十段戦 決勝観戦記/第34期十段戦決勝 二日目観戦記 柴田 吉和

 
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4回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 青山:+12.7P 上田:+6.1P 瀬戸熊:▲18.3P 仁平:▲44.4P
5回戦(起家から、瀬戸熊・青山・上田・藤崎)抜け番:仁平
東2局1本場 ドラ:一筒 上田手牌
九万九万七索八索九索七筒八筒八筒九筒九筒東東東  リーチ
瀬戸熊にドラ一筒ポン入るも、役有りリーチを打って闘う。結果は流局。
東3局2本場 ドラ:一索 親番上田手牌
四万五万六万一索三索四索四索四索七索八索九索三筒三筒
6巡目リーチを打つも、横移動決着。
東4局 ドラ:中
 
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10巡目ツモ九筒で待ち選択。これまで観てきた上田のスタイルだったら強気の中単騎リーチかと思ったが、打中で役有りのヤミテン選択だった。
親がトータルトップの藤崎だから親落としがテーマという事だろう。
だがドラ中が藤崎に鳴かれてしまう。
 
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13巡目ツモ六筒で選択。皆さんは何を選択されるだろう?
藤崎から二万トイツ落としの後、4巡目五万なのに六万五万とターツ落としの手出しが入りテンパイ濃厚か。待ち・テンパイ維持の打牌ピンズは場に激高。
自身2局連続リーチ空振り。トータル首位を走る藤崎とは約38P差、まだ中盤5回戦とはいえ藤崎に満貫放銃は最悪だなぁ…。色んな思考が上田の頭の中を駆け巡った事だろう。
そんな上田が出した答えは打四筒三筒六筒九筒リーチでの全面戦争を意味するリーチ宣言。
結果は流局だったが『自身のスタイルを貫き通す!』観ている側に強烈なインパクトを与えた、上田からの無言の主張であった。
 
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上田「アガリ易さで四筒七筒を選択した以上、三筒六筒九筒待ちにして九筒も取りこぼしたくなく、藤崎さんにぶつけるつもりでリーチしました。」
南1局 ドラ:八索
今半荘、ここまで青山が細かいアガリを積み重ね38,700点持ちのリード。今局は親の瀬戸熊にドラが暗刻のチャンス手1シャンテンが入ったが。
七索八索九索四筒五筒六筒六筒七筒東東南南南  リーチ  ツモ五筒
ここまで25,100点とおとなしかった藤崎が2,000・4,000と狼煙をあげる。
南2局 ドラ:三索
二万二万二万五万六万七万四筒五筒七筒八筒九筒白白  リーチ  ロン三筒
それでも上田はめげずに、安手でもリーチを打ち続け攻めの姿勢を崩さない。
南3局 親:上田
五万六万七万八万九万三索四索五索八索八索  ポン南南南  ロン七万
2シャンテンの苦しい形からドラ五筒を打ってまで親権にこだわった。瀬戸熊から1,500で親を繋ぐ。
南2局1本場
 
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攻め続けた上田に漸く結果が出た。それも藤崎から念願の出アガリ。
南4局 親:藤崎
(瀬戸熊:19,300・青山:40,500・上田:36,100・藤崎:24,100)
今半荘、追いかける青山・上田が浮き、藤崎・瀬戸熊が沈んでいる為、上位3名のトータルポントはぐっと近づいていた。
<現状トータルポイント>
藤崎:+34.0P 青山:+31.2P 上田:+16.2P 瀬戸熊:▲37.0P 仁平:▲44.4P
今半荘終了後、ポイント上位者より抜け番選択がある為、1つでも上の着順で終えたい所だ。
 
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瀬戸熊がダブ南を1鳴きし、藤崎へのプレッシャー・藤崎より上の着順での終局を目指し、多少強引な手組手牌進行をしたが、藤崎は真っ直ぐ打ち抜いた。
この原点復帰のアガリは、見た目以上に抜け番仁平を含む対局者の心にグサリと突き刺さるダメージがあった事だろう。
しかし、鉄の心臓を持つ上田だけはビクともしなかった。
 
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高めドラをツモり、2,200・4,200で藤崎の原点までも割った。
自分を信じ攻め続けた上田会心の半荘だった。
5回戦成績
上田:+22.2P 青山:+10.8P 藤崎:▲4.9P 瀬戸熊:▲28.1P
5回戦終了時成績
藤崎:+39.0P 上田:+28.3P 青山:+23.5P 仁平:▲44.4P 瀬戸熊:▲46.4P
抜け番抽選
トータル1位:藤崎
抜け番選択:8回戦
今年も首位で抜け番抽選ですが?
藤崎「去年と同じ様に、今日の初戦に感触があったら4回打つつもりだったけど、1回打って良くなかったので、弱気の8回戦抜けです。」
トータル2位:上田
抜け番選択:10回戦
選択理由
「最初の半荘に連対したら気分が良くなるから、今日4回打とうと決めてました。あと3日目の初戦を打ちたいのもあります。」
10回戦目は敗退者が決定する半荘ですが?
「特に気にならないです。」
トータル3位:青山
抜け番選択:7回戦
選択理由
「3日目に4半荘打ちたかったからです。」
トータル4位:仁平
抜け番選択:9回戦
選択理由
「現状のポイント的に、3回打って今日中に少しでもポイントを稼いでおきたかった。」
トータル5位:瀬戸熊
抜け番選択:6回戦
6回戦という抜け番はいかがですか?
「最終日4半荘になったから80P差位にすればと思います。」
 
6回戦(起家から、青山・上田・仁平・藤崎)抜け番:瀬戸熊
拮抗する上位3名と下位2名のポイント差が約70P開いて迎えた第6戦。
東3局1本場、ここまで藤崎以外の3者が、自身それぞれの親番でアガリ・テンパイ料など藤崎を20,200点と上手く封じ込めていると思った矢先。
 
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青山7巡目テンパイ、上田8巡目テンパイと早い決着を見ると思ったが、藤崎が追いつき追い越しての高打点。
仁平も普段のリーグ戦ならば止まりそうな六索だったが、自身のトータルポイント状況が打たせた牌にも映った。
そして事件はやってきた。
東4局 親:藤崎 ドラ:六筒
一索二索二索三索三索五索六索七索八索九索白白発
仁平早々2巡目跳満1シャンテンの大チャンス手で注目が集まったが、待望のツモ四索でリーチ宣言は11巡目だった。
しかし、大物手のアガリ宣言は仁平ではなく藤崎だった。
 
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対局場に重苦しい空気が張り詰めている中「16,000オール」全員の心を一瞬でへし折った。
仁平「リーチ後にただならぬ藤崎さんの気迫を感じたのでこれはヤバイという思いがありましたが逆に言えばチャンスでもあると感じていました。16,000オールと言われた時はふっと気持ちが切れてしまったのを感じました。」
上田「放心状態でした。」
青山「四暗刻の局はクラっときてよく覚えていません。」
 
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四暗刻直後のトータルポイント
 
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東4局1本場 ドラ:九索
藤崎が本日一番印象に残っていると話してくれた局。四暗刻をアガって連荘の親番、今日で決めてしまおうと意気込んだと言う。
五万六万七万七万七万七万三索三索三筒四筒五筒東東  リーチ
興奮して観ている側は、当然とまで思えた藤崎の先制リーチ。これもあっさりアガって、いったいこの半荘どこまで点数を叩くんだ。本当に決まってしまうぞ。
藤崎の圧勝ムード漂う中、この局の結末は藤崎本人も・大多数の視聴者も・私も想定外の意外な結果となった。
 
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仁平のアガリ。そしてまさかの藤崎が高めでの放銃。
四暗刻をアガった直後の藤崎の親リーチ。通常のメンタルでは中々前に出れない場面だが、この局、影の功労者は上田だった。
 
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ソーズで現物が足りているこの場面でも、上田はベタオリせず闘う姿勢の北を選択した。
この北を仁平が仕掛け、ピンズのホンイツ高打点模様に映るが、次巡ツモ二筒テンパイ。自分の打点・仁平の高打点・藤崎の状態など二の次で迷う事なくリーチ宣言。
二索三索七索八索九索二筒二筒二筒三筒四筒五筒東東  リーチ
もちろん結果を出した仁平の素晴らしいアガリだが、優勝を決定付けかねないこの状況でも、ファイティングポーズを取り続けた上田が生み出した値千金の親落としだった。
藤崎「ダブ東が鳴けるメンバーだと思い、東を鳴く前提の手組をしてしまいました。A1であれば鳴けない前提で3巡目の打七索は選択肢にありません。
七索でなければアガれていたと思うので、折角貰った大チャンスを台無しにしてしまいました。」
前局を大失敗と語る藤崎に又もチャンスが訪れる。
 
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藤崎ドラドラでツモ八万の場面。下家の親青山が2フーローを入れ、ドラ切りでテンパイ模様。場全体にマンズが高い。
二万が3枚見えで打牌を難しくしている。藤崎の選択は打四万!解説の前原プロ・白鳥プロも絶句だった。
 
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結果は4枚目の二万をツモりテンパイ、あっさり仁平の四筒を捕まえ7,700の出アガリ。打四万の時点で八万を選択していたら青山のロンアガリ、選択をきっちり成功させ結果を出した。
藤崎「二万がポンされていたのと九筒が4枚切れていたので、マンズ2メンツと雀頭、ピンズ2メンツに決めただけです。」
南2局3本場 親:上田 ドラ:発
今半荘、上田は四暗刻をツモられるなど13,900点まで点数を減らす場面もあったが、この親番で前5回戦目を思い出させる様に粘りを見せ盛り返す。
四万四万四万四索四索六索六索六索四筒六筒中中中  ツモ五筒
7巡目あっさり4,000オール。浮きまで行ってしまった。やはりこの男の底力計り知れない。
6回戦成績
藤崎:+49.7P 上田:+5.6P 青山:▲13.1P 仁平:▲42.2P
6回戦終了時成績
藤崎:+88.7P 上田:+33.9P 青山:+10.4P 瀬戸熊:▲46.4P 仁平:▲86.6P
 
7回戦(起家から、藤崎・瀬戸熊・仁平・上田)抜け番:青山
全12回戦、折り返しの7回戦。
現在首位を走る藤崎からの点差
上田 :54.8P
青山 :78.3 P
瀬戸熊:135.1 P
仁平 :175.3 P
※10回戦終了時に最下位者が敗退。
瀬戸熊・仁平はだいぶ離され苦しくなってきた。首位藤崎だけを交わせば良いのではなく、上位3人を交わさなくてはならないのが頭取りの難しい所だ。
6回戦終了後のスコアをご覧になって、どう感じ今後どう闘おうと思いましたか?
上田「四暗刻が出た時は、80P位差が付いてたと思うので、よく耐えたと思っていました。差が50Pなんで、まだまだ焦ることは無いと思っていました。」
青山「8回戦目にまた少し加点が出来れば全然可能性あるなと思いました。」
仁平「この半荘が自分にとって精一杯打てる最後の半荘になるかもしれないと感じていました。」
連盟ホームページに掲載された、連盟プロによる優勝予想で前原プロが面白い事を書かれていた。
『仁平に関しては、理ではなく身体で打てれば可能性はあると考えるが、本人の培ってきた麻雀を崩すわけにも行かないだろう。』※一部抜粋
私が想像する仁平の雀風イメージは、守備意識が強く放銃率の低い守備のスペシャリストだが、自分からこじ開けるアガリは少ない。
多少強引でもアガリに向かう姿勢が、決定戦の頭取り麻雀の勝率を上げると私は考える。
そう言う意味で決定戦開始前、私も仁平は若干不利かと予想していたが、今決定戦は普段リーグ戦では見せない強引な選択を時折見せる。
 
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今決定戦の仁平は、単発のアガリが目立ったが、今半荘ようやくアガリが繋がり始める。
東2局 ドラ:四索
四万五万六万九万九万七索八索九索一筒一筒東東東  リーチ  ロン一筒
上田から3,200。
東3局 親:仁平
リーチを打つが1人テンパイで流局。
東3局1本場 ドラ:八筒
七万八万九万三索四索五索六索七索二筒二筒五筒六筒七筒  リーチ  ツモ五索
1,300は1,400オール。
東4局2本場 ドラ:三筒
七万九万一筒二筒三筒五筒五筒  チー七筒 左向き八筒 上向き九筒 上向き  ポン白白白  ツモ八万
瀬戸熊よりリーチが入るが、1,000は1,200オール。
東4局3本場 ドラ:六万
 
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瀬戸熊跳満をテンパイしている所にツモ五索
打点に執着せず打六索とした。ドラ3枚見えで親仁平の打点・自身現状のトータルポイント、精神状態など打点に拘ってもおかしくなかったが、欲に駆られず誠実に麻雀と向き合っている事が伝わってくる瀬戸熊の一打だった。尚、打五索のツモ切りの選択は上田に放銃でもあった。又、仁平は1メンツもない所からチーを入れ、強引に形テンの全員テンパイ流局に持ち込んだ。
仁平の親が繋がる。
東4局4本場 ドラ:五索
一万二万三万六万七万八万六索七索七索七索三筒三筒三筒  リーチ  ツモ八索
1,000は1,400オール。
東4局5本場
仁平リーチを打つも、上田との2人テンパイで流局。
東4局6本場 ドラ:六筒
四万四万五万六万七万六索七索  ポン西西西  加カン中中中中  ロン五索
1巡目に打たれた1枚目の中から仕掛け始め、藤崎から2,000は3,800。
東4局7本場
 
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繋ぎに繋いで待ち望んだ念願の高打点が決まる。
連荘中の心境はいかがでしたか?
仁平「絶対親を離さないつもりでやってました。ポイント的に自分に来にくいだろうからそれを利用しました。」
東4局8本場
(藤崎:18,700・瀬戸熊:7,900・仁平:68,100・:上田25,300)
仁平にとって上位2名を沈め自身が浮いているとはいえ、まだまだ連荘を積み重ねたい所。
仁平の連荘に焦れたか、瀬戸熊が遠い安手でサバキに出るが、その鳴きによってここまでおとなしかった藤崎のツモがのびをみせる。
 
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抜け番青山からも対局場に悲鳴が聞こえてきそうな3,000・6,000。
南2局 ドラ:六索
負けじと仁平が高打点を決める。
二万三万三索四索五索六索六索三筒四筒四筒五筒五筒六筒  リーチ  ロン四万
瀬戸熊から8,000。
華麗な仁平の半荘で終局と思われたが、また上田が粘って意地を見せる。
南4局 親:上田
(藤崎:31,600・瀬戸熊:-3,200・仁平:67,700・:上田21,900)
終局に向け仕掛ける仁平、瀬戸熊の先行リーチ、それでも上田は攻めた。
 
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役有ドラ無しでもリーチを宣言し、手詰った藤崎から見事仕留める事に成功した。観ている側には執念でアガリを物にした感が伝わってきた。
このアガリで藤崎を沈め、上田自身も着順アップに成功する。
南4局1本場、藤崎が上田より着順アップ・終局を目指し、珍しく1,300のリーチのみを打ったが、親上田が粘ってテンパイを入れ連荘。
南4局2本場 ドラ:九万
 
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2,600は2,800オール。
オーラスを迎えた時点で上田は、藤崎に約10,000点差を付けられて迎えたが、これで逆に15,000点差を付ける大きなアガリだ。
南4局3本場、上田の親リーチで加点を求めたが、藤崎が意地をみせ1,000・2,000のツモアガリで終局。
仁平が今決定戦の鬱憤を晴らすかの様に大得点で初トップを飾った。
藤崎は8回戦目が抜け番の為、今半荘で本日は終了となった。
藤崎「去年と同じ様に今日で決めるつもりで入ったけど、5回戦途中から強く闘うのは無理と感じ今日では決まらないと思った。
四暗刻がアガれたけど、調子はどっちかというと悪かったです。内容的にはギリギリ合格点。上田君が本当に強かったです。」
7回戦成績
仁平:+42.6P 上田:+9.8P 藤崎:▲4.1P 瀬戸熊:▲48.3P
7回戦終了時成績
藤崎:+84.6P 上田:+43.7P 青山:+10.4P 仁平:▲44.0P 瀬戸熊:▲94.7P
 
8回戦(起家から、仁平・瀬戸熊・上田・青山)抜け番:藤崎
今半荘は藤崎が抜け番。2番手で追う上田は抜け番が10戦回戦の為、直接対決はあと3半荘と考えると、この半荘は最低でも浮きで差を詰めておきたい所だ。
しかし、本日これまで上田の長所の強気の姿勢が功を奏し良い結果を出していたが、今半荘は強気すぎるが故の弱点が自身を苦しめる。
その上田の不安定な守備力を捕らえたのが瀬戸熊だった。
 
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東1局1本場
 
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入りは上田ペースになるかと思われた。わずか6巡、上田のメンホンが炸裂。
しかし東場は上田が二の矢を放てず、全員均衡状態。
南場に突入した途端に場が動き出した。
南1局 親:仁平 ドラ:東
(仁平:32,600・瀬戸熊:27,500・上田:33,800・青山:26,100)
仁平
七万九万二筒三筒四筒九筒九筒発発発  ポン一万 上向き一万 上向き一万 上向き  ロン八万
手の詰まった上田が2,000放銃。
南1局1本場
 
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上田リーチと行くが瀬戸熊に7,700は8,000放銃。
南2局 親:瀬戸熊 ドラ:西
二万二万五万六万七万三索四索五索七索七索七索七筒八筒  リーチ  ロン九筒
瀬戸熊4巡目リーチ。上田が2,000放銃。
南2局1本場 ドラ:九索
上田
四索五索六索六索七索八索二筒三筒四筒六筒七筒中中  リーチ
7巡目。自身放銃が続いており、後がない親の瀬戸熊が絶対来るとわかっていても、自分を信じノータイムで1,300リーチを打った。
二万三万四万五万五万五万一索三索五筒五筒九筒九筒九筒  リーチ  ロン二索
しかし瀬戸熊が追いつき上田から2,400は2,700。
上田4局連続放銃!
仕方のない放銃もあるが、これが打撃系の表と裏の部分。だが裏が存在するからこそ、表が出た時の破壊力は桁外れで相手に脅威なのだ。
現状上田の点棒流出が止まらない場面を見せられて、不謹慎ではあるが「逆に上田優勝あるぞ!」と微笑んでしまった。
南2局2本場
 
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瀬戸熊、久々の手応えあるツモアガリ。待ち選択もバッチリ成功させた。
瀬戸熊が道中の選択が違えば二万五万八万待ちになり、上田のドラ二万でまたもや5局連続放銃もあったかもしれない。
今半荘は、瀬戸熊が意地を見せ、プラスポイントの青山・上田を沈める事に成功。
一方で抜け番藤崎は最高の結果とほくそ笑んだ事だろう。
8回戦成績
瀬戸熊:+26.3P 仁平:+10.1P 青山:▲8.5P 上田:▲27.9P
8回戦終了時成績
藤崎:+84.6P 上田:+15.8P 青山:+1.9P 仁平:▲33.9P 瀬戸熊:▲68.4P
上田「藤崎さんとあと直接対決が3回しかないので、前のめりで頑張ります。」
青山「まだ辛うじてプラスですし、まだ何とかなるかなって思ってます。藤崎さんを沈め自分が浮く。作戦はシンプルで実際にやるのはすごく難しいのですが精一杯頑張ります。」
仁平「正直、この差は自分1人ではどうにもなりません。次の抜け番で少なくても藤崎さんが沈んでくれれば3回直対があるので、100P差だったら何度もまくった事があるので何とかなるぞという気持ちにはなると思います。ただ全く隙のない藤崎さんを動揺させるようなアガリをしなくてはならないのも確か。とにかく最後まで諦めないで優勝だけをみて頑張りたいと思います。」
瀬戸熊「まあ、苦しいですが、目指すは優勝だけなので、最後の親落ちるまでは、諦めず努力します。」

女流闘牌伝aki -アキ-DVD発売記念イベント

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2017年8月23日(水)『女流闘牌伝 aki-アキ-』のDVDが発売しました。

それにともない、DVD発売記念イベントが行われ、現場に取材に行って参りました。

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場所は、渋谷のHMV&BOOKSTOKYO。

会場は満席です。

岡本夏美さんの登場で会場は拍手とフラッシュで溢れます。
今回『女流闘牌伝 aki-アキ-』がDVD発売されることに関してのお話を伺いました。

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撮影はとても楽しかった、と語ってくれました。
撮影中も時間を見つけては、麻雀をやって過ごされたそうです。
麻雀のルールはだいたい把握しておられるそうです。

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ここでサプライズゲストの登場です。
『女流闘牌伝 aki-アキ-』の麻雀指導の担当をして頂いた、バビィこと馬場裕一プロです。

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馬場プロは岡本夏美さんのことを「とても運動神経が良い」と語りました。
二階堂亜樹プロも先日の舞台挨拶で「手先がとても器用」と言っていましたので、間違いないようです。

馬場プロが「是非麻雀プロになって頂きたい」と話すと、満更でもない様子だったので、もしかしたら今後麻雀プロになる可能性もなくはないのかもしれません!

