが、今期の越川プロの安定感を持ってすれば、順位点の10Pはそれほど問題無いだろう。
3位通過:中澤諒さん(一般参加)
豊橋技術科学大学麻雀部から初の決勝進出となる。
今節は安定した麻雀でポイントを加点し決勝の切符を手に入れた。
決勝戦では、緊張を乗り越えて普段通りの麻雀を打ち切ってもらいたい。
勢いに乗ることが出来れば、初決勝の舞台で初優勝も期待できる。
4位通過:太田昌樹プロ(静岡支部)
第1節に+89Pを叩き、最終節まで安定した強さを見せ決勝進出のボーダーをきっちりと越えてきた。
4位通過は通過ポイントが首位と30P差となるが、太田にとってはそれほど気になる点差ではないだろう。
決勝戦での彼のゲームメイクが今から楽しみである。
5位通過:岡本和也プロ(静岡支部)
近年の岡本プロの成績は、第27期新人王・第10期静岡プロリーグ3位と目覚しい物がある。
この勢いをそのままに初の決勝戦に名乗りを上げてきた。
岡本のスタイルを考慮すると、首位と40P差も十分にひっくり返すことも可能だろう。
今回の決勝戦のキーマンになりそうな存在である。
以上が決勝進出を決めた5名となる。
首位通過を決めた竹内さんを中心に進んで行く展開になることが予想されるが、プロ3名のゲームメイクや中澤さんの勢いのある麻雀も楽しみである。

第22期東北プロリーグ後期第3節レポート

Aリーグレポート

1卓(青木、工藤、神藤、早坂)

全体を通して早坂の好調振りが見られた卓で、結果も1-1-2-1のオールプラスで+73.1P。
1節、2節のマイナスをほぼ返済した。
また、総合4位だった青木は、苦しい立ち上がりだったものの3回戦の大トップで巻き返し、▲6.9Pで踏みとどまる。

2節終了時3位の泉がポイントを落としたため、青木が総合3位に繰り上がった。

2卓(粕谷、佐藤、泉、大里)
2節終了時の1、2、3位と5位が同卓することとなった。
先手を取ったのは女流大里で、1回戦目を+29.7Pの1人浮きで他の3人を引き離す。
その後3半荘は原点付近をキープ、1回戦目のプラスを守りきり+40.0Pの卓内トップ。
3節連続40P台のプラスで総合首位をキープした。

佐藤も3、4回戦を接戦を制しての2連勝で今節+20.9P、総合2位で大里を追う。

3卓(杜、皆川、三井、岩熊)

2回戦目、三井が+21.6Pの大き目のトップをとって一歩抜き出る形となる。
続く3回戦を浮きの2着、4回戦目で少しマイナスとしたものの、+36.6Pの卓内1位となった。

Aリーグ

順位 名前 後期1節 後期2節 後期3節 後期4節 後期5節 合計
1 大里奈美 42.0 41.2 40.0 123.2
2 佐藤大介 74.0 ▲ 4.6 20.9 90.3
3 青木武 0.9 45.0 ▲ 6.9 39.0
4 泉亮多 59.7 4.0 ▲ 35.0 28.7
5 三井光一 ▲ 4.5 ▲ 16.5 36.6 15.6
6 粕谷勇吉 34.1 ▲ 3.5 ▲ 25.9 4.7
7 早坂和人 ▲ 51.6 ▲ 23.9 73.1 ▲ 2.4
8 杜麻沙也 ▲ 43.7 34.8 6.3 ▲ 2.6
9 岩熊隆一 0.8 11.0 ▲ 15.6 ▲ 3.8
10 工藤宏紀 ▲ 12.0 9.4 ▲ 1.2 ▲ 3.8
11 皆川直毅 ▲ 14.8 ▲ 24.4 ▲ 27.3 ▲ 66.5
12 神藤極 ▲ 74.5 29.1 ▲ 65.0 ▲ 110.4
13 高橋清隆 ▲ 12.4 ▲ 121.6 ▲ 100.0 ▲ 234.0

 

Bリーグレポート

1卓(早川、井上、佐々木、安ヶ平、菅原)左から抜け番順

この卓は井上、安ヶ平の両名が点数を叩き合う展開となった。
1回戦目に井上が1人浮きトップをとると、井上が抜け番の2回戦目では安ヶ平が+28.0のトップ。
3回戦は井上がトップ、安ヶ平も2着でポイントを重ねる。

安ヶ平が抜け番の4回戦目では、井上+30.8Pの1人浮きの大暴れ。
最終5回戦目は安ヶ平が+28.8Pと再び大きく稼いでのトップで締めた。
結果、井上は+73.6Pで前節のマイナスを帳消しにし、安ヶ平は+72.0Pとして総合3位につけた。

2卓(新田、國丸、吉田、佐藤、千田)左から抜け番順

1回戦目、総合で2位につけている佐藤が+22.1Pのトップを取り、今回も好調ぶりを見せるかと思われた。
しかし、この卓の真の好調者は初回抜け番だった新田。
2回戦目を+18.9Pのトップでスタートすると、3回戦目は2着ながらも+17.1P、4回戦も浮きの2着とし、最終5回戦目をトップで締めて、オールプラスの+75.4P。
総合で4位にあがってきた。
佐藤は3回戦目のラスが響いて今回▲6.9Pだったが総合2位はそのままとなった。

3卓(東、遠藤、斎藤、山下)

1回戦目、東が遠藤をかわしてのトップ。
東は2回戦も山下とのトップ争いを制し、勝負強さを見せ付ける。
続く3回戦目を浮きの2着にし、ラストの4回戦目をトップで締めくくり、オールプラスの+64.8Pの結果となった。
これで3節連続60Pオーバーのプラス、総合で+203.7Pとしてぶっちぎりの首位キープとなった。

Bリーグ

順位 名前 後期1節 後期2節 後期3節 後期4節 後期5節 合計
1 東幸一郎 63.5 75.4 64.8 203.7
2 佐藤晃大 30.7 55.2 ▲ 6.9 79.0
3 安ヶ平浩希 5.2 ▲ 4.8 72.0 72.4
4 新田大輔 ▲ 34.1 ▲ 2.2 75.4 39.1
5 遠藤昭太 ▲ 9.3 42.5 ▲ 6.5 26.7
6 早川林香 ▲ 1.8 60.5 ▲ 39.4 19.3
7 井上美里 21.4 ▲ 75.8 73.6 19.2
8 千田諒 76.5 ▲ 39.0 ▲ 24.6 12.9
9 山下敬介 18.7 0.9 ▲ 23.4 ▲ 3.8
10 國丸仁哉 ▲ 50.0 15.5 ▲ 59.2 ▲ 93.7
11 佐々木啓文 ▲ 86.5 27.4 ▲ 40.7 ▲ 99.8
12 吉田勝弥 ▲ 100.0 ▲ 21.9 14.3 ▲ 107.6
13 菅原直哉 19.3 ▲ 91.6 ▲ 66.5 ▲ 138.8
14 斎藤智大 ▲ 123.6 ▲ 42.1 ▲ 34.9 ▲ 200.6

東北プロリーグ レポート/第22期東北プロリーグ後期第3節レポート

Aリーグレポート
1卓(青木、工藤、神藤、早坂)
全体を通して早坂の好調振りが見られた卓で、結果も1-1-2-1のオールプラスで+73.1P。
1節、2節のマイナスをほぼ返済した。
また、総合4位だった青木は、苦しい立ち上がりだったものの3回戦の大トップで巻き返し、▲6.9Pで踏みとどまる。
2節終了時3位の泉がポイントを落としたため、青木が総合3位に繰り上がった。
2卓(粕谷、佐藤、泉、大里)
2節終了時の1、2、3位と5位が同卓することとなった。
先手を取ったのは女流大里で、1回戦目を+29.7Pの1人浮きで他の3人を引き離す。
その後3半荘は原点付近をキープ、1回戦目のプラスを守りきり+40.0Pの卓内トップ。
3節連続40P台のプラスで総合首位をキープした。
佐藤も3、4回戦を接戦を制しての2連勝で今節+20.9P、総合2位で大里を追う。
3卓(杜、皆川、三井、岩熊)
2回戦目、三井が+21.6Pの大き目のトップをとって一歩抜き出る形となる。
続く3回戦を浮きの2着、4回戦目で少しマイナスとしたものの、+36.6Pの卓内1位となった。
Aリーグ

順位 名前 後期1節 後期2節 後期3節 後期4節 後期5節 合計
1 大里奈美 42.0 41.2 40.0 123.2
2 佐藤大介 74.0 ▲ 4.6 20.9 90.3
3 青木武 0.9 45.0 ▲ 6.9 39.0
4 泉亮多 59.7 4.0 ▲ 35.0 28.7
5 三井光一 ▲ 4.5 ▲ 16.5 36.6 15.6
6 粕谷勇吉 34.1 ▲ 3.5 ▲ 25.9 4.7
7 早坂和人 ▲ 51.6 ▲ 23.9 73.1 ▲ 2.4
8 杜麻沙也 ▲ 43.7 34.8 6.3 ▲ 2.6
9 岩熊隆一 0.8 11.0 ▲ 15.6 ▲ 3.8
10 工藤宏紀 ▲ 12.0 9.4 ▲ 1.2 ▲ 3.8
11 皆川直毅 ▲ 14.8 ▲ 24.4 ▲ 27.3 ▲ 66.5
12 神藤極 ▲ 74.5 29.1 ▲ 65.0 ▲ 110.4
13 高橋清隆 ▲ 12.4 ▲ 121.6 ▲ 100.0 ▲ 234.0

 
Bリーグレポート
1卓(早川、井上、佐々木、安ヶ平、菅原)左から抜け番順
この卓は井上、安ヶ平の両名が点数を叩き合う展開となった。
1回戦目に井上が1人浮きトップをとると、井上が抜け番の2回戦目では安ヶ平が+28.0のトップ。
3回戦は井上がトップ、安ヶ平も2着でポイントを重ねる。
安ヶ平が抜け番の4回戦目では、井上+30.8Pの1人浮きの大暴れ。
最終5回戦目は安ヶ平が+28.8Pと再び大きく稼いでのトップで締めた。
結果、井上は+73.6Pで前節のマイナスを帳消しにし、安ヶ平は+72.0Pとして総合3位につけた。
2卓(新田、國丸、吉田、佐藤、千田)左から抜け番順
1回戦目、総合で2位につけている佐藤が+22.1Pのトップを取り、今回も好調ぶりを見せるかと思われた。
しかし、この卓の真の好調者は初回抜け番だった新田。
2回戦目を+18.9Pのトップでスタートすると、3回戦目は2着ながらも+17.1P、4回戦も浮きの2着とし、最終5回戦目をトップで締めて、オールプラスの+75.4P。
総合で4位にあがってきた。
佐藤は3回戦目のラスが響いて今回▲6.9Pだったが総合2位はそのままとなった。
3卓(東、遠藤、斎藤、山下)
1回戦目、東が遠藤をかわしてのトップ。
東は2回戦も山下とのトップ争いを制し、勝負強さを見せ付ける。
続く3回戦目を浮きの2着にし、ラストの4回戦目をトップで締めくくり、オールプラスの+64.8Pの結果となった。
これで3節連続60Pオーバーのプラス、総合で+203.7Pとしてぶっちぎりの首位キープとなった。
Bリーグ

順位 名前 後期1節 後期2節 後期3節 後期4節 後期5節 合計
1 東幸一郎 63.5 75.4 64.8 203.7
2 佐藤晃大 30.7 55.2 ▲ 6.9 79.0
3 安ヶ平浩希 5.2 ▲ 4.8 72.0 72.4
4 新田大輔 ▲ 34.1 ▲ 2.2 75.4 39.1
5 遠藤昭太 ▲ 9.3 42.5 ▲ 6.5 26.7
6 早川林香 ▲ 1.8 60.5 ▲ 39.4 19.3
7 井上美里 21.4 ▲ 75.8 73.6 19.2
8 千田諒 76.5 ▲ 39.0 ▲ 24.6 12.9
9 山下敬介 18.7 0.9 ▲ 23.4 ▲ 3.8
10 國丸仁哉 ▲ 50.0 15.5 ▲ 59.2 ▲ 93.7
11 佐々木啓文 ▲ 86.5 27.4 ▲ 40.7 ▲ 99.8
12 吉田勝弥 ▲ 100.0 ▲ 21.9 14.3 ▲ 107.6
13 菅原直哉 19.3 ▲ 91.6 ▲ 66.5 ▲ 138.8
14 斎藤智大 ▲ 123.6 ▲ 42.1 ▲ 34.9 ▲ 200.6

第13期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 最終節レポート

Aリーグレポート:辻本翔哉

泣いても笑っても最終戦。私、辻本がレポートをお届け致します。
A1卓:横山、花岡、中川、仁科
A2卓:米川、貫上、藤川、辻本
A3卓:勝間、上村、佐々木、堀

1回戦目の東4局、辻本が親。南家が米川、西家は貫上、北家は藤川。
藤川が親番で連チャンし、58,000点程度のトップで他家は3人とも沈んでいる状況。
そこで貫上が発を序盤に仕掛ける。

貫上の捨牌はソウズばかりでどちらに染めているかわからないが、手からピンズがこぼれ出た。
ドラが五万であることから、マンズの混一の気配。
そして、私は親番で連チャンしたい状況でテンパイが入った。

役無しで六万七万のシャンポン。
五万が入ってピンフドラ1の手変わりもあるので、しぼっていた白を切ってのテンパイ。
すると貫上がまた仕掛けた。

中は場に1枚も切られておらず、凄く嫌な状況になってきた。
貫上は七索を切った。まだマンズが切れておらず色々な手が想像出来た。
一番高いのは大三元。その次がホンイツがらみで満貫から倍満。
そして、次のツモで私は三索を引いてきた。
貫上の現物では無かったがツモ切りして突っ張った。
次に、米川が八索を切ると貫上のロン

一索二索三索八索中中中  ポン白白白  ポン発発発  ロン八索

私が捨てた白を仕掛けるまでは、

一索二索三索七索八索白白中中中  ポン発発

このテンパイの形だったのにも驚いたが、マンズを1枚も切る事がなかったのにも驚いた。
米川には聞いていないが、9巡目にそんな形でアガられるとは想像出来なかったであろう。

米川は守備には固い方でトータルポイントも9節終了時点で2位につけていて、無理をしなくてもいい場面でもあったが。
プロ同士で役満を直撃するには、それぐらいの事がない限りあり得ないが、本当にドラマチックな展開となった。

