第30期東北プロリーグ 天翔位決定戦レポート

【第30期 東北プロリーグ 天翔位決定戦レポート 優勝は石井良樹】

 

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今期の天翔位決定戦は初の仙台からの生中継で行われた。

櫻井勇馬 二段 35期生
第29期東北Aリーグ1位
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皆川直毅 五段 20期生
第1・7期東北王座優勝
WRC Online Festival 3位
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石井良樹
第28期天翔位
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菊田政俊 四段 32期生
第26・27・29期天翔位
第44期王位戦 2位
第28期麻雀マスターズ 2位
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【1回戦】

南2局。ここまで一度もアガリのない石井にテンパイが入るが、345三色とソウズの一通の両天秤のテンパイ取らずとして打六筒

 

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理想的な二索引きで3メンチャンリーチ。菊田から一通がつく一索が出て8,000のアガリで1回戦トップ。

櫻井はオーラスに七対子ドラドラの6,400を皆川からアガって浮きの2着となった。

 

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【2回戦】

東1局2本場。菊田と皆川がポンテンのツモリ三暗刻対決。

 

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菊田がラス牌の九万で2,200・4,200(+1,000)のツモアガリを決める。

東3局。皆川のリーチを受けた櫻井はフリテン一万四万待ち。ここからピンズメンツを崩して迂回。

 

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皆川と同じ三筒六筒待ちをツモアガる好プレーを見せる。
各者ベストを尽くすが、この後の石井が強かった。

東4局に東南白とポン。8,000のアガリでトップ目に立つと

 

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片アガリの一筒ツモで500・1,000。
発ホンイツで1,000・2,000(+1,000)と軽快に局を回して石井が2連勝。

【3回戦】

東2局。今決定戦で一番苦戦している皆川にツモリ四暗刻の勝負手が入る。ドラの四万を切るが

 

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自風の西を暗カンした石井が、三暗刻確定のカン四万でロン。8,300(+2,000)のアガリとなる。

南2局。皆川が再度ツモリ四暗刻。菊田から三索が出て12,000のアガリ。皆川の高打点が初めて決まった。

 

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オーラス。3連勝目前の石井の点棒を少しでも削りたい櫻井がイーペーコー確定のドラ単騎リーチ。

 

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東をポンした親番の石井はこの挑戦を真っ向から受けて立ち、カン三索で1,500(+1,000)をアガリ切る。

3本場で菊田が三筒ツモで2,300・4,300のアガリ。石井の1人浮きは何とか阻止したものの、3連勝での大量リードを許してしまった。

 

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【4回戦】

いよいよ最終半荘。最初のアガリは2番手の菊田。4,000オールのツモアガリで石井を追う。

 

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東2局。皆川3度目のツモリ四暗刻、二筒七万待ち。

 

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皆川、役満四暗刻。8,000・16,000のツモアガリ。

そして東4局には櫻井が純チャン三色、ペン三万を石井から直撃。

 

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南3局に親番櫻井の仕掛け、菊田と皆川のリーチに挟まれた石井。自分でアガリに向かい七索を切ると

 

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皆川のメンチン、16,600(+1,000)に放銃。箱下となってしまうが、それでもリードを持ってオーラスを迎える。

最終戦オーラス。皆川がツモれば逆転優勝のツモリ四暗刻でリーチ。

結果は皆川の1人テンパイで流局となり、全対局が終了。

第30期天翔位は石井良樹に決定した。

リードを持った石井の前線で戦い続ける麻雀は素晴らしかった。仕掛けとリーチとヤミテンを効果的に使い分け、3回戦まで完璧な試合運びを見せた。
大きなビハインドを背負った3名。菊田の4,000オール、櫻井の8,000直撃。皆川のツモリ四暗刻。最後まで誰も諦めずに戦ったからこそ、石井の優勝もより輝かしいものになったと思う。
今回対局した4名と東北リーグで切磋琢磨しているプロ達が今後も活躍する事を期待している。

 

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第30期天翔位決定戦 最終結果

優勝 石井良樹
2位 皆川直毅
3位 櫻井勇馬
4位 菊田政俊

第15期両毛カップ太田リーグ(プロアマ混合) 第7節成績表

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 小林 正和 プロ 63.9 ▲ 24.5 38.2   113.3       190.9
2 福田 栄司 一般 23.2 62.8 56.4   31.1       173.5
3 吉田 幸雄 プロ 9.7   16.7 16.8   67.1     110.3
4 関根 秀介 一般 33.7   19.6   ▲ 32.3 11.9 32.3   65.2
5 須永 光俊 一般 9.5 86.6 ▲ 71.5 40.5         65.1
6 小川 尚哉 プロ   49.4   15.0 28.9 ▲ 29.4     63.9
7 檜山 拓 一般 ▲ 20.2 22.2 47.2   ▲ 17.5 14.6 16.4   62.7
8 木暮 智貴 プロ -19.8       71 31.7 -26.5   56.4
9 高橋 信夫 プロ 78.7     ▲ 28.1 ▲ 59.8 9.4 43.3   43.5
10 大野 剛史 一般   ▲ 17.7     24.7 42.5 ▲ 11.7   37.8
11 水掫 文浩 一般 ▲ 27.0 ▲ 31.6 66.8 29.5         37.7
12 岩間 寿樹 一般 39.3 27.2 ▲ 40.6   ▲ 51.7 24.2 16.5   14.9
13 安藤 真由美 一般       38.3 ▲ 38.1       0.2
14 高松 伸好 一般 ▲ 35.8 27.0 ▲ 11.8           ▲ 20.6
15 中津 真吾 プロ ▲ 13.1 ▲ 12.4             ▲ 25.5
16 大里 幸弘 一般   ▲ 41.9 17.7 ▲ 13.3 29.3 ▲ 29.3     ▲ 37.5
17 小林 晃 一般   14.7 20.0 7.3 ▲ 44.3 ▲ 2.4 ▲ 33.2   ▲ 37.9
18 安藤 銀一 プロ   ▲ 13.8 ▲ 23.5 50.4 ▲ 72.0       ▲ 58.9
19 桑原 俊之 一般     ▲ 82.1           ▲ 82.1
20 菊池 美羽 プロ ▲ 11.8 ▲ 22.0 ▲ 59.1           ▲ 92.9
21 鈴木 康敬 一般 ▲ 21.5 ▲ 33.7 4.6 ▲ 56.9         ▲ 107.5
22 新井 敬章 一般     19.5 ▲ 50.2 ▲ 5.8 ▲ 56.3 ▲ 37.1   ▲ 129.9
23 須長 正和 プロ ▲ 10.7 ▲ 94.3     29.3 ▲ 88.0     ▲ 163.7
23 カオリンゴ 一般 ▲ 98.1   ▲ 21.1 ▲ 52.3 ▲ 8.1       ▲ 179.6

第231回:プロ雀士インタビュー 松本峻  インタビュアー:鈴木誠

2021年11月25日 第2期若獅子戦の決勝戦が行われた。
優勝者はプロ1年目の松本峻となり、幕を閉じた。

 

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みなさんこんにちは。33期の鈴木誠です。
今回は第2期若獅子戦優勝者の松本峻プロにインタビューをしてきました!
以前、松本峻プロとは同じ麻雀店で働いていたこともあり、歳も近いので今回はまつしゅんと呼ばせてください(汗)
まだプロ1年目ということで、みなさんに知ってもらいたく、Q&A方式でお伝えできればなと思いますので、お付き合いよろしくお願いします。

鈴木 「まず、若獅子戦優勝おめでとうございます!率直な感想を教えてください」

まつしゅん 「ありがとう。単純にうれしい。」シンプルすぎる(笑)

鈴木 「簡単にプロフィールをお願いします!」

まつしゅん 「1995年1月5日生まれ、26歳のA型で、福井県出身です。」

鈴木 「自分の麻雀スタイルなどを教えてください。」

まつしゅん 「門前手役派守備型」 ありきたり(笑)

鈴木 「麻雀プロになろうと思ったきっかけや、尊敬するプロなどいたら理由も込みで教えてください。」

まつしゅん「ずっと連盟チャンネルを観ていて、競技麻雀の面白さ楽しさに惹かれ、連盟入りを決めたかな。尊敬するプロはHIRO柴田プロで、理由は、魅力的にうつり、真似したくても真似出来ない独特の強さを持っているからです! 僕が入会したときに、雀ネームをSHUN松本にして活動しようとしたけど、却下されたよ。(苦笑)」

鈴木 「若獅子優勝したことだし、もう1回打診してみれば?(笑)」

まつしゅん 「 そうしてみる(笑)」

鈴木 「今回推薦選手として、選ばれたけど、どう?」

まつしゅん 「正直、選ばれると思ってなかったから、嬉しさとビックリしたっていうのが半々な気持ちかなぁ。」

鈴木 「今回の決勝メンバーについてはどう感じてた??」

まつしゅん 「上田さんは、前に対戦経験があって、一番マークしてた。雀風的には福田さんが調子がよかったら一番やりにくかったかな。」

鈴木 「たしかに。言いたいことわかる気がする。今回の決勝戦で最も印象に残ってる局やターニングポイントとなった局があれば教えて!」

まつしゅん 「最終戦の南3局、ポイント的に厳しい野村くんの親番で、トータル首位の上田さんの持ち点が、原点より下になるまで連荘させてもよかったけど、自分でアガリにいって、上田さんから2,000点を直撃できて、オーラス上田さんの親番は伏せれない状況にできたことがおおきかったかな。」

 

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南3局の局面、親のリーチが入り、ポイント状況で誰もがいくことを拒む場面。現物待ちでテンパイした松本は無筋を押して、トータルポイントトップの上田からの直撃。

鈴木 「たしかに、原点より割らせることができた、しかも直撃で。これは点数以上に気持ちの面でもおおきかったかもしれないね。最後に、優勝できた要因を簡単に教えてください!」

まつしゅん 「淡々と自分の麻雀が1日通して打てたことが要因かなと」

鈴木 「さすがです(笑)C1に特別昇昇するわけだけど、前期優勝者の阿久津くんはC1に行ってすぐに1位でB2に昇級することになったけど、その辺の意気込み等あれば教えてください!」

まつしゅん 「正直に言うとやっていける自信はあるかな。自分のペース、自分の麻雀で昇級できるように、いろいろな人に揉まれながら頑張ります。」

鈴木 「最後に、これからの目標と応援してくれたり見てくれた方々にメッセージをお願いします。」

まつしゅん 「若獅子戦ご視聴いただきありがとうございます。まずは、3月にやるWRCルールの若獅子を優勝して、連盟の若手筆頭になりたいです。プロ1年目出来すぎなスタートが切れました。これからもっと活躍できるよう頑張るので応援よろしくお願いします!」

インタビューは以上になります。
本当におめでとうございます。松本プロに決勝が始まる前、LINEでC1で一緒にやろうと送りました。それが現実になって嬉しく思います。(その日の麻雀はしっかり負けました)

 

