第28期中部プロリーグ 第1節レポート

Aリーグ:土岐雄太

今回レポートを担当します第25期生土岐雄太です。拙い文節ですが、宜しくお願い致します。
オリンピックや甲子園大会の影響で世間が興奮と感動で沸き上がる最も熱い夏、
第28期中部プロリーグ第1節がスタートした。私自身、前期はオールマイナスと非常に悔しい思いと結果を残した大会に終わってしまった為、いつも以上に気合いが入り、対局に臨んだ。

今回の組み合わせは以下の通り。
1卓 古川・三戸・杉村・村瀬
2卓 伊藤・朝岡・大滝・林
3卓 森下・佐藤・土岐・小野

注目すべきは数々の実績を残し、鳳凰位3連覇という偉業を成し遂げた古川。
さらに前期のBリーグ最終節に112ポイントを叩き出し、Aリーグに怒涛の勢いで駆け上がった林。この勢いを止めようとAリーグの実力者達が立ちはだかる熱い戦いとなった。

1卓
1回戦から大物手こそないものの安定したアガリを重ねる杉村が好調をアピール。失点もなく、終盤まで安定した戦いを展開し、卓内トップの+41.2Pといいスタートを切った。隙がない印象の杉村。来期以降も崩すのは容易ではないだろう。1回戦2着だった村瀬自身も今日の戦いの手ごたえを感じていた矢先、2回戦に古川が12,000を出アガリ、場況を変えた。チャンスをものにした古川がこの後も丁寧に局を進め、+9.7Pで終えた。この安定感はさすがである。

2卓
怒涛の快進撃を見せた林の前に優勝経験2度の実力者伊藤が立ちはだかる。
展開をものにし、終わってみれば、3人沈みの+52.1Pと総合トップに立った。
どんな劣勢からでも逆転する爆発力は私が一番脅威に感じている存在だ。
来節以降も皆からの標的になることは間違いないだろう。

3卓
前期決勝戦進出者である森下・第26期優勝の小野が同卓したこの卓では、終盤まで森下が危なげなくアガリを重ね、+32.4Pと安定した展開を見せる。自分自身もリーチ合戦を制することが多く、手ごたえを感じていたが、中盤から佐藤が親番でアガリを重ね、持ち前の爆発力を発揮。
終わってみれば+17.0Pと序盤の展開を覆し、プラスにまとめてきた。

優勝経験者の小野・三戸にとっては手痛いマイナススタートとなったが、まだ始まったばかりの戦い。必ず機を狙って駆け上がってくるだろう。
来節も熱い戦いになるリーグ戦。どんな展開が待ち受けているのか楽しみである。

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 伊藤 鉄也 52.1 52.1
2 杉村 泰治 41.2 41.2
3 森下 剛任 32.4 32.4
4 日下 健司 25.5 25.5
5 佐藤 あいり 17.0 17.0
6 古川 孝次 9.7 9.7
7 安藤 大貴 ▲ 2.3 ▲ 2.3
8 寺戸 孝志 ▲ 2.9 ▲ 2.9
9 村瀬 寛光 ▲ 3.7 ▲ 3.7
10 土岐 雄太 ▲ 6.9 ▲ 6.9
11 朝岡 祐 ▲ 7.0 ▲ 7.0
12 大滝 聡 ▲ 16.8 ▲ 16.8
13 林 俊宏 ▲ 28.3 ▲ 28.3
14 小野 雅峻 ▲ 42.5 ▲ 42.5
15 三戸 亮祐 ▲ 47.2 ▲ 47.2
16 杉浦 貴紀 ▲ 70.3 ▲ 70.3

 

Bリーグ:富村つぐみ

今期Bリーグのレポートを担当させていただきます27期生の富村つぐみです。
初めてのレポートで拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。

個人的には中部に移籍して2年目となる今リーグ。初参加となった第26期中部プロリーグでは惜しくも次点で昇級を逃してしまったが、前期、晴れて2位で昇級することができた。
麻雀プロになって7年目を迎えるが、数ある対局の中で私が『プロ』として麻雀を充実して戦えるのが、『タイトル戦の決勝』と『昇級を賭けたリーグ戦の最終節』だ。
普段どの対局においてもあまり緊張することがないのだが、このときだけは今でも手が震えてしまうぐらいの緊張と妙な高揚感に襲われる。
もちろん悔しい結果になることもあるのが勝負の世界。その分結果を出せた時の喜びはとても大きなものになる。その戦いに少しでも参加できるように、今期も半年間邁進していきたいと思う。

さて、今期のBリーグは7名の昇級者を迎えて開幕となった。前期とはかなりメンツも変わり最終節までの戦い方が楽しみだ。私自身も対局をしたことがない方も多いので1節の中で相手を見極めて戦わなければならない。

第1節の対戦相手は、木村、青山、河合。
いきなり中部の本部長である大ベテラン木村との対戦となった。
麻雀の経験値だけで言えば天と地ほどの差があるが、怯まずに戦いに挑みたいと思う。
2人目もベテラン勢に含まれるであろう青山。
中部への移籍にあたって個人的にもかなりお世話になった人物だ。麻雀は面前重視で押しが強いイメージ。爆発力がありそうだ。
3人目は今期共にCリーグからの昇級を手にした河合。昇級者のなかで私が唯一ポイントで負けた人。
つまり前期1位昇級している。麻雀こそ分からないがかなり注意すべき人物ではある。
そんなメンバーでのスタートとなった。

緊張の1回戦目。
南2局、親番の木村が6万点を超え独走状態になると思ったが、オーラス親番の私も必死に喰らいつき4万点を超える2着でなんとか終えることができた。
河合も浮きはしなかったが最低限の失点で抑えることができたと思う。
青山はいきなり箱下スタートとなり苦しい幕開けとなった。

2回戦目。
終始小さい場で進み点数の動きがほとんど無くオーラスを迎えた。
南4局0本場 ドラ中

東家 青山 32,200
南家 富村 27,300
西家 木村 28,300
北家 河合 32,200

木村、富村はなんとか浮きで終わらせたい局面。逆に青山、河合はこのまま終わらせるか1人浮きで終えられたら最高な場面であろう。やはり局面的にドラが安くなる。河合、青山にサクッとドラの中を切られてしまった。
どうにか手を進めようにも何ともならない手牌のなか3トイツ目に、切られても大事に取っておいたドラの中が重なった。こうなると簡単。七対子一直線。序盤から中盤はトイツになりやすそうな1.9字牌を残しつつ終盤は下家の木村に鳴かれないようにケアしながら進めた。
そして最後のツモ番でなんとかテンパイ。
私の1人テンパイで流局となり、木村の1人沈みで終えた。とても大きなプラスポイントになったと思う。

3回戦目は青山のトップで終えた。
1回戦目と違い、2回戦、3回戦はそれぞれがかなり守備重視で打っていたように思う。
巻き返したい青山、逃げたい木村、富村、加点はしたいが失点も避けたい河合。
条件こそまだないものの今後の戦いのために少しでもプラスしておくことが大事になる。
そして共にマイナスだった青山、河合が1着、2着となり加点する形となった。

そして4回戦。
まだノートップだったので最後になんとかトップが欲しい場面。
親番で順調に加点していき私のトップで終わった。
この日は全体的に場もよく見え押し引きの場面でうまく立ち回りができていたと思う。
個人的にはとても良いスタートをきることができた。

4回戦目のポイントがそのままプラスになる形となり全体では4位となった。
他は、牛尾+42.4P、清水+36.0P、加藤+31.6Pで好スタートとなった。
清水とは2期連続で昇級争いをしているので個人的に注目している1人だ。
首位牛尾との対戦経験はないが、前期次点で昇級を逃しているので今期こそはと強く思っているであろう。
まだ1節が終わったばかり。
次節以降どんな戦いになるのか。お楽しみに。

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 牛尾 信之 42.4 42.4
2 清水 哲也 36.0 36.0
3 加藤 泰史 31.6 31.6
4 富村 つぐみ 29.4 29.4
5 山本 拓哉 27.3 27.3
6 金平 裕樹 21.5 21.5
7 中谷 彰吾 13.5 13.5
8 河合 慎悟 11.1 11.1
9 越川 清一 8.3 8.3
10 大西 義則 4.0 4.0
11 木村 東平 ▲ 13.0 ▲ 13.0
12 長谷川 弘 ▲ 15.0 ▲ 15.0
13 青山 大 ▲ 27.5 ▲ 27.5
14 岡田 智和 ▲ 37.8 ▲ 37.8
15 原田 知彦 ▲ 54.7 ▲ 54.7
16 太田 峻也 ▲ 81.1 ▲ 81.1

 

Cリーグ:山本美文

8月も半ば、まだまだ暑さが厳しい中、第28期中部プロリーグが開幕しました。

今期のCリーグのレポートを担当させていただく事になりました28期生の山本美文です。
レポートを初めて担当させていただきますので拙い文章となるかもしれませんが一生懸命やらせていただきますので、半年間どうぞよろしくお願い致します。

私自身、中部本部に移籍してから今回で4度目のCリーグの参加となりますが、前期27期の中部プロリーグの最終節ではこれまでのプロ活動の中で自己最悪のスコアを記録してしまい非常に情けない結果を残してしまいました。
最終節ではマイナススコアを記録することが多々あり、最終節での戦い方、精神面の保ち方が毎回上手く出来ていないことを痛感しているので今期は余裕を持って戦いに臨めるよう昇級に向けてスコアを伸ばしていこうと思います。

前回の試合を引きずるまいと挑んだ1回戦目。
前期からの新人永井の東場親番、座順は私が永井の上家でした。
永井が絶好調であり、対して私は手の入らない状況であった為、前に出ることができず抑えの麻雀に徹しました。他の2人も何とか永井の親を流そうと動いていましたが止めることができず、永井が50,000点を越える1人浮きとなってしまいました。
私自身アガリもなく放銃もない3着でしたが、この永井の親番、私にもっと場況を読む力があり放銃を恐れず、安手でアガろうとしているどちらかの2人に放銃することができれば失点を最小限に抑えられたかもしれません。

放銃を恐れすぎた自身の精神面の弱さを飲み込み、2回戦目は何とかオーラスを制し、全ての試合で1試合の加点失点が10,000点以内に収まり静かな第1節となりました。しかし、前回の情けない対局から振り返るとトータルでは+2.6Pと僅かではありますがこれを大きな前進として次節以降も挑んで行きたいと思います。

第1節全体での結果は掛水が+81.2Pと頭1つ抜け、初戦から四暗刻をアガった鈴木基が+42.5P、鈴木基と同卓の三谷が+32.8Pとベテラン勢が上位を占め実力を見せ付けられるスタートとなりました。
毎期昇級のボーダーが100を越えてくるCリーグ、最終節ではノーマークの者からの脅威の追い上げがあったりと一切油断ができないので最後まで戦える精神力を培っていこうと思います。

Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 掛水 洋徳 81.2 81.2
2 鈴木 基芳 42.5 42.5
3 三谷 卓也 32.8 32.8
4 大町 篤志 26.8 26.8
5 若松 正和 12.2 12.2
6 大高坂 松城 12.2 12.2
7 池沢 麻奈美 12.1 12.1
8 都築 友和 11.3 11.3
9 鈴木 淳 7.1 7.1
10 岡本 丈司 4.3 4.3
11 山本 美文 2.6 2.6
12 永井 ゆうま 0.6 0.6
13 浅野 文雅 ▲ 2.9 ▲ 2.9
14 堤 文吾 ▲ 22.5 ▲ 22.5
15 高橋 侑希 ▲ 26.8 ▲ 26.8
16 太田 充 ▲ 30.1 ▲ 30.1
17 家田 みゆき ▲ 45.6 ▲ 45.6
18 花井 香央理 ▲ 55.6 ▲ 55.6
19 斎藤 寛生 ▲ 63.2 ▲ 63.2

中部プロリーグ レポート/第28期中部プロリーグ 第1節レポート

Aリーグ:土岐雄太
今回レポートを担当します第25期生土岐雄太です。拙い文節ですが、宜しくお願い致します。
オリンピックや甲子園大会の影響で世間が興奮と感動で沸き上がる最も熱い夏、
第28期中部プロリーグ第1節がスタートした。私自身、前期はオールマイナスと非常に悔しい思いと結果を残した大会に終わってしまった為、いつも以上に気合いが入り、対局に臨んだ。
今回の組み合わせは以下の通り。
1卓 古川・三戸・杉村・村瀬
2卓 伊藤・朝岡・大滝・林
3卓 森下・佐藤・土岐・小野
注目すべきは数々の実績を残し、鳳凰位3連覇という偉業を成し遂げた古川。
さらに前期のBリーグ最終節に112ポイントを叩き出し、Aリーグに怒涛の勢いで駆け上がった林。この勢いを止めようとAリーグの実力者達が立ちはだかる熱い戦いとなった。
1卓
1回戦から大物手こそないものの安定したアガリを重ねる杉村が好調をアピール。失点もなく、終盤まで安定した戦いを展開し、卓内トップの+41.2Pといいスタートを切った。隙がない印象の杉村。来期以降も崩すのは容易ではないだろう。1回戦2着だった村瀬自身も今日の戦いの手ごたえを感じていた矢先、2回戦に古川が12,000を出アガリ、場況を変えた。チャンスをものにした古川がこの後も丁寧に局を進め、+9.7Pで終えた。この安定感はさすがである。
2卓
怒涛の快進撃を見せた林の前に優勝経験2度の実力者伊藤が立ちはだかる。
展開をものにし、終わってみれば、3人沈みの+52.1Pと総合トップに立った。
どんな劣勢からでも逆転する爆発力は私が一番脅威に感じている存在だ。
来節以降も皆からの標的になることは間違いないだろう。
3卓
前期決勝戦進出者である森下・第26期優勝の小野が同卓したこの卓では、終盤まで森下が危なげなくアガリを重ね、+32.4Pと安定した展開を見せる。自分自身もリーチ合戦を制することが多く、手ごたえを感じていたが、中盤から佐藤が親番でアガリを重ね、持ち前の爆発力を発揮。
終わってみれば+17.0Pと序盤の展開を覆し、プラスにまとめてきた。
優勝経験者の小野・三戸にとっては手痛いマイナススタートとなったが、まだ始まったばかりの戦い。必ず機を狙って駆け上がってくるだろう。
来節も熱い戦いになるリーグ戦。どんな展開が待ち受けているのか楽しみである。
Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 伊藤 鉄也 52.1 52.1
2 杉村 泰治 41.2 41.2
3 森下 剛任 32.4 32.4
4 日下 健司 25.5 25.5
5 佐藤 あいり 17.0 17.0
6 古川 孝次 9.7 9.7
7 安藤 大貴 ▲ 2.3 ▲ 2.3
8 寺戸 孝志 ▲ 2.9 ▲ 2.9
9 村瀬 寛光 ▲ 3.7 ▲ 3.7
10 土岐 雄太 ▲ 6.9 ▲ 6.9
11 朝岡 祐 ▲ 7.0 ▲ 7.0
12 大滝 聡 ▲ 16.8 ▲ 16.8
13 林 俊宏 ▲ 28.3 ▲ 28.3
14 小野 雅峻 ▲ 42.5 ▲ 42.5
15 三戸 亮祐 ▲ 47.2 ▲ 47.2
16 杉浦 貴紀 ▲ 70.3 ▲ 70.3

 
Bリーグ:富村つぐみ
今期Bリーグのレポートを担当させていただきます27期生の富村つぐみです。
初めてのレポートで拙い文章になるかもしれませんが、半年間お付き合い頂ければ幸いです。
個人的には中部に移籍して2年目となる今リーグ。初参加となった第26期中部プロリーグでは惜しくも次点で昇級を逃してしまったが、前期、晴れて2位で昇級することができた。
麻雀プロになって7年目を迎えるが、数ある対局の中で私が『プロ』として麻雀を充実して戦えるのが、『タイトル戦の決勝』と『昇級を賭けたリーグ戦の最終節』だ。
普段どの対局においてもあまり緊張することがないのだが、このときだけは今でも手が震えてしまうぐらいの緊張と妙な高揚感に襲われる。
もちろん悔しい結果になることもあるのが勝負の世界。その分結果を出せた時の喜びはとても大きなものになる。その戦いに少しでも参加できるように、今期も半年間邁進していきたいと思う。
さて、今期のBリーグは7名の昇級者を迎えて開幕となった。前期とはかなりメンツも変わり最終節までの戦い方が楽しみだ。私自身も対局をしたことがない方も多いので1節の中で相手を見極めて戦わなければならない。
第1節の対戦相手は、木村、青山、河合。
いきなり中部の本部長である大ベテラン木村との対戦となった。
麻雀の経験値だけで言えば天と地ほどの差があるが、怯まずに戦いに挑みたいと思う。
2人目もベテラン勢に含まれるであろう青山。
中部への移籍にあたって個人的にもかなりお世話になった人物だ。麻雀は面前重視で押しが強いイメージ。爆発力がありそうだ。
3人目は今期共にCリーグからの昇級を手にした河合。昇級者のなかで私が唯一ポイントで負けた人。
つまり前期1位昇級している。麻雀こそ分からないがかなり注意すべき人物ではある。
そんなメンバーでのスタートとなった。
緊張の1回戦目。
南2局、親番の木村が6万点を超え独走状態になると思ったが、オーラス親番の私も必死に喰らいつき4万点を超える2着でなんとか終えることができた。
河合も浮きはしなかったが最低限の失点で抑えることができたと思う。
青山はいきなり箱下スタートとなり苦しい幕開けとなった。
2回戦目。
終始小さい場で進み点数の動きがほとんど無くオーラスを迎えた。
南4局0本場 ドラ中
東家 青山 32,200
南家 富村 27,300
西家 木村 28,300
北家 河合 32,200
木村、富村はなんとか浮きで終わらせたい局面。逆に青山、河合はこのまま終わらせるか1人浮きで終えられたら最高な場面であろう。やはり局面的にドラが安くなる。河合、青山にサクッとドラの中を切られてしまった。
どうにか手を進めようにも何ともならない手牌のなか3トイツ目に、切られても大事に取っておいたドラの中が重なった。こうなると簡単。七対子一直線。序盤から中盤はトイツになりやすそうな1.9字牌を残しつつ終盤は下家の木村に鳴かれないようにケアしながら進めた。
そして最後のツモ番でなんとかテンパイ。
私の1人テンパイで流局となり、木村の1人沈みで終えた。とても大きなプラスポイントになったと思う。
3回戦目は青山のトップで終えた。
1回戦目と違い、2回戦、3回戦はそれぞれがかなり守備重視で打っていたように思う。
巻き返したい青山、逃げたい木村、富村、加点はしたいが失点も避けたい河合。
条件こそまだないものの今後の戦いのために少しでもプラスしておくことが大事になる。
そして共にマイナスだった青山、河合が1着、2着となり加点する形となった。
そして4回戦。
まだノートップだったので最後になんとかトップが欲しい場面。
親番で順調に加点していき私のトップで終わった。
この日は全体的に場もよく見え押し引きの場面でうまく立ち回りができていたと思う。
個人的にはとても良いスタートをきることができた。
4回戦目のポイントがそのままプラスになる形となり全体では4位となった。
他は、牛尾+42.4P、清水+36.0P、加藤+31.6Pで好スタートとなった。
清水とは2期連続で昇級争いをしているので個人的に注目している1人だ。
首位牛尾との対戦経験はないが、前期次点で昇級を逃しているので今期こそはと強く思っているであろう。
まだ1節が終わったばかり。
次節以降どんな戦いになるのか。お楽しみに。
Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 牛尾 信之 42.4 42.4
2 清水 哲也 36.0 36.0
3 加藤 泰史 31.6 31.6
4 富村 つぐみ 29.4 29.4
5 山本 拓哉 27.3 27.3
6 金平 裕樹 21.5 21.5
7 中谷 彰吾 13.5 13.5
8 河合 慎悟 11.1 11.1
9 越川 清一 8.3 8.3
10 大西 義則 4.0 4.0
11 木村 東平 ▲ 13.0 ▲ 13.0
12 長谷川 弘 ▲ 15.0 ▲ 15.0
13 青山 大 ▲ 27.5 ▲ 27.5
14 岡田 智和 ▲ 37.8 ▲ 37.8
15 原田 知彦 ▲ 54.7 ▲ 54.7
16 太田 峻也 ▲ 81.1 ▲ 81.1