そして、これでトータルポイント4位の貫上が決定戦の3位以内に入ると思われたが、それでも今日の主役は藤川だった

1回戦、役満の貫上を振り払って藤川がトップ。その後も全てトップを取る。
最終節で+124.8Pを叩き2位通過をした。

藤川は親番で満貫跳満を有効的にアガリ他家を圧倒した。
1卓はそのまま順当に残り、結果1位通過は横山。2位が藤川で、3位が花岡となった。

1年間の長い戦いが終わり中田を含めたこの4人で太閤位決定戦が行われる。
私も決定戦に残りたかったがまだまだ実力不足を痛感した。
来期からも精進し、麻雀を楽しみつつ、色々な意味で上を目指したいと思います。
1年間ありがとうございました。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 横山  毅 50.3 31.2 40.9 ▲ 18.4 48.1 ▲ 48.7 89.8 44.6 ▲ 56.0 ▲ 3.2 178.6
2 藤川 議次 62.9 4.0 18.9 44.2 ▲ 41.5 ▲ 29.7 ▲ 32.8 31.3 ▲ 4.0 124.8 178.1
3 花岡 章生 43.0 ▲ 26.4 ▲ 82.5 12.9 ▲ 0.8 88.9 75.7 ▲ 18.1 3.4 ▲ 6.3 89.8
4 貫上 洋志 ▲ 44.6 ▲ 15.6 ▲ 6.6 ▲ 31.3 29.6 133.4 ▲ 26.2 ▲ 43.4 84.4 ▲ 9.4 70.3
5 中川 由佳梨 ▲ 13.4 38.0 ▲ 7.9 ▲ 24.5 ▲ 44.4 ▲ 3.1 130.7 15.0 ▲ 34.9 3.9 59.4
6 米川 基紀 27.9 26.7 60.0 ▲ 2.3 3.1 ▲ 19.5 ▲ 36.5 33.1 10.1 ▲ 60.4 42.2
7 仁科健一郎 ▲ 79.2 ▲ 1.6 ▲ 4.4 34.8 ▲ 28.0 85.9 ▲ 20.5 ▲ 56.4 94.8 ▲ 14.4 11.0
8 辻本 翔哉 30.1 ▲ 6.8 13.2 ▲ 6.9 56.4 ▲ 37.1 ▲ 6.4 ▲ 0.6 ▲ 79.5 ▲ 55.0 ▲ 92.6
9 勝間 伸生 ▲ 37.5 ▲ 56.3 ▲ 13.9 10.5 35.2 ▲ 7.9 ▲ 88.5 41.4 41.0 ▲ 35.8 ▲ 111.8
10 上村 宜久 53.1 ▲ 34.5 42.2 ▲ 24.5 ▲ 65.0 ▲ 3.6 ▲ 63.1 ▲ 59.0 ▲ 2.1 8.6 ▲ 147.9
11 佐々木 亮 ▲ 16.9 1.4 ▲ 40.2 ▲ 18.9 ▲ 18.0 ▲ 53.6 17.3 57.7 ▲ 39.5 ▲ 54.7 ▲ 165.4
12 堀  昭義 ▲ 75.7 39.9 ▲ 19.7 3.4 24.3 ▲ 106.0 ▲ 59.5 ▲ 46.6 ▲ 18.7 61.9 ▲ 196.7

 

Bリーグレポート:宮田豊夢

いよいよ最終節である。
第9節まで終わっての成績は、1位・原田189.4P、2位・筒井117.3P、3位・山本109.2P、4位・西原101.9Pとなっている。
原田がやや後続を突き放しているが、昇級枠の2人目は熾烈である。

始まった最終節。
3戦を終わって原田は安定した強さを見せつけ、2着以下を大きく突き放し、3回戦終了時の成績は1位・原田259.9P、2位・山本145.8P、3位・西原133.5P、4位・筒井73.4Pとなる。

原田は当確か、2位が異常に熾烈である。

B1卓が終わり現在2位の山本は浮きの2着をとり、2位は155.9Pとなる。
気になるのは別卓の西原。約14,000点浮きのトップをとれば西原が逆転する。

B2卓はオーラスになっており、西原は48,000点。
ここで親に連荘されるととてもつらい状況で西原にこの手が入る。
B2卓

北家 西原

三万四万五万六万七万八万五索五索三筒四筒五筒八筒九筒  ドラ五索

役がないが、少しリーチを躊躇(ちゅうちょ)してしまいそうな手である。
西原は1巡回したのち、意を決したようにリーチをかけた。
1巡後、吉田から七筒がこぼれて、昇級者が決まった瞬間である。

最終成績は、
1位・原田259.9P
2位・西原165.8P
3位・山本155.9P

昇級した2人のAリーグでの活躍を期待して、また、来期にかけたいと思います。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 原田 保正 66.3 ▲ 8.7 39.5 17.1 48.9 15.1 36.8 ▲ 21.3 ▲ 4.3 37.9 227.3
2 西原 佳隆 83.2 ▲ 15.1 ▲ 12.4 ▲ 8.7 ▲ 12.1 22.6 39.7 21.4 ▲ 16.7 63.9 165.8
3 山本 善嗣 12.0 ▲ 67.5 44.8 2.4 92.5 ▲ 39.9 44.9 ▲ 26.7 46.7 46.7 155.9
4 中川  保 ▲ 43.0 46.0 19.6 ▲ 16.1 ▲ 23.2 2.2 ▲ 14.8 32.1 81.8 4.7 89.3
5 森下 恭好 0.8 ▲ 24.9 ▲ 33.2 ▲ 20.4 87.5 76.1 ▲ 4.2 ▲ 73.5 60.8 3.2 72.2
6 筒井 宏晶 19.7 55.9 27.5 3.0 ▲ 6.8 40.5 7.6 ▲ 8.6 ▲ 21.5 ▲ 66.3 51.0
7 近野理智男 15.4 10.7 18.6 10.0 ▲ 40.5 ▲ 8.5 15.6 26.3 0.0 0.0 47.6
8 吉田 哲史 ▲ 98.2 27.7 ▲ 17.7 2.5 47.7 ▲ 4.0 62.2 20.1 ▲ 24.3 ▲ 0.8 15.2
9 中野 孝治 1.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.9
10 坂本 誠裕 22.5 18.1 2.4 23.5 ▲ 58.8 ▲ 42.5 ▲ 14.6 16.0 ▲ 19.8 19.5 ▲ 33.7
11 宮田 豊夢 ▲ 18.4 7.2 43.5 13.4 ▲ 44.0 ▲ 7.6 ▲ 0.0 10.6 25.9 ▲ 90.3 ▲ 59.7
12 山中  翼 ▲ 9.4 4.0 ▲ 0.2 2.4 ▲ 76.8 6.5 ▲ 35.8 27.9 ▲ 7.6 19.7 ▲ 69.3
13 掛樋 忠雄 ▲ 4.5 ▲ 32.0 6.3 10.6 ▲ 15.6 28.9 4.7 ▲ 5.3 ▲ 81.9 ▲ 7.2 ▲ 96.0
14 玉木 章司 14.5 ▲ 4.0 ▲ 63.5 1.3 17.2 ▲ 71.8 ▲ 48.3 33.9 0.0 0.0 ▲ 120.7
15 延原 明美 1.1 ▲ 17.5 ▲ 57.0 ▲ 40.7 ▲ 27.7 25.2 ▲ 45.2 15.6 ▲ 67.0 ▲ 22.3 ▲ 235.5
16 稲森 英子 ▲ 66.9 ▲ 20.9 ▲ 18.2 ▲ 21.3 ▲ 8.3 ▲ 42.8 ▲ 48.6 ▲ 71.5 26.9 ▲ 12.7 ▲ 284.3

 

C1リーグレポート:川上直也

早いもので今期リーグも最終節。
優勝、昇級の行方は?
第4節終了時の上位のポイントは以下の通り。

稲岡ミカ113.9P 赤木由美 93.8P 松永侑巳72.5P 川崎諒介45.9P。

C1リーグからの昇級は2人なので、ポイントからみて上位3人の争いとなりそうですが、今期は下位と上位のポイントの差がかなりあるので、降級の心配があまりないプラマイ0近辺のポイント者でも叩きに行けば昇級を狙えないこともありません。

開始前に思わぬハプニングがあり、上位者の動揺が走ります。
最終節の卓組の上位2卓は奇数順位と偶数順位に分かれ、予め第4節の終了時のポイントで対局する相手がわかるので、心の準備をして最終節に臨めるのですが、4番手に位置していた川崎が転勤のために不出場というアクシデントがあり、大きく対局者が変わりました。

そのことが響いたのか、赤木は調子を崩して大きく後退。
結局、トップポイントの稲岡と松永が第4節までのポイントを死守して、昇級を決めました。

川上 「稲岡さん、松永君昇級おめでとう。昇級を意識したのはいつぐらいでしたか?」
稲岡 「うーん。最終節の最終局かな?」
川上 「第4節が終わって断トツまではいかないけど、首位でポイントも持っていたのに、最後の最後まで意識しなかったの?」
稲岡 「最終節のために、対局者の打ち方別に人選して、セット調整したんやけど、大きく対局者が変わったやん?だから、とにかく松永君より上位である打ち方を心がけたんやけど、3回戦目にラス引いて凹んだから。」
川上 「なるほどね。松永君は?」
松永 「最初から最後まで意識はなかったです。いつも通りの麻雀を打とうとだけ思っていました。」
川上 「松永君は、ロスなしの最速昇級やね。」
松永 「はい。あまりその事についても意識はないですけど。」
川上 「半期リーグを卒業して、来期から年間通してのリーグ戦となりますが、意気込みは?」
稲岡 「年間通じてのリーグ戦は初めてやし、対局者もガラッと変わるから未知の世界やけど、早く対応できるように頑張ります。」
松永 「いつも通り変わらず自分の麻雀を打つだけです。」

両者共に連続昇級で勢いがあるだけに、上位リーグでもその更に上を目指せるように頑張って欲しいと思います。

この半年間短い間でしたが、川上がレポートを務めさせて戴きました。
なにぶん不慣れで、読みづらい点や内容に乏しい点がありました事をお許し下さい。
ありがとうございました。

C1リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 稲岡 ミカ 38.2 43.4 ▲ 20.4 52.7 5.4 119.3
2 松永 侑己 3.8 ▲ 28.2 77.6 19.3 ▲ 2.1 70.4
3 吉本 卓矢 ▲ 7.2 ▲ 37.8 ▲ 30.3 57.7 84.2 66.6
4 赤木 由実 7.8 3.7 61.3 21.0 ▲ 36.9 56.9
5 川崎 諒介 5.4 33.9 33.7 ▲ 27.1 0.0 45.9
6 三好 直幸 43.8 ▲ 23.1 ▲ 26.5 ▲ 40.7 75.2 28.7
7 高谷 圭一 27.9 32.6 4.6 ▲ 39.4 ▲ 18.3 7.4
8 後藤 俊孝 3.7 ▲ 34.4 16.7 2.5 15.0 3.5
9 川上 直也 40.3 21.9 ▲ 21.8 ▲ 5.9 ▲ 35.1 ▲ 0.6
10 山室 太二 ▲ 21.0 24.9 0.2 2.0 ▲ 15.2 ▲ 9.1
11 丸山  直 ▲ 63.7 37.3 ▲ 34.6 36.9 ▲ 6.3 ▲ 30.4
12 西村 友和 33.4 ▲ 24.5 ▲ 45.5 7.2 ▲ 24.7 ▲ 54.1
13 富田 淳一 ▲ 16.1 ▲ 12.8 46.7 ▲ 66.5 ▲ 42.0 ▲ 90.7
14 田村  豊 ▲ 28.5 ▲ 90.8 ▲ 7.5 26.2 ▲ 18.2 ▲ 118.8
15 下村 学 ▲ 40.4 27.4 41.9 ▲ 150.0 0.0 ▲ 121.1
16 秋山 淑子 ▲ 47.4 25.5 ▲ 97.1 ▲ 45.9 14.0 ▲ 150.9

 

C2リーグレポート:大橋慶一郎

今節で後期プロリーグも最終節となりました。
私の所属するC2リーグでは吉田を筆頭に永田、小西と続いていて、当然ながら上位陣を引きずり降ろす戦いとなる。

1卓 吉田、木下、小西、伊原
今季、好調の続いている吉田を止めポイントを直取りするのが昇級への鍵であろう。
しかし、東1局に吉田が先制リーチで500・1,000をアガっての軽いスタートとなった。

東2局 ドラ四筒。またしても吉田が先制リーチをかけてきた。
しかし、木下、親の伊原も負けずと直撃チャンスを逃さず2件の追っかけリーチが入ったのだ。
これに吉田が7,700放銃となってしまった。

東2局1本場、親の連荘をした伊原はこの勢いを活かしたいところである。
だが、この時木下に綺麗な手が入ったのだ。

7巡目

一万一万五万六万七万五索六索七索四筒五筒五筒六筒六筒  リーチ  ドラ六索

高めをツモれば跳満もあり、前回のリーチが不発なだけに大きく決めたいところでしょう。
そして、七筒を即座にツモって3,000・6,000の素晴らしいアガリとなった。

ポイントを持っている吉田、小西としては厳しい展開である。
その後も吉田が5,200を放銃と不調の兆しが見えてきた。

南2局、 親・伊原
最後の親番ということもあり連荘したいところである。
11巡目に小西が三筒を切ってリーチをしてきた。

二万三万四万二索二索二筒三筒五筒六筒七筒中中中  リーチ  ドラ二索

出てもツモっても十分な手である。
これに対し伊原が

三万四万五万六万六万一索二索三索四索五索六索四筒五筒

ツモ三筒の1,300オールでかわし親を離さない。
続いて南2局1本場、伊原が、八索をツモり4,100オールという勢いあるアガリを見せてくれた。

七万七万九万九万六索六索八索二筒二筒五筒五筒六筒六筒  ツモ八索  ドラ五筒

南3局、親・吉田。
かなり点数を削られ5,000点ほどに凹んだ吉田としては挽回したい親である。
その吉田が初巡に一筒をポンした。
他家としては苦しい手格好からの仕掛けかと思われたのだが…
実はすでにテンパイが入り、アガってラス親を迎えたい小西が切った撥にロンの発声が入る。

八索八索八筒八筒八筒白白白発発  ポン二索 上向き二索 上向き二索 上向き  ロン発  ドラ八索

18,000という素晴らしいアガリが炸裂したのだ。
しかし、ここで話は終わらない。

南3局1本場、8巡目に吉田がリーチをかけてきた。
これに木下が放銃してしまった。

二万三万四万二索三索六索七索八索二筒三筒四筒五筒五筒  リーチ  ロン四索

またしても12,000は12,300という勢いあるアガリをしたのだ。
最終的に、吉田が逆転でトップを勝ち取った。

今節も様々なドラマが展開された。私も役満条件の局面で役満手をテンパイする熱いこともあった、が、その様な困難な状況にしてしまったのは自分自身であり、各プレーヤーが様々な意図があって迎えた結果なのである。

今節では吉田、伊原、永田が昇級となった。
彼等は次回からC1で戦って行くが、更なる目標に向かって精進をしてもらいたいと思います。

C2リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 吉田 圭吾 49.6 109.1 ▲ 8.2 20.3 16.0 186.8
2 伊原 達矢 76.2 2.3 30.5 10.9 60.8 180.7
3 永田 知也 9.6 40.0 41.4 68.5 ▲ 10.7 148.8
4 大橋 慶一郎 ▲ 7.2 21.9 15.4 36.1 43.3 109.5
5 山神 剛 36.7 ▲ 24.0 64.1 48.5 ▲ 21.2 104.1
6 木下 恭子 ▲ 24.7 42.7 41.5 ▲ 7.0 22.9 75.4
7 小西 輝彦 21.5 83.8 47.6 ▲ 3.1 ▲ 99.7 50.1
8 辰巳 晴基 ▲ 13.2 ▲ 13.9 ▲ 11.7 0.5 73.8 35.5
9 大久保 朋美 21.1 ▲ 32.9 ▲ 24.3 ▲ 15.2 73.6 22.3
10 城 裕介 21.3 0.0 0.0 0.0 0.0 21.3
11 長尾 浩平 4.5 60.8 ▲ 45.1 7.0 ▲ 11.4 15.8
12 土田 小緒里 ▲ 3.1 6.8 ▲ 40.3 3.6 33.1 0.1
13 辻井 稜真 ▲ 53.0 ▲ 40.6 18.2 63.0 ▲ 4.1 ▲ 16.5
14 田中 悠紀夫 ▲ 26.1 0.0 0.0 0.0 0.0 ▲ 26.1
15 只野 真理子 5.1 ▲ 32.3 22.7 ▲ 2.5 ▲ 33.9 ▲ 40.9
16 赤木 里恵 22.7 ▲ 14.6 ▲ 14.0 6.4 ▲ 88.9 ▲ 88.4
17 鎌田 周平 7.7 ▲ 4.4 ▲ 27.4 ▲ 65.7 ▲ 1.2 ▲ 91.0
18 谷上 脩平 29.5 ▲ 41.7 ▲ 40.6 ▲ 41.0 0.0 ▲ 93.8
19 長野 恵美 ▲ 19.4 ▲ 37.1 ▲ 1.5 ▲ 75.4 21.4 ▲ 112.0
20 坂上 優 ▲ 79.6 17.2 ▲ 4.7 ▲ 11.1 ▲ 64.1 ▲ 142.3
21 高橋 正人 ▲ 49.9 ▲ 78.7 ▲ 71.1 ▲ 10.0 41.1 ▲ 168.6
22 前川 憲一 ▲ 34.3 ▲ 87.4 ▲ 15.5 ▲ 54.8 ▲ 70.8 ▲ 262.8