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これからの松本峻プロの活躍に乞うご期待。

第30期東北プロリーグ 最終節成績表

Aリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 櫻井 勇馬 80.0 62.2 35.1 ▲ 38.3 ▲ 78.5 78.1 33.6 66.5 238.7
2 皆川 直毅 26.7 ▲ 2.6 8.8 13.0 59.7 57.7 56.2 ▲ 30.0 189.5
3 石井 良樹 43.3 ▲ 18.4 66.7 24.5 5.9 ▲ 10.4 70.0 ▲ 2.6 179.0
4 菊田 政俊 17.8 ▲ 0.3 ▲ 11.2 46.4 25.7 ▲ 12.1 13.3 96.0 175.6
5 粕谷 勇吉 ▲ 13.4 50.5 ▲ 41.5 59.0 36.1 47.3 ▲ 24.0 ▲ 38.8 75.2
6 大沼 慎 ▲ 9.5 30.9 0.8 50.6 ▲ 39.6 62.9 ▲ 30.0 ▲ 60.8 5.3
7 佐藤 晃大 14.0 8.5 15.8 ▲ 8.4 ▲ 36.0 ▲ 78.7 55.1 21.7 ▲ 8.0
8 菅原 直哉 23.7 ▲ 26.3 19.8 0.5 15.4 ▲ 25.8 ▲ 33.7 3.1 ▲ 23.3
9 武藤 武 ▲ 26.5 ▲ 47.9 ▲ 22.3 14.9 64.8 ▲ 34.7 ▲ 3.3 ▲ 6.2 ▲ 61.2
10 瀧田 亮 25.9 ▲ 58.8 ▲ 89.5 2.0 28.5 58.9 ▲ 27.5 ▲ 15.7 ▲ 76.2
11 遠藤 昭太 ▲ 45.9 ▲ 31.6 ▲ 28.6 ▲ 46.8 53.2 5.8 48.1 ▲ 50.0 ▲ 95.8
12 波奈 美里 ▲ 23.4 ▲ 41.8 41.6 ▲ 3.2 ▲ 1.8 ▲ 80.3 ▲ 11.0 ▲ 10.3 ▲ 130.2
13 安ヶ平 浩希 ▲ 44.4 ▲ 38.1 65.3 ▲ 17.9 ▲ 10.2 ▲ 52.7 ▲ 73.5 35.3 ▲ 136.2
14 東 幸一郎 ▲ 20.7 73.5 ▲ 28.4 ▲ 37.2 ▲ 78.2 ▲ 23.4 ▲ 44.0 17.6 ▲ 140.8
15 吉田 勝弥 ▲ 48.6 19.2 ▲ 33.4 ▲ 61.1 ▲ 45.0 ▲ 12.6 ▲ 31.3 ▲ 26.9 ▲ 239.7

Bリーグ

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 山下 敬介 ▲ 1.1 52.8 45.9 12.7 98.1 10.5 ▲ 29.1 ▲ 53.8 136.0
2 小熊 良衡 0.0 ▲ 5.4 15.6 ▲ 32.7 22.8 ▲ 10.8 50.4 78.5 118.4
3 津藤 孝幸 ▲ 24.9 69.4 ▲ 42.2 41.6 24.0 ▲ 6.4 45.8 ▲ 9.3 98.0
4 岡崎 圭吾 0.9 ▲ 51.2 6.9 64.5 46.6 ▲ 8.2 38.0 ▲ 32.5 65.0
5 佐々木 俊哉 ▲ 24.5 ▲ 15.2 9.8 57.9 ▲ 85.1 48.3 ▲ 2.8 57.6 46.0
6 鈴木 勝也 42.6 14.5 0.9 2.7 ▲ 11.6 8.5 ▲ 15.7 ▲ 0.6 41.3
7 後藤 あゆみ ▲ 7.9 ▲ 40.7 37.5 ▲ 17.7 ▲ 5.7 ▲ 12.5 9.2 ▲ 24.1 ▲ 61.9
8 星乃 あみ 5.6 ▲ 19.2 ▲ 32.3 ▲ 44.5 ▲ 12.5 48.2 8.3 ▲ 15.8 ▲ 62.2
9 小栗 隆成 36.9 ▲ 12.8 6.5 ▲ 41.4 2.0 ▲ 40.3 ▲ 54.7 41.1 ▲ 62.7
10 佐々木 啓文 ▲ 34.5 ▲ 13.4 ▲ 128.9 ▲ 22.2 ▲ 5.7 4.6 2.2 23.2 ▲ 174.7
11 粕谷 祐太 6.9 18.1 ▲ 4.6 ▲ 1.7 15.7 ▲ 15.1 ▲ 32.2 ▲ 200.0 ▲ 212.9

第10期 JPML WRCリーグ ベスト16B卓レポート

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【第10期JPML WRCリーグベスト16AB卓、勝ち上がりは渡辺、古橋、本田、佐々木】
日程の都合もあり、ベスト16はA卓とB卓、C卓とD卓が同日の開催となった。
本レポートは放送されたB卓の模様をお届けする。
なお、予備トーナメント、1次トーナメント、2次トーナメントについては、こちらを参照いただきたい。

本日の選手を紹介しよう。
佐々木 寿人
現鳳凰位によりベスト16シード

 

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本田 朋広
現グランプリMAXにより、2次トーナメントシード

 

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藤本 修二
前期もこのベスト16で涙を飲んでいる。予選を9位で通過し、2次トーナメントからの勝ち上がり。

 

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文月 愛美
北陸予選を勝ち、予備トーナメントから。放送対局は初。

 

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想像してほしい。
初の放送対局というだけでも興奮、緊張するところ、相手が天上人。
もはや説明するまでもない佐々木寿人と、同郷である北陸の先輩――おそらく北陸の麻雀プロにとってはスーパースターであろう――本田朋広だ。
4半荘舞いに舞い上がって、何をしたかわからないまま終わってしまった、そうなってしまってもおかしくない。

そんな文月の放送対局初アガリは1回戦東4局、親のリーチに追いかけて、高目のドラをツモ。
裏ドラは乗らなかったが1,300・2,600のアガリ。

 

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(Twitterのヘッダーにするくらい嬉しかったようです。(笑))
 

南2局にも、白、ホンイツ、チャンタ、ドラの8,000(+2,600)のアガリ。
解説の齋藤も「初めての放送対局と思えないほど落ち着いていますね」とコメントしていた。

 

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2回戦はラスだったものの、3回戦では、今度は親佐々木のリーチに押し返して、3,000・6,000!
(リーチ、一発、ツモ、三色同順、ドラ2)
この3回戦を2着で終え、最終戦をトータル2着目で迎える。

 

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金星目前であったが、最終戦はなかなかテンパイしないという不遇。
ここまで勝ち上がってきたが、惜しくもベスト16にて敗退となった。
敗退になってしまったものの、対局後のインタビューでは、悔しさよりは、緊張から解かれた笑顔。
「ぐるぐるして変なことばかりしていた」とコメントしていたが、僕としてはだいぶ内容のある麻雀だったと思う。次に出てくるのが楽しみである。

 

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藤本も、オーラスに満貫ツモ条件を満たされてしまい、惜しくも敗退だったが、道中素晴らしい打牌が多く見られた。
特に3回戦南4局、本田がダマテンで12,000を佐々木からアガるのだが、

 

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藤本が掴んだ7巡目にはもうアウト。
切っている人が大半のところ、気配を察知したのか、手の内に握りつぶす。
佐々木の放銃と自身の放銃では大違いだっただけに、とても素晴らしいディフェンスだった。

 

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藤本「今回2回目で、相手が相手だけに今日は緊張しまして…。あの最後ツモられたときに、よくテレビで見るやつだなと。これよく見るなーと逆に清々しかったです。」

 

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勝ち上がった本田、佐々木については、ベスト8でご覧いただきたい。
特に最近、Mリーグでは苦しいところばかりが見られる本田だったが、今日の快勝には久しぶりの笑顔。
ベスト8でも勝ち上がって笑顔を見せてほしいという激励も兼ねて、非掲載にしておく。(笑)

 

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A卓は、最終戦を古橋、蒼山、渡辺で2席を争うことになったが、渡辺がリードして1席が確定。
オーラス、古橋、蒼山のアガリ勝負(流局2人テンパイは蒼山の勝ち)のところ、古橋が最終手番でツモアガり、勝ち上がりを決めた。

 

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※C卓&D卓は1/17に対局が終わっており、すでにベスト8が出揃っています。
ベスト8A卓 2/2(水)16時~
ベスト8B卓 2/3(木)16時~

(文:福光聖雄)

第230回:プロ雀士インタビュー 瀬戸熊直樹  インタビュアー:大庭三四郎

【第230回:プロ雀士インタビュー 瀬戸熊直樹】


2月28日、第26期鳳凰位決定戦。
「優勝は瀬戸熊直樹!初優勝です!」


2月27日、第27期鳳凰位決定戦。
「瀬戸熊直樹、鳳凰位連覇!」

10月9日、第28期十段戦。
「瀬戸熊直樹、十段戦優勝!鳳凰位に続き十段の二冠を達成!」

そんな“絶対王者瀬戸熊直樹”時代の2011年に私はプロ入りした。
タイトルの重みを知らなかった当時は、ぼんやりと瀬戸熊さんが強くて凄い人と思っている程度だった。
そんな私に瀬戸熊さんが四ツ谷道場で優しく話しかけてくれた。
もう10年も前のことにはなるがよく覚えている。
地元が近かったり、誕生日が一日違いだったり、色んな縁で話す機会も増え、これまでずっとお世話になってきている。
瀬戸熊さんを近くで見てきた約10年、瀬戸熊さんにとって嬉しいこと・辛いこと、本当に沢山あったと思う。
そんな瀬戸熊さんの最強戦優勝までの歴史を振り返っていきたいと思う。


翌年、三連覇がかかった鳳凰位決定戦は荒正義プロに敗れてしまった。

続いて連覇がかかった十段戦。
私は近くで試合を見るために当日の牌譜の仕事を志願し、させてもらうこととなり、近い場所で見守っていた。
そして見事連覇を達成。慕っている方が勝つことが、自分の事のように嬉しい事だと知ることができた。

打ち上げが終わり帰り道のタクシーで二人きりになったのち、100件近いお祝いメールせっせと返信していたのを覚えている。
こんなに沢山の人に祝ってもらえるのは瀬戸熊さんだけなのかもしれない。そう思った。


翌年、200ポイント超えの堂々の成績で鳳凰位決定戦に進出した瀬戸熊さんは鳳凰位を奪還。
三度目の鳳凰位となる。

さらに十段戦は三連覇。

誰もが認める最強雀士といっても過言ではない。
「ああ、この先もずっと瀬戸熊さんは凄い勢いでタイトルを取り続けていくんだろうな。」
そう疑いもしなかった。

時は現在2021年12月12日(日)17:00

この日は麻雀最強戦2021、準決勝が行われていた。

私はこの日、一日中応援するために空けてあった。
テレビの前で、固唾を飲んで見守った。

東2局1本場
3着目の瀬戸熊プロは、2着目の川原舞子プロから6,400を直撃する。

「手が震えていましたけど、手ごたえのあるアガりだったのでしょうか?」
「あれは、アガりたい、決めたい、という気持ちが強く出ちゃったんだよ。欲深くなると手が震えちゃうんだよね。」

その後、辛い展開が続き、迎えた親番。
南3局0本場
リーチを一発でツモりアガる。

裏も1枚乗せて4,000オールとなった。
「逆転となりましたが、決勝戦は意識しましたか?」
「過去6回の最強戦、自信満々で挑んで負けてきたんだよね。最近の不調も感じていたし、今回は自信が無かった。だから、練習のつもりで打ってたよ。」
「練習のつもりで打っていたんですね。」
「それでももちろん決勝に行きたい気持ちはあったよ。でも、このアガりに特に感触は無かったね。」

そして2着目となり迎えた1本場。
南3局1本場

「ヤミテンで12,000ですが、リーチなんですね?」
「そうだね。リーチをしない人のほうが多いとは思うよ。」
「そうかもしれません。」
「リーチをすれば大体一人旅になるし、ツモれば突き抜けて決勝戦に繋がるアガりになると思ったんだよね。これをツモってこそ瀬戸熊、そうやって勝ってきたからリーチを打ったね」
鳳凰位決定戦、十段戦、あの頃のように勝ち続けていた瀬戸熊さんは、勝負手をリーチしてツモって勝ってきた。
このリーチは、あの頃から応援しているファンの方へ向けて打ったリーチだったのかもしれない。
ツモることは出来なかったが、瀬戸熊さんの熱い意志を感じることが出来る一局となった。
そして見事勝ち上がり、初の決勝進出を決めた。
不調が続く中、ようやく辿り着いたビックタイトルの決勝戦。勝利まであと一歩の所まで来た。
決勝戦が始まるまでの間、私はそわそわして何も手がつかなかった。きっと大丈夫、と自分に言い聞かせて心を落ち着かせた。