 
Cリーグ:山本美文
8月も半ば、まだまだ暑さが厳しい中、第28期中部プロリーグが開幕しました。
今期のCリーグのレポートを担当させていただく事になりました28期生の山本美文です。
レポートを初めて担当させていただきますので拙い文章となるかもしれませんが一生懸命やらせていただきますので、半年間どうぞよろしくお願い致します。
私自身、中部本部に移籍してから今回で4度目のCリーグの参加となりますが、前期27期の中部プロリーグの最終節ではこれまでのプロ活動の中で自己最悪のスコアを記録してしまい非常に情けない結果を残してしまいました。
最終節ではマイナススコアを記録することが多々あり、最終節での戦い方、精神面の保ち方が毎回上手く出来ていないことを痛感しているので今期は余裕を持って戦いに臨めるよう昇級に向けてスコアを伸ばしていこうと思います。
前回の試合を引きずるまいと挑んだ1回戦目。
前期からの新人永井の東場親番、座順は私が永井の上家でした。
永井が絶好調であり、対して私は手の入らない状況であった為、前に出ることができず抑えの麻雀に徹しました。他の2人も何とか永井の親を流そうと動いていましたが止めることができず、永井が50,000点を越える1人浮きとなってしまいました。
私自身アガリもなく放銃もない3着でしたが、この永井の親番、私にもっと場況を読む力があり放銃を恐れず、安手でアガろうとしているどちらかの2人に放銃することができれば失点を最小限に抑えられたかもしれません。
放銃を恐れすぎた自身の精神面の弱さを飲み込み、2回戦目は何とかオーラスを制し、全ての試合で1試合の加点失点が10,000点以内に収まり静かな第1節となりました。しかし、前回の情けない対局から振り返るとトータルでは+2.6Pと僅かではありますがこれを大きな前進として次節以降も挑んで行きたいと思います。
第1節全体での結果は掛水が+81.2Pと頭1つ抜け、初戦から四暗刻をアガった鈴木基が+42.5P、鈴木基と同卓の三谷が+32.8Pとベテラン勢が上位を占め実力を見せ付けられるスタートとなりました。
毎期昇級のボーダーが100を越えてくるCリーグ、最終節ではノーマークの者からの脅威の追い上げがあったりと一切油断ができないので最後まで戦える精神力を培っていこうと思います。
Cリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 掛水 洋徳 81.2 81.2
2 鈴木 基芳 42.5 42.5
3 三谷 卓也 32.8 32.8
4 大町 篤志 26.8 26.8
5 若松 正和 12.2 12.2
6 大高坂 松城 12.2 12.2
7 池沢 麻奈美 12.1 12.1
8 都築 友和 11.3 11.3
9 鈴木 淳 7.1 7.1
10 岡本 丈司 4.3 4.3
11 山本 美文 2.6 2.6
12 永井 ゆうま 0.6 0.6
13 浅野 文雅 ▲ 2.9 ▲ 2.9
14 堤 文吾 ▲ 22.5 ▲ 22.5
15 高橋 侑希 ▲ 26.8 ▲ 26.8
16 太田 充 ▲ 30.1 ▲ 30.1
17 家田 みゆき ▲ 45.6 ▲ 45.6
18 花井 香央理 ▲ 55.6 ▲ 55.6
19 斎藤 寛生 ▲ 63.2 ▲ 63.2

第12期静岡プロリーグ 第4、5節レポート

第4節レポート

7月17日。生憎な空模様。
然し、気温は高く、水槽の中で金魚が元気に泳いでいる。
もう、長い間泳いでいないのをふと思い出した。プールにでも行きたい気分だ。

1卓 望月雅継×杉村泰治×平岡理恵×平野敬悟

平野の下克上だ。信頼度が高い相手ほど、ギリギリまで踏み込めるのだろう。バランス感覚に優れている選手だと私は思う。
第2節に大きな負債を抱えたが、この面子相手にプラスしたことで自信も取り戻しただろう。終盤の追い上げに期待する。

平野+58.7P 望月+4.3P 平岡▲25.4P 杉村▲37.6P

2卓 鈴木秀幸×山本拓哉×越川清一×渡辺洋巳

山本の1人舞台。同系格上の鈴木秀を打ち負かし、大きなプラスを得た。良くも悪くも傍若無人。
我が道をずんずん進んでいく山本の後姿を追いかける事になりそうだ。

山本+77.0P 越川▲4.1P 鈴木秀▲31.6P 渡辺▲41.3P

3卓 土屋幸弘×京平遥×島崎涼×鈴木雅人

土屋、島崎、鈴木雅が三人で大暴れ。
静観していた京平が一回戦、二回戦と連続で大きなラスを引き受け、二回で▲40Pオーバーするが、なんとか踏みとどまる。
土の中から引きずり出され、大火傷を負ったミミズになった気分だった。

土屋+29.9P 鈴木雅▲0.1P 島崎▲1.9 P 京平▲27.9P

4卓 中寿文×鷲見隼人×岡本和也×足立純哉

打牌で対応させる中、局の終盤に強い鷲見、岡本。
自然と局の進行が重くなり、足立の得意な速度戦法も効きにくい。
マイナスを最小限に留めた足立の健闘が伝わってくる。

岡本+41.9P 足立▲3.5P 鷲見▲9.8P 中▲28.6P

中盤にさしかかり、トータルポイントを意識して麻雀の内容も変化している。
様々な事が変わっていったとしても、変わらないものの為に精一杯歩いていく。
振り返った時、後悔しないように。

 

第5節レポート

葉月。痛いくらいに日差しが降り注ぎ、川の水面がキラキラと輝いていて、暑さで汗が滲むのが気持ちいい。
深緑がそよぐ。木陰がとても心地よくて、なんだか少し嬉しい気分になる。
蝉が鳴き喚き草の良い匂いがする。大好きな夏も終わりを迎える。

1卓 太田昌樹×平岡理恵×京平遥×岡本和也

この日、平岡の意地が見えたような気がした。女王のように華麗にアガリ、相手を蹂躙する魅惑のサウスポー。
太田、岡本が勇者のように果敢に挑むが、伏兵京平が横槍を入れ、行く手を阻む。

太田▲12.3P 平岡+31.9P 京平+0.3P 岡本▲19.9P

2卓

越川清一×杉村泰治×中寿文×都築友和

最近調子を上げている都築。初参加で午後のプロアマリーグに決勝進出を果たした。
モチベーションも高く、後半の追い上げが怖い選手の1人だ。
都築を打ち崩そうと進撃する中、越川を上手く捕まえた杉村。

都築+27.6P 杉村+14.7P 越川▲9.8P 中▲34.5P

3卓 鈴木雅人×渡辺洋巳×土屋幸弘×鷲見隼人×平野敬悟

土屋が今回もポイントを叩き、トータルが+100Pを超え、堂々2位に躍り出た。
話を聞いたところ配牌が良かったらしい。きっと家康くんの加護なのだろう。
海道一の弓取りになる日も近いのではないだろうか。

土屋+44.8P 渡辺+14.9P 鈴木雅▲15.4P 平野▲15.7P 鷲見▲30.6P

?越えてゆく遙か夏も 渡る川の流れも
いつか変わって いつか忘れて 同じ思い守れずいる?

リーグ戦も半分が終了した。
麻雀も、道も、幾つもの分岐点がある。
人それぞれの最終目的地点に到達出来れば良いな、と思う。

静岡プロリーグ レポート/第12期静岡プロリーグ 第4、5節レポート

第4節レポート
7月17日。生憎な空模様。
然し、気温は高く、水槽の中で金魚が元気に泳いでいる。
もう、長い間泳いでいないのをふと思い出した。プールにでも行きたい気分だ。
1卓 望月雅継×杉村泰治×平岡理恵×平野敬悟
平野の下克上だ。信頼度が高い相手ほど、ギリギリまで踏み込めるのだろう。バランス感覚に優れている選手だと私は思う。
第2節に大きな負債を抱えたが、この面子相手にプラスしたことで自信も取り戻しただろう。終盤の追い上げに期待する。
平野+58.7P 望月+4.3P 平岡▲25.4P 杉村▲37.6P
2卓 鈴木秀幸×山本拓哉×越川清一×渡辺洋巳
山本の1人舞台。同系格上の鈴木秀を打ち負かし、大きなプラスを得た。良くも悪くも傍若無人。
我が道をずんずん進んでいく山本の後姿を追いかける事になりそうだ。
山本+77.0P 越川▲4.1P 鈴木秀▲31.6P 渡辺▲41.3P
3卓 土屋幸弘×京平遥×島崎涼×鈴木雅人
土屋、島崎、鈴木雅が三人で大暴れ。
静観していた京平が一回戦、二回戦と連続で大きなラスを引き受け、二回で▲40Pオーバーするが、なんとか踏みとどまる。
土の中から引きずり出され、大火傷を負ったミミズになった気分だった。
土屋+29.9P 鈴木雅▲0.1P 島崎▲1.9 P 京平▲27.9P
4卓 中寿文×鷲見隼人×岡本和也×足立純哉
打牌で対応させる中、局の終盤に強い鷲見、岡本。
自然と局の進行が重くなり、足立の得意な速度戦法も効きにくい。
マイナスを最小限に留めた足立の健闘が伝わってくる。
岡本+41.9P 足立▲3.5P 鷲見▲9.8P 中▲28.6P
中盤にさしかかり、トータルポイントを意識して麻雀の内容も変化している。
様々な事が変わっていったとしても、変わらないものの為に精一杯歩いていく。
振り返った時、後悔しないように。
 
第5節レポート
葉月。痛いくらいに日差しが降り注ぎ、川の水面がキラキラと輝いていて、暑さで汗が滲むのが気持ちいい。
深緑がそよぐ。木陰がとても心地よくて、なんだか少し嬉しい気分になる。
蝉が鳴き喚き草の良い匂いがする。大好きな夏も終わりを迎える。
1卓 太田昌樹×平岡理恵×京平遥×岡本和也
この日、平岡の意地が見えたような気がした。女王のように華麗にアガリ、相手を蹂躙する魅惑のサウスポー。
太田、岡本が勇者のように果敢に挑むが、伏兵京平が横槍を入れ、行く手を阻む。
太田▲12.3P 平岡+31.9P 京平+0.3P 岡本▲19.9P
2卓
越川清一×杉村泰治×中寿文×都築友和
最近調子を上げている都築。初参加で午後のプロアマリーグに決勝進出を果たした。
モチベーションも高く、後半の追い上げが怖い選手の1人だ。
都築を打ち崩そうと進撃する中、越川を上手く捕まえた杉村。
都築+27.6P 杉村+14.7P 越川▲9.8P 中▲34.5P
3卓 鈴木雅人×渡辺洋巳×土屋幸弘×鷲見隼人×平野敬悟
土屋が今回もポイントを叩き、トータルが+100Pを超え、堂々2位に躍り出た。
話を聞いたところ配牌が良かったらしい。きっと家康くんの加護なのだろう。
海道一の弓取りになる日も近いのではないだろうか。
土屋+44.8P 渡辺+14.9P 鈴木雅▲15.4P 平野▲15.7P 鷲見▲30.6P
?越えてゆく遙か夏も 渡る川の流れも
いつか変わって いつか忘れて 同じ思い守れずいる?
リーグ戦も半分が終了した。
麻雀も、道も、幾つもの分岐点がある。
人それぞれの最終目的地点に到達出来れば良いな、と思う。

第148回:第30期チャンピオンズリーグ優勝特別インタビュー 庄田 祐生  インタビュアー:松岡 千晶

庄田祐生 プロフィール
1995年2月28日生まれの32期生
石川県輪島市出身
身長 163cm
体重  78キロ
血液型 A型
好きな食べ物 肉全般、ポテトフライ
嫌いな食べ物 きのこ類、刺身、オクラ

ちなみに彼女募集中だそう。
簡単に庄田という人物を説明させていただくと、
よく食べよく笑い、人の愛情をいっぱいに受けすくすく育った素敵なぽっちゃり・・・・それが庄田である。

松岡「庄田優勝おめでとう!」

庄田「ありがとー!!まだ実感ないけど本当にうれしいよ!」

松岡「インタビュアーに選んでくれてありがとう!文章書くのは上手じゃないけど庄田のことみんなに伝えられるよう頑張るね。」

庄田「俺が選んだんじゃなくて、「今回のインタビュアーは松岡千晶さんに依頼しようと思っています。」って運営の方から連絡きたよ。えっ、いやどっちにしてもちーぼーに頼むつもりだったしさ(慌て気味)」

100

そんな話をしていると、お店のスタッフさんがたくさん集まってきた。庄田も私自身もびっくり。
そうだ、サプライズを準備していたのだ。
インタビューしようと約束をしていた日、こっそりお店を予約してお花とケーキを出してもらうよう頼んでいたのであった。
スタッフの方に「そうだボーイ優勝おめでとうございます!」(電話予約でうまく通じていなかったのか、「しょうだ」が「そうだ」で伝わっていた。)
といわれると、庄田は嬉しかったのかびっくりしたのか泣きはじめてしまった。
それをみて私までもらい泣きをしてしまい最初から泣きはじめてしまった私たち。

あれ・・・このまま今日インタビューできるのかな・・・と少し不安な気持ちになったのは私だけではなかったであろう。(笑)

100

チャンピオンズリーグ準決勝が終わったとき、電話がかかってきた。

庄田「ちーぼー勝ったよ!明日とうとう夢だったテレビ対局にでられる!!」

予選をトップ通過した庄田は見事、ベスト8も突破し決勝進出を決めたのだ。

松岡「わーーーおめでとう!すげーーー。あ、でもおめでとうはまだ早いね。明日頑張ってね。」

私は、庄田を弟のように思っていた。
庄田との出会いは、庄田がまだ高校2年生のころであった。

100

写真は初めて出会ったときに記念に撮った写真。

庄田と私は、私のブログを通じて仲良くなったのだ。
そのころの庄田はまだ石川県に住んでいる普通の高校生だった。

「高校卒業したらちーぼーの働いている麻雀店に遊びに行くね!」

そう言うと、高校を卒業すると石川から本当に会いに来てくれのだ。
麻雀店で麻雀をするのが初めてだった庄田は、ずっと手が震えていた。すごい緊張していたようだった。

麻雀が終わってから話しもいっぱいした。
庄田は言った。

「俺、麻雀プロになりたいんだ。だから東京で就職して麻雀プロを目指すね。」と。

そしてその2年後本当に私たちと同じ日本プロ麻雀連盟の麻雀プロになったのだ。

1半荘目

東1局 北家

八万六索七索七索二筒三筒五筒六筒七筒九筒東東西  ドラ六万

この牌姿から2枚目の東もスルー。
庄田と打つ機会の多かった私は、普段であれば鳴いているイメージがあった。
この庄田の選択は緊張して、まだ麻雀に入れていない気がした。

しかし、南2局庄田は大きく捌きに行った。

南2局 西家

二万三万三万七万七万九万九索九索一筒六筒東西西  ドラ六索

この配牌から親番柴田プロの第一打の西を勢いよくポンした。

松岡「一打目から元気にポンっていったね!柴田プロの親番だから意識してたの?さっきまでとは別人みたい。」

庄田「このままだと半荘なんにもしないで終わってしまう感じがしたんだよね。だから声を出したかったし、声がだせてよかったかな。」

この局は庄田が

二万三万四万七万七万九索九索二筒二筒二筒  ポン西西西

九索で柴田プロから1,300点をアガる形となった。
解説の紺野真太郎プロも「人が変わったように打ち方が強気になってきたね。麻雀に入り込めている」と解説していた。

そのあとも庄田の強気な攻めが続いた。積極的に仕掛け、リーチをしていったのだ。

紺野真太郎プロは「今のは気持ちが打たせたリーチだね。強い気持ちが伝わってくる。勝ち切ってやるっていうね 。」と解説をしている。

松岡「優勝を意識した瞬間ってあった?」

庄田「うーん、4半荘目の親番でドラ東東バックがうまくいった局かな。」

4半荘目 東4局 1本場

五万六万七万七万八万六索九索九索一筒一筒二筒東東  ドラ東

という手から九万をチー。チンイツをテンパった柴田プロから東がこぼれる。
その東をポンして11,600点をアガリきった。

全5回戦、56局中18局アガリを魅せた庄田は見ている人たちに大きな印象を与えただろう。
確率でいうとおおよそ3局に1局は庄田がアガッているということになる。驚きの数字である。
それと同時に局を重ねていく中で成長をしていく庄田を感じさせたことと思う。

庄田がまだプロになる前のことだ。
私が最強戦ガールを務めていたとき、最強戦の決勝を観戦しに会場に来ている庄田の姿があった。

「森山会長に質問しよう!」というミニコーナーになり、庄田が小さく手を挙げていた。

私はすかさず庄田のところにマイクを持っていった。

庄田「僕はプロ連盟に入りたいです。今麻雀界にとって必要な人材はどんな人ですか?」

森山会長「地元、仲間内で麻雀が強いとかでなく、本当に納得する麻雀を打ち、能力の高い人。プロの世界は簡単じゃない。麻雀以外のすべても頑張れるような人材かな。」

生放送がCMに入った時、森山会長は舞台を降り庄田のところに会いに来てくれ、握手をし「頑張ってね。」と声をかけてくれた。
庄田はこの出来事がとても印象に残り「プロ連盟の試験を受ける。」と決意したのである。
この時の様子は、日本プロ麻雀連盟の第三次テストの時に流された。

庄田が嬉しそうに「ねーねーこないだの最強戦の質問コーナーがね、三次テストで流れたんだよ!ねーすごくない?!♪」と言っていたのはついこないだのことだ。

松岡「今後の目標は?」

庄田「ずっと石川県から連盟チャンネルを見ていて出るのが憧れだった。テレビ対局に出て、僕の麻雀をもっと見てもらいたい。先輩たちにも恩返ししたい」

優勝した時、実況を務めていた山口大和プロに「優勝した感想をどうぞ。」と言われたとき庄田は「今回優勝できたのは先輩たちが支えてくれたおかげです。」と言っていた。
庄田の声は途中から涙声になり、何と言っていたのかよく聞き取れなかった・・・(笑)

庄田は高校卒業し東京で就職して2年間はプロになることを怖がっていた。

庄田「仕事との両立ができるか不安だし、せっかくプロになるのであればタイトル戦も全部でたい、リーグ戦だけでるなんて嫌だ。それに受けるのであれば一発で絶対合格したい!って思っていたんだよね。そんなことを考えていたらもう2年もたってしまっていて・・・。

先輩の大和田篤史プロに相談したんだ。そしたら、

(やってみなきゃわからないよ。せっかく麻雀プロになりたくて東京に就職しに来たんでしょ?もし何かあったら助けてあげるからさ。)と、背中を押してもらえて。それがあったから、今の僕があるんだ。」

庄田「悩んだ時、苦しい時、辛い時、いつも先輩たちが話を聞いてくれて助けてくれた。実は僕リーグ戦せっかくD3スタートだったのに降級しちゃったんだ。それが悔しくて悔しくて、泣きそうで・・・最終節、心配して観戦しにきてくれていて大和田先輩の顔を見たとき、もう涙止まらなくて泣いちゃった・・・。」

「だれか知らないけどこないだ会場で泣いている人がいたよ。相当悔しかったんだろうね」

と観戦をしにいった人からたまたま話を聞いていたが、これは庄田のことだったんだ。

100

写真はインタビューにも同行してもらった大和田篤史プロ。

リーグ戦が終わると、仲よくしてくれている先輩たちと飲みに行くのが普段の流れになっていた庄田は、この日も居酒屋に向かった。

しかし「お前は今日帰りな」と先輩に告げられた。

庄田はそのまま漫画喫茶にいき、ロン2をひたすら泣きそうになりながら打ち続けていた。
そしていろいろ1人になって冷静に考えた。
いつも助けてもらっているばかりじゃ駄目だ。いつかは先輩たちに恩返しをしなきゃ。

決勝の日、私はツイッターとニコ生を駆使し時間の許す限り庄田の戦いを見守り続けた。
庄田は蝶ネクタイをつけていた。
私が庄田のプロ合格記念に、お祝いとしてあげたものだ。

ネクタイをあんまり持っていないっていっていたし、ぽっちゃりには蝶ネクタイが似合うかなと思ってあげたのだ。

100

とっても似合っていたね。

庄田は、最初の半荘からポイントを伸ばし続け圧倒的ポイントを叩き出し優勝したのである。
プロになってからまだ半年しか経たない庄田が気負わず立派に戦い、優勝という最高の結果を残して、最後のチャンピオンズリーグは幕を閉じたのであった。

庄田はとても明るい性格で、人懐っこく、よくいじられるキャラだ。
たくさんの先輩たちに愛情をもらい、きっとここまで大きくなったんだと、私は庄田をみていてそう思っていた。
でもそれは、庄田が魅力的で人を引き付ける力のある人間だから、周りの人がこうやって集まってきて庄田に優しく接してくれるのだと思う。

体も気づけば二回りか三回りくらい大きくなっている。
ここ2年近く、庄田はダイエットするダイエットするといいつつ、ご飯をおかわりまでしているので、ここの忍耐力ももう少しは鍛えていただきたいところでもあるが・・・。(笑)

庄田祐生
今回プロになって半年でタイトルホルダーになり、これはプロ連盟の中での最短記録。
そして現最年少タイトルホルダー。
これからも注目していきたい人物であり、今日本プロ麻雀連盟で一番みんなに愛されているプロなのかもしれない。

