【古川・黒沢・前田の3名が佐々木の待つ鳳凰位決定戦へ】
4月から行われた第38期鳳凰戦A1リーグもいよいよ最終卓を残すのみとなった。
対局者は
1位 黒沢咲
2位 古川孝次
3位 前田直哉
4位 HIRO柴田
5位 勝又健志
規定により、最終節の5人打ちの抜け番は順位順と決められている。
1回戦東1局。古川が2つポンしてタンヤオドラ3。の片アガリをツモって2,000・3,900。
前田もピンフツモドラ1,300オール、ツモ三色の2,000オールとツモって浮き。
H柴田と勝又は何とか浮きに回りたい。南3局1本場にメンホン七対子1シャンテンの勝又がをツモ切ると
H柴田のホンイツ一通ドラ、7,700は8,000に放銃。勝又にとっては痛い1人沈みスタートとなった。
2回戦東2局。親番前田がをポン。ドラ雀頭のチャンタ、ペンがH柴田から出て11,600のアガリ。
2回戦から参戦した黒沢もリーチツモドラドラを決める。1回戦に続き、逃げる側が先行する展開となる。
勝又が東場の親番で連荘を含むアガリで加点し、トップ目に立った南3局。ドラが重なりターツオーバー。打牌候補となりそうなのはかだが、トイトイや七対子も見た勝又は大胆なのリャンメン外し。
もし勝又がを残していると、H柴田のリーチを受けた時点で
ツモ ポン
となっていた可能性が高く、ツモ打での5,800放銃があり得た。
勝又はこのトップでほぼ振り出しに戻り、前田を追う。3位前田との差は72.7P。この後に前田と自分の抜け番があるため、直接対決はあと1回。
H柴田は前田と90.2P差。決定戦に届くにしても、勝又とH柴田どちらか1人だろう。
3回戦、先行したのは勝又。リーチツモドラドラで3,900オールを決める。
その勝又が東2局の親番も先制リーチ。七対子ドラ単騎待ちで6,000オールを引きに行く。
そこに牙を剥くのはH柴田。リーチタンヤオピンフドラ1の7,700は8,300(+2,000)のアガリで浮きに回る。潰し合いはお互い本意ではなくとも、共存の道もない以上この展開になるのは仕方ないのだろう。
オーラスにH柴田が500・1,000をツモって3回戦は1人浮きトップ。
4回戦は黒沢が東2局の親番で2,600オールは2,800オール(+2,000)のアガリで序盤にリードを持つ。
南1局、親番の前田がタンヤオドラドラ7,700、リーチドラ7,700は8,300。
行くしかない勝又から2度の直撃を決め、決定戦の椅子に大きく近づく。
オーラスは黒沢がタンヤオドラ3をアガって4回戦トップ。
前田が浮いた事により、最終戦開始前の3位前田と4位H柴田の差は86.9P。かなり厳しい条件ではある。
起家を引いたH柴田が2,000オールをツモって連荘すると
前田から出たで三色ドラドラ、5,800は6,100の直撃に成功。トップラスの図式は出来たが、逆転するにはおよそ70,000点差を付けなくてはならない。
東1局2本場。黒沢がピンフ三色待ち、当然のヤミテン。
黒沢とH柴田の開始前の差は137.4Pもある。現状H柴田がトップ目だが、リーチピンフツモ三色でもこの後安全度で三色を崩してピンフのみでも勝ちに大きく進むのは変わらない。理屈ではこれで良いとわかっていても「この手をもらっても親が攻めて来たらオリてしまうの?」という葛藤があったのだろうか。2巡後に決意のツモ切りリーチに出る。
すぐにリーチ判断を責めるかのようなが訪れ、古川にドラ3の8,000は8,600(+1,000)の放銃。
東4局の親番ではH柴田のメンホンリーチが決まり3,200・6,200。東場終了時の成績は以下。
前田との差は40Pほど。半分縮めたとは言え、前田にはまだ40,000点の余裕がある。
南1局。親番H柴田と黒沢が共に待ち。
黒沢が引き勝ち1,300・2,600のアガリ。H柴田の最後の親が流れた。
以上で今期A1リーグの全対局が終了。
第38期鳳凰位決定戦初日
2022/1/12(水)14:00開始
佐々木寿人(現鳳凰位)
古川孝次
黒沢咲
前田直哉
実況 古橋崇志
解説 近藤久春・HIRO柴田
牌譜解説 阿久津翔太
ご視聴はこちらから!
(文:編集部)