藤崎智プロに敗れ鳳凰位失冠。

続いて櫻井秀樹プロに敗れ十段位も失冠する。

瀬戸熊さんは強いが、戦う相手も強い人ばかりだ。
ずっと勝ち続けることが難しいのが麻雀である。
それでもまた、鳳凰位も十段位も近いうちに奪還してくれると思っていた。


当然のように鳳凰位決定戦には進むも、前田直哉プロに敗れてしまう。

さらにこの年の十段戦、瀬戸熊さんはベスト8で敗退してしまった。
私がプロになってから、瀬戸熊さんがいない十段戦の決勝は見たことがなかった。
不思議な感覚を味わったのを覚えている。


ぶっちぎりの成績で鳳凰位決定戦に進出するも、勝又健志プロに敗れてしまった。

この年も十段戦はベスト8で敗退となってしまう。2年連続で瀬戸熊さんがいない十段戦となった。
同年A1リーグは過去にないほどの不調の年となり、ついに鳳凰位決定戦に残らなかった。
700点差で残留を決めるほどの苦しい年となり、10位で終了となった。
この頃から、瀬戸熊さんがスランプなのでは?と噂されるようになった。


私が入会してから、瀬戸熊さんがいない鳳凰位決定戦を見たことは無かった。
7年連続で決定戦を戦い続けていたのだ。この記録は過去にもなく、現在も誰にも抜かれていない。
この年は前原雄大プロが鳳凰位となった。
十段戦は3年ぶりに決勝の舞台に帰ってくるも、藤崎智プロの連覇となった。


再び鳳凰位決定戦に進出するも、前原雄大プロの連覇となった。

十段戦はベスト16で敗退となってしまう。
そして2018年はMリーグが発足した年でもあった。
瀬戸熊さんにとってタイトルが遠い苦しい時期が続いていたが、TEAM雷電からドラフト2位で指名を受け、TEAM雷電所属となった。
ドラフト会議の帰り道、何故か瀬戸熊さんの顔に笑顔は殆ど見られなかったのを覚えている。
Mリーガーになった喜びよりも、自身で感じている不調から来る重いプレッシャーの方が大きかったのかもしれない。
同年12月、A1リーグは2度目の降級争いを強いられることとなるも、9位で残留となった。


Mリーグの初年度が終了した。調子が上がらないまま、初年度は幕を閉じた。
その後のMリーグも苦しい期間は続いた。
Mリーグが始まってから、瀬戸熊さんと会える機会が極端に減った。画面越しに見える瀬戸熊さんは、少し疲れているように映った日もあった。
そして十段戦は今年もベスト16で敗退となってしまう。
同年12月、A1リーグは8位で残留となった。


十段戦は今年もベスト16で敗退となる。
同年12月、A1リーグは4位で残留となった。
3年ぶりにプラスでリーグを終えることになり、来期への弾みになるものだと当時は思っていた。


十段戦は4年ぶりの決勝戦に進出するも荒正義プロに敗れる。

気付いてみたら2014年以降ずっと、決勝には残るもタイトルに手が届かない苦しい時期が続いていた。
あの頃のように勝ち続けていた瀬戸熊直樹に戻るきっかけが欲しい、そんな風に本人も思っていたに違いない。

時は現在2021年12月12日(日)20:00

麻雀最強戦2021、ついに決勝戦が始まった。
東3局0本場

「醍醐さんのロン牌の五筒を使い切ってのテンパイとなりましたが、感触はいかがでしたか?」
「悪くなかったね。」
「この手もリーチですね。」
「ヤミテンでアガっても決め手にならないからね。こういうリーチをツモって勝ってきたから。」
この勝負手も結果は流局とはなったが、準決勝に続き瀬戸熊さんらしさが溢れる一局となった。

東3局1本場

続く親番も6巡目にドラ2の先制リーチをかけるも、流局となった。
「二局連続の勝負手の空振りとなりましたが、次局はヤミテンにする選択なども視野に入れていたのでしょうか?」
「空振りとはなったけど、全く悲観はしてなかったね。」
「そうだったんですね。」
「この後も積極的にリーチを打つつもりだったよ。」

南3局0本場
宮内こずえプロを追いかける形となった最後の親番。
宮内プロが仕掛けた直後にタンヤオドラ2の待望のテンパイが入る。

「迷わずカン四万のリーチを打ちましたね。」
「先制でリーチを打ちたかったんだよね。最終手出しが七万になると七万が関連牌なのはバレるけど、それでもリーチが打ちたかった。」
「宮内さんの仕掛けが入ったというのも大きかったのでしょうか?」
「そうだね。仕掛けが無かったら直撃も狙えるカン六万のヤミテンになっていたと思う。余裕がないからリーチになっちゃうんだよね。焦りがあったのかもしれない。」
この局はその後、六万をツモってきてアガり逃しの形となり、さらに次巡。


ドラの五筒を掴み宮内プロへの痛恨の放銃となってしまう。
掴みかけたビックタイトル、最強位。
「ああ、今回もまた、瀬戸熊さんには勝たせてくれないのか…。」
プロ入り後、一番辛い時期に直面しているであろう瀬戸熊さんの気持ちを考えると、居ても立っても居られない気持ちになった。
五筒を掴んだ瞬間、私はテレビを消して、布団に入り現実逃避をした。

時は現在2021年12月8日(日)。最強戦ファイナルが行われる4日前。
この日はA1リーグ最終節。
瀬戸熊さんは降級圏内で最終節を迎えることとなった。
厳しいポイント状況ではあったが、瀬戸熊さんなら残留してくれるに違いないと思っていた。
瀬戸熊さんがいないA1リーグというのを想像できなかった。
しかし現実は厳しく、プロ入り後17年間A1リーグで戦っていた瀬戸熊さんは、A1から初の降級となった。
一番辛いであろう試合直後のインタビューでも気丈に振る舞う瀬戸熊さんを見て、余計に胸が苦しくなった。

掛ける言葉が見つからなかった。


「宮内プロにロンと言われた時、どういう心境でしたか?」
「頭の中が真っ白になった。焦ってリーチして、チャンスを逃したなって思った。」
「瀬戸熊さんでもそう思っていたんですね。」
「この時、負けはもう受け入れたよ。」

布団の中で暫く現実逃避をしていたが、最後まで見届けようと思い、重い腰を上げてテレビを付けた。
瀬戸熊さんに突きつけられた条件は、倍満のツモアガり。
赤ドラもないこのルールで倍満はとても現実的ではない。
誰もが諦めかけた中、ドラの八筒が4枚手元にやってきた。当然の暗槓。最後のチャンスだ。
そして親からリーチが入り、この手牌となる。

「自分で八筒を暗槓しているこの局面、五筒打つのは相当怖かったですよね。」
「そうだね。打ったら終わりだからね。」
「ソーズに手をかける選択もあったのでしょうか?」
「保留は出来ないからね。怖いけど腹を括って五筒を打ったよ。」

そして七索を引き入れリーチ。現状、リーチ・タンヤオ・ドラ4。
一発ツモ、もしくはツモって裏1が必要。
一発ではツモれなかったが、次巡ツモ八万
瀬戸熊さんはそっと八万をツモりあげた。

「解説ではツモらずに次局にかける選択もあるのではないかと話していましたが、どう考えていましたか?」
「リーチを打った以上アガるつもりだったね。八万も親の一瀬さんに危険牌だし。あとは裏が乗れ、って祈ったね。」
そしてこのドラが乗りにくい形で、見事裏ドラを乗せて大逆転の倍満で優勝を手にした。

このドラマ的な大逆転劇を見て、私は自然と涙が溢れてきた。
辛く苦しかった期間をよく知っているからこそ、感極まるものがあった。
画面の中の瀬戸熊さんも、同じように涙を流していた。
その涙を見て、私は思った。
「ああ、やっぱり瀬戸熊さんも辛かったんだな…。」
会場は涙で包まれていた。
SNS上では瀬戸熊さんのお祝いの言葉で溢れていた。ファンの方も、ずっとこの時を待っていたのだ。

「瀬戸熊さんが泣いているところを初めて見たのですが、対局で泣いたことって今までありましたか?」
「最初の鳳凰位を取った時、少しだけ泣いたね。勝った後のホッ、とした気持ちの後に、涙が出てきたんだよね。」
「今回はどういう気持ちでしたか?」
「自然と涙が出てきたね。もう自分は勝った時に泣けないもんだと思っていたよ。久しぶりに勝てて本当に良かった。」

瀬戸熊さんはこの8年間、ずっと暗いトンネルの中にいた。
タイトルが取れずに藻掻き続けて、ようやく最強位というビックタイトルを手にした。
今回のタイトル獲得を皮切りに、あの頃にように勝ち続けていた瀬戸熊さんが戻ってくるのではないかと思っている。
A2リーグへ降級となってしまったが、A1リーグ常連のHIRO柴田プロも前田直哉プロも同じように一度A2リーグへ降級となったことがあったが、一期で復帰している。
瀬戸熊さんもすぐに戻ってきてくれるに違いない。
今回の優勝で勝つ感覚を取り戻した瀬戸熊さんは、長い冬眠期間を終えたのだと思う。
また勝ち続ける瀬戸熊さんを心待ちにして、これからも近い位置で応援していきたいと思う。

戦術の系譜26 三浦 智博

みなさんこんにちは。今回も連盟公式ルールとМリーグルールの考え方の違いについて書いていこうと思います。

今回のテーマは「鳴き」についてです。
一言で「鳴き」と言っても色々なパターンがあるので、ここでは比較的テンパイに近い牌姿を扱うことにして、それらを大まかに次の4つに分けて考えていきます。

①鳴いても面前でも安い手
②鳴いても面前でも高い手
③鳴いた方が高い手
④鳴いたら安いけど面前なら高い手

以上の4つを牌姿を見ながら解説していきます。先に言ってしまうと、特に④が大事なので多めに書いています。なお牌姿はすべて東1局7巡目西家とします。

①鳴いても面前でも安い手

 

100

 

これは文句なくポンテンとりましょう、白を鳴かないとアガリが難しいので一発裏ドラがあっても鳴いたほうがいいです。もちろん白以外の鳴きも有力です。

②鳴いても面前でも高い手

 

100

 

鳴いても白中ホンイツや役牌ホンイツ一通などで満貫クラスが見えますが、面前なら七対子が狙えて跳満以上になることもあります。基本的に満貫クラスが狙えるなら鳴くほうが得なことが多いですが、赤牌やリーチの価値が高いなどの理由で次の牌が鳴きやすくなるため、Мリーグルールのほうがさらに鳴き有利になります。

③鳴いたほうが高い手

 

100

 

面前だとほぼ七対子のみで、ポンしていけばトイトイで5,200点から8,000点になる手です。これならシャンテン数が増える鳴きになりますが、ルールを問わず鳴くのが正解です。

④鳴いたら安いけど面前なら高い手

 

100

 

面前で進めると満貫クラスで鳴くと2,000点の手です。
ここまで打点差が大きいとどちらのルールでも鳴かないのが正解・・・なんですが、その先の選択に違いがあります。
具体的に書くと、連盟公式ルールではテンパイ料の影響が大きくなる13~14巡目くらいまで鳴きを考えないのに対して、Мリーグルールでは他家にテンパイが入ってもおかしくない9~10巡目くらいから鳴きが選択肢に入ります。

これは前回も書いたように、Мリーグルールでは順位点が大きいのが理由です。
仮に他家が大物手をアガった場合、当然その人とは大きな点差がつきます。それにより将来大きな順位点を失ってしまうかもしれません。そうならないように他家のアガリを未然に防ぐ、という考えがМリーグルールでは重要です。

最後に例外な牌姿を1つ

 

100

 

前の手牌からドラがない形です。
連盟公式ルールでは最大1,000・2,000なので人によりますが、リーチを打たないなら鳴いてしまったほうがいいでしょう。
しかしМリーグルールでは一発裏ドラがあるので、ドラ1の時に近いくらい面前で進めたい手です。

つまり、同じ手牌でも連盟公式ルールでは「鳴いても面前でも安い手」、
Мリーグルールでは「鳴いたら安いけど面前なら高い手」になるわけです。

今回書いたように、実戦ではどちらのルールも同じ選択になることのほうが多いです、だからこそ細かい違いを意識して打ったり、動画を見ると新しい面白さにつながると思います!
まとめると、連盟公式ルールは手牌に忠実に、Мリーグルールでは順位点を考えて鳴く場面と一発裏ドラ考えて鳴かない場面の使い分けが大事!です。

それでは次回もよろしくお願いします、さようなら!

