何を切る? 2020年9月

第37期鳳凰戦A2リーグ 第5節 A卓 2回戦 東1局 北家 近藤久春プロ

 

■ Twitterで実施したアンケートの結果

 

■プロ解答

六万切り

 

■プロの視点
近藤久春プロ
「早い高い、後は待ちの強さで三拍子揃います。早いだけに情報量も少ないのですが、早々に八索がばらけて切られていることから七索は山にありそう。本線は三色なのでこれは好都合。六万七筒の選択は、ドラ六筒引き以外嬉しくないので、打七筒としました。手出ししたことについては、少考して時間を使ってしまったためで、深い戦術的な事はありません。この後は、ピンフテンパイ以外はテンパイ取らずとするつもりでした。」

 

■終局図

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第37期鳳凰戦A2リーグ第5節C卓レポート

【杉浦勘介大ジャンプ!上位・下位選手が差を広げる】

9月8日の第37期鳳凰戦A2リーグ第5節C卓は、これまでのリーグ戦の調子を象徴するように明暗を分ける場面がよく見られ、上位の杉浦・内川がポイントを伸ばし、下位の魚谷・安村が減らすという結果になりました。

対局メンバーと開始時のトータルポイントは以下の通り。

内川幸太郎 (+62.8P)
杉浦勘介 (+44.6P)
前原雄大(+4.8P)
安村浩司 (▲56.7P)
魚谷侑未 (▲104.3P)

対局が始まり、まず目立ったのは前原の不調。1回戦は低打点のアガリや流局で進行する中、中々抜け出せずに1人沈みに。
そんな前原が、思わず後悔したような仕草を見せたのは2回戦東4局1本場。
1局前に4,000オールをツモアガリ、さらに加点していきたい局面でこの手牌。

ピンフドラ1、高目の四索なら一気通貫のテンパイです。リーチしてツモれば安目でも2,600オールですが、四索出アガりの可能性を高めるためヤミテンを選択。
結果は…杉浦のメンタンピンリーチに追いかけますが、あたり牌を掴み3,900は4,200の放銃に。
杉浦は当時ドラの浮いたリャンシャンテンだったため、前原が即リーチの選択をしていれば1人テンパイや、あわよくば6,000オールのツモアガリにできていたかもしれません。
どちらもメリットデメリットがあり難しいリーチ判断でしたが、この落差の大きすぎる結果に思わず前原もこのポーズ…!

アガリを手にした杉浦はこの半荘こそ沈みで終了したものの、後半戦は連続トップで+50まで得点を伸ばすと、トータル6位から2位にまでジャンプアップ!A1リーグ昇級に向けて大きな弾みをつけました。

終了時のトータルポイントは以下の通り。

上位は混戦の模様ですが、現状降級ボーダーの山田、安村の差は約70とかなり離れてしまっており、これ以上の差は広げたくないところ。
しかしまだまだ10節のうち5節が終了しただけですので、残り半分で上下がまるっきり入れ替わる可能性もあります。引き続き選手の見せる様々な技術や表情にご注目ください!

(文中敬称略)
文:浜野太陽

第37期鳳凰戦A2リーグ第5節B卓

【昇降級のボーダー選手2名が大きなプラス!他選手にプレッシャーをかける】

9月1日(火)に行われた第37期鳳凰戦A2リーグ第5節B卓は高打点が飛び交い、ポイントが大きく変動する節となりました。

対局メンバーは、

ダンプ大橋(+128.7P1位)
藤島健二郎(+64.6P2位)
客野直(+27.7P7位)
麓征生(+6.5P8位)
山田浩之(▲82.1P13位)

※()内は開始時のトータルポイントと順位

トータル首位争いのダンプ・藤島、昇降級どちらも見える客野・麓、降級圏内でマイナスだけはしたくない山田。それぞれの戦い方や駆け引きに注目の集まる対局です。

このリーグ戦前に「WRC Online Festival 2020」を準決勝で敗退した藤島は、Twitterにて「先日ボクの夏は終わりました。でも都合のいいことに今日から秋が始まります。僕は秋の方が好きです。秋と言ってもまだまだ暑そう。ダンプ首位だから余計に熱い!」と首位逆転への意気込みをアピール。

そんな藤島とダンプの明暗が分かれたのは2回戦。
ダンプは親番でタンピンイーペーコーのリャンシャンテンからドラの八万を放つと、藤島にこれをポンされます。暫定ライバルによる高打点確定の仕掛けということで慎重になりたくなるところですが、テンパイを果たすと…

宣言牌を一度横に置いて、

バシン!