100
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プロ雀士インタビュー/第148回:第30期チャンピオンズリーグ優勝特別インタビュー 庄田 祐生  インタビュアー:松岡 千晶

庄田祐生 プロフィール
1995年2月28日生まれの32期生
石川県輪島市出身
身長 163cm
体重  78キロ
血液型 A型
好きな食べ物 肉全般、ポテトフライ
嫌いな食べ物 きのこ類、刺身、オクラ
ちなみに彼女募集中だそう。
簡単に庄田という人物を説明させていただくと、
よく食べよく笑い、人の愛情をいっぱいに受けすくすく育った素敵なぽっちゃり・・・・それが庄田である。
松岡「庄田優勝おめでとう!」
庄田「ありがとー!!まだ実感ないけど本当にうれしいよ!」
松岡「インタビュアーに選んでくれてありがとう!文章書くのは上手じゃないけど庄田のことみんなに伝えられるよう頑張るね。」
庄田「俺が選んだんじゃなくて、「今回のインタビュアーは松岡千晶さんに依頼しようと思っています。」って運営の方から連絡きたよ。えっ、いやどっちにしてもちーぼーに頼むつもりだったしさ(慌て気味)」

100

そんな話をしていると、お店のスタッフさんがたくさん集まってきた。庄田も私自身もびっくり。
そうだ、サプライズを準備していたのだ。
インタビューしようと約束をしていた日、こっそりお店を予約してお花とケーキを出してもらうよう頼んでいたのであった。
スタッフの方に「そうだボーイ優勝おめでとうございます!」(電話予約でうまく通じていなかったのか、「しょうだ」が「そうだ」で伝わっていた。)
といわれると、庄田は嬉しかったのかびっくりしたのか泣きはじめてしまった。
それをみて私までもらい泣きをしてしまい最初から泣きはじめてしまった私たち。
あれ・・・このまま今日インタビューできるのかな・・・と少し不安な気持ちになったのは私だけではなかったであろう。(笑)

100

チャンピオンズリーグ準決勝が終わったとき、電話がかかってきた。
庄田「ちーぼー勝ったよ!明日とうとう夢だったテレビ対局にでられる!!」
予選をトップ通過した庄田は見事、ベスト8も突破し決勝進出を決めたのだ。
松岡「わーーーおめでとう!すげーーー。あ、でもおめでとうはまだ早いね。明日頑張ってね。」
私は、庄田を弟のように思っていた。
庄田との出会いは、庄田がまだ高校2年生のころであった。

100

写真は初めて出会ったときに記念に撮った写真。
庄田と私は、私のブログを通じて仲良くなったのだ。
そのころの庄田はまだ石川県に住んでいる普通の高校生だった。
「高校卒業したらちーぼーの働いている麻雀店に遊びに行くね!」
そう言うと、高校を卒業すると石川から本当に会いに来てくれのだ。
麻雀店で麻雀をするのが初めてだった庄田は、ずっと手が震えていた。すごい緊張していたようだった。
麻雀が終わってから話しもいっぱいした。
庄田は言った。
「俺、麻雀プロになりたいんだ。だから東京で就職して麻雀プロを目指すね。」と。
そしてその2年後本当に私たちと同じ日本プロ麻雀連盟の麻雀プロになったのだ。
1半荘目
東1局 北家
八万六索七索七索二筒三筒五筒六筒七筒九筒東東西  ドラ六万
この牌姿から2枚目の東もスルー。
庄田と打つ機会の多かった私は、普段であれば鳴いているイメージがあった。
この庄田の選択は緊張して、まだ麻雀に入れていない気がした。
しかし、南2局庄田は大きく捌きに行った。
南2局 西家
二万三万三万七万七万九万九索九索一筒六筒東西西  ドラ六索
この配牌から親番柴田プロの第一打の西を勢いよくポンした。
松岡「一打目から元気にポンっていったね!柴田プロの親番だから意識してたの?さっきまでとは別人みたい。」
庄田「このままだと半荘なんにもしないで終わってしまう感じがしたんだよね。だから声を出したかったし、声がだせてよかったかな。」
この局は庄田が
二万三万四万七万七万九索九索二筒二筒二筒  ポン西西西
九索で柴田プロから1,300点をアガる形となった。
解説の紺野真太郎プロも「人が変わったように打ち方が強気になってきたね。麻雀に入り込めている」と解説していた。
そのあとも庄田の強気な攻めが続いた。積極的に仕掛け、リーチをしていったのだ。
紺野真太郎プロは「今のは気持ちが打たせたリーチだね。強い気持ちが伝わってくる。勝ち切ってやるっていうね 。」と解説をしている。
松岡「優勝を意識した瞬間ってあった?」
庄田「うーん、4半荘目の親番でドラ東東バックがうまくいった局かな。」
4半荘目 東4局 1本場
五万六万七万七万八万六索九索九索一筒一筒二筒東東  ドラ東
という手から九万をチー。チンイツをテンパった柴田プロから東がこぼれる。
その東をポンして11,600点をアガリきった。
全5回戦、56局中18局アガリを魅せた庄田は見ている人たちに大きな印象を与えただろう。
確率でいうとおおよそ3局に1局は庄田がアガッているということになる。驚きの数字である。
それと同時に局を重ねていく中で成長をしていく庄田を感じさせたことと思う。
庄田がまだプロになる前のことだ。
私が最強戦ガールを務めていたとき、最強戦の決勝を観戦しに会場に来ている庄田の姿があった。
「森山会長に質問しよう!」というミニコーナーになり、庄田が小さく手を挙げていた。
私はすかさず庄田のところにマイクを持っていった。
庄田「僕はプロ連盟に入りたいです。今麻雀界にとって必要な人材はどんな人ですか?」
森山会長「地元、仲間内で麻雀が強いとかでなく、本当に納得する麻雀を打ち、能力の高い人。プロの世界は簡単じゃない。麻雀以外のすべても頑張れるような人材かな。」
生放送がCMに入った時、森山会長は舞台を降り庄田のところに会いに来てくれ、握手をし「頑張ってね。」と声をかけてくれた。
庄田はこの出来事がとても印象に残り「プロ連盟の試験を受ける。」と決意したのである。
この時の様子は、日本プロ麻雀連盟の第三次テストの時に流された。

庄田が嬉しそうに「ねーねーこないだの最強戦の質問コーナーがね、三次テストで流れたんだよ!ねーすごくない?!♪」と言っていたのはついこないだのことだ。
松岡「今後の目標は?」
庄田「ずっと石川県から連盟チャンネルを見ていて出るのが憧れだった。テレビ対局に出て、僕の麻雀をもっと見てもらいたい。先輩たちにも恩返ししたい」
優勝した時、実況を務めていた山口大和プロに「優勝した感想をどうぞ。」と言われたとき庄田は「今回優勝できたのは先輩たちが支えてくれたおかげです。」と言っていた。
庄田の声は途中から涙声になり、何と言っていたのかよく聞き取れなかった・・・(笑)
庄田は高校卒業し東京で就職して2年間はプロになることを怖がっていた。
庄田「仕事との両立ができるか不安だし、せっかくプロになるのであればタイトル戦も全部でたい、リーグ戦だけでるなんて嫌だ。それに受けるのであれば一発で絶対合格したい!って思っていたんだよね。そんなことを考えていたらもう2年もたってしまっていて・・・。
先輩の大和田篤史プロに相談したんだ。そしたら、
(やってみなきゃわからないよ。せっかく麻雀プロになりたくて東京に就職しに来たんでしょ?もし何かあったら助けてあげるからさ。)と、背中を押してもらえて。それがあったから、今の僕があるんだ。」
庄田「悩んだ時、苦しい時、辛い時、いつも先輩たちが話を聞いてくれて助けてくれた。実は僕リーグ戦せっかくD3スタートだったのに降級しちゃったんだ。それが悔しくて悔しくて、泣きそうで・・・最終節、心配して観戦しにきてくれていて大和田先輩の顔を見たとき、もう涙止まらなくて泣いちゃった・・・。」
「だれか知らないけどこないだ会場で泣いている人がいたよ。相当悔しかったんだろうね」
と観戦をしにいった人からたまたま話を聞いていたが、これは庄田のことだったんだ。

100

写真はインタビューにも同行してもらった大和田篤史プロ。
リーグ戦が終わると、仲よくしてくれている先輩たちと飲みに行くのが普段の流れになっていた庄田は、この日も居酒屋に向かった。
しかし「お前は今日帰りな」と先輩に告げられた。
庄田はそのまま漫画喫茶にいき、ロン2をひたすら泣きそうになりながら打ち続けていた。
そしていろいろ1人になって冷静に考えた。
いつも助けてもらっているばかりじゃ駄目だ。いつかは先輩たちに恩返しをしなきゃ。
決勝の日、私はツイッターとニコ生を駆使し時間の許す限り庄田の戦いを見守り続けた。
庄田は蝶ネクタイをつけていた。
私が庄田のプロ合格記念に、お祝いとしてあげたものだ。
ネクタイをあんまり持っていないっていっていたし、ぽっちゃりには蝶ネクタイが似合うかなと思ってあげたのだ。

100

とっても似合っていたね。
庄田は、最初の半荘からポイントを伸ばし続け圧倒的ポイントを叩き出し優勝したのである。
プロになってからまだ半年しか経たない庄田が気負わず立派に戦い、優勝という最高の結果を残して、最後のチャンピオンズリーグは幕を閉じたのであった。
庄田はとても明るい性格で、人懐っこく、よくいじられるキャラだ。
たくさんの先輩たちに愛情をもらい、きっとここまで大きくなったんだと、私は庄田をみていてそう思っていた。
でもそれは、庄田が魅力的で人を引き付ける力のある人間だから、周りの人がこうやって集まってきて庄田に優しく接してくれるのだと思う。
体も気づけば二回りか三回りくらい大きくなっている。
ここ2年近く、庄田はダイエットするダイエットするといいつつ、ご飯をおかわりまでしているので、ここの忍耐力ももう少しは鍛えていただきたいところでもあるが・・・。(笑)
庄田祐生
今回プロになって半年でタイトルホルダーになり、これはプロ連盟の中での最短記録。
そして現最年少タイトルホルダー。
これからも注目していきたい人物であり、今日本プロ麻雀連盟で一番みんなに愛されているプロなのかもしれない。

100
100

第14期プロクイーンベスト16D卓 吉田 直

ベスト16最後の卓となったD卓。その顔ぶれ、まずは現女流桜花の宮内こずえ。

昨年プロクイーン決勝進出、第11期プロクイーン、第17期プロ最強位の二階堂瑠美。

天空への道で優勝し、天空麻雀やレディース麻雀グランプリなどメディアでも活躍中の井上絵美子。

昨年もプロクイーンベスト16に進出したがそこで涙をのんだ高田麻衣子の4名。

瑠美、宮内の先輩実力者に井上、高田の新勢力がどう反撃していくか。
この2人も相当の力を秘めていると思われるので、非常に面白い展開が予想される。

100

1回戦
起家から宮内、瑠美、高田、井上

東3局1本場 親高田

まださほど点差が動いていない東3局、井上にドラ暗刻の勝負手が入りノータイムでリーチを放つ。

井上
六万七万八万二索三索六索六索六索三筒四筒五筒六筒六筒  リーチ  ドラ六索

しかしその前から既にヤミテンが入っていた瑠美に悩ましいツモが。

瑠美
一筒二筒三筒五筒六筒七筒七筒七筒八筒九筒九筒中中  ツモ中

各選手の河は

親高田
八万 上向き四万 上向き三万 上向き八万 上向き六筒 上向き二筒 上向き
二筒 上向き中八索 上向き南

井上
一万 上向き一万 上向き九万 上向き四万 上向き九索 上向き六万 上向き
南四筒 上向き七索 左向き

宮内
四筒 上向き三万 上向き二万 上向き五筒 上向き北発
白九索 上向き六万 上向き九万 上向き

瑠美
四索 上向き発五万 上向き一索 上向き四索 上向き二万 上向き
一万 上向き七万 上向き三索 上向き

場況的には瑠美にとってファーストテンパイの八筒は待ちごろだが、九筒を勝負すれば現物の四筒で12,000の大物手。
ただ瑠美が井上に無筋の九筒を切れば、脇の2人がリーチの現物を打つ保証は薄くなる。
この時瑠美は筋の七筒切りで六筒九筒待ちを選択。瑠美も井上もお互い初めての大物手であり、試合を自分のペースに持ってゆく上で是が非でも成就させたいところだろう。
果たしてどちらがアガるのか、瑠美の選択は正しかったのか?!…

と考えさせられる間もなく、親の高田が九筒をサクッと河に捨て、瑠美が8,000を直撃。

親高田の手は、

一索一索二索四索五索五索六索東西西北北北  ツモ九筒

この2シャンテン。
確かにこの半荘のトップを決めるほどの大物手になる可能性を秘めてはいる。
だが、九筒は2人に通っておらず、さらに瑠美の捨て牌が明らかなピンズの染め手。
その瑠美が筋とはいえ七筒を切り出しているので、ここはぐっと堪えて欲しかった。
一方、ドラ暗刻の勝負手をアガリ切れなかった井上の心境はいかに?

東4局親井上

13巡目に以下の牌姿

二万三万四万一索一索三索三索四索九索九索東東発  ツモ東  ドラ発

シャンテンになりここでドラの発をリリース。すると西家の瑠美が迷わずポンをする。
井上が次巡九索を引きリーチ。そして瑠美もその巡目にチーテンが入りまたもや2人の闘いになる。

井上
二万三万四万一索一索三索四索九索九索九索東東東  リーチ

瑠美 
一万三万九万九万一筒二筒三筒  チー三索 左向き一索 上向き二索 上向き  ポン発発発

今度は井上に軍配があがりハイテイで五索をツモって4,000オール。
このアガリを見て、今日の彼女にはツキも味方しているし、普段以上に強気な攻めが出来ているので、勝ち上がりの一人になるのではないかと予想した。

しかし高田も黙ってはいない。

南3局 親高田

四万五万三索四索五索一筒二筒三筒三筒四筒五筒発発  リーチ

高めの三筒五索と引き入れ絶好の感触でリーチを打った高田は一発で高めの三万を引き込み6,000オールで一人抜け出す。

南4局2本場

10巡目

瑠美
三万四万四万七万七万一筒一筒一筒二筒三筒四筒南南  ツモ南  ドラ一筒

ここで彼女は三万を切ってツモり三暗刻のリーチを打つ。
だが、アガれば2着の宮内がしっかりと瑠美のリーチに押し切り、1,000点をアガって2着を死守。

1回戦から非常に見応えのある闘いであった。

ドラ暗刻で跳満ツモ2着の状況で二万五万待ちが悪いわけでもないのに、何故瑠美がわざわざツモり三暗刻にしたのか違和感があったのだが、 即座に納得がいった。
下家の高田が役牌を1つ仕掛けており、恐らく高田に四万七万は当たり、もしくはテンパイを入れさせてしまうとふんだのであろう。
その読みは流石というべきで、実際高田は以下の牌姿。

高田
五万六万七万八万九万五索五索七筒八筒西  ポン白白白

瑠美が四万を切ってリーチしたならば、一発も消え安牌を切ってテンパイ出来るのだから鳴いたであろう。
しかし、この瑠美の見事な考察とは裏腹に、もし彼女が四万切りを選択し高田がチーしていたのなら、即二万をツモアガって3,000・6,000。
ラス目から僥倖の逆転2着となっていた。
このように麻雀とは、一打一打の取捨選択の重要性もさることながら、必ずしもその判断が結果に反映するとは限らないものなのだと改めて痛感させられた。

1回戦終了 時
高田+28.4P
宮内+7.6P
井上▲4.3P
瑠美▲31.7P

2回戦は、初戦ラスを引かされた瑠美が手役派のお手本ともいうべき素晴らしい手順で終始魅了し、トップを奪い4者混戦。

2回戦終了時
井上+6.4P
宮内+6.1P
瑠美▲4.9P
高田▲7.6P

3回戦起家から井上 宮内 瑠美 高田

僅差のトータルトップ目で、この半荘も45,800点持ちでトップを維持し続ける井上。

東3局4本場 親瑠美
井上が残り1巡で以下の牌姿

三万四万五万六万七万八万九万四索五索三筒四筒五筒六筒  ツモ白  ドラ白

この白をツモ切り、宮内に12,000の放銃。

宮内

九万九万一筒一筒九筒九筒東東西西白中中  ロン白

状況は、親の瑠美がドラの白を3巡前に切っており、その後北家の宮内の二万をチーしてテンパイ模様。
高田は受けに回っているよう。
北家の宮内の捨て牌は一見国士に見えなくもないのだが、一万が場に4枚見えていたためそれは否定出来る。
そんな中親の瑠美に危険そうな二万を切っているため恐らく宮内にもテンパイが入っている。
国士を匂わす捨て牌から想像出来る手役といえば、真っ先に七対子が思い浮かぶ。
次にチャンタ。
レアケースで四暗刻といった所だろう。

井上には将来性もあり、今よりもっ と強くなってもらいたいと願っているのであえて辛口で記すが、もしあの時宮内のテンパイ気配に気付いていなかったのであれば少し私が買いかぶり過ぎていただけだし、分かっていて切ったのだとしても、自分はシャンテンで残り1巡。切るに見合う牌とは思えない。
平常時彼女がどれだけ慎重で丁寧に麻雀を打ち、このような暴牌を切らないのか知っている。
前述した通り、今日は前に出よう、攻めようと強い気持ちで打っていることも凄くわかる。
普段守備を重視している人間が強気の麻雀を打つ事はどれだけ勇気がいることか。
ただ、この一打だけは前傾姿勢に見えてしまい、とてももったいなかったなと感じた。
今後この局のことをしっかり思い起こし、井上の麻雀の抽斗を更に増やして くれればと切に願う。

3回戦も瑠美がトップを捉え、勝ち上がりに王手をかける。

3回戦終了時
ルミ+31.3P
井上+11.8P
宮内▲9.5P
高田▲33.6P

4回戦 起家から 井上 瑠美 宮内 高田

ここまでずっと我慢の麻雀を続けしていた宮内が、遂に現女流桜花の実力を発揮!