関西プロリーグ レポート/第13期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 最終節レポート

Aリーグレポート:辻本翔哉
泣いても笑っても最終戦。私、辻本がレポートをお届け致します。
A1卓:横山、花岡、中川、仁科
A2卓:米川、貫上、藤川、辻本
A3卓:勝間、上村、佐々木、堀
1回戦目の東4局、辻本が親。南家が米川、西家は貫上、北家は藤川。
藤川が親番で連チャンし、58,000点程度のトップで他家は3人とも沈んでいる状況。
そこで貫上が発を序盤に仕掛ける。
貫上の捨牌はソウズばかりでどちらに染めているかわからないが、手からピンズがこぼれ出た。
ドラが五万であることから、マンズの混一の気配。
そして、私は親番で連チャンしたい状況でテンパイが入った。
役無しで六万七万のシャンポン。
五万が入ってピンフドラ1の手変わりもあるので、しぼっていた白を切ってのテンパイ。
すると貫上がまた仕掛けた。
中は場に1枚も切られておらず、凄く嫌な状況になってきた。
貫上は七索を切った。まだマンズが切れておらず色々な手が想像出来た。
一番高いのは大三元。その次がホンイツがらみで満貫から倍満。
そして、次のツモで私は三索を引いてきた。
貫上の現物では無かったがツモ切りして突っ張った。
次に、米川が八索を切ると貫上のロン
一索二索三索八索中中中  ポン白白白  ポン発発発  ロン八索
私が捨てた白を仕掛けるまでは、
一索二索三索七索八索白白中中中  ポン発発
このテンパイの形だったのにも驚いたが、マンズを1枚も切る事がなかったのにも驚いた。
米川には聞いていないが、9巡目にそんな形でアガられるとは想像出来なかったであろう。
米川は守備には固い方でトータルポイントも9節終了時点で2位につけていて、無理をしなくてもいい場面でもあったが。
プロ同士で役満を直撃するには、それぐらいの事がない限りあり得ないが、本当にドラマチックな展開となった。
そして、これでトータルポイント4位の貫上が決定戦の3位以内に入ると思われたが、それでも今日の主役は藤川だった
1回戦、役満の貫上を振り払って藤川がトップ。その後も全てトップを取る。
最終節で+124.8Pを叩き2位通過をした。
藤川は親番で満貫跳満を有効的にアガリ他家を圧倒した。
1卓はそのまま順当に残り、結果1位通過は横山。2位が藤川で、3位が花岡となった。
1年間の長い戦いが終わり中田を含めたこの4人で太閤位決定戦が行われる。
私も決定戦に残りたかったがまだまだ実力不足を痛感した。
来期からも精進し、麻雀を楽しみつつ、色々な意味で上を目指したいと思います。
1年間ありがとうございました。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 横山  毅 50.3 31.2 40.9 ▲ 18.4 48.1 ▲ 48.7 89.8 44.6 ▲ 56.0 ▲ 3.2 178.6
2 藤川 議次 62.9 4.0 18.9 44.2 ▲ 41.5 ▲ 29.7 ▲ 32.8 31.3 ▲ 4.0 124.8 178.1
3 花岡 章生 43.0 ▲ 26.4 ▲ 82.5 12.9 ▲ 0.8 88.9 75.7 ▲ 18.1 3.4 ▲ 6.3 89.8
4 貫上 洋志 ▲ 44.6 ▲ 15.6 ▲ 6.6 ▲ 31.3 29.6 133.4 ▲ 26.2 ▲ 43.4 84.4 ▲ 9.4 70.3
5 中川 由佳梨 ▲ 13.4 38.0 ▲ 7.9 ▲ 24.5 ▲ 44.4 ▲ 3.1 130.7 15.0 ▲ 34.9 3.9 59.4
6 米川 基紀 27.9 26.7 60.0 ▲ 2.3 3.1 ▲ 19.5 ▲ 36.5 33.1 10.1 ▲ 60.4 42.2
7 仁科健一郎 ▲ 79.2 ▲ 1.6 ▲ 4.4 34.8 ▲ 28.0 85.9 ▲ 20.5 ▲ 56.4 94.8 ▲ 14.4 11.0
8 辻本 翔哉 30.1 ▲ 6.8 13.2 ▲ 6.9 56.4 ▲ 37.1 ▲ 6.4 ▲ 0.6 ▲ 79.5 ▲ 55.0 ▲ 92.6
9 勝間 伸生 ▲ 37.5 ▲ 56.3 ▲ 13.9 10.5 35.2 ▲ 7.9 ▲ 88.5 41.4 41.0 ▲ 35.8 ▲ 111.8
10 上村 宜久 53.1 ▲ 34.5 42.2 ▲ 24.5 ▲ 65.0 ▲ 3.6 ▲ 63.1 ▲ 59.0 ▲ 2.1 8.6 ▲ 147.9
11 佐々木 亮 ▲ 16.9 1.4 ▲ 40.2 ▲ 18.9 ▲ 18.0 ▲ 53.6 17.3 57.7 ▲ 39.5 ▲ 54.7 ▲ 165.4
12 堀  昭義 ▲ 75.7 39.9 ▲ 19.7 3.4 24.3 ▲ 106.0 ▲ 59.5 ▲ 46.6 ▲ 18.7 61.9 ▲ 196.7

 
Bリーグレポート:宮田豊夢
いよいよ最終節である。
第9節まで終わっての成績は、1位・原田189.4P、2位・筒井117.3P、3位・山本109.2P、4位・西原101.9Pとなっている。
原田がやや後続を突き放しているが、昇級枠の2人目は熾烈である。
始まった最終節。
3戦を終わって原田は安定した強さを見せつけ、2着以下を大きく突き放し、3回戦終了時の成績は1位・原田259.9P、2位・山本145.8P、3位・西原133.5P、4位・筒井73.4Pとなる。
原田は当確か、2位が異常に熾烈である。
B1卓が終わり現在2位の山本は浮きの2着をとり、2位は155.9Pとなる。
気になるのは別卓の西原。約14,000点浮きのトップをとれば西原が逆転する。
B2卓はオーラスになっており、西原は48,000点。
ここで親に連荘されるととてもつらい状況で西原にこの手が入る。
B2卓
北家 西原
三万四万五万六万七万八万五索五索三筒四筒五筒八筒九筒  ドラ五索
役がないが、少しリーチを躊躇(ちゅうちょ)してしまいそうな手である。
西原は1巡回したのち、意を決したようにリーチをかけた。
1巡後、吉田から七筒がこぼれて、昇級者が決まった瞬間である。
最終成績は、
1位・原田259.9P
2位・西原165.8P
3位・山本155.9P
昇級した2人のAリーグでの活躍を期待して、また、来期にかけたいと思います。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 原田 保正 66.3 ▲ 8.7 39.5 17.1 48.9 15.1 36.8 ▲ 21.3 ▲ 4.3 37.9 227.3
2 西原 佳隆 83.2 ▲ 15.1 ▲ 12.4 ▲ 8.7 ▲ 12.1 22.6 39.7 21.4 ▲ 16.7 63.9 165.8
3 山本 善嗣 12.0 ▲ 67.5 44.8 2.4 92.5 ▲ 39.9 44.9 ▲ 26.7 46.7 46.7 155.9
4 中川  保 ▲ 43.0 46.0 19.6 ▲ 16.1 ▲ 23.2 2.2 ▲ 14.8 32.1 81.8 4.7 89.3
5 森下 恭好 0.8 ▲ 24.9 ▲ 33.2 ▲ 20.4 87.5 76.1 ▲ 4.2 ▲ 73.5 60.8 3.2 72.2
6 筒井 宏晶 19.7 55.9 27.5 3.0 ▲ 6.8 40.5 7.6 ▲ 8.6 ▲ 21.5 ▲ 66.3 51.0
7 近野理智男 15.4 10.7 18.6 10.0 ▲ 40.5 ▲ 8.5 15.6 26.3 0.0 0.0 47.6
8 吉田 哲史 ▲ 98.2 27.7 ▲ 17.7 2.5 47.7 ▲ 4.0 62.2 20.1 ▲ 24.3 ▲ 0.8 15.2
9 中野 孝治 1.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 1.9
10 坂本 誠裕 22.5 18.1 2.4 23.5 ▲ 58.8 ▲ 42.5 ▲ 14.6 16.0 ▲ 19.8 19.5 ▲ 33.7
11 宮田 豊夢 ▲ 18.4 7.2 43.5 13.4 ▲ 44.0 ▲ 7.6 ▲ 0.0 10.6 25.9 ▲ 90.3 ▲ 59.7
12 山中  翼 ▲ 9.4 4.0 ▲ 0.2 2.4 ▲ 76.8 6.5 ▲ 35.8 27.9 ▲ 7.6 19.7 ▲ 69.3
13 掛樋 忠雄 ▲ 4.5 ▲ 32.0 6.3 10.6 ▲ 15.6 28.9 4.7 ▲ 5.3 ▲ 81.9 ▲ 7.2 ▲ 96.0
14 玉木 章司 14.5 ▲ 4.0 ▲ 63.5 1.3 17.2 ▲ 71.8 ▲ 48.3 33.9 0.0 0.0 ▲ 120.7
15 延原 明美 1.1 ▲ 17.5 ▲ 57.0 ▲ 40.7 ▲ 27.7 25.2 ▲ 45.2 15.6 ▲ 67.0 ▲ 22.3 ▲ 235.5
16 稲森 英子 ▲ 66.9 ▲ 20.9 ▲ 18.2 ▲ 21.3 ▲ 8.3 ▲ 42.8 ▲ 48.6 ▲ 71.5 26.9 ▲ 12.7 ▲ 284.3

 
C1リーグレポート:川上直也
早いもので今期リーグも最終節。
優勝、昇級の行方は?
第4節終了時の上位のポイントは以下の通り。
稲岡ミカ113.9P 赤木由美 93.8P 松永侑巳72.5P 川崎諒介45.9P。
C1リーグからの昇級は2人なので、ポイントからみて上位3人の争いとなりそうですが、今期は下位と上位のポイントの差がかなりあるので、降級の心配があまりないプラマイ0近辺のポイント者でも叩きに行けば昇級を狙えないこともありません。
開始前に思わぬハプニングがあり、上位者の動揺が走ります。
最終節の卓組の上位2卓は奇数順位と偶数順位に分かれ、予め第4節の終了時のポイントで対局する相手がわかるので、心の準備をして最終節に臨めるのですが、4番手に位置していた川崎が転勤のために不出場というアクシデントがあり、大きく対局者が変わりました。
そのことが響いたのか、赤木は調子を崩して大きく後退。
結局、トップポイントの稲岡と松永が第4節までのポイントを死守して、昇級を決めました。
川上 「稲岡さん、松永君昇級おめでとう。昇級を意識したのはいつぐらいでしたか?」
稲岡 「うーん。最終節の最終局かな?」
川上 「第4節が終わって断トツまではいかないけど、首位でポイントも持っていたのに、最後の最後まで意識しなかったの?」
稲岡 「最終節のために、対局者の打ち方別に人選して、セット調整したんやけど、大きく対局者が変わったやん?だから、とにかく松永君より上位である打ち方を心がけたんやけど、3回戦目にラス引いて凹んだから。」
川上 「なるほどね。松永君は?」
松永 「最初から最後まで意識はなかったです。いつも通りの麻雀を打とうとだけ思っていました。」
川上 「松永君は、ロスなしの最速昇級やね。」
松永 「はい。あまりその事についても意識はないですけど。」
川上 「半期リーグを卒業して、来期から年間通してのリーグ戦となりますが、意気込みは?」
稲岡 「年間通じてのリーグ戦は初めてやし、対局者もガラッと変わるから未知の世界やけど、早く対応できるように頑張ります。」
松永 「いつも通り変わらず自分の麻雀を打つだけです。」
両者共に連続昇級で勢いがあるだけに、上位リーグでもその更に上を目指せるように頑張って欲しいと思います。
この半年間短い間でしたが、川上がレポートを務めさせて戴きました。
なにぶん不慣れで、読みづらい点や内容に乏しい点がありました事をお許し下さい。
ありがとうございました。
C1リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 稲岡 ミカ 38.2 43.4 ▲ 20.4 52.7 5.4 119.3
2 松永 侑己 3.8 ▲ 28.2 77.6 19.3 ▲ 2.1 70.4
3 吉本 卓矢 ▲ 7.2 ▲ 37.8 ▲ 30.3 57.7 84.2 66.6
4 赤木 由実 7.8 3.7 61.3 21.0 ▲ 36.9 56.9
5 川崎 諒介 5.4 33.9 33.7 ▲ 27.1 0.0 45.9
6 三好 直幸 43.8 ▲ 23.1 ▲ 26.5 ▲ 40.7 75.2 28.7
7 高谷 圭一 27.9 32.6 4.6 ▲ 39.4 ▲ 18.3 7.4
8 後藤 俊孝 3.7 ▲ 34.4 16.7 2.5 15.0 3.5
9 川上 直也 40.3 21.9 ▲ 21.8 ▲ 5.9 ▲ 35.1 ▲ 0.6
10 山室 太二 ▲ 21.0 24.9 0.2 2.0 ▲ 15.2 ▲ 9.1
11 丸山  直 ▲ 63.7 37.3 ▲ 34.6 36.9 ▲ 6.3 ▲ 30.4
12 西村 友和 33.4 ▲ 24.5 ▲ 45.5 7.2 ▲ 24.7 ▲ 54.1
13 富田 淳一 ▲ 16.1 ▲ 12.8 46.7 ▲ 66.5 ▲ 42.0 ▲ 90.7
14 田村  豊 ▲ 28.5 ▲ 90.8 ▲ 7.5 26.2 ▲ 18.2 ▲ 118.8
15 下村 学 ▲ 40.4 27.4 41.9 ▲ 150.0 0.0 ▲ 121.1
16 秋山 淑子 ▲ 47.4 25.5 ▲ 97.1 ▲ 45.9 14.0 ▲ 150.9