このリーチモーションからも「ポイントを守る気なんてない!リードは広げるものだ!」という意志が感じ取れます。

結果は…

藤島へ7,700の放銃となりましたが、一歩も引かない両者の闘志を感じる局でした。

この後、藤島は最終戦でダメ押しの6,000オールをアガると、開始時60P差以上あった差を覆し、暫定首位に。「藤島の秋が始まりました!」と喜びを露わにしました。

本日終了時点の全体成績は以下の通り。

これまで3節連続マイナスで降級圏内に落ち込んでいた山田は「久しぶりのプラス嬉しい♫」と音符付きのツイート。
ボーダー付近の2人がプラスしたことで昇降級のハードルが一段高くなったことを踏まえ、今後15名の選手がどう戦っていくか、来週も目が離せません!

(文:浜野太陽)

巣鴨本部道場 2020年8月度プロアマオープン大会成績表 最終結果(プラス者のみ)

WRCルール部門(連続16戦)

順位 名前 打数 成績
1 しーら 38 308.4
2 小泉忠 34 303
3 厚地 21 260.6
4 立岩知朗 30 256.1
5 水野裕来 32 240.9
6 くまお 17 236.3
7 藤原隆弘 47 212.2
8 岡本浩一 38 200.6
9 塚田悠介 23 188.9
10 松村祐輔 38 150.1
11 矢吹公伸 16 144.4
12 稲熊勝明 44 140.3
13 Andy-San 35 139.5
14 加藤はるみ 42 135.4
15 テツ 20 131
16 岡田充弘 18 114.6
17 金山二郎 50 111.3
18 中村 86 107.3
19 シマカタ 24 104.9
20 市川幹人 23 95.9
21 木本一郎 30 87.5
22 江田源太郎 18 85.8
23 野瀬守康 16 82.9
24 ひれろんみ 24 74.7
25 西角健二 40 55.7
26 Spitz@T雷電 21 39.2
27 山田樹 24 27.9
28 加藤恵美子 25 27.8
29 原佑典 18 9.3
30 藤次祐紀 83 7.8
31 後藤竜司 18 4.7
32 のりさん 26 3.2

 

 

公式ルール(連続8戦)

順位 名前 打数 成績
1 ドロンボーZ 18 136.9
2 中村 17 101.7
3 葭葉 10 93.6
4 金山二郎 9 90.8
5 西部健寛 16 90.5
6 塚田悠介 12 90.3
7 くまお 12 87.1
8 宗形周平 18 82.9
9 篠田拓郎 8 79.8
10 中谷あずさ 11 78.2
11 水野裕来 12 72.7
12 丹野賢一 11 72.1
13 藤次祐紀 18 65.5
14 立岩知朗 12 62.7
15 岡田充弘 17 61.4
16 藤原隆弘 10 59.6
17 有田将之 11 55.7
18 山田浩之 12 44.1
19 Spitz@T雷電 10 43.5
20 青木駿輔 10 38.5
21 荒川純男 12 34.3
22 HAYAX 20 32.4
23 大橋由隆 8 27.4
24 ラブクラ 11 25.5
25 松村祐輔 8 25.3
26 小泉忠 13 24.8
27 はっちゃん 19 19.6
28 井出博幸 9 13.9

 

 