東1局に2,600、東2局に2,000・4,000をアガリトップ目で迎えた南2局の親番、まずは2,000オールをツモアガる。

南3局1本場

宮内46,800
瑠美30,900
井上23,500
高田18,800

瑠美より着順を上げたい井上が、ドラ2枚のリーチを放つ。

七万七万七万二索四索五索六索七索九索九索五筒六筒七筒  ドラ九索

親で仕掛けていた宮内もこのリーチにすぐに追いつき真っ向勝負。

宮内
一索一索二索二索三索三索北北白白  ポン中中中

終盤にドラの九索を持って来るもノータイムでこれをツモ切り。
結果、流局となるが現在46,800持っており、リーチをしてきたのは当面のライバル。
トーナメントの戦い方としてこれはどうなのかと問われれば、確かに頷けないかもしれない。
同じような局面で振り込みマシーンかとなじられた事もなきにしもあらずであろう。
しかし、正にこれこそが宮内の強さの秘訣なのだと思う。
ここが勝負所と捉えたら、最後まできっちり攻め続け、他者の追従を許さない。
(意外と手役派なことも知っているつもりなのだが 笑)

この九索を通し得たことにより、この後長い長~いこずえタイムが始まるのだ。

南3局2本場

この手をしっかりアガリラス親を持ってきてこの半荘は是が非でもトップを取りたい高田が先制リーチ。

高田

三万四万五万三索四索五索九索九索四筒五筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ五索

そこへまだまだ足りないと言わんばかりの宮内が追いかけリーチを打つ。

宮内

二万二万五索六索七索三筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒八筒  リーチ

この勝敗は、高田が二筒を掴み宮内が12,600を加点。
その後も4,300オール、1人テンパイ、2人テンパイと連荘し、この半荘80,000点近い点棒を掻き集め、断トツでほぼ決勝への通過を手中に収めた。

4回戦終了時
宮内+53.2P
瑠美+29.8P
井上▲8.1P
高田▲74.9P

5回戦 起家 から高田 宮内 瑠美 井上

宮内はほぼ通過確定、高田はかなり厳しい状況、焦点は瑠美と井上の次点争いに。

東3局 親瑠美

10巡目まずは親で瑠美がピンフの先制リーチ。

瑠美
五万六万五索五索五索六索七索一筒二筒三筒六筒七筒八筒  ドラ四万

13巡目

井上
四万五万七万七万一索一索二索二索七索七索八筒八筒中  ツモ四万

腹をくくって1枚切れの中で追っかけリーチを放つ。
この時点で瑠美の待ちは0枚、井上の待ちは残り2枚。
観戦している側としても手に汗を握る直接対決最後の勝負所は、高田に中が1枚流れ、もう1枚は王牌に眠っていた。

南2局 親宮内

宮内43,600
高田33,000
瑠美22,000
井上21,400

最終戦開始時の瑠美と井上の差は37.9P、なのでトップラスなら8,000点、2着ラスなら18,000点の差をつければ井上は勝ち上がることが出来る。
捲る立場として現在の並びは絶好の位置。

7巡目井上

二万三万四万六万七万八万四索七索三筒三筒三筒四筒四筒  ツモ二索  ドラ四万

このテンパイを七索切りのヤミに構える。
リーチしてツモれば満貫なので、ここでリーチを選択する人も少なくはないのではないか。
しかしこの時井上は、きっとこんな手が後何回入るかわからない、もしツモってしまったらフリテンリーチをかけようと考えていたのだと思う。

12巡目、ついに二筒を引き入れタンヤオ三色としリーチに打って出る。
この瞬間、最終戦のこのような展開が後押ししてなのか、彼女の麻雀に心を打たれたのか、手に汗握っている自分がいた。
だが、井上の手元に三索が来る事はなく敢えなく流局。

最終局は宮内がアガリ、プロクイーンD卓の白熱した闘いは幕を閉じた。
終わって見れば実力、経験共に豊富な瑠美、宮内の勝ち上がりとなったわけだが、井上、高田も要所要所で彼女達なりの精一杯の麻雀を魅せた。
だからこの対局が素晴らしいものになったのだと思う。
瑠美、宮内にはこの後の戦いでも今日の様な重く力強い麻雀を打ち、プロクイーンのティアラを目指してもらいたい。
そして今回健闘及ばす敗退した井上、高田には、今日の日の悔しさを生かし、来年こそは決勝の舞台に立てるよう更なる精進を積んで欲しい。

プロクイーン決定戦 レポート/第14期プロクイーンベスト16D卓 吉田 直

ベスト16最後の卓となったD卓。その顔ぶれ、まずは現女流桜花の宮内こずえ。
昨年プロクイーン決勝進出、第11期プロクイーン、第17期プロ最強位の二階堂瑠美。
天空への道で優勝し、天空麻雀やレディース麻雀グランプリなどメディアでも活躍中の井上絵美子。
昨年もプロクイーンベスト16に進出したがそこで涙をのんだ高田麻衣子の4名。
瑠美、宮内の先輩実力者に井上、高田の新勢力がどう反撃していくか。
この2人も相当の力を秘めていると思われるので、非常に面白い展開が予想される。
100
1回戦
起家から宮内、瑠美、高田、井上
東3局1本場 親高田
まださほど点差が動いていない東3局、井上にドラ暗刻の勝負手が入りノータイムでリーチを放つ。
井上
六万七万八万二索三索六索六索六索三筒四筒五筒六筒六筒  リーチ  ドラ六索
しかしその前から既にヤミテンが入っていた瑠美に悩ましいツモが。
瑠美
一筒二筒三筒五筒六筒七筒七筒七筒八筒九筒九筒中中  ツモ中
各選手の河は
親高田
八万 上向き四万 上向き三万 上向き八万 上向き六筒 上向き二筒 上向き
二筒 上向き中八索 上向き南
井上
一万 上向き一万 上向き九万 上向き四万 上向き九索 上向き六万 上向き
南四筒 上向き七索 左向き
宮内
四筒 上向き三万 上向き二万 上向き五筒 上向き北発
白九索 上向き六万 上向き九万 上向き
瑠美
四索 上向き発五万 上向き一索 上向き四索 上向き二万 上向き
一万 上向き七万 上向き三索 上向き
場況的には瑠美にとってファーストテンパイの八筒は待ちごろだが、九筒を勝負すれば現物の四筒で12,000の大物手。
ただ瑠美が井上に無筋の九筒を切れば、脇の2人がリーチの現物を打つ保証は薄くなる。
この時瑠美は筋の七筒切りで六筒九筒待ちを選択。瑠美も井上もお互い初めての大物手であり、試合を自分のペースに持ってゆく上で是が非でも成就させたいところだろう。
果たしてどちらがアガるのか、瑠美の選択は正しかったのか?!…
と考えさせられる間もなく、親の高田が九筒をサクッと河に捨て、瑠美が8,000を直撃。
親高田の手は、
一索一索二索四索五索五索六索東西西北北北  ツモ九筒
この2シャンテン。
確かにこの半荘のトップを決めるほどの大物手になる可能性を秘めてはいる。
だが、九筒は2人に通っておらず、さらに瑠美の捨て牌が明らかなピンズの染め手。
その瑠美が筋とはいえ七筒を切り出しているので、ここはぐっと堪えて欲しかった。
一方、ドラ暗刻の勝負手をアガリ切れなかった井上の心境はいかに?
東4局親井上
13巡目に以下の牌姿
二万三万四万一索一索三索三索四索九索九索東東発  ツモ東  ドラ発
シャンテンになりここでドラの発をリリース。すると西家の瑠美が迷わずポンをする。
井上が次巡九索を引きリーチ。そして瑠美もその巡目にチーテンが入りまたもや2人の闘いになる。
井上
二万三万四万一索一索三索四索九索九索九索東東東  リーチ
瑠美 
一万三万九万九万一筒二筒三筒  チー三索 左向き一索 上向き二索 上向き  ポン発発発
今度は井上に軍配があがりハイテイで五索をツモって4,000オール。
このアガリを見て、今日の彼女にはツキも味方しているし、普段以上に強気な攻めが出来ているので、勝ち上がりの一人になるのではないかと予想した。
しかし高田も黙ってはいない。
南3局 親高田
四万五万三索四索五索一筒二筒三筒三筒四筒五筒発発  リーチ
高めの三筒五索と引き入れ絶好の感触でリーチを打った高田は一発で高めの三万を引き込み6,000オールで一人抜け出す。
南4局2本場
10巡目
瑠美
三万四万四万七万七万一筒一筒一筒二筒三筒四筒南南  ツモ南  ドラ一筒
ここで彼女は三万を切ってツモり三暗刻のリーチを打つ。
だが、アガれば2着の宮内がしっかりと瑠美のリーチに押し切り、1,000点をアガって2着を死守。
1回戦から非常に見応えのある闘いであった。
ドラ暗刻で跳満ツモ2着の状況で二万五万待ちが悪いわけでもないのに、何故瑠美がわざわざツモり三暗刻にしたのか違和感があったのだが、 即座に納得がいった。
下家の高田が役牌を1つ仕掛けており、恐らく高田に四万七万は当たり、もしくはテンパイを入れさせてしまうとふんだのであろう。
その読みは流石というべきで、実際高田は以下の牌姿。
高田
五万六万七万八万九万五索五索七筒八筒西  ポン白白白
瑠美が四万を切ってリーチしたならば、一発も消え安牌を切ってテンパイ出来るのだから鳴いたであろう。
しかし、この瑠美の見事な考察とは裏腹に、もし彼女が四万切りを選択し高田がチーしていたのなら、即二万をツモアガって3,000・6,000。
ラス目から僥倖の逆転2着となっていた。
このように麻雀とは、一打一打の取捨選択の重要性もさることながら、必ずしもその判断が結果に反映するとは限らないものなのだと改めて痛感させられた。
1回戦終了 時
高田+28.4P
宮内+7.6P
井上▲4.3P
瑠美▲31.7P
2回戦は、初戦ラスを引かされた瑠美が手役派のお手本ともいうべき素晴らしい手順で終始魅了し、トップを奪い4者混戦。
2回戦終了時
井上+6.4P
宮内+6.1P
瑠美▲4.9P
高田▲7.6P
3回戦起家から井上 宮内 瑠美 高田
僅差のトータルトップ目で、この半荘も45,800点持ちでトップを維持し続ける井上。
東3局4本場 親瑠美
井上が残り1巡で以下の牌姿
三万四万五万六万七万八万九万四索五索三筒四筒五筒六筒  ツモ白  ドラ白
この白をツモ切り、宮内に12,000の放銃。
宮内
九万九万一筒一筒九筒九筒東東西西白中中  ロン白
状況は、親の瑠美がドラの白を3巡前に切っており、その後北家の宮内の二万をチーしてテンパイ模様。
高田は受けに回っているよう。
北家の宮内の捨て牌は一見国士に見えなくもないのだが、一万が場に4枚見えていたためそれは否定出来る。
そんな中親の瑠美に危険そうな二万を切っているため恐らく宮内にもテンパイが入っている。
国士を匂わす捨て牌から想像出来る手役といえば、真っ先に七対子が思い浮かぶ。
次にチャンタ。
レアケースで四暗刻といった所だろう。
井上には将来性もあり、今よりもっ と強くなってもらいたいと願っているのであえて辛口で記すが、もしあの時宮内のテンパイ気配に気付いていなかったのであれば少し私が買いかぶり過ぎていただけだし、分かっていて切ったのだとしても、自分はシャンテンで残り1巡。切るに見合う牌とは思えない。
平常時彼女がどれだけ慎重で丁寧に麻雀を打ち、このような暴牌を切らないのか知っている。
前述した通り、今日は前に出よう、攻めようと強い気持ちで打っていることも凄くわかる。
普段守備を重視している人間が強気の麻雀を打つ事はどれだけ勇気がいることか。
ただ、この一打だけは前傾姿勢に見えてしまい、とてももったいなかったなと感じた。
今後この局のことをしっかり思い起こし、井上の麻雀の抽斗を更に増やして くれればと切に願う。
3回戦も瑠美がトップを捉え、勝ち上がりに王手をかける。
3回戦終了時
ルミ+31.3P
井上+11.8P
宮内▲9.5P
高田▲33.6P
4回戦 起家から 井上 瑠美 宮内 高田
ここまでずっと我慢の麻雀を続けしていた宮内が、遂に現女流桜花の実力を発揮!
東1局に2,600、東2局に2,000・4,000をアガリトップ目で迎えた南2局の親番、まずは2,000オールをツモアガる。
南3局1本場
宮内46,800
瑠美30,900
井上23,500
高田18,800
瑠美より着順を上げたい井上が、ドラ2枚のリーチを放つ。
七万七万七万二索四索五索六索七索九索九索五筒六筒七筒  ドラ九索
親で仕掛けていた宮内もこのリーチにすぐに追いつき真っ向勝負。
宮内
一索一索二索二索三索三索北北白白  ポン中中中
終盤にドラの九索を持って来るもノータイムでこれをツモ切り。
結果、流局となるが現在46,800持っており、リーチをしてきたのは当面のライバル。
トーナメントの戦い方としてこれはどうなのかと問われれば、確かに頷けないかもしれない。
同じような局面で振り込みマシーンかとなじられた事もなきにしもあらずであろう。
しかし、正にこれこそが宮内の強さの秘訣なのだと思う。
ここが勝負所と捉えたら、最後まできっちり攻め続け、他者の追従を許さない。
(意外と手役派なことも知っているつもりなのだが 笑)
この九索を通し得たことにより、この後長い長~いこずえタイムが始まるのだ。
南3局2本場
この手をしっかりアガリラス親を持ってきてこの半荘は是が非でもトップを取りたい高田が先制リーチ。
高田
三万四万五万三索四索五索九索九索四筒五筒七筒八筒九筒  リーチ  ドラ五索
そこへまだまだ足りないと言わんばかりの宮内が追いかけリーチを打つ。
宮内
二万二万五索六索七索三筒四筒五筒六筒六筒七筒七筒八筒  リーチ
この勝敗は、高田が二筒を掴み宮内が12,600を加点。
その後も4,300オール、1人テンパイ、2人テンパイと連荘し、この半荘80,000点近い点棒を掻き集め、断トツでほぼ決勝への通過を手中に収めた。
4回戦終了時
宮内+53.2P
瑠美+29.8P
井上▲8.1P
高田▲74.9P
5回戦 起家 から高田 宮内 瑠美 井上
宮内はほぼ通過確定、高田はかなり厳しい状況、焦点は瑠美と井上の次点争いに。
東3局 親瑠美
10巡目まずは親で瑠美がピンフの先制リーチ。
瑠美
五万六万五索五索五索六索七索一筒二筒三筒六筒七筒八筒  ドラ四万
13巡目
井上
四万五万七万七万一索一索二索二索七索七索八筒八筒中  ツモ四万
腹をくくって1枚切れの中で追っかけリーチを放つ。
この時点で瑠美の待ちは0枚、井上の待ちは残り2枚。
観戦している側としても手に汗を握る直接対決最後の勝負所は、高田に中が1枚流れ、もう1枚は王牌に眠っていた。
南2局 親宮内
宮内43,600
高田33,000
瑠美22,000
井上21,400
最終戦開始時の瑠美と井上の差は37.9P、なのでトップラスなら8,000点、2着ラスなら18,000点の差をつければ井上は勝ち上がることが出来る。
捲る立場として現在の並びは絶好の位置。
7巡目井上
二万三万四万六万七万八万四索七索三筒三筒三筒四筒四筒  ツモ二索  ドラ四万
このテンパイを七索切りのヤミに構える。
リーチしてツモれば満貫なので、ここでリーチを選択する人も少なくはないのではないか。
しかしこの時井上は、きっとこんな手が後何回入るかわからない、もしツモってしまったらフリテンリーチをかけようと考えていたのだと思う。
12巡目、ついに二筒を引き入れタンヤオ三色としリーチに打って出る。
この瞬間、最終戦のこのような展開が後押ししてなのか、彼女の麻雀に心を打たれたのか、手に汗握っている自分がいた。
だが、井上の手元に三索が来る事はなく敢えなく流局。
最終局は宮内がアガリ、プロクイーンD卓の白熱した闘いは幕を閉じた。
終わって見れば実力、経験共に豊富な瑠美、宮内の勝ち上がりとなったわけだが、井上、高田も要所要所で彼女達なりの精一杯の麻雀を魅せた。
だからこの対局が素晴らしいものになったのだと思う。
瑠美、宮内にはこの後の戦いでも今日の様な重く力強い麻雀を打ち、プロクイーンのティアラを目指してもらいたい。
そして今回健闘及ばす敗退した井上、高田には、今日の日の悔しさを生かし、来年こそは決勝の舞台に立てるよう更なる精進を積んで欲しい。

第33期十段戦決勝 初日観戦記 荒 正義

(相性)

「十段戦」は「鳳凰戦」に次ぐ、プロ連盟のビッグタイトルである。
これを獲得すると、その年の近代麻雀の「最強戦」のファイナルにシードされる。麻雀モンドTVの出場チャンスもある。50歳以下なら「モンド杯」で、50歳以上なら「名人戦」である。
この人気番組はリピートを入れてその視聴者数は、1,000万人になるというからテレビの電波力は絶大である。一夜にしてそのプロの名は、全国に知れ渡るのだ。他のタイトル戦でシードされる。
だからこの「十段戦」は…獲るかとらないで天地の差となるのだ。誰だって、これを獲得したい気持ちはある。しかし、道のりは遠く厳しい。また、選手とタイトルには相性がある。これが奇妙にあるのだ。

十段戦男と言えば、剛腕・前原雄大である。通算5期で、これは異常ともいえる相性の良さだ。しかし、相性の良さなら第16期・十段の藤崎智も負けてはいない。
20年前の新人の時、彼は下からずっと勝ち上がり14期・十段戦の決勝まで進んでいたのだ。そして、今日で十段戦の決勝進出は8度目という。獲得は一度だがこれも異常な数字。強さは絶対だが、ここまでくれば相性としか言えない。

そして前期と同じく決定戦進出者はシードの柴田吉和、櫻井秀樹、藤崎智、ダンプ大橋。この顔触れも前年と同じ。ダンプも櫻井も十段戦に縁がある。そしてもう1人が初段戦からどんどん勝ち上がり、12のハードルを飛び越えてきた上田直樹だ。これがダークホースで台風の目となりそうだ。

 

100

 

 

1回戦

出親は櫻井で順に柴田・ダンプ・藤崎の並び(抜け番・上田)。
東1局。まず、最初に仕掛けたのが親の櫻井だ。
中のポンで手の内がこう。ここで東が鳴けたら打点は十分。

四万五万六索六索七索一筒二筒三筒東東  ポン中中中  ドラ八索

しかし、先にテンパイを入れたのは藤崎だ。

一万三万四万五万六万一索二索三索八索八索三筒四筒五筒

これで入り目がカンチャンの四筒である。入り目に手応えがある。
ドラが雀頭だから即リーチもあるが、好形を求めてしっかりヤミテン。

次の藤崎のツモが六筒で手が止まる。

一万三万四万五万六万一索二索三索八索八索三筒四筒五筒  ツモ六筒

華麗さを求めるなら一万切りで、マンズとピンズの両方の伸びを見る。それが普通の応手だ。だが、藤崎はそのままの仮テンを選択。テンパイを外し、二万ツモのアガリ逃しを嫌ったのだ。
しかし、ここで柴田のリーチが入る。

九万 上向き西中七万 上向き四索 上向き一万 上向き
六筒 上向き四筒 左向き

そして手牌はこう。

二万二万五万六万七万五索六索七索七索八索九索発発

ドラがあるから、発を引けば満貫相当の手だ。

だが、次の藤崎のツモが二筒で嫌な予感。無筋だがツモ切る。
柴田のリーチの指示牌は四筒だが、仮にあそこで一万を切りピンズの3面チャンのテンパイならこうだ。

四万五万六万一索二索三索八索八索二筒三筒四筒五筒六筒

藤崎は現物待ちでも、場の状況から追いかけリーチをかけていたに違いない。強い牌を打てばどうせテンパイはバレル。ならばリーチで打点を上げ、一気にめくり勝負に持ち込むのだ。

柴田の次のツモが東
この東に親の櫻井にポンテンが入る。
そして次に柴田の切った牌が七筒だった―。

麻雀にタラレバはないが、藤崎が仮にあのとき一万に手をかけていたならこの七筒で7,700を打ち取っていたのである。
そんなことは藤崎とて一瞬で感じたはずだ。沈着冷静な藤崎でも、ここは少なからず動揺が走ったことだろう。

この初めの一局、アガリを制したのは櫻井だ。
 
100

 

四万五万六索六索一筒二筒三筒  ポン東東東  ポン中中中  ツモ三万

リーチ棒と2,000オールで幸先のいいスタートを切った。打点もあるしアガリの一番手だから、櫻井は今日の手応えを十分感じたはずだ。だが、その櫻井に待ったをかけたのがダンプだ。1本場は、この手でダンプがリーチ。

三万三万三万五万六万七万七索八索三筒三筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ五万

そして、高めの六索を櫻井から打ち取る。これを巷ではデバサイという。出場所最高の意味である。ダンプは気分がよかったはずだ。一方、櫻井はこの打ち込みに一抹の不安を感じたに違いない。
もちろん、たった2局で勝負は決まらない。麻雀は山あり谷ありだ。道中は東海道のように長いのだ。

東3局はダンプの親番。ドラ東

流局間際に櫻井がドラの東を重ねてテンパイ。

八万八万九万一索一索一筒一筒四筒四筒七筒七筒東東

これにノーテンのダンプが飛び込む。九万は山越しで、良い待ちだったから仕方がなかったとしても、痛いのは6,400の失点である。ここからダンプが一気に崩れる。櫻井は、今日の調子がよく見える。

東4局は、親の藤崎から抑え込みのリーチが入る。

一万二万三万七万七万九万九万九万六索七索八索六筒八筒  ドラ一索

相手に圧力をかけ手を曲げさせ、降ろせば成功。
ツモなら御の字、流局でも連チャンで結構の腹である。いわば<チーム・がらくた>門外不出の技とされるが、今では誰もが知っている。
安手でくそ待ち。これで相手のチャンス手をつぶそうというのだ。

これが勝負のかけ引きだ。これを精度高く使えるかどうかが、打ち手の力量である。コツとしては親番のときで、こちらに勢いがあって相手が恐れる状況に限る。でなければ反撃にあってこちらがピンチを招く。

結果は思惑通り、藤崎の1人テンパイで流局。
(しめしめ、うまくいった…)
と、藤崎はそう思ったかどうか。黒い腹を見せるようで、私には恥ずかしくて使えない。

1本場は、櫻井のリーチを藤崎が追いかけて即ヅモ。
1,300オールと安いが、大事なのは点棒より親権確保にあるのだ。
続く2本場は、10巡目に櫻井のリーチが入る。

白発七筒 上向き一筒 上向き二索 上向き七筒 上向き
発六万 上向き八万 上向き三万 左向き

このとき藤崎の手がこう。

一万二万三万四万五万六万七万八万八万六筒七筒東東  ツモ東

ドラの二筒は無いが、そんなこと知るかだ。
一万を切って、横に曲げ追いかける。藤崎は自信満々でこう思ったはずだ。
(よし、この局はもらった。2回の連チャン、そしてダブル風の東の絶好の引き。風は自分に吹いている―)

出て7,700、ツモなら3,900オールだ。しかし、これが思いのほか長引いた。藤崎の最後のツモに力が入る。だめだ、力なくその七索を切るとこれに櫻井からロンの声。

一万一万二万三万四万五索六索二筒二筒二筒四筒四筒四筒

ドラの二筒が暗刻で8,000と600の放銃。
藤崎は…
(痛ッ、タタタ!)である。

場は乱打戦の荒れ場だが、ここからがダンプにとっては棘の道だった。

南1局は、リーチの柴田に突っ張って5,200の打ち込み。
南2局は柴田の親番。

一索二索三索一筒二筒三筒四筒五筒七筒八筒九筒西西  ドラ九万

ダンプがこの手でリーチをかけたが、アガったのは柴田4,000オールだ。
 
100

 

