30回目の節目を迎えた静岡リーグ決勝戦。
歴史に残る勝負となった。
4回戦南4局
南家杉村31,500点持ち。11巡目にテンパイを入れ14巡目
ツモ ドラ
3回戦終了時、杉村は▲14.7P。5回戦は抜け番である。
このままいけば6回戦に進めない可能性が高く、三色手変わりもみてを切って放銃しても責められる場面ではない。
杉村はには手をかけず、丁寧に打ち回しテンパイを取った。
杉村は仕掛けが入った親の手牌をドラ頭のかドラ周りのカンチャン濃厚と読んでいた。
比較的読みやすい親の仕掛けではあったものの、この点棒状況でよく丁寧に打てるな、と感心した。
ベテランらしい味のある打ち回しに、プロとしての矜持を感じた1局だった。
ただ1つ言えば、敗色濃厚な杉村のこの1局を取り上げることもないだろうと思っていた。
静岡リーグの決勝戦は6回戦で行われる。5回戦終了時、最下位の者はそこで敗退。最終6回戦で優勝者を決める。
さらに通過順位で以下のアドバンテージが与えられる。
1位通過+40P
2位通過+30P
3位通過+20P
4位通過+10P
決勝進出者の紹介から。
1位通過 平野敬悟
静岡支部所属 30期生 鳳凰戦C2リーグ所属
参加11回 決勝進出4回
静岡の若きエース。的確な場況判断には定評がある。
これまで何度優勝候補に挙げられたことか。1位通過の今回こそは負けが許されない。
2位通過 都築友和
中部本部所属 30期生 中部プロリーグAリーグ所属
参加4回 決勝進出2回
4回参加で2度の決勝進出を果たす。50人近く参加するリーグ戦ではかなりの勝率。
持ち味は無骨な攻めにある。型にはまれば一気の優勝もあるか。
3位通過 坂本彰光
一般参加
参加11回 決勝進出4回(1回は決勝辞退)
一般参加でこの決勝進出回数は立派の一言。
競技麻雀への造詣も深い。今まで決勝戦では苦い思いをしているだけに今回への思いは一際強い。
4位通過 白井健夫
一般参加
参加29回 決勝進出3回
支部長望月を静岡支部の顔とすれば、静岡リーグの顔は白井さんか。
実に9年半ぶりの決勝進出。
5位通過 杉村泰治
中部本部所属 12期生 中部プロリーグAリーグ所属
参加24回 決勝進出7回
静岡リーグきっての実力者ながら今まで準優勝3回と不思議と優勝に縁がない。
厳しい位置からのスタートになるが、悲願の優勝なるか。
(以下、文中敬称略)
1回戦(起家から杉村・白井・坂本・平野 抜け番都築)
東1局0本場
坂本・平野にドラが割れる。杉村3巡目に積極的に1枚目の白をポン。
ポン 打 ドラ
これが功を奏し最高の形でアガリを決める。
18巡目
ポン ポン ポン ツモ
幸先の良い2,600オール。
東1局1本場、平野が確定三色のリーチ。
リーチ ドラ
打点のあるリーチだが、リーチ後すぐにドラを引いてしまい、それを白井がポン。苦しい形ながらも白井がアガリきる。
白井14巡目
ポン ポン ツモ
高打点の応酬で幕開けとなった。
東4局0本場、坂本6巡目に四暗刻1シャンテン。
打 ドラ
打として退路を断つ。
坂本11巡目に出た2枚目のもなんと鳴かず。坂本の並々ならぬ決意を垣間見た。
しかしアドバンテージ+40Pの親番平野が沈んでいる状況だけに、ここはテンパイを取る方が良いように見えた。