先月19歳になり、大人な一面も垣間見える岡本夏美さん、抜群のトーク力で場を沸かしてくれます。

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今後の岡本夏美さんの活躍にご期待下さい!
『女流闘牌伝 aki-アキ-』の第ニ段を楽しみにしております!

女流闘牌伝 aki-アキ-DVD購入ページはこちら
女流闘牌伝 aki -アキ- [DVD]

タイトル : 女流闘牌伝 aki -アキ-
公開表記 : 2017年 6月3日(土) シネマート新宿ほか公開
コピーライト : c2017花崎圭司・大崎充/竹書房/「aki」製作委員会
公式HP

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特集企画/女流闘牌伝aki -アキ-DVD発売記念イベント

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2017年8月23日(水)『女流闘牌伝 aki-アキ-』のDVDが発売しました。
それにともない、DVD発売記念イベントが行われ、現場に取材に行って参りました。
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場所は、渋谷のHMV&BOOKSTOKYO。
会場は満席です。
岡本夏美さんの登場で会場は拍手とフラッシュで溢れます。
今回『女流闘牌伝 aki-アキ-』がDVD発売されることに関してのお話を伺いました。
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撮影はとても楽しかった、と語ってくれました。
撮影中も時間を見つけては、麻雀をやって過ごされたそうです。
麻雀のルールはだいたい把握しておられるそうです。
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ここでサプライズゲストの登場です。
『女流闘牌伝 aki-アキ-』の麻雀指導の担当をして頂いた、バビィこと馬場裕一プロです。
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馬場プロは岡本夏美さんのことを「とても運動神経が良い」と語りました。
二階堂亜樹プロも先日の舞台挨拶で「手先がとても器用」と言っていましたので、間違いないようです。
馬場プロが「是非麻雀プロになって頂きたい」と話すと、満更でもない様子だったので、もしかしたら今後麻雀プロになる可能性もなくはないのかもしれません!
先月19歳になり、大人な一面も垣間見える岡本夏美さん、抜群のトーク力で場を沸かしてくれます。
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今後の岡本夏美さんの活躍にご期待下さい!
『女流闘牌伝 aki-アキ-』の第ニ段を楽しみにしております!
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女流闘牌伝 aki -アキ- [DVD]

タイトル : 女流闘牌伝 aki -アキ-
公開表記 : 2017年 6月3日(土) シネマート新宿ほか公開
コピーライト : c2017花崎圭司・大崎充/竹書房/「aki」製作委員会
公式HP
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第29回静岡リーグ(プロアマ混合) 最終節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 岡本 和也 プロ 11.9 ▲ 46.8 1.0 83.1 132.3 181.5
2 川崎 義之 プロ 43.9 66.5 67.6 56.1 ▲ 73.2 160.9
3 鷲見 隼人 プロ 38.4 92.8 6.7 ▲ 36.8 59.3 160.4
4 鈴木 秀幸 プロ ▲ 4.8 82.0 73.1 23.3 ▲ 21.2 152.4
5 青嶋 宏樹 一般 ▲ 24.1 28.6 41.6 94.5 ▲ 10.6 130.0
6 杉村 泰治 プロ 10.0 50.4 ▲ 1.3 ▲ 0.2 64.7 123.6
7 都築 友和 プロ 47.8 25.6 ▲ 25.2 ▲ 10.0 78.9 117.1
8 松永 誠 一般 ▲ 10.1 14.4 8.2 47.6 53.1 113.2
9 鈴木 郁孝 プロ 125.3 ▲ 52.8 10.4 12.1 5.1 100.1
10 竹内 仁 一般 44.8 52.9 ▲ 33.0 45.2 ▲ 13.9 96.0
11 京平 遥 プロ 26.4 ▲ 54.6 62.2 47.6 13.1 94.7
12 平井 良岳 一般 15.7 24.2 17.6 13.1 23.0 93.6
13 田中 良典 一般 22.9 40.6 1.6 ▲ 2.9 25.3 87.5
14 櫻井竜一郎 一般 19.6 ▲ 66.0 32.1 38.3 54.1 78.1
15 中野 一男 一般 10.4 30.0 16.3 16.5 ▲ 9.1 64.1
16 鈴木 雅人 一般 15.6 31.1 41.0 9.6 ▲ 43.3 54.0
17 深見 翔 一般 ▲ 36.4 46.0 62.4 ▲ 42.7 15.9 45.2
18 山本 拓哉 プロ 70.9 ▲ 23.8 14.4 9.6 ▲ 32.3 38.8
19 原 佑典 プロ ▲ 8.0 ▲ 9.1 ▲ 35.3 33.7 51.4 32.7
20 本田 真之 一般 ▲ 64.6 49.0 4.7 43.2 ▲ 4.0 28.3
21 白井 健夫 一般 20.8 8.6 2.7 ▲ 13.1 ▲ 2.0 17.0
22 高橋 正多 一般 ▲ 24.3 ▲ 43.9 98.7 ▲ 36.3 22.1 16.3
23 舟橋 晃 一般 ▲ 24.9 36.0 ▲ 36.2 39.4 1.4 15.7
24 平田 拓也 一般 ▲ 21.3 33.2 29.0 8.6 ▲ 43.4 6.1
25 堀 孔明 一般 ▲ 2.5 25.2 5.7 ▲ 18.0 ▲ 13.9 ▲ 3.5
26 島﨑 涼 プロ ▲ 16.6 25.9 ▲ 32.6 ▲ 9.3 25.0 ▲ 7.6
27 足立 純哉 プロ 21.2 ▲ 45.5 37.2 ▲ 14.2 ▲ 11.5 ▲ 12.8
28 大橋 義一 一般 ▲ 14.6 73.7 ▲ 16.2 61.1 ▲ 118.4 ▲ 14.4
29 山内 紀博 一般 45.4 ▲ 3.2 ▲ 35.7 ▲ 23.5 ▲ 14.7 ▲ 31.7
30 鈴木 博直 一般 9.0 47.1 ▲ 57.5 ▲ 7.9 ▲ 32.3 ▲ 41.6
31 坂本 彰光 一般 28.8 9.2 ▲ 77.9 28.0 ▲ 30.0 ▲ 41.9
32 宮地 孝尚 一般 ▲ 50.3 ▲ 8.9 ▲ 56.8 97.2 ▲ 31.7 ▲ 50.5
33 中 寿文 プロ 3.2 ▲ 27.6 19.4 ▲ 53.9 7.4 ▲ 51.5
34 土屋 幸弘 プロ 7.5 ▲ 62.2 38.5 ▲ 4.8 ▲ 31.2 ▲ 52.2
35 平野 敬悟 プロ ▲ 21.0 ▲ 6.3 ▲ 28.6 17.7 ▲ 24.1 ▲ 62.3
36 大口 伸也 一般 ▲ 87.0 6.5 ▲ 30.5 ▲ 60.5 97.1 ▲ 74.4
37 伊藤裕美子 一般 ▲ 29.1 ▲ 20.9 ▲ 26.3 ▲ 5.4 1.8 ▲ 79.9
38 村瀬 光佳 一般 ▲ 44.4 41.0 4.9 ▲ 81.8 ▲ 2.0 ▲ 82.3
39 太田 昌樹 プロ 1.3 ▲ 36.2 ▲ 45.4 ▲ 54.8 47.3 ▲ 87.8
40 源馬 健太 一般 ▲ 10.9 ▲ 9.9 ▲ 66.0 0.0 ▲ 8.5 ▲ 95.3
41 伊藤 真 一般 15.5 ▲ 12.3 ▲ 28.2 2.3 ▲ 76.4 ▲ 99.1
42 春田 篤志 一般 ▲ 11.5 ▲ 52.7 39.7 ▲ 35.5 ▲ 58.2 ▲ 118.2
43 渡辺 洋巳 プロ ▲ 7.2 ▲ 22.6 ▲ 18.0 ▲ 47.6 ▲ 26.2 ▲ 121.6
44 福井 弘人 一般 ▲ 15.9 37.9 ▲ 44.9 ▲ 31.0 ▲ 72.4 ▲ 126.3
45 平岡 理恵 プロ ▲ 44.0 10.3 ▲ 46.4 ▲ 49.7 1.3 ▲ 128.5
46 望月 雅継 プロ ▲ 5.9 ▲ 49.6 6.7 ▲ 99.0 ▲ 19.9 ▲ 167.7
47 川村 祥真 一般 ▲ 97.4 ▲ 61.6 ▲ 4.3 ▲ 23.6 ▲ 26.5 ▲ 213.4

静岡プロリーグ 成績表/第29回静岡リーグ(プロアマ混合) 最終節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 岡本 和也 プロ 11.9 ▲ 46.8 1.0 83.1 132.3 181.5
2 川崎 義之 プロ 43.9 66.5 67.6 56.1 ▲ 73.2 160.9
3 鷲見 隼人 プロ 38.4 92.8 6.7 ▲ 36.8 59.3 160.4
4 鈴木 秀幸 プロ ▲ 4.8 82.0 73.1 23.3 ▲ 21.2 152.4
5 青嶋 宏樹 一般 ▲ 24.1 28.6 41.6 94.5 ▲ 10.6 130.0
6 杉村 泰治 プロ 10.0 50.4 ▲ 1.3 ▲ 0.2 64.7 123.6
7 都築 友和 プロ 47.8 25.6 ▲ 25.2 ▲ 10.0 78.9 117.1
8 松永 誠 一般 ▲ 10.1 14.4 8.2 47.6 53.1 113.2
9 鈴木 郁孝 プロ 125.3 ▲ 52.8 10.4 12.1 5.1 100.1
10 竹内 仁 一般 44.8 52.9 ▲ 33.0 45.2 ▲ 13.9 96.0
11 京平 遥 プロ 26.4 ▲ 54.6 62.2 47.6 13.1 94.7
12 平井 良岳 一般 15.7 24.2 17.6 13.1 23.0 93.6
13 田中 良典 一般 22.9 40.6 1.6 ▲ 2.9 25.3 87.5
14 櫻井竜一郎 一般 19.6 ▲ 66.0 32.1 38.3 54.1 78.1
15 中野 一男 一般 10.4 30.0 16.3 16.5 ▲ 9.1 64.1
16 鈴木 雅人 一般 15.6 31.1 41.0 9.6 ▲ 43.3 54.0
17 深見 翔 一般 ▲ 36.4 46.0 62.4 ▲ 42.7 15.9 45.2
18 山本 拓哉 プロ 70.9 ▲ 23.8 14.4 9.6 ▲ 32.3 38.8
19 原 佑典 プロ ▲ 8.0 ▲ 9.1 ▲ 35.3 33.7 51.4 32.7
20 本田 真之 一般 ▲ 64.6 49.0 4.7 43.2 ▲ 4.0 28.3
21 白井 健夫 一般 20.8 8.6 2.7 ▲ 13.1 ▲ 2.0 17.0
22 高橋 正多 一般 ▲ 24.3 ▲ 43.9 98.7 ▲ 36.3 22.1 16.3
23 舟橋 晃 一般 ▲ 24.9 36.0 ▲ 36.2 39.4 1.4 15.7
24 平田 拓也 一般 ▲ 21.3 33.2 29.0 8.6 ▲ 43.4 6.1
25 堀 孔明 一般 ▲ 2.5 25.2 5.7 ▲ 18.0 ▲ 13.9 ▲ 3.5
26 島﨑 涼 プロ ▲ 16.6 25.9 ▲ 32.6 ▲ 9.3 25.0 ▲ 7.6
27 足立 純哉 プロ 21.2 ▲ 45.5 37.2 ▲ 14.2 ▲ 11.5 ▲ 12.8
28 大橋 義一 一般 ▲ 14.6 73.7 ▲ 16.2 61.1 ▲ 118.4 ▲ 14.4
29 山内 紀博 一般 45.4 ▲ 3.2 ▲ 35.7 ▲ 23.5 ▲ 14.7 ▲ 31.7
30 鈴木 博直 一般 9.0 47.1 ▲ 57.5 ▲ 7.9 ▲ 32.3 ▲ 41.6
31 坂本 彰光 一般 28.8 9.2 ▲ 77.9 28.0 ▲ 30.0 ▲ 41.9
32 宮地 孝尚 一般 ▲ 50.3 ▲ 8.9 ▲ 56.8 97.2 ▲ 31.7 ▲ 50.5
33 中 寿文 プロ 3.2 ▲ 27.6 19.4 ▲ 53.9 7.4 ▲ 51.5
34 土屋 幸弘 プロ 7.5 ▲ 62.2 38.5 ▲ 4.8 ▲ 31.2 ▲ 52.2
35 平野 敬悟 プロ ▲ 21.0 ▲ 6.3 ▲ 28.6 17.7 ▲ 24.1 ▲ 62.3
36 大口 伸也 一般 ▲ 87.0 6.5 ▲ 30.5 ▲ 60.5 97.1 ▲ 74.4
37 伊藤裕美子 一般 ▲ 29.1 ▲ 20.9 ▲ 26.3 ▲ 5.4 1.8 ▲ 79.9
38 村瀬 光佳 一般 ▲ 44.4 41.0 4.9 ▲ 81.8 ▲ 2.0 ▲ 82.3
39 太田 昌樹 プロ 1.3 ▲ 36.2 ▲ 45.4 ▲ 54.8 47.3 ▲ 87.8
40 源馬 健太 一般 ▲ 10.9 ▲ 9.9 ▲ 66.0 0.0 ▲ 8.5 ▲ 95.3
41 伊藤 真 一般 15.5 ▲ 12.3 ▲ 28.2 2.3 ▲ 76.4 ▲ 99.1
42 春田 篤志 一般 ▲ 11.5 ▲ 52.7 39.7 ▲ 35.5 ▲ 58.2 ▲ 118.2
43 渡辺 洋巳 プロ ▲ 7.2 ▲ 22.6 ▲ 18.0 ▲ 47.6 ▲ 26.2 ▲ 121.6
44 福井 弘人 一般 ▲ 15.9 37.9 ▲ 44.9 ▲ 31.0 ▲ 72.4 ▲ 126.3
45 平岡 理恵 プロ ▲ 44.0 10.3 ▲ 46.4 ▲ 49.7 1.3 ▲ 128.5
46 望月 雅継 プロ ▲ 5.9 ▲ 49.6 6.7 ▲ 99.0 ▲ 19.9 ▲ 167.7
47 川村 祥真 一般 ▲ 97.4 ▲ 61.6 ▲ 4.3 ▲ 23.6 ▲ 26.5 ▲ 213.4

第2期JPML WRCリーグ 優勝は中川 基輝!

100

 

優勝:中川 基輝 第2位:藤島 健二郎 第3位:近藤 久春 第4位:井出 一寛

旧「内外タイムス杯」を2001年に改め開催されたリーグ戦。
プロリーグの垣根を越えてAリーガーとEリーガーの対戦も実現する。半年で一期、予選は半荘20回戦を闘う。
2016年後期よりG2タイトルに格上げ。ルールをAルールからWRCルールに変更し、より多くのタイトル保持者、Aリーガーが参加するシステムにグレードアップ。

 

開催概要はこちら

第2期JPML WRCリーグ第5節終了時成績表はこちら

連盟インフォメーション/第2期JPML WRCリーグ 優勝は中川 基輝!

100

 
優勝:中川 基輝 第2位:藤島 健二郎 第3位:近藤 久春 第4位:井出 一寛
旧「内外タイムス杯」を2001年に改め開催されたリーグ戦。
プロリーグの垣根を越えてAリーガーとEリーガーの対戦も実現する。半年で一期、予選は半荘20回戦を闘う。
2016年後期よりG2タイトルに格上げ。ルールをAルールからWRCルールに変更し、より多くのタイトル保持者、Aリーガーが参加するシステムにグレードアップ。
 
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天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 第3節レポート:ケネス徳田

~リーグ戦ではポイントの差がそのまま勢いの差に?~

 

長い人類の歴史において、当然ながら先人たちの知恵や経験が、次世代に引き継がれ、蓄積され積み重なっていく。「産業革命」もいきなり突如発生したわけではなく、当然それまで蓄積された技術の応用となる。
麻雀もしかり、ルールやシステムの変遷などにより、一見目新しく見える戦法も、実は過去の焼き直し、もしくは応用例ということがほとんどである。
ゆえに先人たちの蓄積された知識、いわゆる「経験則」はそれこそ計り知れないほどである。
ところで、麻雀界のベテラン・荒正義プロ。2年前にA2リーグに陥落するまでは、プロ連盟創設時から30年以上A1リーグに居続けた。その荒プロ曰く「リーグ戦は持ってるポイントがそのまま勢いにつながるから。勝ってる人間は普通にやればどんどんポイント伸ばせるし、逆に▲100P超えちゃうともう何やってもダメよ」

 

100

 

身も蓋も無い言い方だが、長く麻雀界にいる人間ほど、この言葉の意味がよく伝わる。現状のポイントからくる精神状態ももちろんあるが、それを超える展開の悪さ、いわゆる「不ヅキ」、普通に打てないまるで枷のような重りが足を引っ張る…それがいわばリーグ戦でのマイナスポイントの重みである。
このマイナスポイントを大きく背負ってしまうと負のスパイラルに埋もれ、ほぼ浮上は見込めない、というのが定説である。

 

 

~苦しい下位陣の戦い~

 

さて現状11位がおかもとさん、12位が藤崎智プロと両者苦しい展開が続いている。特に藤崎プロは5戦消化し予選残り2回と、後が無い状況。プレーオフ進出までは2連勝に近い条件を突きつけられている。

その藤崎東3局1本場、6巡目に3メンチャンテンパイ即リーチ。

 

100

 

しかしこの3メンチャンがなかなかアガれず、17巡目の最後のツモでようやく500・1,000のアガリとなる。
南1局1本場では、東家・勝又プロとのリーチ合戦を3,900で制してトップ目で親番をむかえる。
だが南2局では勝又プロが1,300・2,600のツモアガリ

一万一万六万六万三筒四筒五筒  ポン二索 上向き二索 左向き二索 上向き  ポン中中中  ツモ一万  ドラ六万

親カブリでトップ逆転される。さらに南3局でも勝又プロがアガって、7500点差をつけられてのオーラス。8巡目にテンパイするが…

 

100

 

ここはヤミテン。ドラの中を切って鳴かれなければリーチなのか、それともツモ&一発or裏ドラ条件なら、確実に2着を確保しようと考えたのか…その答えはわからぬまま。なぜなら同巡、東家・おかもとさんが

四万五万七万八万九万八索八索九索九索九索西西中  ツモ九索  ドラ中

九索を暗カン。カンドラ七筒が乗るや否や、次巡藤崎プロはツモ切りリーチ。11巡目に三万をツモって2,000・4,000とトップ逆転となった。

 