第38期鳳凰位決定戦初日レポート

【現鳳凰佐々木がオールプラス +58.0Pと好発進】

 

 

昨年4月から行われたA1リーグも全ての対局が終了し、いよいよ鳳凰位決定戦の季節となった。対局者は以下の4名。

 

 

今期はディフェンディングチャンピオンとして鳳凰位決定戦に登場。無駄のない所作、リーチを主体とした強い攻め、迷いのない打牌選択、強靭な精神力などが持ち味として挙げられるが、一番の長所はルールや得点状況に即座に対応する器用さにあると思う。

 

 

サーフィン打法と呼ばれる自由自在な鳴きが特徴。牌理や期待値では説明がつかない、経験則と反射神経を指針としたプレイで奇跡的なアガリを日々産み続けている。押し引きが独特で驚くほどあっさり放銃する事もあれば、リーチを受けた瞬間ノータイムで中抜く時もある。

 

 

強気のヴィーナスのキャッチフレーズでお馴染み。メンゼン派が多い連盟の中でも極端に鳴きが少なく、ひたすら高打点を追求する麻雀はセレブ打法と呼ばれる。史上初の女流鳳凰位誕生を期待するファンも多い。スタイル抜群なのに大食いキャラなのもチャームポイント。

 

 

ラッコの愛称で親しまれ、トークも軽快、料理上手で女子力高めの人気プロ。しかしひとたび卓に付けば「大陸間弾道ミサイル打法」と名付けられるほどの破壊的な攻撃力と「鋼鉄の岩」と言われるほどの鉄壁の守備力を併せ持つ強敵と化す。身体が傾いて来たら要注意。

鳳凰位決定戦は一発裏ドラのない連盟公式ルール。1日4回戦、4日間で16回戦を行い、優勝者を決める。

 

 

【1回戦】

今決定戦、最初のアガリを決めたのは前田。古川から出て発ドラドラの6,400。

 

 

東3局2本場は黒沢が三索六索九索リーチ。高め678三色で決めて3,000・6,000。

 

 

南1局2本場には佐々木がドラ暗刻の五索八索リーチ。古川から出て8,000は8,600(+3,000)のアガリ。

 

 

3人浮きで迎えたオーラスは黒沢が八筒をポンしてホンイツドラドラ。7,700をアガって1回戦トップ。

 

 

【2回戦】

古川が西をポンして東中待ち。

 

 

黒沢は678三色を見ながら6ブロックで手を進めていたが、九索を引き戻して789の両天秤。手牌に素直に中を選ぶと、古川に8,000は8,300の放銃となる。
ここを潮目に黒沢は急にアガれなくなってしまい、苦しい半荘となる。

オーラス、3者の手がぶつかる。
佐々木はタンヤオ三暗刻四索七索待ち、四暗刻変化もある。

 

 

親番黒沢は中七筒をポンしてペン三索待ち。

 

 

古川は六万ポン、ドラの発をポン。

 

 

直前に通った七筒切りでトイトイの跳満に受ける。
五筒八筒は山に1枚しかなく、六筒七索シャンポンは山に3枚残り。選択は大正解の古川だったが、その後掴んだ南がトイトイに待ち変えした黒沢に12,000放銃となってしまう。

 

 

それでも古川トップのまま2回戦が終了。黒沢は1人沈みこそ回避出来なかったが、このアガリで素点を大きく回復した。

 

【3回戦】

親番前田が二索五索待ち。高めツモならヤミテンでも6,000オールだったが、ツモったのは二索。2,600オールは2,900オール(+3,000)のアガリ。このリードを保って3回戦は前田がトップ。

 

 

南2局は佐々木がダブ南ポン、ドラ雀頭でチャンタが付く一索で8,000のアガリ。

 

 

親番では九索ポン(後に加カン)、六索ポンで9,600(+1,000)をアガリ、佐々木が2着を取った。

 

【4回戦】

親番佐々木は5巡目にドラを重ねるが、その後は全くツモが効かず。やむなく3段目にカン五筒をチーして形式テンパイを入れると

 

 

ハイテイで六万をツモって2,000オールは2,100オール(+1,000)。
嬉しいアガリでトップ目に立った佐々木の秀逸な判断が光ったのが東3局。

①親番黒沢から七対子ドラドラのリーチが入る
②ドラドラの手牌だが、点棒状況を踏まえて現物の七万を合わせ打ちとする

 

 

③しかし七万を引き戻すと、今度は白をポンしてアガリに向かい
④1,000・2,000(+1,000)のツモアガリ

4回戦は佐々木が1人浮きトップを取って初日の対局が終了。

 

 

初日は全員1回ずつトップ。
1日を通して南場に強く、効果的なアガリを決めた佐々木がオールプラスで+58.0Pの好発進となった。

第38期鳳凰位決定戦 2日目は
2022/1/23(日) 14:00

実況 古橋崇志
解説 吉田直・杉浦勘介
牌譜解説 阿久津翔太

佐々木がこのまま全力疾走で連覇か?
前田の砲撃が炸裂し2度目の戴冠か?
黒沢が史上初の女流鳳凰位に輝くか?
古川の逆転劇で20年振り4度目の戴冠か?

2日目以降の対局はこちらからお楽しみください!

(文:編集部)

麻雀格闘倶楽部 第4回プロNo.1決定戦二次予選~決勝レポート

2021年の年末にアーケードゲーム「麻雀格闘倶楽部」に参戦中のプロNo.1を決める対局が2日間に渡って行われた。
前日の一次予選を勝ち上がった10名にシード選手4名を加えての対局。本日は二次予選から決勝までの模様をレポートする。

一次予選のレポートはこちら

 

 

 

【二次予選A卓】

 

 

1局目からカミソリ灘が鋭い仕掛けを魅せてくれた。親番で九筒ポンから仕掛けると

 

 

ダブ東ホンイツ赤ドラ3に仕上げて8,000オール。
オーラスは宮内の1,000に灘が放銃。亜樹の猛追を振り切り、上位2名が着順を守っての通過となった。

 

 

二次予選A卓 灘麻太郎・宮内こずえが勝ち上がり

 

【二次予選B卓】

 

 

B卓最初のアガリは滝沢のリーチツモ赤、2,600オール。

 

 

南3局1本場。森山はカン三筒のツモアガリをせず、ピンズのホンイツへ。

 

 

メンホンの4メンチャン、二筒五筒八筒三筒に仕上げてリーチ。
三筒ロンで裏ドラ2枚、12,300のアガリが決定打となった。

二次予選B卓 滝沢和典・森山茂和が勝ち上がり

 

【二次予選C卓】

 

 

東4局。トップ目のガースが三色確定のカン八索リーチ。裏ドラが乗って12,000のアガリ。次局も4,100オール(+1,000)をツモって当確。

 

 

残る1枠を勝ち取ったのは伊達。南3局に六万九万リーチ。

 

 

裏ドラが2枚乗り18,000で通過となった。

二次予選C卓 ガース・伊達朱里紗が勝ち上がり

 

【準決勝A卓】

 

 

 

流局が続きジリジリと進む中、勝負局となったのは南1局3本場。ガースがカン七筒待ち。森山が発北待ちリーチを打つ。

 

 

そこに佐々木が追っかけリーチを被せて南でロン。8,900(+4,000)のアガリを決める。
もう1枠を手に入れたのは灘。南2局に高め三色の六索ロンで8,000のアガリ。

 

 

準決勝A卓 佐々木寿人・灘麻太郎が勝ち上がり

 

【準決勝B卓】

 

 

 

伊達のリーチに追いついた中田だが、宣言牌が四索となる。裏ドラが2枚乗って、伊達16,000(+1,000)のアガリ。

 

 

南3局。今度は宮内のリーチに追いついた滝沢の宣言牌が四筒となり、宮内8,600のアガリ。

 

 

準決勝B卓 伊達朱里紗・宮内こずえが勝ち上がり

 

【決勝戦】

 

 

 

満貫ツモでリードした宮内、東2局もドラ暗刻の六万九万で先制リーチ。
伊達も赤五万を引いて勝負手。ターツ選択で九万に手をかける。

 

 

裏ドラが2枚乗って宮内18,000のアガリ。その後も宮内がアガリ倒して大量リードでオーラスを迎える。

オーラス親番の佐々木が二索五索八索リーチ。
しかし宮内がラス牌を吸収し、佐々木の待ちは山に無くなった。アガリ連荘のルールにより流局で宮内優勝かと思われたが

 

 

伊達がもう1局打つために佐々木の連荘を狙って放銃。12,000のアガリで勝負は先送りとなった。

2本場に宮内がアガれば優勝の六万九万リーチ。

 

 

そこに佐々木の追っかけリーチが飛んで来て、宮内は八万を掴んでしまう。裏ドラが乗れば佐々木の逆転優勝だが…。乗らず。宮内もスレスレの勝負に思わず笑いが込み上げる。

決着は宮内が2,400点リードで迎えた4本場。もう佐々木はテンパイノーテンで逆転出来る点差まで迫っている。

 

 

佐々木が先にテンパイするが、宮内も何とか追いつき2人テンパイで流局。この結果により優勝は宮内こずえに決定した。

麻雀格闘倶楽部第4回プロNo.1決定戦

優勝 宮内こずえ
2位 佐々木寿人
3位 灘麻太郎
4位 伊達朱里紗

 

 

(文:編集部)

麻雀格闘倶楽部 第4回プロNo.1決定戦一次予選レポート

2021/12/29(水)・30(木)の2日間、アーケードゲーム『麻雀格闘倶楽部』に参戦中のプロ達による豪華な対局が無料放送で公開された。

今回は初日一次予選の模様をレポートする。

 

 

【一次予選A卓】

 

 

 

予選A卓は大久保が六万九万リーチ。裏ドラが二索で3,100・6,100(+1,000)になり、2位通過。

 

 

1位通過は宮内。ダブルリーチピンフツモ赤裏で3,000・6,000。

 

 

一次予選A卓 宮内こずえ・大久保朋美が勝ち上がり

 

【一次予選B卓】

 

 

 

B卓は岡田が東場の親番でリーチ一発ツモ赤、4,100オールをツモって1位通過。

 

 

東城と11,800点差でオーラスを迎えた吉田は満貫ツモが必要。手を組み直してメンツを壊す一索切りとし、

 

 

三筒六筒リーチを打ってのツモアガリ。2位通過を決めた。

一次予選B卓 岡田紗佳・吉田直が勝ち上がり

 

【一次予選C卓】

 

 

 

C卓は親番伊達のリーチタンヤオピンフ赤でスタート。リードを維持したままオーラスへ。

 

 

オーラス親番の灘が発七筒のシャンポンリーチ。高宮、杉浦も追っかけリーチを打つが、ハイテイで灘が18,300(+3,000)をアガって1位通過。

 

 

一次予選C卓 灘麻太郎・伊達朱里紗が勝ち上がり

 

【一次予選D卓】

 

 

 

ガースが2局連続でアガって東3局の親番、タンヤオピンフ赤赤ドラをヤミテン。12,000を決めて当確。

 

 

オーラスは二階堂姉妹の着順争いに。先にテンパイを入れたのは姉瑠美。

 

 

妹亜樹はノーテンだと敗退だが、最終手番で六筒を引き、2人テンパイで流局。アガリ連荘のルールで対局終了となり、亜樹が2位通過。

一次予選D卓 ガース・二階堂亜樹が勝ち上がり

 