この後、高打点のアガリはないものの平野の親が落ちない。
嫌な空気が流れ始める・・・。
同4本場
平野14巡目
ツモ ドラ
まだまだ1回戦とはいえ、あまりにも大きいアガリとなった。
同6本場
これ以上やられてはたまらないと、平野以外の全員が動く。
3方向から仕掛けに挟まれた平野9巡目。
ツモ ドラ
ここで生牌のを引いて少考して打とする。
全員がテンパイでもおかしくない状況でクレバーな平野らしい選択。
しかし次巡、痛恨のツモでテンパイを逃す。
結果論で言えばは鳴かれなかっただけに痛すぎるテンパイ逃し。
平野がリーチと言えば、この後に生まれる坂本のアガリがあったかどうかはかなり微妙なところだ。
坂本11巡目
ポン ロン
この親落ちは点数には関係のないところだが、たたみかける大チャンスを逃したかにも見えた。
その後大きなアガリが出ずに迎えた南4局
白井19巡目
ツモ ドラ
18巡目テンパイ、ハイテイツモで3,000・6,000。
なんとこのアガリで平野をかわしトップとなる。
全員に嬉しいアガリとなった。
1回戦
白井+23.6P 平野+17.2P 杉村▲14.9P 坂本▲25.9P
1回戦終了時
平野+57.2P 白井+33.6P 都築+30.0P 坂本▲5.9P 杉村▲14.9P
2回戦(起家から坂本・都築・杉村・白井 抜け番平野)
東1局0本場
平野を追撃したい都築に勝負手が入る
都築9巡目テンパイ
ポン ドラ
次巡ツモ切り、12巡目でアガリ逃したが坂本につかまる。
坂本
ロン
ピンフドラ3の11,600。
ますます平野にとって展開がむいてきたなと思った矢先に、都築がまたしても勝負手のテンパイ。
これをきっちり白井からアガリ、あっさり原点復帰。
東2局0本場
都築
ロン ドラ
さらに2,000オールと加点した都築にまたしても坂本が襲いかかる。
同2本場
坂本
ロン
手役を意識した素晴らしい手順を見せる。
東3局に入り杉村が立て続けにアガる。
東3局0本場 4,800
同1本場 2,000は2,100オール
同2本場 2,000は2,200オール
これで持ち点は46,600。1回戦幸先の良いスタートを切ったものの沈んでしまった杉村だが、ここで立て直してきた。
杉村は結局この半荘、放銃なしでまとめ大きなトップをとる。
逆に白井は東2局で12,000放銃後、一度も点棒を増やすことができず貯金を使い果たしてしまった。
平野にとっては最高の抜け番となった。
2回戦
杉村+27.7P 坂本+19.5P 都築▲8.2P 白井▲40.0P (供託1.0)
2回戦終了時
平野+57.2P 都築+21.8P 坂本+13.6P 杉村+12.8P 白井▲6.4P(供託1.0)
3回戦(起家から白井・平野・都築・杉村 抜け番坂本)
東1局0本場
白井が11巡目先制リーチ
リーチ ドラ
捨牌で中筋になっているとはいえ、思い切ってリーチ。
これにリーチの現物のピンフテンパイを入れていた都築が掴まる。
都築は2回戦に続き高打点の放銃となった。
東3局0本場
都築の2フーロに平野が生牌ので3,900放銃。
平野の表情が曇る。
都築
ポン ポン ロン ドラ
平野にとっては絶好の展開となったことが逆にプレッシャーになってしまったか?
