特集企画/天鳳位vs.連盟プロ 予選第2節終了時成績表

100

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1
就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)
▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 94.6
2
前田直哉
82.9 ▲ 1.6 81.3
3
すずめクレイジー
(四代目天鳳位)
32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 81.1
4
かにマジン
(八代目天鳳位)
22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 36.4
5
ASAPIN
(初代天鳳位)
24.1 24.1
6
独歩
(三代目天鳳位)
▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 16.0
7
佐々木寿人
57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 ▲ 7.3
8
瀬戸熊直樹
▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 ▲ 62.2
9
藤崎智
▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 87.0
10
勝又健志
▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 177.0

インターネット麻雀「天鳳」の頂点に立つプレイヤー「天鳳位」と日本プロ麻雀連盟のプロ雀士がついに激突! 注目の1st seasonは「天鳳」ルールが採用される。
●出場選手
ASAPINさん(初代天鳳位)
独歩さん(3代目天鳳位)
すずめクレイジーさん(4代目天鳳位)
かにマジンさん(8代目天鳳位)
就活生@川村軍団さん(9代目天鳳位)
勝又健志(第32期鳳凰位)
前田直哉(第31期鳳凰位)
藤崎智(第30期鳳凰位)
瀬戸熊直樹(第26、27、29期鳳凰位)
佐々木寿人(麻雀攻めダルマ)
●大会システム
○予選
各自半荘8回戦ずつ。計半荘20回戦。
05/07 (土) 予選第1節 1~5回戦
06/05 (日) 予選第2節 6~10回戦
07/03 (日) 予選第3節 11~15回戦
08/13 (土) 予選第4節 16~20回戦
予選終了時下位2名が敗退。
○プレーオフ
ポイント持ち越しのまま各自半荘2回戦ずつ。計半荘4回戦。
09/22(木・祝)プレーオフ 1~4回戦
プレーオフ終了時上位4名が決勝進出。
○決勝戦
予選ポイントをリセットして半荘5回戦。
10/23(日) 決勝 1~5回戦
●対局ルール
・一発・裏ドラあり、赤ドラあり。
・箱割れ終了なし。
・3万点持ちの3万点返し
・順位点は1位+50,000点、2位+20,000点、3位±0点、4位▲70,000点
・オーラス終局後、親がトップであれば強制的に終了。
・カンドラはすべて即めくりとする。
・その他すべて「天鳳」ルールに基づく。

天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 第2節レポート:ケネス徳田

100

 

~ラス回避ノットイコール放銃回避~  

 

4着の順位点が▲70Pというこの『天鳳vs.連盟プロ』ルールでは、4着だけは避けるような打ち方が求められる。とはいえ、放銃を避けるあまり最初から守備的に打つ…実はこれこそ4着を取りがちな行為である。
『オンライン対戦麻雀天鳳』ではプレイヤーの好みのルールで遊ぶことができる。おそらくメジャーなのは4人打ち・喰タンアリ・赤牌アリ。そして東南戦/東風戦に関しては、ランキングが上位の卓であればあるほど東南戦が多い傾向にある(引用:天鳳月間ランキングより)。

つまり一発・裏ドラ・赤牌アリ、そして東南戦…このルールでの平均アガリ点は7,000点前後。放銃を恐れるような打ち方をしても、他家3人が普通にツモアガリを含めたアガリがあると、いわゆる「展開ラス」結局4着を押し付けられてしまうのである。

 

~連盟プロの大誤算~
ここまで半荘10回行い、連盟プロが8ラスという大苦戦。戦前の下馬評通り、ラス回避に関しては天鳳勢に一日の長があった。だがそれ以上に目立ったのが天鳳勢の攻撃力である。

「…予想以上に天鳳勢が強い」

対戦している連盟プロはもちろん、番組を見ているプロ連盟寄りの視聴者もそう思ったに違いない。
『オンライン対戦麻雀天鳳』のページに興味深いデータがあった。天鳳位の平均順位率が
1位率 2位率 3位率 4位率
九段 .264 .262 .253 .221
十段 .266 .266 .255 .213
天鳳 .276 .260 .242 .222
(引用:天鳳ランキング段位戦4人打ち平均戦績より)