【一次予選E卓】

 

 

 

南2局。親番森山が三万六万待ちでフリテンリーチ。一発ツモで4,000オール。

 

 

オーラス。前田はアガれば通過だが、テンパイ打牌の二万で瀬戸熊がロン、18,000のアガリとなった。

 

 

一次予選E卓 瀬戸熊直樹・森山茂和が勝ち上がり

 

【二次予選進出者】

以上の結果により二次予選進出者10名が決定。翌日シード選手4名を加えて麻雀格闘倶楽部 第4回プロNo.1の座をかけて戦う事となる。

 

 

二次予選から出場
荒正義(十段位)
滝沢和典(選抜戦男性2位)
※鳳凰位シードが佐々木選手のため繰り上げシード

準決勝から出場
佐々木寿人(選抜戦男性1位)
中田花奈(選抜戦女性1位)

 

 

(文:編集部)

第229回:プロ雀士インタビュー 渡辺史哉  インタビュアー:平野敬悟

「後ろで見させてもらってもいいですか?」

2年ほど前だったか、私がいつものように麻雀を打っていると、最近よく見かける若者の集団の1人が話しかけてきた。
断る理由も特にないので、承諾する。

「ありがとうございました。」

1時間ほど観た後、そう言ってまた集団の中に戻っていった。
しかし楽しそうに観戦していたので、とても嬉しく感じたのを覚えている。

それから数日経ったころだったか、その集団にプロ雀士を目指している人間がいるという情報を耳にする。
だいたい察しはついたが、やはり数日前に後ろ見をしていた青年だった。

名前は渡辺というらしい。
これが後にヒーローになる男との最初の出会いになるわけだが、先輩ぶってまずはプロの世界の厳しさから上から目線で語ってみた。

「覚悟してます。すぐにでもプロになりたいです。」

真っ先にこう返ってきたので、とりあえず熱意だけは本物なのは伝わった。
それから渡辺と深く関わることになっていくのだが、当初の彼の麻雀は私にはすごく荒く映った。
まだ覚えるべきことは多いとは思ったが、彼の麻雀には勝ちたいという欲に溢れており、すごく考えて打っていることは伝わるものだった。

成長が早いのはすぐに感じ取れたが、早すぎた。1年目からG1タイトルである王位戦で優勝した。凄すぎる。
リーグ戦でもEリーグを1回で昇級し、現在のD3リーグでも100ポイント以上持っている2着に位置している。
※最終成績+138.1P

そんなイケイケ状態の彼にインタビューの仕事が私に回ってきた。
さすがにこの役は私だろうと勝手に思っていたので、まあ想定内。

 

100

 

平野「王位戦優勝おめでとう」

渡辺「ありがとうございます。」

平野「私は最終半荘でやらかしました。ごめんなさい。」

渡辺「2人で優勝しかありえないって言ってたじゃないですか。」

平野「・・・・ごめんなさい。」

王位戦の決勝の日、私は静岡のプロアマリーグの決勝を戦っていたのだが、トータル首位で迎えた最終戦にラスを引き、結局3位で終わってしまった。
ほぼ同時刻に渡辺の王位戴冠を耳にし、嬉しさ、悔しさ、嫉妬心などが入り混じったわけのわからない精神状態になったのを覚えている。

平野「決勝観たけど、もっとピヨピヨになるかと思っていたよ。」

渡辺「なんというか、逆にプレッシャーなどは感じなかった。緊張もほとんどしなかった。全員が自分より格上なのは見るからに明らかだし、実際準決勝で対戦した時にはやられている相手だった。勝って当たり前と思われているより、負けて当然と思われている方がのびのび出来るものだと実感しました。」

平野「なるほどね。決勝で意識したことは?」

渡辺「親落とし。対局者が全員親番で爆発してくるタイプだと思っていたので、それだけは避けて縦長になる勝負を嫌いました。その展開は相手の得意なフィールドだと思ったので。自分以外の親番は半荘5回で30回あるので、自分の親番よりもその30回で1回も爆発させないことを意識していました。」

確かに、言われてみればそんな風に打っていた気がしなくもない。

平野「準決勝から展開も味方したね。周りの出来事が、直接関与していない自分にも利することが多かったというか。」

渡辺「本当にそうなんですよね。それは感じていました。優勝できる時はこういう時なのかもしれないですが、もっと実力をつけて、今回が偶然でないことを証明したいです。」

平野「印象的な局としては、賛否両論あったから勝手に4回戦のオーラス1本場について取り上げることにするよ。」

 

100

 

ここから二万をツモ切り蒼山プロに7,700を放銃。3巡前には暗刻の七索を打っている。

 

100

 

平野「これはどう見ても打ちに行っているね。自分でアガリに向かっている人の打牌ですらない。」

渡辺「まあそうです。打ちに行きました。最初は一応七対子での自分のアガリもわずかに見ていましたが、親の森下プロがかなり押してきているので打った方が得になると考えました。森下プロはほとんどの場合でリーチにくると思っていたので、その前にこの半荘を終わらせたかった。自分がこの局を見に回ると森下プロが押し切ってアガり切る予感もしていましたし。最初にも言った通り、親での大連荘だけは避けたかったです。」

平野「で、損切りして迎えた最終戦で案の定森下プロからまたリーチが来ると。これ躱したのは点数的にも気持ち的にも相当大きかったのでは?」

渡辺「かなり大きいです。すでにどの牌でやめるかを考えていましたから。すぐに四索がいたのはラッキーでした。ただ、これが失敗に終わっても前の半荘を悔いることはないと思います。それはそれ、これはこれで常に自分の最善だと思うことをしたまでです。」

 

100

 

その後は蒼山プロに多少迫られるが、そこまで危ない場面もなくオーラスは全員ノーテンで今期の王位戦はプロ1年目ニューヒーロー渡辺史哉の優勝で幕を閉じた。

平野「今後の目標は?」

渡辺「タイトルをもっと取りたい。しばらくはシードも多く貰えるのでチャンスだと思います。」

平野「おれも負けてらんないわ。」

 

100

 

これはじゃん亭さんに飾ってある渡辺王位のサイン。
サインなど考えていなかった彼が急に依頼されて書いたものである。
私には天下無双なんて言葉、とてもじゃないが出てこないし記せない。
しかも字が絶妙に下手なので、なんとなくサインっぽい良い味がでている。
彼にとっては楷書らしい。
そんな天性の才能の持ち主かもしれない渡辺プロの今後の活躍に目が離せません!

 

100

第4期 北陸プロリーグ最終節成績表

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 合計
1 木原 翼 ▲ 10.9 56.0 16.5 6.7 22.0 38.4 53.3 17.3 199.3
2 藤本 鉄也 77.1 5.8 37.0 26.5 53.9 33.8 ▲ 36.4 ▲ 34.8 162.9
3 梅本 翔 ▲ 35.6 40.0 40.1 38.3 29.2 10.3 32.2 ▲ 3.0 151.5
4 岡田 拓也 44.4 ▲ 37.0 1.4 64.7 ▲ 28.1 38.3 ▲ 56.4 59.2 86.5
5 里木 祐介 ▲ 2.5 13.4 ▲ 22.1 ▲ 39.7 13.7 38.1 39.1 31.6 71.6
6 浦田 豊人 38.7 53.2 ▲ 29.5 30.4 ▲ 29.0 ▲ 67.7 67.6 7.5 71.2
7 志多木 健 ▲ 43.4 ▲ 35.5 ▲ 2.8 21.1 18.9 ▲ 20.6 58.2 26.6 22.5
8 荒谷 誠 ▲ 18.5 ▲ 16.0 18.9 44.1 ▲ 23.1 12.6 25.6 ▲ 31.9 11.7
9 後藤 正博 ▲ 53.7 0.0 45.0 8.9 ▲ 21.3 ▲ 17.9 25.0 22.3 8.3
10 文月 愛美 ▲ 19.5 ▲ 44.1 33.0 ▲ 29.2 32.7 18.4 49.6 ▲ 45.9 ▲ 5.0
11 獅坂 祐一 53.5 ▲ 0.7 ▲ 26.1 ▲ 52.9 68.6 ▲ 48.0 1.2 ▲ 2.7 ▲ 7.1
12 成田 理良 ▲ 30.0 ▲ 3.3 ▲ 1.9 3.8 29.9 ▲ 65.2 ▲ 31.9 34.4 ▲ 64.2
13 木戸 僚之 ▲ 22.0 18.7 ▲ 46.5 ▲ 20.3 ▲ 16.5 49.3 ▲ 13.0 ▲ 26.2 ▲ 76.5
14 安城 るい 74.1 7.8 ▲ 3.4 ▲ 25.3 ▲ 84.4 22.5 ▲ 59.6 ▲ 20.0 ▲ 88.3
15 南 和之 ▲ 54.0 ▲ 45.8 16.5 ▲ 19.6 5.4 7.1 ▲ 14.4 ▲ 20.9 ▲ 125.7
16 小林 和樹 ▲ 38.5 ▲ 30.0 ▲ 12.0 4.3 12.4 ▲ 20.0 ▲ 61.3 ▲ 13.2 ▲ 158.3
17 美咲 優菜 56.8 ▲ 36.4 ▲ 40.3 0.7 ▲ 45.0 ▲ 41.3 ▲ 46.4 ▲ 22.1 ▲ 174.0
18 本田 朋広 ▲ 46.0 2.9 ▲ 27.8 ▲ 83.5 ▲ 40.3 11.9 ▲ 52.4 20.8 ▲ 214.4

第38期鳳凰戦A2リーグ第最終節D卓レポート

一井・藤島、悲願のA1昇級!

1月11日(火)、第38期鳳凰戦A2リーグ最終節D卓が放送された。対局者は一井慎也、藤島健二郎、石渡正志、高橋良介。
このD卓が実質的にA1への昇級を争うことができる唯一の卓だ。

 

 

 

一井はほぼ昇級が安泰な状況。高橋・石渡が藤島をとらえられるかどうかに注目が集まる。
1回でもトップを取ってしまえば、追う2人に大きなプレッシャーをかけられる藤島。1回戦東2局、西をポンしてホンイツのテンパイ。

 

 

最初にリードを拡げたいところであったが、16巡目に放った四筒に高橋からロンの声。

 

 

ドラ暗刻の手が開き、最初の点棒移動は直対相手へ8,000の放銃となった。しかし、そんな痺れる状況の中で藤島らしい判断を見せたのは東4局。

 

 

タンヤオピンフドラ1・高目イーペーコーの手をヤミテンに構え、高橋から7,700。安目は打点的に少々不満だが、高目に関してはリーチとヤミテンで大きくアガリ率が変わりそうな状況だ。冷静な判断に「俯瞰の眼差し」の異名を思い起こさせた。
このアガリで辛くも4着を回避した藤島だったが、2回戦では石渡の猛追がスタート。

東3局3本場、連荘で4万点超えのトップ目となった親の石渡が一筒をポンしてチンイツのツモアガリ。

 

 

この瞬間、藤島とのポイント差を10P程度に詰める。勝負は一気に混沌としたが、藤島はこの半荘2着にとどまると3回戦では接戦を制してトップ。
ほぼ開始時点のポイント差をキープして最終戦へ。
ここさえ乗り切れば昇級の藤島だったが、この日最大の試練が東1局に訪れる。
石渡が七万をポン、六万を暗カン。手数の多い石渡の仕掛けということもあり、仕掛けを受けた側からはトイトイのみや役牌バックの仕掛けということも考えられる状況だが…

 

 

手の内にはなんとドラの一筒中が暗刻。山に2枚の24,000テンパイ。これをアガられるとかなり苦しい状況となる藤島だったが、四筒トイツ落としで回りテンパイ復活を果たすと、値千金の三万単騎ツモ。

 

 

あまりにも大きい300・500のアガリを果たすと、その後もアガリを重ねトップに。同期の一井と共に、初のA1リーグ昇級を果たした。

 