またしても平野に試練が襲いかかる
同1本場
都築7巡目ポンして大物手テンパイ。
これに再び平野が飛び込む。
ポン ロン ドラ
平野は形の良い1シャンテンだったが、都築の捨牌も変則だっただけに不用意だったか。
南1局
都築
ドラ
待ちのテンパイ。
ツモなら以外3倍満、なら出アガリでも3倍満のまさに超大物手。
都築の手牌を完全に読み違えた杉村がで痛恨の放銃。
2回戦でトップを取った杉村にとって悔やんでも悔やみきれない放銃となってしまった。
終わってみれば、12,000放銃でスタートした都築の大トップとなり、勝負は混沌としてきた。
3回戦成績
都築+43.0 白井+5.4 平野▲20.9 杉村▲27.5
3回戦終了時
都築+64.8 平野+36.3 坂本+13.6 白井▲1.0 杉村▲14.7(供託1.0)
4回戦(起家から杉村・都築・坂本・平野 抜け番白井)
引き続き都築にチャンスが訪れる。
東1局6巡目
ドラ
ここはドラドラであったが手変わり3種をみてヤミテンに構えた。
しかし親の杉村に3,900放銃でこの局は終わる。
都築がリーチといっても結果は変わらないだろうか、今日の都築はアガリも多いが、手がぶつかっての放銃も多い。
杉村
リーチ ロン
同1本場坂本10巡目
ツモ ドラ
ここは慎重にヤミテンに構えたが追いかける立場なだけにリーチもあったか?
少し坂本が消極的に見えた。
平野が親番で連荘。
東4局2本場
平野、7巡目メンホンの好形1シャンテン
ドラ
10巡目に切られた3枚のをチー。は全部で7枚目、判断には迷う場面。答えはすぐに出てしまう。
南家の杉村に、とツモ切られてしまった。
しかし同2本場2,000は2,300オールと加点に成功した。
南1局0本場
都築は親の現物であったために残していたが坂本のテンパイに間に合ってしまう。
坂本
ロン ドラ
都築は3回戦終了時に首位に立ったものの4回戦で点棒の流出が止まらない苦しい展開。
さらにここから平野は加点する。
南2局1本場8巡目
ツモ ドラ
ここへきて平静を取り戻した平野。
このまま逃げ切って優勝の可能性が、かなり高いと思わせた。
南4局は坂本がアガリ、3人浮きとなった。
杉村はかろうじて浮き、抜け番の5回戦を見守ることとなった。
4回戦成績
平野+25.2P 坂本+8.5P 杉村+1.2P 都築▲34.9P
4回戦終了時
平野+61.5P 都築+29.9P 坂本+22.1P 白井▲1.0P 杉村▲13.5P(供託1.0)
5回戦(起家から白井・都築・坂本・平野 抜け番杉村)
東1局0本場
追い上げなければいけない白井からドラ単騎七対子のリーチが入る
白井6巡目
リーチ ドラ
都築が親リーチにリーチのみでぶつける
都築10巡目
リーチ
実は平野は6巡目に以下の形で追いついていた。
ここにドラを引いてさらに形を変える。
そして14巡目、通ってないを引いて、現状のポイントと通ってない残り筋が少ないことから切りヤミテンを選択。
クレバーな平野らしい選択だが、自分にとってもチャンスだったことに加え、白井さんの河はドラ待ち濃厚に見えてきていただけに、どうだったか?
実際難しい選択、必ずしも加点しないといけない場面ではない。
ここは都築がを掴んで白井に放銃。
平野は役なしだったためアガれず。平野からすれば当面のライバルである都築の放銃だっただけに悪くない結果だろうか。
東2局1本場
都築が14巡目高め6,000オールのリーチ。
リーチ ドラ
白井が力強く追いかける。
勝負はすぐについた。
白井17巡目
リーチ ツモ
四暗刻アガリ。
これで、いきなり平野と並びになった。
親被りの都築は東1局の放銃もあり、完全に優勝争いから後退となってしまった。
東4局0本場
白井配牌10種で流さず、もう一度役満を狙う。
しかしこの選択が平野を蘇らせる。
平野12巡目
リーチ ツモ ドラ
リーチ時点で山に7枚残りのをあっさりツモアガり4,000オール。
平野はこれで原点復活、再びトータルトップに。
さらに平野は1,000は1,100オール、1,000は1,200オールと加点していく。
迎えた3本場、平野15巡目ドラドラのテンパイ。
ツモ ドラ
苦悶の表情を浮かべながら打
・・・答えはすぐに出た。
白井15巡目
ツモ
国士無双アガリ。この半荘、2度目の役満ツモアガリ!!