100

 

もし藤崎プロが先に先制リーチをしていたら…おそらくおかもとさんは九索カンのタイミングはもう少し後だったかもしれない。すると藤崎プロは三万をツモるが裏ドラは乗らず、2着で終わってた可能性が高い。トップ必須にもかかわらずヤミテン発進、ある意味奇策である。
一方、ふとした暗カンで親カブリとなったのがおかもとさん。藤崎プロの浮上により、これでトータル最下位。続く13回戦でもラスを引いてしまい、さらに苦しいトータルポイントとなった。

 

100

 

 

 

~プラスポイントからが本当の勝負!?~

 

リーグ戦はまずマイナスにならないこと、そしてプラスポイントがある程度溜まったら多少のリスク覚悟で強く攻めに転じること。これがポイントを伸ばすコツである。特に14回戦ではトータル2~4位の3名が同卓だけあって、ここでのトップは1回で2度おいしいと言ってもよい。
そしてこの半荘は勝又プロが制す。東3局の親番で5,800を就活生@川村軍団さんから。

 

100

 

続く1本場では

一万二万二万三万三万三万四万六万六万七万九万三筒三筒 出る八万  ドラ五筒

から7巡目にカン八万チー。そして四万を引き入れて即南家・前田プロから12,000のアガりをものにする。
トータルポイント2位をがっちり死守し、さらにポイントを伸ばしにかかる。

 

100

 

予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 合計
1 独歩(3代目天鳳位) 44.1 42.2 32.4 4.7 ▲ 13.7 109.7
2 勝又健志 ▲ 4.0 26.6 15.2 23.5 61.3
3 かにマジン(8代目天鳳位) ▲ 28.2 ▲ 14.0 18.6 32.0 29.2 ▲ 13.3 24.3
4 ASAPIN(初代・11代目天鳳位) ▲ 18.9 12.9 ▲ 7.2 41.9 ▲ 7.9 20.8
5 佐々木寿人 ▲ 8.5 11.1 ▲ 16.4 33.9 20.1
6 すずめクレイジー(4代目天鳳位) 8.1 38.5 ▲ 35.2 3.3 14.7
7 前田直哉 ▲ 26.9 19.6 ▲ 7.1 34.4 11.9 ▲ 23.1 8.8
8 前原雄大 ▲ 16.5 0.4 7.8 13.2 ▲ 30.5 ▲ 25.6
9 瀬戸熊直樹 ▲ 30.5 42.4 ▲ 34.7 ▲ 18.4 6.7 ▲ 34.5
10 就活生@川村軍団(9代目天鳳位) 41.0 ▲ 46.5 ▲ 25.9 7.5 ▲ 26.9 ▲ 50.8
11 藤崎智 3.7 ▲ 20.4 6.7 ▲ 42.8 ▲ 26.8 27.7 ▲ 51.9
12 おかもと(12代目天鳳位) ▲ 12.2 ▲ 6.8 ▲ 13.9 ▲ 29.6 ▲ 35.4 ▲ 97.9

 

逆に、下位陣だった藤崎プロはトップを取ったものの依然11位。9位以下だった瀬戸熊プロ、就活生@川村軍団さんも、やはりそのマイナスポイントの枷が効いて、なかなか浮上できず。次回予選最終節が勝負駆けとなる。

 

【スケジュール】
第4節  : 9月10日(日)
プレーオフ:11月 3日(祝金)
決勝戦  :11月23日(祝木)

特集企画/天鳳位vs.連盟プロ対抗戦 3rd season 第3節レポート:ケネス徳田

~リーグ戦ではポイントの差がそのまま勢いの差に?~
 
長い人類の歴史において、当然ながら先人たちの知恵や経験が、次世代に引き継がれ、蓄積され積み重なっていく。「産業革命」もいきなり突如発生したわけではなく、当然それまで蓄積された技術の応用となる。
麻雀もしかり、ルールやシステムの変遷などにより、一見目新しく見える戦法も、実は過去の焼き直し、もしくは応用例ということがほとんどである。
ゆえに先人たちの蓄積された知識、いわゆる「経験則」はそれこそ計り知れないほどである。
ところで、麻雀界のベテラン・荒正義プロ。2年前にA2リーグに陥落するまでは、プロ連盟創設時から30年以上A1リーグに居続けた。その荒プロ曰く「リーグ戦は持ってるポイントがそのまま勢いにつながるから。勝ってる人間は普通にやればどんどんポイント伸ばせるし、逆に▲100P超えちゃうともう何やってもダメよ」
 
100
 
身も蓋も無い言い方だが、長く麻雀界にいる人間ほど、この言葉の意味がよく伝わる。現状のポイントからくる精神状態ももちろんあるが、それを超える展開の悪さ、いわゆる「不ヅキ」、普通に打てないまるで枷のような重りが足を引っ張る…それがいわばリーグ戦でのマイナスポイントの重みである。
このマイナスポイントを大きく背負ってしまうと負のスパイラルに埋もれ、ほぼ浮上は見込めない、というのが定説である。
 
 
~苦しい下位陣の戦い~
 
さて現状11位がおかもとさん、12位が藤崎智プロと両者苦しい展開が続いている。特に藤崎プロは5戦消化し予選残り2回と、後が無い状況。プレーオフ進出までは2連勝に近い条件を突きつけられている。
その藤崎東3局1本場、6巡目に3メンチャンテンパイ即リーチ。
 
100
 
しかしこの3メンチャンがなかなかアガれず、17巡目の最後のツモでようやく500・1,000のアガリとなる。
南1局1本場では、東家・勝又プロとのリーチ合戦を3,900で制してトップ目で親番をむかえる。
だが南2局では勝又プロが1,300・2,600のツモアガリ
一万一万六万六万三筒四筒五筒  ポン二索 上向き二索 左向き二索 上向き  ポン中中中  ツモ一万  ドラ六万
親カブリでトップ逆転される。さらに南3局でも勝又プロがアガって、7500点差をつけられてのオーラス。8巡目にテンパイするが…
 
100
 
ここはヤミテン。ドラの中を切って鳴かれなければリーチなのか、それともツモ&一発or裏ドラ条件なら、確実に2着を確保しようと考えたのか…その答えはわからぬまま。なぜなら同巡、東家・おかもとさんが
四万五万七万八万九万八索八索九索九索九索西西中  ツモ九索  ドラ中
九索を暗カン。カンドラ七筒が乗るや否や、次巡藤崎プロはツモ切りリーチ。11巡目に三万をツモって2,000・4,000とトップ逆転となった。
 
100
 
もし藤崎プロが先に先制リーチをしていたら…おそらくおかもとさんは九索カンのタイミングはもう少し後だったかもしれない。すると藤崎プロは三万をツモるが裏ドラは乗らず、2着で終わってた可能性が高い。トップ必須にもかかわらずヤミテン発進、ある意味奇策である。
一方、ふとした暗カンで親カブリとなったのがおかもとさん。藤崎プロの浮上により、これでトータル最下位。続く13回戦でもラスを引いてしまい、さらに苦しいトータルポイントとなった。
 
100
 
 
 
~プラスポイントからが本当の勝負!?~
 
リーグ戦はまずマイナスにならないこと、そしてプラスポイントがある程度溜まったら多少のリスク覚悟で強く攻めに転じること。これがポイントを伸ばすコツである。特に14回戦ではトータル2~4位の3名が同卓だけあって、ここでのトップは1回で2度おいしいと言ってもよい。
そしてこの半荘は勝又プロが制す。東3局の親番で5,800を就活生@川村軍団さんから。
 
100
 
続く1本場では
一万二万二万三万三万三万四万六万六万七万九万三筒三筒 出る八万  ドラ五筒
から7巡目にカン八万チー。そして四万を引き入れて即南家・前田プロから12,000のアガりをものにする。
トータルポイント2位をがっちり死守し、さらにポイントを伸ばしにかかる。
 
100
 
予選成績

順位 名前 1回戦 2回戦 3回戦 4回戦 5回戦 6回戦 7回戦 合計
1 独歩(3代目天鳳位) 44.1 42.2 32.4 4.7 ▲ 13.7 109.7
2 勝又健志 ▲ 4.0 26.6 15.2 23.5 61.3
3 かにマジン(8代目天鳳位) ▲ 28.2 ▲ 14.0 18.6 32.0 29.2 ▲ 13.3 24.3
4 ASAPIN(初代・11代目天鳳位) ▲ 18.9 12.9 ▲ 7.2 41.9 ▲ 7.9 20.8
5 佐々木寿人 ▲ 8.5 11.1 ▲ 16.4 33.9 20.1
6 すずめクレイジー(4代目天鳳位) 8.1 38.5 ▲ 35.2 3.3 14.7
7 前田直哉 ▲ 26.9 19.6 ▲ 7.1 34.4 11.9 ▲ 23.1 8.8
8 前原雄大 ▲ 16.5 0.4 7.8 13.2 ▲ 30.5 ▲ 25.6
9 瀬戸熊直樹 ▲ 30.5 42.4 ▲ 34.7 ▲ 18.4 6.7 ▲ 34.5
10 就活生@川村軍団(9代目天鳳位) 41.0 ▲ 46.5 ▲ 25.9 7.5 ▲ 26.9 ▲ 50.8
11 藤崎智 3.7 ▲ 20.4 6.7 ▲ 42.8 ▲ 26.8 27.7 ▲ 51.9
12 おかもと(12代目天鳳位) ▲ 12.2 ▲ 6.8 ▲ 13.9 ▲ 29.6 ▲ 35.4 ▲ 97.9

 
逆に、下位陣だった藤崎プロはトップを取ったものの依然11位。9位以下だった瀬戸熊プロ、就活生@川村軍団さんも、やはりそのマイナスポイントの枷が効いて、なかなか浮上できず。次回予選最終節が勝負駆けとなる。
 
【スケジュール】
第4節  : 9月10日(日)
プレーオフ:11月 3日(祝金)
決勝戦  :11月23日(祝木)

第34期十段戦決勝 初日観戦記 柴田 吉和

日本プロ麻雀連盟二大ビッグタイトル『鳳凰戦』『十段戦』
全ての連盟員はこれらタイトル獲得を目指し、日々の生活で自分の欲を犠牲にしてまで麻雀力向上に励んでいる。それほどビッグタイトル獲得は、世間から注目を浴び自身が輝ける特別なステージなのだ。
前年『十段位』に輝いたのは、他を寄せ付けず圧巻で藤崎智が十段位戴冠となった。そして今年も挑戦者4名が決定し、現十段位藤崎を含めた5名で決定戦が開始される。

選手紹介(抜け番選択順)

 

100

 

藤崎 智(現十段位)13期生
第16・33期十段位
第30期鳳凰位 他多数
昨年行われた団体日本一決定戦ではキャプテンを務める程、言わずと知れた連盟の代表選手。現在行われている鳳凰戦プロリーグでもA1リーグの首位を走っており、併冠を狙う為にもまずはこの十段戦連覇を狙う。
抜け番:4回戦
選択理由
「まさか1番最初に選択権がくるとは思っていなかったので、2回戦目の抜け番が残っていたらいいなと思っていたが、最初に選択権を貰えたので迷うことなく4回戦目を選択しました。」

 
 

100

 

瀬戸熊 直樹(九段)14期生
第28・29・30期十段位
第26・27・29期鳳凰位 他多数
十段位3連覇から4年ぶりにこの舞台に戻ってきた。先日行われたAbemaTV麻雀駅伝で連盟公式ルールでの大惨敗は記憶に新しい。観ているこちら側が悔しく歯がゆかったのだから、当の本人は比ではないだろう。瀬戸熊時代復権へ、新たな挑戦が始まる。
抜け番:1回戦
選択理由
「5回戦目を選ぶと2日目に2回抜け番の可能性があるのと、3回連続で打ちたかった。初戦を観戦して誰が調子いいか見たいとゆうのもあった。」

 
 

100

 

上田 直樹(二段)32期生
第33期十段位決定戦2位
第22期特別昇級リーグ優勝
昨年は準優勝、物凄い名誉な事である。だが若手にとって世間の目から見るG1タイトル準優勝は、極論を言ってしまえば予選1回戦敗退者と同じ扱い。準優勝では何も変わらない。上田自身が身に染みて味わった一年間だっただろう。今年こそはという想いは人一倍強いはずである。
抜け番:2回戦
選択理由
「本当は4回戦を抜けたかったけど、2・3・5回戦しか残ってなくて、5回戦だけはイヤだったので消去法で2回戦を選択しました。」

 
 

100

 

青山 めぐみ(二段)28期生

二段戦から勝ち上がりを決めた。長い連盟の歴史の中でも、女性の連盟主催メジャーG1タイトル獲得は清水香織プロ(王位戦)と佐月麻理子プロ(麻雀マスターズ)の2名のみ。鳳凰・十段に限ればまだ誰も足を踏み入れた事もない、前人未到の大記録に挑む。
抜け番:3回戦
選択理由
「3回戦と5回戦しか残っていなかったが、昨日対局があり、あまり睡眠が取れていないので、今日4半荘は厳しいと思い3回戦目を抜け番としました。」

 
 

100

 

仁平 宜明(七段)11期生
第29期十段位決定戦3位
第20期鳳凰位決定戦2位
第24期鳳凰位決定戦3位
長年Aリーガーとして活躍し、決定戦に何度も進出し挑戦するもまだ獲得タイトルは無い。「今回が最大のチャンス。とにかくがむしゃらに十段位を獲りたい」と語ってくれた。
抜け番:5回戦
選択理由
「選択権がなく5回戦しか残っていなかったが、もともと5回戦を抜け番にしようと考えていた。2日目遅く会場入りできるのが大きいですね。」

 

以前ベテラン選手がある決定戦前のインタビューで「鳳凰や十段の決定戦はある意味思う存分楽しみたい。」と話していた。
実績十分のベテラン選手はそうかもしれない。だが若手、青山・上田にとっては今後の麻雀人生がかかっており、泥まみれになり這いつくばってでも掴み取りたい大決戦だ。
十段位獲得の後には、連盟タイトル戦シードの他に、最強戦ファイナル、モンド杯、天空麻雀、日本シリーズ、麻雀格闘楽部等、多数メディアへの出演チャンスへの道が明確に開ける。絶対に負けられない戦いなのである。
歴史と伝統ある日本プロ麻雀連盟のビッグタイトル『十段位』だからこそ、賞賛され絶賛される価値がある。
今年はどの様なドラマがあり、最後は誰が掴み取るだろうか。

※以後、対局者のコメントは、すべて対局後にご協力頂き記載しております。

 

100

 

1回戦(起家から、藤崎・仁平・上田・青山)抜け番:瀬戸熊

初戦は高打点を順番にアガリあう激しい展開で幕を開けた。

東1局2本場 ドラ:四万
西家:上田

二万三万四万四万四万七筒七筒  ポン中中中  ポン西西西  ツモ七筒

2,000・4,000は2,200・4,200

東2局 ドラ:三万
東家:仁平

一万一万三万四万五万一索二索三索三索四索一筒二筒三筒  リーチ  ツモ五索
2,600オール

東4局 ドラ:東
東家:青山

七万八万九万四索五索六索二筒二筒二筒七筒八筒九筒東  リーチ  ロン東

藤崎から7,700

南入し、ここまで藤崎だけ高打点がアガれていない藤崎の親番。

 

100

 

10巡目、ツモ五筒からノータイムで中のトイツ落としを選択した。

 

100

 

九筒を暗カンしている。
上田12巡目、三索をツモり待望の四暗刻テンパイ。リーチを打っても誰でも切りそうな待ちだったが上田はヤミテンを選択した。基本リーチ選択率が高く、先手を主張するケースが多い上田だからこそ余計意外なヤミテンに思えた。
上田「まだポイントが離されている状況では無いので、出アガリ跳満の出やすい七索のアガリでも良いかなと思いました。リーチしたら生牌の七索は出ないかと思いヤミテンに構えました。」

 

100

 

上田の待ちは3枚山に眠っていたが、藤崎の中トイツ落としが功を奏し、追いつき追い越しての3,900オールのアガリとなった。

 

100

 

10巡目、藤崎が中のトイツ落としを選択せず、12巡目上田の切った中を鳴いていたら、四筒で上田の四暗刻ツモアガリの未来があったのも面白い所だ。

南3局

 

100

 

12巡目にメンホン・七対子・ドラ2を北単騎でテンパイしていた藤崎。
14巡目に仁平から4面待ちリーチが入るがこちらは早々と純カラで藤崎大チャンスと思われたが、北は山に深く最後のツモ番でツモってきたのはドラの八筒
自身のツモ番は無く、場にピンズが高く、リーチ信頼度の高い仁平のリーチとオリる要素はふんだんに揃っていたが、藤崎の選択はドラをツモ切って仁平の最終ツモにアガリを求めた。
これが決定戦特有の頭取り用戦術なのか、自分の状態や仁平の状態を重んじでの選択なのか不明ではあるが、現十段位の意地が強烈に伝わってくるプロの一打だった。

藤崎「七筒がワンチャンス。八筒が3枚見えなので当たれば高いけど、当たる確率は高くない。もし振り込みになっても、その後にはさほど響かないけど、オリてもし仁平の最後のツモが北ならその後悪くなりそうでそれが一番怖かったです。」
上田「この局の藤崎さんの八筒切ってのテンパイ維持が、今日一番印象に残っています。気合入ってるな、僕もぶつけていって戦わないとなと思いました。」

オーラス仁平が上田から5,200点を出アガリ、浮きの2着に浮上するが、藤崎が絶好のトップスタートを決めた。

1回戦成績
藤崎:+19.4P 仁平:+5.0P 青山:▲6.2P 上田:▲18.2P

 

2回戦(起家から、青山・瀬戸熊・仁平・藤崎)抜け番:上田

藤崎 VS 瀬戸熊。もう数えきれない程、何度もタイトル戦決勝で激闘を繰り広げてきた連盟の2トップ。2人のG1決定戦対決は第5期麻雀グランプリMAX以来となるので約3年半ぶりか。
このエース2人の対決を待ち望んだファンも少なくないはずだ。実際長い間ライバルとして連盟を麻雀界を牽引してきた2人の対決は、否が応にも世間の注目が注がれる。

東2局

 

100

 

青山5面待ち、高め一通のリーチ。
親番の瀬戸熊が完全1シャンテンから一発で高め一筒をつかみ放銃となった。

四万五万五万一索一索四索五索六索三筒四筒発発発  ツモ一筒

流れを重んじる打ち手の瀬戸熊にとって、入りの初戦・親番でド高めを一発放銃スタートの心境が気になった。

瀬戸熊「また欲にかられて、くだらない放銃をしたな。と思いました。」

親番・完全1シャンテンとくれば、誰もがしょうがないで済ませてしまいそうな放銃だが、本人は至って冷静に受け止めて、謙遜されていた。
また、7,700点をアガった側の青山のコメントが面白い。

青山「テンパイの瞬間はヤミテンの選択肢の瞬間がありました。他家の親、特に藤崎プロ瀬戸熊プロに連荘させたくなかったので、交わしていけるなら毎回交わしていきたかった。」

このコメントでも解る様に、若手は普段画面越しで観ているビッグネーム選手と実際戦う事になると、麻雀で戦う以前に有名選手のネームバリューとの戦いになる。それがG1タイトル十段戦の舞台+藤崎・瀬戸熊のネームバリューとくればなおさらである。
別の局で青山にコメントを求めても、「藤崎が・・・瀬戸熊が・・・」と2人を意識しすぎている様なコメントが多かったのが印象的だった。

東4局 親:藤崎

 

100

 