 
C2リーグレポート:大橋慶一郎
今節で後期プロリーグも最終節となりました。
私の所属するC2リーグでは吉田を筆頭に永田、小西と続いていて、当然ながら上位陣を引きずり降ろす戦いとなる。
1卓 吉田、木下、小西、伊原
今季、好調の続いている吉田を止めポイントを直取りするのが昇級への鍵であろう。
しかし、東1局に吉田が先制リーチで500・1,000をアガっての軽いスタートとなった。
東2局 ドラ四筒。またしても吉田が先制リーチをかけてきた。
しかし、木下、親の伊原も負けずと直撃チャンスを逃さず2件の追っかけリーチが入ったのだ。
これに吉田が7,700放銃となってしまった。
東2局1本場、親の連荘をした伊原はこの勢いを活かしたいところである。
だが、この時木下に綺麗な手が入ったのだ。
7巡目
一万一万五万六万七万五索六索七索四筒五筒五筒六筒六筒  リーチ  ドラ六索
高めをツモれば跳満もあり、前回のリーチが不発なだけに大きく決めたいところでしょう。
そして、七筒を即座にツモって3,000・6,000の素晴らしいアガリとなった。
ポイントを持っている吉田、小西としては厳しい展開である。
その後も吉田が5,200を放銃と不調の兆しが見えてきた。
南2局、 親・伊原
最後の親番ということもあり連荘したいところである。
11巡目に小西が三筒を切ってリーチをしてきた。
二万三万四万二索二索二筒三筒五筒六筒七筒中中中  リーチ  ドラ二索
出てもツモっても十分な手である。
これに対し伊原が
三万四万五万六万六万一索二索三索四索五索六索四筒五筒
ツモ三筒の1,300オールでかわし親を離さない。
続いて南2局1本場、伊原が、八索をツモり4,100オールという勢いあるアガリを見せてくれた。
七万七万九万九万六索六索八索二筒二筒五筒五筒六筒六筒  ツモ八索  ドラ五筒
南3局、親・吉田。
かなり点数を削られ5,000点ほどに凹んだ吉田としては挽回したい親である。
その吉田が初巡に一筒をポンした。
他家としては苦しい手格好からの仕掛けかと思われたのだが…
実はすでにテンパイが入り、アガってラス親を迎えたい小西が切った撥にロンの発声が入る。
八索八索八筒八筒八筒白白白発発  ポン二索 上向き二索 上向き二索 上向き  ロン発  ドラ八索
18,000という素晴らしいアガリが炸裂したのだ。
しかし、ここで話は終わらない。
南3局1本場、8巡目に吉田がリーチをかけてきた。
これに木下が放銃してしまった。
二万三万四万二索三索六索七索八索二筒三筒四筒五筒五筒  リーチ  ロン四索
またしても12,000は12,300という勢いあるアガリをしたのだ。
最終的に、吉田が逆転でトップを勝ち取った。
今節も様々なドラマが展開された。私も役満条件の局面で役満手をテンパイする熱いこともあった、が、その様な困難な状況にしてしまったのは自分自身であり、各プレーヤーが様々な意図があって迎えた結果なのである。
今節では吉田、伊原、永田が昇級となった。
彼等は次回からC1で戦って行くが、更なる目標に向かって精進をしてもらいたいと思います。
C2リーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 吉田 圭吾 49.6 109.1 ▲ 8.2 20.3 16.0 186.8
2 伊原 達矢 76.2 2.3 30.5 10.9 60.8 180.7
3 永田 知也 9.6 40.0 41.4 68.5 ▲ 10.7 148.8
4 大橋 慶一郎 ▲ 7.2 21.9 15.4 36.1 43.3 109.5
5 山神 剛 36.7 ▲ 24.0 64.1 48.5 ▲ 21.2 104.1
6 木下 恭子 ▲ 24.7 42.7 41.5 ▲ 7.0 22.9 75.4
7 小西 輝彦 21.5 83.8 47.6 ▲ 3.1 ▲ 99.7 50.1
8 辰巳 晴基 ▲ 13.2 ▲ 13.9 ▲ 11.7 0.5 73.8 35.5
9 大久保 朋美 21.1 ▲ 32.9 ▲ 24.3 ▲ 15.2 73.6 22.3
10 城 裕介 21.3 0.0 0.0 0.0 0.0 21.3
11 長尾 浩平 4.5 60.8 ▲ 45.1 7.0 ▲ 11.4 15.8
12 土田 小緒里 ▲ 3.1 6.8 ▲ 40.3 3.6 33.1 0.1
13 辻井 稜真 ▲ 53.0 ▲ 40.6 18.2 63.0 ▲ 4.1 ▲ 16.5
14 田中 悠紀夫 ▲ 26.1 0.0 0.0 0.0 0.0 ▲ 26.1
15 只野 真理子 5.1 ▲ 32.3 22.7 ▲ 2.5 ▲ 33.9 ▲ 40.9
16 赤木 里恵 22.7 ▲ 14.6 ▲ 14.0 6.4 ▲ 88.9 ▲ 88.4
17 鎌田 周平 7.7 ▲ 4.4 ▲ 27.4 ▲ 65.7 ▲ 1.2 ▲ 91.0
18 谷上 脩平 29.5 ▲ 41.7 ▲ 40.6 ▲ 41.0 0.0 ▲ 93.8
19 長野 恵美 ▲ 19.4 ▲ 37.1 ▲ 1.5 ▲ 75.4 21.4 ▲ 112.0
20 坂上 優 ▲ 79.6 17.2 ▲ 4.7 ▲ 11.1 ▲ 64.1 ▲ 142.3
21 高橋 正人 ▲ 49.9 ▲ 78.7 ▲ 71.1 ▲ 10.0 41.1 ▲ 168.6
22 前川 憲一 ▲ 34.3 ▲ 87.4 ▲ 15.5 ▲ 54.8 ▲ 70.8 ▲ 262.8

第12期プロクイーン決定戦観戦記~後編~ 黒木 真生

『勝利への飢餓感』

今回も事前に各選手にインタビューをさせていただいた。
当日その場で意気込みを聞くのもありなのだが、それだと、言葉と一緒に気合が抜けてしまう人がいるのではないかと心配になってしまうからだ。

麻雀を気合や気持ちで打つ選手ばかりではないが、中にはそういう人もいる。
カメラを向けられて司会者の言うことに愛想笑いをしてしまうと、1回作った気持ちがヘナヘナになる。
そういう人が確実にいると思う。

それも含めてプロの仕事だろ。
そういう意見もあるし、私もそうやって器用になんでもやってくれる選手が楽で良い。

ただ、私たち裏方の仕事は、選手たちにできるだけ良い環境で打ってもらい、最大限の力を出し切ってぶつかり合ってもらうことだと思っている。

視聴者からいただいくお金がなければ生放送は続けていけないのだから、観ているファンの方に少しでも面白い、「スゲー!」と驚いてもらえるような試合をお届けしたい。
だから試合直前のインタビューは極力やめるようにして、前もって撮るようにしたのだ。

もちろん、演出その他の都合により、直前に聞くケースもあるが、年末年始の大きな試合については、できるだけ事前インタビューができるようにスケジュールを作ってもらっている。

マジメなタイトル戦だからあまりフザけたことはできないのだが、ギリギリ怒られない範囲で何とか少しだけ変なことをやろうとする習性が私にはある。
ただ、あまり仕込んだり、こちらの思惑通りしゃべらせたりするとサムい結果になるので、そういうことはしないように心がけているつもりだ。

言ってもらいたいことがあったら質問を工夫するしかないと思っている。
こういう言葉が欲しいなぁと思って頑張って言葉を投げかけるのだが、思うようにいかない場合もある。
思いがけない面白い言葉がもらえることもある。また、カメラが回っていない時の方が良い言葉が飛び出したりもする。

二階堂瑠美からは、カメラを回す前に面白い話を聞いてしまった。

「一番勝ちたいと心の底から本気で思っているのは和久津さん。次が優木さん。和久津(晶)さんはそれが良い方に出ると思うけど、優木(美智)さんはもしかしたら悪い方に転ぶかもしれない」

和久津は2013年から2014年にかけて、あと一歩で優勝という、本当に惜敗すぎる準優勝を幾度となく経験している。
2013年1月の女流桜花はオーラスにペン*七をツモれば優勝だった。翌年の桜花はオーラスの親を流局させれば優勝だったが、吾妻さおりがリャンペーコーをアガって逆転された。

麻雀マスターズ決勝では、オーラスにいったん逆転しながらも、西島一彦にチンイツの跳満をアガられて再逆転され準優勝。
昨年のプロクイーンは瑠美が圧勝したので惜敗ではないが、準優勝は和久津だった。

「和久津さんは何回も悔しい思いをしているから、当然のごとくハングリーだと思うんです。でも優木さんは、タイトル戦のチャンスが久しぶりなので、気合がカラ回りしちゃうかもしれない。彼女は力はあるけど、久しぶりの決勝ということで、変にリキんじゃうかもって思うんです」

2日目の最初の半荘、7回戦の東2局、優木の親番で2件リーチが入った。
12巡目に優木は八索をツモって2シャンテン。

100

この時点でのトータルポイントは以下。
1位 茅森早香プロ +110.6P
2位 和久津晶   + 43.2P
3位 優木美智   + 4.5P
4位 二階堂瑠美  ▲ 16.6P
5位 宮内こずえ  ▲142.7P

首位の茅森が抜け番で、優木は現状プラスの3位。
親とはいえこの手牌で、無理をする必要はなさそうである。
ほとんどの人が、瑠美が切ったドラの九筒を合わせるのではないだろうか。

だが、優木は一索を勝負して宮内に放銃してしまった。三色の高目である。

「いま、冷静な状態でこの局面を見たら、たぶん九筒を切るか八索を切ったと思います。でも、プラスとはいえ、優勝以外意味がないタイトル戦で100ポイントの差ばかりに気をとられたのだと思います。3連勝ぐらいしないと追いつかないと考えて、焦りが出てしまいました。ダブ東ドラ1で真っ直ぐに行くと言ったって、形は苦しいし八筒も勝負しなければならないし。2件リーチに向かって行くのはおかしいですよね」

優木は電話取材に応えてくれたが、振り返ると本人でも「おかしい」と感じるようなプレーが出てしまうのがタイトル戦の決勝なのだろう。
瑠美が戦前に語った「力み」が出てしまったのかもしれない。
そしてそのワリを食った形になったのは瑠美であり、恩恵を受けたのは宮内こずえだった。

このアガリが契機になったとは言わないが、この半荘宮内は66,000点、次は50,100点、その次も53,800点のトップと、大トップの3連勝。
初日を終えたところで途中敗退確定と思われていた宮内は、第10回戦が抜け番で余裕の観戦となった。

一方、瑠美は7回戦でハコラスを引いて、その後も精彩を欠き、途中敗退となった。

 

『執念の見逃し』

前女王の瑠美がいなくなった決勝戦は残すところ2回。
第11回戦も天才すぎるオンナ雀士こと茅森早香プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会所属)が好調を維持し、オーラスを迎えた時点でトップ目。

追いかけるのはトータルでも2位で、茅森プロから約50ポイント離された和久津。
2着目で茅森プロとは8,500点差で、11巡目にテンパイを入れた。

100

タンヤオイーペーコードラ1の5,200点のテンパイなので、茅森プロから出るかツモればトップ逆転。
リーチを掛けても他家から出たら逆転しないので、ここはヤミテンがセオリーだ。
が、直後、下家の宮内から三万がツモ切られる。和久津はこれを平然と見逃した。

アガっておけば、とりあえず素点が5.2P増える。
順位点は5,000点・15,000点で1位との差は10,000点しかない。
待ちもカンチャンで厳しいし、とりあえずアガるという選択肢もある。否、アガってしまう人の方が多いだろう。

だが、和久津はここが勝負と見極めて見逃した。
この和久津の執念に牌が呼応したように、和久津にとって有利な条件が訪れる。

まずは和久津が六万ツモ切りでスジ待ちになった。さらに三万を捨てた宮内がリーチを掛けてきた。
当然、茅森プロは三万が捨てられた後、和久津がすべてツモ切りしているのを見ている。

まだ最終戦ではない。茅森プロにとっては、和久津を警戒して、宮内にとって中スジの六万を打つよりも、手堅く現物で和久津のスジの三万を切るべきという判断だったのだろう。

直撃の10,400点差と順位点の上下20,000点差。
合計約30ポイントの逆転だったが、このアガリはポイント差以上のインパクトを観る者に与えたと思う。

観客だけでなく、敵にも強い衝撃を与えたのは間違いない。
メンタル面が弱い相手なら、この一撃だけで参ってしまったかもしれない。

引きのカメラの角度が悪くて、茅森プロの顔は和久津の頭で隠れてしまったが、恐らく天才の表情は何ひとつ変わっていなかっただろう。

だがそれでも、心の中までは分からない。
少なくとも和久津にとっては「いける」という逆転の手応を感じた一戦だったはずだ。

 

『オンナとオンナの殴り合い』

最終戦が始まった時点での茅森プロと和久津のポイント差は40.9P。
トップラスで順位点が30ポイントつくので、素点で1万点差をつければいいのだが、普通、上位2名の一騎打ちになると下の2人が無理な戦い方になるので、まずトップラスという展開にはならない。

だいたいは上位2名がトップと2着になるので、順位点の差は10ポイントと考えるべきだ。
そうすると、和久津は茅森プロと3万点差以上をつけなければならない。

普通はかなり無理なのだが、和久津はアッサリとやってのけてしまう。
東1局8巡目。

宮内から出された白を和久津はポンした。
マシンルームで見ていたある若手プロは「鳴かない」と言った。

宮内と優木が字牌を絞るので七対子でしかアガれないからだと言う。
確かに理屈の上ではそうだろう。

4巡、和久津のツモ切りが続く。若手は「ほらやっぱり」と言う。
だが、不思議なことが起こった。12巡目、宮内の手が四暗刻の1シャンテンになったのだ。

少し考えた後、意を決してドラの八万を切る宮内。これを和久津がポンして、それでもまだ1シャンテン。
しかも、和久津の手に必要な五索七索は宮内が両方とも暗刻にしている。

「無理ですよやっぱり」

他人ごとのように言う若手。まぁ本当に他人ごとだからしょうがない。
だが、2巡後、宮内に四暗刻のテンパイが入って、東が打ち出された。

「これでも結局、待ちが苦しいですよ」

往生際の悪い若手。まぁ私も実はそう思っていた。さすがに無理だろう。
五索は優木に入る。とりあえずカン五索に受けなくて良かった。
ツモはあと1回。さすがに無理だろう。

と思ったら、気持よさそうにスパーンと七索をツモる和久津。
私を含めマシンルームにいた全員が後ろにひっくり返りそうになった。

これじゃまるで、小学生の時に見ていたアントニオ猪木のプロレスじゃないか。
何だこの面白い麻雀は!?
オイオイ、これは本当に逆転があるんじゃないか?
興奮気味に言った私に対し、

「いやでもこの鳴きはおかしい」

若手はまだ言っていた。
自分も絶対ひっくり返りそうになったクセに。

和久津の凄いのはこれだけじゃなくて、すぐに二の矢が放てるところだ。

東1局1本場では5巡目に三色のリーチを掛けた。
ペン三万でドラドラだからヤミテンにする人も多いかもしれないが、和久津は迷わずリーチ。
戦士が組み合いになって馬乗りになったらお上品なヤミテンなどせず、情け容赦ないリーチを掛けて相手をブッ殺しにいくのである。

100

そして三万をツモり、たった2局で「マクったら奇跡」の点差をひっくり返してしまったのであった。
これがあるから和久津の試合はいつも楽しみなのである。

瀬戸熊直樹プロもそうだが、一打一打に迫力があって、技が決まった時の衝撃度が強い人のゲームは面白い。
ただ、それは敵にも恵まれなければならない。
強い人が一方的に相手を殴っているようなのはつまらなくて、同じぐらい凄い奴がいて、死闘を繰り広げるから手に汗握るのである。

今回は茅森プロがそうだった。序盤の和久津の勢いに負けず、オーラスの親で5本場まで積み、再逆転まで僅か3ポイントというところまで迫った。
最後は、和久津が3フーロのタンヤオのみ。待ちはカンチャンという、ある意味「らしい」アガリで優勝を決めたが、2人の戦いは素晴らしかった。

和久津と魚谷の女流桜花が面白いと思っていたが、和久津と茅森プロの戦いも、今後が楽しみになってきた。

100

 

『終わった後のこと』

試合がすべて終了し、表彰式の準備をしようとして驚いた。
控室に瑠美がいたからである。

麻雀の試合は長いし、途中敗退した者が最後まで居残る必要はあまりないので、帰っても良いと指示をしている。
表彰式には対象者全員が来てしかるべきではあるが、途中敗退は表彰の対象外という考え方だ。
麻雀プロのタイトル戦の表彰対象はあくまでも優勝者なのである。だから大抵の場合、途中敗退者は帰る。