平野の原点を割り、大きなリードを得た。
この決勝で何度も大きく構えた白井がまたしても大きな実りを得た。
平野はドラドラの手牌でよく堪えたと言える。
まだ白井から余ったのは西1牌のみ、押しても不思議ではない。
胆力のある受けを見せ、最終戦に希望を残した。
白井はN2局の親番で4,000オール、N3局で6,400をアガリさらに加点に成功する。
N4局0本場
平野が意地のツモアガリ。
リーチ ツモ ドラ
持ち点を19,000点まで回復させて原点を睨む。
そして白井が11万点を持ったことで6回戦進出争いが熾烈となっていた。
この時点で都築▲7,200点・坂本▲5,000点。
トータルが都築▲15.3P・坂本▲16.9P(順位点込み)。
卓外の杉村が▲13.5P。
前局の平野の2,600オールが実は杉村をかなり優位な位置に押し上げていた。
下位2人が熾烈な争いのため親番で点を稼ぎたい平野にとっては時間的猶予がない展開になってしまった。
そんな状況の中、あっさりと決着がつく
N4局1本場
坂本3巡目
リーチ ツモ ドラ
なんとか坂本が都築との争いを制した。
都築は3回戦終了時首位から無念の敗退になってしまった。
平野は最後も跳満の親被り。
まさしく受難の半荘となってしまった。
5回戦成績
白井+92.1P 平野▲18.1P 坂本▲25.7P 都築▲48.3P
5回戦終了時
白井+91.1P 平野+43.4P 坂本▲3.6P 杉村▲13.5P 都築▲18.4P(供託1.0)
6回戦(競技規定により起家から平野・坂本・杉村・白井)
トータルトップの白井と平野の差は47.7ポイント。
トップラスでも30,000点差以上必要になってくる。
3位の坂本に至っては94.7P、4位杉村とは104.6ポイント差である。
T1局0本場
まずは平野が6巡目先制リーチ。
リーチ ツモ ドラ
安めではあったが最終手番でツモアガリ反撃の狼煙を上げる。
その後も3,900は4,200、その次の局は杉村のリーチをかわして1,500は2,100と加点していく。
T1局3本場
白井が自力で平野の親を落とすことに成功する。
13巡目
チー ロン ドラ
若干手詰まり気味の坂本から非常に嬉しい3,900は4,500のアガリ。
白井、第1関門は突破。
T2局も白井が親の坂本に3,900放銃するも、1本場で2,000は2,300をアガリ返し、局を進める。
T3局0本場杉村1人テンパイ、同1本場も2,000は2,100オール。
同2本場
杉村18巡目
リーチ ツモ ドラ
最終手番でついに大物手を成就する。3,900は4,100オール。
杉村はさらに加点していく
同3本場ドラ2
リーチ ロン
同4本場
リーチ ツモ ドラ
ここまでで杉村の持ち点は62,200点まで来た。
だが、まだ2位の平野にも届いていない。
さらに点数以上の大きなアガリが出る。
同5本場杉村14巡目
チー ロン ドラ
白井から杉村へ5,800は7,300。魔が差したとでもいうような放銃であった。優勝を目前にして焦りが出てしまったか。
ここで点数は以下の通り
平野30,700点 坂本4,500点 杉村69,500点 白井15,300点
トータルポイントは
白井+72.4P 平野+48.1P 杉村+34.0P 坂本▲37.1P
ようやく杉村にも白井の背中が見えてきた。
平野にとっても、このアガリは白井が原点から遠くなる価値あるものとなった。
だが、それでも白井が有利なことには変わらない。
白井は自身が沈んでいる以上、平野とはまだ24,000点、杉村とはまだ38,000点差あると思えばいい。
同6本場で平野が坂本から1,000は2,800を坂本からアガリ、長い親番を落とす。