藤島「21年かけてA1に行くことができました。まだまだ道半ばなので最終的な鳳凰位という夢に向かってしっかりA1でも戦えるよう、来期からも頑張りますので応援よろしくお願いします。」

 

一井「5年後、10年後A1で鳳凰位にふさわしい人間になれるよう精進していきたいと思います。皆さんの応援があって乗り切れたので、来年も応援にふさわしい麻雀が打てるよう頑張ります。」

第38期鳳凰戦A2リーグはこれをもって全試合が終了。昇級は一井・藤島。降級は仁平・魚谷・麓・伊藤という結果となった。
来期はA1から紺野真太郎・瀬戸熊直樹が降級。B1から柴田吉和・井出康平・三浦智博・猿川真寿が昇級し、A2リーグで戦うことになる。既に知名度・実績共に十分の選手達であり、より熾烈な戦いが予想される。来期も是非お楽しみに。

(文・浜野太陽)

第38期鳳凰戦B1Select後期最終節レポート

【第38期鳳凰戦B1リーグ後期最終節レポート A2昇級は三浦智博・猿川真寿に決定】

 

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本日のB1リーグSelect卓の対局者は

三浦智博
猿川真寿
二階堂亜樹
三浦大輔

第4節終了時の成績表はこちら

 

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【A2昇級について】

昇級者は前期・後期2名ずつ。
見所の1つは智博、猿川、亜樹の昇級争い。智博は少しのマイナスは受け入れられるが、猿川は沈むと厳しい。亜樹は40〜50ポイントプラスすれば届くかといった所。

【B2降級について】

B1リーグは半年、A2リーグは年間リーグとなるため前期は4名、後期は6名が降級。後期は毎年シビアな戦いとなる。
11位スタートの大輔は同卓にターゲット選手が1人もいないため細かいポイント計算は難しいが、大まかには浮けば残留、沈めば降級と思っているだろう。

解説はB1最終節恒例の藤崎智。
実況は今期通して担当した仲田浩二でお送りする。

 

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1回戦、最初のアガリは猿川の2,600オール。

 

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1本場では亜樹が仮テンの単騎からドラを引いて五万八万にしてリーチ。

 

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八万をツモって2,100・4,100。

首位の智博としては2人が走って自分が沈むのは避けたい。親番でドラそばのカン六万待ち。強引にリーチを打ち、ツモアガリを決めると

 

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4本場では六筒九筒をヤミテン。狙い通りの九索を引いてからリーチ。

 

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三色に仕上げて4,400オールのツモアガリとなり1回戦大トップ。智博は昇級をほぼ手中に収めた。

 

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2回戦東1局が猿川と大輔の命運を分ける大一番となった。

まずは猿川がタンヤオテンパイ、仮テンの四索単騎。

 

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大輔は九索ポンで一索四索待ちだが、取らずの三索切り。1回戦のラスが響いたか、ドラ切り1,000点のテンパイを受け入れられなかった。

 

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その結果、猿川のリーチ宣言牌四索をロン出来ず

 

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逆に大輔のテンパイ打牌二索は猿川に11,600の放銃、2回で▲50.2と完全に降級エリアとなってしまった。

 

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一方、南3局に南単騎の6,400をアガった智博は2連勝、もう昇級は揺るがない。猿川が浮きの2着で残る一席を狙う。

 

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3回戦は大輔の発ドラ3、8,000のアガリでスタート。

 

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オーラスの親番は高めの三万ロンでタンヤオ三色ドラドラ11,600。
1本場ではリーチ一通、7,700は8,000のアガリ。大輔は残留にのぞみを繋ぐ大トップを取って最終戦に挑む。
3回戦までの総合成績を確認し、最終4回戦は全卓同時スタート。

 

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4回戦東1局。昇級には10万点トップが欲しい親番亜樹は六筒九筒のヤミテン。大輔から出たロン牌は見逃し、高め678三色に仕上げてからリーチ。

 

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構想通りの6,000オールツモアガリを決める。東3局には中北ポンで字一色を狙うが

 

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今度は構想通りとはいかず、猿川のピンフ一通ドラ7,700は8,000(+1,000)に放銃。亜樹の昇級チャレンジはここまでとなった。アガった猿川の方は南3局に北単騎の1,600・3,200をツモって4回戦トップ。

 

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オーラスは大輔が2,000・3,900ツモで浮き2着。

 

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以上で配信卓の全対局が終了。
智博の昇級はほぼ確定。
猿川は菊田、石立の結果次第。
亜樹は同卓の智博、猿川が上にいる時点で残留確定。
大輔は残留一番手10位から少しプラスしての結果待ちとなった。

【別卓の対局】

D卓は2位菊田と4位石立が同卓。菊田は浮きが第一目標。石立は菊田をかわした上で、別卓猿川より上を目指す戦い。

 

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オーラス菊田は28,800持ち。西を加カン。1,300以上をアガれば浮くが、親番石立に2,900放銃となる。
次局は安村が残留がほぼ確定する5,200は5,500のアガリ。
菊田は3位、石立は4位で対局終了となり、智博と猿川の昇級が確定した。

 

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C卓はオーラスに親番ケネスがアガって連荘。このアガリにより大輔を300点上回り、次局は横移動で終了。ケネスは残留となった。

 

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第38期後期B1リーグ、昇級は三浦智博・猿川真寿。前期は井出康平・柴田吉和が昇級を決めており、この4名が来期A2リーグに参戦する。

 

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B2リーグからは滝沢和典・福光聖雄・仲田加南・石川正明がB1昇級を決め、来期B1リーグに参戦する。

 

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(文:編集部)

第4期北陸プロリーグ 第7節レポート

北陸リーグレポート

令和3年12月12日。北陸プロリーグの第7節。
いよいよ勝負は最後の直線を迎えるところまできた。
全8節における7節目の模様をお届けしたい。

最終節を前に、藤本、木原、梅本はほぼ当確だろう。
上記3名は期を通して安定した強さを見せ、着実にスコアを積み重ねた。
間違いなく決勝の椅子に座る資格があると言えよう。

4位には支部長の浦田。
前節で大きくスコアを崩し圏外となるも、僅か半日でボーダーに復帰する。
痛恨の大沈み、と己を評するもそのメンタルは崩れていなかった。
「まだ振出しに戻っただけだ。これで混戦。最終節勝負にするためにも少しでもプラスを積み重ねよう」
そんな鷹揚とした強さが好結果となった要因かもしれないと浦田は振り返る。

そんな浦田が印象の1局と上げたポイントも興味深い。

4回戦南4局北家 ドラ一索

二筒二筒三筒三筒七筒七筒八筒八筒北北発中中 ツモ五索

ここまで大きくポイントを取り返して迎えた23,400持ちのオーラス。
ここで満貫、跳満をアガってさらに加速したい、そんな中でラス目の親からリーチが飛んできた直後に掴んだ五索である。

「アガれば浮きに回れる、こんなもの勝負しなくてどうする!」
普通は勝負すべき局面、と浦田自身も後に語っている。
しかし、手牌の進行や、この半荘のプロセスに僅かな違和感を感じていた浦田。
この場面の大命題を「ラス回避」と再認識し、現物の二筒でオリとする。
思った通り、親の待ちは五索八索であった。

「弱気な選択でプロらしくないと言われるかもしれないが、私はこの手を『オリる勇気』を持てるのも、またプロだと思っている」

勢いあふれる若武者たちに負けぬ爆発力に、円熟の冴えを加えた浦田。スコア的にも勿論だが、決勝の残り1枠、最も近いポジションにいると言えよう。

「最終節は競技麻雀の真髄を味わうべく、混戦を楽しみたいと思います」
北陸の地で誰より競技麻雀を知り尽くした男が、挑む者たちに立ちはだかる大きな壁となる。

安城、美咲と苦戦する女流の中で1人気を吐くのが文月。
直対の最終節へ向けて十分な条件を残す、50Pの上積みを手にした。

「どの局にも参加していく攻撃力が持ち味です」
屈託のない笑顔で7節を振り返った文月。
ドラを絡めた高打点を多くものにして1-4-1-1と雀風そのままの攻撃力でトップを重ねて大混戦の一員に名乗りを上げる事となった。

「大きなチャンスなので勿論4位以内を目指したいですが、ミスの無い、自分に悔いの無い戦いにしたいと思います」
才色兼備、北陸の地に咲いた一輪の花はその輝きを夏目坂に届ける事が出来るか。

私、荒谷は6節終了時点で5位ではあったが、4位の岡田とは65P超の差。
奇しくも直上の岡田と7節は戦うこととなった。
ここで差を広げられては勝負が決まってしまう。最終節勝負とする為にも、自身の素点と並びを意識した条件戦と己に言い聞かせて臨んだ一番であった。

振り返る会心の1局は下記。

3回戦東4局西家 ドラ一万

一筒二筒二筒二筒三筒三筒四筒五筒七筒七筒八筒八筒九筒 ロン九筒

仕掛けを入れて手牌を晒せば、テンパイは近づくが簡単に出す面子ではない。
シャンテンを上げる鳴きを拒否して、自力で仕上げて本田より16,000。
この半荘を71,100として、最終節を十分条件のある5位で迎える事が出来た。

抜きんでた上位3名に続くのが63.7Pの浦田。
そして約20P差で追いかけるのが、上記女流の文月、前期プロリーグ準優勝の里木、そして私、荒谷である。

思えば私は前期プロリーグも次点の位置で迎えて、あの時は最終戦オーラスアガリ勝負まで行くも手が届かなかった。

安定して決勝に進むも優勝を逃し続けている藤本。
前期優勝まで僅かに及ばなった梅本、里木。
鳳凰位戦等で躍進し、このリーグ戦でも結果を残したい木原。
北陸のリーダーとして、人一倍強い思いで戦う浦田。

皆には皆、一様にその場所に懸ける理由があり、誰もがそれに足る思いを牌にぶつけてきて今日という日がある。
無論、私には私の負けられぬ、負けたくない思いがある。

「打撃型紳士」
不肖ながら私のキャッチフレーズである。
名前には責任が伴う。
己の雀風を打撃と称する以上、プロとして恥じない、意志のある麻雀を貫く
聞こえの良い綽名も、己に課したハードルである。
誰よりも思いが強い、などとは言わない。
だが、その椅子に挑む意志と資格は持っていると自負している。

最終節、4半荘。
長かったようであっという間の1年の戦いの最後の火蓋が切って落とされる。
最終節は令和4年1月16日、応援の程宜しくお願い致します。

第38期鳳凰戦A2リーグ第最終節C卓レポート

【和久津が卓内1人浮き トータル4位で終了】

 

 

A2リーグ最終節もA卓B卓が終わり、残るは上位2卓のみとなった。

 

 

本日は10節終了時点で5位〜8位に位置していた4名による対局。

5位 白鳥翔
6位 和久津晶
8位 明石定家
10位 ダンプ大橋

白鳥・和久津は100以上プラスすると昇級の可能性があるので多少大振りで来るかもしれない。明石は降級の心配はほぼなく、卓内最下位スタートのダンプでも現状降級ラインの仁平とは80.2P差ある状況。

1回戦東3局。白鳥のリーチを受けた親番の和久津がドラ雀頭のピンフ五索八索で追っかけリーチ。

 

 

11,600(+1,000)のアガリを決めてトップを走っていた和久津。オーラスに三索六索九索待ちリーチを打つ。

 

 

しかし親番ダンプがドラを暗刻にしてテンパイ。五万八万追っかけリーチで和久津から12,600(+1,000)の直撃を決めると怒涛の連荘。1回戦はダンプがトップ。

 

 

2回戦東2局。和久津がドラ雀頭のイーペーコー、カン三筒リーチ。

 

 

2,000・4,000(+1,000)のツモアガリを決めると、ほぼ全局参加で大きくリードし

 

 

南3局1本場にダメ押しの9,600は9,900(+1,000)。2回戦は完璧な内容で和久津の1人浮き。

 

 

3回戦東1局、明石が2フーロを入れて形式テンパイ。和久津もテンパイを入れていたがハイテでもツモれず。六筒をツモ切ると、明石のホウテイドラ2,900のアガリ。

 

 

そこからは高打点のロンアガリの応酬となり、目紛しく点棒が動く展開に。
南1局4本場、親番明石が2着目白鳥から11,600は12,800の直撃で突き抜ける。さらに3,900オールは4,400オールとツモって2回戦大トップ。

 

 

南3局に親番白鳥が五索八索リーチ。

 

 

明石から11,600を取り戻して浮きの2着となった。

 

 

最終4回戦、南3局の親番白鳥が六索九索フリテンリーチ。

 

 

タンヤオとドラがつく高めの六索ツモで4回戦トップを取った。

 

 

和久津が卓内1人浮きでトータル暫定4位に浮上、昇級の可能性は僅かにあるが、ポイント的におそらく残留だろう。
白鳥・明石・ダンプはA2残留が確定。

 

 

第38期鳳凰戦A2リーグ最終節D卓は
2022/1/11(火) 17:00

一井慎也
藤島健二郎
石渡正志
高橋良介

実況 小笠原奈央
解説 佐々木寿人

いよいよA1昇級者を決める2名が確定する。

ご視聴はこちらから!