12巡目ドラの白を重ねてテンパイ。八筒九筒がどちらも2枚切れで手変わりも少なく、下家にピンズが高そうでもリーチ選択をする人が多そうだが、藤崎はヤミテンを選択した。
結果はあっさり次巡七筒ツモで2,600オールのツモアガリとなった。
この様に大多数がリーチ選択しそうな手牌を、藤崎はヤミテンに構えてアガリを取る印象的な場面が、前年十段戦の序盤であったのを皆さん覚えていらっしゃるだろうか。前年はこの様なオリジナルヤミテンから流れを一気に掴み、ポイントを量産し十段位を獲得した事が思い出される。当時、観戦記を担当されていた荒プロも絶賛のヤミテンだった。

藤崎「ピンズが高くリーチをしても出アガリはあまり期待できない。リーチをかけた方が連荘率は格段とアップするとは思ったのですが、ドラが重なってのテンパイなので連荘だけではなくてアガリの確率を上げるためにドラ暗刻などの手変わりもみました。」本当に藤崎の胆力には頭が下がる。

今半荘は、青山が7,700点のアガリからスタートしきっかけを掴めるかと思ったが、南1局に瀬戸熊へ中途半端な7,700放銃などで徐々に点棒を減らし、終わってみればラスでの終了となり、藤崎の2連勝となった。
麻雀は、他のプロスポーツと同様にホームコートアドバンテージは確実に存在すると私は考える。映像対局経験・スタジオ独特の雰囲気・半荘合間の番組スケジュール等、Aリーグなどで毎月の様にスタジオで打ち慣れているAリーガー3人は上田・青山とのアドバンテージ差は大差だ。

対局後に青山が「緊張してフワフワしていた。麻雀の前に所作を気にしてしまう。」とコメントしていたが、早く対局に入り込んで自分の麻雀をぶつけて欲しい。休憩時間の合間、不安そうに深呼吸している彼女の姿を見てふとそんな事が頭をよぎった。

2回戦成績
藤崎:+16.6P 仁平:+4.2P 瀬戸熊:▲8.2P 青山:▲12.6P

2回戦終了時成績
藤崎:+36.0P 仁平:+9.2P 瀬戸熊:▲8.2P 上田:▲18.2P 青山:▲18.8P

 

3回戦(起家から、藤崎・瀬戸熊・仁平・上田)抜け番:青山

藤崎の連勝で迎えた3回戦。「3連勝を狙っていた。」と藤崎は語ってくれた。
一方、瀬戸熊・仁平は、「藤崎さんをマークしていた。」と同じ回答だった。

東1局1本場

 

100

 

『僕は七対子・ドラ2をリーチするほど弱くない』藤崎を知る者なら必ず耳にした事のある程、有名なフレーズであるが、リーグ戦以外のタイトル決定戦では七対子・ドラ2リーチをときおり見せる。
もちろん場況ありきでの事だが、短期決戦や普段同卓する事が少ない対局者情報というのが大きな要因ではないかと推測する。
今局は中スジの六筒単騎でリーチを打った。リーチ時点でドンピシャの山に3枚眠っていた。
藤崎にリーチを打った思考を質問すると、明確な答えを頂けたが、でもまだ書かないでとの回答だったので、戦略的なリーチだった事は間違いない。

又、13巡目の瀬戸熊手牌。

一万二万三万五万七万八万九万一索二索三索四索四索六筒  ツモ西

高打点の見える1シャンテンで、見ている側からは六筒がいつ出てもおかしくない手牌と思っていたが、生牌のツモ西で早々と完全撤退とした。

瀬戸熊「六筒が微妙に怪しいと思っていたのと、七対子の可能性があるなと思ったので、やめました。」

又、仁平が自身今日一番印象に残っている局と語ってくれた。
藤崎のリーチ次巡、仁平の手牌。

五万六万七万一索一索七索七索一筒二筒三筒東東発  ツモ七索

一索で迂回を選択した。

仁平「ここまで藤崎さんの追っ手が自分しかいないので、どこかで藤崎さんにつっかけなくちゃと感じていました。感覚的にドラ発は通りそうと思ったけど、当たってしまったらとリスクが大きすぎる勝負。でも七索暗刻の感触からここはいくべきでした。結果は、恐らくリーチをかけていれば、リンシャンからの一索ツモアガリ。東を鳴いても、危険牌を切らずに、最後のツモで発のツモアガリ。ここが流れを変えるチャンスでした。今日一番の勝負所を完全に間違えた。」
悔しそうに言葉を噛みしめながら語っていたのが印象的だった。

東2局 親:瀬戸熊 ドラ:発

一万二万三万五万六万七万一索二索三索一筒三筒九筒九筒  リーチ  ロン二筒

仁平から7,700

東2局1本場 ドラ:六筒

二万三万四索四索四索一筒二筒三筒四筒四筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ一万

1,000は1,100オール

東2局2本場 ドラ:三筒

三万四万五万七万八万三索三索五索六索七索三筒三筒三筒  リーチ

親の瀬戸熊、2連荘後のドラを暗刻にしてのリーチ。とうとう来た!クマクマタイム来た!そう期待したファンも多かったのではないだろうか。
この連荘中は自分の時間が来ているという感覚はありましたか?との質問に、瀬戸熊「これをアガれば、来るなと思ってました。」

待ち牌は山にまだ眠っていたが、瀬戸熊に舞い込むことはなく、ここは流局となり、次局に上田がサバキを入れ瀬戸熊の親が流れた。
今回クマクマタイムは、あと一歩の所で不発に終わったが、やはりあの爆発力には期待せずにはいられない。今決定戦でも必ず見せてくれる事だろう。

南1局1本場
この日、藤崎が一番印象に残っていると語ってくれた局。

 

100

 

親の藤崎7巡目。下家瀬戸熊がマンズのホンイツ模様で5巡目に白を2鳴きしている。
このドラもなく生牌の南七万八万が3枚切れ)が浮いている手牌から、3連勝目指し攻める意思を持ったダブ南をぶつけていった。
藤崎にテンパイが入ったのが14巡目と終盤になってしまったが、ドラを叩き切ってのリーチ宣言。この藤崎の意思のこもったリーチに対して、さすがの瀬戸熊も撤退を余儀なくされた。

二万三万四万七万八万九万八索八索八索四筒五筒東東  リーチ  ツモ三筒

結果はたかが1,000オールだが、見ている側にとっては鳥肌ものだった。
藤崎「八万が3枚切れていたので七万から切りたかったのですが、南を打つ気がないのに七万から切るのではワガママ過ぎかなと思いました。南から切ってもしポンされればマンズはなにも切らずに形式テンパイでも粘るつもりでしたし、南が通ればマンズも全て押す気でいました。」

藤崎は4回戦目が抜け番の為、今半荘で本日は終了となった。
藤崎「今日は展開が良かっただけで、絶好調ではなかったです。あまり同卓する機会の少ない、上田君・青山さんを掴みきれなかったという印象ですね。人ではなく場のイメージが湧かなかったので、長考が多くなってしまった1日でした。内容は全くダメでしたね。」

3回戦成績
上田:+15.2P 藤崎:+7.9P 瀬戸熊:+4.9P 仁平:▲28.0P

3回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 上田:▲3.0P 瀬戸熊:▲3.3P 仁平:▲18.8P 青山:▲18.8P

 

4回戦(起家から、上田・青山・瀬戸熊・仁平)抜け番:藤崎

抜け番の藤崎以外、全員マイナスポイント4名の対局。今日プラスで終わりたいと誰もが思う事だろうが、好調藤崎が抜け番となり各者の戦い方にも注目が集まった。

東2局 親:青山 ドラ:八万

四万四万五索五索五索四筒四筒四筒白白  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ツモ白

青山の8,000オールが決まる。

青山「配牌を貰った時は、リーチ・ツモ・ドラ1で手を進めましたが、八万が重なった時は七対子にシフトしました。あの形になって八万以外から仕掛けてもアガれるイメージもなかったので。瀬戸熊プロから八万が出た時は体で反応しました。」

青山さんに8,000オールと申告され何か想う所はありましたか?

瀬戸熊「特には思わなかったですが、藤崎さんとの点差しか考えてなかったので。ただ浮きが最低条件の半荘だったので、苦しくなったなあと思いました。」

東3局 親:瀬戸熊 ドラ:一索
素点を稼ぎたい青山に大チャンス。7巡目と早い巡目にドラの一索を暗刻にしてテンパイ。役無しヤミテンを選択した。

六万六万六万七万八万九万一索一索一索八索九索中中

手変わり牌をツモる事なく、中が出る事もなく、13巡目親の瀬戸熊よりリーチが入った同巡。

 

100

 

ツモ六筒でドラ一索に手をかけ、あっさりギブアップ宣言をした。
今半荘51,200点持ち、素点を持っている・自身ドラ暗刻と攻めやすい要素が揃っていてのベタオリは弱気に映った。
序盤で得た点数を守るのではなく、この点棒をいかに使って素点をのばす事ができるか・戦える時は強く戦うが決定戦頭取りを勝ち切る戦い方と私は考える。
決定戦は初である青山にとって、普段経験する事がない頭取り特有の思考・優勝が見え始めた時の猛烈なプレッシャーと自分自身との闘いなど、初決定戦での乗り越えなければならないハードルは本人が想像している以上に高い。

南4局1本場 ドラ:五万

四万五万六万七万八万五索六索七索五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ロン三万

オーラス、上田が瀬戸熊から7,700は8,000を出アガリ、浮きにまわって終局となった。

4回戦成績
青山:+31.5P 上田:+9.1P 瀬戸熊:▲15.0P 仁平:▲25.6P

4回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 青山:+12.7P 上田:+6.1P 瀬戸熊:▲18.3P 仁平:▲44.4P

 

青山「ずっと緊張していました。初日はまだトーナメントの様に打とうと決めていたので、結果は良かったと思います。でも内容は疑問が残ったり、反省しなきゃいけない事がたくさんありましたので、2日目はまた違う気持ちで臨みます。」

上田「リーチや仕掛けの信頼度の高いメンバーでの決定戦なので、アクションに対して警戒しながら打とうと思っていました。特に藤崎さんのヤミテン警戒していました。勝負手が全然アガれなかった印象がありますが、ポイントがプラスで終われたので良かったです。」

瀬戸熊「3回戦目は2連勝している藤崎さんが調子がいいのがわかっていたので、藤崎さんに走られない様に打ちました。今日は最低の出来だったので、1週間リフレッシュしていい麻雀を打てるよう頑張ります。」

仁平「5回戦が抜け番なので、現状トータル最下位の自分が10回戦抜け番濃厚なのは仕方ないと思うが、5位敗退になってしまっては意味がないのでポイントを意識しながら、特に藤崎さんには厳しく打ちます。自分らしく打って流れが来たら、その流れを逃さないつもりで休まず走り続けます。」

十段戦 決勝観戦記/第34期十段戦決勝 初日観戦記 柴田 吉和

日本プロ麻雀連盟二大ビッグタイトル『鳳凰戦』『十段戦』
全ての連盟員はこれらタイトル獲得を目指し、日々の生活で自分の欲を犠牲にしてまで麻雀力向上に励んでいる。それほどビッグタイトル獲得は、世間から注目を浴び自身が輝ける特別なステージなのだ。
前年『十段位』に輝いたのは、他を寄せ付けず圧巻で藤崎智が十段位戴冠となった。そして今年も挑戦者4名が決定し、現十段位藤崎を含めた5名で決定戦が開始される。
選手紹介(抜け番選択順)
 
100
 
藤崎 智(現十段位)13期生
第16・33期十段位
第30期鳳凰位 他多数
昨年行われた団体日本一決定戦ではキャプテンを務める程、言わずと知れた連盟の代表選手。現在行われている鳳凰戦プロリーグでもA1リーグの首位を走っており、併冠を狙う為にもまずはこの十段戦連覇を狙う。
抜け番:4回戦
選択理由
「まさか1番最初に選択権がくるとは思っていなかったので、2回戦目の抜け番が残っていたらいいなと思っていたが、最初に選択権を貰えたので迷うことなく4回戦目を選択しました。」
 
 
100
 
瀬戸熊 直樹(九段)14期生
第28・29・30期十段位
第26・27・29期鳳凰位 他多数
十段位3連覇から4年ぶりにこの舞台に戻ってきた。先日行われたAbemaTV麻雀駅伝で連盟公式ルールでの大惨敗は記憶に新しい。観ているこちら側が悔しく歯がゆかったのだから、当の本人は比ではないだろう。瀬戸熊時代復権へ、新たな挑戦が始まる。
抜け番:1回戦
選択理由
「5回戦目を選ぶと2日目に2回抜け番の可能性があるのと、3回連続で打ちたかった。初戦を観戦して誰が調子いいか見たいとゆうのもあった。」
 
 
100
 
上田 直樹(二段)32期生
第33期十段位決定戦2位
第22期特別昇級リーグ優勝
昨年は準優勝、物凄い名誉な事である。だが若手にとって世間の目から見るG1タイトル準優勝は、極論を言ってしまえば予選1回戦敗退者と同じ扱い。準優勝では何も変わらない。上田自身が身に染みて味わった一年間だっただろう。今年こそはという想いは人一倍強いはずである。
抜け番:2回戦
選択理由
「本当は4回戦を抜けたかったけど、2・3・5回戦しか残ってなくて、5回戦だけはイヤだったので消去法で2回戦を選択しました。」
 
 
100
 
青山 めぐみ(二段)28期生
二段戦から勝ち上がりを決めた。長い連盟の歴史の中でも、女性の連盟主催メジャーG1タイトル獲得は清水香織プロ(王位戦)と佐月麻理子プロ(麻雀マスターズ)の2名のみ。鳳凰・十段に限ればまだ誰も足を踏み入れた事もない、前人未到の大記録に挑む。
抜け番:3回戦
選択理由
「3回戦と5回戦しか残っていなかったが、昨日対局があり、あまり睡眠が取れていないので、今日4半荘は厳しいと思い3回戦目を抜け番としました。」
 
 
100
 
仁平 宜明(七段)11期生
第29期十段位決定戦3位
第20期鳳凰位決定戦2位
第24期鳳凰位決定戦3位
長年Aリーガーとして活躍し、決定戦に何度も進出し挑戦するもまだ獲得タイトルは無い。「今回が最大のチャンス。とにかくがむしゃらに十段位を獲りたい」と語ってくれた。
抜け番:5回戦
選択理由
「選択権がなく5回戦しか残っていなかったが、もともと5回戦を抜け番にしようと考えていた。2日目遅く会場入りできるのが大きいですね。」
 
以前ベテラン選手がある決定戦前のインタビューで「鳳凰や十段の決定戦はある意味思う存分楽しみたい。」と話していた。
実績十分のベテラン選手はそうかもしれない。だが若手、青山・上田にとっては今後の麻雀人生がかかっており、泥まみれになり這いつくばってでも掴み取りたい大決戦だ。
十段位獲得の後には、連盟タイトル戦シードの他に、最強戦ファイナル、モンド杯、天空麻雀、日本シリーズ、麻雀格闘楽部等、多数メディアへの出演チャンスへの道が明確に開ける。絶対に負けられない戦いなのである。
歴史と伝統ある日本プロ麻雀連盟のビッグタイトル『十段位』だからこそ、賞賛され絶賛される価値がある。
今年はどの様なドラマがあり、最後は誰が掴み取るだろうか。
※以後、対局者のコメントは、すべて対局後にご協力頂き記載しております。
 
100
 
1回戦(起家から、藤崎・仁平・上田・青山)抜け番:瀬戸熊
初戦は高打点を順番にアガリあう激しい展開で幕を開けた。
東1局2本場 ドラ:四万
西家:上田
二万三万四万四万四万七筒七筒  ポン中中中  ポン西西西  ツモ七筒
2,000・4,000は2,200・4,200
東2局 ドラ:三万
東家:仁平
一万一万三万四万五万一索二索三索三索四索一筒二筒三筒  リーチ  ツモ五索
2,600オール
東4局 ドラ:東
東家:青山
七万八万九万四索五索六索二筒二筒二筒七筒八筒九筒東  リーチ  ロン東
藤崎から7,700
南入し、ここまで藤崎だけ高打点がアガれていない藤崎の親番。
 
100
 
10巡目、ツモ五筒からノータイムで中のトイツ落としを選択した。
 
100
 
九筒を暗カンしている。
上田12巡目、三索をツモり待望の四暗刻テンパイ。リーチを打っても誰でも切りそうな待ちだったが上田はヤミテンを選択した。基本リーチ選択率が高く、先手を主張するケースが多い上田だからこそ余計意外なヤミテンに思えた。
上田「まだポイントが離されている状況では無いので、出アガリ跳満の出やすい七索のアガリでも良いかなと思いました。リーチしたら生牌の七索は出ないかと思いヤミテンに構えました。」
 
100
 
上田の待ちは3枚山に眠っていたが、藤崎の中トイツ落としが功を奏し、追いつき追い越しての3,900オールのアガリとなった。
 
100
 
10巡目、藤崎が中のトイツ落としを選択せず、12巡目上田の切った中を鳴いていたら、四筒で上田の四暗刻ツモアガリの未来があったのも面白い所だ。
南3局
 
100
 
12巡目にメンホン・七対子・ドラ2を北単騎でテンパイしていた藤崎。
14巡目に仁平から4面待ちリーチが入るがこちらは早々と純カラで藤崎大チャンスと思われたが、北は山に深く最後のツモ番でツモってきたのはドラの八筒
自身のツモ番は無く、場にピンズが高く、リーチ信頼度の高い仁平のリーチとオリる要素はふんだんに揃っていたが、藤崎の選択はドラをツモ切って仁平の最終ツモにアガリを求めた。
これが決定戦特有の頭取り用戦術なのか、自分の状態や仁平の状態を重んじでの選択なのか不明ではあるが、現十段位の意地が強烈に伝わってくるプロの一打だった。
藤崎「七筒がワンチャンス。八筒が3枚見えなので当たれば高いけど、当たる確率は高くない。もし振り込みになっても、その後にはさほど響かないけど、オリてもし仁平の最後のツモが北ならその後悪くなりそうでそれが一番怖かったです。」
上田「この局の藤崎さんの八筒切ってのテンパイ維持が、今日一番印象に残っています。気合入ってるな、僕もぶつけていって戦わないとなと思いました。」
オーラス仁平が上田から5,200点を出アガリ、浮きの2着に浮上するが、藤崎が絶好のトップスタートを決めた。
1回戦成績
藤崎:+19.4P 仁平:+5.0P 青山:▲6.2P 上田:▲18.2P
 
2回戦(起家から、青山・瀬戸熊・仁平・藤崎)抜け番:上田
藤崎 VS 瀬戸熊。もう数えきれない程、何度もタイトル戦決勝で激闘を繰り広げてきた連盟の2トップ。2人のG1決定戦対決は第5期麻雀グランプリMAX以来となるので約3年半ぶりか。
このエース2人の対決を待ち望んだファンも少なくないはずだ。実際長い間ライバルとして連盟を麻雀界を牽引してきた2人の対決は、否が応にも世間の注目が注がれる。
東2局
 
100
 
青山5面待ち、高め一通のリーチ。
親番の瀬戸熊が完全1シャンテンから一発で高め一筒をつかみ放銃となった。
四万五万五万一索一索四索五索六索三筒四筒発発発  ツモ一筒
流れを重んじる打ち手の瀬戸熊にとって、入りの初戦・親番でド高めを一発放銃スタートの心境が気になった。
瀬戸熊「また欲にかられて、くだらない放銃をしたな。と思いました。」
親番・完全1シャンテンとくれば、誰もがしょうがないで済ませてしまいそうな放銃だが、本人は至って冷静に受け止めて、謙遜されていた。
また、7,700点をアガった側の青山のコメントが面白い。
青山「テンパイの瞬間はヤミテンの選択肢の瞬間がありました。他家の親、特に藤崎プロ瀬戸熊プロに連荘させたくなかったので、交わしていけるなら毎回交わしていきたかった。」
このコメントでも解る様に、若手は普段画面越しで観ているビッグネーム選手と実際戦う事になると、麻雀で戦う以前に有名選手のネームバリューとの戦いになる。それがG1タイトル十段戦の舞台+藤崎・瀬戸熊のネームバリューとくればなおさらである。
別の局で青山にコメントを求めても、「藤崎が・・・瀬戸熊が・・・」と2人を意識しすぎている様なコメントが多かったのが印象的だった。
東4局 親:藤崎
 