九段、十段に比べると天鳳位のトップ率が高い。天鳳位までたどり着くには攻撃力が必要不可欠、そう見ることもできる。

 

~攻撃は最大の防御~

 

麻雀の基本は「アガリを目指す」ことである。自分がアガる限りは点数が減ることはない。アガリを目指しに行く分放銃のリスクは上がるが、天鳳勢はその折り合いのレベルが高い。

例えば第6回戦の就活生@川村軍団さん。

 

100

 

2巡目ですでに中九万をポンしている。南3局で1万点差のトップ目。1枚目の中はスルーする打ち手もいるだろうし、中は鳴くけど九万は鳴かない、あるいは中九万も鳴くけど南は切らない、と打ち手によって千差万別の選択はある。

だけど2つ鳴いて六索三筒と手の内に残せる打ち手はどれだけいるだろうか?
たしかにターツが足りない手牌。くっつきの材料は欲しいが、だからといって中張牌2つをこのように残せるかどうか。いくら早い巡目だからといっても…このトップ目からでもアガリを目指せる姿勢が『天鳳位』たる所以なのかもしれない。

8回戦では、歴代天鳳位の中でも攻めが強いと言われる独歩さんが登場。失点してもすぐに取り返すことのできるファイター型。4,100点沈みの東4局の親番で

一索一索三索三索四索四索九索赤五筒五筒六筒六筒東東  リーチ  ロン九索  ドラ二万  裏八筒

9,600をアガって回復。そして同1本場で

 

100

 

裏ドラ五万を3枚のせての6,000オールとこれでダントツ。打牌のリズム、そして雰囲気も強者のオーラがにじみ出ているようで、南3局で親番の佐々木寿人プロ。

 

100

 

東白ダブルバックのノミ手ではあるが、親番維持、そして放銃をしたとしてもラス落ちはなさそうな点数状況。にも関わらずここで東のトイツ落とし。普段の佐々木プロらしからぬ選択は、独歩さんのオーラに屈したのかもしれない。

順位点が大きいこのルール。ラスを回避するには、オーラスまでに貯金を作ることが第一である。大きいリードさえ持っていればそれこそ打ち回しは自由。行っても良しオリても良し、なんなら多少放銃しても良し、となる。序盤のリードを武器として戦うのは、連盟プロ・天鳳勢問わず強者のセオリーなのである。

 

~局のテーマに沿った打ち方~

 

そして思うようにリードを作れなかった時こそ慎重さが求められる。例えば10回戦南4局のすずめクレイジーさん。

 

100

 

トップ目ではあるものの微差。放銃すれば一気にラスに落ちかねないリードでしかない。

トップオカが大きい巷のルール、あるいは順位点が小さいプロ連盟のルールならば真っ直ぐ行く手ではあるが、この「天鳳ルール」では…すずめクレイジーさんは打八索とした。役牌を絞って手狭に構えたのか、上家の瀬戸熊直樹プロのドラ切りに反応したのか…いずれにせよツモられての2着落ちも辞さず。それよりもラス落ち回避を重視したのである。

逆にラス目は前に出やすいのもこのルールの特徴。7回戦南4局、かにマジンさんの5巡目。

 

100

 

5,200点でラス抜けの状況。九万が暗刻になって1シャンテンだが、かにマジンさんは打七筒とした。つまり西をポンしたホンイツを見たのである。3着と4着の差が非常に大きいこのルールでは、ツモや裏ドラといった不確定要素に頼らず、確実な役を求めたい。結果

九万九万九万西西西中  チー四万 左向き二万 上向き三万 上向き  チー四万 左向き五万 上向き六万 上向き  ツモ中

1,600・3,200のアガリで見事ラス抜けとなった。

いついかなる時も、常にラスを回避するイメージがあるからこそ、場面に応じた対応が行えるのかもしれない。

 