(文:編集部)

第38期鳳凰戦A2リーグ第最終節B卓レポート

【~A2リーグ最終節B卓~残留、降級が(ほぼ)決定】

私はプロになって13年が経過するのだが、今まで勘違いしていたことがある。
例えば、ある人のスコアが、+15P、▲8P、+5P、▲10Pだったとする。
その人が少し強くなったとすると(実際には麻雀での強さの判断は難しいのだけど、仮の話として)、この成績は下のようになると思っていた。
+17P、▲6P、+7P、▲8P
つまり、少しずつ成績に寄与する、ということなのだが、これは間違いだった。

もちろん、ノーテンで終わる局をテンパイにすることができて、2.5Pか3Pという小さな得をすることもあるが、以下ではないかと思っている。
『多くはその努力・技術が役に立たない(結果は同じ)。しかし、ある局でその技術が生き、アガリになったり、放銃を回避したりして、5Pや10P、順位点も含めたら20P以上も得をすることがある。』
先ほどのスコアの例に当てはめてみると、+15P、▲8P、+5P、+7Pのようなイメージだ。

2回戦南3局、麓のリーチを受けて、山田がこの手牌

 

 

 

三索は無筋だ。しかもほぼノータイム。
(ちなみに、麓は三筒ツモ切り、八索手出し、五万ツモ切り、三万手出しでリーチ)
この局について、山田はインタビューでこう語った。
五万三万って河になってくれたのも、自分にとって幸いでしたね。ドラが固まっているパターンが少なそうなので、打ちたくはないけど3,900くらいならと。一索四索七索は打つ気なかったです。自分の打点も5,200になるので、勝負かけたところはありますね。」

 

 

放銃になっていてもおかしくなかったところ、見事四索のツモアガリ、1,300・2,600。
▲102.5Pの仁平を抜くのが残留条件だっただけに、この2回戦をトップで終えられたのは非常に大きい。

山田は3回戦でも魅せる。

 

 

 

テンパイに溺れず、放銃を回避。
山田「あまりにあたりそうでしたからね。二索五索五索八索か。あたるかどうかはわからなかったけど、打てなかったですね。五索さえ通れば、六筒九筒はかなり勝てそうだったのですが。」
放銃すると沈みで終え最終戦がシビアな条件になっていただけに、非常に価値あるオリだった。

順番が前後するが、これはこの日の開始前のスコア。

 

 

ポイントに余裕のある客野は、リスクを負わない打ち回しで、危なげなく残留。
逆に麓は、どうしても長打狙いとなってしまい、どんどんスコアを悪くする悪循環だった。
古橋は、1回戦東2局の連荘からの6,000オールが決め手。
最後はヒヤヒヤするも、それでも余裕のある残留だった。

 

 

 

(すでに全対局が終わり、スコアと昇級・降級が掲載されておりますが、この日の対局終了時になります。)

 

 

(文:福光聖雄)

第17期静岡プロリーグ 第9節レポート

コロナ禍で様々なエンターテイメントの分野で制限が行われた。
しかしながら私たちは日々の生活を過ごしている。

あるTV番組でエンターテイメントについて語っていた。
その番組で、エンターテイメントの中心にいる彼は今まで自分たちがやって来たことは、なんだったんだろうか?と自問したという。

麻雀界もまた然り。
なくても生きてはいけるだろう。
しかしながらそんな人生は虚無だ。
人生に潤いは必要だろう。
自分自身にとっても、また自分の周りの大事な人にとっても。

最後の直線をいよいよ迎えた。
残り1節。
決勝夏目坂への坂道を見据えいざ参る。

9節を終え首位から青嶋+244.6P・川崎+182.7P・太田+154.1P・平岡146.1Pとなっており、ここまでが現在の決勝ライン。
以下石津+107.6P・望月+92.4P・斎藤+82.2P・中+63.6Pまでが上位8人。
最終節は上位8人の回り順で組まれており直接対決となる。

正直言って青嶋と川﨑の優位は動かないが、あと2つの椅子は皆がチャンスだろう。

注目している選手1人あげるとすれば平岡。
8・9節のたった2節でポイントを140近く叩いてきた。
彼女の調子次第で決勝進出者が決まるだろう。

地方プロリーグは地方在籍プロにとって重きものだ。
しかしながらチャンスを掴もうと、遠方から参加していただいたプロの方々のその姿勢には頭が下がる。
チャンスは皆に平等にある。

未来は自ら切り拓け。

(文:鈴木秀幸)

順位 名前 1節 2節 3節 4節 5節 6節 7節 8節 9節 10節 合計
1 青嶋宏樹 38.2 93.3 48.3 ▲ 18.9 46.6 ▲ 5.2 12.6 40.1 ▲ 10.4   244.6
2 川崎義之 91.9 ▲ 32.8 36.4 26.5 ▲ 13.2 42.1 81.8 ▲ 22.8 ▲ 27.2   182.7
3 太田昌樹 ▲ 19.8 30.9 19.0 55.2 ▲ 32.7 ▲ 19.7 127.2 ▲ 33.5 27.5   154.1
4 平岡理恵 ▲ 24.4 ▲ 36.5 50.4 7.3 ▲ 54.4 32.0 32.9 53.1 85.7   146.1
5 石津寿人 28.7 4.2 ▲ 9.4 110.6 ▲ 53.3 ▲ 34.4 44.0 ▲ 8.8 26.0   107.6
6 望月雅継 ▲ 15.6 ▲ 24.6 ▲ 1.9 ▲ 6.4 ▲ 8.8 58.5 13.7 8.3 69.2   92.4
7 斉藤隆 47.0 24.8 24.0 5.4 54.9 11.2 ▲ 62.9 ▲ 42.5 20.3   82.2
8 中寿文 ▲ 39.1 58.1 43.3 ▲ 18.1 25.4 ▲ 36.9 ▲ 30.0 36.0 24.9   63.6
9 ダニエルモレノ 18.2 13.5 ▲ 54.1 23.1 22.6 42.4 6.8 39.9 ▲ 52.7   59.7
10 岡本和也 31.1 ▲ 67.2 22.9 21.4 47.1 ▲ 5.5 23.8 ▲ 35.7 11.5   49.4
11 安部颯斗 28.8 ▲ 50.4 ▲ 3.3 ▲ 38.3 11.9 45.8 ▲ 5.8 60.0 ▲ 11.9   36.8
12 大橋幸正 32.4 ▲ 86.3 37.4 ▲ 5.2 ▲ 16.4 ▲ 18.8 35.9 55.4 ▲ 39.1   ▲ 4.7
13 鷲見隼人 49.5 21.5 ▲ 5.7 ▲ 38.0 ▲ 28.4 ▲ 15.6 61.1 ▲ 29.4 ▲ 36.9   ▲ 21.9
14 高橋大輔 ▲ 9.0 ▲ 23.7 11.4 14.2 34.3 ▲ 39.7 ▲ 17.3 25.6 ▲ 19.6   ▲ 23.8
15 渡辺洋巳 24.9 ▲ 26.5 ▲ 45.3 ▲ 10.8 ▲ 6.8 7.4 35.1 3.1 ▲ 10.8   ▲ 29.7
16 小林正和 75.1 46.9 ▲ 28.5 ▲ 73.7 11.7 ▲ 38.6 ▲ 16.8 ▲ 9.5 ▲ 0.3   ▲ 33.7
17 渡辺史哉 ▲ 38.8 39.1 ▲ 39.7 ▲ 50.1 29.1 42.5 ▲ 56.2 26.7 0.0   ▲ 47.4
18 鈴木秀幸 ▲ 58.7 15.1 ▲ 9.6 32.8 ▲ 0.5 ▲ 81.5 5.3 13.9 34.6   ▲ 48.6
19 杉村泰治 17.8 18.3 ▲ 23.5 ▲ 44.4 28.3 71.5 ▲ 86.7 ▲ 69.3 26.7   ▲ 61.3
20 栗島有紀 ▲ 7.9 ▲ 7.3 ▲ 8.2 ▲ 55.1 ▲ 13.2 ▲ 7.3 39.3 ▲ 14.2 3.4   ▲ 70.5
21 島﨑涼 ▲ 12.4 ▲ 45.2 ▲ 9.0 11.5 ▲ 19.3 ▲ 47.8 ▲ 10.3 ▲ 57.3 110.3   ▲ 79.5
22 平野敬悟 ▲ 25.1 21.9 49.8 37.8 26.0 ▲ 50.4 ▲ 56.3 ▲ 36.8 ▲ 47.8   ▲ 80.9
23 鈴木郁孝 ▲ 41.2 ▲ 90.3 5.8 45.8 ▲ 34.3 53.0 ▲ 15.3 16.6 ▲ 31.0   ▲ 90.9
24 土屋幸弘 ▲ 80.2 59.1 ▲ 54.3 7.5 36.7 ▲ 11.3 ▲ 57.1 21.3 ▲ 63.5   ▲ 141.8
25 京平遥 ▲ 47.3 41.5 ▲ 35.6 13.4 ▲ 27.7 15.8 ▲ 75.4 ▲ 31.5 ▲ 11.0   ▲ 157.8
26 天音まこと ▲ 24.8 58.9 ▲ 13.2 ▲ 39.5 ▲ 42.0 ▲ 52.3 ▲ 38.0 26.6 ▲ 34.3   ▲ 158.6
27 廣岡璃奈 ▲ 40.3 ▲ 78.3 ▲ 7.4 ▲ 16.0 ▲ 27.6 1.8 7.6 ▲ 35.3 ▲ 46.6   ▲ 242.1

第38回静岡リーグ(プロアマ混合)第4節レポート

麻雀ファンの皆様いかがお過ごしでしょうか。
第38回静岡リーグ第4節のレポートを現王位渡辺史哉がお届けします。

最終節をどう戦うか方針が定まる重要な1節である第4節の結果はどうだったのか見ていきましょう。

首位には好調の片山一哉さん。
第4節自体はマイナスでしたが大きな貯金があり依然首位。
最終節も上手にポイントをまとめてくることでしょう。
決勝進出はかなり濃厚と言えます。

2位につけたのはミスター静岡リーグ、川崎義之プロです。
2節終えた時点でトータル▲60P以上あったにもかかわらず、第4節を終えて+131.6Pと圧倒的強さを見せています。
1位通過と2位通過では決勝戦での持ちポイントのアドバンテージに差があるため、最終節は首位を狙ってポイントを伸ばしにくるに違いないでしょう。

3位には大河内茂之さん。
安定した麻雀で4節で+128.8P持っています。
最終節で順位アップも狙ってくるでしょう。

4位には鈴木秀幸プロ、5位には天音まことプロがいます。
おそらく6位以下の方々は4位5位までをターゲットにしてくるはずなので、最終節は下からの追い上げに負けない麻雀を打つ必要があるでしょう。
(鈴木秀幸プロは別日対局後11位に後退)