九万九万七索七索九索一筒一筒六筒六筒 八筒八筒中中  ツモ九索

1本場は九種九牌。
2本場は、ダンプが親の柴田に1,500の放銃。
3本場は、10巡目にダンプが三筒を切ると、櫻井の手がサッと倒れた。

一筒二筒二筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒七筒九筒九筒九筒

愕然となるダンプ。
早いメンチンで、これでダンプが箱下500点。ロン牌がダンプに集まりだした、要注意だ。

 

100

 

南3局は、ダンプが櫻井にヤミテン3,900の放銃。
そして南4局の親番で、藤崎の会心の一発が出た。

一万二万三万八万九万一筒二筒三筒七筒八筒九筒東東  ツモ七万

入り目が一万七万は即ツモで、気持ちのいいアガリだった。これで藤崎の溜飲が下がった。あとは無難に流れて、四者の成績がこうだ。

1回戦成績
櫻井+31.9P 藤崎+13.2P 柴田+7.3P ダンプ▲52.4P

休憩の合間、藤崎が紫煙を吐きながらつぶやいた。
(どうも、櫻井との相性が悪いな。俺とやるときだけ…なぜか強い…)
そうだ、麻雀にはタイトルと同じで人との相性もあるのだ―。

 

2回戦

出親が櫻井で順に柴田・ダンプ・上田。(抜け番・藤崎)

さあ、いよいよ上田直樹の登場である。段位はまだ初段だが、彼は東京立川市の出で、1984生まれの32歳だ。趣味は水泳とサーフィンだと云う。顔が浅黒く端正なのはそのためか。この生命力と真面目さがあれば、五段昇るのも時間の問題であろう。
解説の瀬戸熊が云う。
「上田が予選と同様、あの気持ちの良い麻雀を打てば、この決勝戦は面白くなる…」
そういえば下の名が、瀬戸熊と同じ「直樹」なのも気になるところ。

東1局は、7巡目にダンプにリーチが入る。入り目が五筒でドラが四万である。

五万六万一索二索三索五索五索七索八索九索五筒六筒七筒

この時ダンプの心中はこうだ。
(コニャロー、もう許さんぞー)
大きく沈んだダンプには、もう後がないのだ。しかし、解説の沢崎は云う。
「この半チャンの大橋は、トップを狙うより浮きに持っていくことが大事―」

態勢が悪いときこそ我慢が大事で、まずツキの回復を図り話はそれからだというのだ。ホップ、ステップジャンプである。流石に練達者は言うことが違う。

このリーチに向かっていたのが、自風の南二筒をポンした柴田である。柴田のほうがテンパイは1巡早かった。

四万四万六万七万七筒八筒九筒  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 左向き  ポン南南南

そして、ここに七万を掴んだ柴田は六万切りで放銃を回避し、同じテンパイに取る。粘った親の櫻井も、16巡目に追いついた。

四万五万六万六索六索四筒五筒六筒東東中中中

こんな東でぶち込んだらたまらない。
(ダンプ、危し!)
と思ったら、次に引いたダンプのツモがドラの四万だった。
5,200のツモアガリ。見ていた者は、ホッと胸をなでおろす。

1回戦と違って今度は回りが早い。短打戦で早くも南場に入る。
ダンプにとっては、うれしい展開か。
しかしここで櫻井の一発が出た。

二万三万四万五万六万七万八万八万七索七索六筒七筒八筒  ドラ七万

この手を、リーチをかけて八万のツモで3,900オールだ。この時点で4人の持ち点はこうだ。

櫻井36,900 柴田30,200 ダンプ30,700 上田22,200

大丈夫だ、ダンプはまだかろうじて浮いている。

しかし、次の1本場は悲劇だった。
櫻井はドラドラの七対子をヤミで張る。

三万三万五万五万八万八万九万一索一索五索五索三筒三筒  ドラ三筒

九万はいい待ちで仕方がない。これに飛び込んでしまうのが、今日のダンプだ。9,600と300の放銃。抜け番の藤崎もつらい観戦である。
チャンネルのコメントも自然とダンプの応援が多くなる。人気者は得である。

2本場は流局で、ダンプと櫻井のテンパイだ。

3本場は自風の西をダンプがポン。
途中、上田のリーチが入ったがダンプが引き勝つ。

五万六万七万四索五索六索二筒二筒四筒四筒  ポン西西西  ツモ二筒

どうということのないアガリに見えるが、この西がドラなのである。
2,000・3,900の3本場だからこれは大きい。これでダンプは、2,100点の浮きに回る。
しかし、南2局は櫻井の仮テンに掴まり2,600の放銃。

三万四万五万五万五万六万六万七万七万二索三索四索三筒

どうも今日の櫻井は、ダンプに相性がいいようだ。

次がダンプの親番。9巡目にリーチをかけるダンプ。

六万七万八万一索一索三索四索五索六索七索六筒七筒八筒  ドラ八索

ドラが八索だから高目を引けば6,000オールだ。しかし、その八索は河に1枚出ていて櫻井の手に暗刻だ。

三万五万六万六万八索八索八索二筒三筒四筒六筒七筒八筒

相性が悪いから心配したが、無事五索ツモって1,300オールだ。

次も上田から、ダンプがアガって4,800と1本場の収入。
2本場は上田が柴田から3,200と2本場を打ち取る。

そしてオーラス。この時点でダンプは持ち点が38.5Pの2着目だ。
トップは櫻井でラスが上田である。
ここから上田が頑張った。

一万二万四万四万四万中中五索六索七索六筒七筒八筒  ドラ三万

この手を、リーチをかけて力ずくでドラを引きあがる。
まずは2,000オールだ。
次が圧巻。

一万一万一万八万九万九索九索九索七筒八筒九筒発発  ドラ発

この手を7巡目で仕上げ、同巡トップ目の櫻井から闇テンで打ち取る。チャンタ・ドラドラで12,000と300だ。

 

100

 

「これが、ミラクル上田の追い上げですよ!」
と瀬戸熊の解説。上田は夢中だが、このとき一番喜んだのは、抜け番の藤崎ではなかったか。
次の3本場は、柴田の一人聴牌で幕。小さめながらトップをと取れたダンプも、ホッとしたに違いない。

これが2回戦までの総合得点である。

櫻井33.1P 藤崎+13.2 上田+5.1 柴田▲13.1P ダンプ▲38.9P

差は詰まり、この点棒ならまだ途中経過に過ぎない。

 

3回戦

出親は上田で順に櫻井・ダンプ・藤崎の並び。上田の上家が藤崎なら、1枚目は鳴けても、2枚目から絞りがきつくなるのを上田は知っているであろうか―。

点棒が大きく動いたのは、東2局からだ。
親の櫻井が13巡目にリーチ。

一万二万三万一索二索三索五索七索七索七索一筒二筒三筒  リーチ  ドラ九筒

入り目が三筒だから期待が持てる。しかし皆、鉄壁のガードで出もしなければツモリもしない。そして南家のダンプにハイテイが回って小考。
現物がないのだ。三索が切れて八索が4枚出ている。だから六索を選んだ。しかしこれが、運悪くズドンと命中。
麻雀ではよくある出来事だが、ハイテイの12,000はこたえる。重く入るボディブローだ。息が詰まる。やっぱり今日のダンプの天敵は、櫻井のようである。

続く1本場は、上田が頑張った。ドラ七索
自風の北一筒鳴いて、まだ1シャンテン。

二索三索七索七索五筒六筒西  チー一筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  ポン北北北

ここからが順風満帆。
まずドラの七索を引き、打西
次に五筒を重ねて六筒切り。そして楽々と一索ツモである。
2,000・3,900の1本場…これが持っている男の違いか。

あとは単打の応酬。

東4局は、親の藤崎が頑張った。藤崎にしては珍しい手牌4枚の3フーロ。
ダブ東を鳴いて、七筒の2度鳴きである。

六万七万九万九万  チー七筒 左向き六筒 上向き八筒 上向き  チー七筒 左向き六筒 上向き八筒 上向き  ポン東東東

ダンプからドラドラのリーチが入ったが、ドラの五万を先に引いてリーチ棒込みの2,000オールだ。

続く1本場は藤崎の先制リーチだ。2巡目の東切りに、上げ潮の藤崎の高さが見える。
一筒 上向き東四万 上向き三索 上向き八万 左向き
この河で手牌がこう。

四万五万六万七万七万四索五索五索六索六索五筒六筒七筒  ドラ六筒

入り目は、三色崩れの安目の七筒である。これでも四索をツモったら6,000オールだ。
この怖い親のリーチに果敢に挑んだのが上田だ。7巡目に追いかけリーチだ。

六万六万六索七索八索二筒二筒二筒七筒八筒九筒発発  リーチ

勇敢だが、見方を変えれば無謀に見える。しかし、これが今の上田の良さなのかもしれない。
発は1枚残りで、四索七索は脇に流れたが3枚残りだ。しかし、乗っている男は掴まない。藤崎がやっと引いて、4,000オールの1本場だ。

2本場は、上田が千点のポンテンで親落としにかかる。怖い親は早く蹴るのが大事。その鳴きでドラの白を暗刻にし、追いついた櫻井が闇テンに構える。

六万七万八万一索二索三索四索四筒五筒六筒白白白

ここに上田が四索を飛び込んで、櫻井に8,000と600を献上する。
後は小場で流れて終了。
トップは藤崎で、2着が微差の櫻井。3着の上田とラスのダンプが大きく沈んだ。そして総合トータルがこうだ。

3回戦終了時
櫻井+46.8P 藤崎+36.0P 上田▲8.7P 柴田▲13.4P ダンプ▲61.7P 供託1.0P

 

4回戦

この第4戦が初日の最終回。抜け番は藤崎の天敵、櫻井だ。
始まる前の2人の会話が面白い。
藤崎「最終回は、ここで観ていくンだろ―」
櫻井「いや、お先に失礼します!」
藤崎「観ていけよ、ハラハラ・ドキドキさせてやるから!」
櫻井「それが疲れますので、帰ります」

本当に現場での抜け番の観戦は、結構疲れる。今日のように藤崎と櫻井が競りとなった場合はなおさらである。観戦していても自分が参戦しているのと同じ気分だ。相手に親満でもアガられたら、どっと疲れが出てくる。6,000オールなら気が遠くなる。

親は柴田で、順にダンプ・上田・藤崎の並び。

東1局。ドラ一索
8巡目、上田が仕掛ける。ドラそばの二索をチーだ。

五索五索五索六索八索八索八索白白発  チー二索 左向き一索 上向き三索 上向き

八筒 上向き八万 上向き北五筒 上向き三万 上向き六万 上向き
九索 上向き

この河で本命はソーズの染め手。
この鳴きで藤崎にテンパイが入る。

三万四万五万七万八万九万一索一索四索五索六索白白

ドラが一索なのでリーチかどうか迷う場面だが、ヤミテンを選択。
受けが両方とも、仕掛けた上田とかぶっているためであろう。
聴牌直前に二索を鳴かれ、一索を使いこなされたこともヤミテンの理由の1つだ。
ここでリーチを打てば、柴田とダンプに浮いた白は止められる可能性がある。上田に白が浮いていたならどのみち出る。ここは5,200で十分と考える。これが、藤崎の読みと大局観の明るさである。
 
100

 

上田のツモが面白い。

五索五索五索六索八索八索八索白白発  チー二索 左向き一索 上向き三索 上向き  ツモ八索

七索が河に3枚出ていたから八索の暗カンもあったが、発切りでテンパイを選んだ。そのラス牌の七索を柴田が掴んで5,200の放銃。

このとき親の柴田の手は、ずっとこうだった。

二万三万五万六万七万一索二索一筒二筒三筒五筒六筒六筒

あのとき上田の二索チーで、下げられたのが絶好の三索だったのである。
それならば柴田の手はこうなり、

二万三万五万六万七万一索二索三索一筒二筒三筒六筒六筒

上田のアガリより先にダンプが掴む一万で、11,600をアガっていたのだ。アガリを逃せば次に来るのはピンチだ。もちろん、この因果関係を対戦者は知る由もない。
後は小場で流れて藤崎の親番。

東1局1本場。3巡目、藤崎の手。

三万四万五万五万六万八万五索八索九索四筒四筒東西発  ドラ四万

ここから西切ると西家のダンプが動いた。ダンプはマンズの染め手に走ったが、遠い仕掛け。この鳴きで藤崎の手が一気に締まる。
まず、ドラの四万。次が辺七索。そしてイペーコの三万である。

三万三万四万四万五万五万六万八万五索七索八索九索四筒四筒

テンパイ取りもあったがダンプの河にマンズが高いため、打八万とテンパイ外し。

10巡目にテンパイを組む藤崎。

三万三万四万四万五万五万七索八索九索四筒四筒六筒八筒

ここに打ち上げたのが柴田だった。7,700とリーチ棒と300の収入。
これで藤崎がトップに立つ。

南2局はダンプが親番。ドラ五索
ここは上田がリーチで満貫をツモル。

二万三万五万六万七万五索五索二筒三筒四筒五筒五筒五筒  ツモ四万

辛かったのは親かぶりのダンプだ。

南3局。ドラ九万
しかし、そのダンプもこの満貫ツモ。ホッと一息ついた。

二索三索四索六索六索七索八索九索九万九万四筒五筒六筒  ツモ九万

南4局。最後は、藤崎の怖いラス親。ここにも、もう1つのドラマがあった。
藤崎の手、ドラが暗刻で5巡目である。誰もがずるい手と言った。

一万一万一万四万四万七索七索七索三筒三筒七筒七筒八筒  ドラ七索

引きがよければ、親の四暗刻まで見える手だ。
この後、七筒鳴いてテンパイをとる。これに飛び込んだのがトップ目の上田で、手痛い放銃。

1本場は、藤崎がダンプに打って(2000と300)終局。
藤崎は…しっかり、鬼(櫻井)の居ぬ間に洗濯である。
先行した藤崎と櫻井は有利だが、まだ100P差なら逆転可能。親の役満だってあるのだ。麻雀は次に何が起こるかわからない。さあ、次は目が離せない!

4回戦までの総合得点。

藤崎+56.5P 櫻井+46.8P 上田▲14.2P 柴田▲40.0P ダンプ▲50.1P 供託1.0P

十段戦 決勝観戦記/第33期十段戦決勝 初日観戦記 荒 正義

(相性)
「十段戦」は「鳳凰戦」に次ぐ、プロ連盟のビッグタイトルである。
これを獲得すると、その年の近代麻雀の「最強戦」のファイナルにシードされる。麻雀モンドTVの出場チャンスもある。50歳以下なら「モンド杯」で、50歳以上なら「名人戦」である。
この人気番組はリピートを入れてその視聴者数は、1,000万人になるというからテレビの電波力は絶大である。一夜にしてそのプロの名は、全国に知れ渡るのだ。他のタイトル戦でシードされる。
だからこの「十段戦」は…獲るかとらないで天地の差となるのだ。誰だって、これを獲得したい気持ちはある。しかし、道のりは遠く厳しい。また、選手とタイトルには相性がある。これが奇妙にあるのだ。
十段戦男と言えば、剛腕・前原雄大である。通算5期で、これは異常ともいえる相性の良さだ。しかし、相性の良さなら第16期・十段の藤崎智も負けてはいない。
20年前の新人の時、彼は下からずっと勝ち上がり14期・十段戦の決勝まで進んでいたのだ。そして、今日で十段戦の決勝進出は8度目という。獲得は一度だがこれも異常な数字。強さは絶対だが、ここまでくれば相性としか言えない。
そして前期と同じく決定戦進出者はシードの柴田吉和、櫻井秀樹、藤崎智、ダンプ大橋。この顔触れも前年と同じ。ダンプも櫻井も十段戦に縁がある。そしてもう1人が初段戦からどんどん勝ち上がり、12のハードルを飛び越えてきた上田直樹だ。これがダークホースで台風の目となりそうだ。
 
100
 
 
1回戦
出親は櫻井で順に柴田・ダンプ・藤崎の並び(抜け番・上田)。
東1局。まず、最初に仕掛けたのが親の櫻井だ。
中のポンで手の内がこう。ここで東が鳴けたら打点は十分。
四万五万六索六索七索一筒二筒三筒東東  ポン中中中  ドラ八索
しかし、先にテンパイを入れたのは藤崎だ。
一万三万四万五万六万一索二索三索八索八索三筒四筒五筒
これで入り目がカンチャンの四筒である。入り目に手応えがある。
ドラが雀頭だから即リーチもあるが、好形を求めてしっかりヤミテン。
次の藤崎のツモが六筒で手が止まる。
一万三万四万五万六万一索二索三索八索八索三筒四筒五筒  ツモ六筒
華麗さを求めるなら一万切りで、マンズとピンズの両方の伸びを見る。それが普通の応手だ。だが、藤崎はそのままの仮テンを選択。テンパイを外し、二万ツモのアガリ逃しを嫌ったのだ。
しかし、ここで柴田のリーチが入る。
九万 上向き西中七万 上向き四索 上向き一万 上向き
六筒 上向き四筒 左向き
そして手牌はこう。
二万二万五万六万七万五索六索七索七索八索九索発発
ドラがあるから、発を引けば満貫相当の手だ。
だが、次の藤崎のツモが二筒で嫌な予感。無筋だがツモ切る。
柴田のリーチの指示牌は四筒だが、仮にあそこで一万を切りピンズの3面チャンのテンパイならこうだ。
四万五万六万一索二索三索八索八索二筒三筒四筒五筒六筒
藤崎は現物待ちでも、場の状況から追いかけリーチをかけていたに違いない。強い牌を打てばどうせテンパイはバレル。ならばリーチで打点を上げ、一気にめくり勝負に持ち込むのだ。
柴田の次のツモが東
この東に親の櫻井にポンテンが入る。
そして次に柴田の切った牌が七筒だった―。
麻雀にタラレバはないが、藤崎が仮にあのとき一万に手をかけていたならこの七筒で7,700を打ち取っていたのである。
そんなことは藤崎とて一瞬で感じたはずだ。沈着冷静な藤崎でも、ここは少なからず動揺が走ったことだろう。
この初めの一局、アガリを制したのは櫻井だ。
 
100
 
四万五万六索六索一筒二筒三筒  ポン東東東  ポン中中中  ツモ三万
リーチ棒と2,000オールで幸先のいいスタートを切った。打点もあるしアガリの一番手だから、櫻井は今日の手応えを十分感じたはずだ。だが、その櫻井に待ったをかけたのがダンプだ。1本場は、この手でダンプがリーチ。
三万三万三万五万六万七万七索八索三筒三筒五筒六筒七筒  リーチ  ドラ五万
そして、高めの六索を櫻井から打ち取る。これを巷ではデバサイという。出場所最高の意味である。ダンプは気分がよかったはずだ。一方、櫻井はこの打ち込みに一抹の不安を感じたに違いない。
もちろん、たった2局で勝負は決まらない。麻雀は山あり谷ありだ。道中は東海道のように長いのだ。
東3局はダンプの親番。ドラ東
流局間際に櫻井がドラの東を重ねてテンパイ。
八万八万九万一索一索一筒一筒四筒四筒七筒七筒東東
これにノーテンのダンプが飛び込む。九万は山越しで、良い待ちだったから仕方がなかったとしても、痛いのは6,400の失点である。ここからダンプが一気に崩れる。櫻井は、今日の調子がよく見える。
東4局は、親の藤崎から抑え込みのリーチが入る。
一万二万三万七万七万九万九万九万六索七索八索六筒八筒  ドラ一索
相手に圧力をかけ手を曲げさせ、降ろせば成功。
ツモなら御の字、流局でも連チャンで結構の腹である。いわば<チーム・がらくた>門外不出の技とされるが、今では誰もが知っている。
安手でくそ待ち。これで相手のチャンス手をつぶそうというのだ。
これが勝負のかけ引きだ。これを精度高く使えるかどうかが、打ち手の力量である。コツとしては親番のときで、こちらに勢いがあって相手が恐れる状況に限る。でなければ反撃にあってこちらがピンチを招く。
結果は思惑通り、藤崎の1人テンパイで流局。
(しめしめ、うまくいった…)
と、藤崎はそう思ったかどうか。黒い腹を見せるようで、私には恥ずかしくて使えない。
1本場は、櫻井のリーチを藤崎が追いかけて即ヅモ。
1,300オールと安いが、大事なのは点棒より親権確保にあるのだ。
続く2本場は、10巡目に櫻井のリーチが入る。
白発七筒 上向き一筒 上向き二索 上向き七筒 上向き
発六万 上向き八万 上向き三万 左向き
このとき藤崎の手がこう。
一万二万三万四万五万六万七万八万八万六筒七筒東東  ツモ東
ドラの二筒は無いが、そんなこと知るかだ。
一万を切って、横に曲げ追いかける。藤崎は自信満々でこう思ったはずだ。
(よし、この局はもらった。2回の連チャン、そしてダブル風の東の絶好の引き。風は自分に吹いている―)
出て7,700、ツモなら3,900オールだ。しかし、これが思いのほか長引いた。藤崎の最後のツモに力が入る。だめだ、力なくその七索を切るとこれに櫻井からロンの声。
一万一万二万三万四万五索六索二筒二筒二筒四筒四筒四筒
ドラの二筒が暗刻で8,000と600の放銃。
藤崎は…
(痛ッ、タタタ!)である。
場は乱打戦の荒れ場だが、ここからがダンプにとっては棘の道だった。
南1局は、リーチの柴田に突っ張って5,200の打ち込み。
南2局は柴田の親番。
一索二索三索一筒二筒三筒四筒五筒七筒八筒九筒西西  ドラ九万
ダンプがこの手でリーチをかけたが、アガったのは柴田4,000オールだ。
 