100
 
12巡目ドラの白を重ねてテンパイ。八筒九筒がどちらも2枚切れで手変わりも少なく、下家にピンズが高そうでもリーチ選択をする人が多そうだが、藤崎はヤミテンを選択した。
結果はあっさり次巡七筒ツモで2,600オールのツモアガリとなった。
この様に大多数がリーチ選択しそうな手牌を、藤崎はヤミテンに構えてアガリを取る印象的な場面が、前年十段戦の序盤であったのを皆さん覚えていらっしゃるだろうか。前年はこの様なオリジナルヤミテンから流れを一気に掴み、ポイントを量産し十段位を獲得した事が思い出される。当時、観戦記を担当されていた荒プロも絶賛のヤミテンだった。
藤崎「ピンズが高くリーチをしても出アガリはあまり期待できない。リーチをかけた方が連荘率は格段とアップするとは思ったのですが、ドラが重なってのテンパイなので連荘だけではなくてアガリの確率を上げるためにドラ暗刻などの手変わりもみました。」本当に藤崎の胆力には頭が下がる。
今半荘は、青山が7,700点のアガリからスタートしきっかけを掴めるかと思ったが、南1局に瀬戸熊へ中途半端な7,700放銃などで徐々に点棒を減らし、終わってみればラスでの終了となり、藤崎の2連勝となった。
麻雀は、他のプロスポーツと同様にホームコートアドバンテージは確実に存在すると私は考える。映像対局経験・スタジオ独特の雰囲気・半荘合間の番組スケジュール等、Aリーグなどで毎月の様にスタジオで打ち慣れているAリーガー3人は上田・青山とのアドバンテージ差は大差だ。
対局後に青山が「緊張してフワフワしていた。麻雀の前に所作を気にしてしまう。」とコメントしていたが、早く対局に入り込んで自分の麻雀をぶつけて欲しい。休憩時間の合間、不安そうに深呼吸している彼女の姿を見てふとそんな事が頭をよぎった。
2回戦成績
藤崎:+16.6P 仁平:+4.2P 瀬戸熊:▲8.2P 青山:▲12.6P
2回戦終了時成績
藤崎:+36.0P 仁平:+9.2P 瀬戸熊:▲8.2P 上田:▲18.2P 青山:▲18.8P
 
3回戦(起家から、藤崎・瀬戸熊・仁平・上田)抜け番:青山
藤崎の連勝で迎えた3回戦。「3連勝を狙っていた。」と藤崎は語ってくれた。
一方、瀬戸熊・仁平は、「藤崎さんをマークしていた。」と同じ回答だった。
東1局1本場
 
100
 
『僕は七対子・ドラ2をリーチするほど弱くない』藤崎を知る者なら必ず耳にした事のある程、有名なフレーズであるが、リーグ戦以外のタイトル決定戦では七対子・ドラ2リーチをときおり見せる。
もちろん場況ありきでの事だが、短期決戦や普段同卓する事が少ない対局者情報というのが大きな要因ではないかと推測する。
今局は中スジの六筒単騎でリーチを打った。リーチ時点でドンピシャの山に3枚眠っていた。
藤崎にリーチを打った思考を質問すると、明確な答えを頂けたが、でもまだ書かないでとの回答だったので、戦略的なリーチだった事は間違いない。
又、13巡目の瀬戸熊手牌。
一万二万三万五万七万八万九万一索二索三索四索四索六筒  ツモ西
高打点の見える1シャンテンで、見ている側からは六筒がいつ出てもおかしくない手牌と思っていたが、生牌のツモ西で早々と完全撤退とした。
瀬戸熊「六筒が微妙に怪しいと思っていたのと、七対子の可能性があるなと思ったので、やめました。」
又、仁平が自身今日一番印象に残っている局と語ってくれた。
藤崎のリーチ次巡、仁平の手牌。
五万六万七万一索一索七索七索一筒二筒三筒東東発  ツモ七索
一索で迂回を選択した。
仁平「ここまで藤崎さんの追っ手が自分しかいないので、どこかで藤崎さんにつっかけなくちゃと感じていました。感覚的にドラ発は通りそうと思ったけど、当たってしまったらとリスクが大きすぎる勝負。でも七索暗刻の感触からここはいくべきでした。結果は、恐らくリーチをかけていれば、リンシャンからの一索ツモアガリ。東を鳴いても、危険牌を切らずに、最後のツモで発のツモアガリ。ここが流れを変えるチャンスでした。今日一番の勝負所を完全に間違えた。」
悔しそうに言葉を噛みしめながら語っていたのが印象的だった。
東2局 親:瀬戸熊 ドラ:発
一万二万三万五万六万七万一索二索三索一筒三筒九筒九筒  リーチ  ロン二筒
仁平から7,700
東2局1本場 ドラ:六筒
二万三万四索四索四索一筒二筒三筒四筒四筒七筒八筒九筒  リーチ  ツモ一万
1,000は1,100オール
東2局2本場 ドラ:三筒
三万四万五万七万八万三索三索五索六索七索三筒三筒三筒  リーチ
親の瀬戸熊、2連荘後のドラを暗刻にしてのリーチ。とうとう来た!クマクマタイム来た!そう期待したファンも多かったのではないだろうか。
この連荘中は自分の時間が来ているという感覚はありましたか?との質問に、瀬戸熊「これをアガれば、来るなと思ってました。」
待ち牌は山にまだ眠っていたが、瀬戸熊に舞い込むことはなく、ここは流局となり、次局に上田がサバキを入れ瀬戸熊の親が流れた。
今回クマクマタイムは、あと一歩の所で不発に終わったが、やはりあの爆発力には期待せずにはいられない。今決定戦でも必ず見せてくれる事だろう。
南1局1本場
この日、藤崎が一番印象に残っていると語ってくれた局。
 
100
 
親の藤崎7巡目。下家瀬戸熊がマンズのホンイツ模様で5巡目に白を2鳴きしている。
このドラもなく生牌の南七万八万が3枚切れ)が浮いている手牌から、3連勝目指し攻める意思を持ったダブ南をぶつけていった。
藤崎にテンパイが入ったのが14巡目と終盤になってしまったが、ドラを叩き切ってのリーチ宣言。この藤崎の意思のこもったリーチに対して、さすがの瀬戸熊も撤退を余儀なくされた。
二万三万四万七万八万九万八索八索八索四筒五筒東東  リーチ  ツモ三筒
結果はたかが1,000オールだが、見ている側にとっては鳥肌ものだった。
藤崎「八万が3枚切れていたので七万から切りたかったのですが、南を打つ気がないのに七万から切るのではワガママ過ぎかなと思いました。南から切ってもしポンされればマンズはなにも切らずに形式テンパイでも粘るつもりでしたし、南が通ればマンズも全て押す気でいました。」
藤崎は4回戦目が抜け番の為、今半荘で本日は終了となった。
藤崎「今日は展開が良かっただけで、絶好調ではなかったです。あまり同卓する機会の少ない、上田君・青山さんを掴みきれなかったという印象ですね。人ではなく場のイメージが湧かなかったので、長考が多くなってしまった1日でした。内容は全くダメでしたね。」
3回戦成績
上田:+15.2P 藤崎:+7.9P 瀬戸熊:+4.9P 仁平:▲28.0P
3回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 上田:▲3.0P 瀬戸熊:▲3.3P 仁平:▲18.8P 青山:▲18.8P
 
4回戦(起家から、上田・青山・瀬戸熊・仁平)抜け番:藤崎
抜け番の藤崎以外、全員マイナスポイント4名の対局。今日プラスで終わりたいと誰もが思う事だろうが、好調藤崎が抜け番となり各者の戦い方にも注目が集まった。
東2局 親:青山 ドラ:八万
四万四万五索五索五索四筒四筒四筒白白  ポン八万 上向き八万 上向き八万 上向き  ツモ白
青山の8,000オールが決まる。
青山「配牌を貰った時は、リーチ・ツモ・ドラ1で手を進めましたが、八万が重なった時は七対子にシフトしました。あの形になって八万以外から仕掛けてもアガれるイメージもなかったので。瀬戸熊プロから八万が出た時は体で反応しました。」
青山さんに8,000オールと申告され何か想う所はありましたか?
瀬戸熊「特には思わなかったですが、藤崎さんとの点差しか考えてなかったので。ただ浮きが最低条件の半荘だったので、苦しくなったなあと思いました。」
東3局 親:瀬戸熊 ドラ:一索
素点を稼ぎたい青山に大チャンス。7巡目と早い巡目にドラの一索を暗刻にしてテンパイ。役無しヤミテンを選択した。
六万六万六万七万八万九万一索一索一索八索九索中中
手変わり牌をツモる事なく、中が出る事もなく、13巡目親の瀬戸熊よりリーチが入った同巡。
 
100
 
ツモ六筒でドラ一索に手をかけ、あっさりギブアップ宣言をした。
今半荘51,200点持ち、素点を持っている・自身ドラ暗刻と攻めやすい要素が揃っていてのベタオリは弱気に映った。
序盤で得た点数を守るのではなく、この点棒をいかに使って素点をのばす事ができるか・戦える時は強く戦うが決定戦頭取りを勝ち切る戦い方と私は考える。
決定戦は初である青山にとって、普段経験する事がない頭取り特有の思考・優勝が見え始めた時の猛烈なプレッシャーと自分自身との闘いなど、初決定戦での乗り越えなければならないハードルは本人が想像している以上に高い。
南4局1本場 ドラ:五万
四万五万六万七万八万五索六索七索五筒五筒六筒七筒八筒  リーチ  ロン三万
オーラス、上田が瀬戸熊から7,700は8,000を出アガリ、浮きにまわって終局となった。
4回戦成績
青山:+31.5P 上田:+9.1P 瀬戸熊:▲15.0P 仁平:▲25.6P
4回戦終了時成績
藤崎:+43.9P 青山:+12.7P 上田:+6.1P 瀬戸熊:▲18.3P 仁平:▲44.4P
 
青山「ずっと緊張していました。初日はまだトーナメントの様に打とうと決めていたので、結果は良かったと思います。でも内容は疑問が残ったり、反省しなきゃいけない事がたくさんありましたので、2日目はまた違う気持ちで臨みます。」
上田「リーチや仕掛けの信頼度の高いメンバーでの決定戦なので、アクションに対して警戒しながら打とうと思っていました。特に藤崎さんのヤミテン警戒していました。勝負手が全然アガれなかった印象がありますが、ポイントがプラスで終われたので良かったです。」
瀬戸熊「3回戦目は2連勝している藤崎さんが調子がいいのがわかっていたので、藤崎さんに走られない様に打ちました。今日は最低の出来だったので、1週間リフレッシュしていい麻雀を打てるよう頑張ります。」
仁平「5回戦が抜け番なので、現状トータル最下位の自分が10回戦抜け番濃厚なのは仕方ないと思うが、5位敗退になってしまっては意味がないのでポイントを意識しながら、特に藤崎さんには厳しく打ちます。自分らしく打って流れが来たら、その流れを逃さないつもりで休まず走り続けます。」

何を切る?fromロン2 2017年9月

何を切る?fromロン2 2017年9月

このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答を、グラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。

問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介

ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南2局北家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

 

プロ

六万切り・・・15人
八索切り・・・8人
北切り・・・8人
六索切り・・・4人
三筒切り・・・3人
五万切り・・・1人
四筒切り・・・1人

 

ロン2ユーザー

北切り・・・27.6%
六万切り・・・24.6%
六索切り・・・16.6%
八索切り・・・12.6%
五万切り・・・8.5%
四筒切り・・・6%
三筒切り・・・4%

 

 

プロ解答(50音順)

六万切り

荒正義
七索はチーテン可。」

石田亜沙己
「678三色を見て、五万などが重なれば北のトイツ落としでタンヤオに。リーチドラ1の手にするのはもったいない。南2局のトップ目ということで、リーチをかけなくてもよい役有りのテンパイにしたい。」

石渡正志
「まずは打点を追いたい。カンチャンの受けも残すので、守備も考えるとともに、タンヤオ変化や喰い仕掛けも考慮する。」

黒沢咲
「ピンフ三色を目指して打六万とします。五万を引いた時だけ北を落としてタンピン三色に向かいます。」

瀬戸熊直樹
「最高形を目指す。五万八万ツモなら打北とし、鳴きも視野に。」

二階堂瑠美
「オーラスならばソーズを外す選択もあるけど、基本的には三色目は残します。二筒五筒の切れ具合や、場の変化で七索は鳴きます。」

仁平宣明
「役無しテンパイは組みたくないし、七筒ツモに勢いを感じて高目を目指す。先に五万が重なれば北のトイツ落とし。もちろん七索のチーテンは取らない。」

HIRO柴田
「役は付けたい。五万引きは打北。」

藤崎智
「役有りテンパイを目指す。五万八万の重なりでタンヤオに移行します。」

麓征生
「678を確定させ、タンヤオも見る。点棒が少ない時は打六索。」

前田直哉
「トップ目なので手役に持っていきたい。北は安全牌としても取っておきたい局面。」

前原雄大
「ツモ七筒に勢いを感じ高目を見る。」

三戸亮祐
「トップ目なので、躱し手も考慮して678の三色に固定する。」

美波智子
「678の三色はまだ見切れないので、打六万とし、五万八万が入ればタンヤオに移行します。」

望月雅継
「ツモ七筒ときたからには、素直に三色本線の手組みとする。当然ツモ五万八万)からのタンヤオ移行も取りこぼさないように!。」

 

 

八索切り

朝霧千裕
「トップ目、一発・裏ドラ有りのルールということで、三色を見切っての打八索。」

小笠原奈央
「点数を持ってトップ目。自然に打つために八索切り。」

客野直
「トップ目なので、リャンメン形を残し八索を切る。六索の重なりからのタンピン移行も見る。」

清原継光
「オーソドックスに好形テンパイを目指して外側から切る。」

仲田加南
「打点を狙うべき局ではないので。」

藤原隆弘
五万六万三筒四筒を外せば三色は確定するけれど、一発・裏ドラ有りということも含めれば、待ちとしてはリャンメンが残る方が優秀。六索が雀頭になる可能性と、五索引きからの選択肢を残して八索から切る。」

古谷知美
「リャンメン形2つの1シャンテンに取る。三色は見ない。」

宮内こずえ
「トップ目でドラが1枚あるので、手なりで打ちます。」

 

 

北切り

内川幸太郎
「2シャンテン戻しですが、東2局で点数にも余裕があるので大きく狙います。」

近藤久春
「巡目も早いので、広く構える。」

紺野真太郎
「比較的自由に打てる得点状況。ならば手牌も自由度が高い形に。」

ダンプ大橋
「トップ目なので大きく。または、仕掛け可能な形に。北は1枚切れているので、残してもあまりおいしくなさそう。」

古川孝次
「内に寄せて、うまくいけば678の三色。八万が雀頭になるなど三色が崩れても、タンヤオでアガる。ソーズが雀頭になってのタンピン変化でもOK。」

古橋崇志
「最高形のタンピン三色を目指す。」

吉田直
「もちろんタンピン三色を狙うが、タンヤオで仕掛けての2,000点でも良い。」

和久津晶
「最低メンタンピンにしたい。」

 

 

六索切り

蒼井ゆりか
「ドラを1枚使った手なので、三色は見切って手広く受けます。」

勝又健志
「三色は見切って好形リーチを目指す。」

沢崎誠
「基本的に手役よりトップを目指す。トップ目の状況から、局をスムーズに進ませることが第一と考える。六索八索切りからヤミテンとする。」

白鳥翔
「リャンメンドラ1でリーチ。ツモ次第で、リーチ役牌ドラや、自然にタンピンに渡ることもできる。問題にならないくらいソーズに手をかける一手。」

 

 

三筒切り

伊藤優孝
「プロなら当然、高みを目指せ!」

小島広宣
「三色を狙う1シャンテンに構える。七索が出ればチーして、親が仕掛けたら北を切る。」

猿川真寿
「どのターツも自信が無く、広く受けた時のリーチドラ1は反撃が怖い。北を鳴くことも想定して、ドラ色を嫌う三筒切り。」

 

 

五万切り

岡部光輝
「トップ目ということもあり、安全度とアガリを最優先。本線は678三色で、七索はチーでテンパイに取る。先制リーチを受けたら放銃は避ける。」

 

 

四筒切り

山田浩之
「三色が確定しているので、素直に狙う。北が暗刻になった時に連続形の方が強いのとドラ色のピンズが高くなりそうなので、ピンズを払う。」

何を切る?/何を切る?fromロン2 2017年9月

何を切る?fromロン2 2017年9月
このコーナーでは、オンライン麻雀「ロン2」の協力のもと、プロ雀士とロン2ユーザーの解答を、グラフを使って比較していきたいと思います。
多くのプロより、丁寧な解説をいただきましたので、みなさんの雀力アップの参考にしていただければと思います。
問題提供:「ロン2」  作成:杉浦勘介
ロン2道場ルール (一発、裏ドラ、カンドラあり、赤なし)
南2局北家 (色の濃くなっている牌はツモ切りです)

 
プロ

六万切り・・・15人
八索切り・・・8人
北切り・・・8人
六索切り・・・4人
三筒切り・・・3人
五万切り・・・1人
四筒切り・・・1人
 
ロン2ユーザー

北切り・・・27.6%
六万切り・・・24.6%
六索切り・・・16.6%
八索切り・・・12.6%
五万切り・・・8.5%
四筒切り・・・6%
三筒切り・・・4%
 
 
プロ解答(50音順)
六万切り
荒正義
七索はチーテン可。」
石田亜沙己
「678三色を見て、五万などが重なれば北のトイツ落としでタンヤオに。リーチドラ1の手にするのはもったいない。南2局のトップ目ということで、リーチをかけなくてもよい役有りのテンパイにしたい。」
石渡正志
「まずは打点を追いたい。カンチャンの受けも残すので、守備も考えるとともに、タンヤオ変化や喰い仕掛けも考慮する。」
黒沢咲
「ピンフ三色を目指して打六万とします。五万を引いた時だけ北を落としてタンピン三色に向かいます。」
瀬戸熊直樹
「最高形を目指す。五万八万ツモなら打北とし、鳴きも視野に。」
二階堂瑠美
「オーラスならばソーズを外す選択もあるけど、基本的には三色目は残します。二筒五筒の切れ具合や、場の変化で七索は鳴きます。」
仁平宣明
「役無しテンパイは組みたくないし、七筒ツモに勢いを感じて高目を目指す。先に五万が重なれば北のトイツ落とし。もちろん七索のチーテンは取らない。」
HIRO柴田
「役は付けたい。五万引きは打北。」
藤崎智
「役有りテンパイを目指す。五万八万の重なりでタンヤオに移行します。」
麓征生
「678を確定させ、タンヤオも見る。点棒が少ない時は打六索。」
前田直哉
「トップ目なので手役に持っていきたい。北は安全牌としても取っておきたい局面。」
前原雄大
「ツモ七筒に勢いを感じ高目を見る。」
三戸亮祐
「トップ目なので、躱し手も考慮して678の三色に固定する。」
美波智子
「678の三色はまだ見切れないので、打六万とし、五万八万が入ればタンヤオに移行します。」
望月雅継
「ツモ七筒ときたからには、素直に三色本線の手組みとする。当然ツモ五万八万)からのタンヤオ移行も取りこぼさないように!。」
 