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 就活生@川村軍団

(九代目天鳳位)

▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 94.6
2 前田直哉 82.9 ▲ 1.6 81.3
3 すずめクレイジー

(四代目天鳳位)

32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 81.1
4 かにマジン

(八代目天鳳位)

22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 36.4
5 ASAPIN

(初代天鳳位)

24.1 24.1
6 独歩

(三代目天鳳位)

▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 16.0
7 佐々木寿人 57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 ▲ 7.3
8 瀬戸熊直樹 ▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 ▲ 62.2
9 藤崎智 ▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 87.0
10 勝又健志 ▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 177.0

 

第2節を終了して連盟プロは前田直哉プロだけがかろうじて上位にいるが、他4名は全員マイナス。逆に天鳳勢は全員プラスポイントという、ここまではっきりと明暗が分かれている。

しかし4着の順位点が▲70Pのこのルールでは現在首位の就活生@川村軍団さんですら、一撃でマイナスに落ちるリードでしか無く、まだまだ予断は許されない勝負が続くはずである。

 

【「天鳳vs.連盟プロスケジュール」】
予選第3節:7/3(日)
予選第4節:8/13(土)
プレーオフ:9/22(木祝)
決勝戦  :10/23(日)

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 第2節レポート:ケネス徳田

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~ラス回避ノットイコール放銃回避~  
 
4着の順位点が▲70Pというこの『天鳳vs.連盟プロ』ルールでは、4着だけは避けるような打ち方が求められる。とはいえ、放銃を避けるあまり最初から守備的に打つ…実はこれこそ4着を取りがちな行為である。
『オンライン対戦麻雀天鳳』ではプレイヤーの好みのルールで遊ぶことができる。おそらくメジャーなのは4人打ち・喰タンアリ・赤牌アリ。そして東南戦/東風戦に関しては、ランキングが上位の卓であればあるほど東南戦が多い傾向にある(引用:天鳳月間ランキングより)。
つまり一発・裏ドラ・赤牌アリ、そして東南戦…このルールでの平均アガリ点は7,000点前後。放銃を恐れるような打ち方をしても、他家3人が普通にツモアガリを含めたアガリがあると、いわゆる「展開ラス」結局4着を押し付けられてしまうのである。
 
~連盟プロの大誤算~
ここまで半荘10回行い、連盟プロが8ラスという大苦戦。戦前の下馬評通り、ラス回避に関しては天鳳勢に一日の長があった。だがそれ以上に目立ったのが天鳳勢の攻撃力である。
「…予想以上に天鳳勢が強い」
対戦している連盟プロはもちろん、番組を見ているプロ連盟寄りの視聴者もそう思ったに違いない。
『オンライン対戦麻雀天鳳』のページに興味深いデータがあった。天鳳位の平均順位率が
1位率 2位率 3位率 4位率
九段 .264 .262 .253 .221
十段 .266 .266 .255 .213
天鳳 .276 .260 .242 .222
(引用:天鳳ランキング段位戦4人打ち平均戦績より)
九段、十段に比べると天鳳位のトップ率が高い。天鳳位までたどり着くには攻撃力が必要不可欠、そう見ることもできる。
 
~攻撃は最大の防御~
 
麻雀の基本は「アガリを目指す」ことである。自分がアガる限りは点数が減ることはない。アガリを目指しに行く分放銃のリスクは上がるが、天鳳勢はその折り合いのレベルが高い。
例えば第6回戦の就活生@川村軍団さん。
 
100
 
2巡目ですでに中九万をポンしている。南3局で1万点差のトップ目。1枚目の中はスルーする打ち手もいるだろうし、中は鳴くけど九万は鳴かない、あるいは中九万も鳴くけど南は切らない、と打ち手によって千差万別の選択はある。
だけど2つ鳴いて六索三筒と手の内に残せる打ち手はどれだけいるだろうか?
たしかにターツが足りない手牌。くっつきの材料は欲しいが、だからといって中張牌2つをこのように残せるかどうか。いくら早い巡目だからといっても…このトップ目からでもアガリを目指せる姿勢が『天鳳位』たる所以なのかもしれない。
8回戦では、歴代天鳳位の中でも攻めが強いと言われる独歩さんが登場。失点してもすぐに取り返すことのできるファイター型。4,100点沈みの東4局の親番で
一索一索三索三索四索四索九索赤五筒五筒六筒六筒東東  リーチ  ロン九索  ドラ二万  裏八筒
9,600をアガって回復。そして同1本場で
 