100
 
九万九万七索七索九索一筒一筒六筒六筒 八筒八筒中中  ツモ九索
1本場は九種九牌。
2本場は、ダンプが親の柴田に1,500の放銃。
3本場は、10巡目にダンプが三筒を切ると、櫻井の手がサッと倒れた。
一筒二筒二筒三筒四筒五筒五筒五筒六筒七筒九筒九筒九筒
愕然となるダンプ。
早いメンチンで、これでダンプが箱下500点。ロン牌がダンプに集まりだした、要注意だ。
 
100
 
南3局は、ダンプが櫻井にヤミテン3,900の放銃。
そして南4局の親番で、藤崎の会心の一発が出た。
一万二万三万八万九万一筒二筒三筒七筒八筒九筒東東  ツモ七万
入り目が一万七万は即ツモで、気持ちのいいアガリだった。これで藤崎の溜飲が下がった。あとは無難に流れて、四者の成績がこうだ。
1回戦成績
櫻井+31.9P 藤崎+13.2P 柴田+7.3P ダンプ▲52.4P
休憩の合間、藤崎が紫煙を吐きながらつぶやいた。
(どうも、櫻井との相性が悪いな。俺とやるときだけ…なぜか強い…)
そうだ、麻雀にはタイトルと同じで人との相性もあるのだ―。
 
2回戦
出親が櫻井で順に柴田・ダンプ・上田。(抜け番・藤崎)
さあ、いよいよ上田直樹の登場である。段位はまだ初段だが、彼は東京立川市の出で、1984生まれの32歳だ。趣味は水泳とサーフィンだと云う。顔が浅黒く端正なのはそのためか。この生命力と真面目さがあれば、五段昇るのも時間の問題であろう。
解説の瀬戸熊が云う。
「上田が予選と同様、あの気持ちの良い麻雀を打てば、この決勝戦は面白くなる…」
そういえば下の名が、瀬戸熊と同じ「直樹」なのも気になるところ。
東1局は、7巡目にダンプにリーチが入る。入り目が五筒でドラが四万である。
五万六万一索二索三索五索五索七索八索九索五筒六筒七筒
この時ダンプの心中はこうだ。
(コニャロー、もう許さんぞー)
大きく沈んだダンプには、もう後がないのだ。しかし、解説の沢崎は云う。
「この半チャンの大橋は、トップを狙うより浮きに持っていくことが大事―」
態勢が悪いときこそ我慢が大事で、まずツキの回復を図り話はそれからだというのだ。ホップ、ステップジャンプである。流石に練達者は言うことが違う。
このリーチに向かっていたのが、自風の南二筒をポンした柴田である。柴田のほうがテンパイは1巡早かった。
四万四万六万七万七筒八筒九筒  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 左向き  ポン南南南
そして、ここに七万を掴んだ柴田は六万切りで放銃を回避し、同じテンパイに取る。粘った親の櫻井も、16巡目に追いついた。
四万五万六万六索六索四筒五筒六筒東東中中中
こんな東でぶち込んだらたまらない。
(ダンプ、危し!)
と思ったら、次に引いたダンプのツモがドラの四万だった。
5,200のツモアガリ。見ていた者は、ホッと胸をなでおろす。
1回戦と違って今度は回りが早い。短打戦で早くも南場に入る。
ダンプにとっては、うれしい展開か。
しかしここで櫻井の一発が出た。
二万三万四万五万六万七万八万八万七索七索六筒七筒八筒  ドラ七万
この手を、リーチをかけて八万のツモで3,900オールだ。この時点で4人の持ち点はこうだ。
櫻井36,900 柴田30,200 ダンプ30,700 上田22,200
大丈夫だ、ダンプはまだかろうじて浮いている。
しかし、次の1本場は悲劇だった。
櫻井はドラドラの七対子をヤミで張る。
三万三万五万五万八万八万九万一索一索五索五索三筒三筒  ドラ三筒
九万はいい待ちで仕方がない。これに飛び込んでしまうのが、今日のダンプだ。9,600と300の放銃。抜け番の藤崎もつらい観戦である。
チャンネルのコメントも自然とダンプの応援が多くなる。人気者は得である。
2本場は流局で、ダンプと櫻井のテンパイだ。
3本場は自風の西をダンプがポン。
途中、上田のリーチが入ったがダンプが引き勝つ。
五万六万七万四索五索六索二筒二筒四筒四筒  ポン西西西  ツモ二筒
どうということのないアガリに見えるが、この西がドラなのである。
2,000・3,900の3本場だからこれは大きい。これでダンプは、2,100点の浮きに回る。
しかし、南2局は櫻井の仮テンに掴まり2,600の放銃。
三万四万五万五万五万六万六万七万七万二索三索四索三筒
どうも今日の櫻井は、ダンプに相性がいいようだ。
次がダンプの親番。9巡目にリーチをかけるダンプ。
六万七万八万一索一索三索四索五索六索七索六筒七筒八筒  ドラ八索
ドラが八索だから高目を引けば6,000オールだ。しかし、その八索は河に1枚出ていて櫻井の手に暗刻だ。
三万五万六万六万八索八索八索二筒三筒四筒六筒七筒八筒
相性が悪いから心配したが、無事五索ツモって1,300オールだ。
次も上田から、ダンプがアガって4,800と1本場の収入。
2本場は上田が柴田から3,200と2本場を打ち取る。
そしてオーラス。この時点でダンプは持ち点が38.5Pの2着目だ。
トップは櫻井でラスが上田である。
ここから上田が頑張った。
一万二万四万四万四万中中五索六索七索六筒七筒八筒  ドラ三万
この手を、リーチをかけて力ずくでドラを引きあがる。
まずは2,000オールだ。
次が圧巻。
一万一万一万八万九万九索九索九索七筒八筒九筒発発  ドラ発
この手を7巡目で仕上げ、同巡トップ目の櫻井から闇テンで打ち取る。チャンタ・ドラドラで12,000と300だ。
 
100
 
「これが、ミラクル上田の追い上げですよ!」
と瀬戸熊の解説。上田は夢中だが、このとき一番喜んだのは、抜け番の藤崎ではなかったか。
次の3本場は、柴田の一人聴牌で幕。小さめながらトップをと取れたダンプも、ホッとしたに違いない。
これが2回戦までの総合得点である。
櫻井33.1P 藤崎+13.2 上田+5.1 柴田▲13.1P ダンプ▲38.9P
差は詰まり、この点棒ならまだ途中経過に過ぎない。
 
3回戦
出親は上田で順に櫻井・ダンプ・藤崎の並び。上田の上家が藤崎なら、1枚目は鳴けても、2枚目から絞りがきつくなるのを上田は知っているであろうか―。
点棒が大きく動いたのは、東2局からだ。
親の櫻井が13巡目にリーチ。
一万二万三万一索二索三索五索七索七索七索一筒二筒三筒  リーチ  ドラ九筒
入り目が三筒だから期待が持てる。しかし皆、鉄壁のガードで出もしなければツモリもしない。そして南家のダンプにハイテイが回って小考。
現物がないのだ。三索が切れて八索が4枚出ている。だから六索を選んだ。しかしこれが、運悪くズドンと命中。
麻雀ではよくある出来事だが、ハイテイの12,000はこたえる。重く入るボディブローだ。息が詰まる。やっぱり今日のダンプの天敵は、櫻井のようである。
続く1本場は、上田が頑張った。ドラ七索
自風の北一筒鳴いて、まだ1シャンテン。
二索三索七索七索五筒六筒西  チー一筒 左向き二筒 上向き三筒 上向き  ポン北北北
ここからが順風満帆。
まずドラの七索を引き、打西
次に五筒を重ねて六筒切り。そして楽々と一索ツモである。
2,000・3,900の1本場…これが持っている男の違いか。
あとは単打の応酬。
東4局は、親の藤崎が頑張った。藤崎にしては珍しい手牌4枚の3フーロ。
ダブ東を鳴いて、七筒の2度鳴きである。
六万七万九万九万  チー七筒 左向き六筒 上向き八筒 上向き  チー七筒 左向き六筒 上向き八筒 上向き  ポン東東東
ダンプからドラドラのリーチが入ったが、ドラの五万を先に引いてリーチ棒込みの2,000オールだ。
続く1本場は藤崎の先制リーチだ。2巡目の東切りに、上げ潮の藤崎の高さが見える。
一筒 上向き東四万 上向き三索 上向き八万 左向き
この河で手牌がこう。
四万五万六万七万七万四索五索五索六索六索五筒六筒七筒  ドラ六筒
入り目は、三色崩れの安目の七筒である。これでも四索をツモったら6,000オールだ。
この怖い親のリーチに果敢に挑んだのが上田だ。7巡目に追いかけリーチだ。
六万六万六索七索八索二筒二筒二筒七筒八筒九筒発発  リーチ
勇敢だが、見方を変えれば無謀に見える。しかし、これが今の上田の良さなのかもしれない。
発は1枚残りで、四索七索は脇に流れたが3枚残りだ。しかし、乗っている男は掴まない。藤崎がやっと引いて、4,000オールの1本場だ。
2本場は、上田が千点のポンテンで親落としにかかる。怖い親は早く蹴るのが大事。その鳴きでドラの白を暗刻にし、追いついた櫻井が闇テンに構える。
六万七万八万一索二索三索四索四筒五筒六筒白白白
ここに上田が四索を飛び込んで、櫻井に8,000と600を献上する。
後は小場で流れて終了。
トップは藤崎で、2着が微差の櫻井。3着の上田とラスのダンプが大きく沈んだ。そして総合トータルがこうだ。
3回戦終了時
櫻井+46.8P 藤崎+36.0P 上田▲8.7P 柴田▲13.4P ダンプ▲61.7P 供託1.0P
 
4回戦
この第4戦が初日の最終回。抜け番は藤崎の天敵、櫻井だ。
始まる前の2人の会話が面白い。
藤崎「最終回は、ここで観ていくンだろ―」
櫻井「いや、お先に失礼します!」
藤崎「観ていけよ、ハラハラ・ドキドキさせてやるから!」
櫻井「それが疲れますので、帰ります」
本当に現場での抜け番の観戦は、結構疲れる。今日のように藤崎と櫻井が競りとなった場合はなおさらである。観戦していても自分が参戦しているのと同じ気分だ。相手に親満でもアガられたら、どっと疲れが出てくる。6,000オールなら気が遠くなる。
親は柴田で、順にダンプ・上田・藤崎の並び。
東1局。ドラ一索
8巡目、上田が仕掛ける。ドラそばの二索をチーだ。
五索五索五索六索八索八索八索白白発  チー二索 左向き一索 上向き三索 上向き
八筒 上向き八万 上向き北五筒 上向き三万 上向き六万 上向き
九索 上向き
この河で本命はソーズの染め手。
この鳴きで藤崎にテンパイが入る。
三万四万五万七万八万九万一索一索四索五索六索白白
ドラが一索なのでリーチかどうか迷う場面だが、ヤミテンを選択。
受けが両方とも、仕掛けた上田とかぶっているためであろう。
聴牌直前に二索を鳴かれ、一索を使いこなされたこともヤミテンの理由の1つだ。
ここでリーチを打てば、柴田とダンプに浮いた白は止められる可能性がある。上田に白が浮いていたならどのみち出る。ここは5,200で十分と考える。これが、藤崎の読みと大局観の明るさである。
 
100
 
上田のツモが面白い。
五索五索五索六索八索八索八索白白発  チー二索 左向き一索 上向き三索 上向き  ツモ八索
七索が河に3枚出ていたから八索の暗カンもあったが、発切りでテンパイを選んだ。そのラス牌の七索を柴田が掴んで5,200の放銃。
このとき親の柴田の手は、ずっとこうだった。
二万三万五万六万七万一索二索一筒二筒三筒五筒六筒六筒
あのとき上田の二索チーで、下げられたのが絶好の三索だったのである。
それならば柴田の手はこうなり、
二万三万五万六万七万一索二索三索一筒二筒三筒六筒六筒
上田のアガリより先にダンプが掴む一万で、11,600をアガっていたのだ。アガリを逃せば次に来るのはピンチだ。もちろん、この因果関係を対戦者は知る由もない。
後は小場で流れて藤崎の親番。
東1局1本場。3巡目、藤崎の手。
三万四万五万五万六万八万五索八索九索四筒四筒東西発  ドラ四万
ここから西切ると西家のダンプが動いた。ダンプはマンズの染め手に走ったが、遠い仕掛け。この鳴きで藤崎の手が一気に締まる。
まず、ドラの四万。次が辺七索。そしてイペーコの三万である。
三万三万四万四万五万五万六万八万五索七索八索九索四筒四筒
テンパイ取りもあったがダンプの河にマンズが高いため、打八万とテンパイ外し。
10巡目にテンパイを組む藤崎。
三万三万四万四万五万五万七索八索九索四筒四筒六筒八筒
ここに打ち上げたのが柴田だった。7,700とリーチ棒と300の収入。
これで藤崎がトップに立つ。
南2局はダンプが親番。ドラ五索
ここは上田がリーチで満貫をツモル。
二万三万五万六万七万五索五索二筒三筒四筒五筒五筒五筒  ツモ四万
辛かったのは親かぶりのダンプだ。
南3局。ドラ九万
しかし、そのダンプもこの満貫ツモ。ホッと一息ついた。
二索三索四索六索六索七索八索九索九万九万四筒五筒六筒  ツモ九万
南4局。最後は、藤崎の怖いラス親。ここにも、もう1つのドラマがあった。
藤崎の手、ドラが暗刻で5巡目である。誰もがずるい手と言った。
一万一万一万四万四万七索七索七索三筒三筒七筒七筒八筒  ドラ七索
引きがよければ、親の四暗刻まで見える手だ。
この後、七筒鳴いてテンパイをとる。これに飛び込んだのがトップ目の上田で、手痛い放銃。
1本場は、藤崎がダンプに打って(2000と300)終局。
藤崎は…しっかり、鬼(櫻井)の居ぬ間に洗濯である。
先行した藤崎と櫻井は有利だが、まだ100P差なら逆転可能。親の役満だってあるのだ。麻雀は次に何が起こるかわからない。さあ、次は目が離せない!
4回戦までの総合得点。
藤崎+56.5P 櫻井+46.8P 上田▲14.2P 柴田▲40.0P ダンプ▲50.1P 供託1.0P

Mr.Xの連盟Weekly!

100

 

【決勝メンバー決定】

 

100

 

◇天鳳位vs.連盟プロ 1stseason
ASAPINvs.瀬戸熊直樹vs.藤崎智vs.独歩

決勝戦は10/23日本プロ麻雀連盟チャンネルにて配信!

 

◇プロクイーン決定戦

 

100

 

決勝戦は10/15、22、29、3日間に渡って配信予定!

 

【十段位決定戦】
 
2日目を終え、ポイントは以下のようになっている。

藤崎智 +137.1P
櫻井秀樹 +38.0P
上田直樹 ▲49.5P
柴田吉和 ▲53.2P
ダンプ大橋 ▲73.4P

ここのところ、何となく不調ムードの藤崎であったが、他を圧倒してリードを広げている。
しかし、タイトル戦決勝は最終日に波乱があることも少なくはない。
残り4回戦、最後まで目が離せない。
最終日は10/8配信だ!

 

【麻雀プロ団体日本一決定戦】
 
9/25(日)
麻雀プロ団体日本一決定戦

 

100

 

128半荘に渡る闘いを制し、日本プロ麻雀連盟が優勝となった!
みんな嬉しそうだ!
今でもSNSは「麻雀プロ団体日本一決定戦」の話題で盛り上がっている。

終わったら終わったで、もう少し回数が多ければ…なんて意見も聞こえてくるが、一体何半荘にすればいいんや!?
残り回数が少なくなるほど、トップを走るチームに対するマークは厳しくなる。
首位のチームに不利になるような打牌がハマればトップチームは後退するが、仕掛けた方も失速してしまう。そして、漁夫の利を得てまた新たなチームが戦線に加わる。
そうこうやっているうちに、脱落していくチームが出てくる。
順位に並びができれば、それに対する策が打たれる。多分長くやればやるほど、上と下の差は広がり、2チームの一騎打ちになるんじゃないかな!

ともかく、おめでとう連盟!ありがとう連盟!

(閉会式だけを見て感動したような気持ちになる奴はいねえかー
誰か出場してるかも知らない奴はいねえかー)

 

【今月のB1リーグselect】
 
今回セレクトされたのはこの卓!
浜上文吾vs.佐々木寿人vs.寺尾威一郎vs.鮎川卓

解説は……?

100

ついにきました。この方。
「強い者が勝ち、弱い者が負ける。ただそれだけのことだ…」

 

【ニューチャンピオンズリーグ】
 
なんだこの投げやりなネーミングは!?とおもったらお尻に(仮)がついていた。良かった。
どうやら「WRC」を使った名称が採用されるようだ。情報を待て!

 

【特昇リーグ第一節】

 

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 蛯原 朗 53.9 53.9
2 上田 直樹 46.1 46.1
3 小島 広宣 40.4 40.4
4 新谷 翔平 28.0 28.0
5 山田 学武 23.6 23.6
6 小松 武蔵 21.5 21.5
7 泉 亮多 14.2 14.2
8 蒼山 秀佑 9.0 9.0
9 田代 航太郎 6.6 6.6
10 北條 恵美 ▲ 0.1 ▲ 0.1
11 相場 雄大 ▲ 2.0 ▲ 2.0
12 林 潤一郎 ▲ 13.9 ▲ 13.9
13 犬見 武史 ▲ 14.4 ▲ 14.4
14 久山 浩司 ▲ 20.7 ▲ 20.7
15 手塚 紗掬 ▲ 29.6 ▲ 29.6
16 谷岡 育夫 ▲ 38.0 ▲ 38.0
17 庄田 祐生 ▲ 54.0 ▲ 54.0
18 大庭 三四郎 ▲ 73.6 ▲ 73.6

 

30期のチャンピオンズリーグで死闘を繰り広げた「能登の狂犬」こと庄田祐生と大庭三四郎が、ここでは熾烈な最下位争いを繰り広げている。

 

100

 

10/9(日)日本プロ麻雀チャンネルにて、ロン2カップautumnが開催される。
当日は、この特別昇級リーグが開催となるため、今回MCの座に三四郎はいない。
変わりにMCを務めるのはこの男。

 

100

ワンツー!

100

イヤホイ!

 

【合いの手】
 
ワンツーイヤホイ!

息の合った様子が写真からも伝わると思う。
これはカラオケの合間などに入れる合いの手だが、実況でおなじみの日吉辰哉が考案したものだ。
速い曲なら若干食い気味に、逆に遅い曲なら一拍置いて、というように非常に万能な合いの手なのである。

 

100

イヤホイ!

 

そこに無理やりカットインしたのは石川県出身の若手プロだ。
「能登の狂犬って元々オレですよ!オレ!」
何を言っているのかはわからないが、写りたかったようだ。
とにかく、万能な合いの手「ワンツーイヤホイ」忘年会シーズンには持ってこいだ。

プロ雀士コラム/Mr.Xの連盟Weekly!

100

 
【決勝メンバー決定】
 

100

 
◇天鳳位vs.連盟プロ 1stseason
ASAPINvs.瀬戸熊直樹vs.藤崎智vs.独歩
決勝戦は10/23日本プロ麻雀連盟チャンネルにて配信!
 
◇プロクイーン決定戦
 

100

 
決勝戦は10/15、22、29、3日間に渡って配信予定!
 
【十段位決定戦】
 
2日目を終え、ポイントは以下のようになっている。

藤崎智 +137.1P
櫻井秀樹 +38.0P
上田直樹 ▲49.5P
柴田吉和 ▲53.2P
ダンプ大橋 ▲73.4P

ここのところ、何となく不調ムードの藤崎であったが、他を圧倒してリードを広げている。
しかし、タイトル戦決勝は最終日に波乱があることも少なくはない。
残り4回戦、最後まで目が離せない。
最終日は10/8配信だ!
 