 
八索切り
朝霧千裕
「トップ目、一発・裏ドラ有りのルールということで、三色を見切っての打八索。」
小笠原奈央
「点数を持ってトップ目。自然に打つために八索切り。」
客野直
「トップ目なので、リャンメン形を残し八索を切る。六索の重なりからのタンピン移行も見る。」
清原継光
「オーソドックスに好形テンパイを目指して外側から切る。」
仲田加南
「打点を狙うべき局ではないので。」
藤原隆弘
五万六万三筒四筒を外せば三色は確定するけれど、一発・裏ドラ有りということも含めれば、待ちとしてはリャンメンが残る方が優秀。六索が雀頭になる可能性と、五索引きからの選択肢を残して八索から切る。」
古谷知美
「リャンメン形2つの1シャンテンに取る。三色は見ない。」
宮内こずえ
「トップ目でドラが1枚あるので、手なりで打ちます。」
 
 
北切り
内川幸太郎
「2シャンテン戻しですが、東2局で点数にも余裕があるので大きく狙います。」
近藤久春
「巡目も早いので、広く構える。」
紺野真太郎
「比較的自由に打てる得点状況。ならば手牌も自由度が高い形に。」
ダンプ大橋
「トップ目なので大きく。または、仕掛け可能な形に。北は1枚切れているので、残してもあまりおいしくなさそう。」
古川孝次
「内に寄せて、うまくいけば678の三色。八万が雀頭になるなど三色が崩れても、タンヤオでアガる。ソーズが雀頭になってのタンピン変化でもOK。」

古橋崇志
「最高形のタンピン三色を目指す。」
吉田直
「もちろんタンピン三色を狙うが、タンヤオで仕掛けての2,000点でも良い。」
和久津晶
「最低メンタンピンにしたい。」
 
 
六索切り
蒼井ゆりか
「ドラを1枚使った手なので、三色は見切って手広く受けます。」
勝又健志
「三色は見切って好形リーチを目指す。」
沢崎誠
「基本的に手役よりトップを目指す。トップ目の状況から、局をスムーズに進ませることが第一と考える。六索八索切りからヤミテンとする。」
白鳥翔
「リャンメンドラ1でリーチ。ツモ次第で、リーチ役牌ドラや、自然にタンピンに渡ることもできる。問題にならないくらいソーズに手をかける一手。」
 
 
三筒切り
伊藤優孝
「プロなら当然、高みを目指せ!」
小島広宣
「三色を狙う1シャンテンに構える。七索が出ればチーして、親が仕掛けたら北を切る。」
猿川真寿
「どのターツも自信が無く、広く受けた時のリーチドラ1は反撃が怖い。北を鳴くことも想定して、ドラ色を嫌う三筒切り。」
 
 
五万切り
岡部光輝
「トップ目ということもあり、安全度とアガリを最優先。本線は678三色で、七索はチーでテンパイに取る。先制リーチを受けたら放銃は避ける。」
 
 
四筒切り
山田浩之
「三色が確定しているので、素直に狙う。北が暗刻になった時に連続形の方が強いのとドラ色のピンズが高くなりそうなので、ピンズを払う。」

第16期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート

Aリーグ5節 宮田豊夢

 

1卓(辻本・藤川・横山・坂本)
2卓(米川・仁科・貫上・稲岡)
3卓(森下・佐々木・宮田・勝間)

3卓では佐々木が今節の主役でした。
開始早々大きな手役を佐々木がアガリます。

1回戦 東2局 親佐々木

一万一万一万一万二万二万三万三万四万四万五万五万六万  ツモ三万  ドラ一万

親の三倍満をツモアガリ、他の3者を大きく離します。
その後も立て続けにアガリ続け、1回戦80,000点オーバーの大トップとなります。
Aリーグともなるとそれぞれの雀士のキャラクターがはっきりとしています。
アガリ重視の打ち手、打点重視の打ち手、それぞれが経験と勘でバランスをとっています。
私の個人的意見ですが、佐々木は打点重視の打ち手という印象があります。
その強さがいかんなく発揮された今節だったように思います。

1卓では今節も藤川が非常に強く、卓内トップの+41.8P。
トータルトップからさらに成績を伸ばし+151.2Pとなり、頭一つ抜け出します。
非常に混戦なリーグ戦で誰にでも決定戦のチャンスがあります。
後半戦も非常に楽しみです。

 

 

Bリーグ5節 山神剛

 

Bリーグは折り返しの第5節になります。
ここまでの成績は上村政が一歩リードの+119.2P
次いで山中、山室、筒井、上村宜・・・と上位陣が続きます。

1卓(上村宜・山中・中川・吉田圭)
2卓(吉本・城・山神・筒井)
3卓(大橋・山室・高谷・原田)
4卓(松永・上村政・丸山・辻井)

1卓
現状2位の山中と5位の上村宜の直接対決です。
1、2回戦と2着、トップの上村宜が一歩リードします。山中も浮き3着、2着と安定した戦いを見せます。
3、4回戦では上村宜が連続3着、山中が連続2着を取り、お互いに一歩も引かぬ戦いは上村宜+8.2P、山中+11.8Pと順位もそれほど変わらず、まずまずといった所でしょうか。

3、4回戦に連続トップを取った吉田圭が+69.8Pとジャンプアップして、トータルでも5位に上がってきました。

2卓
3回戦まで筒井が安定した戦いを見せ、3回戦終了時には1人プラスと好感触です。
しかし、4回戦、親の吉本が海底牌で四暗刻ツモ、48.000点のリードを持つと、そのまま点棒をキープし、たった1回で+60.6Pを叩き出し卓内トップになりました。
3回戦までに貯金を作っていた筒井は+13.8Pで終了、4位をキープします。
吉本はトータルで+57.4Pと上位も狙える位置につけました。

3卓
現状3着の山室も上位を狙いたい所でしたが、いきなり1回戦に1人沈みのラスを引いてしまいます。
しかし2回戦で2着。3、4回戦で連続トップをもぎ取り、+31.4Pとトータル111.0Pのトップに躍り出ます。

4卓
これまでの4節、安定して戦っているイメージのある上村政ですが、今節は我慢の連続だったようです。
1回戦に▲29.9P、2回戦でも3着を引いてしまいますが、3回戦ではキッチリトップを取り返してマイナスを減らしていきます。

4回戦オーラス1本場(供託1.000点)
22.000点持ちの上村政が親番ですが、状況的には松永が55.100点持っており、まずは浮きを目指す段階。
配牌で高打点が望めないと感じたのか、自分の現状を把握しているからか、早い段階で仕掛けていき、タンヤオの1.500点でまずは親番維持に成功です。

オーラス2本場

配牌
三万一索一索二索二索三索八索九索一筒二筒東北北北

からまずは三万切り、ホンイツに向かいます。
五索六索と引き入れ、順調に手が育つのかと思った矢先、6巡目に30.700点持ちの辻井が先制リーチを打ちます。
上村政も簡単にはオリない、

一索一索二索二索三索五索六索六索八索九索四筒北北北

ここまで手を育てまずが四筒が切りきれずに断念しました。
テンパイを目指すオリに回ります。
結果は流局でテンパイ出来ず、辻井は狙い通りの浮き確保に成功します。
上村政は▲30.9Pと厳しい今節になりましたがトータルでは+88.3Pと現状3位、今後の巻き返しを狙っています。

 

 

C1リーグ前期最終節 長尾浩平

 

C1リーグ最終節
最終節の卓組は順位順の卓組になります。
組み合わせは
1卓(1位後藤2位稲垣5位長野7位長尾)
2卓(2位土田4位赤木6位高橋悟8位川上)
3卓(9位中野11位木下13位辰巳15位吉田)
4卓(10位獅坂12位掛樋14位高橋正16位中安)

1、2卓は60ポイント以内に8人と大混戦な昇級争いです。
3、4卓も全員が狙える残留争いの位置にいます。

1卓
1回戦 東1局
三万四万五万五万五万四索四索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ロン二万  ドラ五万

東2局
二万三万四万一索二索三索七索七索七筒七筒八筒八筒九筒  ロン六筒  ドラ七筒

東3局
一万二万三万四万五万六万七万七万五索六索  暗カン牌の背中中牌の背  ツモ四索  ドラ五索

3局連続でアガリ、スタートダッシュを決めた長尾が、勢いそのままに3連勝して昇級枠に手をかけました。
2卓では、赤木が1回戦で大トップを取りトータル2位に。
最終戦、後藤、土田が猛追を見せるも長尾、赤木がリードを守り切って昇級を手にしました。
昇級した人、残留した人、降級してしまった人
結果や形は違うが、今回のリーグ戦を通じてきっと皆さん色々得られたと思います。
それを生かし個々がレベルアップして次のリーグで更に熱い戦いが繰り広げられる事を期待したいと思います。

 

 

C2リーグ 前期最終節 音羽なお

 

さて最終節となりました。昇級6名の枠を勝ち取るのは?
点差を見ると3位から8位ぐらいの方の接戦になりそうなので、昇級争いが面白そうです。
行野、冨田、音羽の1位争い。
行野が1回戦と2回戦で加点して、音羽が1人沈みのマイナススタートとなりました。
最終戦
行野、福原、冨田、音羽
3位の音羽は1位まで37P差。
2位の行野は1位まで17P差です。
南3局 親音羽

一万一万一万五万五万五万八索八索八筒八筒中中中  ドラ八索

ドラとのシャンポン待ち、ツモって四暗刻だが、
3段目にさしかかったところで、警戒しながら打っていた冨田がツモアガリ。見事にかわされました。
オーラス親番は冨田でしたが、状況を読んでいた福原のロンで終局しました。
順位変わらず。

1位冨田 2位行野 3位音羽 4位柿本 5位福原。

南田は最終局で加点し、見事昇級へと繋がりました。
初めてレポートを書かせていただきました。文章で伝えるという難しさ。
牌姿や変化を覚えたり点差を考えたりと、このレポートを任されてとてもいい勉強になりました。
読んで頂いている皆様には分からない事は多々あったと思いますが、ありがとうございました。
開始時から幸いにも先行さしていただき、そして、それから常に追われているという凄いプレッシャーの中でした。
最終節は本当に緊張してしまいました。
結果3位に終わったのですがこんなに苦しい思いをしたのも初めてでした。
色んなことを経験させてもらった初めてのリーグ戦でした。
ありがとうございました。

関西プロリーグ レポート/第16期関西プロリーグ A・B・Cリーグ 第5節レポート

Aリーグ5節 宮田豊夢
 
1卓(辻本・藤川・横山・坂本)
2卓(米川・仁科・貫上・稲岡)
3卓(森下・佐々木・宮田・勝間)
3卓では佐々木が今節の主役でした。
開始早々大きな手役を佐々木がアガリます。
1回戦 東2局 親佐々木
一万一万一万一万二万二万三万三万四万四万五万五万六万  ツモ三万  ドラ一万
親の三倍満をツモアガリ、他の3者を大きく離します。
その後も立て続けにアガリ続け、1回戦80,000点オーバーの大トップとなります。
Aリーグともなるとそれぞれの雀士のキャラクターがはっきりとしています。
アガリ重視の打ち手、打点重視の打ち手、それぞれが経験と勘でバランスをとっています。
私の個人的意見ですが、佐々木は打点重視の打ち手という印象があります。
その強さがいかんなく発揮された今節だったように思います。
1卓では今節も藤川が非常に強く、卓内トップの+41.8P。
トータルトップからさらに成績を伸ばし+151.2Pとなり、頭一つ抜け出します。
非常に混戦なリーグ戦で誰にでも決定戦のチャンスがあります。
後半戦も非常に楽しみです。
 
 
Bリーグ5節 山神剛
 
Bリーグは折り返しの第5節になります。
ここまでの成績は上村政が一歩リードの+119.2P
次いで山中、山室、筒井、上村宜・・・と上位陣が続きます。
1卓(上村宜・山中・中川・吉田圭)
2卓(吉本・城・山神・筒井)
3卓(大橋・山室・高谷・原田)
4卓(松永・上村政・丸山・辻井)
1卓
現状2位の山中と5位の上村宜の直接対決です。
1、2回戦と2着、トップの上村宜が一歩リードします。山中も浮き3着、2着と安定した戦いを見せます。
3、4回戦では上村宜が連続3着、山中が連続2着を取り、お互いに一歩も引かぬ戦いは上村宜+8.2P、山中+11.8Pと順位もそれほど変わらず、まずまずといった所でしょうか。
3、4回戦に連続トップを取った吉田圭が+69.8Pとジャンプアップして、トータルでも5位に上がってきました。
2卓
3回戦まで筒井が安定した戦いを見せ、3回戦終了時には1人プラスと好感触です。
しかし、4回戦、親の吉本が海底牌で四暗刻ツモ、48.000点のリードを持つと、そのまま点棒をキープし、たった1回で+60.6Pを叩き出し卓内トップになりました。
3回戦までに貯金を作っていた筒井は+13.8Pで終了、4位をキープします。
吉本はトータルで+57.4Pと上位も狙える位置につけました。
3卓
現状3着の山室も上位を狙いたい所でしたが、いきなり1回戦に1人沈みのラスを引いてしまいます。
しかし2回戦で2着。3、4回戦で連続トップをもぎ取り、+31.4Pとトータル111.0Pのトップに躍り出ます。
4卓
これまでの4節、安定して戦っているイメージのある上村政ですが、今節は我慢の連続だったようです。
1回戦に▲29.9P、2回戦でも3着を引いてしまいますが、3回戦ではキッチリトップを取り返してマイナスを減らしていきます。
4回戦オーラス1本場(供託1.000点)
22.000点持ちの上村政が親番ですが、状況的には松永が55.100点持っており、まずは浮きを目指す段階。
配牌で高打点が望めないと感じたのか、自分の現状を把握しているからか、早い段階で仕掛けていき、タンヤオの1.500点でまずは親番維持に成功です。
オーラス2本場
配牌
三万一索一索二索二索三索八索九索一筒二筒東北北北
からまずは三万切り、ホンイツに向かいます。
五索六索と引き入れ、順調に手が育つのかと思った矢先、6巡目に30.700点持ちの辻井が先制リーチを打ちます。
上村政も簡単にはオリない、
一索一索二索二索三索五索六索六索八索九索四筒北北北
ここまで手を育てまずが四筒が切りきれずに断念しました。
テンパイを目指すオリに回ります。
結果は流局でテンパイ出来ず、辻井は狙い通りの浮き確保に成功します。
上村政は▲30.9Pと厳しい今節になりましたがトータルでは+88.3Pと現状3位、今後の巻き返しを狙っています。
 
 
C1リーグ前期最終節 長尾浩平
 
C1リーグ最終節
最終節の卓組は順位順の卓組になります。
組み合わせは
1卓(1位後藤2位稲垣5位長野7位長尾)
2卓(2位土田4位赤木6位高橋悟8位川上)
3卓(9位中野11位木下13位辰巳15位吉田)
4卓(10位獅坂12位掛樋14位高橋正16位中安)
1、2卓は60ポイント以内に8人と大混戦な昇級争いです。
3、4卓も全員が狙える残留争いの位置にいます。
1卓
1回戦 東1局
三万四万五万五万五万四索四索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ロン二万  ドラ五万
東2局
二万三万四万一索二索三索七索七索七筒七筒八筒八筒九筒  ロン六筒  ドラ七筒
東3局
一万二万三万四万五万六万七万七万五索六索  暗カン牌の背中中牌の背  ツモ四索  ドラ五索
3局連続でアガリ、スタートダッシュを決めた長尾が、勢いそのままに3連勝して昇級枠に手をかけました。
2卓では、赤木が1回戦で大トップを取りトータル2位に。
最終戦、後藤、土田が猛追を見せるも長尾、赤木がリードを守り切って昇級を手にしました。
昇級した人、残留した人、降級してしまった人
結果や形は違うが、今回のリーグ戦を通じてきっと皆さん色々得られたと思います。
それを生かし個々がレベルアップして次のリーグで更に熱い戦いが繰り広げられる事を期待したいと思います。
 
 
C2リーグ 前期最終節 音羽なお
 
さて最終節となりました。昇級6名の枠を勝ち取るのは?
点差を見ると3位から8位ぐらいの方の接戦になりそうなので、昇級争いが面白そうです。
行野、冨田、音羽の1位争い。
行野が1回戦と2回戦で加点して、音羽が1人沈みのマイナススタートとなりました。
最終戦
行野、福原、冨田、音羽
3位の音羽は1位まで37P差。
2位の行野は1位まで17P差です。
南3局 親音羽
一万一万一万五万五万五万八索八索八筒八筒中中中  ドラ八索
ドラとのシャンポン待ち、ツモって四暗刻だが、
3段目にさしかかったところで、警戒しながら打っていた冨田がツモアガリ。見事にかわされました。
オーラス親番は冨田でしたが、状況を読んでいた福原のロンで終局しました。
順位変わらず。
1位冨田 2位行野 3位音羽 4位柿本 5位福原。
南田は最終局で加点し、見事昇級へと繋がりました。
初めてレポートを書かせていただきました。文章で伝えるという難しさ。
牌姿や変化を覚えたり点差を考えたりと、このレポートを任されてとてもいい勉強になりました。
読んで頂いている皆様には分からない事は多々あったと思いますが、ありがとうございました。
開始時から幸いにも先行さしていただき、そして、それから常に追われているという凄いプレッシャーの中でした。
最終節は本当に緊張してしまいました。
結果3位に終わったのですがこんなに苦しい思いをしたのも初めてでした。
色んなことを経験させてもらった初めてのリーグ戦でした。
ありがとうございました。

第2期JPML WRCリーグベスト8B卓レポート 菊原 真人

8月24日
猛暑の中ここ夏目坂スタジオで決勝の椅子残り2つをかけた闘牌が繰り広げられた。
A卓からはすでに藤島健二郎、井出一寛が決勝進出を決めており、B卓の勝ち上がりにも注目が集まる。
B卓ベスト8ではベスト16を勝ち上がったこの4名が登場

前原雄大
100
近藤久春
100
中川基輝
100
大鹿糠文也
100
*ルールは日本プロ麻雀連盟WRCルール4回戦を行い上位2名が勝ち上がりとなるトーナメント形式で行われる。

立会人紺野慎太郎の合図とともに闘牌が始まった。

 

1回戦

起家から近藤・前原・中川・大鹿糠

場が動き始めたのは東3局、4巡目に親の中川に絶好のテンパイが入る。

中川の捨て牌

二索 上向き八索 上向き六索 上向き四筒 上向き

三万四万五万七万七万二索三索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ四索  ドラ九筒

中川がリーチ。5枚山のアガリ牌を一発ツモで4,000オール。

続く1本場、中川のチャンスが続く。

六万六万三索四索五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ドラ六筒

中川が先制リーチを入れる。
全員が親の中川からのリーチに受けている中、終盤まで丁寧に回りながら自身で2枚切っているペン七索を引き戻し近藤もテンパイをいれる。

二万二万二索二索二索七索八索九索二筒三筒四筒七筒八筒

自身のツモがあと2回なのも踏まえ、二万のトイツ落としが出来るため安全にテンパイをとる九筒をチーしての打二万で確実にテンパイをとりに来る近藤。
自身で2枚切っているフリテンペンチャンターツを残してフリテンを引き戻し、中川への放銃牌を止めて、九筒チーをして安全を確保しながらのフリテン受け変えテンパイ。
中川の1人テンパイすら許さない。A1リーガー近藤にとっては当たり前のことなのかもしれないがこの冷静な判断力と守備力は流石だなといつも思わされる。
1回戦は終始攻め続けた中川に前原が迫ったがわずかに届かず1回戦は中川がトップを獲り終了した。

1回戦成績
中川+23.3P 前原+10.0P 近藤▲5.8P 大鹿糠▲27.5P

 