悔しくて仕方がないのが普通で、残った人たちの勝負を見ているのも辛いだろう。
特に瑠美のように多忙な人は、すぐに帰るだろうという先入観があった。
麻雀プロ同士お友達で、打ち上げや飲み会が大好き、という軟派系の女流雀士でもない。
その瑠美が最後まで観戦していたので驚いたのである。

試合の前のインタビューで瑠美は言っていた。

「ハングリーさでは和久津さんや優木さんに負けてると思います。それって無理やり作れる感情じゃないし、そこが負けているのは認めます。でも、前回優勝した時、たくさんのファンの方が驚くほど喜んでくれたんです。だから、応援してくれる皆さんのために勝ちたいと思います。今回も勝ちにこだわります」

そうやって宣言したのに負けてしまったから、ファンの皆さんに申し訳なくて最後まで残って、エンディングに出てコメントを残したかったのだと思う。

優木は試合途中から、しんどい思いをしていたと思う。
点差は開く一方で、でも戦わねばならず、試合を壊すこともしたくない。
可能性が少しでもある以上は最大限の努力をしなければならないが、ツキの偏りは残酷で、手の中がすくすく育つどころか、危ない方へとどんどん進んでいく。
できることなら途中で投げ出したかっただろうが、そんなことができるわけもない。
試合終了後は憔悴しきっていた。

宮内は、もしかしたら試合後のインタビューで泣きだしてしまうのではないかと思った。
初日はさんざんな成績で、悔しかったと思う。
彼女はタレントからプロ麻雀界に転向してきた人で、最初は麻雀も並みの打ち手だった。
だが、麻雀界をナメてはいなかったし、麻雀が心底好きで、この世界で生きていくという覚悟があったのだと思う。
だから一生懸命努力をし、先輩方から厳しいことを言われながら、どんどん強くなっていったのだろう。

彼女の持っている才能のおかげで人気が出て、テレビ対局に出演する機会が多く、優勝回数も多い。
だが、なぜか連盟のタイトル戦には縁がなく、今回が初の決勝戦だった。

私は、メディアで活躍することこそがプロの仕事だと思うが、プロ雀士たちにとって、タイトル戦というのは重みがあるようだ。
特に最近はニコ生で放送できるようになったため、タイトル戦の重みは何倍にもなっている。

世間から見れば「宮内さんは別に勝たなくてもいいじゃないの」と思われるかもしれないが、本人がそうやって割り切れるわけがない。
そう思っていたら予選に参加などしないし、ここまで勝ち残ってくることはできない。

2日目に3連勝して、奇跡の大逆転があるかも? と思わせただけで凄いことなのだが、やはり負けは負けである。

放送終了後、私は宮内に「放送中に泣いとけば好感度上がったのに、案外、姑息じゃないんだね」と優しく声を掛けたら、いつものような気の利いた返しはなかった。
本気で悔しくて、感情を抑えようと我慢している人に対して悪いことをしたと反省した。
宮内さんごめんなさい。

プロクイーン決定戦 決勝観戦記/第12期プロクイーン決定戦観戦記~後編~ 黒木 真生

『勝利への飢餓感』
今回も事前に各選手にインタビューをさせていただいた。
当日その場で意気込みを聞くのもありなのだが、それだと、言葉と一緒に気合が抜けてしまう人がいるのではないかと心配になってしまうからだ。
麻雀を気合や気持ちで打つ選手ばかりではないが、中にはそういう人もいる。
カメラを向けられて司会者の言うことに愛想笑いをしてしまうと、1回作った気持ちがヘナヘナになる。
そういう人が確実にいると思う。
それも含めてプロの仕事だろ。
そういう意見もあるし、私もそうやって器用になんでもやってくれる選手が楽で良い。
ただ、私たち裏方の仕事は、選手たちにできるだけ良い環境で打ってもらい、最大限の力を出し切ってぶつかり合ってもらうことだと思っている。
視聴者からいただいくお金がなければ生放送は続けていけないのだから、観ているファンの方に少しでも面白い、「スゲー!」と驚いてもらえるような試合をお届けしたい。
だから試合直前のインタビューは極力やめるようにして、前もって撮るようにしたのだ。
もちろん、演出その他の都合により、直前に聞くケースもあるが、年末年始の大きな試合については、できるだけ事前インタビューができるようにスケジュールを作ってもらっている。
マジメなタイトル戦だからあまりフザけたことはできないのだが、ギリギリ怒られない範囲で何とか少しだけ変なことをやろうとする習性が私にはある。
ただ、あまり仕込んだり、こちらの思惑通りしゃべらせたりするとサムい結果になるので、そういうことはしないように心がけているつもりだ。
言ってもらいたいことがあったら質問を工夫するしかないと思っている。
こういう言葉が欲しいなぁと思って頑張って言葉を投げかけるのだが、思うようにいかない場合もある。
思いがけない面白い言葉がもらえることもある。また、カメラが回っていない時の方が良い言葉が飛び出したりもする。
二階堂瑠美からは、カメラを回す前に面白い話を聞いてしまった。
「一番勝ちたいと心の底から本気で思っているのは和久津さん。次が優木さん。和久津(晶)さんはそれが良い方に出ると思うけど、優木(美智)さんはもしかしたら悪い方に転ぶかもしれない」
和久津は2013年から2014年にかけて、あと一歩で優勝という、本当に惜敗すぎる準優勝を幾度となく経験している。
2013年1月の女流桜花はオーラスにペン*七をツモれば優勝だった。翌年の桜花はオーラスの親を流局させれば優勝だったが、吾妻さおりがリャンペーコーをアガって逆転された。
麻雀マスターズ決勝では、オーラスにいったん逆転しながらも、西島一彦にチンイツの跳満をアガられて再逆転され準優勝。
昨年のプロクイーンは瑠美が圧勝したので惜敗ではないが、準優勝は和久津だった。
「和久津さんは何回も悔しい思いをしているから、当然のごとくハングリーだと思うんです。でも優木さんは、タイトル戦のチャンスが久しぶりなので、気合がカラ回りしちゃうかもしれない。彼女は力はあるけど、久しぶりの決勝ということで、変にリキんじゃうかもって思うんです」
2日目の最初の半荘、7回戦の東2局、優木の親番で2件リーチが入った。
12巡目に優木は八索をツモって2シャンテン。
100
この時点でのトータルポイントは以下。
1位 茅森早香プロ +110.6P
2位 和久津晶   + 43.2P
3位 優木美智   + 4.5P
4位 二階堂瑠美  ▲ 16.6P
5位 宮内こずえ  ▲142.7P
首位の茅森が抜け番で、優木は現状プラスの3位。
親とはいえこの手牌で、無理をする必要はなさそうである。
ほとんどの人が、瑠美が切ったドラの九筒を合わせるのではないだろうか。
だが、優木は一索を勝負して宮内に放銃してしまった。三色の高目である。
「いま、冷静な状態でこの局面を見たら、たぶん九筒を切るか八索を切ったと思います。でも、プラスとはいえ、優勝以外意味がないタイトル戦で100ポイントの差ばかりに気をとられたのだと思います。3連勝ぐらいしないと追いつかないと考えて、焦りが出てしまいました。ダブ東ドラ1で真っ直ぐに行くと言ったって、形は苦しいし八筒も勝負しなければならないし。2件リーチに向かって行くのはおかしいですよね」
優木は電話取材に応えてくれたが、振り返ると本人でも「おかしい」と感じるようなプレーが出てしまうのがタイトル戦の決勝なのだろう。
瑠美が戦前に語った「力み」が出てしまったのかもしれない。
そしてそのワリを食った形になったのは瑠美であり、恩恵を受けたのは宮内こずえだった。
このアガリが契機になったとは言わないが、この半荘宮内は66,000点、次は50,100点、その次も53,800点のトップと、大トップの3連勝。
初日を終えたところで途中敗退確定と思われていた宮内は、第10回戦が抜け番で余裕の観戦となった。
一方、瑠美は7回戦でハコラスを引いて、その後も精彩を欠き、途中敗退となった。
 
『執念の見逃し』
前女王の瑠美がいなくなった決勝戦は残すところ2回。
第11回戦も天才すぎるオンナ雀士こと茅森早香プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会所属)が好調を維持し、オーラスを迎えた時点でトップ目。
追いかけるのはトータルでも2位で、茅森プロから約50ポイント離された和久津。
2着目で茅森プロとは8,500点差で、11巡目にテンパイを入れた。
100
タンヤオイーペーコードラ1の5,200点のテンパイなので、茅森プロから出るかツモればトップ逆転。
リーチを掛けても他家から出たら逆転しないので、ここはヤミテンがセオリーだ。
が、直後、下家の宮内から三万がツモ切られる。和久津はこれを平然と見逃した。
アガっておけば、とりあえず素点が5.2P増える。
順位点は5,000点・15,000点で1位との差は10,000点しかない。
待ちもカンチャンで厳しいし、とりあえずアガるという選択肢もある。否、アガってしまう人の方が多いだろう。
だが、和久津はここが勝負と見極めて見逃した。
この和久津の執念に牌が呼応したように、和久津にとって有利な条件が訪れる。
まずは和久津が六万ツモ切りでスジ待ちになった。さらに三万を捨てた宮内がリーチを掛けてきた。
当然、茅森プロは三万が捨てられた後、和久津がすべてツモ切りしているのを見ている。
まだ最終戦ではない。茅森プロにとっては、和久津を警戒して、宮内にとって中スジの六万を打つよりも、手堅く現物で和久津のスジの三万を切るべきという判断だったのだろう。
直撃の10,400点差と順位点の上下20,000点差。
合計約30ポイントの逆転だったが、このアガリはポイント差以上のインパクトを観る者に与えたと思う。
観客だけでなく、敵にも強い衝撃を与えたのは間違いない。
メンタル面が弱い相手なら、この一撃だけで参ってしまったかもしれない。
引きのカメラの角度が悪くて、茅森プロの顔は和久津の頭で隠れてしまったが、恐らく天才の表情は何ひとつ変わっていなかっただろう。
だがそれでも、心の中までは分からない。
少なくとも和久津にとっては「いける」という逆転の手応を感じた一戦だったはずだ。
 
『オンナとオンナの殴り合い』
最終戦が始まった時点での茅森プロと和久津のポイント差は40.9P。
トップラスで順位点が30ポイントつくので、素点で1万点差をつければいいのだが、普通、上位2名の一騎打ちになると下の2人が無理な戦い方になるので、まずトップラスという展開にはならない。
だいたいは上位2名がトップと2着になるので、順位点の差は10ポイントと考えるべきだ。
そうすると、和久津は茅森プロと3万点差以上をつけなければならない。
普通はかなり無理なのだが、和久津はアッサリとやってのけてしまう。
東1局8巡目。

宮内から出された白を和久津はポンした。
マシンルームで見ていたある若手プロは「鳴かない」と言った。
宮内と優木が字牌を絞るので七対子でしかアガれないからだと言う。
確かに理屈の上ではそうだろう。
4巡、和久津のツモ切りが続く。若手は「ほらやっぱり」と言う。
だが、不思議なことが起こった。12巡目、宮内の手が四暗刻の1シャンテンになったのだ。
少し考えた後、意を決してドラの八万を切る宮内。これを和久津がポンして、それでもまだ1シャンテン。
しかも、和久津の手に必要な五索七索は宮内が両方とも暗刻にしている。
「無理ですよやっぱり」
他人ごとのように言う若手。まぁ本当に他人ごとだからしょうがない。
だが、2巡後、宮内に四暗刻のテンパイが入って、東が打ち出された。
「これでも結局、待ちが苦しいですよ」
往生際の悪い若手。まぁ私も実はそう思っていた。さすがに無理だろう。
五索は優木に入る。とりあえずカン五索に受けなくて良かった。
ツモはあと1回。さすがに無理だろう。
と思ったら、気持よさそうにスパーンと七索をツモる和久津。
私を含めマシンルームにいた全員が後ろにひっくり返りそうになった。
これじゃまるで、小学生の時に見ていたアントニオ猪木のプロレスじゃないか。
何だこの面白い麻雀は!?
オイオイ、これは本当に逆転があるんじゃないか?
興奮気味に言った私に対し、
「いやでもこの鳴きはおかしい」
若手はまだ言っていた。
自分も絶対ひっくり返りそうになったクセに。
和久津の凄いのはこれだけじゃなくて、すぐに二の矢が放てるところだ。
東1局1本場では5巡目に三色のリーチを掛けた。
ペン三万でドラドラだからヤミテンにする人も多いかもしれないが、和久津は迷わずリーチ。
戦士が組み合いになって馬乗りになったらお上品なヤミテンなどせず、情け容赦ないリーチを掛けて相手をブッ殺しにいくのである。
100
そして三万をツモり、たった2局で「マクったら奇跡」の点差をひっくり返してしまったのであった。
これがあるから和久津の試合はいつも楽しみなのである。
瀬戸熊直樹プロもそうだが、一打一打に迫力があって、技が決まった時の衝撃度が強い人のゲームは面白い。
ただ、それは敵にも恵まれなければならない。
強い人が一方的に相手を殴っているようなのはつまらなくて、同じぐらい凄い奴がいて、死闘を繰り広げるから手に汗握るのである。
今回は茅森プロがそうだった。序盤の和久津の勢いに負けず、オーラスの親で5本場まで積み、再逆転まで僅か3ポイントというところまで迫った。
最後は、和久津が3フーロのタンヤオのみ。待ちはカンチャンという、ある意味「らしい」アガリで優勝を決めたが、2人の戦いは素晴らしかった。
和久津と魚谷の女流桜花が面白いと思っていたが、和久津と茅森プロの戦いも、今後が楽しみになってきた。
100
 
『終わった後のこと』
試合がすべて終了し、表彰式の準備をしようとして驚いた。
控室に瑠美がいたからである。
麻雀の試合は長いし、途中敗退した者が最後まで居残る必要はあまりないので、帰っても良いと指示をしている。
表彰式には対象者全員が来てしかるべきではあるが、途中敗退は表彰の対象外という考え方だ。
麻雀プロのタイトル戦の表彰対象はあくまでも優勝者なのである。だから大抵の場合、途中敗退者は帰る。
悔しくて仕方がないのが普通で、残った人たちの勝負を見ているのも辛いだろう。
特に瑠美のように多忙な人は、すぐに帰るだろうという先入観があった。
麻雀プロ同士お友達で、打ち上げや飲み会が大好き、という軟派系の女流雀士でもない。
その瑠美が最後まで観戦していたので驚いたのである。
試合の前のインタビューで瑠美は言っていた。
「ハングリーさでは和久津さんや優木さんに負けてると思います。それって無理やり作れる感情じゃないし、そこが負けているのは認めます。でも、前回優勝した時、たくさんのファンの方が驚くほど喜んでくれたんです。だから、応援してくれる皆さんのために勝ちたいと思います。今回も勝ちにこだわります」
そうやって宣言したのに負けてしまったから、ファンの皆さんに申し訳なくて最後まで残って、エンディングに出てコメントを残したかったのだと思う。
優木は試合途中から、しんどい思いをしていたと思う。
点差は開く一方で、でも戦わねばならず、試合を壊すこともしたくない。
可能性が少しでもある以上は最大限の努力をしなければならないが、ツキの偏りは残酷で、手の中がすくすく育つどころか、危ない方へとどんどん進んでいく。
できることなら途中で投げ出したかっただろうが、そんなことができるわけもない。
試合終了後は憔悴しきっていた。
宮内は、もしかしたら試合後のインタビューで泣きだしてしまうのではないかと思った。
初日はさんざんな成績で、悔しかったと思う。
彼女はタレントからプロ麻雀界に転向してきた人で、最初は麻雀も並みの打ち手だった。
だが、麻雀界をナメてはいなかったし、麻雀が心底好きで、この世界で生きていくという覚悟があったのだと思う。
だから一生懸命努力をし、先輩方から厳しいことを言われながら、どんどん強くなっていったのだろう。
彼女の持っている才能のおかげで人気が出て、テレビ対局に出演する機会が多く、優勝回数も多い。
だが、なぜか連盟のタイトル戦には縁がなく、今回が初の決勝戦だった。
私は、メディアで活躍することこそがプロの仕事だと思うが、プロ雀士たちにとって、タイトル戦というのは重みがあるようだ。
特に最近はニコ生で放送できるようになったため、タイトル戦の重みは何倍にもなっている。
世間から見れば「宮内さんは別に勝たなくてもいいじゃないの」と思われるかもしれないが、本人がそうやって割り切れるわけがない。
そう思っていたら予選に参加などしないし、ここまで勝ち残ってくることはできない。
2日目に3連勝して、奇跡の大逆転があるかも? と思わせただけで凄いことなのだが、やはり負けは負けである。
放送終了後、私は宮内に「放送中に泣いとけば好感度上がったのに、案外、姑息じゃないんだね」と優しく声を掛けたら、いつものような気の利いた返しはなかった。
本気で悔しくて、感情を抑えようと我慢している人に対して悪いことをしたと反省した。
宮内さんごめんなさい。

