第1期皓王戦 ベスト8 B卓レポート
2021年05月14日
皓王戦は、インターネット麻雀「天鳳」が新設したタイトル戦。日本プロ麻雀連盟が協賛していて、プロのみ出場可能。5次予選まではインターネットで対局し、ベスト8からは連盟夏目坂スタジオでの対局となる。
ベスト8のB卓は奇しくも連盟員4名の対決となった。
澤谷諒(さわやりょう)
日本プロ麻雀連盟35期生
第8期WRCベスト16
第1期若獅子戦3位
石川遼(いしかわりょう)
日本プロ麻雀連盟34期生
4代目天鳳位 すずめクレイジー
岡本和也(おかもとかずや)
日本プロ麻雀連盟27期生
第27期新人王戦 優勝
宮澤太佑(みやざわだいすけ)
日本プロ麻雀連盟35期生
第1期若獅子戦 ベスト16
1回戦、スタートダッシュを決めたのは澤谷。ドラ雀頭のカンを積極的にリーチし5,200をアガると、次局の親番で追っかけリーチを打ち岡本から12,000(+1,000)。
南場の親でも4,000オールをツモって磐石のトップ。
振り込んだ岡本は南1局にリーチ。宮澤がとのシャンポンで追っかけリーチに出る。は山になく、1枚分宮澤が有利だったが、岡本がラス牌のをツモって高め三色の3,000・6,000(+1,000)。
岡本の跳満で窮地に立たされた石川が親番でトイトイ、60符3飜の4,000オールを決め、各者一歩も譲らない1回戦2着争いは石川に軍配。
2回戦も全員が大物手をアガる打撃戦となるが、1番大きな手をテンパイしたのは南1局1本場、親番の岡本。
をポンしてシャンポンテンパイ。
なら大三元48,000。
ロンは18,000、ツモなら三暗刻がつくので8,000オールだ。
しかし、終盤にをツモ切ると澤谷からロンの声。大物手を空振った岡本は痛恨の2ラスとなってしまう。
2回戦トップを決めたのは南2局の宮澤。ツモが伸び、カン、ドラと引いてリーチ。高めのツモで裏がなくても6,000オール。
3回戦に岡本と石川の明暗を分けた1局。岡本はチンイツ。切りなら待ちで上への変化も待てるが、岡本は一通イーペーコーも完成のペンを最終形と決めてリーチに出る。
チンイツリーチに勝負を挑んだのは親番でドラポンの石川。12,000(+1,000)をアガリ、瞬間宮澤をかわしてトータル2位となるが、ここから石川にとって地獄の親番祭りが開催される。
宮澤 6,000オール
メンピンツモ三色イーペーコー
宮澤 6,000オール(+1,300)
リーチツモハイテイドラドラ裏
岡本 6,000オール
メンタンピンツモドラドラ
岡本 4,000オール(+300)
リーチツモドラ裏
さらに3回戦4着に居た澤谷までも2,600オールツモ。澤谷は3回戦も2着に滑り込みに成功。
澤谷諒 +56.9P
宮澤太佑 +50.4P
石川遼 ▲23.3P (宮澤まで73.7P)
岡本和也 ▲85.0P (宮澤まで135.4P)
WRCルールは1着順で10ポイントなので、トップラスで30ポイント。
仮に自分トップ宮澤ラスで計算しても石川は43,700差、岡本は105,400差をつけなくてはいけない。
澤谷も宮澤より着順が下ならターゲットになるので、アガれる時はアガって局を進めて行く。東4局1本場、序盤にリャンメンテンパイでリーチに踏み切るとツモって裏ドラ4枚の跳満ツモ。
澤谷に逃げられ、宮澤と3着順差をつけるのも難しくなった石川と岡本。それでも2人が諦めない姿勢を見せてくれたのが南3局5本場。
まずは岡本がピンフテンパイで石川から放たれたを見逃し。石川と共に加点を続けるのが目標なのでテンパイは入れたが、ピンフのみをアガって1番喜ぶのは石川の親を蹴りたい宮澤だろう。捲りたい相手に楽をさせたら自分の勝利はない。
一方見逃された親番石川はドラ暗刻のテンパイを入れる。12,000だが、岡本からアガると宮澤の着順が1つ上がる。実質2,000点になってしまうためを見逃し。2人がかりで宮澤を捉えに行く。
だがここで宮澤がポン。さらにチーでテンパイを入れる。
この瞬間澤谷の手の内からがこぼれるか、宮澤が掴む可能性も十分あったが、先に岡本からが放たれる。ポンされて大幅に待ちの枚数が減ったのと、宮澤が2フーロでアガリに来た事を受け止めて石川はロンをかけた。
石川はその後4,000オール(+1,800)ツモ、さらにツモ逆転のテンパイまで入れたが、澤谷のヤミテン8,000(+2,100)のアタり牌を掴んでしまい親落ち。6時間半を超える激闘が終わった。
第1期皓王戦決勝進出の4名が決定。
浅井堂岐(協会)
保里瑛子(麻将連合)
澤谷諒
宮澤太佑
決勝戦は5/9(日)17:00開始。
初代皓王位を決める戦い。劇戦必至です。
(文:編集部)
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