2回戦

起家から近藤・前原・中川・大鹿糠
東3局 親 中川
前局に満貫をアガった大鹿糠にまたチャンスが訪れる。
リーチをし、チャンス手をしっかりものにしていく大鹿糠。

二万二万四万五万六万七万八万九万五索六索七索三筒四筒  ツモ二筒  ドラ三筒

その後親番でも2,600は2,700オールとして持ち点を加点していき持ち点が5万点を超えるトップ目に。

南2局 親番 前原
北家の近藤に配牌ドラドラのチャンス手が入る。
近藤は北をポンして1シャンテンで加カン。カンドラには一筒

親の前原もテンパイが入り一筒を切りリーチに向かうが近藤がこの一筒をポン。

近藤
一索一索八筒八筒  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ポン九万 上向き九万 上向き九万 上向き  加カン北北北北  ドラ北一筒

前原
四万四万五万六万六万七万七万三筒四筒五筒七筒八筒九筒

近藤はドラ7枚の倍満のテンパイで親の前原にむかっていくが、ツモ番がなくなりアガリが見えなくなったため、テンパイにこだわらずしっかりと受け、前原の1人テンパイで前原の連荘が続く。

この後も前原の1人テンパイと1,500は2,100のアガリで前原は原点付近の2着目へ浮上。
続く親番の中川も連荘を重ね、3本場で中川の遠い仕掛けが入る。

四万五万一索一索二索四索五索七索七索八索東南発中  ドラ七索

ここから打四万ですぐに打たれた2枚目の一索をポンしてホンイツ、チンイツへ。
形的には苦しい所からツモがきき、急所を埋めていきながら以下のテンパイに辿り着き、大きなアガリに結びつく。

二索二索四索五索五索六索七索七索八索九索  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ドラ七索  ロン三索

前原には痛い放銃となり中川の猛追があるも及ばす僅差で大鹿糠がトップとなった。

2回戦成績
大鹿糠+26.5P 中川+14.1P 近藤▲0.4P 前原▲40.2P

トータル
中川+37.4P 大鹿糠▲1.0P 近藤▲6.2P 前原▲30.2P

 

3回戦

起家から近藤・大鹿糠・中川・前原

起家の近藤が連荘し45200点まで加点。リードを保ったまま南場へ。
南1局に2,000・4,000ツモ、南2局に2,000点ロンとトータルトップ目の中川が2着目まで浮上し勝ち上がりに王手をかけていく。

南4局
先制リーチは大鹿糠

二万三万四万五万六万七万八万八万五索六索七筒七筒七筒  リーチ  ドラ五万

これをアガれば3着に浮上、ツモや前原から直撃となれば2着に浮上となるのだが、前原はリーチに通っていない三筒、ドラの五万を切り出し、その後テンパイを入れリーチ。1,000オールのツモアガリ。

一索二索三索四索四索五索六索七索四筒四筒四筒六筒七筒  ツモ五筒  ドラ五万

続く1本場も大鹿糠から先制リーチ。大鹿糠はドラ待ちの七対子だがツモればトップ。
これに仕掛けて前に出たのが前原。2回戦までのポイントを考えればなんとしてもトップが欲しい場面。
大鹿糠が満貫ツモまでならばトップを守れるため無理をしない選択もあるように思えたが、まるで前局の再現のように大鹿糠のリーチをかわし、流石前原と思わされるアガリをものにし、この連続のアガリから3回戦は前原が制した。

3回戦成績
前原+22.6P 近藤+10.1P 中川▲9.6P 大鹿糠▲25.1P 供託 2P

トータル
中川+27.8P 近藤+3.9P 前原▲7.6P 大鹿糠▲26.1P 供託 2P

 

4回戦
起家から大鹿糠・近藤・中川・前原

東1局に大鹿糠から5,200東2局に中川から12,000を近藤がアガリ、この瞬間に近藤がトータル1位となり、通過を狙う前原、大鹿糠のターゲットが中川に変わる。この時点で順位点を入れ前原と中川が3.4P差と接戦になる。
このまま近藤の勢いが止まらない。

東3局 親番 中川

近藤に選択が訪れる

五万六万七万八万八万九万三索四索五索七索七索四筒四筒四筒  ドラ七万

ドラの受け入れを残す四万七万待ちのリーチもあるかに思えたが、近藤は打九万のヤミテンを選択。
次巡持ってきた八索を引き入れ打七索のリーチを選択し、この手をアガリきる。
ドラ筋の四万七万にアガリが厳しいとみてうまくいけば見返りが大きい選択よりも、アガリやすさを重視した形での勝負でしっかりアガリをものにした。

続く東4局にも近藤スペシャルが炸裂した。

東4局 親番 前原

親の前原からリーチが入り近藤は

九筒九筒西西西発発  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ドラ一索

このテンパイに無筋の八索を持ってきて当面のライバルの親の前原への放銃は避けたいため打西を選択。
その次巡、前原の河に五索が通り八索はスジになり近藤がツモってきたのは発
結果、アガリ逃しとなったのだが、あの時にドラも見えていない親に無筋の八索を行くのはギャンブル要素が強い選択かもしれない。

八索へのくっつきでテンパイを組み直すためそのまま西を切るかと思われたが五索が通りスジになったこと、八索が1枚切れておりシャンポンにも比較的通りやすそうな事、九筒西の山にいるかどうかを考慮し、近藤は八索を切りフリテンのシャンポンに受け変え九筒をツモアガリ、近藤スペシャルを見せ60,000点付近まで突き抜け通過を濃厚にした。

大鹿糠の親が落ち実質中川と前原の一騎打ちになった南4局。
中川は自分で終わらせに行くためリーチにいく。近藤も配牌10種11牌から中川のリーチと同巡に国士無双をテンパイ。
最後は近藤が大鹿糠から国士無双をアガリ、4回戦は近藤の1人舞台となり近藤が9万点の大トップを獲りベスト8B卓は幕を閉じた。

4回戦成績
近藤+76.7P 中川+3.2P 前原▲17.6P 大鹿糠▲62.3P

トータル
近藤+80.6P 中川+31.0P 前原▲25.2P 大鹿糠▲88.4P 供託2P

通過者 近藤・中川

これで決勝メンバーが出揃った。
優勝すれば井出は王位に次ぐ新たなタイトル、藤島、近藤、中川は悲願の初タイトルになる。
想いのこもった熱い対局になるのは間違いないだろう。
栄冠を手にするのは誰なのか??見逃せない闘いになりそうだ。

JPML WRCリーグ レポート/第2期JPML WRCリーグベスト8B卓レポート 菊原 真人

8月24日
猛暑の中ここ夏目坂スタジオで決勝の椅子残り2つをかけた闘牌が繰り広げられた。
A卓からはすでに藤島健二郎、井出一寛が決勝進出を決めており、B卓の勝ち上がりにも注目が集まる。
B卓ベスト8ではベスト16を勝ち上がったこの4名が登場
前原雄大
100
近藤久春
100
中川基輝
100
大鹿糠文也
100
*ルールは日本プロ麻雀連盟WRCルール4回戦を行い上位2名が勝ち上がりとなるトーナメント形式で行われる。
立会人紺野慎太郎の合図とともに闘牌が始まった。
 
1回戦
起家から近藤・前原・中川・大鹿糠
場が動き始めたのは東3局、4巡目に親の中川に絶好のテンパイが入る。
中川の捨て牌
二索 上向き八索 上向き六索 上向き四筒 上向き
三万四万五万七万七万二索三索二筒三筒四筒六筒七筒八筒  ツモ四索  ドラ九筒
中川がリーチ。5枚山のアガリ牌を一発ツモで4,000オール。
続く1本場、中川のチャンスが続く。
六万六万三索四索五索六索七索三筒四筒五筒六筒七筒八筒  ドラ六筒
中川が先制リーチを入れる。
全員が親の中川からのリーチに受けている中、終盤まで丁寧に回りながら自身で2枚切っているペン七索を引き戻し近藤もテンパイをいれる。
二万二万二索二索二索七索八索九索二筒三筒四筒七筒八筒
自身のツモがあと2回なのも踏まえ、二万のトイツ落としが出来るため安全にテンパイをとる九筒をチーしての打二万で確実にテンパイをとりに来る近藤。
自身で2枚切っているフリテンペンチャンターツを残してフリテンを引き戻し、中川への放銃牌を止めて、九筒チーをして安全を確保しながらのフリテン受け変えテンパイ。
中川の1人テンパイすら許さない。A1リーガー近藤にとっては当たり前のことなのかもしれないがこの冷静な判断力と守備力は流石だなといつも思わされる。
1回戦は終始攻め続けた中川に前原が迫ったがわずかに届かず1回戦は中川がトップを獲り終了した。
1回戦成績
中川+23.3P 前原+10.0P 近藤▲5.8P 大鹿糠▲27.5P
 
2回戦
起家から近藤・前原・中川・大鹿糠
東3局 親 中川
前局に満貫をアガった大鹿糠にまたチャンスが訪れる。
リーチをし、チャンス手をしっかりものにしていく大鹿糠。
二万二万四万五万六万七万八万九万五索六索七索三筒四筒  ツモ二筒  ドラ三筒
その後親番でも2,600は2,700オールとして持ち点を加点していき持ち点が5万点を超えるトップ目に。
南2局 親番 前原
北家の近藤に配牌ドラドラのチャンス手が入る。
近藤は北をポンして1シャンテンで加カン。カンドラには一筒
親の前原もテンパイが入り一筒を切りリーチに向かうが近藤がこの一筒をポン。
近藤
一索一索八筒八筒  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ポン九万 上向き九万 上向き九万 上向き  加カン北北北北  ドラ北一筒
前原
四万四万五万六万六万七万七万三筒四筒五筒七筒八筒九筒
近藤はドラ7枚の倍満のテンパイで親の前原にむかっていくが、ツモ番がなくなりアガリが見えなくなったため、テンパイにこだわらずしっかりと受け、前原の1人テンパイで前原の連荘が続く。
この後も前原の1人テンパイと1,500は2,100のアガリで前原は原点付近の2着目へ浮上。
続く親番の中川も連荘を重ね、3本場で中川の遠い仕掛けが入る。
四万五万一索一索二索四索五索七索七索八索東南発中  ドラ七索
ここから打四万ですぐに打たれた2枚目の一索をポンしてホンイツ、チンイツへ。
形的には苦しい所からツモがきき、急所を埋めていきながら以下のテンパイに辿り着き、大きなアガリに結びつく。
二索二索四索五索五索六索七索七索八索九索  ポン一索 上向き一索 上向き一索 上向き  ドラ七索  ロン三索
前原には痛い放銃となり中川の猛追があるも及ばす僅差で大鹿糠がトップとなった。
2回戦成績
大鹿糠+26.5P 中川+14.1P 近藤▲0.4P 前原▲40.2P
トータル
中川+37.4P 大鹿糠▲1.0P 近藤▲6.2P 前原▲30.2P
 
3回戦
起家から近藤・大鹿糠・中川・前原
起家の近藤が連荘し45200点まで加点。リードを保ったまま南場へ。
南1局に2,000・4,000ツモ、南2局に2,000点ロンとトータルトップ目の中川が2着目まで浮上し勝ち上がりに王手をかけていく。
南4局
先制リーチは大鹿糠
二万三万四万五万六万七万八万八万五索六索七筒七筒七筒  リーチ  ドラ五万
これをアガれば3着に浮上、ツモや前原から直撃となれば2着に浮上となるのだが、前原はリーチに通っていない三筒、ドラの五万を切り出し、その後テンパイを入れリーチ。1,000オールのツモアガリ。
一索二索三索四索四索五索六索七索四筒四筒四筒六筒七筒  ツモ五筒  ドラ五万
続く1本場も大鹿糠から先制リーチ。大鹿糠はドラ待ちの七対子だがツモればトップ。
これに仕掛けて前に出たのが前原。2回戦までのポイントを考えればなんとしてもトップが欲しい場面。
大鹿糠が満貫ツモまでならばトップを守れるため無理をしない選択もあるように思えたが、まるで前局の再現のように大鹿糠のリーチをかわし、流石前原と思わされるアガリをものにし、この連続のアガリから3回戦は前原が制した。
3回戦成績
前原+22.6P 近藤+10.1P 中川▲9.6P 大鹿糠▲25.1P 供託 2P
トータル
中川+27.8P 近藤+3.9P 前原▲7.6P 大鹿糠▲26.1P 供託 2P
 
4回戦
起家から大鹿糠・近藤・中川・前原
東1局に大鹿糠から5,200東2局に中川から12,000を近藤がアガリ、この瞬間に近藤がトータル1位となり、通過を狙う前原、大鹿糠のターゲットが中川に変わる。この時点で順位点を入れ前原と中川が3.4P差と接戦になる。
このまま近藤の勢いが止まらない。
東3局 親番 中川
近藤に選択が訪れる
五万六万七万八万八万九万三索四索五索七索七索四筒四筒四筒  ドラ七万
ドラの受け入れを残す四万七万待ちのリーチもあるかに思えたが、近藤は打九万のヤミテンを選択。
次巡持ってきた八索を引き入れ打七索のリーチを選択し、この手をアガリきる。
ドラ筋の四万七万にアガリが厳しいとみてうまくいけば見返りが大きい選択よりも、アガリやすさを重視した形での勝負でしっかりアガリをものにした。
続く東4局にも近藤スペシャルが炸裂した。
東4局 親番 前原
親の前原からリーチが入り近藤は
九筒九筒西西西発発  ポン二筒 上向き二筒 上向き二筒 上向き  ポン一筒 上向き一筒 上向き一筒 上向き  ドラ一索
このテンパイに無筋の八索を持ってきて当面のライバルの親の前原への放銃は避けたいため打西を選択。
その次巡、前原の河に五索が通り八索はスジになり近藤がツモってきたのは発
結果、アガリ逃しとなったのだが、あの時にドラも見えていない親に無筋の八索を行くのはギャンブル要素が強い選択かもしれない。
八索へのくっつきでテンパイを組み直すためそのまま西を切るかと思われたが五索が通りスジになったこと、八索が1枚切れておりシャンポンにも比較的通りやすそうな事、九筒西の山にいるかどうかを考慮し、近藤は八索を切りフリテンのシャンポンに受け変え九筒をツモアガリ、近藤スペシャルを見せ60,000点付近まで突き抜け通過を濃厚にした。
大鹿糠の親が落ち実質中川と前原の一騎打ちになった南4局。
中川は自分で終わらせに行くためリーチにいく。近藤も配牌10種11牌から中川のリーチと同巡に国士無双をテンパイ。
最後は近藤が大鹿糠から国士無双をアガリ、4回戦は近藤の1人舞台となり近藤が9万点の大トップを獲りベスト8B卓は幕を閉じた。
4回戦成績
近藤+76.7P 中川+3.2P 前原▲17.6P 大鹿糠▲62.3P
トータル
近藤+80.6P 中川+31.0P 前原▲25.2P 大鹿糠▲88.4P 供託2P
通過者 近藤・中川
これで決勝メンバーが出揃った。
優勝すれば井出は王位に次ぐ新たなタイトル、藤島、近藤、中川は悲願の初タイトルになる。
想いのこもった熱い対局になるのは間違いないだろう。
栄冠を手にするのは誰なのか??見逃せない闘いになりそうだ。

第15期プロクイーンベスト16B卓レポート 楠原 遊

プロクイーンベスト16の初戦、A卓は、前年度決勝進出者の西嶋ゆかり・3年連続ベスト16進出の高田麻衣子の2名の勝ち上がりで幕を閉じた。
その戦いの熱もさめやらぬ中、B卓の試合日が訪れた。

ルールは日本プロ麻雀連盟WRCルール、半荘4回戦で2名の勝ち上がり。
次にベスト8へ進出する選手は誰なのか、それでは今週の対局者を紹介していこう。

 

(敬称略)

100

童瞳(トントン) 13期プロクイーン 前年度決勝進出
東京本部所属 26期生 三段 上海出身
ロン2プロフィール

 

 

100

王政芳(ワンジェンファン)
東京本部所属 22期生 四段 ハルビン市出身
ロン2プロフィール

 

 

100

山脇千文美(ヤマワキチフミ)
東京本部所属 29期生 三段 北海道出身
ロン2プロフィール

 

 

100

高橋侑希(タカハシユキ)
中部本部所属 29期生 二段 岐阜県出身
ロン2プロフィール

 

 

和久津晶や茅森早香、二階堂瑠美を倒し13期プロクイーンを制した童瞳がここから登場。
ここまで勝ち上がってきた3名とどのように戦っていくのか。

 

1回戦(起家から山脇→高橋→王→童瞳)

ここまで大きな点棒移動も無くむかえた南1局、山脇の親番。
100
選択肢としては一万二万九筒といったところか。
ここで山脇が選んだのは打二万。手役は消えてしまうが、河に並んだ二万を見て判断したもっとも効率的な一打といえるだろう。
すぐに八筒を引いて1シャンテン。ピンズの受け入れを外さないことによって無駄にならなかったツモだ。

しかし先行テンパイは童瞳。

七万八万八万八万九万三索四索五索四筒四筒五筒六筒七筒  ドラ四筒

この手を力強くリーチ。
そしてすぐに山脇も追いついてテンパイ。

四万五万五万六万七万六索七索八索三筒三筒七筒八筒九筒

リーチの現物待ちをしっかりとヤミテンにして700オールのツモアガリ。
山脇らしい隙のない1局となった。

しかしこのまま小場で進行すると思われたが、王2,000・4,000、高橋の4,000オールと続き、オーラスは山脇が童瞳から8,000。
満貫の応酬となった局が続き、アガリのチャンスの恵まれなかった童瞳が初戦のラスを受ける形となった。

1回戦結果 高橋+24.4P 山脇+13.1P 王▲11.0P 童瞳▲26.5P

 

2回戦(童瞳→山脇→王→高橋)

東1局は、初戦4着だった童瞳が王から12,000をアガるところからスタート。
そこからアガリを重ね、そして迎えた東3局の親番・王の手牌。
100
(ツモってきたのは四索
ここから四索をツモ切って6ブロック、手役とドラを逃さない形とする。
さらにそこから、三万六筒とツモ切りツモ三索
イーシャンテンのターツ選択で、打五万

二万三万三万四万七万八万二索三索四索七索七索二筒四筒  ドラ七万

そこに北家・山脇のリーチが入る。

八万八万二索三索四索六索七索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  リーチ

その宣言牌の六万をチーしてテンパイ。すぐに山脇から5,800の出アガリとなった。
しっかりと手役にこだわるらしい麻雀で、点棒を回復しトップ目に立つ。

南2局1本場親番山脇の手。
100
ここから次巡、国士模様の北家・童瞳の切った八索をチーしてテンパイ。
7,900点持ちの南場の親番中9巡目、この牌に声を掛けられる打ち手がどれだけいるだろうか。もちろん、大きなアガリを取りにゆきたいところだが、まだ全4回戦の2回目、しっかりとここは目の前のテンパイを逃さず冷静にゲームを廻してゆく。

南3局

西家・山脇が6巡目にリーチ。

五万六万七万一索一索二索三索三索四筒四筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ一索

それを受けて親番・王も仕掛けてテンパイ。

一筒一筒四筒五筒六筒中中  ポン白白白  チー五筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き

それを受け西家・童瞳の手がこちら。
100
まわりつつ1シャンテン、両者に押しづらい一筒を引き、さらに迂回してゆく。
そして巡目は過ぎ14巡目。
手を開いたのは童瞳。

一万二万三万四万四万二索三索四索一筒一筒三筒四筒五筒  ツモ四万

アタリ牌をうまく使い切りながら、ノーチャンスなど切りやすい牌を切って組み立て直した値千金の300・500。テンパイ率が高く、しっかりと手を組む童瞳らしいアガリとなった。

オーラスは、ここまで苦しい3着目だった親の高橋が、王・童瞳とのマンズの上目の引き合いを制し4,000オール。

三万四万五万七万八万九万九万発発発  ポン中中中  ドラ四筒  ツモ九万

ここから畳みかけるように6,000は6,100オール。
大逆転のトップで2連勝を決めた。

2回戦結果
高橋+33.1P 王+8.2P 童瞳▲2.4P 山脇▲39.5P

トータル
高橋+57.1P 王▲2.8P 山脇▲26.4P 童瞳▲28.9P

 