【麻雀プロ団体日本一決定戦】
 
9/25(日)
麻雀プロ団体日本一決定戦
 

100

 
128半荘に渡る闘いを制し、日本プロ麻雀連盟が優勝となった!
みんな嬉しそうだ!
今でもSNSは「麻雀プロ団体日本一決定戦」の話題で盛り上がっている。
終わったら終わったで、もう少し回数が多ければ…なんて意見も聞こえてくるが、一体何半荘にすればいいんや!?
残り回数が少なくなるほど、トップを走るチームに対するマークは厳しくなる。
首位のチームに不利になるような打牌がハマればトップチームは後退するが、仕掛けた方も失速してしまう。そして、漁夫の利を得てまた新たなチームが戦線に加わる。
そうこうやっているうちに、脱落していくチームが出てくる。
順位に並びができれば、それに対する策が打たれる。多分長くやればやるほど、上と下の差は広がり、2チームの一騎打ちになるんじゃないかな!
ともかく、おめでとう連盟!ありがとう連盟!
(閉会式だけを見て感動したような気持ちになる奴はいねえかー
誰か出場してるかも知らない奴はいねえかー)
 
【今月のB1リーグselect】
 
今回セレクトされたのはこの卓!
浜上文吾vs.佐々木寿人vs.寺尾威一郎vs.鮎川卓
解説は……?

100

ついにきました。この方。
「強い者が勝ち、弱い者が負ける。ただそれだけのことだ…」
 
【ニューチャンピオンズリーグ】
 
なんだこの投げやりなネーミングは!?とおもったらお尻に(仮)がついていた。良かった。
どうやら「WRC」を使った名称が採用されるようだ。情報を待て!
 
【特昇リーグ第一節】
 

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 蛯原 朗 53.9 53.9
2 上田 直樹 46.1 46.1
3 小島 広宣 40.4 40.4
4 新谷 翔平 28.0 28.0
5 山田 学武 23.6 23.6
6 小松 武蔵 21.5 21.5
7 泉 亮多 14.2 14.2
8 蒼山 秀佑 9.0 9.0
9 田代 航太郎 6.6 6.6
10 北條 恵美 ▲ 0.1 ▲ 0.1
11 相場 雄大 ▲ 2.0 ▲ 2.0
12 林 潤一郎 ▲ 13.9 ▲ 13.9
13 犬見 武史 ▲ 14.4 ▲ 14.4
14 久山 浩司 ▲ 20.7 ▲ 20.7
15 手塚 紗掬 ▲ 29.6 ▲ 29.6
16 谷岡 育夫 ▲ 38.0 ▲ 38.0
17 庄田 祐生 ▲ 54.0 ▲ 54.0
18 大庭 三四郎 ▲ 73.6 ▲ 73.6

 
30期のチャンピオンズリーグで死闘を繰り広げた「能登の狂犬」こと庄田祐生と大庭三四郎が、ここでは熾烈な最下位争いを繰り広げている。
 

100

 
10/9(日)日本プロ麻雀チャンネルにて、ロン2カップautumnが開催される。
当日は、この特別昇級リーグが開催となるため、今回MCの座に三四郎はいない。
変わりにMCを務めるのはこの男。
 

100

ワンツー!

100

イヤホイ!

 
【合いの手】
 
ワンツーイヤホイ!
息の合った様子が写真からも伝わると思う。
これはカラオケの合間などに入れる合いの手だが、実況でおなじみの日吉辰哉が考案したものだ。
速い曲なら若干食い気味に、逆に遅い曲なら一拍置いて、というように非常に万能な合いの手なのである。
 

100

イヤホイ!

 
そこに無理やりカットインしたのは石川県出身の若手プロだ。
「能登の狂犬って元々オレですよ!オレ!」
何を言っているのかはわからないが、写りたかったようだ。
とにかく、万能な合いの手「ワンツーイヤホイ」忘年会シーズンには持ってこいだ。

天鳳位vs.連盟プロ プレーオフ終了時成績表

100

プレーオフ成績

順位 名前 予選合計 プレーオフ1回戦 プレーオフ2回戦 合計
1 ASAPIN
(初代天鳳位)
129.2 77.5 ▲ 2.7 204.0
2 瀬戸熊直樹 16.7 24.8 86.1 127.6
3 藤崎智 19.6 59.9 18.2 97.7
4 独歩
(三代目天鳳位)
100.3 3.4 ▲ 16.8 86.9
5 就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)
58.0 ▲ 6.9 22.2 73.3
6 佐々木寿人 92.6 ▲ 95.4 63.3 60.5
7 かにマジン
(八代目天鳳位)
35.8

25.4 ▲ 82.8 ▲ 21.6
8 すずめクレイジー
(四代目天鳳位)
93.0 ▲ 88.7 ▲ 87.5 ▲ 83.2

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1

ASAPIN
(初代天鳳位)

24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2

独歩
(三代目天鳳位)

▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3

すずめクレイジー
(四代目天鳳位)

32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4

佐々木寿人

57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6

5

就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)

▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6

かにマジン
(八代目天鳳位)

22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7

藤崎智

▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8

瀬戸熊直樹

▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9

勝又健志

▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10

前田直哉

82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

インターネット麻雀「天鳳」の頂点に立つプレイヤー「天鳳位」と日本プロ麻雀連盟のプロ雀士がついに激突! 注目の1st seasonは「天鳳」ルールが採用される。

●出場選手
ASAPINさん(初代天鳳位)
独歩さん(3代目天鳳位)
すずめクレイジーさん(4代目天鳳位)
かにマジンさん(8代目天鳳位)
就活生@川村軍団さん(9代目天鳳位)

勝又健志(第32期鳳凰位)
前田直哉(第31期鳳凰位)
藤崎智(第30期鳳凰位)
瀬戸熊直樹(第26、27、29期鳳凰位)
佐々木寿人(麻雀攻めダルマ)

●大会システム

○予選
各自半荘8回戦ずつ。計半荘20回戦。
05/07 (土) 予選第1節 1~5回戦
06/05 (日) 予選第2節 6~10回戦
07/03 (日) 予選第3節 11~15回戦
08/13 (土) 予選第4節 16~20回戦
予選終了時下位2名が敗退。

○プレーオフ
ポイント持ち越しのまま各自半荘2回戦ずつ。計半荘4回戦。
09/22(木・祝)プレーオフ 1~4回戦
プレーオフ終了時上位4名が決勝進出。

○決勝戦
予選ポイントをリセットして半荘5回戦。
10/23(日) 決勝 1~5回戦

●対局ルール
・一発・裏ドラあり、赤ドラあり。
・箱割れ終了なし。
・3万点持ちの3万点返し
・順位点は1位+50,000点、2位+20,000点、3位±0点、4位▲70,000点
・オーラス終局後、親がトップであれば強制的に終了。
・カンドラはすべて即めくりとする。
・その他すべて「天鳳」ルールに基づく。

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ プレーオフ終了時成績表

100

プレーオフ成績

順位 名前 予選合計 プレーオフ1回戦 プレーオフ2回戦 合計
1 ASAPIN
(初代天鳳位)
129.2 77.5 ▲ 2.7 204.0
2 瀬戸熊直樹 16.7 24.8 86.1 127.6
3 藤崎智 19.6 59.9 18.2 97.7
4 独歩
(三代目天鳳位)
100.3 3.4 ▲ 16.8 86.9
5 就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)
58.0 ▲ 6.9 22.2 73.3
6 佐々木寿人 92.6 ▲ 95.4 63.3 60.5
7 かにマジン
(八代目天鳳位)
35.8 25.4 ▲ 82.8 ▲ 21.6
8 すずめクレイジー
(四代目天鳳位)
93.0 ▲ 88.7 ▲ 87.5 ▲ 83.2

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 ASAPIN
(初代天鳳位)
24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2 独歩
(三代目天鳳位)
▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3 すずめクレイジー
(四代目天鳳位)
32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4 佐々木寿人 57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6
5 就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)
▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6 かにマジン
(八代目天鳳位)
22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7 藤崎智 ▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8 瀬戸熊直樹 ▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9 勝又健志 ▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10 前田直哉 82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

インターネット麻雀「天鳳」の頂点に立つプレイヤー「天鳳位」と日本プロ麻雀連盟のプロ雀士がついに激突! 注目の1st seasonは「天鳳」ルールが採用される。
●出場選手
ASAPINさん(初代天鳳位)
独歩さん(3代目天鳳位)
すずめクレイジーさん(4代目天鳳位)
かにマジンさん(8代目天鳳位)
就活生@川村軍団さん(9代目天鳳位)
勝又健志(第32期鳳凰位)
前田直哉(第31期鳳凰位)
藤崎智(第30期鳳凰位)
瀬戸熊直樹(第26、27、29期鳳凰位)
佐々木寿人(麻雀攻めダルマ)
●大会システム
○予選
各自半荘8回戦ずつ。計半荘20回戦。
05/07 (土) 予選第1節 1~5回戦
06/05 (日) 予選第2節 6~10回戦
07/03 (日) 予選第3節 11~15回戦
08/13 (土) 予選第4節 16~20回戦
予選終了時下位2名が敗退。
○プレーオフ
ポイント持ち越しのまま各自半荘2回戦ずつ。計半荘4回戦。
09/22(木・祝)プレーオフ 1~4回戦
プレーオフ終了時上位4名が決勝進出。
○決勝戦
予選ポイントをリセットして半荘5回戦。
10/23(日) 決勝 1~5回戦
●対局ルール
・一発・裏ドラあり、赤ドラあり。
・箱割れ終了なし。
・3万点持ちの3万点返し
・順位点は1位+50,000点、2位+20,000点、3位±0点、4位▲70,000点
・オーラス終局後、親がトップであれば強制的に終了。
・カンドラはすべて即めくりとする。
・その他すべて「天鳳」ルールに基づく。

第15期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート

Aリーグ第5節:坂本誠裕

暑さも厳しいなか、Aリーグはやっと折り返し地点、後半に繋げるために色々な思いを秘め第5節が始まりました。

1卓(貫上・辻本・坂本・勝間)
現在2位で3位と100Pの差をつける辻本のポイントをどう減らすかが見所です。
前回に続き、ツキのある展開の坂本に対して、初見の辻本が振り回された感じの結果となりました。
そんな中でも落ち着いてプラスで仕上げる貫上の安定感が流石でした。

2卓(米川・上村・花岡・佐々木)
途中でまさかの花岡が点棒を借りている状況。
遂に1位の牙城が崩れるのかと結果を見てみると、トータルは小さいながらもしっかりとプラスに、やっぱり強かった。
2位と100Pの差をつける独走の1位となりました。
米川も安定のプラスでトータル3位と好位置をキープ。

3卓(西原・仁科・森下・藤川)
卓内トップは、今季昇級の森下、これでトータルは2位と大健闘。仁科は2節連続プラスでしたが、今節はちょっと息切れの少しマイナスでトータルは+0.2の7位となりました。
後半戦どんな展開か想像できずに不安でいっぱいですが、その反面、色々な麻雀が見られそうで楽しみです。

 

Bリーグ第5節:吉田圭吾

B4卓(高谷・城・吉田圭・山室)
1回戦目、山室からの先制リーチを受けた親の高谷が追いかけリーチ

二万三万四万五万六万七万四索四索五索五索六索五筒五筒  リーチ  ドラ中

3巡後にツモ六索。 4,000オールのアガリをものにしてトップ。
ようやく上昇気流に乗ってきたように思えます。

2回戦目、親の吉田圭が

二万二万三万四万五万八索九索四筒四筒五筒五筒六筒六筒  ドラ二万

ヤミでテンパイ。ここに城から七索が出ると7,700のアガリとなりました。
これが大きかった。このリードで吉田がトップとなって勢いがついた。
3回戦、4回戦も親で細かいアガリを重ねると、連荘に成功。
3連勝でこの日卓内トップにたって、今後に弾みがつきそうだ。

Bリーグも5節で折り返し地点、後半戦はどんな戦いが繰り広げられるのか非常に楽しみである。

 

Cリーグ第5節:伊原達矢

C1 第5節 (最終節)
1卓 丸山 ・ 赤木 ・ 辻井 ・ 長尾
2卓 山神 ・ 川上 ・ 木下 ・ 大橋
3卓 秋山 ・ 後藤 ・ 坂上 ・ 長野 ・ 中野 ・ 伊原

いよいよ最終節です!
トップが大きなリードを続けてきた中、一矢報いて昇格ラインにくい込みたい次点の方もいます。下位の方達も降格は何としても免れたいところです。
第4節終了時には、昇格確定かと思われていた丸山 ・大橋の両名でしたが、忍びくる影がいました。
2卓の大橋は今節も順調に加点を続け、昇格を確実なものとします。
一方、1卓では丸山が初回からマイナスを重ねたことにより、赤木の昇格チャンスが見えてくる事態になってきました。
2卓 最終半荘 オーラス 1本場。
(赤木トップ・丸山3着)
赤木と丸山のトータル差は20.7ポイントと未だ丸山がリードしています。
赤木が跳満ツモでは届かない微妙なところ…
丸山がテンパイ

四万四万六万七万八万七索八索九索三筒四筒西西西  ドラ一索

出アガリが出来ないテンパイ形ですが、リーチ棒を出し、赤木から満貫直撃をされると逆転となるためリーチをかけずヤミで静観します。
4巡後、丸山は五筒をツモってトータル2位の昇格ラインを守り抜きました。
大きな点差、厳しい条件の中、ギリギリまで追いつめた赤木でしたが、惜しくもあと一歩届きませんでした。
昇格される方、次回もC1で戦う方々、降格される方、それぞれのステージで今期の戦いを糧として良い結果が出るよう頑張りましょう!

 

C2リーグ第5節:鎌田周平

早いものでC2リーグが最終節を迎えました。
夏も終わりに近付く中、それにも関わらず猛暑日が続きますが、それに似つかわしい熱戦が繰り広げられました。
各々が自らの可能性を最後まで信じて、華々しい手が卓上に飛び交ったかと思われます。

C2最終戦3卓、南1局での出来事です。
(起家から前川・高橋・南田・小咲)
この段階で前川の持ち点は10,300。南1局で最後の親番で尽力の末、

三万三万五万五万六万六万七万五索五索六索六索七索七索  ドラ六万

この牌姿から高目の七万をツモ。8,000オールのアガリとなります。諦めない姿勢がハイテイでのリャンペーコーという華やかなアガリに結び付いたのですね。
同様の事がオーラスでも起りました。親は小咲、この時点での持ち点は23,800、順位は3着目でした。
好調な小咲は、この日のトータルで80ポイント近くを浮かせていました(前節トータルでも+20~30ポイントをキープ)。昇級だけを考えるなら、最終局を適当に流してしまえば、当確だったのです。しかし、小咲はラス親でリーチをかけ、果敢にアガリに向かいます。このリーチは流局となりましたが、この姿勢は次局にも受け継がれます。
ラス目の高橋プロとの点差は14,800。
12巡目を過ぎ、この半荘50,000持ちで1人浮きの南田からリーチがかかります。
南田の昇級条件を考えるならば、相当高い手作り(役満クラスの可能性も十分に考えられる)をしていることは想像に難くない状況です。
それでも小咲は上家の南田からの二索をチーで仕掛け、無筋の牌を押してアガリに向かいます。数巡後、小咲は五索で放銃。南田の牌姿は

五索五索三筒三筒三筒四筒四筒四筒五筒五筒五筒東東

このツモリ四暗刻でした。結果としては満貫払いとなり、3着で局を終えましたが、可能性が残る限りは諦めない姿勢で高みを目指し、「今」為すべき事を自らに課し、尽力するという姿勢は麻雀に限らず、あらゆる分野において志すべき精神の規範であるように思われます。
長い間、お疲れ様でした。これで最後となりましたが、昇級された皆さんおめでとうございます。

関西プロリーグ レポート/第15期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート

Aリーグ第5節:坂本誠裕
暑さも厳しいなか、Aリーグはやっと折り返し地点、後半に繋げるために色々な思いを秘め第5節が始まりました。
1卓(貫上・辻本・坂本・勝間)
現在2位で3位と100Pの差をつける辻本のポイントをどう減らすかが見所です。
前回に続き、ツキのある展開の坂本に対して、初見の辻本が振り回された感じの結果となりました。
そんな中でも落ち着いてプラスで仕上げる貫上の安定感が流石でした。
2卓(米川・上村・花岡・佐々木)
途中でまさかの花岡が点棒を借りている状況。
遂に1位の牙城が崩れるのかと結果を見てみると、トータルは小さいながらもしっかりとプラスに、やっぱり強かった。
2位と100Pの差をつける独走の1位となりました。
米川も安定のプラスでトータル3位と好位置をキープ。
3卓(西原・仁科・森下・藤川)
卓内トップは、今季昇級の森下、これでトータルは2位と大健闘。仁科は2節連続プラスでしたが、今節はちょっと息切れの少しマイナスでトータルは+0.2の7位となりました。
後半戦どんな展開か想像できずに不安でいっぱいですが、その反面、色々な麻雀が見られそうで楽しみです。
 
Bリーグ第5節:吉田圭吾
B4卓(高谷・城・吉田圭・山室)
1回戦目、山室からの先制リーチを受けた親の高谷が追いかけリーチ
二万三万四万五万六万七万四索四索五索五索六索五筒五筒  リーチ  ドラ中
3巡後にツモ六索。 4,000オールのアガリをものにしてトップ。
ようやく上昇気流に乗ってきたように思えます。
2回戦目、親の吉田圭が
二万二万三万四万五万八索九索四筒四筒五筒五筒六筒六筒  ドラ二万
ヤミでテンパイ。ここに城から七索が出ると7,700のアガリとなりました。
これが大きかった。このリードで吉田がトップとなって勢いがついた。
3回戦、4回戦も親で細かいアガリを重ねると、連荘に成功。
3連勝でこの日卓内トップにたって、今後に弾みがつきそうだ。
Bリーグも5節で折り返し地点、後半戦はどんな戦いが繰り広げられるのか非常に楽しみである。
 
Cリーグ第5節:伊原達矢
C1 第5節 (最終節)
1卓 丸山 ・ 赤木 ・ 辻井 ・ 長尾
2卓 山神 ・ 川上 ・ 木下 ・ 大橋
3卓 秋山 ・ 後藤 ・ 坂上 ・ 長野 ・ 中野 ・ 伊原
いよいよ最終節です!
トップが大きなリードを続けてきた中、一矢報いて昇格ラインにくい込みたい次点の方もいます。下位の方達も降格は何としても免れたいところです。
第4節終了時には、昇格確定かと思われていた丸山 ・大橋の両名でしたが、忍びくる影がいました。
2卓の大橋は今節も順調に加点を続け、昇格を確実なものとします。
一方、1卓では丸山が初回からマイナスを重ねたことにより、赤木の昇格チャンスが見えてくる事態になってきました。
2卓 最終半荘 オーラス 1本場。
(赤木トップ・丸山3着)
赤木と丸山のトータル差は20.7ポイントと未だ丸山がリードしています。
赤木が跳満ツモでは届かない微妙なところ…
丸山がテンパイ
四万四万六万七万八万七索八索九索三筒四筒西西西  ドラ一索
出アガリが出来ないテンパイ形ですが、リーチ棒を出し、赤木から満貫直撃をされると逆転となるためリーチをかけずヤミで静観します。
4巡後、丸山は五筒をツモってトータル2位の昇格ラインを守り抜きました。
大きな点差、厳しい条件の中、ギリギリまで追いつめた赤木でしたが、惜しくもあと一歩届きませんでした。
昇格される方、次回もC1で戦う方々、降格される方、それぞれのステージで今期の戦いを糧として良い結果が出るよう頑張りましょう!
 