第98回『サバキの神髄④流れの認識―NO2』 荒 正義

場面は東2局で4人の持ち点がこうだ。

沢崎38.3P
瀬戸熊30.0P
ともたけ26.1P
望月25.6P

ここで次のアガリを予測するなら、望月の絶テンの親の跳満を蹴ってラス牌の六索で仕留めた沢崎が本命。
次が無傷の瀬戸熊と見るのが妥当。
もちろん麻雀はまだ始まったばかりで、その流れも絶対ではない。

しかし、勝負手を蹴られた望月と、六索がラス牌と知っていたともたけの注意は沢崎に向いていたはずである。
だとしたならば、沢崎が先手を取って攻めたとき2人は受けの構えを取るはずだ。

勝負に出るときは自分も満貫に相当する手で、マチも好形のときに限る。
どちらか一方が欠けたら勝負はしない。

これが流れの対応で、受けのサバキである。
ただし、沢崎は六索がラス牌だったとは知らない。

東2局は、7巡目の瀬戸熊の手が面白かった。

二万四万五万六万八万四索五索六索七索七索四筒五筒六筒??ツモ五索??ドラ三索

瀬戸熊の河にはマンズもソーズも振りテンになる牌は切られておらず、そこに引いて来たのが五索だったのである。
ドラは三索である。

ソーズの関連牌は四索が1枚出ているだけだ。
ならば誰しもドラの受け入れを考え、二万八万に手をかけるのが普通である。

だが瀬戸熊は一寸の間があって五索切りを選択。
この一打も解説の滝沢と司会進行の白鳥を唸らせた。

確かにドラを引いてテンパイしても瀬戸熊の手からはマチの四索七索が4枚見えているのだ。
ドラそばで出づらい受けだし、相手の手の内に使われている公算が高くツモ山にいるかどうかも分らない。
しかし、この形の継続なら二万八万の重なりでも、何を引いても三色になるのだ。

二万四万五万六万八万四索五索六索七索七索四筒五筒六筒

これが瀬戸熊の感性で、光る一打だった。

だがこの2巡後、先にテンパイを果たしたのは沢崎である。
その1シャンテンの形はこれだった。

三万四万一索二索三索四索五索七索八索九索五筒六筒七筒

三索六索を引いても二万五万を引いても受けに困る手だが、ツモが好調の四万だったのである。
ここで沢崎は迷わずヤミテンを選択。
リーチなら安目で7,700、高めで満貫。高めツモなら跳満が狙えるのだ。

ヤミテンの理由は何か―。
直前に望月が六索を切っていたからか、それとも別の理由があるのか。
あるとするなら、安めのドラでも3,900あるから十分だしドラより6の方が出やすい、と考えたかである。

この後、12巡目に瀬戸熊が追いついた。
入り目に手応えが感じるし、受けも絶好の3面チャンである。当然、リーチの一手だ。

四万五万六万七万八万四索五索六索七索七索四筒五筒六筒??リーチ

(瀬戸熊の河)
九筒 上向き北西一索 上向き東九索 上向き
五索 上向き発二索 上向き南五索 上向き二万 左向き

ここで沢崎は、なんの躊躇もなく追いかける。

一万 上向き一筒 上向き八筒 上向き白二筒 上向き東
白三万 上向き南五筒 上向き六万 上向き二筒 左向き

勝負は7対3で瀬戸熊有利に見えた。滝沢も白鳥もそう見たはずである。
だが2巡後、瀬戸熊の河に六索が打たれた。
これで沢崎が、リーチ棒付きで満貫の追加点。

沢崎の手牌には、ともたけと望月の冷ややかな視線が注いだはずだ。
さらに瀬戸熊は自分の手牌を見つめ、こう思ったはずだ。
(このツモと受けでも負けるのか―)

さっきはラス牌の勝利で、今度は不利なめくり勝負でも勝ちを収める。
これが流れの1つ、アガリの連動である。
そして、望月も瀬戸熊も避けられない放銃であったことも確かである。
3人の思いもまた同じだ。(今日の要注意人物は、沢崎だ―)

流れを認識したら、後は対応である。
沢崎の親番や攻めは、早めのかわしが必要である。
ただし、かわしはいいが勝負は無用。勢いの差があるから、正面からの戦いは不利になるのだ。
これも受けのサバキ1つで、戦いの要領である。

東3局は瀬戸熊の親番。
まず先手を取ったのはともたけだった。
10巡目にリーチをかける。

白中四万 上向き二筒 上向き一万 上向き八筒 上向き
一索 上向き八筒 上向き東七索 左向き

この河で手牌がこうだ。
三万四万五万六万七万二索三索四索六索六索二筒三筒四筒??ドラ五筒

しかも入り目が、カンチャンすっぽりの三索だから笑いが止まらない。
手が詰まれば、高め三色の二万のオリ打ちだって狙える河だ。
安めのツモでも5,200だし、高めなら跳満で一気に浮上である。

ところが5巡後、ともたけに勝負を挑んだのが親の瀬戸熊である。
彼の手はこうだ。

一万二万三万七万八万九万一索三索一筒一筒一筒五筒五筒

受けは悪いが入り目がドラの五筒で打点は十分。
この時点で二索は、相手の手の内に使われて残り2枚。
圧倒的にともたけ有利に見えたが、先に二索を掴んだのがともたけだった。

リーチ棒付きで8,700の献上。

瀬戸熊は原点近くに戻り、ともたけは2万点を割ってラス目に落ちた。
もし、私がともたけの立場なら心の中でこう叫んだはずだ。

「オレの二万は、どこだ―」

東3局1本場、この局、先にテンパイを入れたのは沢崎だった。
9巡目にして仕上がりがこうだ。

一万二万三万四万五万七万八万九万二索二索三筒四筒西??ツモ二筒??ドラ六万

入り目は二筒。マチの高めは一通の六万で、しかもドラ。
問題はここでリーチかヤミテンかの選択。
沢崎は迷うことなく前者を選択し西を横にしてリーチ。

西八索 上向き白発九索 上向き五索 上向き
七万 上向き南八筒 上向き西

沢崎の状況判断に狂いはない。
三万のアガリなど論外。ヤミテンでも六万の出は、期待はしない。ならば引いてしまえ、の判断だ。
リーチで相手の手を曲げさせ、悠々と引きにかけるのだ。
そして彼はこう信じたはずだ。
(自分には二度の満貫のアガリの「運」がある。牌運も流れも良好、だからこの六万は引ける―)

さくらは七分咲きだが、麻雀の花は満開がベスト。
これが沢崎の攻めのサバキである。

確かにここで跳満を引けば持ち点は6万点の大台に乗る。となれば、後は1人旅である。
次の半荘はもとより、今日一日、すべてが彼を中心に回ることだろう。

このようにサバキは「受け」だけではない。
受けと流れの連動から、攻めに転じることも可能なのである。

この沢崎の遠大な構想に、待ったをかけたのがともたけである。
13巡目にともたけに絶好のテンパイが入る。

一万二万三万五万六万七万八万九万六索六索七索三筒四筒??ツモ四万

ともたけは無筋の七索をそろりと置く。
ともたけはポーカフェイスであんまり目立たない。
目立つからテンパイ叩きはいけないのだ。

こちらも同じマンズの一通だが、ともたけは確定。沢崎はマチである。
確定の分だけともたけ有利か。いや、有利なのはそれだけではない。
この間に瀬戸熊が沢崎に無筋の五筒を強打していた。
つまり、その五筒は沢崎の河にあるのと同じで現物なのだ。

瀬戸熊がすぐに二筒を掴む。
自分が通した筋だからツモ切りでもおかしくはなかった。
だが切らない。これに白鳥が感嘆の声を上げる。

(ともたけ先輩、その七索はどうしたの?)
(えっ、何が?)

2人の心の会話が聞こえてきそうだ。

結果はこの後、意外にも五筒で沢崎の放銃。
ともたけはリーチ棒と積場で9.000点の回収である。
まだ東3局である。なのに、高打点の応手。

「この麻雀は、面白すぎる!」

こう感じたのは、私だけではあるまい。

次号につづく。

上級/第98回『サバキの神髄④流れの認識―NO2』 荒 正義

場面は東2局で4人の持ち点がこうだ。
沢崎38.3P
瀬戸熊30.0P
ともたけ26.1P
望月25.6P
ここで次のアガリを予測するなら、望月の絶テンの親の跳満を蹴ってラス牌の六索で仕留めた沢崎が本命。
次が無傷の瀬戸熊と見るのが妥当。
もちろん麻雀はまだ始まったばかりで、その流れも絶対ではない。
しかし、勝負手を蹴られた望月と、六索がラス牌と知っていたともたけの注意は沢崎に向いていたはずである。
だとしたならば、沢崎が先手を取って攻めたとき2人は受けの構えを取るはずだ。
勝負に出るときは自分も満貫に相当する手で、マチも好形のときに限る。
どちらか一方が欠けたら勝負はしない。
これが流れの対応で、受けのサバキである。
ただし、沢崎は六索がラス牌だったとは知らない。
東2局は、7巡目の瀬戸熊の手が面白かった。
二万四万五万六万八万四索五索六索七索七索四筒五筒六筒??ツモ五索??ドラ三索
瀬戸熊の河にはマンズもソーズも振りテンになる牌は切られておらず、そこに引いて来たのが五索だったのである。
ドラは三索である。
ソーズの関連牌は四索が1枚出ているだけだ。
ならば誰しもドラの受け入れを考え、二万八万に手をかけるのが普通である。
だが瀬戸熊は一寸の間があって五索切りを選択。
この一打も解説の滝沢と司会進行の白鳥を唸らせた。
確かにドラを引いてテンパイしても瀬戸熊の手からはマチの四索七索が4枚見えているのだ。
ドラそばで出づらい受けだし、相手の手の内に使われている公算が高くツモ山にいるかどうかも分らない。
しかし、この形の継続なら二万八万の重なりでも、何を引いても三色になるのだ。
二万四万五万六万八万四索五索六索七索七索四筒五筒六筒
これが瀬戸熊の感性で、光る一打だった。
だがこの2巡後、先にテンパイを果たしたのは沢崎である。
その1シャンテンの形はこれだった。
三万四万一索二索三索四索五索七索八索九索五筒六筒七筒
三索六索を引いても二万五万を引いても受けに困る手だが、ツモが好調の四万だったのである。
ここで沢崎は迷わずヤミテンを選択。
リーチなら安目で7,700、高めで満貫。高めツモなら跳満が狙えるのだ。
ヤミテンの理由は何か―。
直前に望月が六索を切っていたからか、それとも別の理由があるのか。
あるとするなら、安めのドラでも3,900あるから十分だしドラより6の方が出やすい、と考えたかである。
この後、12巡目に瀬戸熊が追いついた。
入り目に手応えが感じるし、受けも絶好の3面チャンである。当然、リーチの一手だ。
四万五万六万七万八万四索五索六索七索七索四筒五筒六筒??リーチ
(瀬戸熊の河)
九筒 上向き北西一索 上向き東九索 上向き
五索 上向き発二索 上向き南五索 上向き二万 左向き
ここで沢崎は、なんの躊躇もなく追いかける。
一万 上向き一筒 上向き八筒 上向き白二筒 上向き東
白三万 上向き南五筒 上向き六万 上向き二筒 左向き
勝負は7対3で瀬戸熊有利に見えた。滝沢も白鳥もそう見たはずである。
だが2巡後、瀬戸熊の河に六索が打たれた。
これで沢崎が、リーチ棒付きで満貫の追加点。
沢崎の手牌には、ともたけと望月の冷ややかな視線が注いだはずだ。
さらに瀬戸熊は自分の手牌を見つめ、こう思ったはずだ。
(このツモと受けでも負けるのか―)
さっきはラス牌の勝利で、今度は不利なめくり勝負でも勝ちを収める。
これが流れの1つ、アガリの連動である。
そして、望月も瀬戸熊も避けられない放銃であったことも確かである。
3人の思いもまた同じだ。(今日の要注意人物は、沢崎だ―)
流れを認識したら、後は対応である。
沢崎の親番や攻めは、早めのかわしが必要である。
ただし、かわしはいいが勝負は無用。勢いの差があるから、正面からの戦いは不利になるのだ。
これも受けのサバキ1つで、戦いの要領である。
東3局は瀬戸熊の親番。
まず先手を取ったのはともたけだった。
10巡目にリーチをかける。
白中四万 上向き二筒 上向き一万 上向き八筒 上向き
一索 上向き八筒 上向き東七索 左向き
この河で手牌がこうだ。
三万四万五万六万七万二索三索四索六索六索二筒三筒四筒??ドラ五筒
しかも入り目が、カンチャンすっぽりの三索だから笑いが止まらない。
手が詰まれば、高め三色の二万のオリ打ちだって狙える河だ。
安めのツモでも5,200だし、高めなら跳満で一気に浮上である。
ところが5巡後、ともたけに勝負を挑んだのが親の瀬戸熊である。
彼の手はこうだ。
一万二万三万七万八万九万一索三索一筒一筒一筒五筒五筒
受けは悪いが入り目がドラの五筒で打点は十分。
この時点で二索は、相手の手の内に使われて残り2枚。
圧倒的にともたけ有利に見えたが、先に二索を掴んだのがともたけだった。
リーチ棒付きで8,700の献上。
瀬戸熊は原点近くに戻り、ともたけは2万点を割ってラス目に落ちた。
もし、私がともたけの立場なら心の中でこう叫んだはずだ。
「オレの二万は、どこだ―」
東3局1本場、この局、先にテンパイを入れたのは沢崎だった。
9巡目にして仕上がりがこうだ。
一万二万三万四万五万七万八万九万二索二索三筒四筒西??ツモ二筒??ドラ六万
入り目は二筒。マチの高めは一通の六万で、しかもドラ。
問題はここでリーチかヤミテンかの選択。
沢崎は迷うことなく前者を選択し西を横にしてリーチ。
西八索 上向き白発九索 上向き五索 上向き
七万 上向き南八筒 上向き西
沢崎の状況判断に狂いはない。
三万のアガリなど論外。ヤミテンでも六万の出は、期待はしない。ならば引いてしまえ、の判断だ。
リーチで相手の手を曲げさせ、悠々と引きにかけるのだ。
そして彼はこう信じたはずだ。
(自分には二度の満貫のアガリの「運」がある。牌運も流れも良好、だからこの六万は引ける―)
さくらは七分咲きだが、麻雀の花は満開がベスト。
これが沢崎の攻めのサバキである。
確かにここで跳満を引けば持ち点は6万点の大台に乗る。となれば、後は1人旅である。
次の半荘はもとより、今日一日、すべてが彼を中心に回ることだろう。
このようにサバキは「受け」だけではない。
受けと流れの連動から、攻めに転じることも可能なのである。
この沢崎の遠大な構想に、待ったをかけたのがともたけである。
13巡目にともたけに絶好のテンパイが入る。
一万二万三万五万六万七万八万九万六索六索七索三筒四筒??ツモ四万
ともたけは無筋の七索をそろりと置く。
ともたけはポーカフェイスであんまり目立たない。
目立つからテンパイ叩きはいけないのだ。
こちらも同じマンズの一通だが、ともたけは確定。沢崎はマチである。
確定の分だけともたけ有利か。いや、有利なのはそれだけではない。
この間に瀬戸熊が沢崎に無筋の五筒を強打していた。
つまり、その五筒は沢崎の河にあるのと同じで現物なのだ。
瀬戸熊がすぐに二筒を掴む。
自分が通した筋だからツモ切りでもおかしくはなかった。
だが切らない。これに白鳥が感嘆の声を上げる。
(ともたけ先輩、その七索はどうしたの?)
(えっ、何が?)
2人の心の会話が聞こえてきそうだ。
結果はこの後、意外にも五筒で沢崎の放銃。
ともたけはリーチ棒と積場で9.000点の回収である。
まだ東3局である。なのに、高打点の応手。
「この麻雀は、面白すぎる!」
こう感じたのは、私だけではあるまい。
次号につづく。