3回戦(王→童瞳→高橋→山脇)

折り返しとなった3回戦。
2連勝の高橋を追う3者のポイントはマイナス。
ベスト16A卓の高田のような展開となるのか、それとも追う者たちの大逆襲があるのか。

東1局、その高橋が王に12,000の放銃をするところから半荘がスタートする。
連盟公式ルールに比べ順位点の大きいWRCルール、各者の立ち回りに注目が集まる。

東2局
親の童瞳にドラ3の手が入る。
100
この手から童瞳が選んだのは七万。手役をタンヤオに絞り、仕掛けもきく形に受ける。そしてすぐに南家・高橋の八索をポン。
そしてすぐに六筒が暗刻になった高橋から12,000のロン。

早いテンパイに立て続けに12,000を放銃してしまった高橋。この2回の放銃でここまでのトータルポイント1位が王に、2位が高橋となり、勝負の行方がまた分からなくなった。

東3局

北家・童瞳の手。

六万七万八万一索一索一筒一筒一筒六筒七筒七筒東東  ドラ三索

この1シャンテンに一筒を引いて即座に暗カン。新ドラは七索
リンシャンから一索を引き六筒を切ってツモり三暗刻のリーチにゆく。
一発裏ドラのあるルールだけにもう1枚有効牌を引いてからのカンを選択するプレーヤーも多いと思うが、半荘のトップ目とはいえここはトータル最後尾で3回戦をスタートした童瞳、しっかりと前方を見据え、攻める気持ちの現れた選択となった。

しかしそこに追いついたのは南家・山脇。

二万二万四万五万三索四索五索六索七索八索二筒三筒四筒  ドラ三索  カンドラ七索

この手ですぐに追っかけリーチ。
ほどなくして童瞳が三万をつかんで、裏ドラののった12,000のアガリ。
暗カン選択、待ち牌選択と、ポイント状況ゆえに選んだ道の先の結果となったが、童瞳にとって苦しい結末となった局となった。

南1局1本場

再び南家・童瞳の選択。
100
手変わりの点差が大きいこの手をヤミテンに構える。
そして1シャンテンとなった山脇から打たれる六索、タンヤオの1,300。しかし童瞳は身動きひとつしない。そして今度は高橋が六索をツモ切る。場には三索が2枚、六索が2枚目。再び童瞳。やはりアガらず。
そして引いてきたのは待望の七索

三索四索四索五索五索七索七索五筒五筒五筒七筒七筒七筒  ドラ東  ツモ七索

そっと三索を河に置く。本人ならずとも気になるアガリ牌の行方だったが、ここは高橋が四索をツモ切り今度はロンの8,000。箱下1万点となってしまった高橋。
役満こそ実らなかったものの、しっかりと童瞳の意思の現れた局となった。

その後、高橋も子で6,400をアガリ、親番でも粘ろうとするも、3者がそれを許さない。
苦しい苦しい3回戦となった。

3回戦結果
王+40.2P 山脇+22.1P 童瞳▲11.6P 高橋▲40.5P (供託1)

トータル
王+37.4P 高橋+6.4P 山脇▲4.3P 童瞳▲40.5P (供託1)

 

4回戦(王→童瞳→山脇→高橋)

長かったベスト16B卓の戦いも残り1戦となった。
安定した成績でトータルトップ目に立った王、苦しい3回戦を終えどうにか2位の高橋、そしてそのすぐ後ろに着順勝負の山脇、そして少々苦しいながら順位点でまだまだチャンスのある童瞳。
ベスト8への切符を手にすることが出来るのは一体誰か。

東3局
ここまで半荘トップ目に立つ親の山脇がリーチ。

一万一万二万三万四万一索二索三索五索六索七索七筒七筒  リーチ  ドラ七筒

九筒が3枚場に打たれ、六筒がドラ表示牌に見える八筒切りリーチ。ここで一気に勝負をつけようという事か。
しかしライバル、南家・高橋もここで連荘される訳にはいかない。

五万五万六万七万八万六索七索八索二筒四筒四筒五筒六筒

山脇の現物待ちをヤミテンとして王から1,300のアガリ。先行する山脇に走らせることなく、大きな価値あるアガリとなった。

南3局
戦いもいよいよ最終コーナーに入る。
100
こちらは現在半荘ラス目になっている西家・王の手牌。
トータルポイントでも2位になっており、3位の高橋からターゲットとなる位置に立っている。
ここから西をポンして6巡後にこの形。

四万五万九万九万四筒四筒四筒六筒六筒六筒  ポン西西西  ドラ六万

ここに四万を引いて少考してシャンポンへの受け変え。リャンメンでアガっても瞬間の着順は上がるが、そのさらに次の局を見た受け変えとなった。
そして童瞳から5,200のアガリ。再びトータルトップ目に立つ。

南4局
現在の持ち点は 王30,000 童瞳20.000 山脇38,000 高橋32,000。
トータル2着目の山脇・3着目の高橋との争いとなるが、首位の王も安心はしていられない位置だ。

北家・山脇が、この戦いを終わらせるべく4巡目から仕掛けていく。
この日幾度となく見た、山脇のチーだ。
100
ここから童瞳の切った三索をチー。
そしてその仕掛けを受け、数巡後高橋にテンパイが入る。

四万五万六万八万八万一索二索三索三索四索五索五索六索  ドラ一万

1回戦から、ほとんどの局面でリーチをかけてきた高橋の再びのリーチ。
2者のこの日と戦いを表す、ドラマチックな対決となった。

山脇もリーチを受けこの形。

一万二万五索一筒二筒三筒四筒四筒六筒七筒  チー三索 左向き一索 上向き二索 上向き  ツモ三万

静かに打ちだされる中筋の五索、そして次巡引いた無筋の牌もおしてゆく。
待ちの五筒八筒はリーチの現物。それを見た王が手の内から切った五筒で、この長かった戦いに終止符が打たれた。

最終戦結果
山脇+26.0P 高橋+6.0P 王▲7.0P 童瞳▲25.0P

トータル 王+30.4P
山脇+21.7P 高橋+12.4P 童瞳▲65.5P (供託1)

勝ち上がり 王 山脇

 

こうして、B卓の勝ち上がり者2名が決まった。
おのおのがその持ち味をしっかりと出し、放送時間6時間半を超える長い戦いとなった。応援して下さった方々はもちろん、選手たちにとっても苦しい4半荘だっただろう。
勝った2人には、さらなる戦いが待っている。

果たして、決勝に進み女王・宮内こずえに挑戦できるのは誰になるのか。
100

100

プロクイーン決定戦 レポート/第15期プロクイーンベスト16B卓レポート 楠原 遊

プロクイーンベスト16の初戦、A卓は、前年度決勝進出者の西嶋ゆかり・3年連続ベスト16進出の高田麻衣子の2名の勝ち上がりで幕を閉じた。
その戦いの熱もさめやらぬ中、B卓の試合日が訪れた。
ルールは日本プロ麻雀連盟WRCルール、半荘4回戦で2名の勝ち上がり。
次にベスト8へ進出する選手は誰なのか、それでは今週の対局者を紹介していこう。
 
(敬称略)
100
童瞳(トントン) 13期プロクイーン 前年度決勝進出
東京本部所属 26期生 三段 上海出身
ロン2プロフィール
 
 
100
王政芳(ワンジェンファン)
東京本部所属 22期生 四段 ハルビン市出身
ロン2プロフィール
 
 
100
山脇千文美(ヤマワキチフミ)
東京本部所属 29期生 三段 北海道出身
ロン2プロフィール
 
 
100
高橋侑希(タカハシユキ)
中部本部所属 29期生 二段 岐阜県出身
ロン2プロフィール
 
 
和久津晶や茅森早香、二階堂瑠美を倒し13期プロクイーンを制した童瞳がここから登場。
ここまで勝ち上がってきた3名とどのように戦っていくのか。
 
1回戦(起家から山脇→高橋→王→童瞳)
ここまで大きな点棒移動も無くむかえた南1局、山脇の親番。
100
選択肢としては一万二万九筒といったところか。
ここで山脇が選んだのは打二万。手役は消えてしまうが、河に並んだ二万を見て判断したもっとも効率的な一打といえるだろう。
すぐに八筒を引いて1シャンテン。ピンズの受け入れを外さないことによって無駄にならなかったツモだ。
しかし先行テンパイは童瞳。
七万八万八万八万九万三索四索五索四筒四筒五筒六筒七筒  ドラ四筒
この手を力強くリーチ。
そしてすぐに山脇も追いついてテンパイ。
四万五万五万六万七万六索七索八索三筒三筒七筒八筒九筒
リーチの現物待ちをしっかりとヤミテンにして700オールのツモアガリ。
山脇らしい隙のない1局となった。
しかしこのまま小場で進行すると思われたが、王2,000・4,000、高橋の4,000オールと続き、オーラスは山脇が童瞳から8,000。
満貫の応酬となった局が続き、アガリのチャンスの恵まれなかった童瞳が初戦のラスを受ける形となった。
1回戦結果 高橋+24.4P 山脇+13.1P 王▲11.0P 童瞳▲26.5P
 
2回戦(童瞳→山脇→王→高橋)
東1局は、初戦4着だった童瞳が王から12,000をアガるところからスタート。
そこからアガリを重ね、そして迎えた東3局の親番・王の手牌。
100
(ツモってきたのは四索
ここから四索をツモ切って6ブロック、手役とドラを逃さない形とする。
さらにそこから、三万六筒とツモ切りツモ三索
イーシャンテンのターツ選択で、打五万
二万三万三万四万七万八万二索三索四索七索七索二筒四筒  ドラ七万
そこに北家・山脇のリーチが入る。
八万八万二索三索四索六索七索三筒四筒五筒五筒六筒七筒  リーチ
その宣言牌の六万をチーしてテンパイ。すぐに山脇から5,800の出アガリとなった。
しっかりと手役にこだわるらしい麻雀で、点棒を回復しトップ目に立つ。
南2局1本場親番山脇の手。
100
ここから次巡、国士模様の北家・童瞳の切った八索をチーしてテンパイ。
7,900点持ちの南場の親番中9巡目、この牌に声を掛けられる打ち手がどれだけいるだろうか。もちろん、大きなアガリを取りにゆきたいところだが、まだ全4回戦の2回目、しっかりとここは目の前のテンパイを逃さず冷静にゲームを廻してゆく。
南3局
西家・山脇が6巡目にリーチ。
五万六万七万一索一索二索三索三索四筒四筒六筒七筒八筒  リーチ  ドラ一索
それを受けて親番・王も仕掛けてテンパイ。
一筒一筒四筒五筒六筒中中  ポン白白白  チー五筒 左向き六筒 上向き七筒 上向き
それを受け西家・童瞳の手がこちら。
100
まわりつつ1シャンテン、両者に押しづらい一筒を引き、さらに迂回してゆく。
そして巡目は過ぎ14巡目。
手を開いたのは童瞳。
一万二万三万四万四万二索三索四索一筒一筒三筒四筒五筒  ツモ四万
アタリ牌をうまく使い切りながら、ノーチャンスなど切りやすい牌を切って組み立て直した値千金の300・500。テンパイ率が高く、しっかりと手を組む童瞳らしいアガリとなった。
オーラスは、ここまで苦しい3着目だった親の高橋が、王・童瞳とのマンズの上目の引き合いを制し4,000オール。
三万四万五万七万八万九万九万発発発  ポン中中中  ドラ四筒  ツモ九万
ここから畳みかけるように6,000は6,100オール。
大逆転のトップで2連勝を決めた。
2回戦結果
高橋+33.1P 王+8.2P 童瞳▲2.4P 山脇▲39.5P
トータル
高橋+57.1P 王▲2.8P 山脇▲26.4P 童瞳▲28.9P
 
3回戦(王→童瞳→高橋→山脇)
折り返しとなった3回戦。
2連勝の高橋を追う3者のポイントはマイナス。
ベスト16A卓の高田のような展開となるのか、それとも追う者たちの大逆襲があるのか。
東1局、その高橋が王に12,000の放銃をするところから半荘がスタートする。
連盟公式ルールに比べ順位点の大きいWRCルール、各者の立ち回りに注目が集まる。
東2局
親の童瞳にドラ3の手が入る。
100
この手から童瞳が選んだのは七万。手役をタンヤオに絞り、仕掛けもきく形に受ける。そしてすぐに南家・高橋の八索をポン。
そしてすぐに六筒が暗刻になった高橋から12,000のロン。
早いテンパイに立て続けに12,000を放銃してしまった高橋。この2回の放銃でここまでのトータルポイント1位が王に、2位が高橋となり、勝負の行方がまた分からなくなった。
東3局
北家・童瞳の手。
六万七万八万一索一索一筒一筒一筒六筒七筒七筒東東  ドラ三索
この1シャンテンに一筒を引いて即座に暗カン。新ドラは七索
リンシャンから一索を引き六筒を切ってツモり三暗刻のリーチにゆく。
一発裏ドラのあるルールだけにもう1枚有効牌を引いてからのカンを選択するプレーヤーも多いと思うが、半荘のトップ目とはいえここはトータル最後尾で3回戦をスタートした童瞳、しっかりと前方を見据え、攻める気持ちの現れた選択となった。
しかしそこに追いついたのは南家・山脇。
二万二万四万五万三索四索五索六索七索八索二筒三筒四筒  ドラ三索  カンドラ七索
この手ですぐに追っかけリーチ。
ほどなくして童瞳が三万をつかんで、裏ドラののった12,000のアガリ。
暗カン選択、待ち牌選択と、ポイント状況ゆえに選んだ道の先の結果となったが、童瞳にとって苦しい結末となった局となった。
南1局1本場
再び南家・童瞳の選択。
100
手変わりの点差が大きいこの手をヤミテンに構える。
そして1シャンテンとなった山脇から打たれる六索、タンヤオの1,300。しかし童瞳は身動きひとつしない。そして今度は高橋が六索をツモ切る。場には三索が2枚、六索が2枚目。再び童瞳。やはりアガらず。
そして引いてきたのは待望の七索
三索四索四索五索五索七索七索五筒五筒五筒七筒七筒七筒  ドラ東  ツモ七索
そっと三索を河に置く。本人ならずとも気になるアガリ牌の行方だったが、ここは高橋が四索をツモ切り今度はロンの8,000。箱下1万点となってしまった高橋。
役満こそ実らなかったものの、しっかりと童瞳の意思の現れた局となった。
その後、高橋も子で6,400をアガリ、親番でも粘ろうとするも、3者がそれを許さない。
苦しい苦しい3回戦となった。
3回戦結果
王+40.2P 山脇+22.1P 童瞳▲11.6P 高橋▲40.5P (供託1)
トータル
王+37.4P 高橋+6.4P 山脇▲4.3P 童瞳▲40.5P (供託1)
 
4回戦(王→童瞳→山脇→高橋)
長かったベスト16B卓の戦いも残り1戦となった。
安定した成績でトータルトップ目に立った王、苦しい3回戦を終えどうにか2位の高橋、そしてそのすぐ後ろに着順勝負の山脇、そして少々苦しいながら順位点でまだまだチャンスのある童瞳。
ベスト8への切符を手にすることが出来るのは一体誰か。
東3局
ここまで半荘トップ目に立つ親の山脇がリーチ。
一万一万二万三万四万一索二索三索五索六索七索七筒七筒  リーチ  ドラ七筒
九筒が3枚場に打たれ、六筒がドラ表示牌に見える八筒切りリーチ。ここで一気に勝負をつけようという事か。
しかしライバル、南家・高橋もここで連荘される訳にはいかない。
五万五万六万七万八万六索七索八索二筒四筒四筒五筒六筒
山脇の現物待ちをヤミテンとして王から1,300のアガリ。先行する山脇に走らせることなく、大きな価値あるアガリとなった。
南3局
戦いもいよいよ最終コーナーに入る。
100
こちらは現在半荘ラス目になっている西家・王の手牌。
トータルポイントでも2位になっており、3位の高橋からターゲットとなる位置に立っている。
ここから西をポンして6巡後にこの形。
四万五万九万九万四筒四筒四筒六筒六筒六筒  ポン西西西  ドラ六万
ここに四万を引いて少考してシャンポンへの受け変え。リャンメンでアガっても瞬間の着順は上がるが、そのさらに次の局を見た受け変えとなった。
そして童瞳から5,200のアガリ。再びトータルトップ目に立つ。
南4局
現在の持ち点は 王30,000 童瞳20.000 山脇38,000 高橋32,000。
トータル2着目の山脇・3着目の高橋との争いとなるが、首位の王も安心はしていられない位置だ。
北家・山脇が、この戦いを終わらせるべく4巡目から仕掛けていく。
この日幾度となく見た、山脇のチーだ。
100
ここから童瞳の切った三索をチー。
そしてその仕掛けを受け、数巡後高橋にテンパイが入る。
四万五万六万八万八万一索二索三索三索四索五索五索六索  ドラ一万
1回戦から、ほとんどの局面でリーチをかけてきた高橋の再びのリーチ。
2者のこの日と戦いを表す、ドラマチックな対決となった。
山脇もリーチを受けこの形。
一万二万五索一筒二筒三筒四筒四筒六筒七筒  チー三索 左向き一索 上向き二索 上向き  ツモ三万
静かに打ちだされる中筋の五索、そして次巡引いた無筋の牌もおしてゆく。
待ちの五筒八筒はリーチの現物。それを見た王が手の内から切った五筒で、この長かった戦いに終止符が打たれた。
最終戦結果
山脇+26.0P 高橋+6.0P 王▲7.0P 童瞳▲25.0P
トータル 王+30.4P
山脇+21.7P 高橋+12.4P 童瞳▲65.5P (供託1)
勝ち上がり 王 山脇
 
こうして、B卓の勝ち上がり者2名が決まった。
おのおのがその持ち味をしっかりと出し、放送時間6時間半を超える長い戦いとなった。応援して下さった方々はもちろん、選手たちにとっても苦しい4半荘だっただろう。
勝った2人には、さらなる戦いが待っている。
果たして、決勝に進み女王・宮内こずえに挑戦できるのは誰になるのか。
100
100

巣鴨本部道場 8月度月間チャレンジ成績表

WRCルール部門(連続16戦)

順位 名前 成績
1位 中村 209.6
2位 田上周 189.9
3位 青木保則 187.3
4位 長谷川充春 164.0
5位 杉本 115.7
6位 ミヤ 113.6
7位 山田亮 105.3
8位 篠田拓郎 103.9
9位 小林大地 102.1
10位 りっくん 95.1
11位 飯田和昭 92.4
12位 カズ 61.1
13位 ざるうどん 58.7
14位 水谷学 58.2
15位 レッドアロー 45.6
16位 稲波崇 28.2
17位 木本一郎 22.5
18位 清原継光 11.9
19位 金丸大地 3.0
20位 鹿毛秀一 ▲ 14.3
21位 小林泰士 ▲ 45.4
22位 厚地 ▲ 108.1
23位 深沢岳彦 ▲ 170.8

 

 

公式ルール(連続8戦)

順位 名前 成績
1位 松田史生 113.9
2位 筒井克晶 113.5
3位 赤岩由美子 93.3
4位 早川創 78.4
5位 青木保則 56.8
6位 箕島英司 55.8
7位 ざるうどん 54.2
8位 桑原俊之 47.5
9位 小林泰士 43.8
10位 木本一郎 28.8
11位 野瀬宏康 26.7
12位 福田信司 15.7
13位 小林正和 15.5
14位 冨田久志 3.0
15位 小林大地 ▲ 2.7
16位 篠田拓郎 ▲ 3.4
17位 中谷あずさ ▲ 7.8
18位 山本修平 ▲ 10.3
19位 レッドアロー ▲ 10.7
20位 りっくん ▲ 12.5
21位 大和 ▲ 34.2
22位 丸山浩平 ▲ 49.2
23位 増田光俊 ▲ 85.0