第10期女流桜花第5節レポート 平岡 理恵
2015年09月30日
いよいよ女流桜花も終盤をむかえてきた。4節終了して私のポイントは+111.2Pで5位とまずまずの成績。
ここまではすべて浮きで終えることができ、成績だけみると安定しているように感じるが、これを好調だというのは疑問に思える。
というのも毎回対局を終えて、「もっと浮けたのではないか」というすっきりしない感覚があったからだ。
第1節では親の四暗刻をアガってポイントは+47.5P、第3節においても24,000点をアガってポイントは+27.7Pと少し物足りなさを感じた。
本来ならトータルポイントが150Pを越えてもおかしくはない。
その違和感を抱えたまま第5節がスタートした。
1回戦(起家から亜樹・小宮山・仲田・平岡)
東4局 東家 平岡 持ち点13,000点
これまで数局を終えて、攻めていないのに放銃したり、攻めているのにアガリに繋がらず、感触は非常によくなかった。
5巡目
ツモ ドラ
普段なら迷わず打としている形だ。三色やタンヤオ、ピンズの伸びも見える。
しかしこれまでの感触からまずは一度アガってはずみをつけたいというのが正直な気持ちだった。
を引いたらタンヤオもつかない役なしのテンパイになるということからの受け入れも残し打とした。
7巡目にを引き、ここで再び選択をせまられた。
ツモ ドラ
打とすればタンヤオで役ありのテンパイがつく。場にが2枚打たれているということもあり、ここで私が選択したのは打としリーチを打った。
自分の捨て牌にはと並んでいてが出やすい状況だったからだ。
またここで打とするならばを打つ前にを打っているだろう。を残すということは愚形でもリーチを打つつもりだったからだ。
そう考えていても長考しすぐにリーチを打つことはできなかった。
結果、小宮山からすぐにを出アガることができ、初めの構想通りまずはアガって親の連荘に成功したが、果たして本当にそれでよかったのかと、自分で選択した打牌だったのにやはりすっきりしないものがあった。
結局1回戦は1人沈みのラスと最悪な結果に終わってしまった。
1回戦成績
亜樹+14.3P 仲田+7.6P 小宮山+3.6P 平岡▲25.5P
2回戦(起家から平岡・亜樹・小宮山・仲田)
1回戦でトップをとった亜樹がそのままいいアガリを連発した。
その中でも特に印象的だったのが、
南2局1本場R1 東家 亜樹
16巡目
ツモ ドラ
多くの人は打としツモリ四暗刻の形にするだろう。私もそうする。プレーオフそして決勝戦まで考えると喉から手が出るほど欲しい親の役満だろう。
しかしここは冷静に判断してをツモ切りとした。
が暗刻で持っているのであの終盤でを打って誰かに放銃し親番も落ちてしまうのではとても寒いからということらしい。
実際私もテンパイはしていなかったがは欲しい牌ではあった。
また仲田が手牌からを打ってきたのでソーズの上目を持っていることは明らかであり、アガリやすさを優先させたのである。
仲田がをつかみ、亜樹の9,600は9,900点、供託1本のアガリとなった。
果たして今の私にその冷静な判断ができるのか亜樹の凄さを目の当たりにした。
そして2回戦は亜樹の1人浮き大トップで終了した。
2回戦成績
亜樹+48.1P 平岡▲9.9P 小宮山▲15.2P 仲田▲23.0P
3回戦(起家から亜樹・小宮山・平岡・仲田)
南4局、オーラスまで私がトップ目(持ち点35,100点)で亜樹はラス目(持ち点22,500点)だった。
亜樹はここまで我慢をし、しっかり打ってきた結果であろう、3巡目に1シャンテンとなり、8巡目にテンパイしリーチを打った。
ツモ ドラ
次巡、高目をツモり3,000・6,000のアガリとなった。
リーチ ツモ ドラ
亜樹は浮きに転じただけでなく私からトップも奪っていった。
3回戦成績
亜樹+12.5P 平岡+6.1P 仲田▲6.6P 小宮山▲12.0P
4回戦は際どい戦いだったが、ギリギリでトップをとることができた。
4回戦成績
平岡+15.2P 小宮山+8.3P 亜樹▲5.0P 仲田▲18.5P
4回戦終了時
亜樹+69.9P 平岡▲14.1P 小宮山▲15.3P 仲田▲40.5P
出だしでつまずくと残りの半荘にも響いてしまう。
例えば他家2人が序盤にを捨てていて私も1枚持っているのだが、を使ったターツができやすいし、いい待ちになるとわかっているのに、他家の現物牌だから安心して捨てられると私も捨ててしまい、その時の自分の気持ちの弱さが表れた打牌であった。
あとからタイムシフトを見直したところやはり解説でも指摘されていた。
細かい事だかリーグ戦においてはこのような小さな積み重ねがとても大切になってくる。
自分の気持ちで打牌選択が変わってしまうようでは、決勝戦で戦えたとしても負けてしまうだろう。
もちろん麻雀の内容もそうだがメンタル面の強化も今後の課題となるだろう。
カテゴリ:女流プロリーグ(女流桜花) レポート