東4局0本場ドラ
坂本意地のリーチも流局して、白井・坂本の2人テンパイ
同1本場
まだまだ点数が必要な杉村に手が入る。
杉村9巡目
リーチ ドラ
これにタンピンドラ1の1シャンテンの白井が、いよいよ腹をくくって無筋を押す。
14巡目ついに追いついた。
白井
リーチ
白井のは5枚(高め2枚)、杉村のは2枚残っている。
白井・杉村両者に緊張が走る。
結果はすぐに出た。杉村の手にが踊る。
白井の緊張が落胆に変わり、周りを包み込んだ。
これでついに杉村は平野をかわし、白井まで23.2ポイントまで迫った。
南1局0本場
平野は自身の点数が29,900点だけに浮きに回れば白井までは20,000点強の差しかない。
杉村配牌
ドラ
どちらかと言えばかなり悪い手牌であろうか。
しかしこの時、ツモが。
6巡目、8巡目にと鳴けて9巡目にを引いてこの形。
ポン ポン
ここで杉村は点差を一瞥する。
杉村の選択は打で、ホンイツ小三元の跳満以上を狙う。残り点差を考えての選択であろう。
最後の杉村の勝負手の形を見て、私は平野の手牌を確認しに移動した。
平野の手牌はタンヤオ1シャンテン。は持っていないので、ここは全力でテンパイに向かう。
杉村手出しの後、手出し。
「え?・・・手出しって・・・まさか・・・」
平野は杉村のに声をかけポンテンを入れる。その刹那、杉村の手にが舞い降りた。ギャラリーからこの日一番の歓声が上がる。
杉村17巡目
ポン ポン ツモ
大三元アガリ。
この日3度目の役満は白井、平野を一気にかわすアガリとなった。
平野はまたしてもで役満の親被りである。
平野は唇を噛み締め、白井は天を仰いだ。
平野は最後の親で突き放され、もはや坂本・白井に抵抗する力は残っていなかった。
6回戦成績
杉村+90.2P 平野▲10.9P 白井▲32.4P 坂本▲47.9P(供託1,0)
最終成績
杉村+76.7P 白井+58.7P 平野+32.5P 坂本▲51.5P 都築▲18.4P(供託2,0)
白井は2度の役満アガリで会場を大いに沸かし、参加15年目の初優勝に後一歩まで迫った。この日一日通して大きく構えた麻雀を打ち、堂々とした内容だったと思う。
今回、最終的に勝負の明暗を分けたのは「受けの強さ」であったと思う。
平野・杉村共に受けに強い選手。白井の目前に優勝が迫った時に、2人の受けの強さが白井の焦りを生んでいた。
平野は胆力のある我慢を幾度となく見せてくれた。平野の席に座っていたのが別の人間だったら白井は難なく逃げ切れたかもしれない。
坂本は3度目の決勝戦だったが、持ち味を出しきれずに終わってしまった。
随所にらしさが出ていたが本人も不本意だったであろう。何度も決勝進出している選手。結果を出すのは遠い未来ではないと思う。
都築は打点力を存分に見せつけたが高打点の放銃が尾を引いてしまった。
持ち味を失わずにバランスよく構えられるようになるかが今後の課題であろう。
最後に杉村。
競技生活が長く、その真摯な姿勢に学ぶべきことが多い。
敗色濃厚な4回戦も丁寧に打ち切り、可能性をつなげ、実際に6回戦にコマを進めた。
そして最終戦、トップとは100ポイント以上離れていたが、最終戦があることを本当に嬉しそうにしていた。
麻雀プロである以上、誰もが最後まで可能性を追うのは当然のことである。
しかし、心の底からそれに向かって丁寧さを失わずにやれるかどうかというのは別のことであろう。
奇跡の逆転劇の裏には、必ず最後まで諦めずに丁寧に打牌した後が残る。
そして、それが実らなかった数え切れない敗戦がある。
97局にも及ぶ熱戦は偉大な先輩の静岡リーグ初優勝で幕を閉じた。