11月28日に第37回静岡リーグの決勝戦が行われた。
静岡リーグでは、全5節20半荘を戦い、上位5名が決勝進出となる。
今回の決勝進出者はこちらの方々。
1位通過
平野敬悟(最高順位3位・鳳凰位戦C2リーグ所属)
持ち前の安定感で1位通過を物にした平野。
5回の決勝進出も未だ優勝経験はない。
これで2回目となる1位通過。
2位通過
伊藤真(一般参加)
最終節100ポイント近く稼ぎ、ついに初の決勝進出を手に掴んだ伊藤さん。
私自身初めて対局を見るので、決勝という舞台でどのような麻雀を見せてくれるか楽しみである。
3位通過
大谷数則(一般参加)
前回決勝進出寸前で涙を飲んだ大谷さん。今回はその悔しさをバネに初の決勝進出となった。
攻めが強い印象はあるが、攻めるだけでなく守りもしっかりとしている選手だ。
4位通過
中寿文(第17回・第25回静岡リーグ優勝・鳳凰位戦D1リーグ所属)
2回連続5回目の決勝進出となった中。
2回の優勝経験があり、70人近くいるリーグから2年連続で決勝に進めるのは中の実力を示しているところであろう。
5位通過
廣岡璃奈(鳳凰位戦未登録)
最終節に96ポイント稼ぎ、プロデビュー後、早くも決勝に残った廣岡。その爆発力と素直な麻雀が持ち味である。
試合前、時おり不安そうな表情を浮かべていたが、廣岡らしく戦って欲しいとこだ。
静岡リーグ決勝戦は1位から40、30、20、10、0pのアドバンテージが付く。
各者抜け番が1回ずつあり、計5回戦を行い、その時点での5位が脱落、その後最終6回戦を行い、優勝者を決める。
コロナ禍ということもあり、リーグ戦から期間が空いての決勝戦となった。
1回戦 (起親から、伊藤・大谷・中・廣岡 抜け番平野)
1回戦成績
中+23.8P 大谷+8.9P 廣岡▲11.4P 伊藤▲21.3P
1回戦終了時
平野+40P 中+33.8P 大谷+28.9P 伊藤+8.7P
廣岡▲11.4P
2回戦(起親から、伊藤・廣岡・大谷・平野 抜け番中)
東4局 ドラ
伊藤さんの配牌
ツモ
良いとは言えないむしろ悪い配牌である。
しかし、この手がみるみる育っていく。
まずは2巡目にを重ねをポン。
4巡目にを重ね次巡を重ねる。その次巡をツモり打
ポン
9巡目にをポンして、打(ドラ)。
これで河は派手だがホンイツとは断定できなくなっていた。
そこに、メンタンピンドラ1が見える廣岡から出たをポンしテンパイ。すぐに廣岡からが出て12000のアガリとなった。
配牌から高打点を見て最高の仕上がりとなった。
2回戦成績
伊藤+20.6P 大谷+10.1P 平野+2.4P 廣岡▲33.1P
2回戦終了時
平野+42.4P 大谷+39.0P 中+33.8P 伊藤+29.3P 廣岡▲44.5P
3回戦(起親から中・大谷・平野・廣岡・抜け番伊藤)
3回戦成績
大谷+15.2 平野+5.5 中▲5.9 廣岡▲14.8
3回戦終了時
大谷+54.2P 平野+47.9P 伊藤+29.3P 中+27.9P 廣岡▲59.3P
4回戦(起親から中・伊藤・廣岡・平野・抜け番大谷)
4回戦成績
平野+21.0 伊藤+4.9 廣岡▲7.8 中▲18.1
4回戦終了時
平野+68.9P 大谷+54.2P 伊藤+34.2P 中+9.8P 廣岡▲67.1P
5回戦(起親から伊藤・中・大谷・平野・抜け番廣岡)
5回戦成績
伊藤+11.5 中+5.9 平野▲6.2 大谷▲11.2
5回戦終了時
平野+62.7P 伊藤+45.7P 大谷+43.0P 中+15.7P 廣岡▲67.1P
ここで廣岡は敗退。
決勝戦を通して、反省や課題もあっただろう。こういう舞台は普段麻雀を打つより濃密で大きな経験値となる。多くのもの得て更なる躍進に繋げて行って欲しい。
最終戦(起親から伊藤・大谷・中・平野)
南1局、ここまでの点数状況は
伊藤30100 大谷34800 中37000 平野18100
である。
これによりトータルポイントは
大谷+50.8P伊藤+46.8P 平野+38.8P中+30.7P
現在優勝の位置にいるのは大谷さん。それに迫って来ているのが伊藤さんである。
南1局1本場 ドラ
大谷さんが5巡目に単騎の七対子をテンパイする。
9巡目に伊藤さんのリーチがかかる。
リーチドラドラのとのシャンポン待ちである。
伊藤さんのツモる手にもおのずと力が入る。
一発目に持ってきた牌がで3900は4000オールの大きすぎるアガリでトータルトップ目に立った。
伊藤さんは次局も4000は4200オールを引きアガリ、これが決め手となった。
最終戦成績
伊藤+20.6 大谷+11.9 中▲7.8 平野▲24.7
最終順位
優勝 伊藤真さん +74.3
2位 大谷数則さん +58.9
3位 平野敬悟プロ +30.0
4位 中寿文プロ +3.9
5位 廣岡璃奈プロ ▲67.1
優勝は伊藤真さん。
本当におめでとうございます。
終始冷静に安定感抜群の麻雀だった様に思えた。
日々、真摯に麻雀に向き合ってきたとこが対局から伺えた。
その努力と姿勢の成果の優勝であることは間違いない。
本当に素晴らしい対局を見せて貰えた。
各選手強く、誰が優勝してもおかしくない面白い対局であったと思う。
私が言うのもおこがましいが、優勝が溢れ落ちた選手、あそこであーしてればと後悔が残る選手もいるだろう。(筆者はいっつも後悔してる。)
この後悔と悔しさがきっとこの先に繋がっていくと思っている。
次回の静岡リーグ決勝も楽しみである。
また、観戦記者ではなく筆者自身あそこで選手として戦いたいものだ。