ロン2カップ2015winterレポート 菅原 千瑛

年が明けて早1ヶ月。
2015年の12分の1が終わり、迎えた2月1日、今年初のロン2カップの日である。
ロン2カップとは…春夏秋冬、年に4回シーズン毎に行われる、熾烈な予選を勝ち抜いてきたロン2ユーザーさんと実力を認められたプロ雀士にて繰り広げられる夢の競合マッチ。

そんなロン2カップ、今回の2015winterの出場選手はこちら。

A卓
藤崎智プロ、瀬戸熊直樹プロ、櫻井秀樹プロ、160r28さん

(2015年2月1日時点)現鳳凰位の麻雀忍者こと藤崎智プロ、現十段位の不眠不休のサラリーマン雀士こと櫻井秀樹プロ、この2人とは因縁深い卓上の暴君こと瀬戸熊直樹プロ、そんな3名のプロに立ち向かうは「緊張していますがここまで来れたので精一杯戦おうと思います」という今回滋賀県からお越しの160r28さんである。

100

藤崎智プロ

100

瀬戸熊直樹プロ

100

櫻井秀樹プロ

 

B卓
滝沢和典プロ、佐々木寿人プロ、ごんぎつねさん、ランディ556さん

ハンサムでもおなじみだろうか、麻雀バカボンドこと滝沢和典プロ、滝沢プロとはライバル同士と称される麻雀攻めダルマこと佐々木寿人プロ、この両名に挑むは、なんとロン2カップ2度目の出場、九州からお越しのごんぎつねさん、「ランディは愛犬の名前から取りました。(犬種は)ダルメシアンです」という千葉県柏市からお越しのランディ556さんである。

100

滝沢和典プロ

100

佐々木寿人プロ

 

C卓
小島武夫プロ、灘麻太郎プロ、荒正義プロ、森山茂和プロ

こちらの卓はもう説明不要であろうが念の為。
ミスター麻雀こと小島武夫プロ、カミソリ灘こと灘麻太郎プロ、精密機械こと荒正義プロ、手役アーティストこと森山茂和プロ。
皆様御存知、麻雀界の歴史から切っても切り離せない、重鎮の面々である。

100

小島武夫プロ

100

灘麻太郎プロ

100

荒正義プロ

100

森山茂和プロ

 

A卓B卓からは1位が決勝に勝ち上がり。C卓からは2位までが決勝に勝ち上がりとなる。

さらに今回はエキシビジョンマッチとして女流4名の戦いも放送された。

エキシビジョンマッチ
宮内こずえプロ、和久津晶プロ、高宮まりプロ、吾妻さおりプロ

こちらも説明不要ではあると思うが念の為。
昨年のKONAMI麻雀格闘倶楽部人気選抜総選挙1位となった高宮まりプロ、2度目のプロクイーン優勝を手にしたことが記憶に新しい現プロクイーン和久津晶プロ、今回のロン2カップの前日に連覇を決めた現女流桜花吾妻さおりプロ、連盟女流四天王の1人とも称され、テレビ等でもめざましい活躍と麻雀を魅せ続ける純白の牌奏者こと宮内こずえプロ。

ルールはロン2東南戦リーチバトルルール(赤ドラが各1枚、テンパイ連荘、オーラスのアガリやめあり)を採用。
ただしロン2カップはハコテン終了なしとなっている。

そして解説陣は選手のプロの方々が出番でない時に交代交代に、実況とMCは私菅原が、アシスタントとロン2の牌譜再生システムを活用した牌譜検証にはダンプ大橋プロ、といった布陣。
なんという不意をついた起用だろうか。

本番の数日前、送られてきた台本に目を通すとダンプの文字が全てダソプになっているではないか。

それはさておき、
本番当日、こっそりと「これを本番にダンプに……」そういって手渡されたメガネとカーディガン。

2度程投げ捨てられるメガネとカーディガン。

森山会長からダンププロに直接手渡されるメガネとカーディガン。

100
100
100
100
100

細やかな、シュールなといった方が良いだろうか、とにもかくにも要所要所にお茶目でイタズラ心満載の運営の面々。
(全員先輩のプロ雀士たちである。)もう、面白すぎる。
本番前、本番中、緊張も忘れて笑いころげそうになるのを必死に我慢していた。

これだけは誤解なきようお願いしたいのは、ただふざけている、不真面目、という訳ではないのである。
現場にいると、麻雀ファンの皆様を唸らせる、質の高い良い内容をお見せしようという選手の真剣な気持ちと、日頃の感謝を込めて、どうか皆様に楽しんで観ていただけるようにという運営の渾身の思いが満ち溢れていることが分かる。

そういった現場の楽しさが、ご視聴下さった皆様、そしてこの文章を読んでいる皆様にも伝われば幸いである。
おそらく特筆すべきではない点に焦点を当ててしまったが、そんな空間に自身がいられたことに喜びと誇りを持ち、これからロン2カップに出場される皆様にもぜひ体験していただけたらなと思う次第である。

ロン2カップの他にもファン感謝祭やリアル大会などプロとの交流イベントが盛り沢山のロン2。
ロン2カップの予選は年に4回。

今回出場選手としていらしていたユーザーの皆様と同じように、次回はこれを読んでいるユーザーの皆様がプロと戦う出場選手となっている可能性もあるのである。

”あのロン2の子”と呼ばれ続けて早4年(笑)。

お蔭様でリアル大会やファン感謝祭での楽しい思い出が山ほどある。

そしてまた今回1つ、ロン2カップ2015winterのMCと実況という大役を仰せつかり、もっとああすればこうすれば等、反省点も沢山あるが、普段出来ない素晴らしい経験を得たという自負もある。

”あのロン2の子”で良かったなぁと今となってはしみじみ思う。

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遠くからお越し下さったユーザーの皆様、MCとしても実況としても未熟な私を本番中支えて下さった運営、そして解説の皆様、そして長時間ご視聴下さった皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。

今回、麻雀の内容については各卓それぞれが個性溢れる素晴らしい闘牌であったが、ひとつだけ特に印象深い1局を挙げるとするならば、

決勝戦の東3局
南家の灘プロが3巡目に以下の手牌でリーチ

七万八万九万三索四索赤五索六索七索八索二筒二筒東東  リーチ

それに追いつき、リーチを打った荒プロの手牌がこちら

五万六万七万七万八万九万四索六索五筒赤五筒五筒発発  リーチ

結果は灘プロが荒プロの待ちの五索を掴んで放銃。なんとドラ表示牌は表も裏も四筒

一発裏ドラのないAルールでは滅多にお目にかかれないリーチドラ7のアガリ。
リーチとドラで24,000点。

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しかしこの後、藤崎プロがじわりじわりと荒プロの背後に忍び寄る。
これを荒プロがしっかりと逃げ切り、勝利を手にする。

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エキシビジョンマッチにしてもそうであったが、一発逆転のチャンスが多いこのルールであるからこそ、面白い展開が生まれるのだなと。
見応えのある、素晴らしい対局の数々。面白い対局を観ていると、時間が経つのはあっという間である。

ロン2カップの優勝は荒正義プロ、エキシビジョンマッチの優勝は吾妻さおりプロ、という結果で幕を閉じたロン2カップ2015winter。

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吾妻さおりプロと!

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自分自身の至らない点も多々あったかとは思うが課題も見えたし、こうして文章で振り返ると麻雀は面白かったし麻雀以外も面白かったし…

今から春が待ち遠しいな♪

次回、ロン2カップ2015springも皆様どうぞお楽しみに!!

その他イベント/ロン2カップ2015winterレポート 菅原 千瑛

年が明けて早1ヶ月。
2015年の12分の1が終わり、迎えた2月1日、今年初のロン2カップの日である。
ロン2カップとは…春夏秋冬、年に4回シーズン毎に行われる、熾烈な予選を勝ち抜いてきたロン2ユーザーさんと実力を認められたプロ雀士にて繰り広げられる夢の競合マッチ。
そんなロン2カップ、今回の2015winterの出場選手はこちら。
A卓
藤崎智プロ、瀬戸熊直樹プロ、櫻井秀樹プロ、160r28さん
(2015年2月1日時点)現鳳凰位の麻雀忍者こと藤崎智プロ、現十段位の不眠不休のサラリーマン雀士こと櫻井秀樹プロ、この2人とは因縁深い卓上の暴君こと瀬戸熊直樹プロ、そんな3名のプロに立ち向かうは「緊張していますがここまで来れたので精一杯戦おうと思います」という今回滋賀県からお越しの160r28さんである。

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藤崎智プロ

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瀬戸熊直樹プロ

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櫻井秀樹プロ

 
B卓
滝沢和典プロ、佐々木寿人プロ、ごんぎつねさん、ランディ556さん
ハンサムでもおなじみだろうか、麻雀バカボンドこと滝沢和典プロ、滝沢プロとはライバル同士と称される麻雀攻めダルマこと佐々木寿人プロ、この両名に挑むは、なんとロン2カップ2度目の出場、九州からお越しのごんぎつねさん、「ランディは愛犬の名前から取りました。(犬種は)ダルメシアンです」という千葉県柏市からお越しのランディ556さんである。

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滝沢和典プロ

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佐々木寿人プロ

 
C卓
小島武夫プロ、灘麻太郎プロ、荒正義プロ、森山茂和プロ
こちらの卓はもう説明不要であろうが念の為。
ミスター麻雀こと小島武夫プロ、カミソリ灘こと灘麻太郎プロ、精密機械こと荒正義プロ、手役アーティストこと森山茂和プロ。
皆様御存知、麻雀界の歴史から切っても切り離せない、重鎮の面々である。

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小島武夫プロ

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灘麻太郎プロ

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荒正義プロ

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森山茂和プロ

 
A卓B卓からは1位が決勝に勝ち上がり。C卓からは2位までが決勝に勝ち上がりとなる。
さらに今回はエキシビジョンマッチとして女流4名の戦いも放送された。
エキシビジョンマッチ
宮内こずえプロ、和久津晶プロ、高宮まりプロ、吾妻さおりプロ
こちらも説明不要ではあると思うが念の為。
昨年のKONAMI麻雀格闘倶楽部人気選抜総選挙1位となった高宮まりプロ、2度目のプロクイーン優勝を手にしたことが記憶に新しい現プロクイーン和久津晶プロ、今回のロン2カップの前日に連覇を決めた現女流桜花吾妻さおりプロ、連盟女流四天王の1人とも称され、テレビ等でもめざましい活躍と麻雀を魅せ続ける純白の牌奏者こと宮内こずえプロ。
ルールはロン2東南戦リーチバトルルール(赤ドラが各1枚、テンパイ連荘、オーラスのアガリやめあり)を採用。
ただしロン2カップはハコテン終了なしとなっている。
そして解説陣は選手のプロの方々が出番でない時に交代交代に、実況とMCは私菅原が、アシスタントとロン2の牌譜再生システムを活用した牌譜検証にはダンプ大橋プロ、といった布陣。
なんという不意をついた起用だろうか。
本番の数日前、送られてきた台本に目を通すとダンプの文字が全てダソプになっているではないか。
それはさておき、
本番当日、こっそりと「これを本番にダンプに……」そういって手渡されたメガネとカーディガン。
2度程投げ捨てられるメガネとカーディガン。
森山会長からダンププロに直接手渡されるメガネとカーディガン。

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細やかな、シュールなといった方が良いだろうか、とにもかくにも要所要所にお茶目でイタズラ心満載の運営の面々。
(全員先輩のプロ雀士たちである。)もう、面白すぎる。
本番前、本番中、緊張も忘れて笑いころげそうになるのを必死に我慢していた。
これだけは誤解なきようお願いしたいのは、ただふざけている、不真面目、という訳ではないのである。
現場にいると、麻雀ファンの皆様を唸らせる、質の高い良い内容をお見せしようという選手の真剣な気持ちと、日頃の感謝を込めて、どうか皆様に楽しんで観ていただけるようにという運営の渾身の思いが満ち溢れていることが分かる。
そういった現場の楽しさが、ご視聴下さった皆様、そしてこの文章を読んでいる皆様にも伝われば幸いである。
おそらく特筆すべきではない点に焦点を当ててしまったが、そんな空間に自身がいられたことに喜びと誇りを持ち、これからロン2カップに出場される皆様にもぜひ体験していただけたらなと思う次第である。
ロン2カップの他にもファン感謝祭やリアル大会などプロとの交流イベントが盛り沢山のロン2。
ロン2カップの予選は年に4回。
今回出場選手としていらしていたユーザーの皆様と同じように、次回はこれを読んでいるユーザーの皆様がプロと戦う出場選手となっている可能性もあるのである。
”あのロン2の子”と呼ばれ続けて早4年(笑)。
お蔭様でリアル大会やファン感謝祭での楽しい思い出が山ほどある。
そしてまた今回1つ、ロン2カップ2015winterのMCと実況という大役を仰せつかり、もっとああすればこうすれば等、反省点も沢山あるが、普段出来ない素晴らしい経験を得たという自負もある。
”あのロン2の子”で良かったなぁと今となってはしみじみ思う。

100
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遠くからお越し下さったユーザーの皆様、MCとしても実況としても未熟な私を本番中支えて下さった運営、そして解説の皆様、そして長時間ご視聴下さった皆様にこの場をお借りしてお礼申し上げます。
今回、麻雀の内容については各卓それぞれが個性溢れる素晴らしい闘牌であったが、ひとつだけ特に印象深い1局を挙げるとするならば、
決勝戦の東3局
南家の灘プロが3巡目に以下の手牌でリーチ
七万八万九万三索四索赤五索六索七索八索二筒二筒東東  リーチ
それに追いつき、リーチを打った荒プロの手牌がこちら
五万六万七万七万八万九万四索六索五筒赤五筒五筒発発  リーチ
結果は灘プロが荒プロの待ちの五索を掴んで放銃。なんとドラ表示牌は表も裏も四筒
一発裏ドラのないAルールでは滅多にお目にかかれないリーチドラ7のアガリ。
リーチとドラで24,000点。

100

しかしこの後、藤崎プロがじわりじわりと荒プロの背後に忍び寄る。
これを荒プロがしっかりと逃げ切り、勝利を手にする。

100

エキシビジョンマッチにしてもそうであったが、一発逆転のチャンスが多いこのルールであるからこそ、面白い展開が生まれるのだなと。
見応えのある、素晴らしい対局の数々。面白い対局を観ていると、時間が経つのはあっという間である。
ロン2カップの優勝は荒正義プロ、エキシビジョンマッチの優勝は吾妻さおりプロ、という結果で幕を閉じたロン2カップ2015winter。

100
100
100
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吾妻さおりプロと!