C2リーグ第5節:鎌田周平
早いものでC2リーグが最終節を迎えました。
夏も終わりに近付く中、それにも関わらず猛暑日が続きますが、それに似つかわしい熱戦が繰り広げられました。
各々が自らの可能性を最後まで信じて、華々しい手が卓上に飛び交ったかと思われます。
C2最終戦3卓、南1局での出来事です。
(起家から前川・高橋・南田・小咲)
この段階で前川の持ち点は10,300。南1局で最後の親番で尽力の末、
三万三万五万五万六万六万七万五索五索六索六索七索七索  ドラ六万
この牌姿から高目の七万をツモ。8,000オールのアガリとなります。諦めない姿勢がハイテイでのリャンペーコーという華やかなアガリに結び付いたのですね。
同様の事がオーラスでも起りました。親は小咲、この時点での持ち点は23,800、順位は3着目でした。
好調な小咲は、この日のトータルで80ポイント近くを浮かせていました(前節トータルでも+20~30ポイントをキープ)。昇級だけを考えるなら、最終局を適当に流してしまえば、当確だったのです。しかし、小咲はラス親でリーチをかけ、果敢にアガリに向かいます。このリーチは流局となりましたが、この姿勢は次局にも受け継がれます。
ラス目の高橋プロとの点差は14,800。
12巡目を過ぎ、この半荘50,000持ちで1人浮きの南田からリーチがかかります。
南田の昇級条件を考えるならば、相当高い手作り(役満クラスの可能性も十分に考えられる)をしていることは想像に難くない状況です。
それでも小咲は上家の南田からの二索をチーで仕掛け、無筋の牌を押してアガリに向かいます。数巡後、小咲は五索で放銃。南田の牌姿は
五索五索三筒三筒三筒四筒四筒四筒五筒五筒五筒東東
このツモリ四暗刻でした。結果としては満貫払いとなり、3着で局を終えましたが、可能性が残る限りは諦めない姿勢で高みを目指し、「今」為すべき事を自らに課し、尽力するという姿勢は麻雀に限らず、あらゆる分野において志すべき精神の規範であるように思われます。
長い間、お疲れ様でした。これで最後となりましたが、昇級された皆さんおめでとうございます。

天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 第4節レポート:ケネス徳田

100

 

~生き残りを賭けた残留争い~

 

いよいよこの第4節で脱落者が2名決まる。

10名中下位2名が敗退。現状だと勝又プロ、藤崎プロが敗退ライン下。もっとも8位の前田プロもほぼ藤崎プロと並んでおり、しかも残り半荘数も藤崎・勝又両プロより1回多く残っており、これを有利と見るか不利と見るか…。
いずれにせよ、この3者がいわば「手負いのトラ」で第4節に挑む。ある意味リスクがない3者に対し、逆にこれまで以上にラスのリスクがある上位陣。その隙を下位陣がうまく突くことができるなら…。

 

~忍法・復活の術!?~

 

現状7位のかにマジンさんも決して安泰とはいえない。残り2戦を残しており、1度でもラスを引くとたちまち敗退争いに加わってしまうことになる。
だが16回戦東1局、起家で4,000オール。

 

100

 

内心ホっとしたアガリであったであろう。この12,000の貯金をなんとか守って2着で終了。
そしてこの半荘は藤崎プロがトップ。

 

100

 

すずめクレイジーさんとのトップ争いをこの三暗刻直撃のアガリで制し、残留争い一歩リード。
さらに17回戦東1局、3,000・6,000スタート。

 

100

そしてオーラスもトップ目のASAPINさんから

六万七万二索三索四索赤五索六索七索二筒二筒三筒四筒五筒  リーチ  ロン八万  ドラ八筒  裏五索

満貫の直撃でトップ逆転。快心の2連勝で負債を返済する。

 

100

 

逆に16回戦で勝又プロ、17回戦で前田プロが痛恨のラスを引いてしまい。残留争いは実質ここで終了となってしまう。

 

100
100

 

~決勝を見据えたバトルもシビアに!?~

 

実質残った8名も敗退争いは免れたとはいえ、決勝進出4名の争いが残っており、ヘタにポイントを削られるわけにはいかない。
18回戦ではトータルトップのASAPINさんがトップを取ってさらにポイントを伸ばしている。

 

100

 

下家の瀬戸熊プロが4巡目に南の同巡二鳴き、そして西六筒と手出し。オリるだけなら東西があるが、ASAPINさんはここから打七万とした。
これが瀬戸熊プロのアガリ。

五万六万五索六索七索九索九索七筒七筒七筒  ポン南南南  ロン七万  ドラ五筒

1,000点で3着確定のアガリ。瀬戸熊プロにとってはかにマジンさんにトップを取らせない、ASAPINさんも瀬戸熊プロの仕掛けが安いと判断しての七万打ちである。
順位点が大きいルールでは、2者の思惑が一致すると、こうした鮮やかなコンビネーションが見られるのである。

一方、自力で決勝を睨むのが独歩さん。

 

100

 

19回戦、僅差の南2局でこの3,000・6,000のツモアガリ。微差のトップ目からダントツトップに。2着は就活生@川村軍団さんがオーラスでしっかりとアガる。

 

100

 

 

~連盟プロの意地を見せるのはやはりあの男か!?~

 

決勝進出争いも天鳳勢がリード。ここまで上位4名が天鳳勢という、ただでさえ予選敗退が2名も出ているという連盟プロにとっては屈辱的展開。だがこの予選最終戦で光が見えた。プロ連盟の最終兵器がここにきて大活躍。

 

100

 

東1局でトータル首位のASAPINさんから満貫直撃。

四万五万四索赤五索六索四筒赤五筒六筒東東  ポン中中中  ロン六万

東3局ではメンホンツモアガリ。

一万一万一万二万三万四万四万赤五万六万九万九万発発  ツモ九万

ダントツトップでむかえたオーラスの親番。

 

100

東ポン北カンで12,000テンパイ。「天鳳位vs.連盟プロ」1シーズンルールでは「オーラス、トップ目の親のアガリは強制終了」というルールがあるため、佐々木は得点を伸ばしにいった。もっとも結果は流局であったが。
もしこれが佐々木の立場が天鳳勢だったとしたら…おそらく決勝進出ボーダーを争っているすずめクレイジーさんからの直撃3着落としを狙ったであろう。
いずれにせよこれで佐々木がトータル4番手に浮上。

 

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 ASAPIN(初代天鳳位) 24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2 独歩(三代目天鳳位) ▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3 すずめクレイジー(四代目天鳳位) 32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4 佐々木寿人 57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6
5 就活生@川村軍団(九代目天鳳位) ▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6 かにマジン(八代目天鳳位) 22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7 藤崎智 ▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8 瀬戸熊直樹 ▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9 勝又健志 ▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10 前田直哉 82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

 

プレーオフは各自半荘2戦。トータルトップのASAPINさんですら全く安全圏ではないというのが、この戦いの熾烈さを証明している。

 

【「天鳳位vs.連盟プロスケジュール」】
プレーオフ:9/22(木祝)
決勝戦  :10/23(日)

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 第4節レポート:ケネス徳田

100

 
~生き残りを賭けた残留争い~
 
いよいよこの第4節で脱落者が2名決まる。
10名中下位2名が敗退。現状だと勝又プロ、藤崎プロが敗退ライン下。もっとも8位の前田プロもほぼ藤崎プロと並んでおり、しかも残り半荘数も藤崎・勝又両プロより1回多く残っており、これを有利と見るか不利と見るか…。
いずれにせよ、この3者がいわば「手負いのトラ」で第4節に挑む。ある意味リスクがない3者に対し、逆にこれまで以上にラスのリスクがある上位陣。その隙を下位陣がうまく突くことができるなら…。
 
~忍法・復活の術!?~
 
現状7位のかにマジンさんも決して安泰とはいえない。残り2戦を残しており、1度でもラスを引くとたちまち敗退争いに加わってしまうことになる。
だが16回戦東1局、起家で4,000オール。
 
100
 
内心ホっとしたアガリであったであろう。この12,000の貯金をなんとか守って2着で終了。
そしてこの半荘は藤崎プロがトップ。
 
100
 
すずめクレイジーさんとのトップ争いをこの三暗刻直撃のアガリで制し、残留争い一歩リード。
さらに17回戦東1局、3,000・6,000スタート。
 
100
そしてオーラスもトップ目のASAPINさんから
六万七万二索三索四索赤五索六索七索二筒二筒三筒四筒五筒  リーチ  ロン八万  ドラ八筒  裏五索
満貫の直撃でトップ逆転。快心の2連勝で負債を返済する。
 
100
 
逆に16回戦で勝又プロ、17回戦で前田プロが痛恨のラスを引いてしまい。残留争いは実質ここで終了となってしまう。
 

100
100

 
~決勝を見据えたバトルもシビアに!?~
 
実質残った8名も敗退争いは免れたとはいえ、決勝進出4名の争いが残っており、ヘタにポイントを削られるわけにはいかない。
18回戦ではトータルトップのASAPINさんがトップを取ってさらにポイントを伸ばしている。
 
100
 
下家の瀬戸熊プロが4巡目に南の同巡二鳴き、そして西六筒と手出し。オリるだけなら東西があるが、ASAPINさんはここから打七万とした。
これが瀬戸熊プロのアガリ。
五万六万五索六索七索九索九索七筒七筒七筒  ポン南南南  ロン七万  ドラ五筒
1,000点で3着確定のアガリ。瀬戸熊プロにとってはかにマジンさんにトップを取らせない、ASAPINさんも瀬戸熊プロの仕掛けが安いと判断しての七万打ちである。
順位点が大きいルールでは、2者の思惑が一致すると、こうした鮮やかなコンビネーションが見られるのである。
一方、自力で決勝を睨むのが独歩さん。
 
100
 
19回戦、僅差の南2局でこの3,000・6,000のツモアガリ。微差のトップ目からダントツトップに。2着は就活生@川村軍団さんがオーラスでしっかりとアガる。
 
100
 
 
~連盟プロの意地を見せるのはやはりあの男か!?~
 
決勝進出争いも天鳳勢がリード。ここまで上位4名が天鳳勢という、ただでさえ予選敗退が2名も出ているという連盟プロにとっては屈辱的展開。だがこの予選最終戦で光が見えた。プロ連盟の最終兵器がここにきて大活躍。
 
100
 
東1局でトータル首位のASAPINさんから満貫直撃。
四万五万四索赤五索六索四筒赤五筒六筒東東  ポン中中中  ロン六万
東3局ではメンホンツモアガリ。
一万一万一万二万三万四万四万赤五万六万九万九万発発  ツモ九万
ダントツトップでむかえたオーラスの親番。
 
100
東ポン北カンで12,000テンパイ。「天鳳位vs.連盟プロ」1シーズンルールでは「オーラス、トップ目の親のアガリは強制終了」というルールがあるため、佐々木は得点を伸ばしにいった。もっとも結果は流局であったが。
もしこれが佐々木の立場が天鳳勢だったとしたら…おそらく決勝進出ボーダーを争っているすずめクレイジーさんからの直撃3着落としを狙ったであろう。
いずれにせよこれで佐々木がトータル4番手に浮上。
 
予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1 ASAPIN(初代天鳳位) 24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2 独歩(三代目天鳳位) ▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3 すずめクレイジー(四代目天鳳位) 32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4 佐々木寿人 57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6
5 就活生@川村軍団(九代目天鳳位) ▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6 かにマジン(八代目天鳳位) 22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7 藤崎智 ▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8 瀬戸熊直樹 ▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9 勝又健志 ▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10 前田直哉 82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

 
プレーオフは各自半荘2戦。トータルトップのASAPINさんですら全く安全圏ではないというのが、この戦いの熾烈さを証明している。
 
【「天鳳位vs.連盟プロスケジュール」】
プレーオフ:9/22(木祝)
決勝戦  :10/23(日)

Mr.Xの連盟Weekly!

100

 

 

【麻雀日本シリーズ2016】
萩原聖人、多井隆晴、佐々木寿人、白鳥翔
昨年度の優勝者 多井隆晴の他はファン投票と会長推薦の3名が決勝進出となった。

萩原聖人さんは「とにかく真剣勝負を楽しんでいる」とのこと。今が旬のタイトルホルダーの中で堂々の決勝戦進出は流石のひとことだ。

決勝戦は10月14日16時より配信!

 

 

【天鳳位vs.連盟プロ】

 

9/22(木)14時から「天鳳位vs.連盟プロ」のプレーオフが配信される。

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1

ASAPIN

(初代天鳳位)

24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2

独歩

(三代目天鳳位)

▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3

すずめクレイジー

(四代目天鳳位)

32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4

佐々木寿人

57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6
5

就活生@川村軍団

(九代目天鳳位)

▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6

かにマジン

(八代目天鳳位)

22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7

藤崎智

▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8

瀬戸熊直樹

▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9

勝又健志

▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10

前田直哉

82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

 

プレーオフは各自2回戦ずつの対戦となる。
最下位の順位点が非常に大きいため、上位に位置する選手もまだまだ気を抜けない状況だ。
きっと天鳳ルールならではの攻防を見ることができるだろう。

 

100

 

日本シリーズに続き、この男は決勝進出を決めることができるのだろうか!?

9/22(木)14時開始

第1試合:ASAPINvs佐々木寿人vs就活生@川村軍団vs瀬戸熊直樹

第2試合:独歩vsすずめクレイジーvsかにマジンvs藤崎智

第3試合:1位vs4位vs5位vs8位
第4試合:2位vs3位vs6位vs7位

実況:日吉辰哉
解説:勝又健志・白鳥翔

 

 

【プロクイーン】
誰が勝っても2年連続決勝進出となる組み合わせだった予選A卓を制したのは茅森早香、和久津晶。
ベスト8 B卓は9/23(金)16時より配信開始だ!

プロクイーンベスト8 B卓
西嶋ゆかりvs日向藍子(最高位戦)vs足木優(最高位戦)vs宮内こずえ
実況:日吉辰哉
解説:佐々木寿人
ルール:日本プロ麻雀連盟Bルール
システム:半荘5回戦を行い上位2名が決定戦へ進出

 

 

【古橋中級講座をつついて遊ぶ】
満を持して始まった、古橋崇志の雀力アップ中級だが、いくつか気になる点があった。

 

①人生を強調

 

100

 

ともたけ雅晴プロの手牌を使って何を打ちますか?中級講座初回の冒頭は、読者に対する問いかけから始まっている。

 

100

 

人生はそんなに甘くはない。しかし人生は夢を追いかけなければならない。

現在人生の絶頂を迎えている古橋崇志だが、浮ついた気持ちが溢れていることが読み取れる。
気を確かに、早めに現実に戻ってこなければA2リーグでの苦戦は必至であろう。

 

②デジタルディスリスペクト

 

100

 

この文章で気になる点は、まず「デジタル派の方」という表現の仕方だ。
自身が掲げる手役派の対極にデジタル派があり、3割程度しか手役を狙わないものという定義を作っている。
断定した物の言い方はしていないが「あまり好きじゃない方々」という意味にも取ることができる。
そして、極めつけに(白鳥さんどうなんでしょうか)と、白鳥を古橋の定義したデジタル派にはめ込んで、挑戦状を叩きつけている。
言葉使いは穏やかだが、決して内容は穏やかではない。
2人は「サイバーカップ」という最強戦ファイナルに繋がる対局に抜擢されており、そこでの激突も見物だ。

 

③巧妙な手口

 

100

 

「白鳥さんどうなんでしょうか」の後、森山会長と古川孝次プロのデータを乱暴にブン投げて、最後は「勝又さんお願いします」と締めている。
勝手に答えを求められた勝又プロもたまったものではないが、それより古橋はこのデータを持ち出して、一体何が言いたかったのか?ということが一番の問題である。

誰もが認める手役派、森山会長の麻雀が好きですか?それとも打点が低い分アガリ回数が多い古川孝次のような麻雀が好きですか?

これは、あなた古橋派ですか、それとも白鳥派ですか?と聞いているも同じ。
実際白鳥が古橋の定義するデジタル派の雀風とは限らないのだが、なんとかそれに仕立てあげる。その後、自身が対局で叩いて白鳥を潰す。
非常に強いメッセージが込められているのである。
この中級講座は、古橋から白鳥への挑戦状と言っても過言ではない。

 

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プロ雀士コラム/Mr.Xの連盟Weekly!

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【麻雀日本シリーズ2016】
萩原聖人、多井隆晴、佐々木寿人、白鳥翔
昨年度の優勝者 多井隆晴の他はファン投票と会長推薦の3名が決勝進出となった。
萩原聖人さんは「とにかく真剣勝負を楽しんでいる」とのこと。今が旬のタイトルホルダーの中で堂々の決勝戦進出は流石のひとことだ。
決勝戦は10月14日16時より配信!
 
 
【天鳳位vs.連盟プロ】
 
9/22(木)14時から「天鳳位vs.連盟プロ」のプレーオフが配信される。
予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 8回戦 合計
1
ASAPIN
(初代天鳳位)
24.1 91.6 24.2 ▲ 3.3 21.1 ▲ 0.7 54.3 ▲ 82.1 129.2
2
独歩
(三代目天鳳位)
▲ 77.2 24.1 77.9 ▲ 8.8 25.6 74.4 ▲ 77.0 61.3 100.3
3
すずめクレイジー
(四代目天鳳位)
32.5 ▲ 87.1 55.2 64.6 ▲ 6.2 22.1 ▲ 3.9 15.8 93.0
4
佐々木寿人
57.3 ▲ 102.3 17.8 19.9 38.3 ▲ 4.8 ▲ 4.7 71.1 92.6
5
就活生@川村軍団
(九代目天鳳位)
▲ 9.1 2.4 67.5 35.6 ▲ 1.8 ▲ 78.8 22.0 20.2 58.0
6
かにマジン
(八代目天鳳位)
22.9 25.2 ▲ 3.4 ▲ 8.3 ▲ 110.2 69.8 18.5 21.3 35.8
7
藤崎智
▲ 3.0 65.8 ▲ 78.8 25.8 ▲ 96.8 ▲ 19.7 59.6 66.7 19.6
8
瀬戸熊直樹
▲ 106.3 ▲ 2.8 75.8 ▲ 82.1 53.2 59.4 21.2 ▲ 1.7 16.7
9
勝又健志
▲ 81.9 ▲ 91.6 70.0 ▲ 73.5 ▲ 4.2 58.1 ▲ 74.2 ▲ 73.9 ▲ 271.2
10
前田直哉
82.9 ▲ 1.6 ▲ 91.2 ▲ 92.3 ▲ 2.2 ▲ 88.0 ▲ 76.8 ▲ 4.8 ▲ 274.0

 
プレーオフは各自2回戦ずつの対戦となる。
最下位の順位点が非常に大きいため、上位に位置する選手もまだまだ気を抜けない状況だ。
きっと天鳳ルールならではの攻防を見ることができるだろう。
 

100

 
日本シリーズに続き、この男は決勝進出を決めることができるのだろうか!?
9/22(木)14時開始
第1試合:ASAPINvs佐々木寿人vs就活生@川村軍団vs瀬戸熊直樹
第2試合:独歩vsすずめクレイジーvsかにマジンvs藤崎智
第3試合:1位vs4位vs5位vs8位
第4試合:2位vs3位vs6位vs7位
実況:日吉辰哉
解説:勝又健志・白鳥翔
 
 
【プロクイーン】
誰が勝っても2年連続決勝進出となる組み合わせだった予選A卓を制したのは茅森早香、和久津晶。
ベスト8 B卓は9/23(金)16時より配信開始だ!
プロクイーンベスト8 B卓
西嶋ゆかりvs日向藍子(最高位戦)vs足木優(最高位戦)vs宮内こずえ
実況:日吉辰哉
解説:佐々木寿人
ルール:日本プロ麻雀連盟Bルール
システム:半荘5回戦を行い上位2名が決定戦へ進出
 
 
【古橋中級講座をつついて遊ぶ】
満を持して始まった、古橋崇志の雀力アップ中級だが、いくつか気になる点があった。
 
①人生を強調
 

100

 
ともたけ雅晴プロの手牌を使って何を打ちますか?中級講座初回の冒頭は、読者に対する問いかけから始まっている。
 

100

 
人生はそんなに甘くはない。しかし人生は夢を追いかけなければならない。
現在人生の絶頂を迎えている古橋崇志だが、浮ついた気持ちが溢れていることが読み取れる。
気を確かに、早めに現実に戻ってこなければA2リーグでの苦戦は必至であろう。
 
②デジタルディスリスペクト
 

100

 
この文章で気になる点は、まず「デジタル派の方」という表現の仕方だ。
自身が掲げる手役派の対極にデジタル派があり、3割程度しか手役を狙わないものという定義を作っている。
断定した物の言い方はしていないが「あまり好きじゃない方々」という意味にも取ることができる。
そして、極めつけに(白鳥さんどうなんでしょうか)と、白鳥を古橋の定義したデジタル派にはめ込んで、挑戦状を叩きつけている。
言葉使いは穏やかだが、決して内容は穏やかではない。
2人は「サイバーカップ」という最強戦ファイナルに繋がる対局に抜擢されており、そこでの激突も見物だ。
 
③巧妙な手口
 

100

 
「白鳥さんどうなんでしょうか」の後、森山会長と古川孝次プロのデータを乱暴にブン投げて、最後は「勝又さんお願いします」と締めている。
勝手に答えを求められた勝又プロもたまったものではないが、それより古橋はこのデータを持ち出して、一体何が言いたかったのか?ということが一番の問題である。
誰もが認める手役派、森山会長の麻雀が好きですか?それとも打点が低い分アガリ回数が多い古川孝次のような麻雀が好きですか?
これは、あなた古橋派ですか、それとも白鳥派ですか?と聞いているも同じ。
実際白鳥が古橋の定義するデジタル派の雀風とは限らないのだが、なんとかそれに仕立てあげる。その後、自身が対局で叩いて白鳥を潰す。
非常に強いメッセージが込められているのである。
この中級講座は、古橋から白鳥への挑戦状と言っても過言ではない。
 

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