道場ポイントランキング

順位 名前 7WRC 7公式 8WRC 8公式 9WRC 9公式 10~12 合計
1 しーら 400 0 400 0 0 0 0 800
2 小泉忠 97 0 300 24 0 0 0 421
3 シマカタ 300 0 112 0 0 0 0 412
4 藤原隆弘 180 24 170 28.75 0 0 0 402.75
5 山田樹 250 0 95 0 0 0 0 345
6 篠田拓郎 200 25 80 37.5 0 0 0 342.5
7 くまお 81 28.75 180 42.5 0 0 0 332.25
8 立岩知朗 100 0 200 29.25 0 0 0 329.25
9 中村 112 25.25 113 75 0 0 0 325.25
10 岡本浩一 101 42.5 160 21.5 0 0 0 325
11 稲熊勝明 190 0 119 0 0 0 0 309
12 藤次祐紀 115 50 92 29.5 0 0 0 286.5
13 金山二郎 84 21 114 50 0 0 0 269
14 水野裕来 0 45 190 30 0 0 0 265
15 市川幹人 98 29.5 111 20.5 0 0 0 259
16 西部健寛 170 40 0 47.5 0 0 0 257.5
17 松村祐輔 92 0 140 24.25 0 0 0 256.25
18 厚地 0 0 250 0 0 0 0 250
19 江田源太郎 150 0 100 0 0 0 0 250
20 Andy-San 83 28 118 20 0 0 0 249
21 加藤はるみ 99 29.25 117 0 0 0 0 245.25
22 丹野賢一 96 37.5 79 29.75 0 0 0 242.25
23 後藤竜司 117 35 87 0 0 0 0 239
24 西角健二 140 0 97 0 0 0 0 237
25 塚田悠介 0 23 150 45 0 0 0 218
26 木本一郎 116 0 101 0 0 0 0 217
27 岡田充弘 0 62.5 115 29 0 0 0 206.5
28 のりさん 113 0 86 0 0 0 0 199
29 福永雄介 120 0 78 0 0 0 0 198
30 原佑典 79 21.75 93 0 0 0 0 193.75
31 タカ 78 21.5 72 21 0 0 0 192.5
32 ドラ次郎 119 0 73 0 0 0 0 192
33 葭葉 0 28.25 85 62.5 0 0 0 175.75
34 蛇ノ目誠司 82 0 81 0 0 0 0 163
35 松本裕也 160 0 0 0 0 0 0 160
36 齋藤麻衣子 86 0 69 0 0 0 0 155
37 有田将之 94 24.75 0 28.5 0 0 0 147.25
38 大橋由隆 118 0 0 24.75 0 0 0 142.75
39 前原由紀子 87 23.75 0 23 0 0 0 133.75
40 ドロンボーZ 0 27.75 0 100 0 0 0 127.75
41 HAYAX 0 100 0 25 0 0 0 125
42 Spitz@T雷電 0 0 96 28 0 0 0 124
43 ひれろんみ 0 23.5 98 0 0 0 0 121.5
44 矢吹公伸 0 0 120 0 0 0 0 120
45 太田久雄 95 23.25 0 0 0 0 0 118.25
46 テツ 0 0 116 0 0 0 0 116
47 青木保則 114 0 0 0 0 0 0 114
48 マイマイ 0 20.75 70 23.25 0 0 0 114
49 佐藤好子 0 20.5 71 20.25 0 0 0 111.75
50 沢木 111 0 0 0 0 0 0 111

第37期鳳凰戦A1リーグ第7節A卓

鳳凰戦A1リーグも折り返し地点。

1回戦は僅差での攻防で比較的穏やかに過ぎたが、2回戦にトータル1位を走る西川のピンフ高め三色ドラ2のヤミテン炸裂をきっかけに一気に荒れ場となる。手役を狙い打点を作り、アガリを感じれば無筋をいくつも切り飛ばして勝つ。今期もここまでオールプラスと好調。注目のA1選手だ。

西川への三色の後、勝又にも三色を放銃した伊藤は、七対子ドラ単騎をヤミテンとしたが、親勝又がリーチに来ると覚悟を決めてツモ切り追っかけ。4,100点持ちから跳満ツモをものにすると、親番で怒涛の連荘、一気にトップまで駆け上がる。今期は10名中1人の降級枠に現在収まっているのが伊藤なのだが、追い込めば追い込むほど鎌の切れ味を増す死神が背中にいては、マイナス圏の者は誰も安心出来ない。

完全に仕上がった伊藤に捕まった佐々木は1人沈みのラス。初戦のトップを大きく上回るマイナスを背負わされた。それでも下を向かず、歯を食いしばって戦う。
3回戦起家の親で大物手を2回決めるとリードを守り切り、南3局とオーラスに連続でホンイツをアガって先程の沈みを上回る大トップをもぎ取る。さすがホンイツ評論家だ。

この荒れ場の中を4連続 2着で見事に乗り切ったのは勝又。耐えてどこかで自分のターンを作っての爆発を狙う佐々木とは対照的だ。まるで自分のターンなどなくても読みと場況判断できちんと打ち分ければ、決定戦の椅子に届くと言わんばかりの戦い方。攻撃型3人を相手にいつもよりもラフに見える仕掛け始めで大物手を阻止し、決定戦に照準を絞った巧みな攻防を見せてくれた。

佐々木と勝又の順位が入れ替わったが、全体順位はほとんど変動がなかった今節。しかし、西川は卓内1人沈みで射程圏内に引き込まれた。伊藤はもはやこれまでかと思う痛恨のラス目から見事に生き返ってみせた。後半戦の嵐を予感させるには十分な、非常にワクワクする対局であった。