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自分自身の至らない点も多々あったかとは思うが課題も見えたし、こうして文章で振り返ると麻雀は面白かったし麻雀以外も面白かったし…
今から春が待ち遠しいな♪
次回、ロン2カップ2015springも皆様どうぞお楽しみに!!

何を切る?fromロン2 2015年2月 解答

プレゼントクイズに多数のご応募ありがとうございます。
クイズの正解と各プロよりいただきました打牌解説はこちらです。

第9期女流桜花1回戦 東3局1本場 1巡目 東家 和久津晶プロの手牌

【第1問】魚谷侑未プロは何を切る?

解答:五万切り
魚谷プロ「1シャンテンに受けつつ、678三色などへの手替わりを見ます。七索が入ったら素直にテンパイに取り、また、六索八索ツモで七筒を打ちます。」

第9期女流桜花4回戦 東1局8巡目 北家 安田麻里菜プロの手牌

 

【第2問】吾妻さおりプロ 和久津晶プロの選択は? ※同一打牌です

 

解答:中切り
吾妻プロ「一索フリテンとなっている牌姿ですが、ソーズに雀頭をもとめて567の三色を本線、456を第二候補としたタンピン形を目指します。」

和久津プロ「456、567の三色がどちらも確定しない上にフリテン有り。ドラ八万の受け入れも考慮すれば、メンタンピンの方が期待値が高い。」

正解は【第1問】五万 【第2問】中 でした。
プレゼントに当選された方々には後日事務局よりご連絡いたします。

何を切る?/何を切る?fromロン2 2015年2月 解答

プレゼントクイズに多数のご応募ありがとうございます。
クイズの正解と各プロよりいただきました打牌解説はこちらです。

第9期女流桜花1回戦 東3局1本場 1巡目 東家 和久津晶プロの手牌
【第1問】魚谷侑未プロは何を切る?
解答:五万切り
魚谷プロ「1シャンテンに受けつつ、678三色などへの手替わりを見ます。七索が入ったら素直にテンパイに取り、また、六索八索ツモで七筒を打ちます。」

第9期女流桜花4回戦 東1局8巡目 北家 安田麻里菜プロの手牌
 
【第2問】吾妻さおりプロ 和久津晶プロの選択は? ※同一打牌です
 
解答:中切り
吾妻プロ「一索フリテンとなっている牌姿ですが、ソーズに雀頭をもとめて567の三色を本線、456を第二候補としたタンピン形を目指します。」
和久津プロ「456、567の三色がどちらも確定しない上にフリテン有り。ドラ八万の受け入れも考慮すれば、メンタンピンの方が期待値が高い。」
正解は【第1問】五万 【第2問】中 でした。
プレゼントに当選された方々には後日事務局よりご連絡いたします。

第24回静岡リーグ(プロアマ混合) 最終節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 竹内 仁 一般 ▲ 18.5 ▲ 24.4 9.8 79.4 117.2 163.5
2 越川 清一 プロ 24.7 47.0 27.9 74.1 ▲ 36.2 137.5
3 中澤 諒 一般 ▲ 25.5 63.6 40.3 30.3 28.6 137.3
4 太田 昌樹 プロ 89.4 ▲ 14.7 23.1 6.4 25.6 129.8
5 岡本 和也 プロ 11.6 67.7 20.8 ▲ 19.8 42.4 122.7
6 土屋 幸弘 プロ 71.1 27.3 ▲ 85.2 71.0 ▲ 3.9 80.3
7 鷲見 隼人 プロ ▲ 25.3 67.7 6.9 ▲ 7.3 33.2 75.2
8 杉村 泰治 プロ ▲ 25.0 78.5 ▲ 39.8 24.6 32.2 70.5
9 松井 和志 一般 ▲ 13.1 8.2 25.5 35.7 10.1 66.4
10 中 寿文 プロ 63.5 ▲ 12.4 8.8 46.3 ▲ 47.5 58.7
11 平野 敬悟 プロ ▲ 6.9 46.9 10.4 30.5 ▲ 26.9 54.0
12 京平 遥 プロ 55.9 ▲ 13.3 ▲ 14.2 ▲ 4.4 29.6 53.6
13 小塚 旭 一般 ▲ 27.6 17.3 42.8 ▲ 46.4 61.1 47.2
14 北島 武浩 一般 47.9 43.2 ▲ 18.7 37.7 ▲ 63.0 47.1
15 森田 皓太 一般 ▲ 16.9 47.0 ▲ 2.0 30.3 ▲ 15.9 42.5
16 鈴木 郁孝 プロ ▲ 12.3 68.0 ▲ 3.2 41.1 ▲ 51.4 42.2
17 伊藤 真 一般 17.0 ▲ 55.1 91.2 5.1 ▲ 20.6 37.6
18 土本 伸之 一般 ▲ 38.2 23.5 ▲ 2.5 60.7 ▲ 8.0 35.5
19 坪井 哲也 プロ ▲ 33.6 ▲ 28.7 63.1 ▲ 29.6 47.9 19.1
20 渡辺 洋巳 プロ ▲ 58.3 12.5 15.2 26.1 12.5 8.0
21 大須賀隆秀 一般 ▲ 3.6 ▲ 45.5 35.6 13.7 5.3 5.5
22 本田 真之 一般 ▲ 0.5 ▲ 34.2 70.1 ▲ 36.1 0.1 ▲ 0.6
23 石津 寿人 一般 ▲ 8.2 87.9 ▲ 37.8 ▲ 40.7 ▲ 9.5 ▲ 8.3
24 徳永 翔 プロ ▲ 13.4 ▲ 8.2 30.1 ▲ 3.7 ▲ 13.1 ▲ 8.3
25 山本 拓哉 プロ ▲ 18.8 ▲ 62.5 39.8 ▲ 15.0 47.3 ▲ 9.2
26 江島 直毅 一般 10.3 3.0 ▲ 59.6 ▲ 2.9 36.1 ▲ 13.1
27 浜 正彦 一般 21.4 3.9 ▲ 22.4 ▲ 64.5 47.1 ▲ 14.5
28 春田 篤志 一般 54.0 32.2 ▲ 8.7 ▲ 44.2 ▲ 48.8 ▲ 15.5
29 浜田 修 一般 19.4 ▲ 1.7 15.5 ▲ 33.4 ▲ 15.7 ▲ 15.9
30 望月 雅継 プロ ▲ 0.6 59.4 ▲ 20.1 ▲ 67.9 2.0 ▲ 27.2
31 白井 健夫 一般 ▲ 27.3 ▲ 46.9 ▲ 2.7 37.4 10.5 ▲ 29.0
32 村瀬 光佳 一般 13.3 ▲ 22.4 ▲ 2.9 15.5 ▲ 42.5 ▲ 39.0
33 石原 将樹 プロ 20.6 ▲ 26.0 ▲ 50.9 ▲ 6.9 19.4 ▲ 43.8
34 福井 弘人 一般 54.7 ▲ 27.7 ▲ 76.5 39.2 ▲ 33.7 ▲ 44.0
35 大橋 義一 一般 13.5 ▲ 0.8 11.1 ▲ 64.2 ▲ 8.0 ▲ 48.4
36 鈴木 雅人 プロ ▲ 86.4 57.7 9.7 ▲ 37.0 2.2 ▲ 53.8
37 源馬 健太 一般 30.1 ▲ 27.6 ▲ 35.1 8.6 ▲ 33.6 ▲ 57.6
38 遠藤 秀勝 一般 ▲ 67.7 15.0 16.0 23.3 ▲ 48.1 ▲ 61.5
39 新谷 洸士 一般 ▲ 15.0 ▲ 30.2 ▲ 20.2 ▲ 52.4 50.1 ▲ 67.7
40 田中 良典 一般 ▲ 32.1 28.5 ▲ 42.5 ▲ 8.3 ▲ 20.0 ▲ 74.4
41 平田 拓也 一般 42.9 ▲ 28.1 ▲ 14.8 ▲ 23.7 ▲ 54.0 ▲ 77.7
42 佐藤 あいり プロ ▲ 36.6 44.4 ▲ 26.2 ▲ 34.2 ▲ 28.3 ▲ 80.9
43 小森 義中 一般 66.3 ▲ 15.2 ▲ 23.4 ▲ 89.8 ▲ 25.5 ▲ 87.6
44 相山 滉太 一般 ▲ 64.4 6.6 34.6 ▲ 43.7 ▲ 23.6 ▲ 90.5
45 鈴木 秀幸 プロ ▲ 33.1 ▲ 73.2 ▲ 17.8 28.3 ▲ 10.5 ▲ 106.3
46 櫻井 竜一郎 一般 29.1 3.4 ▲ 35.2 ▲ 65.5 ▲ 39.0 ▲ 107.2
47 堀 孔明 一般 ▲ 25.0 ▲ 47.7 ▲ 36.7 ▲ 51.6 44.9 ▲ 116.1
48 舟橋 晃 一般 ▲ 61.7 ▲ 46.1 9.9 38.9 ▲ 57.4 ▲ 116.4
49 冨永 直弘 一般 ▲ 115.4 ▲ 83.1 34.8 ▲ 19.9 ▲ 12.7 ▲ 196.3

静岡プロリーグ 成績表/第24回静岡リーグ(プロアマ混合) 最終節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 竹内 仁 一般 ▲ 18.5 ▲ 24.4 9.8 79.4 117.2 163.5
2 越川 清一 プロ 24.7 47.0 27.9 74.1 ▲ 36.2 137.5
3 中澤 諒 一般 ▲ 25.5 63.6 40.3 30.3 28.6 137.3
4 太田 昌樹 プロ 89.4 ▲ 14.7 23.1 6.4 25.6 129.8
5 岡本 和也 プロ 11.6 67.7 20.8 ▲ 19.8 42.4 122.7
6 土屋 幸弘 プロ 71.1 27.3 ▲ 85.2 71.0 ▲ 3.9 80.3
7 鷲見 隼人 プロ ▲ 25.3 67.7 6.9 ▲ 7.3 33.2 75.2
8 杉村 泰治 プロ ▲ 25.0 78.5 ▲ 39.8 24.6 32.2 70.5
9 松井 和志 一般 ▲ 13.1 8.2 25.5 35.7 10.1 66.4
10 中 寿文 プロ 63.5 ▲ 12.4 8.8 46.3 ▲ 47.5 58.7
11 平野 敬悟 プロ ▲ 6.9 46.9 10.4 30.5 ▲ 26.9 54.0
12 京平 遥 プロ 55.9 ▲ 13.3 ▲ 14.2 ▲ 4.4 29.6 53.6
13 小塚 旭 一般 ▲ 27.6 17.3 42.8 ▲ 46.4 61.1 47.2
14 北島 武浩 一般 47.9 43.2 ▲ 18.7 37.7 ▲ 63.0 47.1
15 森田 皓太 一般 ▲ 16.9 47.0 ▲ 2.0 30.3 ▲ 15.9 42.5
16 鈴木 郁孝 プロ ▲ 12.3 68.0 ▲ 3.2 41.1 ▲ 51.4 42.2
17 伊藤 真 一般 17.0 ▲ 55.1 91.2 5.1 ▲ 20.6 37.6
18 土本 伸之 一般 ▲ 38.2 23.5 ▲ 2.5 60.7 ▲ 8.0 35.5
19 坪井 哲也 プロ ▲ 33.6 ▲ 28.7 63.1 ▲ 29.6 47.9 19.1
20 渡辺 洋巳 プロ ▲ 58.3 12.5 15.2 26.1 12.5 8.0
21 大須賀隆秀 一般 ▲ 3.6 ▲ 45.5 35.6 13.7 5.3 5.5
22 本田 真之 一般 ▲ 0.5 ▲ 34.2 70.1 ▲ 36.1 0.1 ▲ 0.6
23 石津 寿人 一般 ▲ 8.2 87.9 ▲ 37.8 ▲ 40.7 ▲ 9.5 ▲ 8.3
24 徳永 翔 プロ ▲ 13.4 ▲ 8.2 30.1 ▲ 3.7 ▲ 13.1 ▲ 8.3
25 山本 拓哉 プロ ▲ 18.8 ▲ 62.5 39.8 ▲ 15.0 47.3 ▲ 9.2
26 江島 直毅 一般 10.3 3.0 ▲ 59.6 ▲ 2.9 36.1 ▲ 13.1
27 浜 正彦 一般 21.4 3.9 ▲ 22.4 ▲ 64.5 47.1 ▲ 14.5
28 春田 篤志 一般 54.0 32.2 ▲ 8.7 ▲ 44.2 ▲ 48.8 ▲ 15.5
29 浜田 修 一般 19.4 ▲ 1.7 15.5 ▲ 33.4 ▲ 15.7 ▲ 15.9
30 望月 雅継 プロ ▲ 0.6 59.4 ▲ 20.1 ▲ 67.9 2.0 ▲ 27.2
31 白井 健夫 一般 ▲ 27.3 ▲ 46.9 ▲ 2.7 37.4 10.5 ▲ 29.0
32 村瀬 光佳 一般 13.3 ▲ 22.4 ▲ 2.9 15.5 ▲ 42.5 ▲ 39.0
33 石原 将樹 プロ 20.6 ▲ 26.0 ▲ 50.9 ▲ 6.9 19.4 ▲ 43.8
34 福井 弘人 一般 54.7 ▲ 27.7 ▲ 76.5 39.2 ▲ 33.7 ▲ 44.0
35 大橋 義一 一般 13.5 ▲ 0.8 11.1 ▲ 64.2 ▲ 8.0 ▲ 48.4
36 鈴木 雅人 プロ ▲ 86.4 57.7 9.7 ▲ 37.0 2.2 ▲ 53.8
37 源馬 健太 一般 30.1 ▲ 27.6 ▲ 35.1 8.6 ▲ 33.6 ▲ 57.6
38 遠藤 秀勝 一般 ▲ 67.7 15.0 16.0 23.3 ▲ 48.1 ▲ 61.5
39 新谷 洸士 一般 ▲ 15.0 ▲ 30.2 ▲ 20.2 ▲ 52.4 50.1 ▲ 67.7
40 田中 良典 一般 ▲ 32.1 28.5 ▲ 42.5 ▲ 8.3 ▲ 20.0 ▲ 74.4
41 平田 拓也 一般 42.9 ▲ 28.1 ▲ 14.8 ▲ 23.7 ▲ 54.0 ▲ 77.7
42 佐藤 あいり プロ ▲ 36.6 44.4 ▲ 26.2 ▲ 34.2 ▲ 28.3 ▲ 80.9
43 小森 義中 一般 66.3 ▲ 15.2 ▲ 23.4 ▲ 89.8 ▲ 25.5 ▲ 87.6
44 相山 滉太 一般 ▲ 64.4 6.6 34.6 ▲ 43.7 ▲ 23.6 ▲ 90.5
45 鈴木 秀幸 プロ ▲ 33.1 ▲ 73.2 ▲ 17.8 28.3 ▲ 10.5 ▲ 106.3
46 櫻井 竜一郎 一般 29.1 3.4 ▲ 35.2 ▲ 65.5 ▲ 39.0 ▲ 107.2
47 堀 孔明 一般 ▲ 25.0 ▲ 47.7 ▲ 36.7 ▲ 51.6 44.9 ▲ 116.1
48 舟橋 晃 一般 ▲ 61.7 ▲ 46.1 9.9 38.9 ▲ 57.4 ▲ 116.4
49 冨永 直弘 一般 ▲ 115.4 ▲ 83.1 34.8 ▲ 19.9 ▲ 12.7 ▲ 196.3