残すは最終節だけです。
このまま上位陣が逃げ切るのか、それとも下からの突き抜けがあるのか、目が離せない。

決勝に進出するのはいったい誰になるのだろうか。最終節をお楽しみに。

余談ですが、先日第46期王位戦で優勝することができました。
応援してくださった方々には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
これからは今まで以上に多くの方の目に私の麻雀が映る機会が多くなると思いますので、もっと雀力を向上させて、皆様にいい結果報告ができるように精進します。
これからもよろしくお願いします。

(文:渡辺史哉)

順位 名前 プロ/一般 1節 2節 3節 4節 5節 合計
1 片山一哉 一般 80.7 80.0 39.9 ▲ 18.8   181.8
2 川崎義之 プロ ▲ 47.7 ▲ 17.5 125.9 70.9   131.6
3 大河内茂之 一般 31.8 ▲ 2.0 40.3 58.7   128.8
4 天音まこと プロ 14.3 36.8 43.3 18.6   113.0
5 山下棟健 一般 88.2 18.9 37.8 ▲ 48.9   96.0
6 舟橋晃 一般 61.5 25.8 ▲ 4.7 11.2   93.8
7 岡田充弘 一般 42.4 18.6 ▲ 5.2 35.9   91.7
8 松清一樹 一般 35.1 44.4 ▲ 11.9 16.3   83.9
8 小林正和 プロ 1.6 ▲ 1.1 113.2 ▲ 29.8   83.9
10 鈴木元司 一般 10.9 1.4 0.3 69.3   81.9
11 鈴木秀幸 プロ ▲ 31.4 68.0 37.9 6.9   81.4
12 坂本彰光 一般 12.8 ▲ 5.5 63.5 9.7   80.5
13 斉藤隆 プロ ▲ 21.1 21.4 ▲ 29.2 104.0   75.1
14 望月雅継 プロ 23.6 ▲ 33.6 73.7 6.4   70.1
15 鈴木郁孝 プロ 10.5 39.6 10.2 4.6   64.9
16 鷲見隼人 プロ 52.6 ▲ 16.3 10.3 17.6   64.2
17 春田篤志 一般 ▲ 24.8 57.6 14.3 16.7   63.8
18 京平遥 プロ 26.9 28.3 22.5 ▲ 14.5   63.2
19 中寿文 プロ 1.7 ▲ 25.3 32.7 52.3   61.4
20 大谷数則 一般 ▲ 52.1 57.5 37.4 15.8   58.6
21 ダニエルモレノ プロ 23.0 36.8 ▲ 13.6 11.3   57.5
22 井上一雄 一般 ▲ 16.3 15.5 ▲ 47.6 103.1   54.7
23 島﨑涼 プロ ▲ 26.5 ▲ 21.7 68.5 34.0   54.3
24 宮地孝尚 一般 15.9 ▲ 19.8 22.0 31.1   49.2
25 鈴木勘太 一般 23.1 ▲ 18.5 19.7 13.4   37.7
26 伊藤真 一般 ▲ 11.7 ▲ 18.4 50.9 9.9   30.7
27 青嶋宏樹 プロ ▲ 20.7 34.7 15.6 ▲ 0.4   29.2
28 川嵜彬史 一般 12.9 16.4 9.1 ▲ 13.7   24.7
29 松永誠 一般 ▲ 5.0 ▲ 37.8 27.3 36.6   21.1
30 安部颯斗 プロ ▲ 30.8 53.8 5.7 ▲ 9.4   19.3
31 湯本紳介 一般 ▲ 7.9 76.2 7.8 ▲ 60.9   15.2
32 白井健夫 一般 ▲ 12.8 5.3 0.6 18.6   11.7
33 杉村泰治 プロ 31.8 ▲ 9.5 ▲ 59.3 46.6   9.6
34 高橋活 一般 ▲ 22.6 25.9 1.1 1.4   5.8
35 太田昌樹 プロ 26.3 ▲ 3.0 1.1 ▲ 20.3   4.1
36 鈴木貴仁 一般 14.7 ▲ 11.8 ▲ 12.2 9.9   0.6
37 岡本和也 プロ ▲ 32.6 2.4 26.4 3.9   0.1
38 安藤銀一 プロ 24.8 ▲ 40.9 61.0 ▲ 47.7   ▲ 2.8
39 鈴木博直 一般 10.5 ▲ 46.7 ▲ 3.3 29.5   ▲ 10.0
40 金田年伸 一般 6.7 ▲ 32.6 ▲ 22.5 25.9   ▲ 22.5
41 西田孝志 一般 9.7 ▲ 60.1 ▲ 15.1 40.4   ▲ 25.1
42 高橋大輔 プロ ▲ 58.9 68.8 30.2 ▲ 66.0   ▲ 25.9
43 廣岡璃奈 プロ ▲ 83.4 44.5 ▲ 39.7 50.4   ▲ 28.2
44 平野敬悟 プロ ▲ 39.3 49.5 2.1 ▲ 45.7   ▲ 33.4
45 高村龍一 一般 41.9 64.4 ▲ 81.4 ▲ 59.7   ▲ 34.8
46 生方美佐希 一般 ▲ 25.0 15.0 ▲ 34.5 8.3   ▲ 36.2
47 渡辺史哉 プロ 14.3 ▲ 56.5 ▲ 51.0 52.5   ▲ 40.7
48 山田昭裕 一般 11.0 ▲ 18.9 ▲ 48.7 ▲ 3.0   ▲ 59.6
49 前嶋茂 一般 ▲ 25.7 17.5 1.5 ▲ 54.9   ▲ 61.6
50 堀孔明 一般 ▲ 7.7 ▲ 4.9 ▲ 23.7 ▲ 28.4   ▲ 64.7
51 石津寿人 プロ 48.3 ▲ 87.7 ▲ 29.2 ▲ 1.2   ▲ 69.8
52 松本貴仁 一般 ▲ 27.3 ▲ 41.2 ▲ 11.7 0.4   ▲ 79.8
53 土屋幸弘 プロ ▲ 35.8 7.6 ▲ 10.4 ▲ 41.9   ▲ 80.5
54 渡辺洋巳 プロ ▲ 30.2 44.6 ▲ 50.0 ▲ 45.0   ▲ 80.6
55 山内紀博 一般 12.1 ▲ 30.3 ▲ 33.6 ▲ 34.9   ▲ 86.7
56 櫻井栄一 一般 ▲ 52.4 9.2 ▲ 49.9 ▲ 1.9   ▲ 95.0
57 伊藤裕美子 一般 56.3 ▲ 44.8 ▲ 62.7 ▲ 45.4   ▲ 96.6
58 渡部文也 一般 ▲ 49.9 ▲ 8.8 ▲ 32.2 ▲ 10.0   ▲ 100.9
59 栗島有紀 プロ ▲ 37.3 ▲ 73.0 35.2 ▲ 30.2   ▲ 105.3
60 安藤真由美 一般 ▲ 82.6 74.6 ▲ 76.0 ▲ 21.8   ▲ 105.8
61 能瀬美咲 一般 ▲ 16.6 ▲ 20.5 ▲ 44.7 ▲ 31.7   ▲ 113.5
62 吉野潤 一般 27.2 ▲ 13.1 ▲ 74.3 ▲ 58.8   ▲ 119.0
63 中野一男 一般 ▲ 80.4 ▲ 33.4 ▲ 39.8 29.8   ▲ 123.8
64 村瀬光佳 一般 ▲ 28.4 12.9 ▲ 39.9 ▲ 72.9   ▲ 128.3
65 加藤拓 一般 ▲ 45.9 21.7 ▲ 57.0 ▲ 50.6   ▲ 131.8
66 横光夏未 一般 ▲ 11.1 ▲ 12.2 ▲ 40.9 ▲ 74.5   ▲ 138.7

第38期鳳凰戦A2リーグ第最終節A卓レポート

【内川は残留確定 仁平が卓内2位で翌日の結果待ち】

 

 

まずは第10節までの成績表をご覧頂きたい。

 

 

A卓の対局者は
内川幸太郎
魚谷侑未
仁平宣明
伊藤優孝

 

 

ほぼ上記の8名での降級争い。目安として、今日の卓内1位は残留。浮きでの卓内2位は翌日のB卓の結果次第。沈みの卓内2位、又は3位で終えると降級寄りの結果待ち。4位は確定降級である。大まかな目標は古橋の▲85.0P以上、翌日ターゲットとなる事を踏まえれば古橋を超えた後も叩けるだけ叩きたい。

1回戦東1局。魚谷の手に東が重なり、縦系を強く見る四万切り。

 

 

発南東ホンイツトイトイに仕上げて、伊藤から12,000のアガリ。

南3局2本場には、間近まで迫って来た仁平の親リーチ宣言牌五索で3,900は4,500の直撃を決め、1回戦は魚谷トップ。

 

 

 

2回戦は仁平、内川、伊藤の3人浮きで迎えた南3局1本場。リーチタンヤオピンフツモ、1,300・2,600は1,400・2,700(+1,000)をアガった伊藤がトップを取る。

 

 

仁平は南3局トップ目から沈み3着と厳しい展開。魚谷はラスを引いてアドバンテージが消え、トップの伊藤もまだ1回戦のマイナスが返せていない。残留を目指す3名には思わしくないポイントで、内川だけが残留に向けて順調という状態だ。プラスポイントが叩けない以上は魚谷と仁平が揃って残留するのは難しく、助かるとしてもどちらか1人。

 

 

3回戦東3局。魚谷が自風の南を暗カンして四万七万待ち。しかし切った四筒

 

 

仁平のタンヤオドラドラ、5,800のロン牌。この瞬間、トータルで仁平が魚谷をかわす。

東4局、魚谷は親番で五万八万リーチを打つが、更なる試練が襲いかかる。

 

 

伊藤からツモ切り追っかけリーチが入り、掴んだ四筒は伊藤の高め一通。8,000(+1,000)の放銃となる。

苦しくても魚谷は諦めない。南2局2本場には456と567三色の両天秤でドラの一筒をポン。

 

 

五万をチーするタイミングで567に照準を絞り2,000・3,900は2,200・4,100(+1,000)のアガリ。3回戦の1人沈みは回避出来なかったが、仁平と▲8.6P差と十分逆転可能な数字を残した。

 

 

最終戦の注目はやはり仁平vs魚谷。まずは魚谷、リーチ者内川の現物カン二万のヤミテン。伊藤から2,600は2,900(+1,000)をアガる。

 

 

次局、リーチを打った魚谷の1人テンパイで流局。この瞬間仁平を逆転する。

親番を迎えた仁平は、東3局1本場に六筒九筒リーチ。

 

 

1,300オールは1,400オール(+1,000)のツモアガリで仁平が再逆転。

南1局。親番内川がペン七索待ち。メンホンチャンタ小三元、ヤミテン出アガリでも24,000。

 

 

魚谷、伊藤、仁平もテンパイを入れる。

 

 

手牌的にもポイント的にも七索を止めるのは難しいかも知れない。掴んでしまったのは伊藤だった。

南1局3本場に仁平が1,300・2,600は1,600・2,900(+2,000)のツモアガリ。

 

 

その後も懸命に勝ち筋を探し続けた魚谷だが、再逆転は叶わなかった。

 

 

 

以上の結果により内川は残留確定。
仁平はトータル▲102.5Pの卓内2位。残留ラインの暫定12位で翌日の結果待ち。
魚谷は暫定14位の降級ポジション。客野・古橋・山田のうち2人が魚谷より下になり、かつ麓にもかわされない場合のみ残留となる。
伊藤は残念ながら今期降級は免れないだろう。

第38期鳳凰戦A2リーグ最終節B卓
2022/1/6(木) 17:00

客野直
古橋崇志
山田浩之
麓征生

実況 小笠原奈央
解説 HIRO柴田

ご視聴はこちらから!

(文:編集部)