100
 
裏ドラ五万を3枚のせての6,000オールとこれでダントツ。打牌のリズム、そして雰囲気も強者のオーラがにじみ出ているようで、南3局で親番の佐々木寿人プロ。
 
100
 
東白ダブルバックのノミ手ではあるが、親番維持、そして放銃をしたとしてもラス落ちはなさそうな点数状況。にも関わらずここで東のトイツ落とし。普段の佐々木プロらしからぬ選択は、独歩さんのオーラに屈したのかもしれない。
順位点が大きいこのルール。ラスを回避するには、オーラスまでに貯金を作ることが第一である。大きいリードさえ持っていればそれこそ打ち回しは自由。行っても良しオリても良し、なんなら多少放銃しても良し、となる。序盤のリードを武器として戦うのは、連盟プロ・天鳳勢問わず強者のセオリーなのである。
 
~局のテーマに沿った打ち方~
 
そして思うようにリードを作れなかった時こそ慎重さが求められる。例えば10回戦南4局のすずめクレイジーさん。
 
100
 
トップ目ではあるものの微差。放銃すれば一気にラスに落ちかねないリードでしかない。
トップオカが大きい巷のルール、あるいは順位点が小さいプロ連盟のルールならば真っ直ぐ行く手ではあるが、この「天鳳ルール」では…すずめクレイジーさんは打八索とした。役牌を絞って手狭に構えたのか、上家の瀬戸熊直樹プロのドラ切りに反応したのか…いずれにせよツモられての2着落ちも辞さず。それよりもラス落ち回避を重視したのである。
逆にラス目は前に出やすいのもこのルールの特徴。7回戦南4局、かにマジンさんの5巡目。
 
100
 
5,200点でラス抜けの状況。九万が暗刻になって1シャンテンだが、かにマジンさんは打七筒とした。つまり西をポンしたホンイツを見たのである。3着と4着の差が非常に大きいこのルールでは、ツモや裏ドラといった不確定要素に頼らず、確実な役を求めたい。結果
九万九万九万西西西中  チー四万 左向き二万 上向き三万 上向き  チー四万 左向き五万 上向き六万 上向き  ツモ中
1,600・3,200のアガリで見事ラス抜けとなった。
いついかなる時も、常にラスを回避するイメージがあるからこそ、場面に応じた対応が行えるのかもしれない。
 
予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)
▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 94.6
2 前田直哉 82.9 ▲ 1.6 81.3
3 すずめクレイジー
(四代目天鳳位)
32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 81.1
4 かにマジン
(八代目天鳳位)
22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 36.4
5 ASAPIN
(初代天鳳位)
24.1 24.1
6 独歩
(三代目天鳳位)
▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 16.0
7 佐々木寿人 57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 ▲ 7.3
8 瀬戸熊直樹 ▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 ▲ 62.2
9 藤崎智 ▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 87.0
10 勝又健志 ▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 177.0

 
第2節を終了して連盟プロは前田直哉プロだけがかろうじて上位にいるが、他4名は全員マイナス。逆に天鳳勢は全員プラスポイントという、ここまではっきりと明暗が分かれている。
しかし4着の順位点が▲70Pのこのルールでは現在首位の就活生@川村軍団さんですら、一撃でマイナスに落ちるリードでしか無く、まだまだ予断は許されない勝負が続くはずである。
 
【「天鳳vs.連盟プロスケジュール」】
予選第3節:7/3(日)
予選第4節:8/13(土)
プレーオフ:9/22(木祝)
決勝戦  :10/23(日)